現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2006年 12月 エンターティナー

エンターティナー

編集長殿
2005年12月のある朝、ポッドキャスター(オンライン・オーディオ・レポーター)のセージ・タートルさんは、急な上り階段を苦労して上っている、トロントのラッシュアワーの地下鉄通勤客たちを、一人の年配の男性が押しのけながら進むのを見て驚きました。ものすごく素早く上っていきながら、その男性はどの人のこともからかって、「さあ、行くんだ。道を空けて。年寄りだけどね、君たちより早く階段を上れるのさ!」と言っていました。

いったん地下鉄に乗って腰を下ろすと、その年配の男性は楽しそうに、トロントの人間がいかに堅苦しいかについて語り、「バンクーバーに行ってごらんよ、皆が『やあ』と言ってくれるよ。バンクーバーでは皆がリラックスしてるのさ。実際のところ、目を覚ましておくのに、ビールの2、3杯ひっかけにすぐにでも行きたいものだよ」と言ったりしました。

通勤客たちからどっと笑いが起こり、ミス・タートルによると、その時には彼の語ろうとすることに皆が耳をすませて聞いていました。彼は少しのアルコール(「薬」)は体に良いが、過ぎると病気になると説明しました。彼はまた、エルビス・プレスリーは医者から薬を渡されて、それをたくさん飲みすぎて若死にしたと言いました。「40歳だよ。僕は70歳だからね。あんなにお金持ちならエルビス・プレスリーは110歳まで生きてなくちゃね。バシッと、ボカッと、みんなをボカッと、バタン、バン、ドカーンとね」と彼が節を付けて歌いました。

また皆が笑いました。列車が急発進したので、私の友人のミス・タートルは転びそうになりましたが、大変素早い動きで、彼女の背後の男性が彼女を支えたのです。トロントでは彼女がかつて体験したことのないことでした。

年配の男性は、日頃非常に高額な自分の教えを無料で得られることを、聴衆に向かってアピールしていました。「テレビを見てごらんよ、僕に会うことになるよ。僕が何者か分かるだろう。これは僕の本当の顔じゃないからね」。カレッジ(大学)・ストリート駅に着くと、彼は「もう大学へは行かないよ。卒業したんだ。今は教授だよ。でも教えないんだ、予言するんだよ。ああ、何だって? こんな言葉、使ったことなかったよ。新鮮だね。すごい言葉だ、予言するって」と言ったりしていました。

地下鉄を降りながら、その年配の男性は、「カンザス・シティにやって来た。彼らは素敵なレディを捕まえた。僕も一人捕まえよう」と歌を歌い始めると、続けて「一人よりたくさん欲しいな。一人のレディじゃ満足しないさ。一人よりたくさん捕まえよう。オールドレディを捕まえた、ヤングレディを捕まえた。いかがかな? 悪くないね」と歌っていました。彼は列車から降り始めました。「オーケー。バイバイ。君たちに会えないと寂しくなるよ」と彼は繰り返し言いました。多くの人が彼にさよならを言いました。彼は節回しをつけて、「自分自身を楽しむんだ、思っているより時間がないよ」と歌うと、大声で「バイバイ皆さん! 靴の中に卵を入れて、踏み潰せ!」と言いました。

ミス・タートルはそのレポートの締めくくりに、ドアが閉まった後、一人の女性が「あら、皆の顔に笑みが浮かんでいるわ」と言った言葉を伝えました。
彼女が自分でその体験について考えて、「笑顔が、何というか、引き伸ばされて、町全体を包んだように感じられ、そのためいつもは無口な通勤客たちが、突如としてお互いに語り合い、何の理由もなく笑ったり、にやにやとしていたのです」とコメントしていました。

(1)その年配の男性はマイトレーヤでしたか。(2)彼女が転ばないように助けた人は特別な方でしたか。
ローリー・マッゴーワン
カナダ、ノバスコシャ

【ベンジャミン・クレームの師は、その『年配の男性』がマイトレーヤで、ミス・タートルが転ばないよう助けた男性がイエス覚者であったことを確認した】

(ポッドキャストはwww.quirkynomads.com/mp3/121605.mp3で聞くことができる。最後の数秒にオリジナル録音で『年配の男性』が地下鉄から降りていった時の声が再生されている)