未来に関する概説
本欄には、未来のある様相を概説する引用選集を発表する。これはマイトレーヤの教え(『キリスト・マイトレーヤからのメッセージ』、『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師による『覚者は語る』、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。
息をこらして、人類はアバター(大聖)の出現を待つ。知ってか知らずか、何百万の人間が今、大教師を、新しい真理の啓示者を、人間の未来と神性の保証を受け入れる用意を整えている。
(『覚者は語る』――アバター ――p.219)
未来への道は愛と正義の中にあることを示すために、わたしはやってきた。
人間をあの未来へ連れていき、神の道を示すために、わたしはここに居る。
だから、我が愛しき者たちよ、わたしを迎え入れ、わたしと共に働き、人類を覆う恐怖と無知の霧を晴らす用意を整えておきなさい。
わたしの手を取りなさい。あの黄金の未来へ導いてあげよう。そこで資格のあるものは神の御顔を仰ぎ見るであろう。
わたしの祝福はあなたがたすべてに注がれる。
(マイトレーヤからのメッセージNo. 22、p.81-82)
キリストがご自身に課せられた任務の特質を理解しよう。われわれの識心(マインド)の中に神の事実を確立するために、彼はやって来た。聖なる神秘を再び創造するために、彼はここに居る。人間に、いかにして愛するかを、そしてさらにまた愛することを教えるために、彼はわれわれの中におられる。人間の同胞愛を確立するために、彼は再び地上を歩く。御父との、そして人との誓約を守るために、彼はこの重荷を受け入れる。新しい時代を迎え入れるために、彼は戻って来られた。過去の宝を強化し、未来の驚異を鼓舞し、神と人とを賛美するために、彼は高い山から降りてこられた。
キリストの優先事項を検討しよう。平和の確立、分かち合いの制度の開始、罪意識と恐怖心の除去――人間のハートとマインド(識心)の浄化、いのちと愛の法則についての人類の教育、秘教への手引き、都市の美化、人々が旅行し、交流するための障害物の除去、すべての者が入手できる知識のプールの創造。
そのような仕事は、たとえ「人の子」にとっても、容易でないことは明らかである。分割と分離という往古の習慣は根強く、他方、恐怖心と迷信が何千万の人間をその魔力にかける。しかしながら、世界の歴史の中で、これほどよくその任務のための装備を備えた教師がやって来られたことはかつてなかった。マイトレーヤは、無知と恐怖、分割と貪欲に戦いを挑むためにやって来られた。彼の武器は、霊的理解と知識と愛である。彼の輝ける鎧は、真理そのものである。
(『覚者は語る』――人の子――p.96-97)
あなたがたが試みさえすれば、効果をあげないものはないのである。
このことをわたしの覚者たちが示すであろう。
人間にとって、すべてが可能である。
人間が必要とするものはすべて、本源なる神によって与えられている。
偉大なる供給者は、その子供たちを覚えておられる。
未来の時を怪しんで見るのではなく、同胞愛と信頼が当たり前となることを知り、両手を広げて喜んで迎え入れなさい。
(マイトレーヤからのメッセージNo. 86、p.247-248)
すでに、変化の兆候は、あなた方の兄であるわたしたちには明らかである。現在のものとは全く異なった状況の輪郭がはっきりと見える。わたしたちには、平和な世界が、正義が支配し、自由が至るところにいる人間の生活を飾る世界が見える。現在の病は過渡的で過ぎ去るものであることを、新しい夜明けの光が人間の生活を照らし、彼らを行動へと駆り立てることを、わたしたちは知っている。また、人々は心(ハート)の中で変化への用意ができており、それを願望していることを、そしてそのチャレンジに熱意と意志をもって立ち向かうだろうということを、わたしたちは知っている。彼らは鼓舞(インスピレーション)と導きを待つのみである。マイトレーヤは約束の時刻を待ちながら、その鼓舞(インスピレーション)と導きを、完全に、そしてより多く授けることを切望する。それは、カルマの法則によって、彼が進行するのを可能にする。
(『覚者は語る』――未来に備えて――シェア・インターナショナル〔日本語版〕、2007年12月号p.1)
覚者方が実際に公然と働かれる時のことを想像できますか。彼らのその正体がはっきりした上で、主要な政治家、大学教授、教育者、金融専門家、官僚などの世界の指導者たちに助言を与えられる時のことを。覚者方の助言がこれらの、専門分野で訓練を積み、自在にすべての専門知識を駆使できる人々に与える影響の大きさを想像できますか(もっともその専門知識が時には世界を崖っぷちに導いたのですが)。その専門知識が良い方へ、全人類の必要へ向けられて、そして私たちがそれを望めば、世界を急速に変換させる洞察、科学技術的解明と能力を示すことになるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『大いなる接近』p.221)
マイトレーヤの第一の優先事項は世界に真の平和を確立することであり、人類が戦争を放棄し、戦争につながる競争を放棄することです。これはすべての人間の必要を満たすことによってのみ達成可能です。……
至るところに住むすべての人間が苦難と絶望に、世界における彼らの劣等の地位に終わりを見るまで、つまり一言で言えば、開発途上世界が他の国の人々と同じように食べて、成長して、人並みの文化的な生活を送ることができるまで、世界に平和は決してないでしょう。平和の確立のための最初の条件は、世界の資源の分かち合いです。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.45)
より簡素な生活
競争の時代は急速に終わりに近づきつつある。その消滅に伴って、暴力や戦争、豊かさの直中の飢餓、貪欲や分離が同様に記憶から消え失せていくだろう。これらの悲哀に取って代わるために、喜ばしい協力が出現するだろう。そして人間に彼らの本質的な神性を保証する。そのようになるだろう。かくして人間は、神の様相のもう一つの面を理解するに至るだろう。
(『覚者は語る』――協力の術――p.531-532)
世界の資源を分かち合うことは、世界に正気を取り戻させるでしょう。ほとんどの人々にとって生活はより楽しくなるでしょう。明らかに、最初のうちは人生の単純化と選択の喪失ゆえに喪失感を感じる人々もいるかもしれませんが、覚者方の影響の下で、そして霊的・知的変容、分かち合いの結果生じる緊張とストレスの減少の中で、私たちは、人々が人生をよりいっそう楽しみ、それを美しく思うような世界を創造するでしょう。メディアは毎日、分かち合いの進行について、そしてそれがどんな効果を上げているかを報道するでしょう。全世界が巻き込まれるでしょう。マイトレーヤは毎日テレビに現れ、質問に答えるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『協力の術』p.70)
我が友よ、子供たちよ、人類には、まことにすばらしい未来があることを示すために、わたしはここに居る。
いつの日か、人は、虹色にかざられ、神の栄光に輝きながら、己の神性を顕して立つであろう。
わたしはこれを約束する。
わたしは素朴な男である。そしてあなたがたに素朴に歎願する――わたしを信じて、従いてきなさい。愛に基づき、分かち合いに基づき、同胞愛に基づく未来へ、あなたがたを連れていこう。
(マイトレーヤからのメッセージNo. 4、p.30-31)
政府の新しい形態
必要なのは、世界中の社会制度に完全な変化が起こることです。このために、まず最初に現存の政府の制度を変え、それを通して働きかけることが必要です。新しい秩序の建設に、社会のすべての区域を参加させることによって、必要な手段を迅速に講じることが可能になります。そしてこの過程で、今日我々が考えている政府の性質そのものが変わるでしょう。……
統治機関とは、関係の組織です。一定の結果を起こすに見合う決議がなされる制度とか組織がなければなりません。それが、ガバメント(統治)です。それが、町のレベルであろうが、個人的なレベルであろうが、国際的なレベルであろうが、やはり、何らかの正式な構造を持ちます。
私が言いたいことは、統治機構は、社会のすべての区域が参加することによって、変化のプロセスの中で変わるだろうということです。?
(ベンジャミン・クレーム、『世界大師と覚者方の降臨』
p.242-244)
すべてが非常に急速に動いており、政治家は様々な出来事をコントロールできない。世界を分割し、富める者と貧しい者をつくり出す政治制度はすべて終わりになるだろう。新しい政治の時代が始まったのである。認識が目覚め、人々は自分たちの基本的人権と自由、そして自分自身およびお互いに対する責任に気がつく。
(『いのちの法則』p.309-310)
分かち合いに基づく新しい経済機構\\
どの国家も、自分たちが必要以上に所有しているものを、世界のために信託で譲るように要請されるでしょう。再分配の過程が、そして経済構造の合理化それ自体が、過剰生産の過程を合理化するでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『協力の術』p.65-66)
第三世界の負債――途上国の負債は帳消しにされるだろう。それ以外のことをする可能性はない。この負債が返済される見込みはない。
債務国の納税者にさらに負担をかけることによって、このジレンマに対する解決法が見いだされるのではない。その代わり、この状況に対処するお金は、これまで防衛に費やされていたものの中に見つけられるだろう。世界中の緊張が緩和するにつれて、防衛はもはや国家の優先事項ではなくなるだろう。
(『いのちの法則』p.312)
お金によって増幅したお金が近代生活のストレスを助長している。お金は優先されるべきものではない。充足ということが優先されるべきである。充足が優先されるときに、それは社会を異なった秩序に整え、安定をつくり出す。これに関連して、分かち合いは道徳的価値でもあり、実施方法でもある。これがより平和な環境をつくり、人々は巨額の富をつくるために苦闘することはないだろう。自分たちの義務を果たし、家族の面倒を見、そして子供たちは進化することができるだろう。
(『いのちの法則』p.43)
光のテクノロジー
光のテクノロジーは、明らかに世界の経済に強力な影響力をもつでしょう。……医学への応用とは全く別に、それは世界の政治と経済の構造を非常に単純化するのは明らかです。無限で、しかも汚染を生じさせないエネルギー源を提供するものは何であれ人間生活のすべての様相を変えるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『大いなる接近』p.381)
光のテクノロジーが21世紀のわれわれすべての必要を満たしてくれる。これを維持するために巨額の予算は必要とされないだろう。なぜなら、それは自己の欲望を満たすために何十億ポンドもの利益を求めることを望まない知識人によって創案され、コントロールされるからである。それはひとたび確立されれば2500年間持続できるだろう。次の進化の周期まで長持ちするだろう。
(『いのちの法則』p.367-368)
経済的・政治的構造
マイトレーヤは、どんな国家も一つの車輪で動くことはできないと言われます。国家を一つの馬車とすれば、それには二つの車輪がなければなりません。さもなければ進まないでしょう。社会主義という車輪だけでは動きません。馬車、つまり政治経済構造を適切に機能させる唯一のものは、社会主義の最良のものと資本主義の最良のものを持つことです。覚者方は、70%の社会主義と30%の資本主義が最良の割合であると言われます。
(ベンジャミン・クレーム、『シェア・インターナショナル〔日本語版〕』2005年3月号p.30-31)
合 意
マイトレーヤが予報された新しい政治過程(つまり共産主義でもなく、資本主義でもない)では、世界の民の声と意志に表現が与えられ、そこでは対決や競争ではなく、むしろ合意が特質となるでしょう。その中で新しい政治/経済機構――東西ドイツの統一によって象徴される民主社会主義、あるいは社会民主主義――が世界中の規範となるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅱ巻』p.127)
参加と地方分権
自由は参加に依存しています。国を運営していくのに専門家だけが必要なのではありません。地域の出来事を運営するのに専門家は必要ありません。国民自身が住居、健康管理、教育などのためにどういう政府が必要かを知っています。国家政府の役割は、他の国家との関係の中で国体としてのまとまりを保ち、防衛、輸送、国家全体の福利の管理、そしてそのようにして地方政府が地域の人々の潜在力を発揮させる仕事を行うことのできる環境をつくり出すことです。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.101)
都市の美化
(電気の)光ではなく(神の)光そのものによって灯され、今日のような悲惨さや欠乏はどこにも見つけられない都市を想像しなさい。光のみによって動かされる速くて音のしない交通機関、遠く宇宙世界や星々でさえもわれわれの手の届く範囲にまでもたらされるような未来を想像しなさい。
そのような未来が、分かち合う勇気を持つ男女を待っている。そのような未来が、自由を愛する勇敢な者たちを待っている。そのような輝かしき未来が、人生の意味と目的を理解することを切望する者たちを待っている。
(『覚者は語る』――将来の青写真――p.506-507)
庭園――すべての家庭が庭を持つようになる時がやって来る。そこに植えられる様々な色どりの花々は大地の子供たちの象徴である。あなたが住み、眠り、食事をする場において、あなたにとっての神の象徴は庭である。毎日、少なくとも十分から十五分間、庭の手入れをしたり、何かをその中に育てたりして過ごしなさい。そしてわたしのすぐ側に近づきなさい。その庭から神秘が生まれ出て、心(マインド)と生気(スピリット)を浄化するだろう。
(『いのちの法則』p.61-62)
覚者方の中に素晴らしい建築家の一団がいます。彼らが間近な将来の建築を新しい都市の概念で鼓舞するでしょう。建築はいつも特定の時期と文化を定義する芸術です。それが絵画や音楽など他のすべての芸術の色合いを定めます。建築は最も大きくて、最も重厚で、最も物質的な建物であり、アイディア(概念)のみではなく石やコンクリートに体現されているアイディアをも含みます。それは時間がかかり、儀式的秩序の第七光線を必要とします。新しい都市の中の特定の地域は聖域として取って置かれるでしょう。それら――エーテルセンター――は水源の側に置かれ、礼拝や祈りのための寺院の場所になるでしょう。究極的にはすべての都市がそのような神聖な場所を持つようになるでしょう。それらの建物の最高のものは特定の覚者のインスピレーションの下で建てられるでしょう。当然、それは第七光線の覚者方です。第七光線は霊的理想を物質界に具体化させる光線です。これらの新しい建築物は過去の建物と極めて異なった形でしょう。それらのあるものは、その形そのものによって、特定のエネルギーを集中させて蓄積させるでしょう。『形のパワー』を持つでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.54-55)
人々は彼らの生活そのものを芸術作品にし、それは新しい構造の創造と共に建築の分野で始まるでしょう。その多くは非常に美しく新しいものでしょう。これらは人類の献身的生活、宗教的表現と結びつき、特定のエネルギーを体現し、保持し、放出することになり、あらゆる都市の中心部に特別に確保された場所、人々が特別な献身を表すために訪れる聖域がつくられるようになるでしょう。あらゆる種類の教会や寺院が建てられるでしょう。しかしそれはただの四角いコンクリートのブロックではなく、それ自体がエネルギーを持つ形態であり特定のエネルギーを引きつけ、放射するものでしょう。その他の市民的な建築では、デザインの明確さ、形態の美しさ、そして洗練された表現がますます表面に出てくるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.187)
旅 行
交通機関は完全に変容するでしょう。……徐々に、非常に静かで、振動のない、旅の疲れが完全に消えてしまうような交通システムが考案されるでしょう。何時間もの旅であっても、それが終わった時には完全に蘇っているようなシステムです。交通機関は主要な発達を遂げるでしょう。都市から田舎への、また都市のある部分から他の部分への交通手段は改良されるでしょう。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.55)
新しい時代の始まりに近づくにつれて、人間の思考は空へ、そして未来の惑星間の旅の可能性へと向けられる。すでに機器が宇宙空間に深くさぐりを入れ、われわれの住む太陽系システムの特性に光を投じる情報を集めている。人間の思考は初めて、上へそして外へと向けられる。これは人間にとって新しい関心である。以前には人間の思考が自分たち自身の炉辺より遠くに届くことはめったになく、人間の探検を待つ宇宙の膨大な広がりについてのビジョンは制限されていた。同時に、いのちそのものの特性についての新しい発見によって、人間は和合が天地万物の土台をなすことを今や知り、それを外的に表現することの必要に目覚める。
すでに毎年、莫大な額の資金がこれらの探検を成功させるために費やされており、多大な献身と勇気がその業績に貢献している。このようにしてわれわれは今日、これまで知られたことのない新しい知識、より広い概念、より大きな視野、より豊かな経験の時代の瀬戸際に立つ。
(『覚者は語る』――聖なる科学――p.145)
人類が今日必要とする主要なことは、世界の様々な地域に関してよりよく知ることです。「旅は心(マインド)を広げる」と言います。狭くすることもあり得ますが、それは旅をする人によります。正しい精神を持って旅をする人は、様々な国の人々が異なったアイディアを持ち、異なったやり方を持つことを学びます。その人のタイプによって、それは興味深いものであるかもしれず、あるいはイライラさせるものかもしれません。様々な国々を旅することは生き生きとさせる面白いものであるべきです。人間の意識を豊かにするものであるべきです。すべての人間が同じものを必要とするということを学ぶだけでも、多くの人々にとっては目を開かされることでしょう。……障害物の除去とは、法外なレートではない値段で旅をすることができ、飛行機や電車の座席を取ることができ、査証とか旅券の形での障害物をなくすことです。
(ベンジャミン・クレーム、『マイトレーヤの使命 Ⅲ巻』p.56-57)
あなたがたの同胞に教えてあげなさい、人間には夢想することも出来ないほどのより良い生活が、より良い未来が存在することを。マイトレーヤが生きていることを、愛の主が地上を歩いていることを、人の子が地上に戻り、人間を通してこの世界を変えるためにやってきたことを、知らせてあげなさい。我が友よ、このことを彼らに伝えて未来への希望を示してあげなさい。
(マイトレーヤからのメッセージNo. 24、p.86-87)