世界を手離し、気候によって変わらないすべてを愛する方法

ジル・フライによるジョシュ・フォックス氏へのインタビュー

 米国人の映画監督、脚本家、環境活動家であるジョシュ・フォックス氏は、新たなドキュメンタリー映画「世界を解き放ち、気候が変えられないすべてのことを愛する方法」の制作のため、3年を費やし、6大陸の12カ国を旅した。アカデミー賞にノミネートされた彼の2010年の作品「ガスランド」は、フラッキング(水圧破砕)産業の害を初めて暴露した画期的なドキュメンタリー映画であった。

20161月、サンダンス映画祭で初上映された彼の最新映画は、気候変動の破壊的な影響を受けている世界中の地域を撮影し、また彼らの故郷を守り地球を救おうと反撃している人々の勇敢で感動的な方法を紹介している。

201610月、ロンドンでの英国初上映の翌日、ジル・フライが本誌のために、彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):私はあなたの新しい映画に、勇気づけられ、感銘を受け、パワーを感じました。なぜこの時期にこのような映画をつくられたのですか。

ジョシュ・フォックス:ちょうどフラッキング産業をデラウェア川流域とニューヨーク州で打ち破った時でした。当時、私がやりたかったのは、家にいて、自分が住んでいる美しい場所、川、自然を楽しむことだったのです。自分のまわりの木々が、気温の上昇によって発生した寄生虫によって枯れたとすぐに分かるまでは。そしてハリケーン・サンディがニューヨークを襲いました。自分たちの地元でフラッキング産業に勝つことは可能かもしれないけれど、気候変動は愛するものすべてを奪うことができる。それで意欲を持って、仕事を継続しなくてはと気づいたのです。

「ガスランド(米国のフラッキングの実態を描いた映画)」で行ったのと同様に、質問を投げかけました。「気候変動とは何か?」。フラッキング問題については、ある程度の解決がうまくできましたが、私はすぐにこれは完全に違う質問だと分かったのです。気候変動は全体的な、全人類の問題であり、多くの対策はそのひどい悪影響の幾つかを解決するにはあまりにも遅すぎていたため、私は気候変動対策キャンペーンを超えた領域に入らなければならなかったのです。

多くの気候変動対策運動は科学に基づいており、「もし私たちがそれを実行することができれば、これを止めることができます」と言います。しかしながら、すでに進行している多くの悪影響を見た時、全く新しい一連の質問が出てきます。例えば、人々が傷つかないようにしながら、これを生き延びるにはどうしたらいいのかとか。この映画は面白い構成になっています。ほとんど2本の映画で出来ているような構成です。「世界を解き放つ方法」が第一部、そして「気候が変えられないすべてのことを愛する」が第二部です。私は気候変動に関する映画をつくっていると思っていましたが、最終的には人間の価値観に関する映画をつくっていたのです。

 

SI:気候変動は純粋に環境問題なのですか。

フォックス:いいえ、それはすべてのものに関わる問題なのです。科学を細分化してみましょう。私たちはすでに地球の気温を1℃上昇させており、それは凍ったものを溶かし始めるには十分な値です。これによって地球の大気が含む水分量は5%上昇します。それはとても大きな意味を持ちます。より大きな強い嵐やハリケーン、さらに極端な気温の発生を意味します。私たちはすでに地球の気温を1.5℃まで上昇させるのに十分な量の二酸化炭素やメタンを大気中に放出しています。気温が2℃上昇すると、回避できない5〜9メートルの海面上昇が発生します。そして地球上の種の3050%が失われ、大きな森林破壊や森林火災が発生し、サンゴ礁が消滅し、海洋の酸性化が起こります。それは悪夢のシナリオです。

国連は2℃の温度上昇が起これば、さらに8億人の気候変動難民が発生すると試算しています。今ヨーロッパの難民危機で暴力、人種差別、外国人嫌い、自己中心的な行動が起こっていることを考えれば、このさらなる8億人の難民によって、ほとんど想像もできない、途方もないストレスを私たち全体に与える世界が生まれるでしょう。それゆえ、貪欲と競争を通して私たちの社会をつくっている価値観——ここでは石油・ガス産業が世界を動かしていますが——の再確認に焦点を当てるのではなく、私たちの優先項目を、いかなるものであれ人間の尊厳を保ってこの危機を生き抜くことに変える必要があります。これらの新たな価値観は全世界で、直接気候変動を経験している人々の中で生まれています。この映画は気候が変えることのできない美徳にフォーカスしています。民主主義、人権、革新、創造性、回復力、愛。

そして難民たちが自分たちの玄関先に来た時、それはショットガンを取り出したり、暴動鎮圧用の装備で武装した警察隊を配備したりする時ではありません。その代わりに、被害を受けた人々をもてなすため、テーブルの空いている席や空いている寝室を提供する時なのです。

シリアとスーダンの戦争は、両方とも気候変動戦争です。明らかに、その要因はただ気候変動のせいだけというよりも複雑ですが、それが状況を悪化させたストレス要因です。5年間雨が降らず、シリアの歴史上最悪の渇水が発生しました。気候危機がその状況を完全に不安定な状況へと傾けたのです。そして、もし私たちが気候変動対策を行わなければ、未来にこれらの種類の紛争が悪化するのではと考えるとぞっとします。

 

SI:あなたは映画で何人かの素晴らしい人々に出会い、インタビューしましたね。特に印象に残った人物はいますか、そしてその理由はなんですか。

フォックス:自分の友人たちの中から誰かを選ぶことはできません! しかしながら、私が驚きを感じたのは、石油やガス企業と戦う先住民たちと共にいたアマゾンでも、最も都会のニューヨークやサモアでも、全く共通点のない暮らし方をしてきた人々が、同じことを言い始めていることです。貪欲と競争は私たちの社会の土台としては良い価値観ではない、私たちは何か別のことをする必要があると。それは驚くべきことです。先住民の人々と大都会の人々が、私たちは自然、環境、私たち自身を守らなければなりません——と語るのを聞くとき、それはこの映画で最も感動的な場面の一つです。

 

SI:あなたは、映画の中で、ときどき雪の中に頭を突っ込みたい、家の中にいたいという気持ちが起きると認めていましたね。気候変動や世界の危機に関する悪いニュースが急増する中で、まさに多くの人が現在そう感じているのではないでしょうか。でもあなたは行動されました。何があなたを問題に立ち向かわせ、行動させたのですか。

フォックス:私たちが気候について知るようになると、衝撃を受ける要因があります。そして憂鬱になり絶望に襲われます。これらは二つの異なった反応を引き起こします。一方では次のように言います。「私はそれに対処できない」。すべての感情を停止します。それはふさぎ込んだ状態であり、感情の欠如であり、感覚の遮断や鈍くすることであり、逃亡であり、否定です。気候変動否定論者のように。もしくは次のように言うことができます。「私はその嘆きや悲しみに関わりたい」。そして突然、あなたは目覚め、活力に満ち始めます。喜ぶこと、祝うことは可能であり、戦うこと、積極的に行動すること、インスピレーションを持つことは可能です。

気候変動と戦う人たちと出会う時、それはあなたに信念と希望とこれが生きる意味だという理解を与える喜びのプロセスなのです。そうです、あなたは困難の中で生きることの意義を悟るのです。——もしくはすべてを締め出すかなのです。

この映画の前半部分は、すべて気候に関する映画です。あなたをがっかりさせる気候映画のような。それからあなたは失望の窓を通り抜けて、反対側に飛び出します。これは実際に私に起こったことです。私は意気消沈させるだけの映画をつくることはできませんでした。

そして、もし気候が変えることができないもの

——私たちの文化——に焦点を当てれば、底の浅い消費主義と暴力の現在の社会モデルを終わらせることができます。私たちはまだ戦わねばなりません。しかしその戦いは、これまでとは異なっています。それは私たちの所有物のための戦いに代わる、私たちの人間性を求める戦いなのです。

 

SI:あなたの映画の中の幾つかのシーンは本当にショッキングでした。中国の汚染、アマゾンの森林伐採、万年雪の溶解、米国のハリケーンとその後遺症など。私たちは非常に不安定な環境状態の中にいることを証明するこれらの証拠を見ました。なぜ大手メディアはこれらの問題をもっと真剣に取り上げないのでしょうか。

フォックス:大手メディアは、石油・ガス産業の影響下にある保守的な政権の影響下にあります。英国(のブラックプール)には、民主的な草の根運動があり、すべて正しいことを行ってきました。それは理想的な市民たちでした。彼らは嘆願書を作り、科学的見地を取り入れ、会合を持ち、映画を上映し、そしてフラッキングは健康、子供、環境、気候に良くないと話すことで町の議会に影響を与え、議会はそこでのフラッキング禁止に合意しました。それは非常に慎重に考慮された、非暴力的な論理的手法です。

しかし石油・ガス企業の手の中にある中央政府は、インフラストラクチャー・アクト・2015と呼ばれる法案を通過させてしまいました。まさしくその目的は、地域レベルの市民の民主的な意思をひっくり返すことにあります。それは専制政治であり、民主主義とは正反対のものです。

政府は言います。「私たちはエネルギー源としてこれが必要であり、いつでも使える状態にしておくことが必要なのです」と。私たちはどのように使える状態にしておくかを知っています。ソーラーパネル、風力発電、潮汐・波力発電、地熱発電などもっと良い方法があります。彼らは言います。私たちには現在の生活水準を向上させ続けるために石油とガスが必要であると。しかし、中国で見ることができるように、私たちが化石燃料を使えば使うほど、私たちの生活水準は低下し、上昇しないのです。もし私たちが現在の生活水準を維持したいと思うなら、私たちは石油やガスをやめ、再生可能エネルギーへと移行せねばなりません。

大手メディアは何をしているのでしょうか。今朝、BBC(ラジオ4)で彼らは私にフラッキングについてそれがあたかも過去10年間に存在していなかったかのような質問をしました。「フラッキングによって水源が汚染された事例がありましたか?」。それはこのような質問をしているのと同じです。「喫煙者が肺がんになるというのは本当ですか?」。大手メディアの扱いによっては、私たちはフラッキングについて話すことはなかったかもしれません。これを崩すために独立系メディアの存在が必要でした。そして私のような独立系ジャーナリストに大きな支援をしてくれた、サンダンス映画祭とHBO(米国大手ケーブルテレビ)に感謝します。

 

SI:あなたは初演の日に、ジャーナリストでありテレビ司会者であるアニー・グッドマン氏が、アメリカ先住民が主導するノースダコタ州の石油パイプラインに対する抗議活動の撮影で最近逮捕されたと話されていましたね。

フォックス:はい。私のプロデューサーのデイア・シュロスバーグは、タールサンドパイプラインの抗議活動を取材して最近逮捕されました。活動家たちは手動で緊急停止弁を動かしてこのパイプラインを停止させました。彼らはロックを抜き取りました。そしてこれは地球にとっての緊急事態ですと述べたのです。私のプロデューサーは、抗議者側の人間ではありませんでした。彼女はジャーナリストとして撮影するためにそこにいたのです。しかし彼女は、共犯者として逮捕されました。これは米国の一般的な傾向です。当局はまた映画スターのシェイリーン・ウッドリー氏も、ダコダアクセスパイプラインを止めるための米国先住民の祈りの現場をライブストリーミングしていて逮捕されました。米国憲法にはジャーナリストの保護が書かれています。それは米国憲法修正第1条と呼ばれています。なぜなら言論の自由、表現の自由にとってそれが最も重要な修正条項だからです。

 

SI:気候革命(Climate Revolution)と呼ばれている、全米で開かれる集会・音楽・映画イベントについて教えていただけますか。

フォックス:長年にわたって気候保護運動は正に科学のことで頭がいっぱいでした。そしてアカデミックな人々によって動かされてきました。彼らは人々に情報を伝えるという素晴らしい仕事を行ってきました。私たちが今必要なのは、文化に基づいた気候保護運動なのです。米国で起こっているこの政治的な革命は、非常にポジティブで情熱的です。そして多くの私たちの活動を団結させたバーニー・サンダース選挙キャンペーンに助けられたのです。それはブラック・ライブズ・マター(黒人のいのちは大切だ)、オキュパイ、気候保護キャンペーン、フラッキング禁止キャンペーン、正当な連邦最低賃金に関する戦い、単一支払者制度による医療制度、ネイティブ・ライブズ・マター(先住民の生活は大切だ)、米国看護師組合、その他多くの活動を団結させました。

この気候革命イベントは、私たちの運動と共通する側面を持つすべての活動から講演者を集めています。それから音楽があり、私の映画を見て、映画の最後にダンスをします。

それが、私たちが今必要としている運動であり、全身の運動なのです! もし私たちが自分たちの問題を解決したいと思うなら、私たちは本当に協力しなければなりません。それはグループ活動なのです。あなたはあなた一人だけでは、それを行うことはできません。そうです、コミュニティー・共同体が最も重要な価値の一つなのです。そしてつながり合い、集い、環境に目覚めることが重要です。それが、私が望んでいるものなのです——私たちがさらに目覚めることを望んでいます。

 

より詳しい情報はこちらのウェブサイトをご覧ください。

www.howtoletgomovie.com

 

 

世界を変容させる——選集

Transforming the world──a compilation

 

「世界を変容させる」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしの目標は、わたしの網を海外に最大に拡げて、わたしの光の輝き出ている者たちすべてをわたしのもとに引き寄せ、その者たちを通して、働きかけることである。投げられた網には、我が友よ、あなたがたも含まれよう。世界に奉仕する願いをわたしと分かち合う者すべてを、わたしは必要とする。救助の役割を引き受けて、わたしの重荷を分かち合いなさい。世界の大変換をなし遂げていく大いなる仕事を、我が友よ、わたしと共に分かち合いなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第70信、p.202-203)

 

人々が分かち合いの原理を受け入れる用意ができるとき、すべてが可能となる。かくして生み出される信頼と尊敬の絆がエネルギーの大波を解き放つだろう。それは焦点を合わせられ、コントロールされて、世界を変容させるだろう。そうすると人間の前進と進歩を止めることができるものは何もない。そうして目覚めた人間の燃えるような精神(スピリット)を止めることができるものは何もない。生得の権利を主張して、人間は神となるだろう。

(『覚者は語る』—ユニークなるこの時—p.473)

 

マイトレーヤの到来は世界の変化を意味します。この惑星、生態系の必要についての理解の変化、すべての人々が十分に養われるような経済システムの変化、あらゆる場所の人々の間の関係の変化です。人類は一つであるということを真に理解することが、この深遠な変容の絶対的な必要性を示すでしょう。それは新しい世界をつくることです。

(『人類の目覚め』p.137-138)

 

わたしの到来はこの世を変換させる。しかし復興の主な仕事は、あなたがたによってなされねばならない。わたしは、計画の設計者にすぎない。我が友よ、兄弟たちよ、あなたがたが、輝ける真理の宮殿を喜んで築く者たちである。わたしはその宮殿の鍵をあなたがたに与える。その中に入ってあなたがたは神を識るだろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第65信、p.193)

 

わたしたちの到来を熱望して待つ者は多いが、それを遠い未来のことと心に思い描いている。わたしたちの手が今、扉を叩いているのを彼らは知らないのか。目覚めなさい、友よ! 目を覚ましなさい。善意の働き手たちよ! 世界を変容させるために、わたしたちと共に働く者すべてを必要とする。あなた方の希望と信頼をわたしたちは慈しむ。わたしたちを見、あなた方の生活の中にわたしたちを歓迎する用意をしなさい。

(『覚者は語る』—奉仕への召集—p.151-152)

 

マイトレーヤは「一人ひとり個々の人生に尊厳と価値を付与しようとして」おられるのです。個々の人間に、転生している魂としての体験をもたらし、彼らが重要であることを、すべての魂が重要であることを、他の魂と分離した魂は一つも存在しないことを体験させようとしておられます。現在の状態がどんなものであろうとも、すべての人間が教育と食糧と、住居と医療を受ける平等の権利を持つべきであり、持つようになるでしょう。そして、生きた魂としての彼らの全可能性を成就するでしょう。

それが起こるとき、人々が、魂としての自分たち自身を認識し、自分自身の価値についての感覚、自分が重要であるという感覚が生まれ、自己尊敬の感覚が高まり、人生の中で創造的な力(フォース)となるとき、世界は変容するでしょう。今日、栄養不良で、相手にもされず、この世で極限の最低の存在に追い込まれている何千万もの人々の才能と力量が発揮されることを考えるならば、この地球に起こる変容がいかなるものかを想像することができるでしょう。

(『全人類のための世界教師』p.63-64)

 

今日非常に必要なことは、あなたがたの社会の機構の変換である。我が友よ、あなたがたの文明は、死にかかっている──いや、すでに死んでいる。その灰の中から、新しい美が育つであろう。その基礎は愛と正義と分かち合いである。これをあなたの目標としなさい、我が友よ、そして神の意味を知りなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第107信、p.319)

 

善意はダイナミックなエネルギーです。この善意と呼ばれるエネルギーは、世界の状態を変えるのに最も強力な要素の一つです。人類が普通に現すことのできる愛と呼ぶエネルギーのうちの最高の姿なのです。神の第一の相、すなわち意志によって、善をなす意志によって、それが動的になると、途方もないダイナミックなエネルギーになり、世界を変えるのです。至るところに住む一般の男女の善意が世界を変える、彼らが、その指導者たちを新しい時代に導いていくのです。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.150)

 

今日、世界中どこを見ても、わたしの民の光の輝きが見える。この者たちをわたしは頼りにする。この光のかがり火が、すべての人間をわたしのもとに連れてくる。このようにして計画は展開される。あなたがたもわたしの周りに集い、わたしの光があなたがたの燃える思いに火をつけるように、そうして、共に、この世を変換することができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第85信、p.250-251)

 

規模において比類のない変化が、人間の心(ハートとマインド)をつかむだろう。新しいものの猛襲の前に生き延びるのは、過去のものの中の最良のものだけだろう。日ごとの変容が記録されて、人はそれを比較し、感嘆するだろう。新しい世界は真っ昼間の輝く光の中で建設されるだろう。すべての者が、それぞれの方法で参加し、各人がそれぞれのビジョンを加えて総体に貢献するだろう。

(『覚者は語る』—新たなる奉仕—p.382)

 

マイトレーヤと覚者方の臨在が人類を大昔からの抑制と限界から解放させ、そして意識における大きな飛躍前進へと人類を活気づけるでしょう。意識的な意義のある生活が現在の混乱と疑惑と恐怖に取り代わるでしょう。内的な世界と外的な世界の両方を探究しようとする自信に満ちた、勇敢な意図が現在の(弱まりつつある)冷笑的な態度に取って代わり、そして私が本書で描写しようと試みた進化の旅路における前進を可能にするでしょう。新しい、より良い文明の台頭と新しい、より良い人類の台頭であります。

(『大いなる接近』p.426-427)

 

わたしが、あなたがたをわたしの心の中に迎え入れたように、我が愛しき兄弟姉妹たちよ、わたしを、あなたがたの心の中に迎え入れてください。そして一緒に働き、世界を創り直そう。あなたがたの社会の機構の中で、腐敗し役に立たなくなっているものすべてを、あなたがたの神性の顕現を阻むものすべてを、変えていこう。幼き者たちのために、共に道を示し、彼らのためにこの世をしっかりと保持しよう。わたしの救済の仕事に助力してほしい。世を救うためにわたしを援けてください。そして、あなたの人生の目的を成就しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第50信、p.151)

 

現在の無秩序の状況の中から、マイトレーヤは新しい、より良い秩序を築かなければならない。何千万の人間の苦悩の中から、彼は新しい世界をつくり出さなければならない。

誰が、マイトレーヤの救助の仕事を援けるのか?

誰が、マイトレーヤの大義のために馳せ参じて、兄弟姉妹を助けるだろうか?

今こそ、かつてないほどに、労して世界に奉仕する機会がある。新しい世界が生まれようとしているのだ。

(『覚者は語る』—マイトレーヤのお出まし—p.568)

今日世界を取り巻く諸問題の解答を自分たちの裡に持ち、能力と見識を備えた男女の出現を、世界はもうすぐ目撃するであろう。彼らは、すべての人間の幸せを心に抱いている。時が至れば、世界の社会構造をより霊的な線に沿って再組織する仕事にいつでも取り組める用意がある。それは、もうすぐ起こるだろう。覚者方が、それぞれの役割に沿って彼らを訓練し、必要なエネルギーの刺激を供給されるだろう。彼らの名前はほとんど知られていないが、世界問題に対する彼らの影響は大きいだろう。変化への動きを開始し、それが勢いをつけて世界を一変させるであろう。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.45)

 

わたしの使命は、すべての人間の裡に愛の原理を呼び起こすことであり、用意のできている者たちに、さらに高位の真理を示すことである。方法は単純である。すべてのための正義と自由を通して、その愛は顕される。人間の同胞愛の顕現を通して、すべてのものの本源を識ることができる。速やかにこのことに気づき、人生の目的を理解し、あなたの兄弟たちに道を示すように。そのようにして、あなたがたは世界の変換の仕事に参加できるのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第41信、p.130)

 

平和と正義を求めて盛り上がるどよめきに、あなたの声を加えなさい。そして歴史の中におけるあなたの位置を悟りなさい。新しい時代の世界がつくられつつあり、すべての者の参加を必要とする。すべての者がこの偉大なる仕事に果たす役割を持つ。自分の志向を声高らかに表現するのに、若過ぎるとか老い過ぎているとか感じるべきではない。

間もなく、マイトレーヤご自身が新しい生き方へのこの要求を集中させて、正義と平和を求める人間の叫びに彼の洞察と経験を加えるだろう。間もなく、現在の律法の不適切さや矛盾が、諸国家を新しいリアリズム(現実感)へ押しやるだろう。そのより明瞭な光の中で、新しい時代が誕生するだろう。今日の非常に多くの人々の緊張と苦悩は新たなる希望と世界の再建への活発な参加に道を譲るだろう。

(『覚者は語る』—マイトレーヤの声—p.380)

 

人類全体としての声は本当に非常に強力です。世界の出来事に対する私たちの自由意志の表明から、どれほど強力な影響が出てくるかを知れば皆さんは驚くでしょう。私たちは自分の自由意志の間違った行為を通して多大な害を及ぼしています。同様にその正しい行使を通して多大な善をなすこともできます。それは大抵は人類自身の手の内にあります。私たちは巨大な力を持っているのです。賢明に使わなければなりません。そうすることで、マイトレーヤの正しい指導と案内の下で世界が非常に速やかに変換されるのを見ることができるのです。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.597-598)

 

わたしは、あなたがたを新しい御国へ連れていく。わたしの周りに陣営を固め、あなたがたを待っているあの栄光を示させてください。未来の時の骨組みは、今築かれている。未来の青写真は、より明確になってくる。あの未来にあなたがたをお連れしよう、そしてあの機構の輝ける光の中に包まれなさい。わたしの祝福はあなたがたすべてと共にある。

(『いのちの水を運ぶ者』第48信、p.147)

 

 

囲み記事:

蘇る地球

——覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

シェア・インターナショナル誌2010年10月号

 

今からおよそ20年後には、地球を訪れる訪問者はわれわれの生活すべての面における変容にびっくりするだろう。過去の最良のものは保存されているだろうが、しかし新しい活気のある美が至るところに普及し、人間と彼らが住む環境の間に新しい関係が確立されているだろう。今日、何千万の人間がその中でかろうじて‘生活している’貧民街や掘っ建て小屋は永久になくなるだろう。‘人間’に対する新しい誇りが、人々の余暇と社会活動に対して同じく関心を起こさせ、徐々に人間の本質的な必要についての新しい理解へとつながるだろう。新しいテクノロジー(科学技術)が数え切れない大勢の人々を退屈で骨の折れる繰り返しの作業から解放するだろう。すべての分野における知識への要求が大学や工場や農場の扉を大きく開き、そして学ぶことへの新しい熱意が世界中に顕現するだろう。かくして、人々は転生体験の底に横たわる目的をより良く理解し、そうしてわれわれの肉体、アストラル体、メンタル体に対する必要なコントロールが増大するだろう。これが人間をイニシエーションの扉へ、そしてそのようにして完成へと導くだろう。

かくして人間は古くから続いている完成への行路に新たに戻り、そして過去のグラマー(自己眩惑)や過ちから解放されて、もう一度、犠牲の道、すなわち最高の理解と光を妨げるすべてを放棄する道をたどるだろう。人はこの単純な道から大きく迷い出し、大きな災難のまさに瀬戸際までおびき寄せたひどい物質主義によって脇道にそれたのである。しかし人々は、彼らの永遠の神性が再びそれ自体を主張して、あの断崖から引き戻したことを知るだろう。

ますます大勢の人々が、至るところで、これが本当であることを感知し始めており、そして変容の仕事に目覚め始めている。このようにして、人々は彼ら自身の責任感が補強され、それに伴って反応することを知るだろう。かくして、未来の労働者(ワーカー)たちは見いだされ、かようにして、世界はより良い方向に変化する。

まだ静かにではあるが着実に、マイトレーヤはこの過程を強化するために働いておられる。彼の恩恵をもたらすエネルギーはイースト菌のように作用して、人間の志向を持ち上げ、そして反応することのできる人々すべての決意を強化する。彼らは大勢であり、光の中の労働者(ワーカー)の大いなる軍団が築かれており、その光が世界を変容し、すべての人間のための未来を保証するだろう。

 

肯定的な反応

編集長殿
この夏(2016年)の7月に、私たちはカリフォルニアのロサンゼルスで数日滞在し、パシフィック・パリセーズ地区にあるベンジャミン・クレーム美術館の宣伝をしました。私たちはウェストウッド地区にあるUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の中の店を訪ね、人々に美術館への来場を呼びかけました。ベンジャミン・クレーム氏による『タンカ(チベットの伝統的な仏画)』の絵と、美術館の情報が書かれた10×15cmのカードを、店の人や店内で興味を持ってくれた人に手渡していました。どの人からもとても良い反応と温かな笑顔を向けられました。店の営業主たちは、店の中の掲示板にカードを貼り、カウンターや従業員の休憩室にも置くことを請け合ってくれました。美術の学生たちはとても興味を示してくれて、秘教美術についてもっと知りたがっていました。彼らは他の学生に渡すための追加のカードまで求めてくれました。
二日目にはサンタモニカのサード・ストリートの遊歩道沿いを歩き、商店主たちからの反応は、UCLA地区での最初の日と同様に並外れていました。人々はとても熱心で、美術館を宣伝する私たちの努力にとても協力的でした。
その日の終わりに、私たちの手元にはほとんどカードが残っていませんでした。帰ろうとしていた時、道沿いの商店街の真ん中の売店に腰を下ろした、カジュアルな服装の紳士が、宝石やペンダントを売っているのに気づきました。その男性は中東の顔立ちで30代後半か40代前半のように見えました。私たちは彼にも美術館への来場を勧めました。会話の間、美術館の主要作品であるタンカの絵のカードを渡し、さらに美術館についての情報を伝えました。
すると彼から、「これはマイトレーヤについて話をしている同じベンジャミン・クレームですか?」と尋ねられました。私たちは「はい、そうです」と言いました。それから彼はタンカの絵をじっと見つめて、ためらいのない自信に満ちた様子で、「この絵は覚者と弟子との関係を描いています。頭の天辺の周りの円形は、意識のレベルを表します。バラ色のカーブした線は宇宙の愛のエネルギーと全宇宙の相互連結性を示しています」と言ったのです。絵についての彼の即座の解釈に、すっかり驚いてしまいました。
その男性と目を合わせると、彼の瞳は非常に鋭く、強烈でした。彼は一人のシャーマン(まじない師、一種の宗教指導者)と南米で仕事をしていた時の、ある体験を話し始めました。彼は、「私がそこにいた時、とてつもなく影響を受けたキリストとの出会いがありました。それはキリストの圧倒的な愛の、ものすごい体験でした。私は泣けてきて、泣き止むことができませんでした」と語ってくれました。
彼の体験の話を聞き終えて、私たちは「間もなく人類すべてが、大宣言の日に同じような体験をするでしょう。その時マイトレーヤが全世界にご自身を現わされるのです」と言いました。
その店主は微笑みながら、美術館への招待のお礼を言ってくれました。
私たちはその紳士が特別な方だったのだろうかと思っています。
A.D.、D.D.
米国、ジョージア州マリエッタ
【ベンジャミン・クレームの師は、その店主がマイトレーヤの代弁者であったことを確認した】
洞察力

編集長殿
英国がヨーロッパ連合に留まるか離脱するかを決める、2016年6月23日の悪名高いEUの国民投票の前日、私は英国の空港にいました。
私のフライトが遅れていたので、込み合ったカフェのエリアで座って待っていました。一人の若い男性が同じテーブルに座ってよいか尋ねてきて、楽しい会話が始まりました。「楽しい」のは仲間という感覚や一体性、お互いに話をする喜びがあったからです。世界は変わる必要があるということで意気投合し、私たちの政治や経済、社会構造は時代遅れで、私たちは世界全体が公正な社会と、持続可能な生き方を創造する必要があることにも賛同していました。
彼は英国北部に住んで仕事をしていましたが、移民で、彼の両親はシリア人とポーランド人でした。私たちの会話は国民投票にも及び、人々はEUを離脱する方へ投票するだろうという憂鬱な思いがしていましたが、努めて物事の肯定的な面を見るようにして、世界には正義や分かち合いという考えに、積極的に反応する十分な人々がいるというようなことを思っていました。国民投票について、彼は悲しそうに首を振って、人々はわがままで怖がりだと言いました。彼は警告を与えているように思えました。
彼が去っていく時、仕事でソフィアに行く予定だと言っていました。ソフィアというのは智恵を意味しますので、私はこれをヒントだと思いました。彼は代弁者でしたか。
匿名希望
【ベンジャミン・クレームの師は、彼がイエス覚者の代弁者であったことを確認した】

 

読者質問

Q  未来のお金の役割は何でしょうか。
A  お金は、人々に対する誘惑と支配を失うまで、一時的に引き揚げられるでしょう。

Q  石油産出国は、古い資本主義制度の一部ですか、それとも彼らは石油を良い目的のために使用しているのですか。
A  それはどの国かによります。サウジアラビアはある家族によってその家族のために支配されています。彼らは年に何百億もの利益を得ます。石油を国のため、人々のために使う国も世界に少数存在します。ベネズエラの前大統領チャベス氏は、多かれ少なかれ、国の最も貧しい人々のために石油を使いました。

Q  CERN(欧州原子核研究機構)は危険ですか。
A  ええ、それは建設に何百億もの費用がかかるという点で危険です。そして遅々として建設に20年かかります。これに関わっている科学者たちは、秘教学徒なら誰でも(無料で!)教えられることを学ぶでしょう、そして学んでいるのです。

Q  あなたは情報をどこから得ているのですか。どうやってこれを知ったのですか。夢の中でやって来たのですか。
A  覚者方の一人に教えられたのです。私は夢を見ません。私は夢想家ではありません。私は思考します。私には、私の耳よりも遠くに離れることのない師(覚者)がいます。私は彼と話すことができ、たいてい毎日いくつかの質問をします。弟子は常に質問をしているならば進歩しないので、質問はしないよう努めています。しかし、私は他人からいつも質問されるので、覚者に質問しなければなりません! 彼はそれを理解し、とても親切です。彼はめったに質問を拒むことはありません。私がすでに知っているべきことであれば別ですが。

Q  日本のパーソナリティーの光線は第七光線で、最近第四光線になったと聞きました。第七光線から第四光線に変わり始めたのはいつですか。
A  1700年です。

Q  あなたは、私たちには皆師がいると言われました。私の師は誰ですか。
A  生徒の準備が整ったときに師は現れます。

Q  世界の飢餓に対して、私たちには何ができますか。お金を送るのに最も信頼できる組織はどこですか。
A  赤十字、セーブ・ザ・チルドレン基金、クリスチャン・エイド、オクスファムです。

Q  ムスタファ・ダダラの本によれば、一神教の信者で、シナイに追放されたアケナトンはモーゼと同一人物といわれますが、これは本当ですか。
A  いいえ。モーゼの魂は第六光線でした。アケナトンは第二光線の魂で、シナイに追放されていません。

Q  過去40年から50年の間に、自閉症とアスペルガー症候群に苦しむ子供たちの数が大幅に増えています。(1)これは原子力発電所からの汚染に関係していますか。(2)これらの子供たちが現在だけに生きて、未来に自分たちを投影できないのは、能力の欠如ですか、それとも魂との接触を示すものですか。(3)個人または家族のカルマによるものですか。(4)彼らが転生した目的は現在の現実世界とあまりにも不調和なので、彼らは興味のあるものにしか集中しないのでしょうか。
A (1)いいえ。もっと多くの症例が正確に診断されています。(2)いいえ。(3)どちらでもありません。(4)いいえ。

Q  私たちはブースでたくさんのS.O.P(地球を救え)のステッカーを配り、人々はそれを好んでいます。それをシェア・インターナショナル・ニュージーランドのS.O.Pのパンフレット(それは基本的にいかに地球を救うかについてのSI誌の見解をまとめています)と組み合わせてはどうかと思いました。そうすれば人々は分かち合いについてのマイトレーヤのメッセージを同時に受け取ることができます。
 あなたは、S.O.Pのメッセージは特定の組織に結びつけるにはあまりも重要であると言われていますから、S.O.Pのステッカーとパンフレットを組み合わせることはSI誌の情報を伝えるのに受け入れ可能な方法ではありませんか。それともS.O.Pのステッカーはそれだけで配るべきでしょうか。
A  一緒に配って構いません。

Q  現在はパイシス(双魚宮)の時代の終わりであり、パイシス時代のあらゆるグラマーが見られます。私たちは新しい精神、つまり進歩する精神をもってこの新しい時代に入っているのではありませんか、そして私たちに必要なことのすべては、それに対して心を開き、前進することではないですか。
A  はい、しかしそんなに単純ではありません。私たちがアクエリアンと呼ぶ人々は人口の約半数だけであり、あとの古い半分──より経験のある半分の人々、すべてのお金とノウハウを持ち、権威ある地位にあり、彼らが生きている限り好きなようにする人々はまだそれを行っている半分の人々はパイシス型です。ですから世界は分断されています。私たちはまだ実際には7年しかアクエリアスの時代を経験していません。パイシスのエネルギーは1625年から後退し始めました。アクエリアスのエネルギーは1675年から入り始めました。そして現在それらは等しい状態にあります。しかし若い人々は流入するアクエリアスの人々の主流となり、パイシスの人々が残りを構成し、世界のすべての政府、過去のやり方を好む人々のすべて、世界のお金の大半を持っている人々がいます。私は正確な数字は知りませんが、最上位の2%の人々が世界の収入の大半を所有しています。これはとてつもないことであり、ぞっとすることであり、人類にとって非常に不健全なことです。彼らはまだパイシスの人々であり、パイシスのやり方と仕組み、そして世界の権力の頂点にある人々の個人性を享受しています。パイシス時代の世界への最大の贈り物の一つは、人類の最大の危険の一つとなり、パイシスのエネルギーの行き過ぎた特質、不寛容、不正義、そして分かち合いの欠如がそこに由来しています。

Q  宇宙船(UFO)は人間の兵器で撃ち落とすことができますか。
A  宇宙船は人間の兵器で撃ち落とすことはできません。なぜなら、それぞれの宇宙船の周囲には磁場があり、貫通不可能で、それを標的にするどんなミサイルも逸れさせることで防御するからです。それは文字どおり傷つけることができません。しかし、何度か、宇宙人は地球に乗り物を故意に墜落させることで自らを犠牲にしたことがあります。これは私たちのために行われた仕事であり、その背後には途方もない愛があります。それは私たちが真似ることのできないやり方による自己犠牲の域にまで達した真の霊的任務です。

2016年10月号目次

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助けが必要とされる一そして提供される
■一覚者より ベンジャミン・クレーム筆記 2006年9月

視点
なぜ経済は成長をやめ、単に成熟すべきなのか
デビツド・コーテン

ダークエネルギーの神秘の解明
エリッサ・グラーフ
秘教の教えより

神への道一選集
The Path to God -  a compilation
神への道  『覚者は語る』より

気候科学:革命はここにある
ポール・ロジャース

S.O.P. (Save Our Planet)一われわれの感星を救え!
世界最大の海洋保護区がつくられる
中国と米国が共にパリ地球気候協定に参加

時代の徴
溢れる徴
宇宙全体のために歌う/コロンビアの涙を流す像
バイエルン州の巨大なミステリー・サークル/光の模様/2016年 イギリスのミステリー・サークル

世界情勢
コロンビア内戦を終結させる歴史的な和平合意
食料をシェアするモバイルアプリ/ガザのノアの方舟

賢者の言葉
ローマ教皇とダライ・ラマはマイトレーヤの優先順位を反映する
ローマ教皇フランシスコ/ダライ・ラマ

マイトレーヤの傷先順位
より良い未来を探し求める孤独なラテン・アメリカの子供たち
ガザとヨルダン川西岸の水問題/ヨルダン川西岸/難民キャンプの電気事情

若者の大志―ソール・ブラザーズ社
マリー・ベス・シュタイスリンガー

民衆の声
ノースダコタ州の石油パイプラインに抗議する数千の人々
アルゼンチンの農民が公正な価格を要求する

編集長への手紙
宇宙全体のために歌う 他

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

 

助けが必要とされる——そして提供される

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は記事を提供してくださった。それらは書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思わる時にいつでも掲載されるように提供されているのである。

助けが必要とされる——そして提供される

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記 2006年9月

もし助けがなければ、地球の人々の大多数に大きな混乱と危険とひどい心痛をもたらす生態系、政治、経済の問題を直すための時間を、人間はもうほとんど持たないことが間もなく明らかになるだろう。地球の歴史において類のない状況である。人間が、管理人として、この惑星とそのすべての王国(動・植・鉱物界)の福祉を注意深く管理し、そして未来の世代のために活気にあふれた健康な惑星の住み処を引き渡す責任を持つことに気づくことに、多くがかかっている。人間の捕食的行動と無頓着な無視ゆえに、この惑星はあまりにも不健康になっており、もしこれが人間だったならば、回復の見込みはほとんどないだろう。人間と低位王国の住み処は、進化の大計画におけるその役割を果たすために、看護しながら健康を回復させなければならない。

同様に政治の領域においても大混乱が君臨する。諸国家は、過去に専念し、自分たちの方法がもはや今日や明日の必要に適応しないことを見ることができないグループによって導かれている。盲目で傲慢な彼らは、いのちの舞台を時代遅れの役者のように、方向も台詞も不確かなまま、威張って歩く。これらの破壊的な権力の強奪者に対して、『出口』と書かれたドアが大きく不気味に浮かび上がる。

経済と社会の領域は最も嘆かわしいものである。世界の富がますます少数者の手に流れ入るかたわら、数え切れないほどの人間が生き延びるための最低限を乞う。さらに何千万の人々は乞う力もなく、見捨てられて、人生を味わう前に死ぬ。これらの嘆かわしい、そして危険な状況を直すために、人間に何ができるか。彼らは苦悶の中で誰に助けを求めることができるのか。

極端な窮乏の中にある人間が助けを求める源は一つしかない。その助けは、求めさえすれば彼らのものである。あなた方の兄たちであるわたしたちは、あなた方の福祉と幸せのみを求め、いつでも喜んであなた方を援助し、そしてすべてのもののためのより良い未来への道を指し示す用意がある。

わたしたちはすべての人間をひとつとして、大いなる家族の兄弟姉妹として見る。同様に、人間は分離感を彼らの心(ハート)から払いのけ、そして人間の条件の中核にある同胞愛のリアリティ(実相)を再発見する必要がある。人間は、すべての人間は、潜在的に神であり、彼らすべてが栄える条件をぜひともつくらなければならない。これをなすために、あなた方がその方向へ最初の小さなステップを踏み出すとき、わたしたちは喜んであなた方を助けるだろう。その最初のステップは難しくもないし、危険をはらむことでもない。

失うものは何もなく、得るものはあなた方の神性である。その最初のステップは「分かち合い」と呼ばれる。

 

神への道──選集

The Path to God──a compilation

「神への道」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

わたしの計画は、あなたがたの真なる姿をあなたがたの裡に気づかせ、あなたがたが神御自身そのものから出でた者であり、その聖なる本源へ戻らねばらないことを示すことである。わたしの任務は、その行程を、正当なる嗣業に辿りつくためのあの長い道程を、楽にしてあげることである。わたしたちがお互いに兄弟として出会うときに、我が友よ、あなたがたはわたしの中に、その道をよく知っている案内人を、教師を、見るであろう。なぜならわたし自身ずっと昔にその同じ道程を辿り、その道の道標をよく知っている者である。

(『いのちの水を運ぶ者』第66信、p.196)

 

一歩一歩、人間は将来の必要条件を始動させるだろう。それらはすべての人間の運命と自由意志を尊重しなければならない。人生の基本的必要に対する権利、すなわち食物、住居、医療、教育がすべての施政活動の方向を条件づけなければならない。環境──そしてそれに必然的に伴うところのものすべて──の保護が、神聖なる義務とならなければならない。そしてそれは、人間が やがてこの惑星を健康に戻すために手当てをすることを可能にするだろう。もし人間が彼らの生得の遺産を受け継いで、再び神への道を見つけようとするならば、そうでなければならない。

(『覚者は語る』—将来の必要条件—p.519〜520)

 

マイトレーヤは、われわれが非常に高位のレベルから、物質主義の中にどっぷりと浸かったこのレベルにまで落ちてしまったことを示し、分かち合いの原則を受け入れて、ひとつの兄弟同胞感を表すことで、再び、競争ではなく一体性につながる霊的な道を歩むことができることを示してくださるだろう。新しい時代、統合の時代とはそのことである。統合とは分離分裂した様々な部分を共に引き寄せ、一体性を、和合をつくることを意味する。

(『人類の目覚め』p.15)

 

神への道はただ一つ。我が友よ、あなたがたはすでにそれを知っている。神への道は、同胞愛と正義と愛の道である。他の道はない。すべてがこれに含まれている。この道はつらくきびしい道であると思う者は多い。しかしそれよりもはるかに多くの者たちが、喜び勇んでこの道を歩むだろう。古くすたれた役に立たない過去の小事を捨て去って、その荷の軽さに喜びながら。互いに同胞愛を実践し、すべての者と親しみながら、己自身の真性を受け嗣ぐ者の数は多い。そしてますます増えるだろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第15信、p.63〜64)

 

人間の現在のジレンマの結果をわたしたちは知っている。そしてカルマ(因果)の法の許す範囲内で、最大限に援助する。また、わたしたちは、人間が自分たちの自由意志で未来の栄光への道を選ばなければならないことを知っている。それは人類同胞愛と愛と正義と分かち合いの道である。わたしたちは人類の必要にはせ参じる。わたしたちは教え、そして仕えることに励む。人間自身が行動しなければならない。そして体験の厳しい試練の中で、自分の神性を試さなければならない。

(『覚者は語る』—飢餓の終わり—p.346)

 

覚者方の見解では、宗教的な行路は私たちの生来の神性を実演するためのたくさんの行路の一つにすぎません。宗教は神性の認識を助けるかもしれませんが、神は宗教にあるのではありません。人生のすべての側面、つまり政治、経済、宗教、全体としての社会、芸術、文化、科学、教育、および人間活動のすべての分野で、私たちは神と呼ぶところのものを表現するような生き方をすることが可能です。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.267〜268)

 

新しい時代は新しい見識をもたらし、人間は人生を冒険として、発見の旅路として対処するだろう──神と人間は一体であるという事実の発見、探求者の限られた視界以外に分離するものは何もないという発見、そしてすべての人間が同じゴールに向かって異なったコースを歩むということ、われわれが努力しているすべてのゴールは、認識されるのを待つわれわれの神性を実現することであるという事実発見の旅路である。

大いなる再生誕の法則のもとに、われわれはその旅路を何度も何度も繰り返したどり、そしてついには自己を完成した「神の子」として、われわれ自身の理解の光の中に入るのである。

(『覚者は語る』—再生誕の法則—p.114〜115)

 

完全に到達する道はたくさんある。しかし単純な道が最良である。わたしの道が、愛の道が、人間を最も速やかに本源なる神に至らしめる。もしあなたがこれを見ることができれば、間違うことのない、真なる道を進むだろう。これはすべての人間にとってそうである。

(『いのちの水を運ぶ者』第58信、p.172)

 

帰還の道は今あるがままのこと(WHAT IS)についての意識、そしてそうあるもしれないところのこと(WHAT MIGHT BE)についての意識が進化しつつある個人としての探究者に知られるようになっていく道であります。言い換えれば、あなたが探究するにつれて、志向するにつれて、自分の前に、ジュワル・クール覚者の言葉によれば『蜘蛛が自分自身の存在の裡から絹のような糸を創る』ように、それと全く同じように帰還の道を、まだ敷かれていない道を創っていくのです。それは全体に対する己の関係を構成するところのものについての認識の増大です。それによって私たちが自分たちと全体との、大宇宙との連結性についての認識と経験をますます深めていく手段であります。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.474)

 

前方の道が思ったよりも簡単であることを、あなたがたはまもなく知るだろう。前方の道は、我が友よ、太初からあなたがたを招いていたのである。わたしの計画の中では、未来への道と神への道は、結びついたものである。あなたがたが正義と愛の径に足をのせるとき、神に向かう上昇を始めるのである。神において本質的に変わるものはない。

(『いのちの水を運ぶ者』第108信、p.324)

 

彼[マイトレーヤ]は人間に、彼らの長い歴史と、彼らが克服してきた多くの危難について思い出させるだろう。マイトレーヤはわれわれ自身の光り輝く未来についての信の種を蒔き、人間の永遠の神聖を保証するだろう。人生の道、進化の旅路は絶対確実に前進へ、そして上へと導くことを示すだろう。そしてその旅路を、兄弟姉妹として共に歩むことが最も確実な方法であり、最も歓びに灯された道であることを示すだろう。

(『シェア・インターナショナル』2007年3月号、

「覚者より」—光の勢力は集合する—)

 

我が友よ、わたしはその他にもあなたがたを必要とする──あなたがたの歓びを感じることのできる能力を必要とする。この聖なる様相を、すべての人の心に喚び起こし、人類の先方には、輝ける真理の道、本源に直接つながる道が広がることを示す。愛と歓びを顕すことによって、最も速やかに、あなたがたはそこへ導かれる。

(『いのちの水を運ぶ者』第92信、p.272)

 

奉仕は進化の梃子のようなものです。奉仕を通して、われわれが奉仕する相手と自分を同一認するようになるのです。そして、われわれの意識の焦点が自己から他へ移行する。個人的な利己的なところから、非個人的な非利己的なところに移るのです。……

われわれは奉仕をし始めると、ますます視野が拡がり、より多くの人々と一体化し、やがてすべてのものと一体化できるようになります。自己をすべてのものと同じと見ることができるようになるとき、われわれはそのすべてのものになるのです。われわれは神であります。われわれの神性を解放するのです。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.191)

 

神に到達する道はたくさんある。しかし、もっとも速く確実なのは奉仕の道である。これほど神の特性を十分に宿す道は他にない。この道の上にあなたの位置を占め、あなたの魂の指図を遂行しなさい。あなたの心(ハート)の命令に従い、世界の必要に目覚めなさい。奉仕の道に入り、大計画の中におけるあなたの位置を受け入れなさい。そして神への道にしっかりと足を踏みしめなさい。

(『覚者は語る』—勝利は保証されている—p.84)

 

人類がひとつの巨大な集団(グループ)として、進化の旅路における様々に異なった段階において共に旅していることを人々は理解し始めるでしょう。私たちはみな、本当に途方もないところへ向かう進化の道に沿って一緒に歩んでいるのですが、私たちのマインド(頭脳)は現在の段階ではそれを本当に理解することが困難です。

『人は神の特質のすべてを表示する神のような存在となる』と言うことは、覚者にとっては容易です。私たちは神の特質のすべてが何かさえ知りません。神の知(インテリジェンス)については知っていると考えます。巨大な知力がどのようなものか、あるいは完全に無条件に愛する能力がどんなものかについて、何となく分かるような気がします。神の愛はそのようなものに違いないと想像します。……『神の意志』という神秘的なものが多くの人々の心(マインド)を引き付けはじめるでしょう。あの途方もない神秘──神の意志とか目的がどのようにして知られるのか、それは何か、どのようにして表されるのか──を理解したがるでしょう。これらの(私たちはすでに知っていると思っている)ことを十分に理解するためには、他にさらなる神の様相を知らねばならないのか。

やがて、これらのことすべてがますます、より多くの人々の関心事になるでしょう。理解するためには、人々は教育されていなければなりません。覚者がいのちの教育、新しい時代の教育について話すとき意味するのは、そのような教育です。そして人々は、自分たち自身を潜在的な神々として認知するのです。私たちが自分たちを潜在的な神々として認知すると、それにつれて志向が増大します。

(『光の勢力は集合する』p.181〜182)

 

わたしの使命は、あなたがたに神への道を示し、本源への単純なる道を示すことである。多くの者にとっては、その道は終わることのない困難に満ちたものに思えることを、わたしは知っている。まことに、我が友よ、そうではないのである。その道に入り進むにつれて、わたしたち自身がそれを規定するのである。わたしたちが道であるとき、道はわたしたちの前に、法に基づいて開かれていく。非常に単純なのが神への道である。非常に単純なのがその上のステップである。そしてその聖なる道には多くの手伝い人や案内人が居る。

(『いのちの水を運ぶ者』第126信、p.378〜379)

 

必要に迫られて、人々は再分配の可能性とそれから必然的に生じる正義に新鮮な目を向けるのに気づくだろう。そしてそれが良いことを知るだろう。このようにして、一歩一歩、人間は、貪欲と搾取で築かれた彼らの壊れた殿堂を、すべての人々の必要に応える素晴らしいものに変容させていくだろう。かくして、マイトレーヤは人間をこれまで見たことのなかった霊的な旅路のために整えさせるだろう。その旅は、やがて人間を本来の彼ら自身の姿である神にしていくだろう。

(『覚者は語る』—未来の声—p.518)

 

正しい人間関係は私たちが一つであることを認識するときに起こります。人間種族を一つのグループと認識すること──肌の色が違っていても、経歴が違っていても、歴史が違っていても、同じ源から来た一つのグループ、つまりすべてが転生している魂であると認識することが根本的に必要なのです。魂としての私たちは神聖であり、完全です。そしてその完全さの具現へ向けた進化の旅路の途上にあるのです。

(『大いなる接近』p.225)

 

わたしの到来が間近であることを心の裡に悟っていない者は、世界中にほとんどいない。意識のすべての次元においてこの真理は響き渡る。あなたがたが兄弟たちに近づくとき、このことが確かであることに気づくであろう。あなたがた一人ひとりが心の裡に、遠くから招く新しい光を見たのである。その光は未来の約束を携えている。人類が神に還える径を歩むとき、その光は、それまで地上で見たこともないような炎になるであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第23信、p.83〜84)

 

その逆を示すあらゆる証拠にもかかわらず、人間は、変化を、同胞愛と正義のリアリティ(実相)の再主張を、調和と平和の必要性を、受け入れる準備ができている──事実、切に願っているのである。かくして人々は、今や実践に翻訳されたこれらの往古のシンボルを呼びかけるマイトレーヤに応えるだろう。

であるから、未来への前進を、そしてあらゆる国々の民の間の正しい関係の確立を阻むことのできるものは何もない。そうして、人間を彼らの予め運命づけられた完成への道へ復帰させるための一つの計画が展開するだろう──大胆でしかも単純、複雑でしかも明確、古来のものでしかも輝かしく現代的である。

(『覚者は語る』—「世紀の終わり」—p.443)

 

神への道

——『覚者は語る』p.369

 

今や非常に間もなく、世界は、長い待ち時間が終わったことを、「人の子」はその約束を守られたことを、そして新しい時代が始まったことを知るだろう。人々がこの方を見るとき、その出現の理由を、そして彼らの協力が必要なことを理解するだろう。なぜなら、この方はこの時代の主な必要を示し、地球の再建のために、彼らの助けを招くだろうから。成すべきことはたくさんある、なぜなら世界全体がその変容を待っているのだから。たくさんの手が必要とされる、なぜなら変化はすべての人間に関わるから。マイトレーヤが現代の人間の舞台に公に入られるとき、彼は喜んで手を貸す助力者の軍勢を傍らに招くだろう。

マイトレーヤの御顔が見られ、彼の臨在が知られ、彼の勧告に注意深く耳が傾けられるようになるまでの時間は今や本当に短い。マイトレーヤの助言は現在の病の全領域を網羅し、それらの緩和と治癒の方法を指し示すだろう。

彼は、もっとも苦難を被っている者たち──虐げられ、見捨てられた者、つまはじきされる者、貧しい者──のために語るだろう。黙って不必要に苦しみに耐えている者たちのために語るだろう。彼は、兄弟姉妹を助けたいと願う者たちを活気づけ、新しい奉仕の改革運動を始動させるだろう。そのようになるだろう。そのようにして、マイトレーヤは、地球的規模の先駆者のグループの形成を鼓舞するだろう。彼らの任務は、長い間苦難の中に生きてきた世界中の窮乏する者たちに救いをもたらすことだろう。これまでのどのような企画をもはるかに凌ぐ継続的な援助のプログラムが、もっとも窮乏する者の生活を速やかに回復させるだろう。

すべての分野において、進歩への障害物は一つ一つ対処されるだろう。今日蔓延する貪欲と利己主義は、社会共同体についてのより広い見解に取って代わるだろう。すべての者の基本的な必要が優先されるだろう。自然と環境に対する新しい関心が律法の中に組み入れられて、普遍的に受け入れられるだろう、そして自然の贈り物への賢明な管理につながるだろう。大幅に増える国際的な旅行が、今日何百万の人間の視野を狭め彼らを無知の中においている孤立と偏見を減少させるだろう。人々の心(マインド)をつかんでいる古いイデオロギーの力は徐々に弱まり、新しい寛容と信頼に道を譲るだろう。

そのようにして新しい環境が生まれ、その環境の中で、最も野心的な変化は善意の精神の中に起こり得る。人間の行動の尺度として、「普遍的な善」が己の利害に置き換わり、そして増大する融和の中で地球の人間は新しい時代へ前進するだろう。そのようになるだろう。そのようにして、マイトレーヤと彼のグループの指導の下で、人々は再び正しい道を、神への道を歩むようになるだろう。

(シェア・インターナショナル誌1994年1月号)

 

若者の大志ーソール・ブラザーズ社

2016年に米オハイオ州シンシナティで開催された NAACP(全米黒人地位向上協会)の大会期間中、私たちシェア・インターナショナルのブースが、3人の啓発された若者のブースと直接隣り合っていた。彼らは、親の助力と励ましを受けて、スニーカーを買うことのできない若者たちに新品または「あまり使用していない」スニーカーを提供するソール・ブラザーズ社と名付けられたサービス・プロジェクトを今年度に開始した。この13歳の少年たちは、コネティカット州の有名私立校に通っているエリート運動選手や学業優秀者であった。私は彼らの話をもっと知りたくて、私たちの雑誌に紹介したいのでインタビューに応じてくれないかと尋ねてみた。彼らは人類の多様性の中の和合という私たちの簡明なメッセージに共感して、喜んでインタビューを受けてくれた。

このプロジェクトのアイディアが浮かんだのは、ある日、最新の高価なスニーカーを少年たちがほしいと声を上げた時であった。その時一人の少年の母親が、世界中の非常に多くの子供たちがシューズを買うことさえできないのに、豊かな国の人々はシューズをたくさん持っているのは気がかりだと話したのである。彼女はジャマイカに行き、ダンボール紙を靴代わりにしている子供たちを見たことがあった。これは悲しいことだと少年たちは考え、使い古したシューズをそこに送りたいとごく自然に言うようになった。そのようにして、これをどのように実行するかについての話し合いが始まり、発展していった。それからわずか数カ月の間に、地域のいろいろな店で「足の祭日」という名前のイベントを定期的に行い、人々が使用済みのシューズか新しいシューズの購入資金を提供できるようにした。彼らによると、このアイディアはジョークのような響きを持っていたにもかかわらず、人々は喜んで援助してくれて、とても楽しいものであったため、着実に企画を進めることができたという。

NAACP大会で少年たちは、1,000足以上のシューズをジャマイカの現地NPOの人たちと共に配って帰国したところであると述べた。彼らの旅行には、スポーツ分野で20歳までの子供を励ます目的を持つルジョン・ファウンデーションが行う毎年のサマーキャンプへのボランティア参加も含まれていた。私は少年たちに、旅行の感想と出会った人々に関する感想を尋ねたところ、ある少年が次のように答えた。「そこの子供たちは快活で、大きな口を開けて笑います。……ここアメリカでは見られない光景です。彼らはいま持っているものに感謝しており、たとえそれが何であれ、幸せに思っています。ここアメリカでは、例えば私の学校では、私たちは楽しそうではありません」。別の少年は、キャンプ内での自尊心養成のセッションで、若者たちが将来何をしたいかと尋ねられた時に、とても多くのジャマイカの少年たちは、親が過労にならないように親を助けたいと答えたことが印象に残ったという。

少年たちはソール・ブラザーズの将来の計画として、来年は寄贈されたシューズをガーナに持っていくための支援と申し出を受けていて、その次はハイチになるであろうと述べた。彼らはまた、ルジョン・ファウンデーションのキャンプに戻ってくるよう招待されている。彼らはジャマイカの若者たちや、喜んで彼らの手助けをしたいと思うすべての人に会ったことにより、世界を変える仕事に手を貸すのに若過ぎることはないことをひしひしと感じたと語った。そして彼らは、自分たちの仕事がひるがえって、他の人々が地域社会の人々を助ける刺激になってほしいと願っている。

(詳細については、solebrosinc.orgを参照してください)

 

宇宙全体のために歌う

編集長殿

2016年8月6日の朝、夫と私がフランス南部の地元のキャンプ場からディー・センターまで、日課の散歩に出かけた時、ディーのノートルダム大聖堂の、教会の鐘の音が聞こえました。

歩きながら、私たちはたとえ他の人の考えや期待に沿えないとしても、人生で正直であることや、人生の道のりに真に全力を捧げることについて話し合っていました。生まれ変わりやマイトレーヤのこの世界への出現、地球外生命の存在のような話題は、他の人々との会話に持ち込むことがしばしば困難なもので、大抵はバカにされているように感じるのです。

私たちはマイトレーヤの教えや、真に自分自身であることの必要や、適応のための行動の中で仮面を被らないことについて議論していました。その週の初めに、私は助けを求めて祈りを捧げ、この混沌として不安定な現代世界で、霊的ハイアラキーの光の仕事の枠組みに、つながりを保てるようにお願いしたのです。

私は大聖堂へ行って、キャンドルに火を灯すように強く促されたように感じました。内部に入ると、とても美しく感動的な音楽が、大聖堂を満たしているのが聞こえて驚きました。キャンドルに火を灯すと、気持ちが高揚したのを感じ、まるで私のハートに染み込む音の中に融合したかのようでした。私は立ったまま音楽のエネルギーに夢中になりながら、その音楽の源を見て驚きました。一人の男性が最前列の椅子の前の、石の床の上に足を組んだ蓮のポーズで座っていたのです。彼は体の前側にインディアン・ハルモニウム(携帯オルガン)を持っていて、完全に没頭して演奏していました。彼はとても自然な感じで、心を込めて歌い、演奏をして、まるで彼の存在全体が演奏の中に浸されているかのようでした。彼の演奏の強烈さがそれ自体を特別で馴染みのないものにしていました。それは全く美しいのですが、その独特の性質がどこか地球的でない感じでした。外の通りにいるミュージシャンたちのように聴衆もなく、お金を集めてもいませんでした。彼は自分の歌と完全に同調していたのです。

私は自分の個人的な状況について考え、食べ物や子供たちの面倒を見ること、請求の支払いやその他の義務、世界のニュースなど日々の関心事に、いかに簡単に心をかき乱されてしまうかを思いました。このミュージシャンが完全な注意と真の集中状態にあることと、どれほど異なっているでしょうか。言葉もなく、マントラもなく、彼はインディアン・ハルモニウムを伴奏しながら、心から歌っていて、それはまるで宇宙全体のために歌っているかのように感じられ、彼の存在が全くの奉仕の仕事の中に溶け込んでいるようだったのです。その音楽のエネルギーは、伝導瞑想中のマイトレーヤからのオーバーシャドウの時のエネルギーのようでした。この人はマイトレーヤなのだろうかと思ったのです。

それから礼拝者のグループが聖堂内に入って来ました。彼らはそのミュージシャンが歌っているのを聞いて、予期せぬ状況について意見を交わしていました。しばらくすると、聖具保管担当の人が彼らのところへやって来ました。私は腰を下ろして、その担当者がミュージシャンに美しい演奏を続ける許可をして、その特別な音楽を楽しんでくれたらと望んでいました。私はこの世界にもっと愛と寛容が必要だと思いながら、このディーの街で寛容の象徴的な行為を受け入れることになるなんて(!)と思ったりしていました。

私は一人で笑ってしまったのですが、もしこの男性がマイトレーヤならば、ご自身が完璧に状況を把握することができたのですから! その担当者はミュージシャンを数秒間眺めてから、演奏を続けることを許可しました。

私の夫のヤンは、この美しい活動が人生の道のりであるなら、何より深い敬意が示される必要があると思っていました。このことで彼は、私たち皆が、自分自身の人生の道のりをたどらなければならないと感じたのです。ヤンはそのミュージシャンの写真を撮り、お金をいくらか渡しました。「(フランス語で)あなたはとても気前がよいですね」と彼は満面の笑みでヤンに答えました。ほんの一瞬、彼は演奏を止めました。私たちは、10 代の私たちの娘を迎えに行かなければなりませんでした。

ミュージシャンが演奏している間、私たちは彼の前を歩いて通り、演奏を邪魔したくはありませんでしたが、彼の喜ばしい音楽に感謝の気持ちを示したかったのです。

「(今度は英語で話し始めて)私の音楽は純粋なインスピレーションによるもので、私のハートから、フィーリングから演奏しています」と話してくれました。

そのミュージシャンはインド人の風貌で、黒っぽい瞳で、彼の瞳は愛と優しさに溢れていました。私たちはマイトレーヤに出会ったかのように感じていました。私には他の写真を見ても、伝導瞑想の時でも、その瞳やエネルギーが分かっていました。私たちはうなずくだけで、何か口が利けない感じがして、強烈な愛と至福の喜びに満たされていました。

二人一緒に黙ったまま大聖堂を出て、日に照らされた人通りの多い市場のある広場に戻ると、マイトレーヤによる音楽とエネルギーで祝福を受けたのではないかと、二人ともが思っていたのです。

マリヤンヌ・ラエフェン、ヤン・カールハト

オランダ、フォーレンダム

【ベンジャミン・クレームの師は、その『ミュージシャン』が変装したマイトレーヤであったことを確認した】

 

クリスマス物語

編集長殿

2015年12月18日に、プレゼントのためのクリスマスの買い物中に、私はスロバキアのトレンチーンにある大型の電器店で息子に出会いました。私たちが別々のノート型のパソコンを見ていた時、一人の男性が店にやって来ました。即座に彼に注意を引かれました。彼は上機嫌で楽しそうに通路を歩く間、親しげな打ち解けた様子で人々に挨拶をしていました。彼は楽しそうな様子のサンタクロースのように思えました。彼の長いあごひげはあらゆる方向に向いているように見えました。彼の瞳はきらめいていました。彼の格好はとても変わっていました。ホームレスのような服装だったのです。長い丈の明るい青色のコートを着て、頭には毛糸の玉がてっぺんに付いた、クリスマスツリーの形のグレーのウールのキャップを被っていました。私は、コンピューターを比べることに忙しくしていた息子に、彼のことを教えました。彼の楽しげな様子は、私を笑顔にしてくれました。しばらくすると、警備員が彼を店から連れ出してしまいました。あの男性はマイトレーヤだったのではないかと思うのです。

ペテル・ヴァイス

スロバキア

【ベンジャミン・クレームの師は、その陽気な男性がイエス覚者の代弁者であったことを確認した】

 

保護

編集長殿

2014年12月30日、冷たく暗い夕方の午後6時45分の道路で、ラッシュ時も終わりかけていて、ほどほどのスピードで運転でき、所々凍った郡の道路には適切に思えていましたし、車線上の亀裂にタイヤがはまったとしても十分に乾燥していましたが、車線の外側は凍結状態が残っていました。

ボールダーの伝導瞑想メンバーである私たち二人は、近隣のコロラド州ロングモントにあるコニー・シェイファーの家での伝導瞑想に参加するため、毎週のドライブ中でした。私たちが追い越し車線にいた時、1台の車が突然、右の車線から私たちの方へ曲がってきて、ほとんど助手席の私にぶつかりそうになりました。私の自動反応機能が働き、「ああ、神さま」と叫んでいました。メンバーのザック・キャッスルマンは衝突を避けるために、道路の左端へとハンドルを切りました。道路の凍結のために、車は制御できなくなり、後部が左右に振れたり、何度も前後に曲がったりしながら、180度回転すると、私たちの車に向かって進行してくる車線に対して後ろ向きに走っていました。

車は後ろ向きで進み続けましたが、左側の北方向の車線から、道路の一番右端へと移動しました。この逆向き運転はゆっくりとなっていきました。車の後ろ向き進行はとても深い溝の脇に沿って進みました。それから車の後部が溝へと向かっている感じがして、その溝は夜の暗がりの中で果てしなく深く見えたので、横転するのではと思いましたが、その後、車は後部から溝の中をゆっくりと進み、驚くほど穏やかで、幾分唐突に止まったのです。

車の流れは途絶えていませんでしたが、私たちの車の前部はその流れから逸れていました。車は道路に対して鋭角に止まっていましたが、私たちは安全でした。私は助けを求めて電話をしましたが、要請が多いため3時間待ちになると言われました。それほど時間が経たないうちに、小型のトラックに乗った二人の若いヒスパニックの男性が車を止めて、私たちの車を溝から引っ張り上げることを申し出てくれました。彼らが何の苦もなく私たちの車を引っ張り出した様子には、本当に驚きました。私たちは心からお礼を言い、面倒をかけたことへのいくらかのお金を、彼らはためらいながら受け取ってくれました。その間に、私たちに衝突しかけた運転手が、私たちの車を探して謝罪してくれました。その人が言うには、私たちは彼の『死角』にいて、バックミラーでも見えていなかったということでした。私たちはそのままドライブを続け、ほんの 30分しか遅れず、その体験に少し動揺もしていていましたが、どこにも悪い所もなく、無事でいることをとても幸せに感じていました。

特別な方が車を安全に移動する手助けをされましたか。二人のヒスパニックの若者は特別な方たちでしたか。

ロン・ルークス

米国、コロラド州ボールダー

【ベンジャミン・クレームの師は、あらゆる面でイエス覚者の弟子たちによって助けられたことを確認した】

 

 

読者質問

Q  1947年にニューメキシコ州ロズウェルで何が起こったか、言うことができますか。UFOが墜落したのだとしたら、中にいた人々はどうなったのですか。

A はい、それは(火星からの)UFOの乗組員が意図的に墜落して、アメリカの当局が墜落した乗り物と肉体を調べることができるようにするための幾つかの出来事の一つでした。乗り物と肉体は非常に急速に消滅するので、彼らはこれを迅速にしなければなりませんでした。5人の乗組員がおり、4人は即死し、1人はしばらく生き延びました。全員が当局によって医学的に検査されました。しばらく後に肉体は消滅し、溶けてゼリー状の物質になりました。なぜなら、彼らの肉体はエーテル物質だからです。彼らの肉体と乗り物は高次のエーテル・レベルで現れることもできますが、波動を下げることで私たちに見えるようにもできます。アメリカの当局は多くのことを学びました。彼らは、乗り物が消滅し分解する前に、多くの情報を集めました。

Q  光のテクノロジーを使えるようになるまであとどのくらいかかりますか。

A 私たちが永久に戦争を放棄し、すべての武器を破壊するや否や、私たちは宇宙の兄弟たちから光のテクノロジーを与えられるでしょう。それは私たちにかかっています。戦争を永久に放棄するや否やです。私たちがそのテクノロジーを与えられても戦争を放棄しないならば、それは核兵器よりも数千倍危険でしょう。ですから、私たちが本当に戦争を放棄し、永久に紛争をやめないならば、その知識は決して与えられないでしょう。

Q 火星と金星を植民地化しようとする人々がいます。火星人と金星人はこれについてどう言うでしょうか。

A 彼らはこう言うでしょう。「あなた方が私たちの惑星を引き受けたいというのはとても嬉しいですが、結構です。結構ですが、いずれにせよ感謝します」

 Q すべての人にとって十分な食料があるとしても、水はどうでしょうか。

A 食料と同じ原則が当てはまります。私たちは分かち合うことを学ばねばなりません。水が乏しい国々があります。例えばイスラエルとパレスチナは同じ水を使っています。イスラエルは大半の水を使い、パレスチナは残りでやっていかなければなりません。分かち合うことが必要です。

Q 最近のオーバーシャドウは世界中で起こったのですか。

Aいいえ、それは英国に限定されていました。

Q 人が自分自身の神性を体験するにはどうすればいいですか。

A すべての人が神であり、すべてのものを創造する潜在力を持ちます。マイトレーヤを見るとき、彼は途方もなくそして素朴で、あなたが想像するより素朴であることに気づくでしょう。あなたは彼が信じられないほど謙虚であるのを知るでしょう。彼は信奉者を欲しません。彼は教師です。彼は教えることを欲し、私たちが望むならば、学ぶことができます。マイトレーヤは決して自由意志を侵害しません。しかし彼は、私たちが非常に複雑な問題、人生の意味と目的について理解できるように、慈悲と理解をもって単純に教えます。私たちは人生の意味と目的を知っているでしょうか。私たちはなぜ私たちがここにいるかを知っていますか。地球に存在するものの目的は何でしょうか。私たちは何でもできると思っていますが、何も知りません。私たちはもう一度、子供のようにならなければなりません。覚者方と共に働き、私たちが教えを必要とするところで彼らは助言を与えられるでしょう。

マイトレーヤは神のように崇拝されることを欲しません。人々はキリストについての彼らの観念、仏陀の観念、クリシュナやその他の彼らが求める観念を崇拝します。彼はあなたがあなた自身であることを望みます。あなたであるところのものです。他の誰かではありません。誰かを模倣するのではありません。あなた自身であることです。

神は表現されるべき経験です。あなたは意識を拡大して気づくようになります。それはすべて認識に関わっています。私たちは認識がないので愚かなことをするのです。私たちは忘れます。私たちの生活を支配する法則を理解していません。私たちはそれを存在しないように扱っていますが、法則は存在します。

人生はアート(術)です。それは学ばれなければならず、それを支配する法則は学ばれ尊重されなければなりません。

この新しい時代に人生のアートは信じられないほど発達するでしょう—生活のあらゆる分野において。この時代は生きるに値します。