現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2014年 3月号 盛り上がる若者の気候運動

盛り上がる若者の気候運動

ジェイソン・フランシスによるエスペランサ・ガルシア氏へのインタビュー

エスペランサ・ガルシア氏はフィリピン生まれで現在アメリカに住む気候運動家であり、リーダーである。彼女は、これまでに5,000人の若いフィリピン人に気候変動について教育してきた。フィリピン青年気候運動(Philippine Youth Climate Movement)を創設し、ガルシア氏はまた、コロンビア大学の持続可能な開発連合(Columbia University’s Coalition for Sustainable Development)の創設者で代表でもある。彼女は、若者に教育環境やリーダーシップの機会を提供する国際青年会議の共同設立者である。彼女は国連外交官と共にプロジェクト開発を行い、国家元首、ファーストレディー、大使などが出席するハイレベルなイベントを組織した。ジェイソン・フランシスがシェア・インターナショナルのためにエスペランサ・ガルシア氏にインタビューした。

シェア・インターナショナル(以下SI):あなたを始めとする若い人たちは、何をきっかけとして社会正義や気候変動の活動家になったのですか。
エスペランサ・ガルシア:個人レベルでは、私は娘からインスピレーションを得ました。私は18歳で若い母親になり、娘の将来が心配でした。私は娘が生きる世界を改善するために何かしたかったのです。今日私たちが持つ最大のリスクは気候変動であり、未来の世代から未来を奪うのはフェアではありません。私は若い友人や同僚と一緒にいて、今日世界は、問題を緊急に解決する必要性に直面していると思います。
私は1年を通して若い人たちと関わりを持ち、強い社会的、環境的な意識と、行動を起こすことに関心をますます強く持つ世代を見てきました。私たちは持続可能なライフスタイルを奨励し、再生可能エネルギーの使用を促進し、全国的な気候変動の教育プログラムを創設し、適応能力と回復力を構築しています。

SI:気候変動の問題に声を上げることに関して、若い人々はどの程度、成果を上げていますか。
ガルシア:私は2009年に、コペンハーゲンでの国連変動会議の自国の代表団に参加しました。そこには世界中の若い人々が各国政府に圧力をかけるために集結しました。各国政府が交渉の過程で若者の関心を完全に考慮することは重要です。なぜなら、気候変動の影響に最終的に直面し、長期的な解決策に責任があるのは私たちだからです。
私たちは、交渉人たちに働きかけ、意識を上げ、メディアを通じて大衆を教育し、オンラインと現実の世界でキャンペーンを実施し、拡大する国際的な青年気候運動の強化を継続しました。私にとって会議で世界中の若い人と会うことは、残念な結果となった交渉の進展よりも重要でした。
しかし、若い人々も交渉の建設的なパートナーであることが証明されました。2010年のカンクンでの国連気候変動会議では、私は会議の条項6の交渉に関わりました。条項6は『気候変動に関する教育、訓練、大衆意識』に関連しています。これは若いリーダーにとって最も重要でした。もし各国が法的拘束力のある合意に向けて一歩を踏み出すことに真剣であれば、政府が実行する助けとなるために、若い人々が気候変動に関して教育を受け、意識を持ち、積極的な参加者となる必要があります。
2010年の会議で最初の合意が達成されたとき、私はびっくりしました。交渉の最初の週の最後で、会議の条項6の決定の提案は100人以上の世界中の若者の助けを得ながらドミニカ共和国の主導で承認されました。若いリーダーたちにとって、それは政策を手作りする5カ月以上に及ぶ作業でした。青年支援者層のすべての勧告が本文に盛り込まれ、特に非公式の教育、意思決定における若者の参加、教育プログラムへの資金提供などです。委員長は、これは国連気候変動会議の歴史で90分以内に決定に達した最初のコンタクト・グループであったと述べました。

変化を起こす

SI:フィリピン青年気候運動は、気候変動への取り組みにおいて、どのように貢献しましたか。
ガルシア:フィリピン青年気候運動(Philippine Youth Climate Movement、PHILYCM)の目的は、気候変動に対して行動を起こすためにフィリピン中の若者を動員することです。このアイディアは、私たちすべてにとってより健康な環境と持続可能な国をつくるように、フィリピンの若い世代に種まきをして植え付けるというものです。私は2009年に、フィリピン上院の気候変動委員会で働きました。これは、私が国連気候変動会議のフィリピン代表になった後のことです。私のフィリピンでの仕事では、気候変動に関して、ヴィサヤス地域(最近ハイヤン台風に襲われた地域)でのキャンペーンとフィリピンの若者の教育をしました。上院気候変動委員会を主導したレガルダ上院議員は、気候変動の科学や、気候変動の私たちの日常生活への影響や、フィリピン人がどのようにして変動する気候を避け適応するかを説明する情報、教育キャンペーンを先導しました。私たちは、解決策に本当に興味を持つ何千人もの若者を訪問しました。また、フィリピンで気候変動に関する映画上映を行い、解決策やイノベーションに貢献しているフィリピン中の学校や大学の若い環境分野の幹事に対して環境ヒーロー賞を提供しました。
また私たちは、国連の気候変動の交渉に若者の代表を送って、このようにして世界で何が起こっているかを学んでいます。次にこれらの若者は地元に戻り、鍵となる問題を持ち帰ります。それは、彼らが友人を教育し、現場で解決策を作り上げる助けになります。国連気候変動会議に参加した私たちの若者の代表の一人は、地元に戻り、私たちがいかに海に損害を与え、イルカやサメを殺しているか、海洋の法律に関連して上院議員にロビー活動を開始しました。そうして彼女は上院全体にそれらを救うためのロビー活動をしました。私たちの青年代表の一人は、フィリピン政府の気候変動委員会で働いています。これらの会議に参加して学んだ私たちの代表の多くは、地元に戻り、変化を起こしています。

NY+20

SI:コロンビア大学の持続可能な開発連合が共同で組織した、NY+20会議についてお話しいただけますか。
ガルシア: NY+20は、若者の未来に影響を与える国連のプロセスに若者が関わりを持つように若者に影響を与えました。ミーティングの最後で私たちは、2012年国連持続可能な開発会議(リオ+20)に先駆けての行動のために、四つの重大な領域の青年声明を制定しました。NY+20は、持続可能な開発という重要な問題を一般に対して教育するための、そして若者の間に協力の新しいアイディアと方法を確立し、リオ+20会議の意識を上げるための基盤になりました。
コロンビア大学の持続可能な開発連合は、私たちが若者として国連史上で最大の会議であったリオ+20に関わりを持ちたいと思ったことを現実化しました。私たちは、若者の方針がリオ+20の結果に正しい影響を与えるように、適切であって欲しいと思いました。ですから、コロンビア大学だけでなく他の大学の友人も、NY+20の組織化を助けました。それは、世界中での青年主導の運動である青年+20運動の一部でした。パリ+20、メキシコ+20、そして他に幾つかの+20がありました。NY+20は、アメリカ中の学校や大学の若い人々が議論に携わり、若者にとっての世代間の平等と公正、より多くのグリーンな(環境に優しい)雇用を伴う政策ポイントを提案するように結集しました。これらの議論を通して、私たちは青年声明を提案しました。
私たちは最終的に、リオ+20で影響力を持つ政策参加者を持つことができました。ケニアとフランスの大使は、私たちの青年声明を支持しました。彼らは交渉時に青年声明の政策ポイントを意識しており、議論の中でこれらの政策ポイントを支持しました。若い人々は変化を起こすことができます。私たちは参加をし、国のそして世界の政策を変えることができます。

未来に関して肯定的になる

SI:あなたは未来に関して、どのくらい肯定的ですか。
ガルシア:私には娘がいるので、肯定的になる必要があります。この素晴らしい世界的な青年運動を目撃することで、私は未来に対して肯定的になりました。私は科学者でも政治家でもなく、若者です。情熱を発見し、それに活力を注ぎ、熟練することが私に自信を与え、友人や同僚との仕事において世界的に影響を与える潜在能力が自分にあることを認識させてくれました。
私たちは世界中から若者を動員し、地球的な行動を鼓舞する上で役割を演じました。若者は明日のリーダーであるとは私に言わないでください。私たちは今日のリーダーです。気候変動に関して緊急で地球的な集合的行動が今日必要とされています。緩和、技術革新、適応の努力もその中に入ります。フィリピンは緩和の努力においてリーダーであり、相当な再生可能エネルギー資源を持っています。国の約39%のエネルギー需要が再生可能エネルギーによって満たされています。設置済みの再生可能エネルギーの容量では、フィリピンはアジアで7位、世界で33位です。我が国の再生可能エネルギー法では、2030年までに再生可能エネルギーの割合を50%にする野心的な目標を約束しました。この法律は専門家により世界で最も優れた再生可能エネルギーの法律であると評価されています。このことは、我が国が開発途上国として、世界が必要とする緊急の解決策に貢献していることを証明しています。
私はフィリピン上院と国連気候変動会議での経験により、行動の変化の障害を取り除き、対話を促進し、教育や政策決定を通して行動を鼓舞するための触媒に政府がなれることを理解しました。しかし同時に私は、政府や多国間のシステムに伴うお役所的でストレスのある過程を知ることになりました。それは、地球温暖化の排出を抑制するための緊急のプロセスを反映するものではありません。
これが地球的な集団の努力が必要な理由です。私たちには、関係するすべての人と共に、世代のシフトが必要です。官民共同で努力する必要があります。私たちは、今日の世代の固定した観念を変化させ未来に対する責任を取るようにする必要があります。これは私たちが持つ唯一の世界です。私たちはそれをケアする必要があります。
私たちは、自分たちがこの問題を克服する最も偉大な世代であることを信じ、証明する必要があります。私が関わっていた年月を通してずっと若者をサポートしてくれたリーダーたちがいました。私たちの組織のサポートの仕事に専念してくれた偉大なリーダーたちです。しかし、このようなリーダーたちは全体のほんの一部です。私たちが必要なのは世界全体です。今日の若い世代のためにより良い未来が必要だと信じる、すべての影響力のあるキープレーヤーが必要です。私は若い世代に自信を持っていますが、年長の世代には必ずしも自信を持っていません。
地球的な青年気候運動が起こっており、若い世代がどのように関わっているかを見ると勇気づけられます。この運動は、交渉の場で起こっていることや、より多くの石油、ガス、石炭を求める民間企業での議論よりも重要です。私たちの世代は、すべての人のためにより良い世界を建設するために懸命に働いています。私は、私たちが参加できるように決定を下す、より多くの影響力のあるリーダーや鍵となる人々を望んでいます。なぜなら、私たちは彼らのサポートが必要だからです。

(詳しくは次を参照: www.esperanzagarcia.net 、huffingtonpost.com/esperanza-garcia)