現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2012年 10月 多様性の中の和合 (Unity in diversity)――選集

多様性の中の和合 (Unity in diversity)――選集

『多様性の中の和合(Unity in diversity)』というテーマに関する引用文の選集を発表する。これはマイトレーヤの教え(「いのちの水を運ぶ者」)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。


人類は、私たちが人類というひとつのグループであり、宇宙全体の中に分離しているものは何もないことを、すべてが他のすべてに関連していることを完全に理解するようになるでしょう。そして人類を結合させる法則は、宇宙全体を通じて全く何の分離も存在しないということからつくり出された法則です。私たちはアクエリアス(宝瓶宮)から流れ込んでいる統合のエネルギーの影響の下で、融合し、混合し合っているという感覚を発達させていくでしょう。そのエネルギーは集団を通してのみ働き、個人を通しては働きません。個人性は消え、それはグループの奉仕のために提供されるでしょう。……
アクエリアス(宝瓶宮)の時代はグループについてです。和合、統合を最大数の部分(個人)にもたらさなければなりません。それは個人性を抹消することではありません。部分、または違いを取り除くことではありません。逆に、異なった個々の部分の最大の数を完全な和合に統合・合成させていくことです。それが多様性の中の和合です。
(『光の勢力は集合する』p.207-208)

わたしの計画は、真理の単純な教えを世界に放つことである――人間は一つであり、すべてが兄弟同胞である、神はすべての人間を平等に愛する、自然は、すべての者が分かち合うように、その食物を提供する。わたし自身、人類の体験を経てきた者であるから、人間が窮地を切り抜けていくための答を知っている。変化し、人間同士が正しく交わり、神の意志を正しく顕してしていくための単純な方法を教えよう。
(『いのちの水を運ぶ者』第55信、p.164)

すべてのグループが和合を達成することに向けて努力しなければなりません。しかし、和合とは団結した多様性です。このいのちの事実は世界中のすべての国家において具現されています。それは本質的にひとつのグループ、つまり人類を構成し、異なった光線構造を持つこれらの国々に住むすべての人々です。七種の光線が国家のレベルにおいて、そして人間のレベルにおいて、世界に最大の多様性をつくります。すべての国家に光線構造があります。そしてすべての国家が異なった目的と特質を持ち、多様性を生み出します。目標は和合をつくりだすことです。それが多様性を統合し、豊かな意味深いものにします。
(シェア・インターナショナル、2011年1月号、 p.11-12)

次から次へと続く諸国家において、民衆の声はより焦点が絞られて明確になっている。何千万の人々が今や教育があり、彼らの必要――平和、仕事、将来への希望――について確信を持つ。ますます大きくなる和合への感覚もまた彼らの期待と要求を告げはじめている。彼らは自分たちが世界の中で孤立していないことを、至るところに同じ問題と必要を抱える多くの兄弟姉妹たちがいることを知っている。
このようにして、マイトレーヤの臨在と教えに気づかなくても、彼らはマイトレーヤのエネルギーと影響に反応しつつあり、将来の枠組みを築きつつある。
(『シェア・インターナショナル』2011年9月号、「覚者より」― 和合へ向けた変化―)

人間は長い間、神の大計画の存在を否定してきたので、和合のような神の計画の本質的な様相がただ独りでに起こるものではないということを認識することが困難です。それは培われ、養われなければなりません。「賢い庭師が彼の庭園を丹念に世話するように、一つ一つの新しい芽や若木を注意深く手入れ」しなければなりません。それは、これをこうすれば起こるだろうし、もしそうしなければ何かほかのことが起こるだろうというように、ただ育っていくというようなものではありません。それは絶えず獲得していくものとして、時間とエネルギーと養い育む愛を注いで、その中から和合という美が生じます。そのようにしてのみ達成することができるものです。
同様に、あらゆるグループ、あらゆる国家、諸国家の集合すべてにも、そのようにして培っていく努力が必要です。グループ間、国家間、様々なグループや国家の中の個人の間にある違いを見なければなりません。そしてこれらの違い――パーソナリティーの違い、見解の違い、強調点の違い、個人の意志や目的の強度の違い――の橋渡しをすることを求め、そしてその中から神の大目的を反映する和合が生まれます。和合そのものが神の大目的を表現します。
(『協力の術』p.280-281)

しかしながら、非常に間もなく、人々はますます宝瓶宮(アクエリアス)のエネルギーの恩恵に反応し、競争の分離的特質を理解し、喜んで協力の習慣を身に付けるだろう。このようにして、人間が彼らの奉仕を待つ再建の多くの仕事に対等な仲間として共に働くにつれて、世界は途方もない恩恵を勝ち取るだろう。かくして、世界は喜んで働く人々の手によって変容させられるだろう。かくして、新しい世界はつくり上げられるだろう。宝瓶宮(アクエリアス)とは和合のもう一つの言葉であり、その協力という贈り物を通して、和合が徐々に顕現するようになるだろう。和合は新しい時代の顕著な特徴となるだろう。
(『シェア・インターナショナル』2012年6月号、「覚者より」―協力の道―)

幸いにも、私たちはアクエリアス(宝瓶宮)の時代に入っています。アクエリアス(宝瓶宮)のエネルギーの特質は統合です。統合は全く異なる多様な姿勢を一つに融合し、混合していきます。それが統合の特性です。その多様性の中から和合を創造します。和合の創造は、覚者によれば、すべてのいのちの目標です。それが私たちの人生の根底に横たわる目的です。従って、和合を培い、あらゆる方法で育むことがいかに重要なことかが分かるでしょう。
(『協力の術』p.304)

忘れるでない、わが友よ、あなたがたは一つであることを。すべての者の御父が、あなたがたを聖なるイメージに似せて創られたのであることを。あなたがたを通して父の聖なる愛と真の光が輝いていることを。時は近づけり、我が友よ。真理の光があなたがたの周りすべてに輝き、人が兄弟を己の心に迎え入れ、己自身としてお互いを知るようになる時がやってくる。
(『いのちの水を運ぶ者』第51信、p.155)

マイトレーヤは世界の歴史について簡単に述べ、人類がいかに年を経た存在であるか、この時点まで進化するのにいかに長い間かかっているかを、そして人類の前方に横たわるものを、未来の科学を示されるだろう。われわれが非常に高位のレベルから、物質主義の中にどっぷりと浸かったこのレベルにまで落ちてしまったことを示し、分かち合いの原則を受け入れて、ひとつの兄弟同胞感を表すことで、再び、競争ではなく一体性につながる霊的な道を歩むことができることを示してくださるだろう。
新しい時代、統合の時代とはそのことである。統合とは分離分裂した様々な部分を共に引き寄せ、一体性を、和合をつくることを意味する。それが進化の過程の目標であることが分かるだろう――多様性の中の和合、遍満する和合の中の最大の多様性である。
(『人類の目覚め』p.15)

聖なる人間になる過程は、単純で自然なものであり、すべての人間に開かれている。それは、あなたがたの裡にはじめから宿るあの神を解き放つ過程である。わたしは約束しよう――もしあなたがたがわたしに従いて新しい時代に前進するならば、あなたがたの裡に宿る聖なる本質を解き放ってあげよう。わたしは神への道であり手段である。なぜならわたしはすべての人間が神の足下に行くために通る門を守る者であるから。わたしを信頼して道を示させてくれるならば、あなたがたを前へそして上へと導き、神の御前にお連れしよう。それがわたしの役割である。わたしは、あなたがたがすでに知っていることのみを語る、人間が皆兄弟であることを。しかしその兄弟愛が世界に具現されるときに、神聖さも同様に輝き出ずる。
(『いのちの水を運ぶ者』第28信、p.96-97)

来るべき時代にわれわれは意識の転換を行い、「霊的」という定義の中にわれわれの存在のすべての面を含めなければならない。われわれの機構のすべてが、人類の内的一体性に基づき、そしてその現実を反映するものでなければならない。魂としてわれわれは一つである。分離した個々の魂は存在しない。そのような内的神性が表現されることを可能にするような政治、経済、社会のシステムを、われわれはつくらねばならない。
われわれは誤った原理――競争、分割、分離主義、不平等――に基づいた機構を築いてしまった。これらはすべてわれわれの内的リアリティと完全に対立するものである。内的リアリティは人間の一体性であり、すべての人間に潜在する聖なる特質を分かち合う。内的な輝きの表現を可能にする正しい外的形態が必要である。
(『マイトレーヤの使命 第1巻』p.119)

統合は関係に関するものです、例えばアイディアの関係性。哲学的な研究を通して、最も離れているように見えるところのものを隣合わせにあるものとして見ることができるまでに意識を拡大することができるのです。互いに補佐し合い完全にするだけでなく、互いに光を当てるのです。この統合する能力が人類の意識を必然的に拡大して正しい人間関係を可能にします。
統合の特性を持ったこれらのアクエリアスのエネルギーが個人の意識を一つの人類を包容することができるまでに拡大させるでしょう。そうすると私たちは、全く完全に個人であり、ユニークであり、しかも同時に人類と呼ぶこの偉大なグループの一部分としての意識で存在するようになります。
(『光の勢力は集合する』p.320)

間もなく世界は、数多くの教えや真理の公式が一つの源から発することを知るだろう。同じ聖なる刺激がすべてを通して流れており、人間が多様の必要を持ち、進化の段階の様々なステージにいるという事実のゆえに、種々の解決が存在する。ハイアラキーが、必要な教えやアイディアを最も広範囲に、多くの異なったレベルで、多種の方法で提示するために働いてきたのは、それなりの理由がある。わたしたちの多種多様な提示の底に横たわる理念の統合は、すべてのものの和合についてのわたしたちの意識から発し、総体を、そしてその実在(リアリティー)の不可分性をわたしたちが絶えず認識していることから発している。人間がこの体験を分かち合うとき、すべてのことが可能となる。
キリストと彼の弟子である覚者たちを見るとき、人間は多種多様な真理の提示がいかに必要であったかを理解するようになるだろう。なぜなら、人類が非常にながい年を経てきており、時代を通じてその経験と期待は様々であり、アイディアを吸収する方法がいかに異なるかに気づくようになるだろうから。彼らはまた、外側の多様性の背後にある本来の和合について、何かを把握するに至るだろう。
(『覚者は語る』―統合の必要―p.69-70)

人間が宇宙と自分自身をひとつとして見るとき、すべてが可能になります。すべてがそのことについてなのです。私たちは自分たち自身をひとつとして、宇宙と一体として見なければなりません。私たちと宇宙との間に何の違いもありません。私たちは地球上のすべてのいのちと、すべてのものと本質的に関連しているのです。私たちを構成する原子構造が宇宙全体に私たちが見ることのできるすべてを構成しており、唯一なる和合が存在するのみです。
ですから、和合へのこの願いが、グループに参加することが、グループの集合が、そして来るべき新しいアクエリアス(宝瓶宮)の時代におけるグループのこの真剣な努力こそが重要な仕事となるでしょう。重要な仕事で個人ベースで行われるものはないでしょう。グループ(集団)の時代です。その活動を世界全体が共に行い、地球という惑星の基本的和合を表現するようになるまで拡大していくでしょう。
(『協力の術』p.307)

わたしはまもなく出現する。しかしまずはじめに、新しい方向を指し示そう、人類が生存しつづけるために、選ばねばならぬ方向を。
第一に、人はお互いを兄弟として、唯一なる御父の子供たちとして見なければならない。これは、なによりも大切なことである――もし人が、一歩でも神に近づこうとするならば。
生きるために必要不可欠なものすら持たない男女や小さな子供たちが世界中に存在し、数多の貧しい国々の都市に群がっている。この罪悪は、わたしを辱めてやまない。我が兄弟たちよ、あなたがたはこれらの人々が死ぬのを目の前にしながら、いかで自分たちを人間と呼ぶことが出来ようか。わたしの計画は、この、わたしの幼き者たちを、飢えと不必要な死から救うことである。あなたがたを取り巻く問題を切り抜ける道は、あなたがたの心の裡なる神のまことの声に再び耳を傾けることであり、この世の豊かな産物を世界中すべての兄弟姉妹たちと分かち合うことである。これをあなたがたに示すことがわたしの計画である。
(『いのちの水を運ぶ者』第11信、p.49-50)

宝瓶宮のエネルギーの顕著な特質は統合であり、従ってその活動の結果は、現在の分裂した分離主義的人類を一つの総体に交じり合わせ、融合させるでしょう。現在の分離的感覚が、(天地万物との)新しい一体感に取って代わられるでしょう。社会、政治の分野では、これは同胞愛、正義、分かち合いとして顕されるでしょう。今日の恐怖と混乱は、新しい自由と人生における意味と目的の意識に道を譲るでしょう。それは、人類が生得の神性を――全体として初めて――実現し顕す時代でしょう。協力が競争に代わり、寛容と善意が分離と憎悪に取って代わるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第1巻』p.70)

国連は、独立した国々の連邦である将来の世界政府のための青写真である。すべての国々が唯一の政治組織の下で統治されることが、神の計画ではない。民主主義も共産主義も、多かれ少なかれ歪められてはいるが、それぞれが聖なる理念の表現なのである。やがて各々がそれを完全に表現することによって、異なった人民や環境に適した社会機構のモデルを世界に提供するだろう。「多様性のなかの和合」が将来の政治集団の基調となると言えよう。
(『マイトレーヤの使命 第1巻』p.123)

今日あまりにもはびこっている苦痛や苦難にもかかわらず、多くの人々は自分たち自身のうちに新しい自信を感知しつつあり、そして現在の病は一時的であり、将来には新しい希望があることを、より良い時代が近いことを感知しつつある。
人類のうちにこの新しい光をご覧になって、マイトレーヤは、人々が彼の努力とエネルギーに目覚めつつあることを、そしてアクエリアス(宝瓶宮)の新しい力がその約束を果たしつつあり、人間を目的と誇りの一致を感知しつつ互いに歩み寄らせていることをご存じである。これからは、この目覚めつつある和合の感覚と、それが生み出す強さがますます顕現し、多くの人々をして、彼らの割り当てられた運命をより良くし、人間を軽んじ無力にしたままにする状況を変えるために組織された行動に導くだろう。そのようにして、世界の状況に相当な変化が比較的短い期間に起こるだろう。人間は彼らが自ら招いた不運のどん底に近づきつつある。
(『シェア・インターナショナル』2010年9月号、「覚者より」―協力の道―)

熱意、情熱は非個人的であり、燃えるような行動です。欲望は個人的な行動であり、同じように強烈であり得ますが、もし狂信的になされれば必然的に破壊を引き起こします。なぜなら狂信主義は分離させますから。分離させるものは何であれ統合へ向かう進化の活動をいつも破壊します。統合、合成は進化の過程を支配する根本的な特質だと言えるでしょう。私たちが神と呼ぶところのもの(私たちはその反映でありますが)、それは統合を目指しています。神の目的は、神があらゆる方向へばらまいた多様な原子をすべて再び集合させることによって、統一和合を達成することです。それは一つの目的によって統一されています。つまり進化そのものの計画に奉仕することです。あらゆる多様性と変化を備えた大計画がいかに広大でいかに美しいかを理解して、そしてそれを一つに和合させることです。それに対立して働くもの、狂信的な分離主義的な姿勢から行われるものは何であれ、進化そのものにとって破壊的です。それは実際に大計画に対立するものです。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』p.686)

我が友よ、子供たちよ、人類には、まことにすばらしい未来があることを示すために、わたしはここに居る。いつの日か、人は、虹色にかざられ、神の栄光に輝きながら、己の神性を顕して立つであろう。わたしはこれを約束する。わたしは素朴な男である。そしてあなたがたに素朴に歎願する──わたしを信じて、従いてきなさい。愛に基づき、分かち合いに基づき、同胞愛に基づく未来へ、あなたがたを連れていこう。単純な相互依存と正義に基づく道、いのちの本源なる神と正しく交わり、兄弟同胞とも正しく交わることのできる道、そのような道を示そう。
(『いのちの水を運ぶ者』第4信、p.30-31)

このようにしてわれわれは今日、これまで知られたことのない新しい知識、より広い概念、より大きな視野、より豊かな経験の時代の瀬戸際に立つ。
まさにそのような時に、新しい教師がやって来られた。彼の任務はこれらの視界を人間のためにさらに大きく広げることであり、すべてが関連し合っていることを示し、われわれが兄弟として一つの家族の中に住み、各人が総体の福祉に貢献することを示すことである。このようにして人間は星々にまで及ぶ広大なシステムの中の重要な一単位なる自分自身に、意識の、そして愛しい生命の小さな一点なる自分自身に気づくようになるだろう。そうして人間は己の偉大さを知り、光とエネルギーと知識の関連し合う点(ポイント)の果てしなき機構の中の自分の役割を知るようになるだろう。
最初のステップは、すべてが一つであることを、多様な形態の土台にあるのは唯一聖なるいのちのハートの鼓動であることを受け入れることである。人類がこの真理を把握するとき、その真理に基づいた文明が出現し、それが人間を神そのものの足下に運ぶだろう。その聖なる位置から、それまで人間の視界から隠されていた栄光を見、神としての本来の自分自身を知るようになるだろう。
(『覚者は語る』―聖なる科学―p.145-146)


統一のマントラム
人の子らはひとつ、わたしは彼らと一体である。
私は憎むことではなく、愛することを求める。
わたしは当然の奉仕を強いるのではなく、
みずから奉仕することを求める。
わたしは傷つけることではなく、
癒すことを求める。
苦痛をして、その当然の果報なる
光と愛をもたらしめよ。
魂をして、外なる形と人生とすべての出来事を統御せしめ、
この時代に起きている事どもの底にある愛を露にせしめよ。
ビジョンと洞察をもたらしめ、未来を明らかにせしめよ。
内なる連合を顕示して、外なる分割を消散せしめよ。
愛をあまねく行きわたらしめよ。すべての人に愛を行わしめよ。
(1939年、ジュワル・クール覚者によって世界に与えられた)