現在位置: ホーム シェア・インターナショナル記事 2006年 9月 ベンジャミン・クレームが国連で講演する

ベンジャミン・クレームが国連で講演する

【2006年7月のアメリカ講演旅行中、ベンジャミン・クレームは「エンライトンメント・アンド・トランスフォーメーション協会」に招かれニューヨークにある国連本部のダグ・ハマーショルド講堂で講演した。以下は、国連の役割に関する彼の講演の抜粋である】

「・・・マイトレーヤには役割があります。彼の主要な仕事は、いかに平和に共に暮らすかを人類に示すことです。それには、ただ世界の資源の分かち合いが必要なだけです。分かち合いがカギです。私たちが分かち合いの原則を受け入れるとき、一挙にその他のあらゆる活動に必要な信頼をつくることができるのです。信頼が打ち立てられると、その他の問題は解消してなくなってします。善意は、信頼から生まれ、これらの困難の解決を簡単な常識的行動にしてしまうのです。


私たちはマイトレーヤを待っています。マイトレーヤは、アメリカの国の魂が己を表現するのを待っています。アメリカは、その魂が己を現すとき、分かち合いの原則を開始し、そのすべての資源を分かち合う恩恵を与えるようになるでしょう。アメリカは道に迷っています。漂流しています。しかしアメリカは世界に与えるものをたくさん持っており、実際にたくさん世界に与えてきました。今日その魂が、分かち合いと正義と自由への道へと導くために喚起されるのを待っています。各国の政府や政治家は、いつも自由について語りますが、しかしどこに正義があるのでしょうか? 私たちは正義について聞いたことがありません。ロシアは正義について語っていましたが、自由については語りませんでした。自由なくして正義はありません。正義なくして自由はありません。それらは一体なのです。マイトレーヤはこのことを教えるために来られます。私たちにそのどちらかがなければもう一方もないことを示すために来られます。それらはどちらも、人類を未来へと導く神聖な概念です。その未来とは、あなた方がこれまで想像したこともないほど素晴らしく、輝かしいものでしょう。しかしそれを実現するには人類が分かち合う決断をすることが必要なのです。
分かち合いがすべてのカギです。ある国々、ある人々はそれを至難のことに思うでしょう。私の言う他のことには全面的に同意するが、分かち合いの概念だけはどうしても同意できない多くの人を私は知っています。彼らはそれがカギ、つまり人類の問題の核心だということが分からないのです。私たちは私たちをひとつ、ひとつなる人類の兄弟姉妹と見なさなければなりません。だから、家族がするようにしなければならないのです、つまり資源を分かち合うのです。
今日、皆さんもご存じのように--ここは国連ですから、皆さんは事実をよくご存じだと思いますが--豊かな世界で何百万と言う人々が飢え死にしています。一人当たりの余剰食糧のあふれるこの世界で3万5,000人が毎日飢えで死んでいるのです。どうして諸国はこのことに気がつかないのでしょうか? それは彼らが自己満足に陥っており、貪欲で、無知だからです。自己満足は無知を助長します。
人類は目覚めなければなりません。マイトレーヤは人類を目覚めさせ、私たちが陥ったこの泥沼から私たちを導き出すために来られます。彼は単純な道があることを示すために来られます。単純な道--それは、分かち合って、正義をつくることです。そうすると、戦争はなくなるでしょう。そうすると、テロはもうなくなります。対テロ戦争に勝つことはできません。毎月何百万という新しいテロリストたちが、正義がないために、絶望感のために生まれているのです。それがテロを助長するのです。テロの原因を探求しなければなりません。それは害悪、憎悪すべきものですが、それには原因があり、その原因とは世界にある不正義なのです。そしてそれは世界の先進国、G7あるいはG8が原因となっているのです。世界を所有している国はありませんし、世界に何をしたらいいかを命令できる国はありません。世界はそれ自身の運命を持ち、それはマイトレーヤと覚者方の一団の鼓舞と導きの下で、実行されるでしょう。
時間があれば、マイトレーヤと私の師である覚者が国連に関して述べられたことの幾つかを読みたいと思います。まず、マイトレーヤの教えである『いのちの法則』に収録されたものから。

「国連は世界で最も強力な政治的力になるだろう。それはあらゆる主要な国際問題が解決される機関となるだろう」
(本誌1989年9月号)

「国連は世界の議会の種である。それは漸進的な過程である。これは諸国の議会がなくなることを意味しない。世界の議会と国家の議会は協力し合うだろう」
(本誌1991年7・8月)

私の師である覚者は本誌のために何年にもわたって毎月記事を書いてくださっている。彼は国連に関して150回以上書いてこられた。彼は国連を「世界の希望である」と呼んでおられる。

「国連は世界を現在の危なっかしい不均衡状態から引き上げ、世界中の人民の思考と願望の声が鳴り響く場所として行動するように運命づけられている」

(『マイトレーヤの使命・第2巻』の「国連の変化する役割」より、ベンジャミン・クレームの師である覚者へのパトリシア・ピッチョンのインタビュー、1991年7・8月号)

「国際連合の機関が人権の規約を公式化した。もしそれが実施されれば現在の社会緊張を解消し、公正な安定した社会の基礎をつくるのに大いに役に立つ。世界のすべての国に住む、搾取され、公民権を剥奪された何百万の人間にとって、これまでのところ世界人権宣言は夢にすぎない。目標はできる限りのスピードでこれらの基本的権利をすべての国家に確立することで
ある。
分かち合いの原則を受け入れることによってこれは可能となる。人間はもはや、働くための権利、家族を養うための権利、自分の運命に対してある程度のコントロールを持つ権利、これらを得るために戦う必要はなくなる。分かち合いの受け入れは、一挙に分割を癒し、対立を終わらせ、現在の状態の病を癒し、人間を落ち込んだ泥沼から救い出すだろう。だから、分かち合いをあなたの努力の目標としなさい。世界は今、歴史上かつてないほどに、この公正な基本的な原則の確立を必要としていることを、人々に示しなさい。これを受け入れることを通してのみ、人間は己の神性を見つけ、それを実証することができるだろう」
(『覚者は語る』“人権”1984年7月)

「間もなく今、降りつつある未来の青写真から、新しい文明の形態が形を取るだろう。各国がそれぞれに演じる役を持ち、世界全体の機構に各国独自の声を持ち込む。この中で国際連合が重要な役割を演じ、再建設と再分配のための計画を整合するだろう。今でさえ、大国によってその仕事に制限が加えられているにもかかわらず、国際連合が世界平和に貢献する役割は多大である。国連の機関は多くの土地の何百万の人々に教育と援助をもたらす。世界的討論の場として、その地位はユニークであり、かけがえのないものである。神の大計画の成就に当たって中心的な存在である国際連合に対して、諸国家が信を失うならば、それは人類にとって悲しい日であり、大いなる損失であろう」
(『覚者は語る』“大いなる奉仕者の出現”1986年4月)

「権力に酔いしれた政治家の話術や虚勢のただ中で、慎重で利他的な働きを着実に行っている国連の多くの機関に、世界は深く恩恵を受けている。世界の必要とは、至るところに住む人間の必要、すなわち食糧と職、医療と教育であることに人々が気づく時が急速に迫っている。これらが、人間の行動を導くべきエネルギーと資源を投入すべき優先事項である。これらがすべての人々の四季を通じての必要である。人類はあえて危険を冒しながら、それらをおろそかにしている。このことを専門とする非政府団体も同様に彼らの洞察や調査を提供し、すでに病んでいるこの惑星をさらに乱用しようとする向こう見ずの猛進の危険性に人々を目覚めさせようとしている。
多くの人々が、以前には見なかったことを見るようになった。以前には、ただ座したまま、彼らの兄弟たちが走り回り行動しているのを眺めていた人々が、大勢、歩き始めている。黙って苦しんできた多くの人々にとって、彼らの人生で初めて、この世界は希望に満ちているので
ある。
これらの辛抱強い人々にとって、人生はその窓を開けて、太陽の光と新鮮な空気を入れつつある。多くの機関の仕事を通して、活気を与える新しいエネルギーがいま流れており、人々は応え、そして喜ぶ。これらの奉仕者たちは、この時代の真の英雄である。高い雲の上から爆弾を落とす者ではなく、兄弟姉妹の必要を察知し、どのような犠牲を払ってでも行動する者たちこそ、真の英雄である」
(『覚者は語る』“より健全な人生観”より、
2003年1・2月号)

国際連合は、もちろん、より小さな国々の声が出され、そして聞かれることのできるフォーラム(公開の場)である。それは安全保障理事会とその勝手な拒否権が廃止されるときにのみ可能となる。それ(安保理)の有用性はもはやなくなったのであり、権力と拒否権から解放されている国際連合総会に早く道を譲らなければならない。
そうすると、諸国家は大国の拒否権と経済的誘引によって強いられる制約なしに行動するようになるだろう。海外において民主主義を最も大声で叫ぶ者たちが、国連の場における民主主義の欠如に不思議と盲目である。
すべての国の国民はひとつであり、平等であり、お互いに依存しているということを人間は認識するようにならねばならない。いかなる国も一国で世界を所有することも支配することもできない。いかなる国も一国で世界のすべての国々に対立して存続することはできない。帝政や絶対支配権は過去のものである。人間は、この地球という惑星上における彼らの役割についての新しい理解を得る瀬戸際にいる。それは智恵の道とこの惑星の賜物の本当の管理者の道における旅人の仲間たちの関係を変えることを含む。
(『覚者は語る』“人類同胞愛”より2005年10月号)