地球の友になる
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これらの行動指針を実行に移すべく、過去数年の間、「FoE International」と「FoE USA」は、コペンハーゲンやボン、その他どこであれ、国際的な気候変動条約の交渉が行われている、国連主催のいろいろな会議へ活動家を送ってきました。ヨーロッパ、米国、アフリカ、南米、そしてアジアからの活動家たちは、これらの会議において開発途上国の要求を代弁します。気候変動に適応するための基金作りと同様に、気候変動緩和に対して非常に積極的な姿勢を推し進めることを確実にするために、私たちは開発途上国にも中央政府と共に働く活動家を持っています。
米国にいる活動家たちは、米国政府にさらに多くの基金提供と、現在、米国議会にて論議されているエネルギー法案の制定においてより先見性を持つように、圧力をかけています。これらの多角的なキャンペーン活動は、さらに強固な排出規制や融資目標に対して、かなり大きな声を国際舞台においてつくり出します。
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私たちの最初の戦いの一つは、超音速旅客機が開発されるのを止めることでした。超音速旅客機プログラムは、政府基金による旅客用航空路線の研究であり、音速よりも早く移動する旅客機の一団を形成する計画でした。私たちは環境とオゾン層破壊への影響に基づいて反論を繰り広げ、その戦いに勝ちました。
私たちはあらゆる努力を注ぎ、「緑の鋏キャンペーン(Green Scissors campaign)」と呼ばれる多くのキャンペーンを実施してきました。それは、連邦全体として無駄の多い、また、環境上役に立たない支出を連邦予算から削除するという目的を持った納税者・環境・公益・消費者グループの連合です。私たちは数年にわたって、原子力発電、追加ダム建設、および石油やガス油田調査にかかる助成金を削減し、米国の納税者のために、このプログラム実施期間中に約550億ドルを節約しました。
世界の仲間たちと働くことを通して、最近私たちは、米国とカナダの海域周辺に、排出規制地区を設定することができました。巡航船や観光遊覧船は、現在、おそらく世界一汚いバンカー燃料を燃やしており、かなりの量の毒素と汚染物質を放出しています。国際海事機関(IMO)と米国環境保護庁(EPA)と共同して、カナダと米国からおよそ200マイルに広がる海域を設定することができ、その海域内では、これらの船舶は、よりきれいに燃焼する蒸留液海洋燃料を使用することが要求されています。この変更は、クリーン・エアEPA標準値に違反している国内水域の40港湾周辺地域の健康医療費を削減するでしょう。これらは、私たちが成し遂げた勝利のほんの数例です。
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地球温暖化の基本的な観点に立てば、原子力発電は、採掘からウラニウムの生産過程で炭素廃棄物を発生させています。それはまだ無炭素技術にはなっていません。新しい原子炉の建設には10年はかかるでしょうし、私たちは、エネルギー燃料効率や再生可能エネルギーのためにもっと早く投資することができ、それが遥かに良い結果を私たちにもたらすことを知っています。私たちは、原子力発電が実行可能な選択であるとは決して見ていませんし、原子力発電の削減をすぐにでも開始する必要があるのです。
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企業が人権を持つべきであるという法理論は、およそ100年もの間続いてきました。その見解は法律として条文化され、判決を通過した幾つもの先例が、私やあなたの権利を企業にも与えています。どのようにして企業の力を置き換えるかを私たちが理解するまでは、抜本的改革に着手したり、または、環境、ヘルスケア、あらゆる社会正義、漸進的な目的などの重要課題に取り組むことができるとは、私たちは信じていません。その一つに“市民連合(Citizens United)”と選挙資金改正の問題があります。さらにもう一つに、企業は人間としてのすべての便宜を手に入れながら、何一つ責任を負っていないのです。
メキシコ湾の油田掘削装置災害において、英国石油会社(BP)の労働者11人に起きたことは、本質的には過失致死でした。オイル流出が湾岸の共同体に与えているのは、環境殺人です。もしこれが殺人現場であったなら、私たちはこれらの人々を投獄していたでしょうし、テレビに出て話したり、正当化したり、自分たちの行動を隠蔽するのを許さなかったでしょう。
市場や企業信奉主義者たちは、「企業ゆえに我信ず」の哲学に象徴されるように、世界経済同様に米国内経済においても過去40年間にわたって過ちを犯してきました。私たちはもはや企業の意思決定に異議を唱えず、政府監督機関の企業規制を断念し、その結果、私たちは何の根拠もない企業信奉主義が、大恐慌以来の最も大きなウォール街の暴落へと導いたこの哲学の影響を目の当たりにしたのです。私たちは、「企業ゆえに我信ず」というこの哲学を、英国石油会社(BP)の油田掘削装置災害の一要因として理解しました。私たちは自己満足に陥っていたのです。さて、私たちは現在、企業力や企業信奉主義者と同じレベルに立っています。
私たちは社会共同体として、その立脚点を取り戻したいのです。そのような社会はさらに広い進歩的な運動を、環境共同体、ヘルスケア共同体、市民権共同体、組合、同性愛(ゲイ、レスビアン、トランスジェンダー)の権利共同体から、引き受けるようになるでしょう。そのような社会は、米国政府や経済システムの中のこの企業信奉主義を背後へと追いやることに着手するためにも、これらの進歩的なすべての領域からの集約的な運動を必要とするようになるでしょう。
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私のオフィスには、「われらの時代のパラドックス」と呼ばれているダライ・ラマ法王の引用文があります。それは、「私たちは、より大きな家を持っているけれども、より小さな家族しかいません。さらに便利になったけれども、時間がありません」で始まります。私たちの消費ベースの経済の影響は、私たちはより多くの物を持っているけれども、思ったほど充実した人生を送っていないということです。私たちはさらに多くの物を捨てながら、買っているという、まさに物自体に取り付かれています。私たちはこのことを再考せねばなりません。なぜなら、この地球は私たちの過激な物の消費を維持することはできません。
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米国はこれらの汚染の最大の汚染国であるという確固とした認識も必要です。中国の現状にかかわりなく、米国は歴史的に見て最大の汚染者です。科学的目標の上位に、それを凌ぐ道徳的義務を負っています。なぜなら私たちは、基本的にこの地球を崖っぷちまで追い詰めた国の一つだからです。
削減目標に関しては、どのように排出を削減するか、そしてウォール街に基準を置く方式を用いないでカーボン(炭素)経費を設定するか、考え出す必要があります。米国議会で現在議論されている立法の問題点は、“キャップ&トレード”(総量排出制限をした排出量取引制度)という市場原理の価格装置を使用していることであり、それは本質的には、世界のウォール街やゴールドマン・サックス(グローバルな投資会社)に金を稼ぐ方法を見つけ出させ、そして、地球を温暖化する排出を緩和してしまう可能性もある権限を与えることになるということです。すでに社会の中において巨大な権力を持っている企業に、ウォール街の暴落に続いて、地球温暖化ガスの削減に関する権限を権限を与えることは、狂気の沙汰のように思えます。私たちは、連邦政府によって管理される税金取立て方式か、料金体系を通して、炭素価格を設定する必要があります。
本質的には、世界をこの混乱の中に陥れた石化燃料と原子力産業に対して、政府が助成金を出したり保護したり、さらには、彼らの将来の居場所を認めることさえ、全く意味をなしません。私たちはクリーンエネルギーの研究と開発に投資をしなければなりませんが、もっと重要なことは、その技術を展開・配備することです。私たちはこれらの技術を展開・配備するために、ある程度まで市場を信頼することができますが、ある時点においては、第二次世界大戦や、ケネディ大統領が人を月に送ったように、私たちはこの問題に取り組まねばなりません。ある時点において、政府は事前の対策を立て、市場、経済、消費者たちに省エネを実行させるために基金と能力を使い、規制し、立法化することが必要です。
これらは気候温暖化防止法案の核となる原則です。違った方法でもできるでしょうが、それは起こるべくして起こるものです。
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私たちは海洋生態系の急激な崩壊を目にしています。世界中の共同体の飲み水の不足を目にしています。過去40年以上にもわたって定着してきた機械化農業による農地への影響を目にしています。炭素、窒素、水の循環サイクルかどうかにかかわりなく、過去150年におよぶ産業革命の結果、地球の生態系や自然体系の多くの崩壊を目にしています。
より良い方法があることを社会に確信させることによって、これらの問題を根本的に、確実に回復させることは、現在の環境保護活動の目標であり、要請なのです。それは未来の声であり、現在の要請です。もし私たちが成功しなければ、50年後にこの地球がどのようになっているかを想像するのは困難です。
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(詳細は:www.foe.org; www.greenscissors.com)