現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2015年 12月 憎しみの潮流を変えなさい

憎しみの潮流を変えなさい

SI誌の編集者はここに、ベンジャミン・クレームの師からの記事を再掲載することを決めました。この記事は、最初に掲載されたときと同様に、今日にも関連する内容です。2001年9月11日のニューヨークにおけるテロ攻撃に関連して、当時のアメリカ政府に対して、これらの出来事に対する復讐心からの報復的な反応を避けるようにという霊的ハイアラキーの勧告を、読者は覚えているかもしれません。「『最近の出来事はあの勧告がまだ適応することを明確にする。すべての者のための平和と正義が目標でなければならない。世界の資源の分かち合いがそれを達成する唯一の道である。十分に大勢の人々が、われわれはそうするだろうと知っているとマイトレーヤがいつも言われていたように、反応しているのである。 わたしの心(ハート)はあなた方の答えを知っている、そして喜んでいる』」

憎しみの潮流を変えなさい
――覚者より

危機の時期が世界に降って湧いた。そしてそれは多くの国々を新しい方法で歩み寄らせるだろう。テロリズムに対する共通の恐怖感が、もしそうでなければ達成するのに何年もの辛抱強い努力を必要としたであろうことを達成させた。さらにもっと際立っているのは、テロの理由――東側に住む何百万の人々の痛み、憤り、当惑した絶望感――が多くのアメリカ人にやっと分かりはじめつつあり、最近の出来事についてより広い見方を可能にし、そして慎重な反応を呼び掛ける。何にもまして、新しい協力の精神が顔を出しはじめており、新しい責任感が、東西の両側の多くの人々の心(マインド)に目覚めつつある。
かくして、一撃にて非常に多くの人々を殺し、また障害を負わせたあのひどい襲撃は、この世界に非常に必要とされている変化の火を燃え立たせ、それを抑制していた手を押しのけた。だから、この残酷な犯罪の中から、正義(公正)と自由と法の規制に対する世界中すべての人間の必要についてより大きな理解が生じるかもしれない。
人間によって適応される基準によって、この悲劇は主要大国がその軍事力を集合して、自己防衛の反撃をすることを強いた。それよりも遙かに偉大なることは、穀物倉と銀行を大きく開くことで、問題に対する理解を示し、誤りを改める願いを示す知恵であっただろう。宥和政策は答えではないが、戦争も答えではない。
世界の前での公正な開かれた裁判を通してのみ、人々の有罪か無罪は知られる。人々をこのような残虐な行為に押しやった条件についての何らかの責任を受け入れることによってのみ、それを克服することができる。失うべきものを何も持たない人間は他人や自分のいのちに対しても何の価値も置かない。
であるから、あなた方の兄たちであるわたしたちが人間に提供する助言はこうである。あの行為の背後に横たわる問題につながるすべての人々を共に集めなさい。向こう見ずの復讐を慎んで、対話への扉を開きなさい。数え切れない何千万の人々の不満の原因を理解するための真摯な努力をし、そして彼らの人生と心(マインド)を変換するのを助けなさい。
もはや、金持ちが富と武器のみによって彼らの意思を強いることはできない。正義と平和への唯一の道として資源の分かち合いは必然である。
いま、過去の過ちを正すこの機会を掴み、そしてテロや不法行為の潰瘍を永久に取り除きなさい。
(2001年11月号より)