現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2006年 9月 なぜアメリカ人は知らないのか

なぜアメリカ人は知らないのか

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アンドレア・ビズトリッヒによるアリソン・ウェア氏へのインタビュー

アリソン・ウェア氏はサンフランスシコの北にあるソーソリトの小さな新聞の編集長として働いていた。その当時、パレスチナ人の暴動が2000年の秋に発生したのだが、その頃彼女は、西欧のメディアに見られる奇妙な現象に強い好奇心を抱くようになった。彼女は、一層注意深くニュースの記事を調査して、そのニュース記事が主にイスラエルの見方を反映しているのに気がついた。 ウェア氏は地元の中東メディアの日刊紙の記事--イスラエル軍による子供銃撃に関する事実 --を追跡し始めた。?

アリソン・ウェア氏はついに自分で出かけて行って見ることを決意した。彼女は仕事をやめ、2001年3月、非専属のレポーターとしてヨルダン川西岸とガザ地区を旅行した。 「私は、アメリカのメディアによるどのようなレポートよりもはるかに悲惨な出来事と惨状を見ました」と、彼女は自分の経験を説明しながら語った。彼女はアメリカに帰国してから、ある組織を設立することにした。その目的はイスラエル―パレスチナ紛争に関するアメリカの取材範囲を調査して、アメリカの一般大衆にその事実を伝えることであった。現在アリソン・ウェア氏は、『もし、アメリカ人が知っていたなら(If Americans Knew)』という組織の設立者であり専務取締役である。 アンドレア・ビストリッヒがシェア・インターナショナルのために彼女にインタビューした。
シェア・インターナショナル(以下SI):なぜ大部分のアメリカ人は、イスラエルとパレスチナの間に何が起こっているのかについて知らないのですか?
アリソン・ウェア:なぜなら、この問題に関する報告はイスラエル中心だからです。
数年前暴動が起きたとき「最初に殺されたのはどこの国の子供か?」という世論調査をアメリカ人に対して行ったところ、およそ80% が、「知らない」または「イスラエルの子供だと思う」と答えました。しかし、実際は、一人のイスラエルの子供が殺される前に、少なくとも82人のパレスチナの子供たちが殺されていました。自爆テロリストやパレスチナの若者が死ぬ前の3カ月半の間に、パレスチナの子供たちが殺されていたのです。しかし、アメリカ人はこのことを知りません。メディアがこのことを報道しないからです。
アメリカのメディアは、パレスチナ人の死よりもイスラエル人の死についてはるかに多い頻度で報道します。例えば、私たちの調査の結果、『ニューヨーク・タイムズ』が発表する死んだイスラエルの子供たちの数は、同紙が発表するパレスチナの子供たちの死亡者の数のおよそ7倍もありました。AP通信はイスラエルの子供たちの死を100%報道し、パレスチナの子供たちの死を、時には85%も見落としています。
ゴールデンアワーのネットワークニュースはもっとひどいのです。イスラエルの子供たちの死は、パレスチナの子供たちの死の14倍もの回数で報道されるのです。
しかも、これは氷山の一角にすぎません。アメリカのメディアが事実上無視している報道価値のある特定の地域があるのです。例えば、パレスチナ人捕虜のイスラエル人による拷問は、ほとんど報道されていません。また、パレスチナ領土内の増大する多くの非暴力運動については認められていません。そして、イスラエル兵が軍務に服するのを拒否するという現象には、ほとんど触れられていません。このようなことを私たちは発見したのです。
少数のアメリカ人は、最近イスラエル軍がパレスチナの町や村に毎日侵入して、パレスチナ市民を銃撃してしばしば殺害していることを知っています。この地方で日常的にどのようなことが行われているかを厳重に監視している人にとっては、アメリカのメディアがやっていることを知って驚くばかりです。
SI:イスラエル‐パレスチナ紛争は複雑である、と人々はしばしば説明します。あなたは、あるスピーチの中で「そうではない」と言われました。
ウェア:100年よりも少し前にヨーロッパである運動が起こったのですが、そこである人々のグループが人種的な隔離状態をつくり出すアイディアを開発しました。しかし、そこにすでに居住している人々の95%は好まれていない人種でしたので、新しい国家を創出するためには排除しなければなりませんでした。1948年には目的が達成されましたが、それは特定の人種からなる国家を創出するため戦争によって原住民の4分の3が追い出されたときでした。追放されて難民になった人たちは、帰国することが許されませんでした。さらに、不法な軍事力によってイスラエルが膨張を続けたので、ますます彼らの土地の多くが取り上げられてしまったのです。それは1967年の別の戦争によってなされたのですが、それ以来着実に土地の没収が行われています。基本的な事実は複雑ではないのです。
しかし、それでもはるかに複雑な側面があるのです。パレスチナに移住した人たちの多くは、住民を追い出す意図は持っていませんでした。イスラエルでは平和運動がますます高まりつつあるのです。宗教の役割は複雑です。ユダヤの聖典を用いて、この運動の正当化も反対も可能だからです。
SI:アメリカ人は直接この紛争に関わり合っている、とあなたは言われます。しかし今のところたいていのアメリカ人は、彼らがこの暴力と関係していることに気づいていません。このことに関して説明していただけますか。
ウェア:アメリカの納税者は1日平均1,000万ドル以上のお金をイスラエルに与えています(ある査定では、1,500万ドルとも言われています)。これはアメリカが世界のどの国に与えているお金よりも大きな金額です--例えば、サハラ砂漠以南の国全体に提供するお金よりも多いです。さらにアメリカは、イスラエルの軍国主義を抑制するための国際的な努力に反対しました。アメリカはイスラエルを批判する安全保障会議の少なくとも32の決議案に対して拒否権を発動しています。
それでも、ほとんどのアメリカ人は、彼らがこの紛争に関わり合っていることに気づいていません。これは事実の報道が極めてまれで、最小限に抑えられているからです。一つだけ例を挙げるならば、「サンフランスシコ・クロニクル」紙について私たちが6カ月に及ぶ調査をした結果、イスラエルに関する記事は251件掲載されていることが分かりました。しかし、イスラエルにアメリカが与えた援助金の総額に関する記事は一つもありませんでした。その結果、たいていのアメリカ人はイスラエルに対するアメリカの援助の範囲に気づいていません。また、彼らは、イスラエルがアメリカに与えられた巨大なパワーをどのように使用しているかについて知らされていないのです。私たちの多くは、アメリカのお金の使用と外交的な援助によってなされている残虐行為と不正義について、そしてまた、私たちと私たちの家族に対してこの状況がもたらす危機についてはほとんど知らないのです。
SI:あなたの立場はあまりにも親アラブ/パレスチナ/イスラムです。それで、そのことのために、あなたはイスラエルの政策に対抗するための暴力手段を支持している、という批判があります。あなたはそれに対してどのように答えますか。
ウェア:私の運動は、それとは反対のことをやっていると信じています。アメリカはイスラエルのパレスチナ攻撃に対して資金援助を行っています。それがまたパレスチナによるイスラエル攻撃となって跳ね返ってきているのです。アメリカ人がこのことを知るようになると、彼らはますますイスラエルの援助をやめるように訴えるでしょう。これが両陣営の生命を救うことになるのです。
さらに、パレスチナ人は長い間非暴力運動を用いるように努力してきました。しかしながら、非暴力運動の力は、世界のその運動に対する注目度に大きく依存するのです。アメリカのメディアがこの運動を支持しないという現実が、彼らの非暴力運動の効率を低減してその結果、暴力に訴える戦略を要求する強力な主張をつくり出したのです。イスラエル―パレスチナの現実について、そしてまたパレスチナ人の非暴力運動について、私たちの団体がますます多くのアメリカ人に知らせることによって、それが一層効力を発揮して、暴力的な戦術の必要性を容認することが減少していくことを期待しています。
SI:主流派のメディアからは、イスラエルがパレスチナ人の暴力に対して絶えず報復しているという印象を手軽に感じ取ることができます―換言すれば、被抑圧者の方が抑圧者の側よりもより強力であるように描写されています。もしアメリカ人が知っているとすれば、結論は何ですか。
ウェア:出来事についての実際の年表によれば、現実はその逆です。最近のインティファーダ (訳注:イスラエルのガザ地区とヨルダン西岸の占領に反対したパレスチナ人の抵抗)では、一人のイスラエル人が殺される前に少なくとも140人のパレスチナ人が殺されました。前に私が言いましたように、現在の紛争の始めの3カ月半の間にも82名のパレスチナ人が殺されています―イスラエル人が1人殺される前のことです。換言すれば、イスラエルで一件の自爆テロが起きる前にパレスチナ人たちが殺されているのです。ほとんどの人がこのことを知らないのです。
さらに、メディアは自爆テロが“平穏”を乱していると繰り返し報道しています。しかしながら、実際は、この“平穏”の時期にも多くのパレスチナ人がイスラエルによって殺されているのです。例えば、2005年2月26日の『ロサンゼルス・タイムズ』紙のある見出しには「パレスチナ人自爆テロが平穏をぶち壊す」と書いてありました。しかしながら、実際に、休戦と“平穏”はずっと以前に破られていたのです。イスラエル市民に対する最後の自爆テロは2004年11月1日でした―それは3名のイスラエル人の生命を奪いました。その時以来イスラエル人は“比較的平穏な”時を過ごしているのに対して、パレスチナ人は170名の男女と子供たちが殺され、そしてそれ以外に379名が負傷して障害者になっているのです。私がこの報告を訂正しているときに、『ロサンゼルス・タイムズ』はそのニュースの内容と見出しの変更を断り、そしてそのことに関する編集長への手紙を掲載するのを拒絶しました。
あなたはパワーについて語りましたが、アメリカのメディアは、パレスチナ―イスラエル紛争を、二つの同等の強力な敵対者間の紛争であるかのように書く傾向があります。事実、ある記事はイスラエルが犠牲者であるかのように描写します。実際に、イスラエルは世界で4番目の強力な軍事力を保有しています。その軍事力は(知らされずに税金を払っているアメリカの納税者のお陰で)お金で買うことのできる最高の最先端の兵器で装備されています。それは(盗んだアメリカの工業技術と工業材料で製作された)何百発もの核兵器を含んでいるのです。イスラエルの軍事力は、周辺諸国全体が所有するものよりももっと強力なものなのです。
イスラエルは無意識にこの軍事力を、周辺のあまり武装していない市民に対して用いているのです。パレスチナの町や村に対してイスラエルがF16戦闘機を使用したことが、イスラエルのレバノン侵入を思い起こさせます。その時、地球上でも最も残酷な兵器の一つであるクラスター爆弾でベイルートを集中爆撃したのです。当時一人のアメリカ人医師は、彼女の生涯で一度も見たこともないようなグロテスクな損傷を初めて治療した、と言っていました。
SI:パレスチナの少年を銃撃しているイスラエル兵のビデオをAP通信が消した理由を、最近あなたは調査されました。どうしてそのようなことをしたのでしょうか。それの特別な理由は何ですか。
ウェア:2005年にネブロス(訳注:ヨルダン川西岸地区にある都市)地方にいたとき私は、イスラエル兵が意図的にパレスチナ少年を銃撃した出来事をAP通信のカメラマンがフィルムに撮影した、という直接の報告を聞きました。銃撃の結果その少年は入院治療を受け、腹部の数箇所を手術しました。私はその兵士には銃撃する理由は何もなく、そして少年は石を投げることさえしなかった、ということを聞かされました。目撃者が、その時ビデオは消されたのだ、と私に語りました。
私はできるだけ追及しました。参考人たちにインタビューをし、病院で少年に会い、カメラマンに電話をし、イスラエルでAP通信の事務所を訪問し、ニューヨークのAP通信本部にも電話をしました。AP通信は私の電話には一切答えないで、“丁重に”応対を拒んだのです。私のレポートがインターネットで流布し始め、そしてAP通信はますますそれに関する質問を受けるようになり、彼らはついに否定声明を発行しました。しかしながら、その否定文を詳細に調査してみると、この出来事の一連の映像場面を消去したことを彼らが実際は否定していないことが分かりました。これを指摘するのは興味深いことです。
主流のメディアは、彼らの不法行為を暴露しようとする企てを無視することができるほど強力であると信じています。以前はこのことは本当でしたが、インターネットや型にはまらないメディアを通して多くのアメリカ人は、このような戦略は結局逆効果であるという事実を現在学びつつあるのです。アメリカではますます多くの人たちが―政治的・人種的に広範囲の背景を持つ人たちが―イスラエルの行動およびメディアの共謀行為を憤慨しています。
SI:アメリカの一般大衆は―このことは恐らく他の国々とも関係があると思うのですが―メディアによって意図的に操作されていると思いますか。そして、もしそうであるならば、背後に誰がいるのでしょうか。それはアメリカ政府の広報戦略ですか。あるいは、アメリカにいるイスラエルのロビーグループですか。それとも予算上の理由があるのでしょうか。
ウェア:このニュースの取材範囲にこのような深い裂け目があることの理由には多くの側面があり、そして意図的なものと意図的でないものがあると思います。アメリカ政府は確かにしばしばメディアと大衆を操作しています。この場合、政府はほとんど直接的な役割を果たしているわけではなく、現実には両方の党から様々な担当部局がパレスチナの状況を改善するために努力しているのです。そして彼らの行動はほとんど例外なくメディアによって誤って報告されるか、あるいは大部分が報告されないかのいずれかです。
私たちはまだ徹底的な調査には着手していないのですが、間違いなく個々のオーナー、編集長、レポーターが親イスラエルであり、彼らの考えの中にある覚書によって取材範囲を操作していることは確かです。
所有権を集中させ、そして―少数の通信業務と新聞作成に携わる比較的少数の職員が主として全国の取材範囲を決定するところの―国際的な報道システムがあれば、多くの人がいなくてもアメリカのニュース報道に影響力を振るうことができるのです。
さらに、特定の分析が主流になり、民衆があるトピックスに関して無意識の思考様式を開発すれば、これもまた取材範囲に影響を与えるのです。
親イスラエルの組織と個人は、歴史的に見て、メディアに対して非常に強力な影響力を行使してきました。彼らは、ニュースの特約店が親アラブになったと感じたときには―つまり、事実を報告していると思ったときには―いつでも、広告のキャンセル、ボイコットの実施、手紙の投函などを行ってきました。 結局、パレスチナ問題に関して正確に報告するジャーナリストはしばしば反ユダヤ主義者のレッテルを貼られ、また、もし彼がユダヤ人であれば“自己憎悪”というレッテルを貼られ、時には暗殺を示唆する脅迫状を受け取ることになります。そこで、多くの人は波風を立てない方が無難だ、ということを覚えるのです。
SI:その場合、読者や視聴者にとって、完全な、正確で偏向のないレポートを入手するチャンスがありますか。
ウェア:インターネットを利用すれば、独力で誰でも事実を発見できると思います。例えばヨルダン川西岸の国際中東メディアセンターは、そのウェブサイトに毎日レポートを掲載します。そしてまた、インターネットでアクセスできるインターナショナル・メディアは、アメリカの情報源よりも、一般的には、はるかに良いです。イギリスの新聞『インデペンデント』や『ガーデアン』は、しばしば優れた報道をします。アメリカでは、中東問題に関する『ワシントン・レポート』や『リンク』は、両方とも見事なものです。
パレスチナの自爆テロ
SI:人権および市民権に関するイスラエルの取り組み方に関するアメリカの世論調査(2003年)の結果が、パレスチナの住民に対する厳しい対処はイスラエルにとってより安全な方法であるとの見方を、44%のイスラエル人が持っていることを示しています。さらに、イスラエルの大抵の人たちが、自爆テロと占領と人権侵害の間の関連性を認めることを拒否していることを、世論調査は示しています。実際、彼らは「なぜ彼ら(自爆テロリスト)はそれをやるのか?」と絶えず自問しています。
ウェア:それは住民が(政府の操作に大いに影響されて)自分自身を欺こうとしていることの例です。戦時中には、敵はしばしば人間以下のものとして描写されます。第一次大戦の時にはイギリスは敵方を“野蛮人”と呼び、第二次大戦の時にはアメリカでは“ジャップ(日本人の蔑称)”が悪の化身として描写されました。たぶん、同じ現象が逆の立場でも起きたと思います。
シカゴ大学のロバート・ペイプ氏は自爆テロに関する世界的な現象について研究し、彼の著書『勝つために死ぬ(Dying to Win)』で共通点について説明しています。それによれば、自爆テロの95%は、非宗教的な戦略上の目標を持っていますが、それは彼らの領土を占領する軍事力を追い出すためです。このことは、スリランカのタミールタイガー、レバノンの共産主義・社会主義グループのクルド人PKK(レバノン国内での攻撃の75%はクルド人PKKによるものです)、そしてパレスチナ・グループの場合に当てはまります。
イスラエルパレスチナ紛争は、侵略と抵抗の戦争です。この戦争ではイスラエルはF16と対地攻撃用ヘリコプターで爆弾攻撃を行いました。パレスチナ側の唯一の爆撃手段は、爆弾を体に結びつける皮ひもと肉体による爆弾投入だけです。もし私たちが自爆テロの中止を望むならば、二つの選択肢しかありません。一つはパレスチナに近代的な攻撃システムを提供すること(これは、もっと多くの市民を犠牲にするでしょう)と、イスラエルの攻撃を中止させることの二つです。私は二番目の方法を選択します。
SI:イスラム教ジハードの十代のテロリストが南テルアビブのレストランの外で最近自爆して(2006年4月17日)、9名の人が殺され、12名が負傷しました。イスラエルはハマスを非難し、一方、ハマスの公式スポークスマンであるサミ・アブ・ズールはこの攻撃を「これは、われわれの民衆に対するイスラエルの継続的犯罪への当然の報いである」と宣言しています。この相互の非難合戦から抜け出て、民衆が再び思慮分別と協力への前向きな姿勢に向かってスタートすることができると思いますか。
ウェア:はい。ハマスは、すでにこれまでに停戦協定を守ってきました。一方イスラエル軍は、何百人もの民衆を殺害し傷つけてきました。パレスチナ政府と民衆は、公正で平和的な移民の交渉を長い間望んできました。その始まりは、非宗教的で民主的な国家という目標をPLOが発表したときであり、そしてその国家では、イスラム教徒、キリスト教徒、およびユダヤ教徒が同等の権利を持ち、パレスチナで生まれたユダヤ教徒はそこに留まることができるのです。
同様に、イスラエルには公正で永続性のある解決方法を望んでいる個人も機関も長い間存在していました。イスラエルにもシオニストの最初の移民の年には、中東に腰をすえた一つの国にユダヤ人とパレスチナ人が共存できる二つの国民からなる一つの国家の創生を提案する人たちもいました。しかし、残念ながら、このようなグループは常に周辺部に存在していて、イスラエル政府はこれらの目標を追求してこなかったのです。私の見解では、アメリカ市民が税金のお金をイスラエルに送り続けるのを拒否したとき、イスラエルは公平な妥協を苦心して獲得しなければならないことを認識するでしょう。そして結局イスラエルの理性的で道徳的な声が前面に出て来るでしょう。その時イスラエルとパレスチナは問題を解決するでしょう。私は、このプロセスの重要な側面は、南アフリカを前進させたのと同じような、謝罪と、罪の認知と、事実と和解のための系統立てられた活動であると思います。
平和への試み、失敗、 および可能な問題解決法
SI:この紛争への対処を試みるこれまでの提案と協定がすべて失敗したのはなぜでしょうか。
ウェア:イスラエル政府は、決して妥協のための真剣な努力をしてきませんでした。明らかな、最も効果のある出発点は―多くの国と個人が発見したように―責任を誠実に認めること、そして真の謝罪です。イスラエル政府は1948年にパレスチナ人の30カ村の住民を虐殺したこと(ある歴史家は55カ村としている)に対する謝罪を、この事件の詳細な恐ろしい状況の一部をイスラエルの新聞が発表しているにもかかわらず、まだ完了していないのです。
イスラエルがその歴史の事実を認め、注意深く構築した多くの社会通念を放棄し、そして軍事力ではなくて正義に基づいた問題解決を求め始めるときに、イスラエルの真の平和への尽力は始まるでしょう。この事を求めるイスラエル人は、すでに数多く存在しているのです。軍国主義のためのアメリカの金額未記入小切手(blank cheque)がなくなれば、ますます多くのイスラエル人が彼らの仲間になると私は信じています。
SI:この紛争における国際的な共同体や国連の役割は何でしょう。
ウェア:国際的な共同体は、パレスチナにおいて間断なく続く不正行為に対する大きな責任を持っています。多くの人々がこの事実に気づいていないのです。そして、他の多くの人々は何かをしようと思うほど十分に気にかけていないのです。多くのアメリカ人は、強力で、用意周到に確立したイスラエルへの支援に対して、そしてまた国際的影響力からイスラエルを護るアメリカ政府の行動に直面して、無力感を抱いています。しかしながら、このことは変わりつつあるように思われます。イスラエルの行動とアメリカのイスラエルに対する支援への反対運動が、無政府主義者から正統派のキリスト教会に至るあらゆる人々によって、ますます盛んに行われるようになってきています。
SI:中東諸国の適切な変化のために、あなたは、国連、アメリカ、およびヨーロッパ連合へどのような提言をなさいますか。
ウェア:これまで長い間イスラエルに対して国際法への服従が強要されてきました。最近、ボイコットや資金面の締め付けが行われていますが、これはもっと拡大する必要があります。私たちはこの問題に関して私たちの社会を教育する必要があります。それから私たちは世界の個人的な市民として、政策を変えるまでイスラエル制裁を実施するように、私たちの政府に要求する必要があります。私たちはすべて個人的にも政府としても最善の行動様式を行使しなければなりません。そして抑圧と残虐行為に反対し、人道的な政策と活動を支援しなければなりません。世界は小さな場所です。それを改善すると、私たちはそこから利益を受け取るのです。
1948年に深刻な不法行為が行われました。その時75万人以上の人が強制的に彼らの土地から追放されたのです。パレスチナ人が毎日投獄され、自尊心を傷つけられ、鞭打たれ、銃撃され、そして殺されるにつれて、この不法行為とそれに伴う惨事は日ごとに増大しているのです。この大虐殺を停止させるためには、多様で、大規模な、世界的草根運動の展開が必要です。私たちはこれができるのです。またそのために行動しなければなりません。
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