funa tsu のすべての投稿

2026年6月号

 

-覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
「教師としてのキリスト」

編集部より

視点
イスラエル: 民主主義は人種差別的なテロを阻止しない
ヤコブ・M・ラブキン

家の基礎のように-すべては価値観の上に築かれる
ポッドキャスト・レビュー   エリッサ・グラーフ

2026年ゴールドマン環境賞
6人の環境保護活動家が表彰される

『世界が眠っているとき
フランチェスカ・アルバネーゼ著 書評 : メーガン・シェラー

「子供たちが死んでいる」
 -USAID 解体がソマリアを飢饉の瀬戸際へ追い込む
ジェイク・ジョンソン

S.O.P.
電力分野の進歩 他

デイビッド・アッテンボロー卿の100歳の誕生日

世界情勢
世界の問題を解決するための素晴らしいアイディア

ワールド・スキャン
弱者たちの勝利

マイトレーヤ ーどのように彼を認知するか選集
Maitreya – how will we recognise him? – a compilation

世界の主
アート ユリアーンス

世界に見られる人種差別

覚者より  ベンジャミン・クレーム筆記
人間の本質的同胞愛

『世俗から荘厳へ』 (1979年)
ヴェラ・スタンレー・アルダー著 書評: フィリス・クレーム

読者質問欄

 

覚者より

 シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、35年近くにわたって毎月、記事を寄せてくださった。これらの記事は、執筆された当時だけでなく、世界情勢に応じて適切な時期に随時掲載されることを意図していた。

教師としてのキリスト
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 多くの人々はキリストの出現を待ち、期待するが、それが人類にどのように影響するかについて非常に歪んだ見解を持つ。多くの人々は彼を霊的魔術師として待望し、彼らや他の人々の欠点を帳消しにしてくれて、それで永久的な平和を確立するだろうと考える。それはこの非常に重大で複雑な出来事についてのかなり受動的な見解である。マイトレーヤ御自身にとって、それは人類と相互にダイナミックに関わる機会であり、神の大計画の原則を確立し、正しい人間関係の時代の幕開けをするための機会である。
 それは世界中至るところにいる男女の積極的な反応と参加を必要とする―― 外的な機構と内的な認識に対する世界的な継続的な変化の過程である。
 マイトレーヤは、世界でキリスト教徒が大半を占める地域は特別にオープンで実りがあるとは見ていない。またその他の主要な宗教に対しても、その理解について彼はあまり望みを抱いていない。もちろん、すべての宗教には、すべての者の利益のために応え、行動する用意のある男女はいる。同様に、世界中のすべての国に、社会のあらゆる分野に、(見ず知らずの)兄弟姉妹のために行動する呼びかけの合図を待っている人々がいる。
 多くの人々はキリストを、法を破る者たちを懲らしめ、罰するために遣わされた審判者として待つ。キリスト・マイトレーヤは教師であり、確かにいのちの法則を人間に教えられるが、審判者だったことはない。懲罰ということは彼の語彙の中には存在しない。彼は、人間が転生している魂であり、自己発見の旅路を共に歩む者であり、その途上でお互いに助け合う者として、自分たち自身を知ることができるように鼓舞しようとされるだろう。競争は人間が彼らの道を歩むのを妨げ、横道にそらせ、魂の特質を垣間見る機会を不毛にする。
 人間はその道からかなり外れてしまった。商業主義が人類の喉元をつかみ、あらゆる寛大な思考や意思表示を彼らの人生から奪い取っている。人間の魂は、この抑圧をもはやこれ以上耐えることはできず、苦悶とフラストレーションで声高に叫んでいる。そうして人々は、すべての地における若い人々による犯罪と暴力の増大を訝しがる。
 マイトレーヤは世界中における戦争と軍事行動の源について教えるだろう。その結果、気候や天候でさえも影響されることを示されるだろう。人間は彼らの行動の影響について、そして規律と配慮の必要について学ぶべきことがたくさんある。
 キリストは教えるためにやって来られる。人間は、自由意志を保ったまま、成長するために(キリストに)応えなければならない。キリスト・マイトレーヤは決して強制はされない、たとえそれがわれわれにより早く学ばせることが分かっていても。人間が自由意志で取りかかることのみが法に沿うことであり、実を結ぶ可能性が高いことを、彼はご存じである。
(シェア・インターナショナル誌2008年3月号)

 これらの記事は、知恵の覚者方からなるハイアラキーの高位のメンバーによるものである。彼の名は、秘教を学ぶ人々の間ではよく知られているが、まだ明かされていない。マイトレーヤの出現に関する主要な代弁者であったベンジャミン・クレームは、自分に対して記事を口述したこの覚者とテレパシーで常に連絡を取り合っていた。

編集部より

 興味深くもあり、やや不可解でもある――これは、創刊45年を迎えたこの国際誌に対する数多くの反応の一つである。この雑誌は、広告という商業的な汚れを一切受けずに、誇り高く存続してきた。シェア・インターナショナル誌はいつも、独自路線を貫く異色の存在であった。特定の宗教団体とは一切関係がないにもかかわらず、その誌面は、世界教師マイトレーヤを頂点とする、覚者方の霊的ハイアラキーの到来を告げている。それにもかかわらず、その内容や原則の主旨において、経済や環境問題、国際的および地域的なレベルの政治と完全に結びついている。
 世界を変える必要性、あるいはむしろ、世界の優先順位を変える必要性への取り組みによって、本誌は人々を困惑させてきた。飢餓や貧困、不正義、教育、家族の重要性といった問題にほぼ同時に取り組んでいる。これらはすべて、システムの変革を通して地球規模での分かち合いを促進することを目指している。本誌が扱う範囲は、控えめに言っても異例である。意識の進化に焦点を当て、私たち人類は本質的に霊的な存在であり自分自身の運命とこの惑星の集合的な運命を切り開くために転生しているという主張を貫いている点も特筆すべきである。この惑星は、知覚を持つ存在のより大きな包括的領域の一部として、知覚を持つ生きた存在として捉えられている。
 シェア・インターナショナル誌は「希望のハンドブック」である。私たちが責任を受け入れ、緊急に必要とされる変革を起こすならば、輝かしい未来が待っている。そうした取り組みを紹介する今月号の記事をご覧いただきたい。例えば、デイビッド・アッテンボロー卿の生涯と功績を取り上げている。また、フランチェスカ・アルバネーゼ氏が、パレスチナの人々の権利を確立し、国際法と人権条約の枠組みの中で任務を遂行しようとして自身の生涯や勝利、闘争を通して示した、法律や真実、事実、個人的・道徳的な誠実さへの揺るぎない献身についても読んでほしい。 
 シェア・インターナショナル誌は「マイトレーヤのマニュアル」であり、マイトレーヤの教えや、その驚くべき存在、知恵、奉仕、ハートについて記している。裏表紙には、マイトレーヤの歓びと哀しみについてのベンジャミン・クレームによる感動的な説明が掲載されている。
 シェア・インターナショナル誌は「進化のためのユーザーガイド」でもある。ベンジャミン・クレームの師である覚者、マイトレーヤ、ベンジャミン・クレーム自身の著作から集められた知恵にあふれている。人々がどのように自分の進化に関わり、人生への理解を深め、内なるものと外なるもの、その二つを融合させる過程について学ぶことができるかを解説している。
 この出版物は、熱心に実践すれば、読者を地球の境界をはるかに越えた新たな高みへと導くことができる「飛行インストラクターの手引書」であり、ヴェラ・スタンレー・アルダー氏の著書『世俗から荘厳へ』の書評で述べられているように、亜原子的な生命の深淵へと誘う科学ハンドブックでもある。
シェア・インターナショナル誌は「未来への指針のマニフェスト」である。古代の先住民の伝承から現代の読者に届けられる指針である。ロベルト・メンドーサ氏と、未来経済学者クララ・マッテイ氏へのインタビュー記事をご覧いただきたい。
 本誌は「奉仕活動の手引き」でもあり、社会と自己に変化と進化をもたらすための奉仕の本質と重要性について解説している。ベンジャミン・クレームによる奉仕の役割と重要性についての詳しい回答をご覧いただきたい。
読者は、戸惑い、興味をそそられ、挑戦を受ける覚悟をしておくべきである。

2026年ゴールドマン環境賞

6人の環境保護活動家が表彰される

「一人ひとり、すべてが必要である。
この世界を救済し、復旧するための
この偉大な計画に参加するのに、
小さすぎる者も、若すぎる者もいない」
──世界教師マイトレーヤ

 この言葉は、今年のゴールドマン環境賞のテーマである「変化は、あなたが立っている場所から始まる」というメッセージと一致している。

 「変化は私たちが日々下す選択から生まれる。
それは信念から生まれる。
不正義を避けられないものとして
受け入れることを拒否することから、
沈黙させられることのない声から生まれる」

 「変化は、あなたが立っている場所から始まります。これは、私たち全員が、一人残らず、変化の担い手だということです」と、授賞式の司会を務めたジャーナリストのヴァネッサ・ハウク氏は語った。
「変化は私たちが日々下す選択から生まれます。それは信念から生まれます。不正義を避けられないものとして受け入れることを拒否することから、決して沈黙させられない声から生まれます。それは隣人から、通りの向こうから、私たちの地域社会から始まるのです」
 「一般の人がもはや傍観していられないと決断したときに、変化は大きくなります。変化とは勇気のことです。困難な時に立ち上がり、危険を冒して声を上げ、不利な状況でも諦めずに持ちこたえることです」
 ハウク氏はまた、サンフランシスコでの授賞式に出席した350人の未来のリーダーたち、つまり「私たちの地球を受け継ぎ、次世代の環境保護者を形成していく」各地域から集まった若者たちの存在にも言及した。
 ゴールドマン環境賞は、世界の六つの有人大陸地域からそれぞれ選ばれた環境保護のヒーローたちに毎年授与され、世界中の草の根環境活動家の功績とリーダーシップを称え、世界中の人々に地球を守るための行動を起こすよう促している。
 この賞は37年間で、98カ国から239名の受賞者──そのうち112名が女性──を輩出してきた。その多くは、政府高官、国家元首、NGOのリーダー、ノーベル賞受賞者といった人々である。
 受賞者6人全員が女性となったのは今年が初めてであり、環境保護活動における女性の重要な役割を物語っている。
 今年の受賞者たち──ナイジェリア、韓国、米国、コロンビア、英国、パプアニューギニアの出身──は、自身の環境保護活動を継続するための資金援助を受けた。

2026年ゴールドマン環境賞の受賞者たち:(上段左から)サラ・フィンチ氏、アラナ・アカク・ハーレー氏、キム・ボリム氏。(下段左から)テオニラ・ロカ・マトボブ氏、ユベリス・モラレス・ブランコ氏、イロロ・タンシ氏

  ナイジェリアで
  熱帯雨林とコウモリを保護する

 ナイジェリア南東部に位置する2万5,000エーカーのアフィ山野生生物保護区には、西アフリカに残された数少ない原生熱帯雨林の一部が含まれている。
生物多様性のホットスポットであるこの地域には、多くのコウモリ種を含む数多くの固有種や絶滅危惧種の動物が生息している。森林火災は、熱帯雨林と周辺の16の農村地域の両方にとって、ますます深刻な脅威となっている。
 「森林火災の特徴は、それが農場で発生し、意図的なものではない点にあります」と、保全生態学者のイロロ・タンシ氏は語る。「人々は毎年、火を使って農地を整備していますが、気候変動によって降雨パターンが完全に崩れてしまい、今ではいつ安全に焼畑を行えるか予測できなくなってしまいました」
彼女は夫のベンさんと共に、西アフリカの小型哺乳類の生息地を保護するため、「小型哺乳類保護機構」を共同設立した。その主な活動内容はコウモリの研究と啓発である。
 「コウモリは過小評価されています」とタンシ氏は言う。「コウモリが重要なのは、種を運ぶからです。多くの花の受粉を助け、生態系において素晴らしい役割を担っています」
 2016年、タンシ氏はアフィ山脈において、この地域では絶滅したと考えられており世界的にも絶滅の危機に瀕しているカグラコウモリの生息を発見した。
しかし、生息の発見からわずか数日後、壊滅的な森林火災が森を襲った。「2016年に私たちを追い出したあの火事は、雨が降るまで土地を焼き尽くしました。ですから、火を消す場所はどこにもありませんでした。公園の50%が被害を受けました」
 この出来事は、彼女のチームにとって警鐘となった。もしこの地域で森林火災を減らすことができなければ、カグラコウモリをはじめとする絶滅危惧種は永遠に失われてしまうかもしれない。
 そこでタンシ氏は、2017年に「森林火災ゼロキャンペーン」の構想を地元住民に提案した。「地域集会を開くと、ものすごい数の人々が参加しました。まるで人々の心の琴線に触れたような感覚でした。人々は森林火災について話したがっていました。というのも、私たちはコウモリのために森林火災を心配していたのですが、地域の人々は農地を焼き尽くす火災を心配していたからです」
地域社会の全面的な支持を得て、森林火災ゼロキャンペーンは、村の指導者たちの協力により、既存の森林火災防止法を強化することになった。タンシ氏のチームはまた、森林火災と自然保護に関する意識を高めるため、地域社会で啓発キャンペーンを展開した。
 「このケースではコウモリに関する啓発活動も同時に行っていたので、コウモリと森林火災の両方の問題にとって良い結果となりました。その後、森林火災がいつ発生しているかを把握するために、気象データを収集する必要があると判断しました」
 タンシ氏のチームは、気象観測所を設置して気象パターンを研究することで、農地で必要とされる野焼きに適した日と不適切な日を正確に予測できるようになった。しかし、チームにはこの情報を農家に伝える手段が必要だった。そこで、米国で用いられている防火対策を参考に、標識を含む火災警報システムを導入した。
 「私たちはデータを収集し、分析し、リスクを予測し、その結果を伝えます。森林火災をゼロにしたいと考えたので、村々に森林警備隊を配置する体制を構築し、火災が万一制御不能になった際に実際に対応できるようにしました。森林警備隊には遠隔操作の消火装備を支給し、リスクの高い日には待機態勢を取っています」
 2022年から2025年にかけて、森林警備隊は74件の火災を鎮火させ、タンシ氏が掲げたアフィ山脈における森林火災ゼロというビジョンを実現した。
彼女のチームと地域コミュニティーの協力は、オナガコウモリや他の多くの絶滅危惧種にとっての生息地であるこの生物多様性の宝庫を守るのに役立ち、同時に農地を保護し、住民のための新たな雇用を創出することにも成功した。
 タンシ氏は、受賞に際して次のように語った。「私たちの地球は燃えています。私たち全員が行動を起こすために燃え上がらなければなりません」
 「気候変動の圧力の下、壊滅的な森林火災は今や、森林破壊の最も一般的な原因となっています。森林火災による排出は、あらゆる乗り物から出る排気ガスの合計よりも大気中の二酸化炭素の増加を助長しています」
 「しかし良いニュースは、私たちはこのような火災を止められるということです。私は願っています。……いえ、約束します。私たちはこのような火災を止めます。なぜ私はこれほど自信を持っているのでしょうか。それは、ゴールドマン環境賞によるこの注目が、マダガスカルの田舎の公園管理官を鼓舞してくれるからです。コンゴのどこかの少女は、先祖代々の森を守ることを夢見るでしょう。ブラジルの農民は、自分の作物を守るために別の道を思い描くはずです」

  韓国で若者主導の団体が
  画期的な環境訴訟に勝利する

 韓国は地球上で最も人口密度の高い国の一つだ。
 国土面積が比較的小さいにもかかわらず、この国は世界有数の温室効果ガス排出国であり、輸入化石燃料への依存度が高く、過去には、海外の石炭事業への投資を行っていた。地球の温度が上昇するにつれ、熱波、モンスーン(雨季)、洪水といった深刻な気候現象がすでに、韓国に頻繁に影響を与えている。
 2018年にソウルを壊滅的な熱波が襲ったとき、キム・ボリム氏は大学生だった。この熱波では数千人が体調を崩し、数十人が死亡した。その中には、キム氏の母親と同年代の地元の女性も含まれていた。
 ボリムさんと仲間たちは、気候ストライキや学校での授業ボイコットを組織し始めた。2020年3月、ボリムさんと彼女のチームは19人の若者の原告を組織し、政府を相手取って訴訟を起こした。訴訟では、政府の気候変動対策の不備が、将来世代の権利を根本的に侵害していると主張した。
 ボリムさんと彼女の団体「青少年気候行動」はその後、手紙を書く大規模なキャンペーンを展開し、街頭デモを調整するとともに、当初の憲法訴願を基に、市民社会全体から100人以上の原告が提訴するのを支援した。
 訴訟が徐々に進展する中で、ボリムさんの粘り強い活動は何千人もの動員につながり、気候変動対策は韓国全土に波及する社会運動へと発展した。
 2024年8月、韓国憲法裁判所は、政府の気候変動対策は違憲であり、国民の権利を侵害しているとの判決を全会一致で下した。
 この判決は韓国国会に対し、2050年までに、温室効果ガス排出量を実質ゼロにするための科学的根拠に基づいた排出削減目標を策定することを義務付けた。この目標が達成されれば、今後25年間で15億トン以上の二酸化炭素排出量──約500基の石炭火力発電所の年間排出量に相当──を削減できる可能性がある。またこの判決は、アジア各地で同様の若者主導の気候変動訴訟に影響を与えた。
 キム氏はこう語った。「私が気候変動活動を始めたのは、シンプルながらも切実な希望、つまり真の変化を起こしたいという思いからでした。過去8年間で、気候危機は単に気温の上昇の問題だけではないと気づかされました。化石燃料の燃焼と温室効果ガスの排出が依然として優先される社会では、災害は個人が一人で耐え忍ぶべき悲劇として扱われます」
 「権力を持たない人々は、権利を持っていることすら認められず、危機の中で安全に生きる権利さえも認められていません。リスクが不可逆的に増大する構造の中で、最も脆弱な人々の生活が──そして私の周囲の人々の平凡な生活さえも──危険な状態へと追いやられています」
 「だからこそ私は、この途方もない脅威に直面しても、誰もが平等に安全を享受する権利を持つべきだという考えに強く傾倒するようになったのです」

 アラスカで
 大規模な鉱山開発計画を阻止する

 アラスカ南西部のブリストル湾流域は、他に類を見ないほど生物多様性に富んだ景観を誇っている。その広大な水路網は相互に連結しており、地球上で最大の天然ベニザケの遡上を支えている。何千年もの間、この地を故郷としてきたユピック族をはじめとする先住民族の伝統的な生活様式において、サケは中心的な役割を担っている。
 ユピック族の指導者、アラナ・アカク・ハーレー氏は、15の部族国家を代表して、アラスカ州ブリストル湾地域で計画されていたペブル鉱山の巨大プロジェクトを阻止する運動を主導した。「ブリストル湾連合部族(UTBB)」の事務局長であるアラナさんと幅広い連合体は、2023年1月、米国環境保護庁から、この銅・金鉱山プロジェクトに対する歴史的な却下決定を引き出した。
 この勝利により、ブリストル湾とその流域全体が、北米最大規模となるはずだった露天掘り鉱山の建設から守られることになった。ハーレー氏とUTBBは、開発の侵食から湾を守るために活動を続けている。
 「結局のところ、これは人類のための闘いであり、率直に言えば、私たちがこの地球上で人間として生き続ける能力のための闘いなのです」と彼女は語った。
ハーレー氏は、受賞にあたり次のように述べた。「私は、部族の指導者たち、ブリストル湾の人々、多くの恩師や支援者、そして友人や素晴らしい家族を代表してこの賞を受け取ります」
 「この賞は私たち全員を称えるものです。あらゆる困難に立ち向かった人々、貪欲と破壊に対して声を上げることを決してためらわなかった人々です」
 「この賞は、毎年欠かさず手紙を書き、公聴会で証言し、抗議活動を行い、利益よりも人を大切にするように子供を育ててきた人々を称えるものです」
 「この賞は、今夜ここにお集まりいただいた、ブリストル湾に残る多くの人を代表して来られた部族の指導者の方々を称えるものです」
 「この賞は、私たちの地域社会に対する勇気、奉仕、そして犠牲を称えるものです」
 「この賞は、毎日目を覚まして先住民の価値観を実践し、神聖な生き方を実践し、後世に伝え続けている私たちのコミュニティーの人々を称えるものです。彼らの生き方そのものが、敬意と感謝と調和をもって地球上のすべての命を慈しみ、いかにして善き人生を送るかという先祖からの神聖な教えを体現するものなのです」
 「貪欲と個人主義がもたらす壊滅的な影響に苦しむ中で、世界はこの教えを切実に必要としています」
 「この賞は、この闘いの最中に先祖の元に旅立った多くの長老や指導者を称えるものです。彼らは、私たちが何者なのかを、どこから来たのかを、そして、私たちの生き方を守り未来へと受け継ぐために、できる限りのことをしなければならないのだと教えてくれました。彼らの遺産は、この重要な活動の中に、そして先祖代々の管理人、私たちの故郷の守護者としてこの灯火を受け継ごうとしている若者たちの中に生き続けています」

  コロンビアでの
 水圧破砕法反対運動

 マグダレナ川はアンデス山脈からカリブ海まで1,000マイルにわたって流れ、コロンビアで最も生物多様性に富んだ水系の一つである。また、主要な経済回廊でもある。
 マグダレナ・メディオと呼ばれる地域では、コロンビア最大の企業であるエコペトロール社が、1マイル以上にわたって広がる巨大な石油精製所を運営している。エコペトロール社の石油精製所のすぐ下流には、プエルト・ウィルチェスという町がある。
 ユベリス・モラレス・ブランコ氏は、プエルト・ウィルチェスで小規模漁師の娘として育った。彼女は若き成人として、二つの主要な掘削プロジェクトに反対する地元コミュニティーの運動を主導し、コロンビアへの商業的フラッキング(水圧破砕法)の導入を阻止することに成功した。
 2022年、フラッキングが国家的課題として取り上げられる中で、エコペトロール社はフラッキングのパイロット・プロジェクト(試験計画)に関する契約を一時停止した。2024年8月――プロジェクトが依然として停止されている中――コロンビア憲法裁判所は、地元団体による訴訟を受け、これらのプロジェクトがプエルト・ウィルチェスのアフリカ系コロンビア人コミュニティーが持つ「自由かつ事前の、十分な情報に基づく同意」の権利を侵害していたことを認定した。
 ブランコ氏は次のように述べた。「若者や子供は化石燃料のない世界を想像し、それが可能だと信じ、現実のものにするよう私たちに求めています。私たちの世代は、化石燃料の時代を生きてきたという点で特異です。しかし、聞いていただきたいのです。 これはマグダレナ・メディオからの直接の呼びかけです。私たちは生命の川で平和という夢を追い求め、フラッキングに抵抗し続けます」

ユベリス・モラレス・ブランコ氏、マグダレナ川の川べりにて
(Photograph: Christian EscobarMora for the Goldman Environmental Prize)

  イングランド南東部で
  石油掘削を停止させる

 地球規模の二酸化炭素排出量の削減が急務であるにもかかわらず、欧州有数の石油・ガス生産国である英国は、化石燃料インフラの整備を続けている。燃料の大部分は北海から採掘されているが、イングランド南東部の500平方マイルに及ぶウィールド地域には、大規模な石油・ガス埋蔵量が存在する。
 環境活動家であり作家のサラ・フィンチ氏と、彼女が共同設立した「ウィールド・アクション・グループ」は、10年以上にわたり同地域での石油掘削に反対する精力的な運動を主導してきた。彼女たちはサリー州での石油開発プロジェクトをめぐり、5年間にわたる法廷闘争が激化する中、粘り強く闘い続けた。2024年6月、最高裁判所の判決を勝ち取り、ついに計画を中止に追い込んだ。
 その結果として下された「フィンチ判決」は、当局が化石燃料の採掘許可を与える前に、それが地球規模の気候に及ぼす下流影響を考慮しなければならないと定めている。この判例はすでに、英国全土におけるその後の化石燃料採掘プロジェクトや他の産業開発を阻止しており、今後のEUの政策形成にも影響を与える可能性がある。
 受賞にあたり、フィンチ氏は次のように述べた。「長年にわたる地域社会の結集、市民による抗議活動、そして画期的な法廷での勝利を経て、私たちは英国における化石燃料の未来を変える手助けをすることができました」
 「これを実現するには、5年にわたる法廷での闘いが必要でした。大きな前進ではありましたが、政府や世界中の関係者が化石燃料の生産を段階的に削減し、真の繁栄をもたらすクリーンエネルギーに投資することが依然として必要です」
「ですから、ここにいる皆さん、そして映像を見ている皆さん、ご自分の住む地域でこの取り組みを進めることをやめないでください。気候変動について、地元の議員や国会議員に手紙を書きましょう。あなたが経験した影響について伝えてください。この問題に取り組む他の団体と協力しましょう。気候危機の影響を受けない社会の分野などありません。そして、すべての人がこれを最優先課題として取り組むようにしなければなりません」

サラ・フィンチ氏
(Photograph: Goldman Environmental Prize)

  パプアニューギニアの鉱業企業に
  環境の浄化を迫る

 ブーゲンビル島は、パプアニューギニアのブーゲンビル自治州で最大の島であり、面積は約3,600平方マイル、推定人口は35万人である。この島には、膨大な銅と金の埋蔵量、カカオやココナッツの生産に適した肥沃な土地、そして豊富な海洋資源が存在する。
 パングナ銅・金鉱山――島の中央部、山岳地帯の未開発地域に位置する――は、世界第2位の鉱業企業であるリオ・ティント社によって開発され、1972年から1989年まで子会社を通して運営されていた。その稼働期間中、同鉱山は世界最大級の露天掘り鉱山の一つであり、パプアニューギニアの輸出収入の44%を占めていた。
 テオニラ・ロカ・マトボブ氏は、長らく休眠状態にあったパングナ鉱山が引き起こした環境的・社会的破壊に対処するため、2024年11月、リオ・ティント社に覚書の署名を迫る画期的なキャンペーンを主導し、成功を収めた。
 同社は、鉱山に対する社会的な反発を受けて35年前に現場を放棄していたにもかかわらず、鉱山が引き起こした広範囲にわたる被害を正式に認め、緊急のリスクに対処し、長期的な救済の仕組みを確立することを目的とした共同修復プロセスを開始した。
 マトボブ氏は次のように語った。「鉱山が操業していた頃から、私たちは正義を求めて長い闘いを続けてきました。これは、私の子供たちが、私が育った世界とは異なる世界を継承できるようにするために、私が引き受けた闘いです」
「この賞は、私たちが直面するあらゆる困難にもかかわらず、前進し続けるための希望と力を与えてくれます。この賞は、この闘いにおいて、私たちが決して孤独ではないことを思い出させてくれます。皆さんのように私たちと共に立ち、支えてくれる方々が世界中に存在するからです」
(goldmanprize.org)

読者質問欄

Q 人々が彼らの経験に応じて受け入れることができるように、このメッセージを組み立てる必要があるとあなたは言われます。一般大衆の草の根活動家によく見られる恐怖心に基づいたアプローチの代わりに、人々の魂に触れるようなやり方でもっと具体的にアプローチするにはどうすればよいでしょうか。

A キリスト・マイトレーヤと覚者方の再臨についての話を伝えるとき、人々の魂に触れずに、その人の魂の体験や直観を呼び起こすことなしに、話をすることは不可能です。試行錯誤が必要です。失敗も成功もするでしょう。あなた自身が魂として働くことに努め、魂の観点から物事を見ようと努めるならば、それは物事を神秘的な見方で見ることとは違います。魂は神秘的ではありません。それはほとんどの人々にとっては大きな神秘(謎)ですが、神秘的なアイディアではありません。
 人々は、魂として物事にアプローチすることを考えるとき、それはとても高度で、神秘的な響きのするアプローチだと考えがちです。そうではありません。このメッセージを伝える上で、あなたは私と同じくらい実際的であることができるし、そうあるべきです。
 私の講演会に来て、こう言う人々がいます。「キリストの再臨についての話だと思っていましたが、政治と経済の話ばかりですね」。それは両方です。政治と経済は霊的なアイディアです。
 現在の世界の危機は霊的な危機です。それは『存在(Being)』の危機です。人類は自分が誰か、何か、どこから来てどこへ行くのかを知りません。それは全世界にとって霊的な危機です。その霊的な危機が、今日は政治と経済の分野を通して集中しているのです。
 西洋に住む私たちが全く関心を欠いているのはそのためです。西洋の倉庫で腐っている食糧を欠くために、アジアやアフリカで何百万もの人々が死んでいるのを知りながら、私たちはその事実に甘んじています。それが霊的リアリティ(現実)です。それに甘んじていられること自体が霊的な過ちなのです。それは単に常識の間違いとか配分や帳簿の間違いで、方程式から彼らが外れていて、食糧がそこに届かないというような話ではありません。そういう過ちではなく、私たちの中に霊的な欠如があることの結果です。
 私たちは自分が考えているような人間ではありません。自分が賢明であり、知的であり、誰にでも恩恵があるようなやり方で自分たちの生活や国の生活を運営できると思っています。それは事実ではありません。あなたは賢く知的かもしれません。良いアイディアを持っているかもしれません。最高の意図を持っているかもしれません。しかし、真の意味で、実際的な意味で、霊的でないならば、あなたはこれらの特質、賢明さ、知性、思考を他の人々のために使うことができません。あなたは自己満足するでしょう。こう考えるでしょう。「私は大丈夫だ、ここで結構うまくやってきたのだ。この国の何が悪いというのだ? この国は偉大だ。成り上がり者に教訓を学ばせるために、時々戦争をしなければならないが、それ以外は、われわれは善良だ」──そしてあなたが世界の一部にすぎないことを忘れています。
 霊的であることが真に意味するのは、世界を全体として受け入れ、世界的な観点で物事を考えることです。とりわけ現在、このことが必要とされています。すべての政府は、教育を受けた大衆の圧力の下で、幅広い見解を持ち、単に居心地の良い、友好な、一対一の人間関係という意味だけではなく、政治経済的な意味で正しい人間関係を持つことの必要性を知るようになるべきです。
 もちろん、それはどちらか一方という話ではありません。居心地の良い、友好的な、一対一の人間関係は当然必要です。しかし、英国、フランス、アメリカ、日本、その他の先進国はすべて、アフリカやインドの人々に対しても、すなわち1日1ドル以下で生活し、苦しんでいる世界の5分の1を占める人々に対しても、当然のこととして同じ感情を持つべきです。世界で13億の人々が1日1ドルで生活しているのです。そのうちの何百万の人々が毎日、毎時間、毎瞬、飢餓で死んでいるのです。信じ難いことです。
 それが起こるのを許していること自体が霊的危機なのです。私たちはそれを単に政治的、経済的な観点からのみ考えがちです。しかし経済と政治のリアリティは霊的危機なのです。それを核心から見なければなりません。核心は間違った人間関係です。私たちは人類がひとつであるという事実を知らないか、あるいはそのことを全く強調しません。
 ひとつの人類、人類と呼ばれるひとつのグループ、人間王国が存在するだけです。それは唯一の王国でもなく、最も重要な王国でもありません。私たちはその一部分を、つまり先進世界のみを重要な人間王国の重要な部分として考えます。
覚者方の観点からは、人間王国は他の幾つもの王国の中の一つの王国にすぎず、重要ではあるが、しかし地球という惑星の進化の一部です。そして地球という惑星も太陽系の進化の一部であり、それがより高位のレベルにも続いています。その中に切れ目はありません。途中で切れ目をつくってこう言うことはできません。「ここで止めよう。ここはアメリカだ。アメリカのことだけを考えよう」。これがアメリカのしがちなことです。アメリカのことだけを考えます。英国も、英国の利益だけを考えます。「それを行うことは、英国の、あるいはアメリカの、フランスの、イタリアの、日本の、ロシアの利益になるのか?」とそれぞれが考えます。
 私たちは常に世界の利益ではなく、特定の場所の利益について考えます。しかし、アメリカやロシア、英国の特殊な利益というものはありません。世界の利益、人類の利益があるだけです。そしてそれらが解決されない限り、世界には人類は存続しないでしょう。そのことを理解しなければなりません。
 それが魂の語ることです。魂はそのように世界を見ます。人々がそれを知れば、「そうだ、あなたが正しい」と言います。なぜなら彼らの魂が、それは正しいと告げるからです。彼らはそれを魂として見ます。魂として見るのでなければ、それを霊的な危機として見ることをせず、単に経済的、政治的な危機として見なします。確かに政治的、経済的危機ですが、それらは霊的な危機が集中している分野なのです。
(シェア・インターナショナル誌2005年1月号)

Q 奉仕のなかで最も重要な面は何ですか──なぜそれをするのか、または何をするか、あるいはどんな態度でそれをするか。

A 霊的啓明を得るための道として奉仕よりも高位のものはありません。なぜなら啓明自体が奉仕の役割に目覚めることであるから。覚者方は彼らの仕事を「大いなる奉仕」と呼ばれます。われわれが進化してやがて覚者道にまでたどり着くとき、宇宙全体を通して、われわれが神性と呼ぶものの活動全体を支配している偉大な法は、実際たった一つであることを認識するようになるでしょう──それは奉仕です。神が形をとられ、顕現された宇宙を創造する。そして神の構成単位である魂は特に奉仕するために転生してくる。われわれは構成単位の反映なのです。それ以外の動機はありません。大計画に奉仕するためです。われわれはすべて、ほとんど例外なく、われわれ自身の独立した現実観である分離した自己意識によって縛られています。これは実際に異端です。神話です。それはわれわれ自身の頭脳の意識にすぎず、われわれの生活についての肉体人間の認識にすぎません。瞑想と奉仕の役割はわれわれをそのような見方から真のリアリティ(実在)へ導くことです。そこには分離は存在しません、なぜなら本質的に分離はないのですから。
 唯一の超魂が存在するだけです。われわれはその超魂の個性化した部分です。われわれの分離感覚は全く誤ったものであり、それはわれわれがわれわれ自身の低位の相、すなわち肉体人間と同一認することから発します。われわれがこのことを認識するや否や、リアリティに向かって最初の本当の一歩を踏み出します。そしてそのリアリティの特性そのものが奉仕であることを発見します。
 われわれの惑星のロゴスは太陽系のロゴスの大計画に仕えて、御自身の表現体、すなわちわれわれが地球と呼ぶ惑星を創造されます。この惑星上に見るすべて──人々、樹木等々──が、創造主ロゴスのマインドの想念として存在するに至ります。ロゴスはこれを太陽ロゴスのより大いなる大計画に仕えるために行います。そして太陽系のロゴスは銀河系の中心にあるさらに偉大なるロゴスヘの奉仕をより大きな規模で同様に行います。太陽ロゴスはおそらくその大計画のほんの一部のみを知るのでしょう。しかし御自身が知っておられる大計画の部分に奉仕なさいます。
 ですから実際、奉仕のみがあるのです。魂としてわれわれは奉仕するためにここにいます。転生してくる仕組みは原因と結果の法則を通してカルマの引っ張りによってですが、やって来る動機は大計画への奉仕です。奉仕において最も大切なことはそれの背後にある動機です。あなたが何をするかではありません。どんな奉仕をしようと関係ないのです。すべてが奉仕であり得ます。あなたが行うすべての行為が奉仕であり得ます。
 それを行う態度も大切です。奉仕は非個人的であるべきです。個人的な動機で行う奉仕は奉仕ではありません。それは自己に対する奉仕です。非個人的な奉仕──もし非個人的ならば何でも奉仕なのです──利他的な奉仕が目標であるべきです。これが奉仕の法則を導入します。そしてその結果、われわれを非自己集注化に導きます。ところが自己自身への奉仕は分離感を強調する方に導きます。ですから動機が絶対に重要です。
(シェア・インターナショナル誌1986年1・2月号)

Q なぜテロリズムがあるのですか。

A アメリカとヨーロッパ、一般に世界の開発国は、正しい質問をしません。彼らは「なぜテロリズムがあるのか」とは尋ねません。テロリズムは症状です。それは、世界の3分の1がすべてを持ち、残りの世界がほとんど何も持っていないという世界の不正義の症状です。それはまるで、あなたが食べる食料のすべてが身体の片側だけに行き、他の半分が飢えているようなものです。それは片側が肥大して他の側が死んでいる妖怪のように見えるでしょう。それが、私たちが世界に対してしていることです。私たちは妖怪を生み出しており、その結果がテロリズムです。テロリズムにはここに述べた以外の原因もありますが、大きな原因は不正義であり、生活水準の格差であり、開発国と途上国の間の考え方と生活と世界観の違いです。
 もちろん私はテロを支援したり好んだりしているわけではありません。私はそれを嫌っています。しかし、それは世界の政治の無秩序の症状です。私たちは世界を再建しなければなりません。私たちが学ぶべき最も大切なことは、平和の裡に生きる方法です。そのためには世界に正義を生み出す必要があります。すべての人々にとっての正義がなければ平和は存在しないでしょう。正義を得るためには世界資源を分かち合う必要があります。
 私の言うことが気に入らないのなら、あなたはマイトレーヤの言うことも気に入らないでしょう。しかし、彼はあなたに考えさせるでしょう。私があなたに考えさせたとしてもあまり重要ではありませんが、マイトレーヤが話をされるとき、あなたが彼の言うことについて考えるのは重要です。彼は、すべての人が「自分の考えに従う」機会が与えられるだろうと言われます。
(シェア・インターナショナル誌2019年6月号)

Q 私たちが考えるやり方が問題の一部なのでしょうか。

 私は「マイトレーヤ」の政治的、経済的、社会的関心事についてだけ話してきました。それが彼の主な優先的な関心事です。それらは最も重要です。なぜなら私たちは霊的危機を経験しており、それは政治経済分野において集中しており、それらの分野においてのみ解決可能だからです。なぜ重要なのでしょうか。なぜなら危機は、自分が誰なのかを私たちが知らないことにあるからです。人類は、私たちがなぜここにいるのか、どこから来たのか、以前はどこで生きていたのか、死んだらどこへ行くのかについて何も知りません。私たちは自分自身について何も知りません。もし自分が誰なのかを知らなければ、どうして共に生きる方法を知ることができるでしょうか。どうして平和を生み出す方法を知ることができるでしょうか。私たちは自分が誰であるかを知らないので、私たちがつくる仕組みは、とても豊かな人々と、あまり豊かでない人々と、ほとんど生きていけない人々を生み出すのです。そして私たちはそれを正常だと思っています。私たちの態度は、「そういうものだ、それが市場のフォースというものだ」「それが人生だ」というものです。そしてそれが、私たちが陥っている物質主義の病です。マイトレーヤがここにおられるのは、私たちをもっと霊的な状態に持ち上げ、現実を見ることができるようにするためです。それをするためには、物質主義の道は袋小路であると知る必要があります。それは死に至るだけです。市場のフォースは人類の心臓や器官を捕えました。物質主義に囚われて、ほとんど何もすることができません。人類はヒステリックなほど豊かに、もっと豊かになろうとし、それを止めることができるものはほとんど何もありません。それを止めることができる唯一のものは株式市場の崩壊であり、それが私たちを人生の現実に直面させるでしょう。そして私たちはマイトレーヤに耳を傾けるでしょう。他に行く場所が残されていないとき、智恵の源泉である覚者方に目を向けるでしょう。彼らは私たちの問題に対する答えを持っておられます。
(シェア・インターナショナル誌2019年6月号)

2026年5月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
「人の子」

編集部より
「愛し、 さらにまた愛する」

視点
巨大石油企業(ビックオイル)はあらゆるものを破壊する 地球や民主主義、 裁判を・・・・・
ビル・マッキベン

三つの主要な春の満月の祭り

大祈願

人類の運命の霊的な傾向

民衆の声
さまざまな威圧行為に立ち向う
「権利、 正義、 行動」を求める 「多くの人々」の声

「グローバル・プログレッシブ・モビライゼーション」 — 変革を求める声
ポーリン・ウェルチ

『S4 : ボブ ・ ラザー物語』
映画批評: ダグ・グリフィン

自然の精やデーヴァと協力して働く 第三部
シェア・ギルモア

S.O.P.
イランと石油と資本主義のつながり 他


アート・ユリアーンス

船団が帝国のためではなく、 命のために闘うとき
オリビア・ディヌッチ

競争と協力—選集
Competition and co-operation - a compilation

編集長への手紙
もしも、と想像してみてください

レオ教皇が 「一握りの暴君たち」 を非難する

読者質問欄

人の子

覚者より
 シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、35年近くにわたって毎月、記事を寄せてくださった。これらの記事は、執筆された当時だけでなく、世界情勢に応じて適切な時期に随時掲載されることを意図していた。

「人の子」
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 多くの者はキリストの再臨を狼狽と恐怖感を抱きながら待つ。彼の再臨は、人間生活のすべての部門に大きな変化を起こすだろうと彼らは感じる。キリストの価値観は人々の思考方法や生活の様式を当然ながら変えるだろうと、彼らは正しく推測する。そしてそのような見通しに青ざめる。なおまた、何世紀にもわたって教会が提示してきたキリスト観は非常に神秘に包まれたものなので、多くの者はキリストの審判と全能の力とを恐れる。彼らはキリストを神として、悪人を罰し、信仰深い者に報いるために来られる方として待つ。

 そのように歪曲されたキリスト観が人間の意識に広く浸透したのは、誠に遺憾である。そのような者は存在しない。キリストの真の特性を理解するためには、神の同等な子供たちの一人として見る必要がある。人間はそれぞれに潜在的に完全な神性を賦与されており、その神性の顕現の度合いのみが異なるのである。
キリストがその神性を完全に達成されたということは彼の栄光であり、その業績に我らは敬礼する。この業績が確かに稀であることは議論の余地なく真実である。しかし人間にとって、キリストの驚くべき事実は、彼が人間の一人であるということである。人間の試練と苦悩の中で、彼が知らないものは何もない。人間がいまだにたどっている道の一歩一歩を、彼もまた労を惜しまずたどってきたのである。人間の体験の全展望の中で彼が分かたなかったものは何もない。かくして、彼は真に「人の子」である。

 キリストが予告なしに人類の直中に現れたとしたら、彼を認知する者はほとんどいないことは疑う余地がない。彼は一般的な予想からあまりにもかけ離れているので、気づかれることなく群衆の中を通り過ぎる。このようにして今日、彼は兄弟たちの中におり、彼の使命を始めるために人間の招待を待つ。毎日彼を見ている者たちの多くは、彼を知らない。また彼を認知する者たちもいるが、彼らは語ることを恐れる。さらに他の者たちは、彼こそがあえて彼らが望み得ないあのお方であるかも知れないと願いながら待ち、そして祈る。全世界の前における大宣言のみが、人間の目と心(ハート)に彼の存在を確立するだろう。

 その最も特別な日を待つ間、キリストの再臨の理由を、われわれのマインド(識心)の中に明確にしよう。キリストがご自身に課せられた任務の特質を理解しよう。われわれの識心(マインド)の中に神の事実を確立するために、彼はやって来た。聖なる神秘を再び創造するために、彼はここに居る。人間に、いかにして愛するかを、そしてさらにまた愛することを教えるために、彼はわれわれの中におられる。人間の同胞愛を確立するために、彼は再び地上を歩く。御父との、そして人との誓約を守るために、彼はこの重荷を受け入れる。新しい時代を迎え入れるために、彼は戻って来られた。過去の宝を強化し、未来の驚異を鼓舞し、神と人とを賛美するために、彼は高い山から降りてこられた。

 キリストの優先事項を検討しよう。平和の確立、分かち合いの制度の開始、罪意識と恐怖心の除去──人間のハートとマインド(識心)の浄化、いのちと愛の法則についての人類の教育、秘教への手引き、都市の美化、人々が旅行し、交流するための障害物の除去、すべての者が入手できる知識のプールの創造。
そのような仕事は、たとえ「人の子」にとっても、容易でないことは明らかである。分割と分離という往古の習慣は根強く、他方、恐怖心と迷信が何千万の人間をその魔力にかける。しかしながら、世界の歴史の中で、これほどよくその任務のための装備を整えた教師がやって来られたことはかつてなかった。マイトレーヤは、無知と恐怖、分割と貪欲の闘いに挑むためにやって来られた。彼の武器は、霊的理解と知識と愛である。彼の輝ける鎧は、真理そのものである。
(シェア・インターナショナル誌1984年6月号)

 これらの記事は、知恵の覚者方からなるハイアラキーの高位のメンバーによるものである。彼の名は、秘教を学ぶ人々の間ではよく知られているが、まだ明かされていない。マイトレーヤの出現に関する主要な代弁者であったベンジャミン・クレームは、自分に対して記事を口述したこの覚者とテレパシーで常に連絡を取り合っていた。

巨大石油企業(ビックオイル)はあらゆるものを破壊する

地球や民主主義、裁判を……
ビル・マッキベン

 正直なところ、この記事は読み飛ばしていただいても構わない。もしかしたら、私自身の心の癒しとしてこれを書いているのかもしれない。最悪の事態を回避するために、私たちにまだできることに意識を集中しようと努めているが、時折、なぜ私たちが急速に過熱しつつあるこの惑星にいるのか、その理由を思い知らされる(ところで、先週取り上げた大西洋海流の崩壊に関する新たな研究があり、この海流システムの第一人者は、今世紀中に海流が崩壊する確率が50%だと予測している)。1980年代に気候危機について書き始めた頃、私は20代であった。当時、この地球上に、貪欲と権力にまみれ、自らの狭隘(きょうあい)な利益のために地球とその住人を犠牲にするような勢力が存在し得るなどとは、完全には理解していなかった。しかし、それは確かに存在する。「ビッグオイル(巨大石油企業)」である。

 時が経つにつれ、彼らの悪行はますます鮮明になっていった。1990年代には、彼らが地球温暖化対策への反対運動を組織していることが明らかであった――エクソンモービル社のCEOは、地球は寒冷化していると主張したことで有名である。2000年の大統領選挙直後、この石油会社の首脳たちは新副大統領のディック・チェイニー氏と秘密の会合を持ち、その直後、ジョージ・W・ブッシュ大統領は二酸化炭素を汚染物質として扱うという公約を反故にした。さらに、このビッグオイルは、1990年代末に排出量取引制度の提案を阻止し、コペンハーゲン気候会議を頓挫させるために動員を図った。当時、私たちが知らなかったのは、こうした貪欲な策略がいかに卑劣なものであったかということである。エクソン社のような世界の企業が、1980年代の時点で気候変動に関するあらゆる事実を把握していたにもかかわらず、あえて嘘をつき通していたことを、記者たちが公文書を精査し内部告発者を取材して証明したのは2015年になってからである。もし彼らが当初から正直に認め、解決に向けて動き出していたら、私たちが住む地球はどれほど違ったものになっていたか。このことは常に私の頭から離れない。

 私がこんなことを考えているのは、今週、この悪がどれほど根深いものかを思い知らされるような新たな動きがいくつかあったからである。

 第一に、言うまでもなく、彼らが権力の座に就かせるために懸命に尽力した人物、トランプ大統領が仕掛けたイラン戦争から、信じられないほどの利益を得ているという単純な事実である。ダミアン・キャリントン氏は昨日、このことについて報じた。

 ガーディアン紙の独占分析によると、米イスラエルによるイラン戦争の最初の1カ月間、「世界の石油・ガス企業トップ100社は、1時間当たり3,000万ドル以上の不労利益を得ていた。サウジアラムコやガスプロム、エクソンモービルがこの大儲けの最大の受益者であり、このことは、気候変動対策の主要な反対者たちが繁栄を続けることを意味している」 

 1時間当たり3,000万ドルという追加利益、つまり私たちの懐から直接出ていく金を得るために、何か新しいことをしたり、より懸命に働いたりしたわけではない──ただくつろいで、自分たちが選んだ大統領が女子校を爆破するのを見ていただけである。これこそが棚ぼた利益であり、少なくとも数人、例えばカナダの著名なアナリスト、セス・クライン氏がその点について次のように指摘しているのは喜ばしいことである。

 「原油価格の高騰による棚ぼた利益は、圧倒的に富裕層に流れ、低所得世帯から超富裕層への隠れた富の再分配を生み出している。マサチューセッツ大学アマースト校の経済学者、イザベラ・ウェーバー氏とグレゴール・セミエニウク氏の研究によると、ロシアのウクライナ侵攻によって引き起こされた価格ショックにより、2022年の上場石油・ガス企業の純利益は『世界全体で9,160億ドルに達し、これは(2020年を除く)過去数年の3倍以上の額である。最大の受益者は米国であり、米国に本社を置く企業は2,810億ドルの利益を上げた』。さらに、米国内では『化石燃料による利益の50%が最も富裕な1%の個人に集中し、人口の下位50%──6,600万世帯──は1%しか受け取っていない』ことが判明した」 
石油会社に課税する代わりに私たちは何をすべきだと彼らが考えているのか気になるなら、シェブロン社の幹部、アンディ・ウォルツ氏の言葉に耳を傾けてみよう。

 「人々は車の利用を減らすべきだ。エネルギーの節約に努めるべきだ」
これには「そのとおり」としか言えない。それと、「だったら湖に飛び込んでみたら」と。

 ビッグオイルの背信行為を思い知らされる二つ目の事例は、ニューヨーク・タイムズ紙のジョディ・カントール氏とアダム・リプタク氏による実に注目すべき報道である。彼らは最高裁判所担当記者であり(秘密主義に包まれている最高裁の取材は容易ではない)、「ロバーツ最高裁」が重要な問題に関する公開討論を、意見表明なしに大事件を即決できる「影の審理」に組織的に置き換えてきた経緯を解明しようと試みた。彼らはその経緯を2016年2月にまでさかのぼって調査している。

 「最高裁は当時、党派に沿った5対4の投票により、議論なしにバラク・オバマ大統領の看板環境政策『クリーン・パワー・プラン』を差し止める命令を下した。他のどの裁判所も同プランの合法性について判断を下す前に、最高裁は行動を起こしたのである。判決は定型的な法律文言のみで構成され、理由付けは一切なかった」

 二人の記者は、最高裁がこの重大かつ前例のない措置を検討していた5日間の内部メモを入手し、その背後には石油会社への入札要請があったことを明らかにした。

 「国と裁判所にとって極めて重要な局面において、ロバーツ最高裁長官はオバマ大統領の地球温暖化対策計画を阻止するために、まるでブルドーザーのように行動した」

 「同僚たちが前例のない行動だと警告した際、最高裁長官はそれを一蹴した。『この執行停止要請の姿勢が異例であることは承知している』と彼は記した。しかし、石炭火力発電所の規制を目的としたオバマ大統領の計画は『電力部門に課せられた史上最も高額な規制』であり、規模が大きく、費用もかさみ、影響も甚大であるため、裁判所は直ちに行動を起こさなければならない、と最高裁長官は主張した」

 過去数世紀であれば、裁判所は何カ月にもわたって議論を検討しただろう。しかし今回、ロバーツ最高裁長官は即時行動を要求した。

 「エネルギー業界は『今日中に事業計画を変更しなければならない』ため、裁判所は直ちに行動を起こさなければならない、と最高裁長官は主張した」
 「『執行停止がなければ、クリーン・パワー・プランは、この裁判所がその合法性を審査する機会を得る前に、国内電力部門に甚大かつ不可逆的な再編を引き起こすだろう(そしてすでに引き起こしている)』と彼は記した」

 彼の攻勢は他の判事たちの不意を突いた──例えば、ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)氏は、「悪名高きRBGとの対話」と銘打たれた講演のためにイタリアに滞在していた。彼らが交わしたメモの中で、判事たちはそのスピードと非正統的な手続きに疑問を呈したが、例えば、不運な石油会社がどうなろうと、地球温暖化が地球の「不可逆的な再編」をもたらすものなのかという点は誰も問題視していなかったようである(デビッド・シロタ氏は、『シチズンズ・ユナイテッド』の執筆者でもあるアンソニー・ケネディ氏の決定的な一票について有益な詳細を付け加えている)。ロバーツ最高裁長官がこの訴訟を選んだのも不思議ではない──彼は司法の右派による再編成の完璧な産物であり、その再編成はとりわけ、国内最大の石油・ガス王であるコーク兄弟によって支えられていたからである。しかし、彼がビッグオイルに媚びへつらったことで生じた損害は、大気汚染だけにとどまらない。カントール氏とリプタク氏はこう報告した。

 「その夜が最高裁判所の現代版『影の審理』の始まりであった、と多くの法律専門家は考えている。最高裁はその後、この秘密裏の手続きを用いて数々の重要な判決を下しており、移民問題から行政権限に至るまで、トランプ大統領に20件以上の重要な勝利を与えてきた」

 連邦司法府が国家生活において政治的に関与する存在ではなく、公正な仲裁者であるという認識は、この出来事によって完全に消え去った。これは、最高裁長官が行った最も冷笑的な行為と言えるかもしれない(民主党が政権を奪還した場合、最高裁改革を躊躇すべきではない)。

 しかし当然ながら、司法府がこのように振る舞えるのは、判事の指名を承認する議会の協力があってこそである。そして議会もまた、他の部門を汚している同じ「油流出事故」に巻き込まれている。今週、ワイオミング州選出のハリエット・ヘイグマン下院議員が、気候変動による被害をめぐる訴訟から産業界を免責する、待望の法案をついに提出したことで、その事実が改めて浮き彫りになった。これは、ここ数カ月で相次いで可決された同様の州法に続くものである。プロパブリカの画期的な調査によると、こうした法律は、右派の司法活動家、レナード・レオ氏(「フェデラリスト・ソサエティー」を通じてロバーツ最高裁を築き上げた人物)が、保守派の実業家、バーレ・セイド氏からの数十億ドルの寄付金を使って画策したものである。セイド氏はDDT増産運動だけでなく、ハートランド研究所にも資金を提供していた(同研究所は気候変動否定派シンクタンクの中でも最も過激な組織で、気候科学者をチャールズ・マンソンのような存在だと主張する一連の看板広告で何よりも有名である)。

 いずれにせよ、こうした州法は有用ではあるが、石油業界にとっての「聖杯」は連邦政府による免責の付与であり、それが実現すれば、ニューヨーク州やバーモント州などの州が近年可決したすべての「気候スーパーファンド」法や、現在裁判所で審理が進められているさまざまな訴訟が事実上骨抜きにされてしまう。石油業界は、自らが選出した大統領が就任するやいなや、この免責の付与を推し進め始めた。2025年3月のウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事には、彼らがその主張を展開したホワイトハウスでの会合の様子が記されている。しかし今──中間選挙後に共和党が議会の支配権を失う可能性が高まっている中──彼らは動き出した。これは実際には挟み撃ちの戦略である。最高裁判所がコロラド州の訴訟を審理し、多くの訴訟が却下される可能性があるからである。
 
 問題の核心はこうである。もしこの法律が可決されて成立すれば、石油業界は、地球の気候システムを故意に破壊したという事実について決して責任を問われなくなる。同様に重要なのは、この法律が、石油業界を何らかの包括的な合意へと導き、事業を縮小させるための唯一の実質的な圧力手段を奪ってしまう点である。これはまさに、最終的にタバコ業界を交渉の席につかせた手段そのものであるが、石油業界は自分たちのはるかに大きな罪を免れようとしている(フィリップ・モリスは喫煙者を一人ずつ死に至らしめたが、エクソン社の煙は地球全体を滅ぼす可能性がある)。カリフォルニア州の元保険長官、デイヴィ・ジョーンズ氏は最近こう述べている。

 「いかなる業界であれ──特に気候変動による住宅や企業、地域社会全体の破壊を助長する温室効果ガスの大量排出を引き起こしている業界が──法の上に立つことは、極めて危険な行為となる。もしビッグオイルが望みを叶えることになれば、それは永続的かつ連鎖的な被害をもたらす不正義となるだろう」

 私たちはこうした攻勢を続ける必要がある。「汚染者負担原則」に基づくスーパーファンド法案が複数の州議会で審議されている──あなたもこの闘いに参加できる。ハワイ州議会では、ラハイナの山火事や先月の大規模洪水といった気候変動関連の被害に対する賠償請求を、保険会社がビッグオイルに求めることのできる強力な新法案が審議されている。私はこのメッセージを伝えるために投獄された経験があるが、おそらくまた投獄されるだろう。

 しかし、私が代替エネルギーの普及推進にますます多くの時間を費やす理由の一つは、石油産業が私たちのシステムにどれほどの腐敗をもたらしてきたかを完全に理解するようになったからである。免責特権を覆す可能性のある民主党の多数派獲得と、石油業界に責任を負わせる新たな法律の制定のために私は全力で闘うつもりであるが、私たちが制限時間内にそうした闘いを勝ち抜くかどうかについては確信が持てない。

 石油産業が金で完全に買収できない唯一の法則は、物理法則と、最終的にはより安価で優れた製品が勝つべきであると示唆する市場原理だけである。石油産業は前者の法則について嘘をつきながら、後者の法則を回避しようと必死になっているが、この場合、彼らの貪欲さがかえって深刻な敗北を招くことになるかもしれない。トランプ大統領によるイランへの狂気じみた攻撃が、主に風力や太陽光といった代替エネルギーへの移行を加速させていることは、今や誰の目にも明らかである(例は数え切れないほどある。例えば、ラファエル・ラシッド氏は、韓国で突如として始まった再生可能エネルギー革命について語っている。ティム・マクドネル氏は、買い手がエジプトなどの国々からクリーンエネルギー製品を求めて中国に殺到する中、中国が有利な立場に立っている様子を詳しく解説している)。何十年もの間、あらゆる議論におけるビッグオイルの最終的な反論は、「温かいシャワーと冷たいビールが欲しければ、われわれなしではやっていけないだろう」であった。しかし今は、彼らなしでもやっていくことができる。

 私が太陽エネルギーに取り組むのは、それが気候変動による被害を抑えるのに役立つからであり、また、巨大多国籍企業ではなく地域社会に力を与え、解放をもたらす可能性を秘めているからである。しかし、エクソン社やシェブロン社といった、私が軽蔑する企業を攻撃する最も鋭い武器であるという理由から、太陽エネルギーに取り組むこともある。正直に言うと、私はこうした企業を憎んでいる。憎まないように努めてはいるが。彼らはこの世界の吸血鬼であり、私たちが幸運にも生まれ落ちたこの地球から生命力を吸い取っているからである。しかし私たちは皆、太陽光が吸血鬼に対してどのような働きをするかを知っている。
(「サブスタック」より、ビル・マッキベン氏の厚意により転載) 

 ビル・マッキベンは、60歳以上の人々を気候と正義に関する行動へと動員する団体「サード・アクト」の共同創設者である。『自然の終焉』やその他20冊の本の著者である。ライト・ライブリフッド賞やガンジー平和賞など、数多くの賞を受賞している。

「ジャスト・ストップ・オイル」の活動家たち、英国・ロンドンのホワイトホールにて(Photograph: Alisdare Hickson, Wikimedia Commons)

『S4:ボブ・ラザー物語』

映画批評:ダグ・グリフィン

 1989年5月、ボブ・ラザー氏はラスベガスのテレビ局KLAS-TVで、調査報道記者ジョージ・ナップ氏のインタビューを受けた。ただし、ラザー氏は正体を隠し、「デニス」という偽名を使っていた。その対談の中でラザー氏は、ネバダ州南部のモハベ砂漠にあるネリス空軍基地近くの悪名高い「エリア51」の一部である、秘密軍事施設「S4」で物理学者として働いていると語った。

 視聴者を驚かせたのは、ラザー氏が、当時9機の地球外起源のUFOを研究していた、米国政府の非公式プログラムの一員だったと主張したことである。彼の仕事は、こうした宇宙船のうちの1機のリバースエンジニアリング(分解工学)、特に推進システムに関して支援することであった。ラザー氏はこの宇宙船を「スポーツモデル」と名付け、直径52.8フィート(約16メートル)、高さ16フィート(約5メートル)と説明した。どうやら、それは液体チタンに似た金属物質で製造されていたらしい。実に異様な機体であり、ラザー氏はそれが他の機体と同様に、人間の手によるものではないと確信した。S4の科学者チームの任務は、推進システムを地球上の材料で再現できるかどうかを解明することであった。

 1989年11月、ラザー氏は再びKLAS-TVのジョージ・ナップ氏の番組に出演し、今回は本人として本名で、内部告発者としての立場を受け入れた。彼は、さまざまな格納庫に保管されていた他の「空飛ぶ円盤」を見た時の衝撃を語った。それらは非公式ながら米国政府の所有物であった。彼はまた、推進システムに使用する反重力装置の開発に関する秘密研究計画が存在することを示す文書を初めて目にした時のことを回想した。その推進システムの一部として、反重力を利用するために、115と呼ばれる元素が使用され、それによってこれらの宇宙船は独特の飛行が可能になっていた。当時、彼はこう述べていた。「地球でこれほど重い元素を合成することは不可能です。……その物質は、超重元素が自然に生成された場所に由来するに違いありません」。S4計画に携わる科学者の間では、回収された地球外宇宙船から500ポンド(約227キログラム)の元素115がすでに回収されていたことは周知の事実であった。

 それから35年以上経った今、ボブ・ラザー氏の驚くべき暴露を改めて検証する新たなドキュメンタリーが公開された。このドキュメンタリーが明らかにしているように、S4施設の存在そのものを積極的に否定することが今もなお「非公式」な方針であり、ましてやそこで行われた研究など論外である。

 『S4:ボブ・ラザー物語』は、映画監督のルイージ・ヴェンディテッリ氏とラザー氏本人が3年以上にわたって緊密に協力し、この映画をできる限り詳細かつ正確なものにした共同作品である。このドキュメンタリーは、物理学者ボブ・ラザー氏の証言、オリジナルの宇宙船(スポーツモデル)と軍事施設の内部空間、特にそれを収容していた「巨大格納庫」の3Dコンピューターグラフィックス(CGI)による視覚的再現、そしてネバダ州の「エリア51」においてリバースエンジニアリングで製作された宇宙船を用いた極秘作戦の存在を示す新たな証拠を組み合わせている。

 4月初旬の公開に先立つプロモーション動画では、次のように述べられている。「UAP(未確認航空現象)、内部告発者、そして政府の秘密主義に対する世界的な関心の高まりを受け、『S4:ボブ・ラザー物語』は、今日の運動の根源を理解する上で重要な役割を果たします。現在語られていることの多くは、ラザー氏が1989年に初めて明らかにした事実に直接さかのぼることができ、この物語は今日、かつてないほど重要性を増しています。『プロジェクト・グラビタウル』[ドキュメンタリー制作会社]の目的は、ラザーの証言を取り巻いてきた数十年にわたる混乱、嘲笑、そして歪曲を払拭することです」

 フォーブス誌の最近のインタビューで、自身の物語を題材にした過去の映画と比べて、この最新ドキュメンタリーをどう評価するかと尋ねられたラザー氏はこう答えた。「比較になりません。ルイージ[ヴェンディテッリ氏]は、細部まで正確にするために、3年以上も私とやり取りを重ねました。制作中は、私に何も見せませんでした。正確さという点では10点満点中9.8点です」

 彼はさらに、S4での研究について、より具体的にどのように感じたのかを尋ねられた。「自分が何に取り組んでいるのかを真に理解したのはいつですか」との問いに彼はこう答えた。「私たちは、重力を発生させる機械を持っていません。重力は物質の特性です。反重力、つまり重力を押し返すものも持っていません。しかし、この装置はそれを可能にします。研究室のパートナーが装置を起動させた後、私は触れようとしました。手が近づいた瞬間、これは地球上の誰かが作ったものではないと悟りました。……興味というよりは、恐怖を感じました。他の文明が作ったものだという認識が頭の片隅にあっただけなのか、それともこの装置が生み出す途方もないエネルギーと、それをどう扱えばいいのか分からないという不安だったのか。……稼働中の小型原子炉をヴィクトリア朝時代に持ち込んだらどうなるか想像できますか。私たちはまさに同じ状況に置かれているのです」

 ドキュメンタリーが示すように、ラザー氏の最初のインタビューから長い年月が経ち、権力者たちが彼の体験談を否定する事例が数多くあった。ラザー氏によると、彼の雇用記録と学歴記録はすべて削除または改ざんされており、特にS4軍事基地やその前のロスアラモス研究所での勤務期間を示す記録は改ざんされているという。S4で彼が勤務していた請負業者「EG&G」とアメリカ海軍は、物理学者としての彼の雇用記録は一切ないと否定している。しかし、映画の中でジョージ・ナップ氏は、ロバート[ボブ]・ラザー氏が問題の期間にロスアラモス研究所と、その後にS4で勤務していたことを示す文書証拠を提示し、この主張が誤りであることを示している。ナップ氏はまた、公式の否定にもかかわらずS4基地が実際に存在することをネリス空軍基地に認めさせた。ジョージ・ナップ氏は、ラザー氏の証言の信憑性を証明するため、ラザー氏がインタビューに応じる前にこの調査を行ったようである。

 『S4:ボブ・ラザー物語』は、1989年にこの勇敢な(しかし広く信用を失墜させた)物理学者が発表した当初の情報を、視覚的にも印象的な形で再現した魅力的な作品である。彼は、自身が関わっていた秘密の政府プログラムについて沈黙を守ることができなかった。このプログラムはそれ以来ずっと、政府によって国民から隠蔽され続けてきた。約2時間のこの作品は現在、Amazonプライム・ビデオで視聴可能である。

『S4:ボブ・ラザー物語』(ドキュメンタリーの予告編からの静止画像)

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。現在の危機に関連する回答の選集を掲載する。

Q 戦争行為を終わらせるためにあるいは制限するために、より良い状況を中東に創り出すのに貢献するにはどうすればよいか示唆していただけますか。

A 私の考えでは、まず最初の仕事は中東に存在する多くの問題を扱うための国際会議を組織することです。第一の議案はイスラエル・パレスチナ問題でなければならないと思います。パレスチナ人に故国を与えることが唯一の公正な解決です。そうでなければ持続する平和は不可能です。イスラエルは限りなくずるずると先に延ばすだろうと私は思います。和解を成立させるためにはマイトレーヤの出現を必要とするかもしれません。

 湾岸紛争でイラクとサダム・フセインの側についたPLOの最近の行為は、それがいかに正しくとも、彼らの大義を促進する助けになりません。PLOの指導層は失敗する機会をつかまないようにするのが不可能なようです! しかしながら、正義は彼らの側にあります。そして今や関連している国々のほとんどが、米国でさえも、ついにその正しさを認めています。

 現在存在するさまざまな独裁的な軍部による専制政治や王侯支配は、民主的な政府と合意による政治に変わらなければなりません。例えば、シリアは最もひどい軍の独裁主義の圧政が行われており、サダム・フセインと同じように悪い、そして野心的な支配です。彼らが最も大きなライバルであるイラクに対抗する“クラブ”に加わったために、これらのことすべてが見逃されています。クウェートとサウジアラビアの統治者一族の貪欲と独裁的支配は悪名高いです。

 この地域の国民の間に富を再分配することがまず優先されるべき議題でなければなりません。そのような変容が起こるためには長い期間が、おそらく何年もかかるでしょう。

 しかしひとつだけは直ちに達成することができるはずです。それは複雑な洗練された大量殺戮兵器をこの地域に無責任に供給することを止めることです―─私は完全な封鎖を提案します。この“市場のフォース”に基づく冷笑的な貿易は戦争の炎を煽り立てるためだけに働きます。今それはもう誰の目にも明らかであるに違いありません。
(シェア・インターナショナル誌1991年4月号)

Q 国連はボスニアの危機の解決に当たって、何を間違えたのでしょうか──ハイアラキーならそれをどのようにして解決するでしょうか。

A 私の師はそれに関して「力のマント」と題する記事を書きました。それを私たちはニュース・リリースとして世界中のメディアに送りました。覚者は、ボスニアやルワンダ、そしてソ連で起こっている状況に対処することのできる「歯」、つまり軍事力を持つ国連の創設を呼びかけました。強い国連がなければ、このような戦争がこれからも続くでしょう。

 ユーゴスラビアのミロセビッチやセルビアのカラジッチのような人々は、国連の弱体化と世界のさまざまな不穏を、自分たちが領土と権力を得ることのできる状況をつくる機会と見る山師──権力に飢えた人間──です。国家主義の波と自己表現に向けての志向をさまざまな人々の中に解放したソ連邦の崩壊を、彼らは自分たちの権力を得るために利用しました。彼らは権威主義的でファシストタイプの独裁者であり、国民の愛国志向には本当に興味がありません。

 それに対抗する唯一の方法は、すべての国々に支持される十分な軍事力を持つ国連です。すべての国々が十分な人員と軍事力を提供しなければなりません。戦争をしなければならないというのではありません。ただそこにいて、行動する準備を整えておくことです。そうすれば、世界中で頻繁に起こっているこのような状況がさらに起こるのを防ぐことができるのです。

 国連がサラエボの丘の斜面にいるセルビア人勢力に対して爆撃の威嚇をしたときにセルビア人が撤退し、サラエボが突然「安全」地帯になったことは、意味のないことではありません。これがボスニア全体に起こることが可能ですが、大国──特にイギリス、フランス、ドイツ──は自国の些細な政治問題と自国の経済に関心を向け過ぎているので、ボスニアでのセルビア人の行為に対して正しく対処できる資金と軍事力を投入することをやりたがらないのです。

 国連は人類の名の下で行動するに十分なだけ強力でなければなりません。危険は今日あまりにも大きいのです。彼らが核爆弾を入手しさえすれば事態はまさに非常に危険になります。しかもそれはロシアで安く購入することができるのです。
(シェア・インターナショナル誌1995年4月号)

Q カルマを集団、国家、全世界のようなもっと広い視野から見た場合、人間の大集団としての私たちが行うことはこの惑星の生命に影響するのですか。

A はい、全くそうです。私たちはいつもそうしています。政府はいつもそれを行っています。例えば、ヒトラーのような人間はこの惑星の生命を何年も荒廃させるような戦争を起こしました。今日のボスニアの戦争はセルビア反逆者グループの指導者とセルビアの大統領によって起こされています。この二人の人物は、彼らの手の内で苦しんでいる何十万ものボスニアとクロアチアの人々に対して巨大なカルマ的負債を負っています。先進国の行動の結果、第三世界で何百万もの人々が飢え死にしています。私たちがこうして話している間にも約40の戦争が進行中です。それらの戦争が続いているのは、豊かな国々が彼らに武器を与えているからです。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)

Q 地球上における生活を他の方法で変えるのはどうでしょうか。私たちの思考と行動によって気候や天気も変化するのですか。

A はい、そのとおりです。私たちは天気に大きな影響を与えています。私たちの破壊的な思考は世界の気候パターンを司っているエレメンタル・フォースに影響します。私たちの思考が(今日大部分においてそうであるように)不均衡であるならば、これらのエレメンタルも均衡を崩します。その結果が、地震、嵐、竜巻、大洪水など、世界の多くの地域を荒廃させている天災なのです。これは私たち自身の行動の結果です。私たちはそれを神の行為だと言いますが、神の行為ではなく人類の行為であり、間違った思考と行動によって、エレメンタル・フォースの均衡を乱しているからです。私たちが次第に均衡を取り戻すにつれて、これらのフォースも均衡を取り戻し、気候も通常のパターンに戻るでしょう。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)

Q 正しい行動をするということには、良い理由があるわけですね。

A 善意は「割に合う」のです。善意を表現することは私たちの存在の不可欠な性質です。

 悪意を表現すれば、悪意のカルマを刈り取ります。善意は人類が全体として示すことのできる愛のエネルギーの最も低位の様相です。これをできる限り把握し、広め、顕示することがどうしても必要です。そればかりではなく、それは個人にとっても十分「割に合う」ものなのです。善意は善意を生み、やがてそれは愛になっていきます。善意は愛を顕示するための最初のステップです。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)