現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2006年 3月 ラブ・ソング

ラブ・ソング

編集長殿
2006年1月7日の土曜日に、私は地元のセインズベリー(スーパーマーケット)に出かけました。何週間も健康が優れなかった後の憂鬱な気分で、何とかもっと楽観的な心のあり方を取り戻せないだろうかともがいていました。

ほぼ買い物を終えた時、かなり一杯になった買い物カートを押していたアジア系の男性にばったりと出くわしました。彼はほっそりとした体格で洋服を着ていました。狭い通路ですれ違った時、私は驚きました。これまで聞いた中で最も美しい音楽的な声で、その男性が歌を歌っていたのです。よく知っている歌の歌詞が聞こえてきました。「最近君に愛していると言っただろうか? 君より素敵な人はいないと言っただろうか? 僕の心を喜びで満たして、悲しみを取り去って」

彼がうっとりするほど魅力的に歌っていながら、さも気楽な様子でいることに私は驚いていました。彼は歩きながら歌を歌って通路を移動していて、疑いなく、その歌の歌詞をよく覚えていたのです。私はうれしくなり、振り返って彼のことを見続けていました。すると彼のポケットから鮮やかな色とりどりのリボンテープがたくさんはみ出しているのが見えました。色のインパクトが私の沈んだ心に響き、私は笑い出してしまいました。シェア・インターナショナル誌で、マイトレーヤが輝くようなオレンジ色の服で現われたという手紙を読んだのを思い出しました。私は近くに立っていた他の買い物客に話しかけ、自分たちの見ている美しい光景に感激していました。彼はうれしそうに微笑み、分かっているような様子でした。後になって、彼には私の話していたことが分かっていたのではないかと思いました。

私はその体験を終わらせたくなかったので、その歌い手を探しに行きました。すぐに彼が忙しげにさらに買い物をカートに入れながら、同じように気楽そうに、美しさを湛えて歌っているのを見つけました。彼のレパートリーは別の曲になっていましたが、その歌は覚えていません。彼のことは、愛すべき風変わりな人物で買い物をしながら歌うのが好きなのだと思うことにし、私の心を高揚させてくれたことに感謝していました。彼にお礼を言おうかと思いましたが、そうせずに店を出ました。

家に帰ると、彼はマイトレーヤだったという強烈な気持ちがわいてきました。それは正しいでしょうか。もし彼がマイトレーヤであったなら、他に彼の姿を見たり、歌うのを聞いた人がいますか。
サラ・マクダイド
英国、サリー州リッチモンド

【ベンジャミン・クレームの師は、『歌っていた男性』がマイトレーヤであったことを確認した。他の誰にも歌っているのは聞こえなかった】