2017年12月号目次

 

-覚者より
マイトレーヤの約束
■ベンジャミン・クレーム筆記/2011年10月9日

マイトレーヤからのメッセージ

視点
再生食品および農業はアメリカ大陸での地方の貧困と強制移住をいかに
逆転させられるのか
ロニー・クミンズ

S.O.P. (Save Our Planet)-われわれの感星を救え!
ボンで開催された国連気候変動会議

科学の新しい光
ウィリアム・アレン

今日のデジタル社会における識字の変革力
ハニフ・ハサン・アル・カスィーム博土

教皇は「恐怖心のメンタリティー」を非難する
ジュリア・コンレイ

新しいパラダイム:イスラエルの女性が現状に挑む
ジェリーン・テイルズによるビピアン・シルバー氏へのインタビュー

時代の徴
世界中の光の徴
自動車事故写真に写る「天国への道」/スマートフォンに現れた聖母像

アルツハイマー病の治療
シャンタル・ピガノー

統合-選集
Synthesis-a compilatlon

2017年アストゥリアス皇太子妃賞

編集長への手紙
高まる歓び 他

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

 

マイトレーヤの約束

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は記事を提供してくださった。それらは書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われる時にいつでも掲載されるように提供されているのである。

いつもながら、ベンジャミン・クレームの師である覚者は状況の本質を掴み取っている。この記事も例外ではない。覚者は世界を二分した分割を端的に表す疑問を投げかけている。

ある者たちはいわゆる現状を維持しようとする努力を傾けて古いやり方を支持しようとする一方、他の者たちは、分割と貪欲の結果を見、経験する。「古いやり方、古い時代は戻って来るのだろうか。富裕者の富が日々倍増し、貧者は落ちてる小銭を拾うような時代を本当にわれわれは望んでいるのだろうか?」

新しいものの進展には、二つの要素が貢献する。人々が自らの権利に目覚めることと、現代の『ローマ帝国』的発想による過剰さに終わりをもたらす宇宙の回転の必然性である。それらが正義ある世界の創造への障害を取り除くのである。

 

マイトレーヤの約束

–覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記 2011年10月9日

 

多くの人々が、現在の銀行制度や株式制度は必要であり、変えることはできないと信じ続けている一方、ますます多くの人々は、それらの有用性は過ぎ去っており、すぐに取り替えられなければならないという結論に達している。あまりにも大勢の人々が、止まることのない貪欲の影響の下で苦しんでおり、非常に言葉巧みに「現在の経済情勢」と呼ばれているところの中で生き延びるために、より大きな正義と公正さを切望している。 2008年の経済崩壊以前は、少なくとも先進国世界においては十分にお金があった。人々は仕事や住む家を持ち、新しい百万長者が毎日のように生れていた。もちろん他の地域では、何千万の人々がまだ飢えており、さらに多くの人々はひもじい思いをしていた。しかし、ある者たちにとっては、お金はたくさんあり、人生は心地良かった。

それらのお金はどこへいってしまったのか。どうなってしまったのか。今や誰も仕事がなく、お金は消えてしまった——銀行の中へと消えてしまったのである。そして百万長者は今や億万長者である。全く訳が分からない。魔術のように人の信頼につけ込んだ詐欺が世界の半分を弄んだような感じがする。

昔のようなやり方は、昔のような時代は、戻ってくるだろうか。金持ちの富は日毎に倍増し、貧乏人は落ちこぼれた小銭を拾っているような時代が本当に戻ってきてほしいのか。

至るところにいる人々は変化を感じており、その呼びかけに彼らの声を添えている。また彼らは、行動することへの自分たちの力(パワー)を感じており、そして多くの者たちがそれを証明するために死ぬ。昔のようなやり方はほとんど終わっており、それらのフォース(エネルギー)は使い果たされたことを感じる。彼らは、他に、より良い生き方があることを感じており、明日を期待している。まさに古いやり方は廃れつつあり、人類種族を阻害している。車輪は回り、大ローマは再び崩壊しつつある。マイトレーヤの火は数え切れない何千万の人々の心(ハート)に灯され、彼らは反応し、正義と調和が支配する新しい世界を築くことを願っている。マイトレーヤの約束はこの新しい世界がやってくる途上にあるということである。

( SI誌 2011年11月号)

 

激しい年の終わりに多くの人に苦しんでいた慰めとして、私たちはマイトレーヤからのこのメッセージを再度掲載します。

 

マイトレーヤからのメッセージ

【ベンジャミン・クレームは 2016年3月31日にマイトレーヤから、メンタル・オーバーシャドウによって、以下のメッセージを受信しました】

 

近頃は、多くの者にとって困難な時期である。最良の者たちや最も親密な者たちでさえ、疑いや懸念の悩みを感じる。

しかし、わたしが、世界の前であなた方の一人としてあなた方と交わると言うとき、それは真である。

同様に、わたしが、すべての人間がわたしの顔を見て、応える時は本当に間近いと言うとき、それは真である。

ただ『法』のみがわたしにほんの少し待つことを命じる、しかし、『法』の範囲内で、わたしは確かに毎日あなた方と共にあり、あなた方の必要と、あなた方によってわたしに提供される様々な機会に絶えず呼応しているのである。もうすぐ、全体としての人類がわたしの存在に目覚めるだろう。そしてわれわれのこの世界の抜本的な変革をみな喜んで受け入れるだろう。

われわれは文明──世界の歴史の壮大な期間──の始まりと終わりにいることを忘れないように、それによって人々は変化の痛みを感じるのだということを理解しなさい。

ある人々にとっては自由への解放である。他の人々にとっては、保証と平穏の喪失である。

しかし、我が兄弟よ、痛みは長く続かないだろう、すでに多くの人々はそうであることを知っている。あなた方がこの困難な時期を通り抜けるのを助けるための援助はあり余るほどある。この「時代」を喜んで受け入れなさい、そして新しい事どもの徴を認知しなさい。

まことに、まことに、わたしはあなた方と共にいるのである。まことに、わたしは多くの方法であなた方の中にいる。

兄弟たちよ、あなた方が、新しい世界についてのわたしの期待にいかに近いか、自分たちで判断しなさい。それは、すべての人間がひとつである世界であり、すべての人間が創造の歓びを成就する世界であり、そして単純にそして真実に、兄弟たちに道を示す彼らの能力を、愛をもって成就する世界であろう。

( SI誌 2016年5月号)

 

新しいパラダイム

イスラエルの女性が現状に挑む

シェリーン・テイルズによる

ビビアン・シルバー氏へのインタビュー

 

平和を遂行する女性(Women Wage Peace=WWP)は、様々な民族的、社会的、政治的、宗教的、地理的背景を持つイスラエル女性の草の根運動であり、2018年までにイスラエル・パレスチナ紛争の「 高潔で双方で受け入れ可能な政治的合意」を達成することを目的としている。

彼ら自身の言葉では、この運動は、イスラエルがガザ地区で開始した『境界防衛作戦』として知られる20147月の軍事作戦の後の「深い落胆と批判から生まれた」。 その結果、ガザ地区とイスラエルの両方で多くの犠牲者を出し、ガザ地区の広い地域が荒廃することになった。この運動の目的は、両者の間で平和の希望を再び呼び覚ますことであった。

WWPは非常に活動的であり、急成長しており、イスラエルに28,000人以上のメンバー、全世界でさらに50,000 人の後援者がいる。WWP はイスラエルとパレスチナの指導者に対して、実行可能な和平合意に向けて動くように圧力をかける活動を定期的に企画している。シェリーン・ テイルズが、本誌のために、WWPの中央委員会の一員であるビビアン・シルバー氏にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI: あなた方の大義に気づきをもたらすために、どのような活動を始められたのですか。

ビビアン・シルバー:まず第一に、私たちは階層的な運動ではありません。それはフラットな組織構造であって、完全にボランティアによって運営されています。私たちは、18の専門チームと60の地理的な区域に分かれています。私たちは運動を成長させることで、政治家や政府に影響を与えられるような必要最小限の勢力になろうとしています。

私たちは、色々な都市でパーラー・ミーティングを開催しています。お話ししましたように、60 の地区があり、各地区でパーラー・ミーティングを開催しています。各会場ではアビゲール・ディズニーの映画『悪魔よ地獄へ帰れ(Pray the Devil Back to Hell)』を上映しています。これは、内戦を止めたリベリア女性の役割についての映画です。また私たちは、類似性や違いに関するディスカッションを開催しています。女性を活動的にするための、そして「彼女たちが酷い状況でそれをできたのなら、私たちもここで同じようにすることができる」と言うための勇気づけの映像として使っています。 私たちが誰であるかを説明したり、より多くの女性を私たちの仲間にお誘いしようとしているのです。

毎月、木曜日の午後に、私たちはイスラエル中の交差点に立ちます。約80の交差点やショッピングセンターに立ち、エジプト・イスラエル間の最初の和平合意のときのメナヒム・ベギン氏、アンワル・サダト氏、ジミー・カーター氏を示すカードを掲げています。これらの肖像は、これが党派対立問題ではないことを示しています。なぜなら、ベギン氏は極端な右派の政府から出た右派の首相だったからです。そしてそれが私たちのメッセージなのです。つまり、これは左翼運動ではなく、すべての政治的見解を対象とする運動です。和平はすべての人にとって最優先の問題なのです。それが交差点に立つ私たちのメッセージです。信仰を持っていても持っていなくても、右派でも左派でも、主流派でも、ロシア系移民でも、エチオピア系移民でも、現地生まれでも、これはすべての人に訴えかける問題です。

私たちはまた、毎週月曜日に国会に行きます。私たちの地域チームが、誰が国会に行くかを決めます。私たちはイスラエル国会の総会に参加し、平和運動として非常によく知られ無視できない存在になりました。私たちは国会に行き、委員会の会合に参加し、総会に参加します。国会で演説した政治家たちが、私たちと話してくれます。彼らは、白い服を着て青緑色のスカーフをした私たちを認めてくれて、私たちはどこに行っても非常に目立ちます。

 

SI:あなた方のグループは、今までのところ、和平プロセスに影響を与えましたか。

シルバー:実際の和平プロセスではまだですが、和平について話をすることを、希望を思い描き、現状を揺さぶることを、私たちが再び正当なものにしたと、政治家たちは言いました。つまり、私たちが70年の間教えられてきた戦争のみが和平をもたらすというパラダイムは明らかに真実ではなく、政治的な合意のみが安全保障をもたらすと言えるようにパラダイムを変えることです。安全保障は私たちすべてにとって実存的な必要です。私たちがユダヤ人であってもアラブ人であっても、イスラム教徒であってもキリスト教徒であっても、パレスチナ人であってもイスラエル人であってもです。世界中のすべての人が安全だと感じたいのです。女性であることによって、私たちの安全保障の考え方は、単なる防衛の安全保障よりも幅広いものになりました。私たちが話をしているのは、教育、福祉、雇用、経済における持続可能な人間の安全保障のことなのです。安全保障は、より深い方法で見る必要があります。

 

SI:運動の成功の要因は何だとお考えですか。

シルバー:私たちは、イデオロギー的な運動とは異なり、実際的な運動です。ほとんどの平和運動が非常に小規模にとどまる理由は、彼らが非常に狭いイデオロギーに固執するためであり、そのため、大きなグループがイデオロギー的な偏向にしがみつく非常に小さなグループに分かれてしまうのです。私たちは、最初から単一問題の運動にしようと決めただけなのです。そして私たちは、いかなる特定の政治的解決も支持しません。それは、私たちにとって実際には重要な意味を持たないからです。それが二国間のものであり、双方に受け入れられるものである限り、本質的には、それは双方にとって賞賛に値する合意となるでしょう。そうでなければ、受け入れられないでしょう。ですから、私たちは、どの和平合意かには立ち入りません。私たちが主張しているのは、あなた方は合意に達するのであって、合意に達するまではテーブルを離れないと決心する必要があるということです。

他の成功の要因は、多様性へのアプローチです。私たちは、すべての政治的見解の、すべての宗教の、すべての社会経済的状態の、すべての民族集団の人々を対象とすることを強く主張しています。そのように広く多様なメンバーがいることで、私たちはより多くのメンバーに対して話ができるからです。私たちは女性として、新しい言葉づかいをしています。非難したり侮辱したりするパターンから離れ、実のところ、キャロル・ギリガン教授が「急進的な傾聴」と呼んだものを私たちは採用しようとしています。そこでは、他の人の話を聞くことに一生懸命取り組み、全く異なる意見があり、それを受け入れる必要があるという事実を受け入れます。

 

SI:異なった背景、政治的見解、宗教を持つあなた方のメンバーは、一つの大義のためにどのようにして集まったのでしょうか。

シルバー:私たちは、二つだけの目標を持つ、一つの大義に集中しています。目標の一つは外交的な合意に達することで、もう一つは国連安保理事会決議1325号に定められたように、女性を和平交渉の不可欠な部分とすることです。この決議は2000年に採択され、世界のあらゆる場所でのすべての和平交渉と和平を築く努力において、女性は不可欠な部分でなければならないと定めています。各国はそれを法律に採用することが期待されており、イスラエルはそれを実際に採用しました。

 

SI:和平プロセスにおいて、何が問題だと思いますか。

シルバー:起こらなければならないのは、両方の側で選挙で選ばれた指導者が、現状が両方の側にとって良くないと判断を下すことです。パレスチナ人は、そのことを明確に繰り返し主張してきましたが、イスラエル側は現状を受け入れるつもりでいるようです。ネタニヤフ首相は、私たちは剣によって生きる運命なのですと言いました。私たちが主張しているのは「違います。私たちは剣によって生きる運命ではありません」ということです。私たちは変化を起こすことに責任を持つ必要があります。それが私たちの目標です。そのような影響を及ぼし、現状は受け入れられないと主張することです。

 

SI:活動地域に住んでいない女性は、あなた方の大義をどのように援助することができますか。

シルバー:世界中に、私たちを援助しようと希望し、私たちの活動を確認しながら地元で活動をする女性たち──Women Wage Peaceの女性大使がいます。例えば、昨年( 2016年)10月の希望の行進(March of Hope in October)の間、サンフランシスコでゴールデンゲートブリッジのデモ行進がありました。シカゴでは、次の年に大規模なイベントを開催することを検討中です。ブラジルでは大きなイベントを行ったばかりで、イタリアやスペインでは、大きなイベントをつい最近行いました。世界中で何かが起こっています。

Prayer of the Mothers』を書いた歌手のヤエル・デッケルバウムさんが、色々な国でWWPの援助によって開催されたイベントに招待され、歌を披露しています。YouTubeでは、彼女が様々な国々で歌うのを見ることができます。それは本当に素晴らしいものでした。彼女は彼女自身のアンサンブルを持っていますが、彼女と私たちの運動の間には相乗関係がありました。なぜなら、彼女は自分自身で曲を作り、私たちの活動がきっかけで世界的名声を得ることになり、運動は彼女の歌によって恩恵を受けました。それは本当に良いことであり、何か特別なことでした。

 

SI:何か他に付け加えることはありますか。

シルバー:私たちは2017年の9月と10月に、2週間の活動のイベントを成功させたばかりです。国中での2週間のデモ行進の最後の日には、死海の湖岸に作ったテントにパレスチナ人とイスラエル人の女性が集まりました。テントは『サラハとハガールのテント』という名前で、私たちが解決しようとしている長年の紛争を象徴するものでした。実際には、2,500人のパレスチナ人の女性が参加しました。それは、両方の側にパートナーがいることを示す大きな印でした。本当に長い間、私たちにはパートナーがないと言われてきて、あちら側に求めていたパートナーに、まず最初に自分たちがなる必要があると主張しています。彼らはそこにいました。パレスチナには、私たちが求めていたように同じことをしたいと考える男性や女性がいたのです。

 

詳しくは次を参照:

womenwagepeace.org.il/en/

 

シェリーン・ テイレルズは、カナダ、エドモントンに居住するシェア・インターナショナルの協働者である。

 

統合──選集

Synthesis – a compilation

「統合」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第巻と第巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

アクエリアス(宝瓶宮)星団の新しいエネルギーは、日ごとにその力を強めており、すでにその存在を感じさせ、現在、世界的規模で起こっている変化の背後にある。これらの変化はアクエリアスのエネルギーの特質を、内的な特性を、反映しなければならないし、反映するであろう──すなわちその特性とは「統合」である。

これらの統合のエネルギーは、われわれの多様多面な生活の異なった糸を融合し混合しつつ、人類をその一体性についての認識、大計画における人類の役割についての正しい理解、そしてその大計画を現象の世界において正しい関係の中で顕現する能力に気づかせていく役割を持つ。

諸国が、崩壊しつつある経済構造の問題や、変化しつつある政治的なつながりについて奮闘し対処するにつれて、その第一歩が今や踏み出されている。人間が環境問題に対処するにあたって協力の必要性に気づきはじめるにつれて、新しいグローバル(世界的)な意識の初期の萌しが見られる。

(『覚者は語る』─新しい時代は頭上に─p.482〜483)

 

統合の大聖と呼ばれる偉大なるアバターがハイアラキーによって呼び招かれました。キリスト・マイトレーヤの背後に立たれ、彼を通して働かれるこの霊存在のエネルギーはグループ集団としてのハイアラキー、そしてグループ集団としての人類を通して働きます。それは一つのグループとしての国連総会を通して働きます。(メンバーが拒否権を持ち、国連の中でのグループの意に逆らって働く、安全保障理事会を通しては働きません。)この大聖のエネルギーは統合し、融合し、混合するエネルギーであり、それが国連総会を通して流れ込み、やがて世界中の国家を一つの奉仕する統一体として交じり合わせます。そうすると、彼らは、現在のように自分たちの別個の国家利益に仕えるのではなく、総体としての世界に仕えるようになるでしょう。

そのエネルギーが最も強力に働くのは世界奉仕者の新集団を通してです。彼らはハイアラキーと人類の間をつなぐ環です。なぜなら彼らは両方の陣に足を突っ込んでいるからです。彼らは皆、ハイアラキーの弟子たちです。彼らは第1段階のイニシエーション、そしておそらく第2段階のイニシエーションも既に受けているだろうし、ある者は第3段階を、また第4段階を受けた者も少数います。彼らは世界奉仕者です。彼らは必ずしも秘教学徒ではなく、人間社会のすべての部門にいます。あらゆる分野で活動している彼らは、この変遷の時期において人類が必要とすることを感知し、そしてそれに表現を与えています。彼らは世界の希望であります。彼らを通して新しい文明が築かれるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.182)

 

再びあなたがたに語りかけ、あの「新しい国」へ、「愛の国」へ、「信頼と美と自由の国」へ、あなたがたを連れていくために、わたしはやってくる、ということを告げることができるのをうれしく思う。

わたしを受け入れ、わたしに従い、わたしに導き案内させてくれるなら、あなたがたをそこへ連れていこう。そして共に「新しい世界」を建設しよう。

恐れも、不信も、分裂もなく生きることのできる世界を、大地の豊かなる資源を、共に分かち合い、わたしたちのいのちの本源と一体となる喜びを、共に入ることのできる世界を、創造しよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第3信、p. 27〜28)

 

わたしたちの多種多様な提示の底に横たわる理念の統合は、すべてのものの和合についてのわたしたちの意識から発し、総体を、そしてその実在(リアリティー)の不可分性をわたしたちが絶えず認識していることから発している。人間がこの体験を分かち合うとき、すべてのことが可能となる。

キリストと彼の弟子である覚者たちを見るとき、人間は多種多様な真理の提示がいかに必要であったかを理解するようになるだろう。なぜなら、人類が非常にながい年を経てきており、時代を通じてその経験と期待は様々であり、アイディアを吸収する方法がいかに異なるかに気づくようになるだろうから。彼らはまた、外側の多様性の背後にある本来の和合について、何かを把握するに至るだろう。

(『覚者は語る』─統合の必要─p.69〜70)

 

来るべき時代における人類の目標は集団意識、全体の一部分として欠くことのできない存在感、の創造である。宝瓶宮の星団からこの惑星に入ってくる新しいエネルギーはこの方向に働く。それに固有の特質は統合、普遍性である。政治、経済、社会、宗教、教育、文化のすべての制度と構造の根本的な変化を、我々は今まさに目撃しようとしている。これらの変化は、人類がその本質的な一体性を徐々に理解し、それを具現するために必要な手段を取るにつれて起こるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.121〜122)

 

奉仕することによって成長し、あなたがた自身で新しい光の中へ、新しい責任へと向上させるこの機会を、あなたがたの前に置こう。そして、わたしが呼ぶとき、あなたがたが応ずることを期待している。わたしを知らないで、または、わたしがここに居ることを知らないで、この仕事をしている者は、今日、大勢いる。いつの時代もそうであった。多くの者にとっては、日影の方がよく働けるからである。しかし、我が友よ、あなたがたは、意識して最大限に奉仕する機会を持っている。これを掴みとり、いますぐ始めなさい。大計画に参加しなさい。これは世界を変換し、すべての人とすべての国とを互いに近づけ、未来への道を、神に戻る道を示すものである。

(『いのちの水を運ぶ者』第21信、p.77〜78)

 

アクエリアス(宝瓶宮)の本質的特質は統合である、地球上における今日の生活の中には滅多に見られない特質である。しかしながら、統合の特質がますます勢いをつけて、生活のすべての分野で今日の分裂と不調和に取って代わるだろう。人々は和合の意味を理解するようになり、自分たちが発見という航海を共に旅しているひとつの人間家族の兄弟姉妹であることを認知するだろう。

(『覚者は語る(㈼)』─顕現しつつある人間の神性─

p.164)

 

人生のほとんどすべての面において、そして教育においては確かに、統合のエネルギーの効果がすでに見られます。統合は関係に関するものです、例えばアイディアの関係性。哲学的な研究を通して、最も離れているように見えるところのものを隣合わせにあるものとして見ることができるまでに意識を拡大することができるのです。互いに補佐し合い完全にするだけでなく、互いに光を当てるのです。この統合する能力が人類の意識を必然的に拡大して正しい人間関係を可能にします。

(『光の勢力は集合する』p.319〜320)

 

わたしの降臨は世界に大きな変化を起こさせており、まもなくわたしがここに居るという事実が確認されるだろう。人は問うであろう──これはどうしたことか、どこからこの新しい光が輝き出るのかと。古き分裂は消え、併合し、共に成長する。人の子たちはより高度の光を感知し、その光に顔を向け、彼らを導くために待っているわたしを見つけるであろう。そのようになるであろう。そのようにして、人の心にある真理が、真理であるわたしに応える。そのようにして、あの新しい光が彼らの心に灯され、人間の苦悩は消え去る。

『いのちの水を運ぶ者』第44信、p.138)

 

これまでは大抵の国における教育は非常に国粋主義的なものでした。人々は自分たちの国の歴史を教えられますが、通常は非常に偏向したものでした。その国が行ったものはすべて良く、他の国の行為はすべて悪いといった具合です。このような教育は、非常に悪い、偏見のある、全く不正確な世界観を、発達途上の子供たちに与えてしまいます。教育は、まず第一に、子供に対して、その子供が世界家族のメンバーであることを示さなければなりません。そしてアクエリアスの統合するエネルギーがこの全地球的な意識をつくるために用いられなければなりません。子供たちは、私たちが一つの大きな、または小さな国に一人で住んでいるのではなく、約57億(当時の全世界の人口)の人間によって共有されている一つの世界に住んでいることを教えられる必要があります。とりわけ、子供は、自分が一つのグループの、つまり一つの人類家族の一員であること、そしてそのことが地球上でのその子の基本的な立場であることを教えられなければなりません。入手した物資を家族が分かち合うように、神の摂理によって分かち合うために与えられた地球資源を人類家族は分かち合わなければなりません。

(『光の勢力は集合する』p.321〜322)

 

あなたがたがわたしを見るとき、我が友よ、まさに新しい時が始まったことを知るだろう──未来への新しい道標を建てる時が、すべての人の間に正しい関係と信頼を築く時が、従いてくる者たちのために道を照らしながら、調和と分かち合いのうちに共に前進する時が、始まったのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第63信、p.187)

 

……古く、役に立たなくなった機構はその安定性と首尾一貫性を失いつつあり、かくして新しい時代の形態の建設のためにその土俵をきれいにしている。新しい形態は、より公平な世界を、もはや金持ちと貧乏人、強者と弱者とに分割され引き裂かれない世界を願うすべての人間の理想と志向を奉じなければならない。それらは、何にも増して、アクエリアス(宝瓶宮)の摂理である統合のアイディアを、内的霊的意図を奉じなければならない。

マイトレーヤが全面的な公の仕事に出てこられるとき、彼は人生に対するこれらの新しいアプローチの土台を敷くだろう。彼は、人間の一体性と分かち合いの必要を、平和への唯一の保証である正義と自由を強調するだろう。彼はすべての人間に対して、過去の過ちを許し、そして忘れるように呼びかけるだろう。すべての者の幸せのために一緒に働くよう、明快な召集を響かせるだろう。

(『覚者は語る』─変化への前奏─p.484〜485)

 

人類は、私たちが人類というひとつのグループであり、宇宙全体の中に分離しているものは何もないことを、すべてが他のすべてに関連していることを完全に理解するようになるでしょう。そして人類を結合させる法則は、宇宙全体を通じて全く何の分離も存在しないということからつくり出された法則です。

私たちはアクエリアス(宝瓶宮)から流れ込んでいる統合のエネルギーの影響の下で、融合し、混合し合っているという感覚を発達させていくでしょう。そのエネルギーは集団を通してのみ働き、個人を通しては働きません。個人性は消え、それはグループの奉仕のために提供されるでしょう。

(『光の勢力は集合する』p.207〜208)

 

それぞれの時代は、その時代に支配的なエネルギーに調和を見いだすことのできるエネルギーを持つ魂群を転生に導く。……統合と融合へ向かう宝瓶宮(アクエリアス)のエネルギーに応える能力を特に際立って備えた青年や若い大人たちが、ますます多く見いだされるだろう。彼らは提供される機会をユニークに利用することができるだろう。そして来るべき時代の文明を建設していく基礎となる構造を見つけ、創造するだろう。

(『覚者は語る』─宝瓶宮の水─p.217)

 

もうすぐ多くの者がわたしを見るであろう。そして、わたしの容貌を見て驚くかもしれない、わたしが昔の伝道者ではないから。わたしはただ道を指し示すために、いのちの本源にかえり、調和と美と正義へ辿りつくために歩まねばならない道を、示すためにやってきたのである。

わたしの任務は単純である。あなたがたに道を示すことである。我が友よ、あなたがたは困難な仕事をなさねばならない、新しい世界を、新しい国を、新しい真理を築きあげる仕事を。しかし我らは共に勝利するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第15信、p.62〜63)

 

編集長への手紙

 シェア・インターナショナル誌には、『編集長への手紙』の保留分が非常に多数あり、それらは何年にもわたって処理され、ベンジャミン・クレームの師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたが、いまだ掲載されていない。

他の手紙は新しいものである。覚者が関わっていたかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、その体験が希望、鼓舞、慰めを提供することで「それ自体が語る」ということがあり得る。

 

高まる喜び

 

編集長殿

2017 923日の土曜日の、オランダのケルクラードでヨーロッパの伝導瞑想研修会のあった週末、私は家にいて、ユーチューブでベンジャミン・クレーム氏のインタビューや、講演からの抜粋を見ていました。その時、講演の一つの導入部分の写真をクリックしたところ、風船のような吹き出しが現れて、その中でベンジャミン・クレーム氏が、まるで私に挨拶するかのように手を振っていたのです! それから吹き出しは消えました。私は呆然としてしまいました。私が再び二度クリックすると、その度に吹き出しが現れ、ベンジャミン・クレーム氏が同じ仕草をしました。そしてすべて終わりました。私は笑い出したい気分でした。このことすべてがとても楽しくて、彼のユーモアに溢れていたので、彼が私たちと共にいるという証拠です。

彼に感謝を!

ロール・マルリュー

フランス、ビュール=シュリヴェット

 

未来の仕事

編集長殿

数年前に再臨の活動のための広報イベントをしていた時、見知らぬ人たちが近づいてきて、私が話をする必要のある人物がいると言われました。その日の午後になって、その人物が突然現れて、自己紹介してきました。私はその日早くに起きたことを彼女に伝え、会話が始まりました。

とてつもない愛のエネルギーが私たち二人を取り囲み始めました。私は何を話したらよいかわかりませんでした。彼女から私へのメッセージがあると言われ、エネルギーがあまりにも強力だったので、疑いを持つことはできませんでした。彼女が話し始めたのは、もし私が受け入れることを選択すれば、私には人道的な分野と国連でたくさんの仕事があるけれども、私自身の神聖を自覚し、受け入れなければならないということでした。言葉の最も真の意味において、私は人道主義者であり、子供たちに関して才能があると彼女が言いました。子供たちの人生を違ったものにするだろうと言われました。彼女によると、私の存在によって人々の重荷を取り去り、他の人々を癒す愛や光、笑いをもたらすのだそうです。私たちの会話全体を通じて、涙が彼女の目から溢れていたのは、彼女が感じている愛のためだと言っていました。私もまた愛の力強いエネルギーを感じていました。

その女性は話し続けて、私の仕事の分野は変化していくが、マイトレーヤが私と共にいて、私はいつでも安全に守られていると言われました。さらに彼女が、私には子供たちの教育や治療、たくさんの人々に向かって話をするといった、多くの仕事があると言いました。彼女の話では、私は大計画を援助するため、潜在的な神性に対して人類を目覚めさせる助けとなるためにここにいるのであり、この惑星の大計画と共に働く多くの覚者方だけでなく、他の様々な『世界』から来た人々も存在しているということでした。

私はこの仕事についてさらなる情報や詳細を知らされました。この体験は、大計画が存在するという、より深遠な理解をもたらしました。そして将来の教育の分野に奉仕の領域があることも印象付けてくれました。

これらすべてを聞くことは本当に恐れ多く、私は気後れして、実際のところ逃げ出して隠れてしまいたくなりました。

私たちの会話の終わりに、その女性が私の方を向いて、「私はこれほどの愛を感じたことがありません。この機会を与えてくださってありがとう」と言いました。この体験は本当に非常に愛されていると感じさせてくれて、その感覚は数日間残りました。私は心からあらゆるものとの一体感を感じ、永遠にその感覚を持ち続けられたら良いのにと思いました。

匿名希望

【ベンジャミン・クレームの師は、それがイエス覚者からのメッセージであったことを確認した】

 

 

高揚

 

編集長殿

2001911日の米国での悲劇的出来事の数週間後、娘と私が車で学校から帰宅する時に、ロンドンのローハンプトン通りで渋滞に行き当たりました。娘は私に、その日学校での先生との腹立たしい出来事について話をしていました。私たちは9月11日以来蔓延しているような、怒りと悲観的な全体のムードについても話をしました。

私たちの周りのドライバーたちは渋滞に巻き込まれたことに怒り、イライラとしていました。クラクションを鳴らしたり、脇道から来る車を入れないために車間距離を詰めたりする車もありました。私たちの前に車を入れてあげることで、暗い気持ちを一新しようと心に決めましたが、その車は脇道で別の長い渋滞の列の中で待っていた1台でした。その小さな赤い車のドライバーは入れてもらって、見るからに大喜びしているようでした。彼は窓から身を乗り出して、にこにこ顔で私たちに手を振り、「ありがとう! ありがとう!」と大声で言ってくれました。彼は運転していきながらも、私たちに向かって窓の外で盛んに腕を振り続けて、道路の先の方で曲がっていくまでそうしていました。彼は信じられないほど幸せそうだったので、私たちは笑い出して、気分はすっかり良くなりました。そのドライバーは、マイトレーヤがニューヨークの図書館に現れた時の、ビデオの中の『ホームレスの男性』に似ているように見え、アフリカ系カリビア人で、歳は50代で肩くらいの長さのカーリーヘアでした。満面の笑みのドライバーは特別な方でしたか。

ダイアナ&マリナ・エルダートン

英国、ロンドン

【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤであったことを確認した】

 

 

読者質問欄

Q マイトレーヤのオーラは地球全体を覆っていると言われます。

A その効果は確かにそうです。大宣言の日に誰もがそれを感じるでしょう。

 

Q あなたはどこかで、あなたの経歴の中で、オルゴン集積器を使い始めたときに重要な変化が存在したと述べておられたと思います。あなたがオルゴン集積器をどうやって作ったのか教えていただけますか。

A オルゴン集積器は(1930年代に)ウィルヘルム・ライヒが作ったものです。私もオルゴン集積器を作りましたが、どうすればもっと簡単に作れるか分からなかったので、かなり不器用なやり方でした。今日ではそれはとても簡単に作ることができ、私がもう一度オルゴン集積器を作るとしたら、もっと簡単なやり方で作るでしょう。私は生のガラス繊維を使うという大変なやり方で作りました。あなたは、肘やその上の皮膚に常に傷をつけながら、ガラス繊維で遊んだことがありますか。私は誰にも私のやり方でオルゴン集積器を作ることを勧めません! すでに材料の揃ったものを買えばもっと簡単にできます。私は実験としてそうしました。

ライヒはエネルギー体で実験し、それらがすべて彼が「オルゴン」と呼ぶエネルギーを発していることを発見しました。オルゴンとは実は物質のエーテル階層であり、彼はそれを一つの階層と見なしましたが、実際には次第に高次になる4階層に分かれています。最も高次の階層はこの太陽系での最高の階層です。その進化の最終転生(ラウンド)にある非常に進化した惑星である金星は、オルゴン(エーテル物質)の最高レベルを示しています。

地球のような惑星はあまり進化していないので、そうではありません。私たちは第4ラウンドの真ん中にいます。すべての惑星には7つのラウンド(転生)があり、私たちはその第4番目にいるのです。火星もそうですが、火星は私たちのような過ちを犯さなかったので、私たちよりもずっと素晴らしく進化しています。しかしエーテルの観点から見ると、火星と地球は同じ進化段階にあり、火星はより過ちが少なかったのでより進化していると言えます。

オルゴン集積器の外側は有機物質からつくられる柔らかい板でできており、それは通常は段ボールです。その内側も段ボールで、二つの段ボールがガラス繊維のような有機物質で満たされています。今はガラス繊維をシートで買うことができ、求めるサイズに正確に切ることができます。それを二つの段ボールの間に置き、接着剤で付けるか釘を通すかして、角に固定し、箱を作ります。箱はあなたが中で座るよりも高く作らなければなりません。座っても頭の上に空間があるようにしないといけません。人が入って、壁や天井に触れないようにしないといけません。箱の内側の表面は金属です。私は鉄を使いました。外側の枠組みも金属でなければならず、中に入って6つの面(底面、上面、4つの側面)を取り付けます。一つの層から50の層まで設けることができます。それはどれほどの強さを望むかによります。層が多ければ多いほど箱の中のエーテル・エネルギーは強くなります。

 

Q あなたは20世紀にアリス・ベイリーから来た霊的教えについて話されました。それは現在でも用いることができますか。

A 彼女は常に更新される不朽の知恵の教えについて書き、ブラヴァツキー夫人を通して開放された教えがアリス・A・ベイリーの教えにつながりました。ジュワル・クール覚者は、1919年から1949年までアリス・A・ベイリーを通して働き、ブラヴァツキー夫人を通して伝えられた教えを敷衍しましたが、それはブラヴァツキー夫人の教えがもう真実ではないという意味ではありません。それらはこれまでずっとそうであったように真実であり、また部分的に真実です。部分的に真実というのは、私たちは真実の一部だけしか捉えることができないからです。私たちのマインドは本当の真実を捉えることはできません。

アリス・A・ベイリー、ブラヴァツキー夫人、そしてヘレナ・レーリッヒは三人の偉大な弟子たちであり、覚者方の教えを日常世界に伝えた知恵の教えの使徒たちです。そしてこれらの教えはこれからも生き延びるでしょう。しかし、これからは覚者方ご自身が世界におられます。現在世界には14名の覚者方がおり、それに加えてマイトレーヤがおられます。間もなくより多くの覚者方が来られ、人類が教えの拡張と推敲と拡大への用意が整うにつれて、必要に応じてさらに増えるでしょう。

ミステリー・スクール(秘教学校)が開かれ、準備的な段階と二次的な段階の学校ができ、人々はイニシエーションの要諦を学ぶ準備ができたときにそこに通うでしょう。イニシエーションが地球の進化の道を終わらせます。進化の生涯の最後の数回の人生は5つの大きな意識の拡大によって占められます。それを私たちは5つの惑星的イニシエーションと呼び(イエスの生涯によって表されています)、それが最後の数回の転生を占めます。

人々はこれらの学校に行くでしょう。(英国では)準備的な学校はスコットランドに造られ、より進歩した学校はアイルランドにできるでしょう。しかし学校は世界中にでき、誰もが初歩的な学校、中間的な学校、そしてより進歩した学校に行くでしょう。そして弟子の段階にある人やそれを必要とする人は皆これらの学校に行くでしょう。このようにして人類は訓練され将来の人生へと準備されるでしょう。なぜなら、世界に覚者方がおられると生活は完全に変わるでしょうから。人生の目的は変わり、生活体験は深まるでしょう。もうつまらない戦争や紛争が人類を退化させることはないでしょう。人類は教師方を見上げ、教師方の中の教師であるマイトレーヤ御自身を真理の代弁者として見上げるでしょう。そして覚者方は人類に進化の道を教えるでしょう。

201310月、ロンドンでの講演)

 

Q 私たちの「神性」とは何ですか。

A「神性」とか「霊性」とか言うとき、人々は宗教、教会、寺院、合掌、祈りなどを思い浮かべます。はい、それはそのすべてですが、しかし特に、関係のことです。神性とは正しい関係性です。至るところの人々との間の正しい関係です。すべての人々、至るところのあらゆる男女です。

多くの人々が考えるように、豊かで権力があり世界を支配する運命に生まれる人がいるのではありません。大きく成長し投資で儲け、そのようにして権力を得るように生まれついた人はいません。それはあなたが誰であるか、あなたの魂があなたを通してどれだけ顕現しているかということです;神の閃きとしてのあなたの本質的な霊的な真実があなたの魂、あなたを通してどれだけ顕現しているかということです。あなたはそのすべてです。それが顕現するとき、あなたはあなたの神性を顕現します。それはあなたが学ぶものではなく、教会で教えられることでもなく、あなた自身であるものです。それは自然なことなので、あなたは自然にそれをします。

私たちは関係性を広げ、私たちが知っているよりも多くの人生の側面を知らなければなりません。それは霊性と呼ばれるものです。多くの人々の生活を改善するものは何でも霊的であり、根本的に霊的なものです。それは寺院や教会の特定の日のために分離してとっておくような小さな側面ではありません。それは毎日のあなたであるものの表現です。マイトレーヤは、あなた方が神々であり、すべての人が神であることを教えるでしょう。それ以下のものではありません。

(東京、2008年)

 

2017年11月号目次

- 目次 -

-覚者より
戦争の終焉
■ベンジャミン・クレーム筆記

視点
ICANのノーベル賞は、人類存続のための処方箋である
ロバート・ドッジ

ユニバーサル・ベーシック・サービスは、
私たちを貧困と日々の抑圧から解放してくれるかもしれない

賢者の言葉
「核兵器は生の現実ではなく、死の現実です」と
デニス・クシニッチ氏が国連で語る
ラスベガスでの乱射事件に関するダライ・ラマの発言/ビル・クリントン氏が語る:協力をより高いレベルへと引き上げる必要がある
合意を認定しないというトランプ大統領の表明を「軽卒」で「向こう見ず」だとバーニー・サンダース上院議員が述べる
ジョン・クエリ

真の民主主義をつくる: 『We the People 2.0』
メアリー・ベス・シュタイスリンガーによる映画批評

行動を待つ諸問題一選集
Problems awaiting action- a compilation
行動を待つ諸問題 -覚者より

時代の徴
世界中の徴
ハリケーン・ハービーの火災で焼け残った聖母像/実りある体験/ダンケルクの奇跡

アメリカとヨーロッパでの研修会
-過去を顧(かえり)み、われわれの将来の活動を検討する

民衆の声
パイプライン建設と闘った人々の巨大な勝利
ジェイク・ジョンソン

憎しみを乗り越え共感を選ぶ
ジェイソン・フランシスによるアントニー・マクアリア氏へのインタビュー

分かち合いが可能にすること-
難民を支援しようとするドイツ市民の寛容な努力
エリッサ・グラーフ

編集長への手紙
優先事項の質問 他

読者質問欄
回答ベンジャ三ミン・クレーム

 

 

戦争の終焉

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は記事を提供してくださった。それらは書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われる時にいつでも掲載されるように提供されているのである。実際、これらの記事の多くはそれが最初に掲載されたときよりも現在において一層関連性をもっているように思われる。この記事は、今日書かれたかのように、世界が現在目撃している危機を分析している。そして現在の緊張と懸念にもかかわらず、「覚者方は、世界は変化の用意が整っており、諸国の間に新しい真の和合を保証する正義と、すべてが望む平和を渇望していると見ておられる」。

(註)他に二つの記事が今日的に意味を持っている。覚者によって示された問題とその解決法は今でも非常に適切である。

現在の国際社会の課題に関しての覚者の洞察に関しては、『平和の大義を援ける』(20037.8月号)および【和合に向けてのさらなる思索」(20129月号と『覚者は語る・第2巻』に収録)を参照されたい。

戦争の終焉

代価を数える時が来るとき、人間は戦争の空費に仰天し、そして恥じ入るだろう。人間の活動のいかなるものよりも、戦争は資源と人命を貪欲に喰い尽くす。‘敵’なるものを征服するための努力には何も惜しまず、すべてが勝利の達成のために犠牲にされる。かくして、人間はその隣人に対して容赦なき闘争を行い、それは必ずしもいつも自己防衛の闘いではない。非常にしばしば戦争は、領土の拡大や略奪品の蓄積、あるいは最も忌まわしき奴隷捕獲のために使われてきた。ほとんどの戦争の底に横たわる目的を描写するために‘戦利品’という言葉が安易に使われている。今日、人間は戦争を終焉させるための仕事に真剣に取り組まねばならないときに達したのである。いかなる問題にせよ状況にせよ、解決するために、あるいは癒すために、戦争が必要とされるものはないことを、人は理解しなければならない。そうであるから、諸国家は共に働いて、人間のあの破壊的性向を永久に終わらせなければならない。

それをやり損なうならば、人類種族の生存そのものを脅かすことになる。平和はもはや人間にとって一つの選択ではないのである〔訳注:それ以外の選択はない〕——彼らは今やその手の内に、これまでかつてない最も破壊的な凶器を握っている。もしそれが大きな戦争に使用されれば、この惑星を冒涜し、永劫の時の間、生命の存在しない死んだものにするだろう。ではなぜそのような災害を、そのような終局を招こうとするのか。

マイトレーヤは出現されるとき、このように語られることは確かであろう。小さな戦争が悲惨な結果につながり得ることを、それが人間を自己破壊という危険な坂道にもたらすことを、マイトレーヤは示されるだろう。彼は厳粛に勧告し、そして人間を考えられないような行動から引き戻させるだろう。油断することなく、しかし、恐れないでいなさい。マイトレーヤが人間の行動を賢明に導いてくださることを信頼しなさい。あなたの兄弟姉妹を教育する任務におけるあなたの役割を果たし、マイトレーヤの荷を少しでも軽くして差し上げなさい。

聞く耳を持つ者たちすべてに、待望されているお方がここにおられて、公に彼の任務を始める用意があることを伝えなさい。彼は善意の男女が平和と正義、自由と愛のために彼と共に働いてくれることを当てにしておられる。彼らにこのことを伝えなさい。マイトレーヤが世界の苦難に対して単純な答えを持っておられることを告げなさい。分かち合いは信頼を生み、それが扉を、そして人間の心を、祝福された平和に向けて開くだろう。そうすると同胞愛と協力の中で人間の霊魂の開花を見るだろう。そうすると様々な問題や行き詰まり状態は溶け去り、溢れるような善意の中で克服されるだろう。

そのようになるだろう、そのようにしてわれわれは忌まわしき戦争の終焉を目撃する。それがマイトレーヤの目的であり、その達成に対する彼の意志は固い。

2006 3月)

 

行動を待つ諸問題──選集

Problems awaiting action ? a compilation

 

「行動を待つ諸問題」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第㈵巻と第㈼巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

あなたがたがわたしを見るとき、わたしが何故やってきたのかを知るだろう。わたしはあなたがたに次のように訴えるだろう──「わたしの幼き者たちを救い、あなたがたの同胞を飢えから救いなさい、人類は一つであることを、唯一なる御父の子供たちであることを覚えておきなさい。大地の産物を、これを必要とする者たちに、信をもって譲りなさい。これを今なして、世界を救いなさい。」

わたしはそのように語るだろう。わたしの訴えはそのようであろう。そして人類がこの法を受け入れるとき、わたし自身を公に宣言しよう。これが真理であることを知りながら、分かち合うことを望み、兄弟同胞愛にあこがれながら、行動を起こさない者が、今日、多く存在する。何事もひとりでに起こらないのである。人間は行動し、自分の意志を実行しなければならない。今日、その意志は、神の意志でもある。であるから、その結果は保証されている。

(『いのちの水を運ぶ者』第31信、p.104〜105)

 

間もなく、長い待ち時間は終わり、偉大なる主は彼の顔を世界に示すだろう、そして新しい啓示の時代が始まるだろう。この事実に勇気を得て、世界中で今も兄弟姉妹たちへの奉仕に自らを捧げている有名無名の人々の隊列に加わりなさい。この時代の問題に影響を及ぼすこの機会をつかみとりなさい。そして志向を行動に移して、苦悩する人類がその過ちを正して、正義と平和の新しい時代を創造するのを助けなさい。

(『覚者は語る』—人類は選ばなければならない—p.393)

 

私たちは、すべてが生きることができるために分かち合わなければなりません。しかしそのためには、もっと簡素に生活することを学ばなければなりません。生活をより簡素にし、この惑星にかける負担を少なくし、より賢いやり方をしなければなりません。世界の生態系の均衡がマイトレーヤの主な関心事の一つでしょう。そして人類が現在のような生き方を続ければ必然的に起こる結果を、彼は最も高いレベルから示してくださるでしょう。それに関しての行動の必要が科学者たちに明らかになり、彼らを通して世界の諸国政府にも明らかになるでしょう。

(『全人類のための世界教師』p.78)

 

偶然に起こるものは何もない。わたしは行動への呼びかけを発する、そしてその行動を何倍にも力あるものにしよう。わたしの弟子となり、わたしの友となり、わたしの真の民となるこの機会を今、掴みとりなさい。わたしが来る以前は、人は抜け出すすべを知らなかった。身動きならない苦境に深くはまりこみ、恐れていた。今は、新しい光が、変化への新しい可能性がある。新しい希望が世界を席巻している。それはわたしの光のエネルギーであり、あなたがたへの贈物であり、すべての人間への、わたしの祝福である。

(『いのちの水を運ぶ者』第21信、p.79)

 

人間がキリストを直接見るとき、彼らは速やかに人生とその問題に対して新しい態度を採択するだろう。様々な問題は人間がつくり出したものであり、人間自身の内に存在し、無慈悲な神のせいでも、心ない偶然の結果でもないことを理解するだろう。

新しい責任感が、すべての者の向上のために行動する衝動を人々に授けるだろう。協力と思いやりと信頼が間もなく現在の利己的関心に取って代わるだろう。そうして人間の進化における新しい局面が開かれるだろう。

(『覚者は語る』—彼の名は愛なり—p.255)

 

政治的、経済的、宗教的全体主義──人間の自由、福利、解放、信条の自由という人権を否定するもの──が過去のものとなる時は急速に近づいている。新しい自由はすぐそこで人類を待っている。しかし、その新しい自由は、何にもまして責任を必要とする。われわれはお互いに対する責任を背負わなければならない。マイトレーヤはそのことを非常に簡潔に述べておられる。「兄弟たちの必要をあなたがたの行動の指針として、世界の問題の解決に当たりなさい。他に方法はない」

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.33)

 

今日の人間の問題は、人間自らがつくり出したものである。これは常にそうであり、神の計画に内在するものではない。天与の自由意志を誤用し、人間は自分たちの未来を、そして動植物界の未来を危難にさらしている。多くの者が、今日、これに気がつきはじめ、破局をさけるために出来る限りの手段を取りつつある。これは良いことである。しかし勢いを増しつつ人類に直面してきているこの危険を、すべての人間が知るわけではない。人間の真の役割と目的に適った世界を再建するために、残された時は短い。わたしの役割は、あなたがたに道を示し、可能性を描くことのみである。新しい世界は、人間自身によってつくり上げられねばならない。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信、p.52〜53)

 

人類の完全な変容にとってのカギは、分かち合いの原則を受け入れることです。その原則の上に正義がかかっており、正義の上に世界の平和がかかっています。そして非常に奇妙なことは、最も重要なこれが一番達成しやすいのです。人類が分かち合いの原則を受け入れることで、その他の問題は簡単に解決されるのです。

(『大いなる接近』p.141)

人間の無惨な搾取にさらされて、この惑星は無限に生命を支えることはもはや確かではなくなっている。核による絶滅の脅威が絶えず存在し、他方、経済競争と金融の混乱は数え切れない何千何百万の人間の日常生活をさいなむ問題を提起する。

国家がこれらの問題を討議するために集うことは現在常識になっているが、それには大切な意味がある。そのような会合は、人間がこの惑星の執事としての責任に気づきはじめ、その状況を改善するための決定を行う用意ができていることの合図である。その決定のうちで一番初めに決められねばならないことは、分かち合う覚悟である。世界の資源がより公平に分かち合われるとき、人間の問題の半分は一夜のうちに消え去るだろう。

(『覚者は語る』—平和のための分かち合い—p.134)

わたしが招く者は大勢いる。わたしを待ち、わたしに耳を傾ける者は大勢いる。しかし、この機を掴み、行動する者は実に少ない。これら少数の者たちは、わたしの民である。あなたが、その一人になるように。わたしは告げる、我が友よ、あなたがたの心からの助力なしには、何もなされない。わたしは導き、そして教えるために来るのであり、強制するためではない。だから、わたしの嘆願をよく心に留めて、わたしと共に、わたしのために、兄弟たちのために働き、そして世界を救いなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第94信、p.279)

 

国際連合が世界の主要な討論の場になるでしょう。世界の諸問題はそこで話し合われ、決議され、新しい制度が実行に移されるでしょう。世界資源の分かち合いのプロセスを監視するための全く新しい特別な機関が国連に設置されるでしょう。ここで強調したいのは、人類が自由意思を持つということです。何事も人類に強制されることはありませんが、人類が自らの自由意志で分かち合いの原則を受け入れるとき、マイトレーヤと覚者方の一団に尋ねるでしょう──私たちはどのようにすればよいのですか、どうやって分かち合いを始めればよいのですか、と。すでに計画は存在しているのです。長年覚者たちと共に働いてきた高位のイニシエートの一団が、現在経済問題の核心である再分配の問題を解決するための相互に関連性のある一連の計画をすでに作り上げています。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.133)

 

あなたがたの問題に対する答は非常に簡単である。分かち合う意志が、あなたがたの生活を支配しなければならないということを、わたしは何度も述べてきた。もう一度繰り返す──分かち合いと正義なしには、人は平和を知ることはないだろう、我が兄弟姉妹よ。だからわたしの忠告をよく心に留めなさい。そして唯一の開かれた道を選び、世界の苦悶を和らげるために分かち合いを信じなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第133信、p.400〜401)

 

私たちはあまりにも深い物質主義の中に政治や経済を覆い隠したので、今日のような危機的な状況を迎えたのです。私たちはすべての人々のために、分かち合いと正義と自由を通して霊的な政治と経済を持たなければなりません。それがマイトレーヤの目的です。愛とは正しく分かち合う行為です。それが平和への道です。

(『多様性の中の和合』p.228)

 

人間が彼らの一体性に目覚めることをわたしたちは疑わない。人間の落ち着きのない奮闘のすべての底に、今日彼らを襲っている多大な問題の解決にはすべての者が責任を分かち合わなければならないという認識の目覚めがある。問題と同様に、その責任も世界的であり、分割不可能であり、そして協力とエゴ(自我)の否定を通してのみ、それらに適切に対処し克服することができるという認識の目覚めがある。

(『覚者は語る』—法の規定—p.498〜499)

 

祈りには真の価値があります。祈りが心(ハート)からのものであれば、神の代理者としてのハイアラキーからの助けを喚起します。しかし我々はただ祈るだけで、世界の問題を「神」に任せていてはなりません。それらは我々の問題であり、我々自身のあるいは人類の行動および非行動の結果です。我々が成長し、真の人間(そして本当に聖なるもの)となるために、世界中の我々の兄弟姉妹の苦難や苦しみや問題に対する責任を受け入れなければなりません。我々は彼らと分離した存在ではありません。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.341)

 

わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも入るように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信、p.141〜142)

行動を待つ諸問題

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

2014年3月5日

 

反駁の懸念なしに、世はすべてこともなしではないと言うことができる。例えば、大金持ちと絶望的な貧困者との間の隔たりはかつてなく大きい。極端な不均衡はいかなる社会にとっても健全ではない。確かに富裕層の中の何人かは彼らの富を貧困者に分かち合うが、しかし、一般に、大金持ちはむしろ、すべての者に不利益でも、さらに並外れた大金持ちになることを目指す。ますます増大する今日の生活のあらゆる面の商業化、それ自体が“時限爆弾”であり、その爆発は現在の経済機構を屈服させるだろう。その時期はあまり先のことではない。この極度の物質主義によって生じる緊張はあまりにも大きく、まさに平衡が壊れる時点に近づいている。ほとんどの人は、緊張をつくり出すほうにあまりにも深く関わっているので、これらのフォース(力)に気づいていない。かくして、人間に彼らの唯一の自然なコースが提供される──分かち合いの原理の採択である。人類はこの認識の方にじりじりと寄りつつあるが、しかしそれを実際に顕現するには、まだほど遠い。同時に、世界に直面する生態系の問題はクライマックスに近づきつつある。今日、ほとんどの国家が、惑星の温暖化は最大の敵であることを認める。国々を分け隔てる問題は、それが人間の責任なのか、あるいはどの程度が人間の責任なのかということである。人間が取ることのできる最も賢明なコースは、気候の窮境のほとんどは彼らの責任であると想定して、その問題を修正するためにあらゆる実際的な手段を講じることである。ある国々は確かにそうしているが、すべてではない。わたしたちの助言は、人間の行動と非行動が問題の80%に責任があり、人間は彼ら自身、そして彼らの子供たちのために、その緩和に向けて何も惜しむべきではない。わたしたちが助けの手を差し伸べることは請け負うが、しかし人間自身が自分たちの役割を果たさなければならない。世界経済の崩壊と共に、人々は人類の一体性を認識するようになるだろう。この認識は戦争に対する彼らの態度に深遠な影響を及ぼすだろう。生存のための闘いに彼らは共に結びついていることを知るだろう。そしてマイトレーヤのことばがより一層大きく彼らの心(マインド)に響くだろう。分かち合い、正義、自由は、未来の強力なシンボルとして、すべての者の生得の権利として、正しい関係への道として、人間の心(マインド)に育っていくだろう。

(『覚者は語る 第㈼巻』、p.269〜270)

 

憎しみを乗り越え共感を選ぶ

ジェイソン・フランシスによる

アントニー・マクアリア氏へのインタビュー

SI:暴力的な極右運動はどのようにして人に狙いを付け、その理念に勧誘するのでしょうか。そして彼らのメッセージに最も脆弱なのは、誰でしょうか。

マクアリア:彼らはしばしば、他のイベントに便乗します。例えば、最近はガン・ショーに参加しています。オンライン・ベースのもっと新しい現象もあります。ソーシャル・メディアを通して勧誘することは、より簡単です。

しかし、暴力的な過激主義の核心は、実際にはイデオロギーに関するものではなく、有毒な罪悪感に関するものです。つまり、私たちが自分に関して持っている、自分は不十分で、賢くなく、愛嬌がないといった考えであり、多くの場合、私たちはそれを家庭や学校や教会で獲得します。それは空虚さや、アイデンティティー、目的、帰属や地域社会への切望を生み出します。罪悪感の反対は何でしょうか。それはプライドです。つまりこのような運動は、しばしばプライドの強烈な表現なのです。なぜならその人はそれを持っておらず、罪悪感を抱いているからです。深い心理的な原動力がそのような脆弱性をつくり出し、そのようなイデオロギーがそれを利用できるのです。

 

つながりの体験

 

SI:あなたが関わりを持っていたヘイト集団から離れ、共感と許しの人生を送り始める動機となった精神的な旅について話していただけますか。

マクアリア:それは離脱と呼ばれているものです。私は運動を離れ離脱しましたが、魅力的であったものを最初に扱いませんでした。その精神的な旅の最初の部分は、私の二人の子供が私に及ぼした影響です。私の子供たちがしたこと(そして共感により起こったこと)は、鏡を持って、自分自身に見えない姿、その人の人間性が映し出されるようにしたことです。

私の思考に基づく事実によると、私が扉を開けその精神的な側面を見るためには、量子物理学が必要でした。私は量子物理学、つながり、精神世界、心理学の探求を始め、数多くの成長や自己啓発のワークショップに参加しました。私は他の人や物事とのつながりを体験できる実習を開始し、ある意味では、以前は考えたり経験したりできなかったようなエネルギーで活動しました。

このような分離の過激主義イデオロギーの基盤は、私たちは分離しており、すべての物や人から切り離され孤独であるという、自分に関して信じている信念であり嘘なのです。もしあなたが、そのようなもっと深いレベルでつながりを体験するとき──共感はそれを行う一つの方法ですが、他の多くの方法があります──そして私たちは皆つながっていることを体験的に理解するとき、私たちは分離しているという信念であるそのイデオロギーの基盤が崩れます。私が瞑想を紹介されたのは、ヴィパッサナー瞑想合宿に参加したときでした。何も読み書きせずに10日間の瞑想漬けの日々を送りました。私は自分自身がどこに入って行こうとしていたのか、分かりませんでした。それは私にとって深遠な体験でもありました。

 

ライフ・アフター・ヘイト

 

SI:あなたは何をきっかけとしてライフ・アフター・ヘイトを共同で設立されたのですか。

マクアリア:自分自身や自分が誰であるかを発見するための内的な精神的な旅を経験するうちに、最初はどうしても人前に出るのが怖かったです。私は自分のキャリアや友人や社会的立場に対する危険を感じました。何よりもリアリティの性質、その中での自分の役割、自分がそこにいた理由の探求を始めたとき、そして自分自身に対する許しと共感を発達させたとき、私は説明責任の感覚も発達させました。それは、行った行為に対して自分自身の説明責任を持ち続ける私の方法でした。それは、私にとって浄化でした。

しばらくして、もっと人前に出なければと思いました。少しずつ前に進み、攻撃を受けやすくなり、リスクを負いました。私は、恐怖に満ちた自分の予想とは現実が異なっていることを発見しました。この旅で私が辿ったあらゆる段階が、人生をより豊かに、より良いものにしてくれました。ある意味で、私は、自分の人生を霊的な意味で改善し豊かにすることに打ち込んでいたため、後戻りできなかったのです。開かれ、脆弱になり、私の体験を分かち合うことで、他の人々はそこから学ぶことができるのです。私は、以前の自分のような立場の人を援助することができます。この人生での私の使命は、人々を共感と許しの場所へと、彼ら自身のため、すべての人々のために、鼓舞することです。

 

SI:何が暴力的な過激主義運動のメンバーをライフ・アフター・ヘイトに導いたのですか。

マクアリア:疑念の思いです。現実はファンタジーに沿うものでありません。ハネムーンの時期は終わります。私たちはアイデンティティーや、受け入れや承認のために仲間になりますが、これらが必ず得られるわけではありません。過激主義運動の時期には、人生は流れに逆らって泳いでいるようだったことを覚えています。すべてが大変でした。いつもあのように怒っていることに、とてつもないエネルギーが必要でした。あの運動では人々に囲まれていましたが、私が関わっていた15年間で、日常的に喜びを体験している人は唯の一人も思い浮かびません。あの運動である程度の時間を過ごすと、個人的な良い人間関係は築けません。あなたの人間関係は傷ついてしまうでしょう。あなたの人生のすべての要因が、ある時期に、ある程度、失敗するでしょう。

私の涙が止まらなくなった質問が、映画「アメリカン・ヒストリーX」の中にありました。アフリカ系アメリカ人の教師が刑務所にいるデレクという名前の登場人物を訪問し、人生をより良くするために、それまでに何かしたことがあるかと彼に質問しました。彼は泣き崩れ、頭を振り「いいえ」と答えました。映画のこのシーンは私にとって大きなきっかけとなり、私も同じく泣き崩れました。なぜなら、私が人生でしてきたことで、自分の人生を良くしてきたことは何もなかったからです。私は奮闘に疲れました。

SI:ライフ・アフター・ヘイトは、暴力と過激主義の生活から離れたいと思う人と、どのようにして一緒に活動するのですか。

マクアリア:それは、ただ聞くことから始まります。例えば、イラク戦争とアフガニスタン戦争を経験した退役軍人がいました。彼はイスラム教徒に対して嫌悪感を抱いていました。彼はイスラム教徒に対して暴力行為を行い、イスラム・センターを銃撃することを実際に考えていました。私たちは彼と話をし、私たちがしたことの一つはイスラム・センターのイマームに彼を紹介することでした。ほとんどの場合、このような人々は、彼らが嫌うであろう人々と決して会うことはありません。私たちはセラピストではありませんが、コーチでありメンターであり、この混乱から彼らを救うために必要な援助が得られるように人々を援助しています。彼らを脆弱にし、引き入れるのは、より深い心理的な原動力なのです。それが、彼らを外に救い出すために私たちがしていることです。イデオロギーは、それに比べると二次的なものです。私たちはイデオロギーに気を配り、イデオロギーを扱いますが、より深い問題を最初に扱う必要があります。

 

SI:ライフ・アフター・ヘイトには、どのくらいの人たちが援助を求めて来ますか。そして全体では、どのくらいの人たちがグループで援助を受けたのでしょうか。

マクアリア:その人数は増え続けています。現在では、毎週およそ5人から10人の人が訪れています。私たちは100人以上の人を援助しました。

 

SI:地域社会が暴力的な過激主義の原因を理解し、それに対して取り組むことを援助するライフ・アフター・ヘイトの教育プロセスについてお話しいただけますか。

マクアリア:私たちは、この問題で苦しむ地域社会に私たちの洞察を伝えています。このような集団が得意とする論争や暴力などがあり、彼らが好まないこともあります。避けるべき、ありがちな落とし穴があります。私たちは、このことに関して地域社会を教育し、どのようにして回復力を持ち、彼らが得意とすることを絶っていくのかを示そうとしています。

 

SI:ドナルド・トランプ氏のキャンペーンと大統領就任は、アメリカの暴力的な極右過激主義運動にどのような影響を与えましたか。

マクアリア:昨年の大統領選挙以来、この国で両極化が強まったことに私たちは気づいたのではないかと思います。一方では、極右勢力が成長しています。もう一方では、友人や家族のメンバーで私たちに助けを求める人が増えていることに気づきます。ある意味で、両方の側が動員されています。

 

SI:あなたの意見では、若者が人生で暴力、過激主義、民族アイデンティティーの罠に落ちないようにするため、和合と帰属の感覚や自尊心の意味を育むうえで、社会はどのようにしてより良い仕事をすることができるのでしょうか。

マクアリア:私たちは共感に戻る必要があります。人生の中でどのような場合に批判的になるのかを見る必要があります。いかなる理由であれ、誰かの人間性を奪おうとすれば、平和を得ることはできません。最も難しいことの一つは、共感を持たない人に共感することですが、このような人は共感を最も必要としている人です。そして、見過ごされがちな若い人々にもっと気を配る必要があります。

数週間前に、あるお母さんから次のようなメールをもらいました。「私の息子は18歳で、アスペルガー症候群です。彼はこの白人国家主義者の資料にはまってしまいました」。彼女が最も恐ろしかったのは、彼女の言葉によると、「この団体は、彼がこれまでの人生で経験したことがないような方法で、彼を包み込み、受け入れたことです」

私たちは、まさに深い心理的な原動力について話をしているのです。その子は、受け入れてくれ、承認され、友達ができるようなことは何でも信じようとしているのだと私は思います。ですから、ちょうど学校で子供たちが他の子供たちを仲間はずれにするように、少しだけ違う人々を私たちがどのように扱っているのかを見る必要があります。もし私たちが、子供たちが仲間はずれにされたり、「外側」にいると感じたりしないような環境をつくり出すことができれば、これが起こることを防止できます。

 

詳しくは、lifeafterhate.orgを参照してください。