分かち合いが可能にすること

難民を支援しようとするドイツ市民の寛容な努力
エリッサ・グラーフ

大多数がシリアにおける過酷な戦争から逃れてきた100万人以上の難民にドイツが国境を開けたのは、2年前のことであった。ドイツのアンゲラ・メルケル首相が2015年8月に、難民がたどり着いた最初の安全な国で難民申請を行うことを義務付けた、2003年に成立したEU政策「ダブリン協定」の適用を停止したとき、政治生命に汚点を残す危険に陥った。しかし、彼女のこの時の決断によって、難民はドイツ入国前の国に追放されるかもしれないとおびえることなく、ドイツでの避難所に迎え入れられることになった。最近ドイツでの選挙の結果、メルケル氏の勇気ある決断がポピュリストたちの非難の的になった。そして、難民の流入を恐れる人々の恐怖心のために、ナショナリストや反移民を掲げるAfD(ドイツのための選択肢)が支持を得て、国会に席を占めようとしている。もしそうなれば、ドイツ政府が過去60年間許さなかったナショナリストの党がはじめて公的な地位を得ることになる。

メルケル首相はドイツの開かれた国境を宣言した時に地方の人々の恐れを鎮めようとして、「私たちはできるのです」という楽観的なメッセージを伝えた。すると、様々な村や町の何千人ものドイツ人が難民に宿泊所を提供し、衣類や食料を供給し、言葉を教えるコースを作り、難民を自分たちの地域社会に受け入れた。シュピーゲル・オンラインによる最近の報告によると、2015年〜2016年に1万5,000人の難民受け入れ計画がドイツで実施された。新しい入国者たちへのドイツ語習得支援に焦点を合わせて、ボランティア講師が雇われ、難民のそれぞれの状況に合わせる支援がなされた。このような努力がメディアによって報道されると、かつて英国の政治家であった国際救済委員会のデイヴィッド・ミリバンド委員長は、「ドイツではこの状況を何とかし得るというメルケル首相の信念が発動され、何千というドイツ国民が入国者たちの支援に結集し、ドイツ国民は適切で公正なことを行っているという誇りを抱いている」と、ニューズウイーク誌に記した。

たいていのドイツの小規模な村のように、南部サクソニー地方の人口5,262人の村シュタイアーベルクは、2015年秋に、約100人の難民が到着することを知らされた。村長が召集した会議が地方の小学校で催された。出席した80人の村民は、職員から、ドイツの移民局が難民に関する可能な限りの工程を行ってきたが、にもかかわらず一般村民の支援を絶対的に必要としていると告げられた。村民たちは、やってくる難民のために、自分たちで住む場所を用意し、ドイツ語学習クラスを作ってほしいと要請された。

100名ほどの村民が素早く立ち上がり、ボランティアのリストを作成した。通信するためのフェイスブックを立ち上げ、寄付される衣類や日用品を収集したり分配したりする組織をつくり、やってくる人々へのドイツ語学習クラスを用意した。難民が社会に溶け込んでいくための手助けとして、村民たちは個々の難民や家族の世話を行った。自転車を見つけたり、医療サービスを受けることができるようにしたり、教育を受ける機会や働く機会について調べたり、言語力を高めるための訓練を行ったり、悪名高い複雑なドイツ語の書類に記入したりした。

これらボランティアたちの恩恵を受けた二人の子供がいる。もろいゴムボートに乗って、危険きわまりない海を渡ってヨーロッパにたどり着いた、アフリカの象牙海岸出身の18歳のアボウライエ・フォファナ君と、パレスチナのシリア難民で5歳になるイブラヒム・フヤッド君とである。

10歳の時からストリート・チルドレンであったフォファナ君は、モロッコからスペインへの危険をはらむジブラルタル海峡横断を試みる友達に、何もわからずに従って航海しスペインにやってきた。彼がドイツのへき地の村にやってきたとき、初めはおろおろしていたが、シュタイアーベルクで彼の母語であるフランス語を話す住民たちに出会った。村人たちが味方になってくれて、家を開放して、家族の中に向かえ入れ、食事を分かち合ってくれたので、彼は家庭的な雰囲気の中でくつろぐことができた。まだ未成年者であった彼が公的支援を受けることができるよう、地方の人々が掛け合ってくれた。また、シュタイアーベルクのサッカーチームが彼を招いて、一緒に練習する仲間に入れてくれた。彼はわずか4年間の小学校教育しか受けていなかったが、ドイツ語クラスに入れてくれたうえ、職業訓練学校に連れて行ってくれ、彼が選んだ配管工事の訓練を受けることになった。彼を世話する教師は、彼が自立的でしかも献身的であることを認め、彼を地域の配管工の会社に斡旋した。彼はここで3年間の訓練時期を送り、現在はそこで働いている。

イブラヒム・フヤッド君は中流家庭に育った。父のマハモウンド氏は数学の教師であり、18歳の兄カレッド君と10歳の姉ハディルさんと数年間、戦争が終わるのを待ち続けた後、ダマスカスから逃れた。暴力が激しさを増したとき、彼らは自分たちの持ち物すべてを置いたまま、食べ物の確保に苦しみつつ、トルコへと逃れた。それから、最も過酷な航路である地中海ルートでギリシャに渡り、そこで半年足止めされた後、最後にドイツにたどり着くことができた。

シュタイアーベルクの住民であるリサ・フリーリングさんは、オアセ・カフェでフヤッドの家族に会って、隣人のクラウディア・エレスさんの手を借りて、難民たちと地域の住民たちがお互いに交流できる場所として地域の教会を提供した。フリーリングさんは、彼らがこの地域に到着して以来間もないのに、フヤッド家の子供たちがドイツ語を話し始めたのに驚いて、「年長の子供たちが、まだアラビア語しか話せない難民たちの通訳をしているのです。とてもすごいことです」と述べた。

フリーリングさんはまた、難民を支援している家族を知った。難民を支援するために住み続けてきた家を難民家族に譲り、ほかの2家族と共に自分たちが所有するアパートに引っ越した家族である。ほかの地方の住民は、移ってきた人たちに家具類を提供した。村民たちは、イブラヒムの兄であるカレッド君を村の会社で専門的職業訓練を受けさせるためのコースを設けた。難民の子供たちは地域社会に溶け込み、地元の学校に通っている。支援に参加してきたフリーリングさんは、「難民支援はやりがいのある仕事です。わたしたちは比較的豊かな地域に住んでいますが、今回のことで、第二次世界大戦についての私の両親の話を思い出しています。支援を求めるのは自然な反応です。それに同情と悦びと技術と忍耐力と非利己的なチームワークとをもって応える必要があります」と語った。

メディアが、移民危機によって生じる問題や不和を取り上げ報道する傾向にある一方で、ドイツ市民は分かち合いによって可能になることを明らかにしている。ナイナ・バジェカル氏は、「ヨーロッパの別なところでは、難民危機が厄介な問題をもたらしているが、これまでのところ、ドイツでは非常にうまく行われている」とタイム誌に記したところ、2015年にアフガニスタンの家族を引き受けたベルリン住民のテイム・フローリアン・ホーン氏は、この記事に反応して、「この危機がヨーロッパを引き裂いているように見えますが、避難所を必要とする人々にそれを提供することこそが、真の意味での連帯するヨーロッパです」と述べている。   

newsweek.com; time.com; Spiegel.de
 

 

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、『編集長への手紙』の保留分が非常に多数あり、それらは何年にもわたって処理され、ベンジャミン・クレームの師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたが、いまだ掲載されていない。

他の手紙は新しいものである。覚者が関わっていたかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、その体験が希望、鼓舞、慰めを提供することで「それ自体が語る」ということがあり得る。

 

 

優先事項の質問

 

編集長殿

200111月の初めに、私の夢の中にマイトレーヤが現れました。私にとって有益で励ましになる体験だったので、他の読者の皆さんと分かち合いたいと思います。実のところ、私の夢はマイトレーヤの大宣言の日についてでした。夢としてありがちな、たくさんの動きがあり、多くのイメージや場面が互いに混ざり合っていました。

ところがすべての画面がさっと消えてしまいました。その代わりに、はっきりと耳に聞こえる気がするほどエネルギーがみなぎっていて、頭上の高電圧線の間近にいるように感じました。それから背の高い男性が、小さな子供にするように、伸ばした両腕で私を抱きかかえたので、顔と顔を突き合わせる形になりました。彼は白い装いで、肌は浅黒く、高い頬骨をしていました。このマイトレーヤのイメージは、それほど『くっきりとした』ものではなく、まさにSF映画のホログラムのようでした。

残念ながら、目が覚めてからは彼が話してくれた言葉を正確には覚えていません。ですからそれを私の言葉で伝えてみます。最初彼は私に優先事項について尋ねてきたので、私はそのうち三つを答えたはずです。それから彼はもう間もなく到来することが確かであると伝えてくれました。その後、この使命は彼にとってどのような重要性があるか、この仕事が彼にとってどれほど大切かを話してくれました。そして最後に彼から個人的な類いの、私たちのグループ活動に関連した質問をされましたが、書き留めてみると、意味がわかりません。

マイトレーヤがこの夢を与えてくださったのですか。

フランク・ライヒェルト

ドイツ、シュヴェービッシュ・グミュント

【ベンジャミン・クレームの師は、その『夢の体験』がマイトレーヤによって与えられたことを確認した】

 

賢明な言葉

 

編集長殿

2017814日に、私の息子のサムソンと一緒に、両親を訪問した帰りの列車に乗っていた時、一人の女性がウェリントン・ポイントで乗車してきました。車両には私たちだけだったにもかかわらず、彼女は私たちの隣に座ってきました。しばらくすると、彼女が私たちの会話に加わってきて、親の務めや霊的な話題について、いくつか驚くようなことを語りました。私は彼女がマイトレーヤかイエス覚者かもしれないと疑い始めました。彼女は主にサムソンと話をして、彼の年齢にしてはとても賢いと言っていました。その後40分ほど経ってから、彼女が「私のお気に入りの言葉である、『すべては良くなるだろう』をあなたたち二人と分かち合いたいと思います」と言いました。それで私は、特別な方と話をしていることを確信しました。

サムソンが彼女にシティまでずっと乗っていくのかどうかを尋ねると(それは彼女が私たちと話し始めて約45分後でした)、ちょうど車掌がクープールー駅への到着を告げたところで、彼女は私たちをぼんやりと見つめ、「ここで降りるわ」と言い、私たちにずっと手を振ってくれました。

彼女は英国出身の62歳と言っていました。サムソンが彼女に名前を尋ねると、彼女はロイジン(アイルランドの名前)と答えました。彼女はしばしばサムソンの腕に触れて、人生全般について主に彼に話しかけ、彼が「すべての苦痛は一時的なものだとわかる」というようなことを彼女に話すと、彼女がそれは真実だから、彼は賢明だと応じていました。

確認をしていただけないにもかかわらず、(これが特別な出会いであると)すでにわかっていると思うのは、彼女が「すべて良くなるだろう」と言ったからですが、それは以前に『マイトレーヤの使命 第㈼巻』の中でマイトレーヤが言われたのを読んだことがあったのです。彼女は毎晩眠りに就く前に、その日彼女が行った10の肯定的なことと10の否定的なことを思うようにしていると言っていました。私の行う10の肯定的なことを思い付かないと言うと、彼女がそれは小さな物事についてで、朝起きるとか、きちんと服を着る、ヘルシーな食べ物を食べる、誰かを思いやるなどのことだと言いました。サムソンと私はとても刺激を受けて、私はその出会いから数日後まで、エネルギーで満ち溢れていました。私は『マイトレーヤの使命 第㈼巻』と『秘教心理学』(アリス・ベイリー著)をこの数週間読んでおり、この出会いは私を勇気づけてくれました。

エリン・マクマホン

オーストラリア、ブリスベーン

 

百聞は一見に如かず

 

編集長殿

私が『時代の徴』と題した、奇跡についての講演の準備で忙しかった時、まさに私の目と鼻の先で起こっていた奇跡が見えていませんでした! 私の義理の娘が誕生日プレゼントに、夫と私が、強い絆で私たちと結ばれている3人の孫たちと一緒に写った写真をくれました。私は写真をほとんど撮らないので、その写真をうれしく思い、とても愛情溢れた幸福な雰囲気がその写真から放射していました。

その写真は新しいフレームに入れられ、ガラスのカバーが付いていました。ある日、ガラスの後ろに大きな灰色のシミを見つけて、ショックで縮み上がってしまいました。それはちょうど私のアジュナ・チャクラと鼻筋の上にありました。私は即座にそれがビブーティだとわかりましたが、その考えをすぐに打ち消しました。その後写真の前を通るたびに、私のおでこと鼻の上のとても不快な灰色のシミにイライラしたものでした──その数日前にはあれほど興奮したにもかかわらずです!

ある朝、その汚れにうんざりして、写真を手に取ると、やはりそれが本当にビブーティだとわかり、夫のところへ写真を持っていき、証人として彼にフレームを開けるよう頼みました。私たち二人共が写真の上のビブーティを見ましたが、突然消えてしまったのです。

私たちが何か直観的にわかっていても、論理的なマインドでそれを拒否してしまうことが、どれだけ頻繁に起こるものでしょうか。私たちが助けを与えられても、その事実を認めないことが何度あるでしょうか。私たちの『助け手』がどれほど近くにいながら、それがわからないのでしょうか。

数週間後、その奇跡は繰り返されましたが、現在は私の3歳になる孫息子のアジュナ・チャクラの上に現れています。

マリーケ・オプ・テン・ノールト

オランダ、ビルトホーフェン

 

 

読者質問欄

Q アストラル体はどこにあるのですか。肉体の内側ですか外側ですか。肉体を超えて広がっているのですか。

(パリ、フランス、2009年)

A アストラル体とは構造です。それはあなたの一部です。あなたはエネルギーから構成されています。

 

Q それはどこに位置しているのですか。

A 太陽神経叢センターまたはチャクラです。それは「内側」であり「外側」です。肉体は、筋肉、骨、血液、腱などから構成されていますが、その背後に、それを支えるものとして、エネルギーだけがあります。物質世界のすべてのものは実際には形態を取ったエネルギーです。ですから、もしあなた自身をエネルギー的に見れば、あなたはただエネルギーが行ったり来たりするゆっくりとした運動のパターンだけを見るでしょう。それは交差したり、動いたり流れたり、異なった色、異なった色調で、少しだけ異なった速さで動いています。そしてエネルギーが互いに交差するとき、そこにチャクラ(エネルギー・センター)ができます。メンタル・エネルギーを吸収するとき、メンタル体がつくられます。アストラル・エネルギーが吸収されるとき、アストラル体が形成されます。エネルギーを引き入れるにつれて、それは出たり入ったりします。アストラル・エネルギーを使えば使うほど、アストラル情緒体の活動はより強力になります。

進化の目的は、最も強力な体であるアストラル情緒体を鎮めることです。なぜならそれは1,250万年かけて完成されたからです。それはあまりにも完成されているので、今では最も強力で克服するのが最も困難です。

 

Q では、エーテル体は肉体の外側にあるというのは正しいのですか。

A 内側と外側です。エネルギーは入ったり出たりして、チャクラを通過します。エネルギーはチャクラを通して動き、出入りしながら、体をつくります。それは逆方向にも流れ、(肉体に)戻り、変化し、動きます。それは絶え間ないプロセスです。

 

Q エネルギーの様々な交換において、精妙な体はより空間の外側に拡大するのですか。

A いいえ。空間により多くの効果を与えます。肉体(の波動)が高まれば高まるほど、その人の磁力は大きくなり、空間に流れ出します。

 

Q アストラル体はアストラル物質が濃密化したものですか。それは正しいですか。

A 場合によります。どのくらい濃密かは個人によります。進化とは肉体の精妙化であり、モナッド(神の閃光)により接近することです。ですから、進化していない人は主に物質エレメンタルの活動によって構成されています。それぞれの体は、微小なデーヴァ生命体、つまりエレメンタルの活動から構成されています。物質界において理解したり想像したりすることはより簡単ですが、アストラル界で理解し、特にメンタル界で理解することはより難しいです。しかし、それが事実です。身体はデーヴァ、微小な生命の活動から構成されています。そして私たちがデーヴァを支配するか、彼らが私たちを支配するかです。一度に一つの体についてそれをします。まず肉体エレメンタルを克服し、次にアストラル・エレメンタルを克服し、それからメンタル・エレメンタルを克服します。そして魂が実際にその個人、パーソナリティーをつかみ、その人を通してそれ自身を表現します。

 

Q 原初の肉体細胞(受精後まもなく)が腕や脚などの器官に発達するよう信号を送るのはエーテル体なのですか。

A 細胞は物質です。しかし、それらをもたらす活動はエーテル・レベルにあります。進化するにつれて、幾つもの人生の中で、(転生ごとの)様々なパーソナリティーの体が物質界の表現を構成します。転生するのは魂です。パーソナリティーが転生するのではありません。パーソナリティーは魂の転生の結果であり、魂はモナッドと物質界のパーソナリティーの間の聖なる仲介者として転生します。パーソナリティーが進化するにつれて、それは魂の影響の下で変化し、魂は神聖な光で構成されていますから、より多くの亜原子エネルギーがシステムの中に持ち込まれます。ですからただ原子である代わりにより多くの亜原子エネルギーが存在するようになります。

偏極について語るとき、それはどのレベルでもあり得ます。肉体的、アストラル的、メンタル的、または霊的な偏極があります。偏極点が意識の習慣的な焦点です。例えば、もしあなたが物質的に偏極していれば、それは物質エレメンタルがあなたの人生で最も支配的であることを意味します。しかし、今日ではそれはかなり稀なことです。大半の人々は物質的偏極以上に進化しています。

今日の人々の圧倒的多数、93%から94%は、アストラル偏極しています。アストラル界が彼らの意識の座です。これは、アストラル体を完成させるためのアトランティス時代の長い苦闘の結果です。いったん第1イニシエーションを通過すると、最後の幾つかの転生は非常に急速に起こります。第1イニシエーションを受けるまでには何千回もの転生が必要ですが、その後、プロセスはスピードアップされます。

伝導瞑想グループの人々の中には、第1イニシエーションに近づいている、0.85から0.95段階のイニシエートがおり、第1イニシエーションの間際に立っています。あるいは第1イニシエーションを受けて1.5から1.6のあたりにいる人々もいます。より進化した、1.71.81.9段階のイニシエートもいます。しかし大半は0.9から1.5の間です。目標はアストラル(情緒)体の支配を克服することであり、それが第2イニシエーションの基調となります。1.5から1.6の間で、アストラル偏極はメンタル偏極になります。最初はわずかですが、徐々により多くなり、2.5から2.6あたりで霊的偏極が始まります。それは非常に科学的で、知ることができるものです。合理的で正常なものです。

 

 

2017年10月号目次

 

ー目次ー

一覚者より
協力の術(すべ)/理性への呼びかけ
■ベンジャミン・クレーム筆記

視点                   ‘
時代に暗雲が立ちこめる時、
われわれは明る<輝かなけれぱならない
デビッド・スズキ

S.O.P. (Save Our Planet)-われわれの感星を救え1
地球が壊れる前に
1兆本の植林を達成しようと奮闘する若者/インドが12時間で6,600万本の木を植える/パキスタンが10億本の植林を行う/アース・オーバーシュート・デーが早まってきている

新しい政治-選集
The new politics-a compilation
新しい機構(しくみ)の創造

賢者の皆葉
「移民と難民を歓迎する」
「持続可能性と分かち合い」に基づいた社会をつくり出す/国連は「平和外交の高まり」をリードする/「私」ではなく「われわれ」

メディァの民主化報道から1%の利益を取り上げる
ティアゴ・スタイバーノ・アルベス
アルゼンチンのメディア法:世界のモデル

時代の徴
奇跡は世界に溢れる
虹の徴/メキシコ:地震最中の閃光

マイトレーヤの優先願位
二国家解決:和平への唯一の保証
アメリカの労働者の4人に3人が給料日までやっと食いつないでいる/経済崩壊から10年後

アイ・ウェイウェイ(艾未未)の新しい映画『Human FIow(人の流れ)』は、
われわれに「われわれ人類はひとつである」ことを示すことを目指している
エリッサ・グラフ

ナオミ・クライン:ハリケーン・ハービーに関する真実

世界情勢
ウガンダの難民に対するビジョン
嚢胞性線維症患者を救う/損傷した体組織を回復させるための新しい技術

民衆の声
何千人もの人々がサンフランシスコに集まり、
「歓びや愛を広げ、多様性の中に生きることを祝う」

腐敗に反逆するイスラエル

清潔な飲料水にありつけない20億の人々
ロツシュニ・マジュンダ

編集長への手紙
完全な記憶 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

 

 

協力の術(すべ)

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

人間は、今日彼らが直面する問題の重大さをますます理解しはじめている。政治、経済、社会のすべての前線において、これらの問題はどんどん増大し、大きな頭痛の種になり、彼らに悲しく頭を振らせる。これらに加えて、自然とその資源に対する人間の軽率な態度が生じさせた環境の問題があり、人類の未来はますます暗澹としている。人類の生命が危機にさらされており、手遅れにならないうちに何か抜本的なことをしなければならないという認識が目覚めつつある。

事実、人間は自分自身を救うために一体何ができるのか。人間の福利に対する脅威を緩和するためだけにでも、どんなステップを取ることができるのか。

答えは比較的単純である。しかし人間は、彼ら自身の条件づけられた網の中に捕らえられているので、それを本当に把握することは困難なようである。人は競争という毒物から自分たち自身を解き放たなければならない。それがグラマーであることに気づかなければならない。実際そうなのであるから。そしてすべての人間の一体性を悟り、「全体的な善」のために協力を喜んで抱きしめなければならない。協力と正義(公正さ)のみが人間を、彼ら自身がつくり出す大惨事から救うだろう。協力と正義のみが彼らの未来を保証するだろう。これがそうであることを考慮するならば、人間は、救済への鍵として協力を受け入れる以外に選択肢を持たない。

人々は競争ではなく協力するときに、魔法の一服が彼らの生活の中に入ってくることを発見するだろう。長いあいだ続いていた問題がいとも容易に解決されるのに驚嘆するだろう。不可能だったことがもっとも軽いタッチに道を譲るだろう。そして協力を通してのみ、人間は生きることの本当の術を学ぶだろう。そのようになるだろう。かくして人間は、協力のみが授けることのできる(人間)関係の素晴らしさに感謝することを学ぶだろう。協力を通して、新しい文明が築かれるだろう。新しい科学が明らかにされ、新しい理解が顕れるだろう。かくして、人間は自分たちの神性を発見していくなかで共に成長するだろう。かくして、彼らはそのような一体性の歓びと幸せを知るだろう。

あなた方の兄たちである覚者たちは協力をよく知っている。わたしたちが行うことすべてにおいて、協力は中心的な役割を果たす、「同胞愛」が示顕されている関係の中では、競争という潰瘍は未知のものである。それ以外ではあり得ない。

人間が協力の術を学ぶことがわたしたちの真剣な願いである。この目標を目指して、わたしたちはメントール(良き助言者)として働き、模範を通して教えよう。協力は非常に解放的なものなのに、人間がその歓びを学ぶのにかくも遅れたのは本当に驚くべきことではないか。

競争の時代は急速に終わりに近づきつつある。その消滅に伴って、暴力や戦争、豊かさの直中の飢餓、貪欲や分離が同様に記億から消え失せていくだろう。これらの悲哀に取って代わるために、喜ばしい協力が出現するだろう。そして人間に彼らの本質的な神性を保証する。そのようになるだろう。かくして人間は、神の様相のもう一つの面を理解するに至るだろう。

20009月号)

 

この世代が直面している最も重大な問題は生態系の不均衡であり、それが地球の膨大な領域を脅かすことを人類が認識する時が間もなくやって来る。知ってのとおり、この問題がどの程度のものかについて人間の意見は分かれている。しかし、この生態系のジレンマを真正面から直視して対処しない限り、多くの者にとってその将来が危ぶまれる。間もなく、多くのグループがこの危険の深刻さに気づくだろう、そして年毎に、彼らは大災害に近づいていく。地球温暖化によって放たれたエネルギー(フォース)は、今や人間が使用できるコントロールの装置をはるかに超えている。

だから、まだ少し時間がある間に、注意して聴きなさい——海の水位は容赦なく上昇しており、しかも人間は、のんびりと、彼らの将来を賭けている。

...——Save Our Planet(我らの惑星を救いなさい)。

2014118日/201412月号)。

...——Save Our Planet(我らの惑星を救いなさい)。(2014118日/201412月号)

 

新しい政治──選集

The new politics - a compilation

 

「新しい政治」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第 巻および第 巻と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも入るように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信、p. 141〜142)

 

マイトレーヤと覚者たちの一団のインスピレーション(鼓舞)と導きのもとで、人間は、正しい決断を行う能力、大計画との関係の中で正しく行動する能力が増大することを知るだろう。これが必然的に同胞愛についての感覚の増大につながり、人間は共に行動することによってのみ前進があるという理解につながるだろう。妨げとなるものは政治的意志のみである。至るところで、国民は同胞愛の時代を迎え入れるために人生のやり方を調整する用意があり、リーダーシップとマイトレーヤの助言のみを待つ。そうして、人々は自分たち自身のために正しい関係を確立し、世界を管理するにあたって参加者としての役割を受け入れるだろう。

(『覚者は語る』—同胞愛の夢—p.284)

 

今、我々は本質的に霊的危機に直面しているのだが、それは政治や経済の分野を通して表面化している。であるから、マイトレーヤは政治と経済の領域内で働く決意をされ、そして分かち合いの原理を強調され、それが人間の未来のすべての進歩への鍵であると言われた──「分かち合うとき、あなたは兄弟のなかに神を認める」。「人間は分かち合うか死滅するか」。分かち合いは聖なる原理である。すべての機構はその内的神性を反映しなければならないことを認めるまで、我々は進化の旅路において一歩も先へ進めないだろう。我々がそれを認識するや否や、全く新しい状況への扉を開く。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.120)

 

分かち合うことが神聖なることを、愛することが神の特性であることを、共に働くことが人の運命であることを、彼らに教えなさい。未来の光を見ることのできる唯一の壇上に立ちなさい。我が友よ、共にその壇上に立ちて、道を示しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第19信、p.74)

 

世界の民衆は自由、正義、平和についてのビジョンをつかまえた、そしてそれを放さないだろう。指導者たちではなく、彼ら民衆が未来の輪郭を描き、彼らの必要に合わせてそれを形づくるだろう。そのようになるだろう。世界にあるこの新しいフォース──民衆の声──は急速にその力と結合力を増しており、今後の世界の出来事に主要な役割を果たすだろう。

(『覚者は語る(㈼)』—マイトレーヤのお導き—

p.62〜63)

 

人間が内的創造的観点から人生に対処するとき、時間はわれわれの心を支配する力を失い、われわれはその圧制から解放されるだろう。このすべては、宇宙における人間の位置について新しい評価を行い、われわれの存在の根源とのよりいっそう真の和合を確立することを必要とする。……新しい世界秩序──政治的、経済的──が、このより真なるビジョンの重要な必要条件である。なぜなら、必要とされる人類の一体性は融和と正義が広まるときにのみ達成されるからである。これが実際に意味することは、すべての次元とすべての分野において人間を歩み寄らせ、そして一体としての観念を創るような機構──政治的、経済的、社会的──の創造である。人間がこれに気づくとき、必要な変化を実施する手段を講じ、正しい人間関係の確立のために道を整えるであろう。

(『覚者は語る』—新しい時代の時間の概念—p.17〜18)

 

国際連合は世界平和を維持する機関としての本領をゆっくりと発揮しつつあります。現在、国連は世界の警察としての役割を引き受けることを嫌っており、至るところの政府は必要とされる犠牲を払うのを躊躇しています。しかし、世界平和が分かち合いと正義の実施を通して保障されるようになるまでは、国連はそのような責任を引き受けなければなりません。国連の将来の役割は、世界政府になることではなく、世界議会になることです。そこで問題は議論され、平和のうちに解決されるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.100)

 

世界は何にもまして、世界中至るところにいる何百万もの善意の人々によって変えられるでしょう。マイトレーヤの呼びかけに最初に反応するのは善意の人々でしょう。彼はその善意を強化するでしょう。マイトレーヤは彼らの人生に対する態度が正しいことを確認し、非常に強化するので、地上のいかなる政府も対抗することができない強力な世界的世論を築き上げるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.180)

 

今日、リーダーたちの先を行くのは民衆であり、彼らの理解と必要を大きな声に出している。次から次へと続く諸国家において、民衆の声はより焦点が絞られて明確になっている。何千万の人々が今や教育があり、彼らの必要──平和、仕事、将来への希望──について確信を持つ。ますます大きくなる和合への感覚もまた彼らの期待と要求を告げ始めている。彼らは自分たちが世界の中で孤立していないことを、至るところに同じ問題と必要を抱える多くの兄弟姉妹たちがいることを知っている。このようにして、マイトレーヤの臨在と教えに気づかなくても、彼らはマイトレーヤのエネルギーと影響に反応しつつあり、将来の枠組みを築きつつある。

(『覚者は語る(㈼)』—和合へ向けた変化—p.213)

 

前進するために、人は古きものに対して死なねばならない。いつの時代もそうであった。だから、我が友よ、この転換の時に、古き機構を放棄しなければならない。そしてただ同胞愛の中で、すべての人は分かち合わねばならない。

(『いのちの水を運ぶ者』第118信、p.354)

 

我が友よ、わたしの民は至る所にあって、新しい世界のために準備している。彼らの任務は大きく、荷は重く、彼らの機会は知ることができない。前方の道を見、真理の光を人の前に掲げ、分かち合い、愛し、いつくしみ、信頼することを教えている者が、現在、大勢いる。多くの者がこの神の様相に目覚め、世界の再構成を呼びかけている。わたしの力が彼らの背後にある。わたしの愛が彼らを鼓舞する。わたしの意志が彼らを導く。このようにして、わたしはあなたがたを新しい時代に導く。

(『いのちの水を運ぶ者』第137信、p.413)

 

ジュワル・クール覚者は、すべての弟子はまず真っ先に勇気を持たなければならないと言われます。私たちが勇気を持つまでは世界は決してイリュージョンを取り除くことはないでしょう。真の弟子の義務の一つは、世界に存在する権威に対して、それが科学、宗教、政治あるいはいかなるレベルのことであろうとも、自分たちが反対だと思うこと、それらについてより明確に見通せることについては、公に声を上げることである、とジュワル・クール覚者は言います。もし彼らが間違っていると思うならば、弟子にとってそれを指摘することは義務であります。もし弟子たちがただふくれて、そのテーマについて見解を持たず、それ以上に良い、より明確な、より当を得た、より真実なことを提供できない振りをするならば、それは名ばかりの弟子であります。真の弟子とは恐怖心を知らない弟子です。それがすべての弟子たちにとって第一に重要なことです。

(『生きる術』p.237〜238)

 

世界に起こっている変化のすべてが人々の心に新たな認識をもたらす。彼らは、もうたくさんだ、自分たちは自由であり、人生を楽しむ権利を持つと決意したのである。もはや彼らは政治家や宗教家や商業主義によって条件づけられることを欲しない。この新しいエネルギーの影響を体験しているのは若い世代である。このエネルギーが人々を拘束してきた古い機構を変える強さを彼らに与える。今日現実主義の声はイデオロギーや思想や理論の枠から解放されている若い人々の間に見いだされる。彼らは人生について現実的であり、その時々に応じて対処する。

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.119)

 

私たちは今、政治的教化と全体主義の終わりを目撃しています。国民の自由や自己発展や、自己決定の必要は、地方政府への参加を通して地域のレベルで実現されるべきです。国民が彼らの生活の出来事について国家的規模で影響を与える唯一の方法は、地方政府に影響を与えることです。国民が実際に参加できるレベルの政府が必要なのです。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.105)

 

この世界を再建する仕事を、わたしと分かち合ってくれるすべての人々を必要とする。わたしの役割は、あなたがたに方法を示すことである。あなたがたの役割は、行動し、わたしの計画を実施することである。わたしはあなたがたを信頼することができることを、頼むことができることを知っている。わたしの愛がすべての者を包む。

(『いのちの水を運ぶ者』第76信、p.224)

 

彼の大義に何百万という人間が結集し、分かち合いと理解を通しての平和と正義を要求するにつれて、人々は熱狂し、新しい希望と同胞愛と正しい関係への願望によって活気づけられるだろう。彼らはこれまでにかつてないスケールの変化を要求するだろう。政府と権力の座にある者たちはその要求に応えることを強いられ、そして、変化に抵抗する殿堂は今や力を得た世論の声の猛襲の前に少しずつ崩れ去るだろう。かくして、論理と啓示と、そして彼の愛によって生じる信頼によって、マイトレーヤはすべての人間の心(ハート)に、たとえ知られずとも、存在している善意を活用するだろう。

(『覚者は語る(㈼)』—マイトレーヤは進み出る—

p.96〜97)

 

来るべき時代に我々は意識の転換を行い、「霊的」という定義の中に我々の存在のすべての面を含めなければならない。我々の機構のすべてが、人類の内的一体性に基づき、そしてその現実を反映するものでなければならない。魂として我々は一つである。分離した個々の魂は存在しない。そのような内的神性が表現されることを可能にするような政治、経済、社会のシステムを、我々はつくらねばならない。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.119)

 

 

囲み記事:

新しい機構の創造

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

人間が新しい時代のスタートラインで構えている今、現在の不適当な機構がどのような形に発展していくかを考えてみることは大切である。より大きな社会正義に、そしてやがて人類同胞愛へと、望まれる方向へ変化していくのを確実にするために、これらの条件が達成される方法について詳しく検討することが必要であろう。国家的または国際的レベルの平和と協力を求める人間の要求に、今日の機構はもはや応じることができないことは明らかである。むしろその逆である。人類が現在のやり方をそのまま続ければ、絶滅は必然である。幸いなことに、これを見通すことができ、変えるために働いている者たちが存在する。個人の必要に対しては最大限の自由と寛容さを与えると同時に、個人が同胞を食い物にするような権利を否定する、そのような機構が必要である。才能のある個人の企業精神を保存するかたわら、共同体生活としての権利が保証されねばならない。自分の生活に影響を及ぼすすべてのことに参加したいと欲する人間の自然な願望をうまく活用する機構を求めねばならない。これがより大きな社会的結合をもたらし、責任を分かち合うという感覚を生むだろう。現在の政党制度はこのような参加を助長するのには明らかに不適切であり、他の形態の代表制に道を開けなければならない。これは民主主義の西側にも共産主義の東側にも同じことが言える。ますます多くの男女が、地域社会レベルの決議に関与するようになる過程を心に描きなさい。何千万人もの人間の中に眠る未開発の可能性を呼び起こすことによって、社会生活の変容は急速に、規則正しく、責任ある方法で行われるだろう。参加することが基調である。なぜならそのような参加を通してのみ、各人が共同体(コミュニティー)の共通の目標との一体性を感じ、それのために心から働くことができるのである。このようにして社会的責任、集団的責任が培われていく。現在の、断絶した不公正な社会から生まれた不健全な反社会的行動は、太陽の光に照らされた霞のように消えていくだろう。ある国々にはそのようなプロセスがすでに存在することは確かであるが、それは比較的同質の社会構造を持つ田舎の共同体に主に限られている。今後の仕事は、すべての人間が未来の社会の創造に声を添えることができる条件を、世界的規模で創造することである。このようにしてのみ、現在の分裂は解決されるだろう。これは見かけほどむずかしいことではない。その鍵は人間の手のうちにあるのだから。その鍵とは、いつも言うとおり、分かち合いの原則である。この原則が実施されるや否や、異なった社会的・国家的集団の間の協力を阻む障害は取り除かれ、このようにしてより協調的な形態と道が整えられ、それを通して人類は自分自身を表現することができるだろう。何千万の人間にとって初めて入手できる余暇が、それまで彼らに否定されていた地域社会や国家の出来事や組織に、より密接に関与する機会を提供するだろう。参加する暇が持てるようになると、現在、彼らを取り巻く問題──派閥的憎しみや分裂、不正義や貧困、犯罪や戦争などの問題──に対する解答を彼らの裡に見いだすだろう。はじめは、この起こらねばならない変化をすべての人間が喜んで迎え入れるわけではないだろう。しかし、正義と分かち合われた責任の中に智恵を認めることのできる者の数は増していくだろう。それが国家的国際的和合と平和を保証する唯一のことなのだから。地域社会で活動し、社会に対するビジョンを人々に印象づけようとしている者が大勢おり、多くの価値ある仕事がなされている。しかし、人類は未来の扉を開き、新しいより充実した人生を保証する鍵を待つ──その鍵は分かち合いという聖なる原則である。

(1983年1月号)

(ベンジャミン・クレーム著『覚者は語る』p.50〜52)(ベンジャミン・クレーム著『覚者は語る』p.50〜52)

 

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、『編集長への手紙』の保留分が非常に多数あり、それらは何年にもわたって処理され、本物であると確認されたが、いまだ掲載されていない。

覚者方、特にマイトレーヤとイエス覚者がベンジャミン・クレームの講演会や伝導瞑想会に現れてきた。彼らはまた異なった外見でも現れている。そのような体験が、ベンジャミン・クレームの師によって本物であると認められた場合、手紙は掲載される。これらの体験は、鼓舞し、導きあるいは教えるため、またしばしば治癒や精神の高揚をもたらすために与えられる。

彼らはさらに、例えば喫煙や飲酒に対する幾分凝り固まった不寛容に、愉快な方法で注意を引き付けたりもする。時に覚者方は、事故や戦時、地震や他の災害において救いの『天使』として働く。彼らは「ファミリア(似姿)」つまり想念で作った形態を使用し、それらは全くリアルに見え、それを通して覚者の考えが表現される。彼らは男性、女性、子供として意のままに現れることができる。しばしば彼らは実在の人物の『青写真』を利用するが、たいていの場合、「ファミリア」は完全に新しく創造されたものである。

 

 

完全な記憶

 

編集長殿

私には忘れられないことがあります。200011月にトゥールーズで、私はフランスの家族連合事務所で働いていました。ごみ箱の場所を探していた時、一人の美しい女性に出会いました。彼女は全身白の装いでした。彼女の髪は真っ黒で、微笑みが素晴らしく、外見が本当に完璧でした。私が事務所に入った時、突然彼女と話をしなくてはならないという考えが浮かびましたが、彼女はいなくなってしまいました。思うに、おそらく彼女は近所の学校にいる子供を待っていたのでしょう。彼女の微笑みとその姿は、今でも時折記憶の中に蘇るのです。あの素晴らしい女性は誰でしたか。

モニーク・フラマン

フランス、オレイアン、オルレ

【ベンジャミン・クレームの師は、その『女性』がマイトレーヤであったことを確認した】

 

 

さらなる『束の間の出会い』

 

以下の2通の手紙は2017 715日の伝導瞑想研修会で目撃された、『ターバンをした背の高い男性』の目撃者たちによるもので、本誌20179月号にも『束の間の出会い』として2通の手紙の中で描写されている。

 

編集長殿

2017年度のサンフランシスコでの伝導瞑想研修会のテーマが、『グループ統合、過去を振り返り前進する』でした。グループはベンジャミン・クレーム氏の鼓舞される講演の選集と、グループ・イニシエーションの達成に必要な四つの条件に焦点を当てました。私たちの小グループの話し合いは、キャンパス内の様々な建物で行われました。テーマについての意見交換をしていた時、窓の外に背の高いハンサムな男性がいて、建物の横を通り過ぎていくのが見えました。彼はジーンズをはき、マルチカラーのシャツを着て、サングラスをかけ、鮮やかな藤色のターバンをしていました。そこには鹿もいて、建物の脇をくねくねと歩いていました。それは素敵な眺めで、私は笑顔になり、喜びで満たされました。この美しい男性はマイトレーヤなのだろうかと思いました。研修会を通して、マイトレーヤの愛のエネルギーは非常に途方もないものでした。その日、後になってから、別の建物にいた別の小グループのメンバーが、似たような体験をしたことを知ったのです!

A.D.

米国、ジョージア州マリエッタ

 

編集長殿

サンフランシスコでの、私たちの最近の伝導瞑想研修会の間、より親密なディスカッションのために、大勢の参加者から小さなグループに分かれました。私は『フクロウの巣』という名の横手の部屋に、小さなグループで集まりましたが、その場所は初期の頃ベンジャミン・クレーム氏のオフィスとして使っていて、私の座っていた場所の右側と真正面に窓がありました。

一人のメンバーが話していた時、私は研修会のテーマの『グループの融合』についてじっと考えていて、何気なく右側の窓を眺めました。その時、シーク教徒の男性が突如歩いて去っていきました。彼は美しいライラック色のターバンを付けて、よく似たライラック色のチェックのシャツを着て、サングラスをかけ、ジーンズをはいていました。私はこれまで一度もその色のターバンを見たことがなく、着るにはあまりにも妙に女らしい色だと思いましたが、彼はとても男らしく見えました。彼はのんびりとしたペースで、キャンパス内を横切る中央の歩道へ向かって歩いていました。私は心底驚いて座っていながら、「あの人はマイトレーヤかもしれないと思う」という言葉がはっきりと心に浮かんだのです。

グループから抜け出すのもどうかと思う気持ちと、どうしても彼の後を追いたいという気持ちがあり、私は葛藤の中で座っていました。私は立ち上がり、素早く部屋を出て彼を探しに行きましたが、彼は驚くほど遠くの道を歩いていたので、海辺へと向かう角を曲がって彼の姿が見えなくなる前に、一目最後に見ることができただけでした。彼の後を走って追いかけたくなりましたが、結局見知らぬ人についていくだけかもしれないという疑念もありましたし、もしマイトレーヤだったとして、彼に追いついてもどうしたらよいのでしょうか? 私はグループに戻ることにしましたが、実際には今しがた目撃した、この体験への自分の思いで頭はいっぱいだったのです。

私は部屋へ戻り、自分の椅子に再び腰を下ろし、右手の窓の外をもう一度見てみましたが、そこには赤ちゃんウサギの群れが草むらで遊んでいました。それから真正面の別の窓の外を見ると、子鹿たちと鹿が目の前に現れました。鹿たちが跳ね回り、あの男性が歩いた同じ道を歩いていくのを眺めていました。それは非現実的な体験でしたので、グループの話し合いの残りの時間中、私は黙って畏敬の念に打たれて座っていました。後になってキャンパス内の別の部屋にいた他のメンバーも、その男性と彼についていった鹿を目撃していたことを知りました。

W.L.

カナダ、エドモントン

 

個人視聴

 

編集長殿

1999年に、私はジャージ島に短期の出張をしていました。ホテルの部屋に落ち着くと、私の人生の最近の出来事を思い起こしました。困難な数週間の後、私は前へ進む用意はできていましたが、どこへ行きたいのかよくわかっていませんでした。

私は、「マイトレーヤ、今私の人生がどこへ向かうのかわかりません。助けが必要ですが、私の人生を選別するのは、私にかかっていることはわかっています」と言いました。

テレビをつけると、ニュースをやっていました。私はボリュームを上げようとして、間違ったボタンを押したのだと思うのですが、画面が変わって画像が回転したり、点滅して急に入れ替わったりしました。それが落ち着くと、ベンジャミン・クレーム氏がマイトレーヤについて講演している、きれいな画面が出てきました。私は「これはラッキー」と思い、腰を下ろして見ていましたが、人生の危機的問題は忘れていました。それはベンジャミンさんの自宅でのインタビューで、彼はマイトレーヤと智恵の覚者方の出現について、いつもの人を引き付ける魅力とくつろいだ様子で話していました。彼の講演は数多く聞いてきましたが、いつも初めてのように、新鮮に聞こえるのです。彼はまた伝導瞑想について話をしていて、瞑想中のグループの姿が映りました。カメラが一人ひとりの顔をアップにしていくと、まるで天使のように見えると思いました!

数カ月後、私はシェア・インターナショナルの事務所にいるジルに電話をかけました。私が番組のことを話すと、彼女はそのことを知らなかったので、私は驚きました。彼女はおそらくそれは非常に短時間のケーブルテレビの番組だと考えていました。私は1時間ほども続いた詳しい内容の番組だったと伝えました。

さらに数カ月後、私はジャージー島の同じホテルにいました。私はテレビをチェックして、4つか5つの地上波チャンネルしかないことがわかりました。ホテルのスタッフに尋ねても、ホテルにケーブルテレビは入っていないと言われました。

私はジルと次に話した時、このことを伝えました。彼女はこの話を、覚者に確認してくださるベンジャミン・クレーム氏に伝えることにしました。覚者のお返事は、「マイトレーヤが彼女のために番組を放映し、他の誰にも見えていなかった。彼女の部屋での個人的な視聴だった」ということでした。さらに伝導瞑想グループに参加するようにとも言われました。ベンジャミンさんは、それは私の決断次第だと知らせてくれましたが、「申し出を受け入れるのが賢明なことだろう」と言われました。

もしこの話に教訓があるなら、おそらくそれは、『テレビを見るなら、ちゃんと選びなさい』ということでしょう!

サラ・マクダイド

英国、サリー州リッチモンド

 

 

 

読者質問欄

以下の質疑応答は、何年も前に掲載されたものであるが、現在の関心事にも洞察を与えるかもしれない。

 

Q ハリケーン・カトリーナはなぜこの地域で起こったのですか。なぜこれほど強烈だったのですか。それはある種のパターンの巨大な解放(浄化)だったのですか。それともエネルギー移行の巨大な動きだったのですか。その根底にある原因は何ですか。

A アメリカ湾岸は、もちろんハリケーンのよく発生する地域であり、ハリケーンの季節でもあります。しかし、この嵐の尋常でない強烈さ(われわれの記憶にある最悪のもの)にはカルマ的な原因があります。この悲劇的な出来事の信じ難い破壊性は、イラクとアフガニスタンへの侵略という同じように破壊的な行為の結果に関係しています。それは浄化であり、大量の破壊的なフォースの消散です。人々は原因と結果の法則を学ばなければなりません。(SI誌 2005年10月号)

 

Q ニューオーリンズを含むアメリカ南海岸を襲ったハリケーン・グスタフは、カルマの結果ですか、デーヴァが均衡を失った結果ですか、それともただの自然現象ですか(あなたは2005年にニューオーリンズを襲い、1万2,000人以上の死者を出したハリケーン・カトリーナは、あなたの師によれば、中東における私たちの行動の結果であるとおっしゃいました)。

A ハリケーン・グスタフは、デーヴァが均衡を失った結果です。人類は大きなストレスと緊張の下にあり、これはデーヴァの進化にも影響しています。ですから、間接的ではありますが、それはカルマ的なものですが、原因においてより一般的です。(SI誌 2008年12月号)

 

Q 2012年10月29日、ハリケーン・サンディはアメリカの東海岸に上陸し、多数の死者や被害が出ました。(1)この嵐は(a)地球温暖化、(b)人間の破壊的な思考パターン、(c)カルマの結果ですか。(2)もしカルマに原因があるとすると、それは何ですか。

B(1)はい、その三つすべてです。(2)アメリカは世界の二酸化炭素汚染の25%を生み出しています。(SI誌 2012年12月号)

 

A大宣言の日がしばらく遅れると仮定し、世界が、危機に陥り、核戦争の瀬戸際にあるとしましょう。世界の主、サナット・クマラとハイアラキーはこの惑星が破壊されることを許すでしょうか。

B ハイアラキーは、いやむしろ、ハイアラキーの背後にいるサナット・クマラが惑星の破壊および人類そのものの絶滅を許さないでしょう。また、マイトレーヤの臨在そのものが、平和のために必要な内的決意、つまり、分かち合いを人類が、意識しようがしまいが、すでになしたことの保証であると私は思います。マイトレーヤはこのことを何度も言われていますから、われわれはただ信じねばなりません。(SI誌 1982年11月号)

 

A 核の問題には、サナット・クマラが直接に関係しているということは本当ですか。

B はい。1939年から1945年にかけての世界大戦の間に、原子爆弾の創造のための秘密が、ハイアラキーによって連合国の科学者たちに与えられたので、サナット・クマラが核兵器のいかなる使用にも、今は直接に関わっています。ですから、そのような破局を許されないと信じます。事故による戦争勃発はまた別の可能性であり、表面上はこれがいつ起こるかもしれない状況に見えます。そのような偶発性を防止するための安全装置は、いまだ誤りを免れない人間の手の中にあります。もしそのような核兵器の不慮の発射があるとすれば、それも一瞬のうちに、ハイアラキーは中性化することができます。この惑星を絶滅させることは許されないでしょう。

(SI誌 1982年11月号)

 

Q テーブルの上にある手の写真の意味は何ですか。

A この手はマイトレーヤの「手」です。これは2001年にスペインのバルセロナにあるバスルームの鏡に現れた「手形」の写真です。それは人々がマイトレーヤからの援助を喚起することができるように与えられました。マイトレーヤは言われます。「わたしの助けはいつでもあなた方の意のままである。ただ求めればよいのである」。マイトレーヤにどんな援助が可能で、どんな援助が不可能なのか、私には分かりません。しかし、古い小型自動車よりもメルセデス・ベンツが欲しいとしたら、それはそんなにすぐには叶えられないでしょう! 個人的な状況、例えば健康などの面で援助を必要とするなら、ただ「手」を見るだけでマイトレーヤからの援助を呼び起こすことができます。その援助はカルマの法則に従って与えられます。もしあなたのカルマが許せば、援助は与えられるでしょう。あなたのカルマがよければ、おそらくもっと援助が与えられるでしょう。その限度がどこまでか、どこで線が引けるかは私には分かりません

 

2017年9月号目次

 

-覚者より
新しいものを待っている
■ベンジャミン・クレーム筆記

視点
限りある惑星で経済成長を要求するのは、
未来の世代から強奪することである
デビツド・スズキ

チャールズ・アイゼンシュタインとオプラ・ウィンフリー
フィリス・パワー

金融システム全体の崩壊は近づいているのだろうか
スコット・チャンピオン

北朝鮮問題に関するカーター元大統領の声明

核兵器の脅威のない世界のために働く
メリル・ティハニーによるポール・イングラム氏へのインタビュー
国連は、核禁止条約を締結する

明るい未来を築く一助けを受けて
シェア・インターナショナルの協働者によるレポート

賢者の言葉
気候変動に関与するアル・ゴア氏
ダライ・ラマ法王が人類の一体性(ワンネス)について語る/教育について/飢餓と栄養不良に関する
フランシスコ教皇の発言/社会的正義に関してジェレミー・コービン氏は語る

時代の徴
マイトレーヤは彼の使命を説明する
2017年のミステリーサークル

新しいより簡素な世界の青写真一選集
Blueprint for a new and simpler world-acompilation
将来の青写真

書評
地球のための希望のメッセージ
ポール・ホーケン編著『ドローダウン』
モンテ・リーチによる書評

商業至上主義の毒と社会的不公正
グラハム・ピーブルズ

編集長への手紙
罪悪感なしで 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

 

新しいものを待っている

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 

世界は待っている。かたずを飲みながら待つのではないが、様々な出来事が危機に向かって動いており、その結果は明確ではないという感覚が増大している。どのような成り行きになるのか、誰も知らない。専門家も政治家も経済学者も等しく、対立する流れの中で無力にもがいている。彼らは相反する方向を取ることを余儀なくされて、計画を立てることができない。日ごとに新しい問題が生じ、最も啓発された者たちの善意は試され、他方、舞台の背後では、投機という冷酷な貪欲が国家を屈従させる。

そのような状況が生じるときはいつでも、人は恐れる。そして恐怖の中で、彼らは怒りをこめてなぐりかかってくる。かくして今日、世界の多くの部分でそれが起こっている。生活水準は下がり、安全が脅かされるにつれて、避難民や外国人に対する偏狭さが増大し、民主主義のプロセスを変色させる。舞台脇で待機している政治的過激派が彼らの機会をつかみとり、無思考の若者たちを過去の模倣に導くために台頭する。

市場のフォース(エネルギー)が人間の生活を牛耳り、押しつぶしていくにつれて、混乱に向かって滑り落ちるのを止めることはできない。競争と貪欲に基づくこの文明を救うことはできない。古い秩序は死滅しつつある。いや、すでに死んでいる。マモン(物欲の神)の別名である商業至上主義は法を濫用し、世界中で国家の宗教となっている。

もし人間がこの大渦巻きの中に孤立していたならば、彼らの窮状はみじめなものであり、彼らの運命はまさに悲しいものであっただろう。彼らはどこへも助けを求めることができず、誰にも援助を頼むことができない。人間のコントロールを超えた力が、彼らを仮借なしに戦争へ追い込み、人類の地球上における生活に大きく「終わり」と記されたであろう。

しかしながら、人間は孤立した存在ではない。孤立していたことはかつてなく、人類の兄たちによって絶えず支えられ、補強されて、兄たちの監督と指導のもとに旅路を歩むのである。人類は独りではなく、彼らの前に同じ道を歩み、その道をよく知る者たちに伴われて安全な旅路を歩むのである。

この嵐の中心に、人類の兄たちの一団が戻りつつある。一人ずつ、彼らはあなた方の直中に位置を占め、忠告と援助を求められる時を待つ。何世紀もの間、彼らは人間世界の中で直接に働くこの機会を待っていた。今、彼らは智恵と愛の贈り物を携えてやって来る。リーダーであるマイトレーヤのもとに、彼らは人類を自己破壊の寸前から引き戻して、人類の歴史に新しい一章を開くだろう。過去の遺跡の中から、新しい文明が、マイトレーヤと彼のグループの鼓舞のもとに、人類の手によって築かれるだろう。恐れることはない。終わりはすでに知られている。人類はこの危機の時を克服し、人類自身との、地球との、そしてその本源との新しい、より良き関係を築くだろう。マイトレーヤはすべてを新しくするために来られたのである。知ろうが知るまいが、世界は新しいものを待っているのである。

199211月号)