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マイトレーヤと民衆の声―選集

Maitreya and the voice of the people──a compilation

 世界教師マイトレーヤ、世界における彼の臨在、私たちの人生を鼓舞するような彼の影響力についての引用文の選集を掲載する。この選集は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻、第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 正義(公正)のみが人間が欲する平和をもたらすだろう、そして正義が支配するときにのみ、戦争は褪せた過去の記憶となるだろう。ほとんどすべての国において、マイトレーヤはあらゆる分野にヘルパー(助け人)たちのネットワークをつくっておられる。そのようにして彼は新しい時代の骨組みをつなぎ合わせておられる。
 これらの選ばれた働き人(ワーカー)は彼らの任務を良く知っている。彼らは間もなく表面に出てきて、新しい思考を世界にもたらし、正義を人間の第一の目標にすることがいかに緊急なことかを示すだろう。このことのみが戦争の災いに、恐怖という疫病に、永久に終止符を打つことを示すだろう。そしてわれわれの経済制度の合理的な再構築のみが正義を可能にし、信頼という基盤に基づいて人類を共に歩み寄らせるだろう。そのようになるだろう。かくしてマイトレーヤの智恵と教訓は人間の思考に浸透し、影響するだろう。

(『覚者は語る 第1巻』─前例のない時─より)

 わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも加わるように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信より)

 マイトレーヤは言われます。「何事もひとりでに起こるものはない。人は行動し、その意志を実行しなければならない」(メッセージ第31信)。私たちはただ座ってほかの誰かがやってくれるのを待っていてはいけません。変化を起こしたければ私たちがそれをしなければなりません。変化を要求し、デモ行進に参加し、連帯し、合法的なあらゆる方法を使って変化を生み出すことのできる人々に変化への欲求を伝えなければなりません。誰もが、道を先導し、変化を要求し、すべての人のための正義と自由を要求する機会を持っています。……マイトレーヤにできるのは、人間を教育し、知らせ、鼓舞し、頼りになる器──世界のすべての国の民衆の声──をつくることです。それに対して世界のどんな国の政府も立ちはだかることはできません。明確な表現能力を持つ民衆を生み出すことです。平和、正義、自由を求める、知らされ、教育された世界的世論がとても必要です。そのようにして変化は起きるでしょう。

(『人類の目覚め』)

 平和と正義と同胞愛を呼びかける者すべてを、わたしは支える。兄弟たちを愛する者たちすべてを、わたしのもとに招く。彼らはあらゆる党派から、あらゆる国家から、わたしの周りに集い来るだろう。わたしは彼らの心〔ルビ:ハート〕を希望と愛で満たす、そして彼らはその数を増し、勢いを増して、世界を征服する。この過程は始まった。すでに人々の声は聞かれ始めている。ますます声を大にして、彼らは正義と平和を求める。

(『いのちの水を運ぶ者』第131信より)

 新しい声が人事の中に聞こえはじめており、国家のリーダーたちの中で敏感な心(マインド)を持つ数人によって明確に表現される。この声はわれわれの時代の最も必要とされることをますます表現していくだろう──平和、寛容、過去の過ちの許し、すべての者の利益のための協力と分かち合いである。その声は、人間同胞を愛する者すべてのハートとマインドから発せられるだろう。そして世界の再建と再生への打ち破られることのない要求が出されるだろう。その声は新しい時代の声である。それはマイトレーヤの声である。

(『覚者は語る 第1巻』─マイトレーヤの声─より)

 人間は非常に病的な状態にあるこの世界を救わなければならない。わたしの覚者たちとわたしは、そうする方法を示すであろう。世界の一般の人々によって、その努力がすでに始められているのを見て、わたしたちの心(ハート)は喜ぶ。わたしはそのような人々に今語りかけている。あなた方の声を大きく上げなさい。あなた方の必要を世界に告げなさい──平和の必要を、正義と自由の必要を、宗教や皮膚の色や人種が何であれ、すべての人間が調和のうちに生きることの必要を告げなさい。すべての人間は本質的にひとつである。彼らはわたしの兄弟であり、わたしは一人ひとりを愛する。

(マイトレーヤ、2008年3月27日、『覚者は語る 第2巻』)

 あなたの声を聞かせなさい。あなたが信じるもののために語りなさい。すべての人のための正義と自由を信じるなら、そう言いなさい。記事を書き、新聞に送りなさい。大昔からのグラマー、イリュージョン、抑圧の束縛から人類を解放するためのあなたの貢献として、このことについてあなたの意見を述べることで貢献しなさい。世界を変えなければならないのは人類自身だということを覚えておきなさい。マイトレーヤは鼓舞し導くためにやって来られますが、私たちが仕事を行わなければなりません。

(『光の勢力は集合する』)

 包括性と愛、正義と人間の精神の自由のために闘う者はすべて、彼の周りに集うであろう。分離主義と搾取、競争と貪欲に味方する者は、同じく明らかになるだろう。そして人類の前にある選択は非常に明瞭になるだろう──愛と憎しみ、分かち合いと貪欲、平和と戦争、生と死との間の選択である。マイトレーヤは(メッセージ第11信の中で)言われた。「わたしの心はあなた方の答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」と。彼の愛のエネルギーに応えて、人々はすべての国々において、様々なグループをつくり、正義と平和と正しい関係を要求するだろう。間もなくこれらのグループは世界で最も大きな、最も強力な勢力となり、平和と善意の新しい時代を招じ入れるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

 正義(公正さ)が君臨するまでは、真の平和は決してないだろう。一歩一歩、人間はこの論理に気づくようになるだろう。人々は、選択肢がないことを理解するようになるだろう。もし人間が生存し、栄えようとするならば、不正義と戦争を放棄しなければならない。人間はこのチャレンジ(挑戦)に応えることができるのか。人間は地球上での長い逗留のあいだに多くの栄枯盛衰に直面し、克服してきた。今日、マイトレーヤと彼のグループ(覚者たち)に導かれて、人間は自分たち自身のために行動し、正義と分かち合いへの呼びかけに応えるように鼓舞されるだろう。

(『覚者は語る 第2巻』─人々は呼びかけに応えるだろう─より)

 すべてが非常に急速に動いているので事態は政治家の手に負えない。新しい政治の時代が始まった。認識が人々を自らの基本的人権に目覚めさせ、自由とそして自らに対する、またお互いに対する責任に目覚めさせている。

(マイトレーヤの側近、『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 マイトレーヤの任務は、世界世論を活気づけて、それを数個の単純なアイディアに集中させ、人々が至るところで、正義を、自由を、呼びかけるようにすることである。正義を達成し、戦争を終わらせ、平和を創造する唯一の方法として分かち合いを呼びかけるようにすることである。平和とテロリズムの終結は正義の創造にかかっており、それを達成する方法は一つ、世界資源の分かち合いである。

(『多様性の中の和合』)

 やっとのことで、富裕国の政府は正義と平和を求める国民の要請に応えつつある。彼らの将来は、国民の声に、ますます明確に強力に響いてくる国民の意志表明に、耳を傾けるかどうかにかかっていることを、彼らは感知する。諸国の政府に理解させよう、国民の声は智恵の声であることを。それはリアリズム(現実感)と真理への呼びかけであり、健全なより良い世界につながる唯一の行動への呼びかけである。

(『覚者は語る 第2巻』─暗闇の中から─より)

 それでは、一体どこに障害があるのか。これらは人間が造ったものである、我が友よ──法の否定、人を人から分離し、子供を愛しい子供とそうでない子供とに分離する。人がこれに気づくとき、世界は息を吹き返し、新たに輝くだろう。だから、分かち合いと正義と真理の法を教えることをあなたがたの務めとなしなさい。正義と愛の顕現なしには、すべてが無に等しいことを人々に気づかせてあげなさい。人類はこの真理の発見の門口に立っている。あなたがたの中にわたしが存在することが、これを確実にする。

(『いのちの水を運ぶ者』第126信より)

 あなたは一人ではありません。世界中の何百万もの人々の一人です。正しく思考する何百万もの善意の人々の一人です。彼らに加わりなさい。彼らも、あなたと同じように世界の平和を欲しており、世界にある不正義(非公正さ)が平和を妨げていることを知っています。……人類は善に向けての途方もない力(フォース)であり、変化は民衆の上げる声を通して起こるでしょう。すべての国で民衆の声が沸き上がるでしょう。それは、人々が知ろうが知るまいが、マイトレーヤによって鼓舞され、導かれ、活性化されるでしょう。民衆の一致した意志が政府に変化を強いるでしょう。

(『人類の目覚め』)

 今日、変化の必要を認めてはいても、まだそれに抵抗する者が多い。古き使いふるされた過去の世界がくずれていくのに気づいていながら、なお古い形態にしがみついている者が多い。しかし国々に新しい声が聞こえる──希望と約束をはらんだ真理の声が、新しい時代の声が。この声は人々の心に刻みつけられていく、次第に強さを増しながら。なぜならこの声は、人間を通して語る神の声であるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信より)

 世界中に起こっている強力な出来事──今は毎日のように起こっている──は、死滅しつつある文化の死にぎわを目撃しているのであり、そしてそれは暗に新しい文化の創造を意味するという認識を人々の裡に目覚めさせている。新しい文化がどのような形を取るかは、大体においてまだ漠然として実体のないままであるが、一つの要素はすでに大衆およびメディアの心に刻みついている。つまり民衆の声の増強とその声を聞こえさせようとする決意の増大である。これがわれわれの時代の最も重要な政治的出来事である。世界を通じて、各国の国民が自分たちの運命をコントロールしつつあり、自分たちの権利を要求しつつある。人間の神性に本来備わった特性である自由を求める裡からの呼びかけがあらゆる人種、信条の人々を団結させており、その声はますます高まりながら反響を起こし、また反響を呼んでいくだろう。圧政の最後の砦が崩壊し、人間が生得の権利を受け継ぐまで、それはこだまするだろう。これがすべての人間の待望する未来である。

(『覚者は語る 第1巻』─民衆の声─より)

 人類は平和に共に生きるべきであるという希望を分かち合う者たちはすべて、わたしのために働く者たちである。平和と分かち合いと正義が、わたしの教えの中心である。この真理の光の輝くところに、わたしは目を向ける、そしてその光の管を通してわたしの愛を送る。そのようにして、わたしは働く。そのようにして、わたしはあなたがたを通して世界を変えていく。

(『いのちの水を運ぶ者』第92信より)

マイトレーヤの教え ―選集

  Maitreya’s teachings── a compilation

世界教師マイトレーヤ、世界における彼の臨在、私たちの人生を鼓舞するような彼の影響力についての引用文の選集を掲載する。これは三つの選集のうちの2番目のもので、最後の選集はシェア・インターナショナル誌12月号に掲載される。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻、第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 マイトレーヤが世界の前に現れるとき、人はこの方を以前から知っていたことを、そして、彼の教えは予想外のものではなく、彼らの思考のレベルを超えるものでもないことを悟るだろう。彼は実に単純明快であり、すべての者が理解できるだろう。
 まさに彼の単純さこそはびっくり仰天させるだろう。にもかかわらず、ほとんどの人は彼らが聞く教えを新しい方法で、突然悟ったような真理として、新しく彼らのより深いレベルに触れる真理として経験するだろう。アイディア(理念)は単純かもしれないが、それは人々の心(ハート)に共鳴し、新鮮で活気あるものとして感じるだろう。
(『覚者は語る 第2巻』─最初のステップ─より)

 わたしの教えへの鍵は、あなたがたが知っているように、分かち合いの原則にある。人間が為すすべてのこと、人間が為すであろうすべてのことは、単純(シンプル)な基本的な真理に基づく──即ち、わたしたちが神と呼ぶ方から、すべての人間のための摂理が流れ出づるということである。これを事実として受け入れなさい、我が友よ、そしてあなたの霊性を顕しなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第69信より)

 彼は本質的に「霊的教師」であり、世界の政治、経済、社会的必要への関心を包含しています。彼は世界教師であり、宗教を持つ人にも持たない人にもすべての人々にとっての教師です。多くの人々は宗教的な道だけが霊的な道だと思いがちです。それは神を体験するための多くの道の一つにすぎません。私たちはあまりにも深い物質主義の中に政治や経済を覆い隠したので、今日のような危機的な状況を迎えたのです。私たちはすべての人々のために、分かち合いと正義と自由を通して霊的な政治と経済を持たなければなりません。……
(『多様性の中の和合』)

 わたしの計画は、真理の単純(シンプル)な教えを世界に放つことである──人間は一つであり、すべてが兄弟同胞である、神はすべての人間を平等に愛する、自然は、すべての者が分かち合うように、その食物を提供する。わたし自身、人類の体験を経てきた者であるから、人間が窮地を切り抜けていくための答えを知っている。変化し、人間同士が正しく交わり、神の意志を正しく顕していくための単純な方法を教えよう。
(『いのちの水を運ぶ者』第55信より)

 マイトレーヤの思考の中心的なものは、一体性についての概念であることを発見するだろう。人間は彼ら自身をひとつとして見なければならないことを、各人が和合した全体──人類家族──の部分であり、そして彼らがやることすべてがその一体性を反映しなければならないことを、マイトレーヤは請け合うだろう。このリアリティ(実相)を十分理解し得ないことが、われわれのすべての困難や苦労、不調和や恐怖、葛藤や戦争につながっていると主張されるだろう。
 「あなたの兄弟を自分自身として見なさい」とマイトレーヤは言われる。すべてのものがそこから取ることのできる国際的な貯蔵庫をつくりなさい、そのようにして分かち合うことによってのみ、世界は再生される、というのがマイトレーヤの教えである。
(『覚者は語る 第Ⅱ巻』─人類の一体性─より)

質問 マイトレーヤが出現されるとき、私の意識のレベルは自然に上がりますか。特別な訓練をする必要がありますか。
答 意識的な認識の増大は、マイトレーヤのエネルギーと教えにその人がどれだけ反応することができるかによります。“自動的”に起こるものは何もありません。最も大切なことは“真我”を知ることであり、そのために最も容易な方法は心(マインド)の正直さと、生気(スピリット)の誠実さと無執着を実践することである、とマイトレーヤは言われました。この過程を助けるために、マイトレーヤは「新しい時代の祈り」を授けてくださいました。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 マイトレーヤは人間がこの地上に存在する理由を教え、この目的を成し遂げる方法を教えるだろう。各人の裡に、「光の存在(Being)」が宿ることを教え、そしてその存在になることを鼓舞されるだろう。人間と神の間には、無知と恐怖以外の何ものも立ちはだかっていないことを思い出させるだろう。人間をその罪意識から解放し、喜びに向けさせるだろう。罪意識も恐怖心もなくなると、人は愛を知ることを示されるだろう。
(『覚者は語る 第2巻』─驚嘆すべき出来事、門口にあり─より)

 人類の特質に関する教えの中で、マイトレーヤは「真我のみが重要である」と言われる。真我を神、主、絶対と同等視される。「あなたはその真我であり、不滅の存在である」。われわれの苦痛や苦悩は、われわれが自分たちを真我の乗り舟──肉体、感情情緒、知性(マインド)の創造物──と同一認しているという事実のためであると言われる。自分自身に問いなさい、「私は誰か」と。そうすれば、真我を、肉体と、あるいは自分の感情、またはエネルギー構造と、あるいは自分の知性(マインド)の創造物、つまり自分の信念や思考と同一認している自分に気づくであろう。マイトレーヤは自己尊敬、認識、無執着の重要性を強調される。「自己尊敬は認識の種子である」と言われる。「無執着なしに救済はない」
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 「わたしは新しい宗教を創始するために来たのではない。あなたたち一人ひとりは自分たち自身の宗教的伝統の中で成長し続けるべきである。わたしは信奉者をつくるために来たのではない。あなたがわたしを見るときがきても、わたしの後を追いかけてはならない。もしわたしの後を追いかけるならば、わたしを見失うだろう」。「わたしは真我実現の術を教えに来たのである」。これはイデオロギーでも宗教でもなく、あらゆる宗教の人々に、そして宗教を持たない人々すべてを益するものである。「わたしはすべての人々に属する」
(『いのちの法則』)

 根本的に、彼が言わんとすることをわれわれはすでに知っているし、真実として受け入れています──すなわち、正しい人間関係が人生の根本であるということ。一瞬一秒、われわれは、己の理念と行為によって、原因をつくり出しており、その結果が、良きにつけ悪しきにつけ、現実のわれわれの人生なのです。これが原因結果の大法則です。
 この法則と再生誕の法則との関係を理解するならば、すべての関係が害をなさないものでなければならないことを悟るでしょう。正しい関係ということの正しさ、必然性、その「常識的な当たり前さ」を納得するようになるでしょう。
 これがマイトレーヤの教えの特質であり、根本的には、われわれがすでに知っているところのものですが、彼はそれを繰り返し、また、それを実際に行う方法を示される──国際的なスケールで、分かち合いと協力を通して。そして、恐怖を人の心から取り除くでしょう。飢えの恐怖、戦争の恐怖、今日何百万の人間の上に覆いかぶさっている恐怖と不信と絶望を取り除いていく。その結果、人間の思考方向に大きな変化をもたらし、正しい関係を築きあげるための道をつくるのです。
(『世界教師(マイトレーヤ)と覚者方の降臨』)

 人間は幸せになるためには「いのちの法則」──原因と結果の法則、再生誕の法則、無害と犠牲の法則──の範囲内で生きなければならない。これらの基本的な法則はいにしえの道標であり、それが人間を自己破壊と後悔から守る。
 マイトレーヤが公の視界に進み出るとき、あなた方は再びこれらの法則について聞くだろう。なぜならそれらがマイトレーヤの教えのすべての基礎をなし、地球上のすべてのいのちの基礎であるから。
 人間の目覚めは、彼らがこれらの法則の重要性を把握し、自発的に迅速な変化を起こしていくことにかかっている。
(『覚者は語る 第2巻』─人間の運命(さだめ)─より)

 わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。
(『いのちの水を運ぶ者』第29信より)

 マイトレーヤは、人類がこの惑星を救い、人類自身が破滅しないようインスピレーションをもたらすためにやって来ます。教えを通して、その変化を起こすインスピレーションを私たちに与えようとします。これが彼を「救世主」であると考える大半の人々が抱く期待です。しかし私たちは自分自身で働かねばなりません。ずいぶん前に彼が言われたように、すべての石、すべての煉瓦は人類自身によって築かれねばなりません。「わたしは大計画の設計者であり、あなた方は真理の寺院の建設者である」
(『全人類のための世界教師』)

 マイトレーヤの使命は、人間の生活のすべてを包含するだろう。マイトレーヤのエネルギーとインスピレーションはすべての分野を刺激し、人類は彼を本来の姿である世界教師(ワールドティーチャー)として知るだろう。彼の指導のもとに、人類は世界をより正しい霊的な線に沿ってつくり直し、このようにして達成の山頂へと登り始めるだろう。
(『覚者は語る 第1巻』─マイトレーヤの使命─より)

 彼は個々の宗教団体のために来るのではありません。事実、彼は宗教の教師そのものではありません。彼は霊的教師であり、言葉の最も広い意味での教育者です。彼は人類にそれ自身の本性について教え、私たちは神であり、すべての個人の裡には私たちを全宇宙と結び付ける神の閃きが宿っていることを示すためにやって来たのです。これは内的なリアリティ(実相)です。彼は人類を鼓舞し、そのリアリティを明かし、覚者方のような、潜在的にだけではなく実際に神聖な存在となるように導くためにやって来ます。
(『大いなる接近』)

 平和と分かち合いと正義が、わたしの教えの中心である。この真理の光の輝くところに、わたしは目を向ける、そしてその光の管(チャンネル)を通してわたしの愛を送る。そのようにして、わたしは働く。そのようにして、わたしはあなたがたを通して世界を変えていく。
(『いのちの水を運ぶ者』第92信より)

 現在の混乱と脅威は、過去の悪を正し、諸国家の間に正義を創り、古い論争を解決し、国際法規を支持するための新しい平和的な協力の時代の前奏曲にすぎない。人々は将来、この時を振り返って見るとき、それが最も輝かしい夜明けの前の暗い夜であったことを知るだろう。そしてこの波乱の多い時期に生きてきたことを喜ぶだろう。
 世界は偉大なる教師を待つ。その教師は、出現して、すべての者の完全な視界の中で教え、奉仕する機会を待っておられる。
(『覚者は語る 第1巻』─夜明け前の暗闇─より)

新しい時代の祈り

わたしは宇宙の創造主である。
わたしは宇宙の父にして母である。
すべてがわたしから来る。
すべてがわたしに戻る。
心と生気と肉体はわたしの宮殿である。
真我はその中にわたしの至高の存在と生成を実現する。

 世界教師マイトレーヤによって与えられた「新しい時代の祈り」は実際には、呼びかけ的な効果を持つ是認であり、人間と神は一つであり、そこに分離はないということをわれわれが認めるようになるための強力な道具でありましょう。「わたし」とは、すべての創造の背後にある聖なる(神の)原理のことです。真我は聖なる原理から輝き出ているものであり、それと同じものです。
 このマントラを使う最も効果的な方法は、集注した意志を持って、注目をアジュナチャクラ(眉間)に置いて、その言葉を唱える、または思うことです。マインド(識心)がその概念の意味を把握し、それと同時に意志が持ち込まれると、そのときこれらの概念は活性化するでしょう。そうするとマントラはその効力を発揮します。毎日真剣にこの祈りを使うならば、あなたの裡にあなたの本当の真我についての認識が生じるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

マイトレーヤ、途方もないアバター ――選集

  Maitreya, an extraordinary Avatar── a compilation

マイトレーヤの起源

 キリストの真の特性を理解するためには、神の同等な子供たちの一人として見る必要がある。人間はそれぞれに潜在的に完全な神性を賦与されており、その神性の顕現の度合いのみが異なるのである。
 キリストがその神性を完全に達成されたということは彼の栄光であり、その業績に我らは敬礼する。この業績が確かに稀であることは議論の余地なく真実である。しかし人間にとって、キリストの驚くべき事実は、彼が人間の一人であるということである。人間の試練と苦悩の中で、彼が知らないものは何もない。人間がいまだにたどっている道の一歩一歩を、彼もまた労を惜しまずたどってきたのである。人間の体験の全展望の中で彼が分かたなかったものは何もない。かくして、彼は真に「人の子」である。

(『覚者は語る 第1巻』─「人の子」─より)

わたしの任務は、成功のうちに続く。
わたしの心(ハート)は、わたしを思う者たちすべてを包む。
わたしの愛は、兄弟たちを愛する者たちすべてを抱く。
これが真であることを知り、わたしの援助を求めなさい。
あなたがたがわたしを見るとき、素朴(シンプル)なる神の男があなたがたの中に居ることを知るであろう。
他の人間と変わらないような男であるが、長い長い間、ある特定の道を歩み、その道をよく知る者であり、それゆえにあなたがたを導くことができる者である。
その道は、我が友よ、わたしがあなたがたのために持っている宝である。
この可能性に、あなたがたの心を目覚めさせ、目標に到達しなさい。
道は単純(シンプル)であり、道は確かである。
わたしの教えが、あなたがたをそこへ導くであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第93信より)

質問 マイトレーヤはどこからやって来ましたか。彼の起源は何ですか。金星からですか、それとも他の太陽系からやって来たのですか。あるいはシリウスから来られたのですか。

答 マイトレーヤは私たち地球の人類から出て来られた方であり、人類の中で一番最初に“成し遂げた”、つまりイニシエートになられた方です。

(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

質問 マイトレーヤは彼の肉体の不滅性について、あなたに何と伝えられましたか。彼はヒマラヤに非常に長い間住んでいたようなのですが。

答 マイトレーヤはヒマラヤ山脈(約5,400メートルの高所)にある彼の隠遁所に、2,000年の間「光体」にて、すなわち、完成された高段階の覚者の復活し、昇天された体にて住んでおられました。その光体は、彼の言葉で言うと、今「休ませて」あります──仮死状態です。彼が今ロンドンにて生活し働いている体は、この使命のために特に御自身で創られたものです。……

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

質問 マイトレーヤ如来は家族を持っていますか。

答 いいえ。人間王国全体が彼の兄弟姉妹であります。彼は人類家族の一番上の兄です。

(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

質問 マイトレーヤという名前はご自分で選ばれたものですか。

答 いいえ。ずっとずっと大昔に、アトランティス期の半ばに、彼が第2段階のイニシエーションを受けた時、彼の師から与えられたものです。うれしい者、喜びや幸せをもたらす者という意味です。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

 マイトレーヤほど(その使命を遂行するのに)よく適ったアバター(大聖)が世界におられたことは一度もありません。そのようなアバターが必要とされた時代もありませんでした。この世界は今や非常に複雑で、非常に分裂しており、善と悪、肯定的な要素と否定的な要素の両方で満ちています。これらのフォースのすべてが和解されなければなりません。それがマイトレーヤの目標です。彼の力と洞察を使い、彼の特性を、すなわち愛を世界に確立することが、キリストのハートの中の切望です。そのようにしてマイトレーヤは私たちに、いかにして愛するかを教えるのです。
 「そしてさらにまた愛することを」教えるのです。さらにまた愛するということは通常の反応的な意味ではなく、完全に無条件に、覚者方が行うような意味で愛することです。これが人間の同胞愛を確立するでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

人は、わたしやわたしの兄弟である覚者たちのことを、掛け離れた存在として考える。
これは、我が友よ、およそ事実からほど遠いことである。
あなたの心(ハート)のうちに感じられる愛の律動の一つ一つが、わたしの心に記録される。
これがわたしとあなたがたとの関係を表す端的な真理である。
だから、我が友よ、あなたの期待の思いを感じ、あなたが恐怖の思いから解放されるのを感じるとき、あなたの信頼の思いを知るとき、それがわたしにとって、どれほどの喜びであるかを知ってほしい。……
わたしの足が、すでに都会の舗道を歩いたことをあなたたちに告げる。
これは、我が友よ、まことである。
わたしは人間をよく知っている──

彼らの希望と恐怖を、彼らのあこがれや切なる思いを、善なるものに対する彼らの志向を知っている。
このすべてを、わたしは頼みにしている。
わたしのこれからの仕事を援けることを、あなたの任務となすことを公言しなさい。
そしてわたしの愛の回路となりなさい。
このようにして、あなたは、あなた自身の運命をも、全うするであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第73信より)

マイトレーヤのマヤヴィルーパ

 マイトレーヤは、イエスを通して行ったように、弟子の肉体を使用すること(世界教師の出現に使われる通常の方法)もできたのですが、今回の彼の目的は当時とは異なります。彼はこの惑星のハイアラキーの長として、そして彼のグループのリーダーとしてここにいるのです。彼のグループである覚者方もまた出現しつつあり、マイトレーヤ御自身もやって来ます。また、彼は2,500年の間、人類とともに留まります。そのため、非常に特殊な乗り舟(肉体)が必要です。それは肉体で私たち人間のレベルで生きることの緊張に耐え、さらにキリストとしての彼の仕事を行うために──そして、彼の本来の姿を私たちに確信させるために──彼の(宇宙的な)霊的意識に感応できるものです。

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

 その肉体は、われわれの波動に耐えられるだけ基礎的であり、弾力性のあるものでなければならないし、また同時に、キリストであることを確信させ、キリストとしての彼の任務を成し遂げるために、彼の真の霊力を持ち込めるだけの精妙さがなければなりません。キリストとしての任務とは、平和の霊または平衡の霊のエネルギーと、統合の大聖のエネルギーを放つこと、仏陀のエネルギー、宇宙のキリストのエネルギー、キリスト・マイトレーヤ御自身の愛の光、流入してくる宝瓶宮(アクエリアス)のエネルギーと退去しつつある双魚宮(パイシス)のエネルギー、これらのすべてを合わせたエネルギーを放つことです。今日のキリスト・マイトレーヤほどのエネルギーを備えたアバターは、これまでに一人もいなかった。意志と愛と光のエネルギーを備え、これらすべてを一つの肉体に宿し、しかもその肉体は、われわれの粗雑な波動に耐え得るだけの弾力性のあるものです。

(『世界教師(マイトレーヤ)と覚者方の降臨』)

あなたがたは、もうすぐ、人それぞれのかたちでわたしを見つけるであろう。
このことを告げにきた。
わたしの愛する弟子イエスを求める者は、イエスの特性をわたしの中に見いだすだろう。
教師としてのわたしを探す者は、より的に近い、わたしは教える者であるから。
徴を求める者は、それを見つけるであろう。
しかし、わたしの顕れ方は、もっと単純(シンプル)である。
あなたがたとわたしを分かち隔てるものは何もない。
もうすぐ多くの者が、そのことに気づくであろう。
わたしはあなたがたと共に在り、あなたがたの裡に在る。
わたしであるものを、あなたがたを通して表すことを願う、そのためにわたしはやってきた。

(『いのちの水を運ぶ者』第10信より)

マイトレーヤ──日常世界で生きる

 マイトレーヤは決してこの世界を去ったことはありませんでしたが、私たちの日常の世界に戻って来られたのは1977年7月19日でした。1977年7月8日に、この使命のために特に御自身でおつくりになられた身体で山を降りて世界に出て来られました。……その身体を新しい風土に慣らすために数日間パキスタンの平地で過ごされ、7月19日に現代社会における拠点地として選ばれたイギリスのロンドンに到着され、それ以後ずっとアジア系移民社会に住んでおられます。

(『全人類のための世界教師』)

 マイトレーヤは、人間の中にひとりの人間として御自身を紹介し、何も要求せず、誰の忠誠をも要求しないだろう。彼のアプローチはシンプルで直接であり、彼の挙動は穏やかで落ち着いているだろう。彼のマインドの明晰さは注目を引くだろう。彼の智恵は人間の恐怖を克服するだろう。彼の発言の誠実さは人間の心(ハート)を溶かし、憎悪と貪欲の重荷を取り除くだろう。かくして、人間は新しい神性の出現を体験するだろう。その内に人間を包含し、そこに距離も分離も見ないお方である。

(『覚者は語る 第2巻』─マイトレーヤの任務─より)

質問 マイトレーヤはなぜロンドンに出現することを選ばれたのですか。

答 ……それはマイトレーヤのための道を整えてきた弟子たちの働きに関係します。弟子たちが彼の仕事の線に沿って──主に経済的政治的分野──最も成功を収めてきた舞台に、入って来られるでしょう。……それがロンドンにやって来られた主な理由です。もちろん、もっと明らかな理由は、彼はヒマラヤ山脈から来られて、パキスタンに降りられたので、たやすくこの国に訪問者として数年間来ることができ、インド・パキスタン人の社会の中に紛れ込んでしまうことができます。……

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

質問 マイトレーヤはアジア人地区の中での個人的接触に限定しているのですか、ロンドンには個人的にも社会的にもその他多くの接触、または影響の機会があるのではないですか。

答 これまではそうです。マイトレーヤは彼らとそして彼らの問題──それは至る所に住む虐げられた人間の徴候的なものである──を御自身のものとして、アジア人社会の代弁者として現れるように苦心されております。ですから、現在属しているグループより、活動範囲を広げることを躊躇されます。このようにして、彼は「人間の中の一人」として、民衆の直中の一人として彼らの真ん中から出現することができます。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

質問 マイトレーヤがロンドンのブリックレーン地区に住んでいるならば、多くの人々が彼を探そうとするに違いありません。彼は見つけられることを積極的に避けていますか。

答 彼はブリックレーンに住んでいません。1977年にロンドンにやって来られた時から1986年1月まで確かにブリックレーンに住んでいました。……彼は様々な地域で暮らしてきました。今はロンドンの北東部にいます。彼はある寺院に住んでいますが、食べることも眠ることも必要ないのでベッドすら持ちませんから、どこにでも暮らすことができます。彼は様々な寺院のスワミ(ヒンズー教の聖職者)たちと働いており、彼らを訓練し、教え、そして彼の教えを広めるために世界中に彼らを送り出しています。マイトレーヤはヒンズー教徒でもイスラム教徒でもキリスト教徒でもありません。彼はどんな宗教の間にも違いを見ません。

(『大いなる接近』)

 現在、彼は出現して、世界のために、世界の前で働くことのできる瞬間を辛抱強く待っておられる。しかも待っている間にも彼はすべての人々のために休むことなく働いておられる。一瞬たりとも目を離すことも、彼の愛を差し控えることもない。一瞬一瞬、あの愛はそれを吸収することのできる者たちすべてを抱擁し、こっそりと彼らの心(ハート)に入る。そうして、彼は人間の世界を下から支え、保護し、賢明に導いておられる。同胞団(ブラザーフッド)の新しい地位にお入りになられた兄を、人類を助け、教え、そして彼の愛によって贖うためにやって来られた方を、見る用意を整えなさい。

(『覚者は語る 第2巻』─驚嘆すべき出来事、門口にあり─より)

 我が友よ、わたしはあなた方の生活からかけ離れてはいない。すべての想い、すべての志向がわたしの裡で認知されるからである。あなた方の深遠で難しい疑問への答えを持つ素朴な男としてのわたしを探しなさい。あなた方のハートの中を探して、愛を表現する方法を見つけ、それを実際に現しなさい。早過ぎもせず遅過ぎもせず、ちょうど良い時に、わたしはあなた方の生活の中にやってきた。そうであるから、近い将来、わたしを探し、もしわたしがあなた方のハートに触れたなら、わたしについてきなさい。

(2004年4月15日、フランス・パリのラジオ番組[Radio Ici & Maintenant]でのインタビューの終わりにベンジャミン・クレームが受け取ったもの)

アグニ・ヨガの本『ハイアラキー』と『ハート』からの引用

● はるかな古代の教師たちの予言によると、人類が教えの根本を失い、暗がりへと埋もれるとき、マイトレーヤの世が興る。

(『ハイアラキー』、§1)

● 阿羅漢(アラハット)のハートは宇宙のハートのようである。阿羅漢のハートは太陽の火のようである。永遠と宇宙の運動が阿羅漢のハートを満たす。マイトレーヤは、あらゆる火で輝きながらやって来ようとしている。彼のハートは貧窮した人々への慈愛で燃え盛っている。彼のハートは新たな契約の是認で燃え盛っている。

(『ハイアラキー』、§3)

● マイトレーヤはすべてを早めることを望んでいる。マイトレーヤは、すべてが成功裡に達成されることを望んでいる。マイトレーヤは、あなたが喜びを抱くことを望んでいる。マイトレーヤは、アグニ・ヨガの火の体験を通して人類に贈り物を授けることを望んでいる。マイトレーヤは世界の母の輝きの中で地上の生活を変容させることを望んでいる。然り、然り、然り!  いのちの美しさは限りない!

(『ハイアラキー』、§8)

● マイトレーヤの世はハートの時代である!  ハートをもってしか、マイトレーヤの宝物の価値を推し量ることはできない! ハートをもってしか、将来のためにあらゆる蓄積とあらゆる真っ直ぐな知識がいかに切実に必要とされるかを理解することはできない。

(『ハート』、§74)

新しい時代の教育――選集

 Education in the New Time──  a compilation

新しい時代の教育というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻、第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 マイトレーヤが世界の前に姿を現すとき、新しい時代の始まりを布告するであろう。来るべき時代に人間は、いま転生している者には夢見ることもできないような高みに上昇するだろう。新しい教えは新しい知識を生み、新しいインスピレーションは新しい啓発を生む。そしてすべてが秩序正しく、順を追って起こるだろう。希望は確かなものとなり、恐怖は信に、無知は智恵に道を譲るだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──来るべき時──より)

 今日の卑しい物質主義が克服され、この惑星で生きることと、この惑星で生きるために必要なものとのより適切な関係がそれに取って代わるとき、言い換えれば、物質的な観点から見て私たちがもっと簡素に暮らすようになるとき、教育制度は善意を顕示する適切で健全な人間性の発達にとって決定的に重要なものと見られるでしょう。善意は「欠くべからざるもの」として位置づけられるでしょう。私たちが善意を顕示するのが当たり前と思うようになるまで、一時の間、すべての人々が善意に没頭するでしょう。これが起こるとき、現在の教育制度は相対的に不適切であることが分かるでしょう。それは真の「存在」を大切にするものではありません。……
 新しい教育はまさに内的な意識の発達に関係するでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 わたしの覚者たちはいのちの規律(ルール)を、あなたがたに教えるであろう。わたし自身は人類を招くあのより高度の光を、あなたがたに見せるであろう。わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第29信より)

 意識してかしないでか、人間は自分たち自身を追い越して、すべての予想に反して、新しい啓示を受け、新しい光と知識を受ける用意ができた。人生に新しい意味と目的を見いだし、その増大する認識をテクノロジー(科学工業技術)や科学やまったく新しい関係の中に実証する用意ができたのである。理由なくして、「生徒の用意ができたときに師はやって来る」と言われてきたのではない。このことは個人におけると同じく、集団の規模においても真実である。今日、生徒としての人類は、試され、試練を通過した世界の弟子としての人類は、新しい人生に、人類種族への奉仕の人生に入る用意がある。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──新しい光、新しい理解──より)

 今日の教育のほとんどは、ある意味では、職業教育です。人々は、外的な商業主義社会での生活を送るために、競争という鞭を当てられて装備を整えています。これは変わるでしょう。競争は協調に変わらなければなりません。……
 これが変わると、魂の事実を人々は認識し、覚者方がその模範を示すでしょう。人々は自分たちが魂であることを認識し、魂の方に向きを変えるでしょう。その時、魂のいのちのための教育、そして魂の心理学が、ますます私たちの教育体系の基準になるでしょう。

(『光の勢力は集合する』)

 人間は彼らの人生を支配する精妙な法を学び、理解するだろう──すべての者の運命をコントロールする「カルマまたは原因結果の法則」、それに関連して、魂が物質の中に転生する旅を可能にする「再生誕の法則」、正しい関係を支配する「無害であることの法則」、そしてすべての進化がそれによって進行するところの「偉大なる犠牲の法則」である。
 これらの法の理解を通して、人間は彼らのメントール(良き指導者)に、兄たちに、似るようになり、すべての者が分かち持つ神性を顕示するようになるだろう。賢者たちの教えに耳を傾け、一歩一歩、彼らの生得の権利を受け継ぐだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──いのちの法と規定──より)

 わたしの兄弟である覚者たちが、あなたがたを彼らの智恵の光の中へ導き、人間の過去の歩みを一望のもとに繰り広げてくれるだろう、そしてあなたがたに、いにしえの法を教え、未来へのあなたがたの歩みを導いてくれるだろう。兄に接するように彼らに向かい、信頼して、光に照らされた道を示してもらいなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第49信より)

 この時のための準備の仕事を先導してきた比較的少数の者たちは、彼らに別の奉仕の分野が提供されることを発見するだろう──広大な範囲の教育の仕事である。あらゆるところから質問が出されるだろう。長い間感じられていた知識への渇望は堰を切ったように溢れ出して、その堤防を破るだろう。……
 世界的に様々な協会や団体が彼らの役割を果たして、必要な教えの広範囲な配布を保証するだろう。提供される教えはまだたくさんあるが、しかし、すでに授けられた教えで人間の手の中にあって開かれもせず、読まれてもいないものがたくさんある。多くを読む習慣を植え付ける努力をすることを勧告する。系統だった教えの勉強とマイトレーヤの教訓を実際に生きる真摯な努力が、教えるために必要なバランスと権威を与えるだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──新たなる奉仕──より)

 教えるということは、開かれてはいるがまだ限られているマインドに、人間であるということはどういうことか、他の人々と一緒に平和に、すべての人のための正義と自由を尊重していかに生きるべきかについての概念、理解、知識を与えることに関するものです。それは大きな仕事、壮大な仕事であり、決して楽な仕事ではありません。しかし、創造的な仕事です。すべての芸術、すべての科学、すべての哲学、すべての宗教の本質は創造性です。

(『光の勢力は集合する』)

 わたしの計画は、あなたがたの真なる姿をあなたがたの裡に気づかせ、あなたがたが神御自身そのものから出でた者であり、その聖なる本源へ戻らねばならないことを示すことである。わたしの任務は、その行程を、正当なる嗣業に辿りつくためのあの長い道程を、楽にしてあげることである。わたしたちがお互いに兄弟として出会うときに、我が友よ、あなたがたはわたしの中に、その道をよく知っている案内人を、教師を、見るであろう。なぜならわたし自身ずっと昔にその同じ道程を辿り、その道の道標をよく知っている者であるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第66信より)

 私の理解するところでは、マイトレーヤ御自身は教育における変化の必要について広い一般的な主張しかなさらないでしょう。しかしながら、時を経て、特定の覚者方が、世界中の教育機関の構造と教育内容の両方に対して明確な変化をもたらすよう鼓舞するために働かれるでしょう。彼らが望む改革は、主として教育の目的を再考して、それがさまざまな発展段階において、進化しつつある聖なる存在としての人間の必要を満たす役割をより完全に果たすようになることです。個人の必要にもっと柔軟に応えられるようなカリキュラム(教育課程)の再編、地域共同体のすべての領域がより密接に教育課程に介入すること、各国において、教育を最優先させることです。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅱ巻』)

 新しいテクノロジー(科学技術)が数え切れない大勢の人々を退屈で骨の折れる繰り返しの作業から解放するだろう。すべての分野における知識への要求が大学や工場や農場の扉を大きく開き、そして学ぶことへの新しい熱意が世界中に顕現するだろう。かくして、人々は転生体験の底に横たわる目的をより良く理解し、そうしてわれわれの肉体、アストラル体、メンタル体に対する必要なコントロールが増大するだろう。これが人間をイニシエーションの扉へ、そしてそのようにして完成へと導くだろう。

(『覚者は語る 第Ⅱ巻』──蘇る地球──より)

 ハイアラキーのイニシエートの多くは、公に外的に三次元の世界で働き、多くの人々に知られるようになる。秘教学校が再開され、多くの人々は今、大学に行くようなかたちで通う。イニシエーションに必要なことを学び、修行し、そしてハイアラキーに入れるように準備する。来たるべき時代には、これが高度に進んだ人類にとっての目標になるでしょう。

(『世界教師と覚者方の降臨』)

 「未来は何をもたらすだろうか」と問われたら、こう答えなさい──輝ける星が天空におけるその正当なる位置を放棄して、われわれの中を歩くことを選ばれた、そして地球上でまだ見られたことのない贈り物を携えて来られるのだ、と。その方の名をマイトレーヤという。この「幸いなるお方」は、人間に彼らがなることのできるところのものについての方法を教えるだろう。人間に神のハートへの秘密の入口を示して、その中に案内してくれるだろう。人間と天使と共に歩いて、これらの二つを関係づけるだろう。模範と教えによって、自己救済への道を示されるだろう。世界を再生し、活気づけるだろう。この方が扉を叩く音に耳を傾けなさい。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──扉を叩く者──より)

 わたしの存在が、人の心の裡に歓ぶ心と正しく分かち合う能力と愛を喚び起こす。このためにわたしはここに居るのである。これが確かなことを知り、恐れるでない。わたしの臨在は人の心に新しい驚異の感覚を呼び起こす。己の裡を、そして周りを見回して、人は、夢見ることもできないような知識と、ただ願うことしかできないような智恵と、己自身のものであると知っているあの愛の表現、これらを一望のもとに見渡せるような感覚を得る。これが確かなことを知り、恐れるでない。

(『いのちの水を運ぶ者』第103信より)

光の勢力は集合する――選集

The gathering of the Forces of Ligh── a compilation

 他の惑星上の生命というアイディアは常に、この惑星に住む人々を魅了してきた。他の惑星上の生命という仮説は徐々に、かなり広く受け入れられた論理的な想定となりつつある。この太陽系の内外に生命と高度な文明が存在するという事実は、今や明るみに出てニュースになり、さらに主流のニュースにさえもなろうとしている。高い信用力を備えた目撃者たちがますます多く、圧倒的な証拠を携えて前面に出てきているからである。
 そうした報告が今やますます注目され信頼されるようになってきているため、ここにベンジャミン・クレームの師である覚者の記事の選集を掲載する。覚者はその中で、宇宙人(スペース・ピープル)との将来の関係と、私たちのために行われている宇宙人の活動について言及している。

光の勢力は集合する

 ──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 世界の多くの場所で重要な出来事が起こっている。至るところにいる人々は、その報告に驚嘆するだろう。それらは、われわれの近隣の惑星、特に火星と金星からの宇宙船がこれまでにない数でわれわれの視界に見えることを含むだろう。地球の広大な範囲の領域で、このような活動の増大はこれまでに見られたことはないだろう。この現象のリアリティ(現実)を真剣に受け止めることを断固として拒否してきた人々は、それを否定することが難しいだろう。宇宙船の乗組員との接触についての報告がますます多く出てきて、彼らの存在の事実についての証言に加えられるだろう。あらゆる種類の奇跡的な出来事は続き、その数と種類は増していくだろう。人間の心(マインド)はこれらの不思議な事物に困惑し、驚くだろう。そしてこれが彼らに深く考え込ませるだろう。

 この不思議な事物に満ちて、驚異の目を見張らせる世界に、マイトレーヤは静かにお入りになり、彼の公の仕事を始められるだろう。彼らの疑いや不安を打ち消して、これらの出来事を説明することを、マイトレーヤは頼まれるだろう。そして彼はそれらが確かな事実であることを請け合うだろう。これらの途方もない出来事は減ることなく続くだろう。その結果、多くの者たちが世の終わりを予言するようになるだろう。しかしながら、マイトレーヤは彼の単純なやり方を続け、これらの出来事を異なったように解釈されるだろう。

 かくして、マイトレーヤは人間にいのちの驚嘆すべき雄大さと意図を見ることを鼓舞するだろう。そのさまざまなたくさんの層を人間はまだほとんど知らない。マイトレーヤは、穏やかに、少しずつ、人間存在の基本的真理を、それを支配する法を、そしてこれらの法の範囲内で生きることによって達成される恩恵を、人間に紹介していかれるだろう。われわれの銀河の広大さを人間に熟知させ、そして、やがて時を経て、地球の人間は「空間」と「時間」を征服するだろうということを示されるだろう。人間が彼らの問題に対する答えを外と同様に裡に探すことを鼓舞されるだろう、そして人間のお互い同士との、そして宇宙との不変のつながりを確認するだろう。彼は人間に、彼らの長い歴史と、彼らが克服してきた多くの危難について思い出させるだろう。マイトレーヤはわれわれ自身の光り輝く未来についての信の種を蒔き、人間の永遠の神聖を保証するだろう。人生の道、進化の旅路は絶対確実に前進へ、そして上へと導くことを示すだろう。そしてその旅路を、兄弟姉妹として共に歩むことが最も確実な方法であり、最も歓びに灯された道であることを示すだろう。であるから、マイトレーヤのお出ましの合図を探し、それを広く知らせ、あなたの兄弟たちの希望を高めなさい。

(シェア・インターナショナル誌2007年3月号)

太陽への道

 ──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人々は自分自身の目にうつる証拠を必ずしも信じないということがしばしば観察される。ゆえに、彼らが人生の意味と目的を探求するにあたって価値ある多くの体験を拒絶する。例えば、多くの者が、一般に知られているような形でUFOを見たということを、あらゆる証拠がそれを指しているにもかかわらず、信じようとしない。人々は、新しいもの、未知のものを、それらがいかに彼らにとって恩恵あることであろうとも、受け入れることをひどく嫌う。このようにして、人間は彼らの意識と成長を抑止する。

 もう何年もの間、われわれの姉妹惑星から宇宙船が現れて空を飛び回り、われわれの惑星のために計り知れない奉仕をなし、折に触れて彼らの存在とその現実性を示す多くの鼓舞されるような証拠を与えてくれた。ひとつずつ、二組ずつ、そしてまた膨大な数で、彼らはわれわれの愚かさと無知の行為による有害な結果を、カルマの法則の範囲内で、緩和するために献身的に働いてきた。地球上の多くの人々が彼らを見たことがあり、彼らが宇宙空間を自在に飛び回る明らかな能力に驚嘆と畏敬の思いで立っていたのに、嘲笑されることを恐れて沈黙を守ってきた。かくして、宇宙船の現実性についての知識および彼らの目的についての感謝に満ちた理解が人間にとって失われた。なぜこのようであるべきなのか。なぜ人間は、受け入れて理解することが彼らの向上にとって最良のことであるのに、それを拒絶するのか。

 人間がなぜこのように理不尽に振る舞うのかについて幾つかの理由がある。それらの中でもっとも大きな理由は恐怖である。起こり得る大破局についての麻痺するような大きな恐怖が人間の心のうちに深く潜んでおり、あらゆる反応を、希望や驚嘆のあらゆる自然な意思表示を条件づけており、いつでもその頭を持ち上げようとする。残念なことに、多くの者にとって常にそうであった。

 ほとんどの国々の政府とマスコミは一般大衆を教育し、啓発する義務を怠った。多くの政府機関が知っているにもかかわらず、それを国民から隠していることはたくさんある。何にもまして、UFOの無害性について、それが知られているときでさえ、是認されることは決してない。逆に、それらに関することはすべて、漠然としたミテスリーの中に包まれてではあるが、脅威として提示される。

 権力と支配の地位にいる人々は、もし国民がUFO現象の本当の性質を知るならば、彼らがわれわれの文明よりもはるかに進んだ文明からの使節であることを理解するならば、人々はもはや地球上での生活の条件を受動的に黙って受け入れることはなくなるだろうということを知っているのである。国民は、彼らのリーダーたちに対して、これらの宇宙からの訪問者が公に上陸するように招待し、そしてわれわれに同じような形の生き方と達成の仕方を教えてくれるように要請するように求めるだろう。

 これがそうなる時はあまり遠い先のことではない。地球以外の他の惑星におけるいのちの本当の特質が一般的な知識となる時がやって来る。人間が太陽系システムについて、互いに関連する総体として理解し、太陽系惑星は進化のさまざまな段階にあるが、すべてが太陽ロゴスの大計画を成就するために共に働いており、そしてその途上においてお互いを助け維持しているということを理解する時がやって来る。

(シェア・インターナショナル誌2004年5月号)

暴露の時

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 何年もの間ほとんどの国の国民は、多かれ少なかれ大人しく、彼らの国会議員、すなわち政治家の布告に従ってきた。議会制度が民主的であろうがなかろうが、大体においてそうであった。これが今、変わり始めている。評判の良くない法律を黙って受け入れるのではなく、多くの国々の国民は今やデモを起こし、変化を要求する。厳しい軍政の下にある国々を除いて、諸国の国民は大体において、彼らの声が聞かれることを、彼らの要望が取り上げられることを、そして悪法が改正されることを要求している。アクエリアス(宝瓶宮)の有益なエネルギーがその勢いを増大させていくにつれて、国民の増大するパワー(力)は倍加し、地上における最も強力な声となるだろう。まさにそうであるゆえ、今でさえ、あらゆる種類の政府は国民の福祉に深く関係する法律に対する国民の反応を考慮に入れることを余議なくされる。政府が厳密に党派の線に沿って統治することはますます困難になっている。政府の行動の多くが秘密主義で不透明であり、多くが“舞台の背後”でなされ、それについて国民が知ることは決してないのだが、しかし一般に政府は、少なくともいわゆる“民主的な”世界においては、国民の怒りや不満を呼び起こさないように気をつけている。

 しかし確実にそうではない主要な領域が一つある。60年以上もの間、世界中の政府は“UFO”あるいは“空飛ぶ円盤”の現実を国民から隠してきた。さらに、これらの訪れた宇宙船の乗組員を“異星人”として、何が何でも、侮辱しようとしてきた。国民をコントロールするために、そして“パニック”を避けるために、世界中の政府は何千何万もの知的でオープンマインドな市民の体験を否認してきた。かくして、彼らは大きな神話を創り出した──「“空飛ぶ円盤”は存在しないが、しかし彼らは危険であり地球の人間を強奪する」のだと! 同様に、国民に、穀物畑のミステリーサークルが宇宙からの遺産であるという考えをあざけるようにと教えてきた。しかるにすべての政府が、われわれの太陽系の姉妹惑星からの勇敢で無害な訪問者の存在と、彼らの創造性とより高位のテクノロジー(技術)について論争の余地のない証拠を持っている。物質のより精妙な界についてのわれわれの全くの無知が、世界の主要国政府が非常に長い間このごまかしを維持することを許してきたのである。

 ついに暴露されるときが訪れた。なぜなら、政府機関はもはや真実を──われわれの太陽系のはるか彼方の惑星との友好関係を──地球人間から隠しておくことはできないだろうから。すでに、マイトレーヤの出現の前触れである「星のような発光体」が世界中の人々に、自分たちが何年もの間、政府に騙されていたことを示しつつある。マイトレーヤがわれわれと他の惑星との関係について、そして長い間われわれの間に続いてきた協力関係についての真実を明らかにされることは確かである。本当に、暴露の時である。

(シェア・インターナショナル誌2009年7、8月号)

星々への道

 ──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人類はもはや明白な抜け道のない袋小路に来てしまったことが、間もなく明らかになるだろう。市場フォース(エネルギー)に盲目的に追従してきたことが、諸国家を市場と利潤獲得のための熾烈な戦いの中で行き詰らせた。

 経済がぐらつくにつれてより慎重に歩を運ぶ者たちがいる一方、他の者たち、特に新興成金は、よりいっそうの富と成長を得ようとがんばり続ける。すべてが良好ではなく、未来は予想以上に暗く、絶えず憂慮していた暴落は結局そんなに遠い先のことではないかもしれないということが、より経験のある者たちにはゆっくりと見え始めている。新しいリアリズム(現実感)が見え始めていると言えるかもしれない。

 この状態の中で、世界の諸政府が取れる道はただ一つである──それはあまりにも新しく、あまりにも計り知れないことのように思えるので、その実現性についてほとんど考慮が払われなかった。

 この新しい道は、諸国家へのマイトレーヤの助言の礎石である。それは試みられたことのない道であるが、その効力は非常に明らかなので、それが実施されたときに、人々は自分たちの行動のもたらす成功に驚嘆するだろう。その道とは、分かち合いであり、人間の一体性についての率直なデモンストレーションである。分かち合いの原則が神聖の特質を顕現させる。人間が分かち合うとき、彼らは自分たち自身を潜在的な神として示すだろう。この同胞愛の素晴らしいジェスチャーほど真に神聖なものはない。人間がこれを見るとき、彼らは自分たち自身について新しい定義をするようになり、そして「正義の時代」を確立し始めるだろう。そのようになるだろう。

 マイトレーヤが人類の日常生活の中に入り、勧告をし始めるとき、人間にとって新しい章が開かれるだろう。彼らはこの広大な宇宙の中で独りではないことを知るだろう。彼らの「兄弟たち」が人類のために働いてくれている領域が他にたくさんあり、多くの害から守ってくれていることを知るだろう。マイトレーヤは、これらのはるか遠くからの「兄弟たち」とのコンタクト(接触)の時代の幕開けをなさるだろう、そして相互の交流と奉仕の未来を確立されるだろう。そのようになるだろう。

 我が友よ、これらはつまらない夢ではなく、熟知しておられる方の熟慮の上での言葉である。であるから、勇気を奮い起こしなさい。そしてあなたのビションと奉仕への能力を拡大する用意をしておきなさい。マイトレーヤは、星々への道は悟りへの実行可能な旅路であることをあなた方に示してくださるだろう。ひとつのいのちの構成単位は、宇宙全体を通じて顕されている(存在する)ことを示されるだろう。今までは、この知識は人間には明かされていなかったのだが、次に続く未来の世代のために確かな道を提供するだろう。であるから、多くのことがマイトレーヤの導きに対する人間の反応に依存する。人間は確かに選択肢を持つ──人間の壮大さの(これ以上の)発展が阻害されたままで留まるか、あるいは本当に本来の人間である紛れもない神になるか。マイトレーヤは、人間が彼らの心(ハート)から反応することを、そして彼らを彼ら自身の神性に向けて導いていくことを確信しておられる。

(シェア・インターナショナル誌2007年4月号)

キリスト・マイトレーヤからのメッセージ

 下にある最初の文章は、マイトレーヤからの日付のない短いメッセージである。このメッセージは、ロンドンへの旅路の出発点となったパキスタンの平原にマイトレーヤが降りられる前に伝えられた。マイトレーヤは飛行機でロンドンへ向かい、このようにして「雲に乗って来る」という聖書の預言を成就された。このメッセージに続いて掲載されているのは、マイトレーヤの短い勧告を是認する、ベンジャミン・クレームの師である覚者からのメッセージと祝福である。

(1976年の暮れか1977年の初め)

 前方には多くの困難が横たわる。しかし、われわれの完全勝利よりも確かなものはない。霊(スピリット)の旗を、あなたの目に輝く霊の光を、高く掲げなさい。そのようにして、心を尽くし魂を尽くして兄弟たちに奉仕する用意を整えなさい。
 わたしはすぐに、本当にすぐに、あなたがたの中に入るであろう。

ベンジャミン・クレームの師である覚者からのメッセージ

このメッセージを聞くすべての者がこれを信じることを期待している、それは純然たる事実であるから、と覚者は言われる。

 われわれの師、キリスト、主マイトレーヤ、平和の王子は今、降りつつあり、まもなくあなたがたの中に入られる。まさしく、まさしく、まさしく、そうなのである。然り、我が友よ、彼の言に耳を傾けなさい。今や、遠い先のことではない。

覚者はそれから祝福を与えられた。
 愛の精神があなたがたの上に流れ降るように。この聖なる愛があなたがたの心(ハートとマインド)に入り、あなたの存在の最奥部に達し、あなたを光へと引き上げるように。その光の中で神を見ることができるように。
 おやすみなさい、我が親愛なる友よ。

マイトレーヤからのメッセージ

(1977年1月19日)

我が親愛なる友よ、

 わたしはまもなく、完全なる事実としてあなたがたと共に在り、わたしが約束した祝福をあなたがたにもたらすだろう。この祝福はあなたがたを神の御膝へと導き、すべての自由なる神の子たちに知られている喜びをあなたがたにもたらすだろう。あなたがたにとって、まもなくそうなるように、我が親愛なる者たちよ。

 わたしは、ご存じのとおり、わたしの民に王の御前に立つ用意をさせるために世界に戻ろうとしている。その御方の輝きは言語に絶し、想像を超えている。わたしはあなたがたをその御方の恵み深き足下へと導き、我々は一緒にひざまずいて敬愛を捧げることになるであろう。

 その日が来るまで、世界においてなすべきことは多い。わたしと、わたしと共に降りる弟たちは、任務のために準備を整えている──われわれの前にある長期にわたる任務であり、人類を神の御腕へと連れていくという、喜びに縁取られた任務である。

 わたしの到来はこの時期にはあり得ない、とあなたがたは考えるかもしれない。しかし、わたしは決断を下したのである。

 わたしはまもなく、あなたがたと共に在るであろう。あなたがたはわたしを見て、わたしを認知しない者たちに教えるであろう。それはあなたがたの祝福された仕事となるであろう。あなたがたが喜びをもってその仕事をなすことをわたしは知っている。

 わたしは今、短い間だけ、わたしの高所へと戻らなければならない。よく見、わたしの足音を聞こうと耳を澄まし、わたしの降臨が近いことを知りなさい。

 おやすみなさい、我が親愛なる者たちよ。いつものように、わたしの祝福をあなたがたに授ける。

腐敗行為の終止――選集

The end of corruption── a compilation

腐敗というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻、第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

腐敗行為の終止

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記
2005年4月

 ますます諸国家は、昔から続いてきた問題、すなわち腐敗行為を認知し始め、それを深刻に受け止めて対処し始めている。世界のある地域では、腐敗行為は何世紀ものあいだ生活様式になってきた。それはもちろん、多数の人々の犠牲の上に少数の者たちを利してきた。数え切れない長い間、腐り切った指導者や強力な政治家が、臣民や市民に賦課した税金の上に富を増やしてきた。現代では、西洋の大企業が大規模に“勘定をごまかしてきた”ことが発覚している一方、東側においては、すべての取引きが、誰かの手に“賄賂をつかませる”ことを必要とする習慣が当たり前になっている。
 腐敗行為は特定の民族や国家に特有であり、ある社会では、大統領や総理大臣から警察やスポーツに至るまで浸透している。最近の選挙が示したように、自由と民主主義を奉じているはずの国々においてさえも、選挙の腐敗は蔓延する。そのような腐敗した政府は失敗し、その国民を裏切り、そうすることで統治する権利を放棄するのである。
 そのような腐敗の直中で、信頼を生み出すことは可能だろうか。信頼なしには人間の未来はまさに荒涼たるものである。信頼なしには、より公正な資源の分かち合いはむなしい望みであろう。信頼なしには、われわれの惑星という家を維持するために必要とされる包括的な意思決定は決してできないだろう。神聖で有益な信頼なしには、人間は地球という惑星の管理人としての権利を喪失するだろう。
 そのようになるであろう。かくして人間は、即刻、社会のすべての層に、地球上の生活の隅から隅まですべてに染み込んでいる腐敗の腐食的影響に真剣に取り組むべきである。
 人間がこれをなすのを助けるために、マイトレーヤは様々な形で現れる腐敗行為の腐食的影響を人間に示そうと骨を折られるだろう。もし人間が本来の特質なる神になるためには、欺瞞とごまかしの古いやり方を放棄しなければならない。深刻な環境問題に取り組むために、人間は信頼のうちに共に働かねばならないことを、彼は説明されるだろう。信頼なしには、できることはほとんどないことをマイトレーヤは強調されるだろう。諸国家の指導者たちは彼ら自身があまりにも腐敗の中につかっているので、彼らは誰も信頼しない。
 人間が必要な信頼を生み出すためには選択は一つしかないことをマイトレーヤは示されるだろう。この豊かな地球の産物を世界中により公平に分かち合うことであり、そして豊かさの中で死んでいる何千万の人々の飢餓と貧困を永久に終わらせることである。                                     
 指導者たちはマイトレーヤのことばに耳を傾けるだろうか。多くの場合、おそらく最初は否であろう。しかし間もなく至るところにいる民衆が耳を傾け、マイトレーヤの助言の賢明さを知るだろう。彼らはマイトレーヤの賢明なことばに全面的に同意し、彼の大義を支持するだろう。世界の世論は自分たちの声と良き指導者を見いだすだろう。その力に対して、貪欲な独裁者や腐敗した政治家の妨害しようとする声は次第に消えていくだろう。そのようになるだろう、そしてこの世界の浄化と変容が始まるだろう。

政治と経済

 世界中で、特に若い人々の間に、変化を求める強い願望が表現されつつある。若い人々は新しい種類の世界を、彼らを、そして彼らの抱負を包含する新しい構造を欲する。これらの抱負は正義と分かち合いへの、そして意味ある仕事と適度に満ち足りた平和な世界で家族を養育する機会を求めるものである。あまりにも長い間、彼らは貧困と無名の中で衰え、彼らの人生の努力の中での発言権を拒否されてきた。
 今後は、世界の諸政府はこれまで無言の大衆であった人々のこれらの抱負を真剣に考慮しなければならないだろう。そして、それに応じて、政府の計画を変えなければならないだろう。……
 古い仕組みは崩壊しつつあり、いかなる政府もこの過程を止めることはできない。宝瓶宮(アクエリアス)の新しいエネルギーはますます強くなり、古い腐敗した退廃的な秩序をばらばらに壊している。若い人々、および心(ハート)の若い人々が、正義を求める新しい熱望の出現を最初に銘記するだろう。

(『覚者は語る 第2巻』──若い人々の抱負──より)

……私たちは真なる人間になり、分かち合い、そして例外なくすべての人間が可能性を、言葉の最も深遠な意味での霊的可能性を引き出す権利を持てる条件をつくり、物質界、アストラル界、メンタル界、霊的界層において彼らの人生をより良くする準備ができているか。人間が転生してきたまず最初の目的を顕現し、実際に生きることです。私たちがこれを行うのを妨げているのは、主に堕落した政治、経済、社会の構造のせいです。それには心(ハート)の変化が必要です──そしてそれは今起こっていると思います。さもなければ、マイトレーヤはここにおられないでしょう。……

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

腐敗や混乱は政治家によってつくられたものであり、覚者方は、それらすべてを終わらせて、政治家は国民の下僕であり、主人ではないことを認識させるためにやって来た。

(『いのちの法則』)

国民との接触

 政治家は国民に対して法律を制定するだけで何もしないままでいることはできない。より良い統治とは、現実の人間との本当の接触を含まなければならない。国民の必要に注意が払われなければならない。そのときにのみ、彼らは自己尊重という意味で教育され、それが自己認識につながる。個人の価値は保護されなければならない。現在のところ、リーダーと国民との間のコミュニケーションのメカニズムは非常に少ない。しかしながら、現場での接触は必要である。もし政治家が本当の必要に対処するならば、腐敗は減少し、牢獄の人口も減るだろう。

(『いのちの法則』)

 マイトレーヤは誰にも分かち合うことを強いることはありませんが、彼は、正義をつくる合理的な経済制度を生み出す唯一の方法として分かち合いの必要性を語るでしょう。現在の経済制度を挫折させているのは、その不正義です。それは終わろうとしています。なぜなら、それを生み出した時代が終わったからです。それは少数の人々にとっては良く、多くの人々にとっては非常に害となる、腐敗し、衰退し、結晶化した形態です。もちろん、それが良いと思われる少数の人々にとっても害になっています。それは世界を毒し、分割し、脅威となっています。そのため、それは消えなければならないのです。

(『多様性の中の和合』)

 世界中で今日初めて、個々の人間が、自分たちの国がいかに統治されるか、自分たちの運命がいかに形づけられるかに関して、発言権を得ることを要求しはじめている。古い習慣に疑問が出され、昔ながらの汚職腐敗に対してますます非寛容になっているのがあらゆる側に見られる。
 当然ながら、大衆のこの健全な反応は、いかなる国家においても権力の中心には好まれない。それは彼らの特権と威信の独占を脅かすものであるから。しかしながら、過去の不正義を後にして、新しい世界が創り出されており、何者も変化の高潮に長い間抵抗することはできない。

(『覚者は語る 第1巻』──正義の時代──より)

 経済についての話を嫌う多くのいわゆる霊的グループがあります。彼らにとって政治とは汚い言葉です。なぜなら、多くの政治家が堕落しているからです。人類は実際、大きな霊的危機を通過しつつありますが、その危機は政治と経済の分野に集中されており、これらの分野でのみ解決することができます。もしそれを解決できなければ、私たちはこの惑星上のすべての生命を破壊するでしょう。世界の資源を分かち合うことは霊的な決断であり、一つの国家に民主主義を創造することは道徳的、霊的な決断です。私たちは道徳を宗教的信仰から分離し、それが本来属するところ──霊性そのもの──に据えることが必要です。

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

司法制度

 政治の腐敗やスキャンダルを覆い、真理を隠すメディアの時代は、もう日数が限られている。これからは、メディアはオープンになり、政治や司法制度の腐敗や混乱を写し出していくだろう。司法は憲法から独立することはできない。それは憲法の一部であり、適切にそれに応えていかなければならない。
 「もし自分が幸せになりたければ、あなたの隣人が幸せであるようにしなさい。あなたが金持ちで隣人が貧乏ならば、隣人と分かち合いなさい」

(『いのちの法則』)

 あらゆる制度が何らかの程度腐敗しているように、今日の法制度は腐敗しており、それは必然的に変化するでしょう。その結果、より大きな均衡が生まれるでしょう。今日、非常な金持ちのために一つの法律があり、それとは別に非常に貧困な人々のためにまた別の法律があります。毎日の新聞やテレビの報道を見ればそれは明らかです。ですから、この仕組みを変えるために何かがなされなければなりません。すべての国に、それをどのような名前で呼ぼうが、カースト制度が組み込まれており、影響力と権力と金を持つ人々と、これらのものを何も持たない人々に対して、法律は不平等に行使されています。マイトレーヤと覚者方の影響力はフェア・プレーと正義の感覚をもたらすでしょう。経済と政治のレベルで正義が行われるようになれば、それは必然的に社会のあらゆる分野に浸透し、法制度もその中に含まれるでしょう。

(『大いなる接近』)

 このような自己満足的な思考風潮の中に浸かると、彼らは本質的に真の己から切り離されてしまい、単調な日課、つまり明けても暮れても決まりきった同じことをする生活の中に落ち込んでしまう。人生は動きである。しかし自己満足に陥った人々は、実際、止まった状態にいる。であるから、マインドは新しい体験を求め、それはしばしば腐敗や倒錯のさまざまな形態につながる。それによって社会全体が破壊され得る。

(『いのちの法則』)

 長い間、腐敗と誤った統治の泥沼にはまりこんでいた国々が、いま世界中に浸透している新しいエネルギーの浄化の火をくぐり抜けている。その数はますます増えている。この変換と再生の過程を逃れることができるものは何もない。すべての領域にほとばしり入る「いのち」の火に抵抗できるものは何もない。
 変化への準備として内的な緊張の集積がなければならない。古いエネルギーと勢力(フォース)が新しいエネルギーに道を譲るにつれて、そのような緊張がこの惑星全体に生じている。最近の出来事は、民衆の真の必要が過去の圧政者や腐敗に対して優勢を得ていく世界的な過程への序曲にすぎない。爆弾車や恐怖は支配しないだろう。人々は自由と正義の香りをかいだ。彼らの意志を挫くことは誰にもできない。

(『覚者は語る 第1巻』──新しいいのち──より)

宗教

 この地上における悪の勢力の最大の勝利は、世界中の教会や宗教団体が霊性の概念を独占するのをわれわれが許してきたことである、とジュワル・クール覚者は書いております──つまり、宗教なるものは何であれ、霊的、精神的であり、その他はすべて霊性とは関係なく、いくら腐敗していてもかまわない。ですから、腐敗した政治や経済機構が、腐敗した社会機構、そして腐敗した宗教制度が存在するのです。寺院や教会は、他に比べればそうでもないかもしれませんが、しかし腐敗しています。私たちは霊性についての概念を拡大しなければなりません。そして霊的基礎にたつ政治、経済機構をつくらなければなりません。つまりそれは分かち合いと公正です。これらが霊的な様相です。マイトレーヤは言われます。「分かち合いは聖なることである。……あなたが分かち合うとき、あなたは兄弟の裡に神を認知する」

(『マイトレーヤの使命  第2巻』)

新しい文明

 新しい文明は過去の土台の上に築かれるのだが、当然のことながら、古きものの多くが現状のままでは腐敗して役に立たず、一掃されなければならない。見る目を持つ者にとっては、新しい徴候はすでに明らかである。今日どこへ目を向けても、新しい風景が姿を現しており、新しいアイディアが心を引き付け、新しい機構が仮の形を取りはじめている。流動する世界は変容しており、変化に伴う成長の苦しみをすべての者が感じている。

(『覚者は語る 第1巻』──優先順位の立て直し──より)

 今日、世界中どこを見回しても、変化が起こっている。上部から下部まで、古き腐った秩序の綾はほころびている。これを見て大いに満足している。

(『いのちの水を運ぶ者』第130信より)

マイトレーヤの出現におけるメディアの役割――選集

The role of the media in Maitreya’s emergence── a compilation

「マイトレーヤの出現におけるメディアの役割」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤの教え(『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻、第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 現在、世界についての真実でない画面が主に、強力なメディアの販売代理店によって提供されている。彼らは市場のフォース(エネルギー)と商業至上主義によって条件づけられており、彼らの見解はお金と“市場”という偽りの価値によって支配されている。かくして、ほとんどの人間は現在起こっている事柄を理解しようとして逆に混乱し、ストレスに苦しめられている。
 マイトレーヤの出現で、この懐疑的で物質主義的な見解は、人類が直面する多くの問題に対するより敏感な反応に取って代わるだろう。徐々にお金に関するグラマーは奉仕の達成へと道を譲るだろう。そして何千万の人々が世界中の兄弟姉妹の奉仕を通して得ることのできる勝利に拍手喝采するだろう。
 このようにして、思考の新しい風潮が支配するだろう。新しい真剣さが公の領域に入ってきて、すべての政府とその代理機関は国民の必要と関心に耳を傾けざるを得ないことを発見するだろう。
 このようにして、「国民の意志」が行動の方向をますます条件づけるようになり、公共の必要を満たし得ないものはほとんど何もなされないだろう。
 現在の無秩序で激しい襲撃は大勢の人間のフラストレーションを表しており、民衆は自分たちの力と行動する必要の感覚を示す。彼らの行為は盲目的で統制が取れていないかもしれないが、それにもかかわらず、それは新しい時代の徴であり、まだまだたくさん見られるものの最初である。
 世界の制度機構が現在の人類の必要に対処するようになるまで、そのようなデモンストレーションは続き、ますます大胆になるだろう。民衆は彼らの力(パワー)と出来事に影響を与え、自分たちの意志を実施することのできる能力を感じはじめつつある。

(『覚者は語る 第1巻』─ 民衆は奮起する─より)

メディア──未来の人類社会は、環境とエネルギーの間の平衡の概念をモデルにして建設されるだろう。政治もそうである。生活や政治の中に分割をつくり出すことに耽る人々はすべて、もうお終いである。「わたしが栓を引き抜いた。そこにはもはやエネルギーは残っていない」とマイトレーヤは言われる。
 政治の腐敗やスキャンダルを覆い、真理を隠すメディアの時代は、もう日数が限られている。これからは、メディアはオープンになり、政治や司法制度の腐敗や混乱を写し出していくだろう。司法は憲法から独立することはできない。それは憲法の一部であり、適切にそれに応えていかなければならない。

(『いのちの法則』)

 アメリカ人は、第三世界、インドやアフリカどころか、ヨーロッパの貧困な地域、東ヨーロッパでどのようなことが起こっているかを、本当に分かっていません。悲惨さの深刻度は途方もないものです。インドやアジアの多くの地域において、第三世界において、アメリカに住んでいる人々には想像することすらできないような苦難があるのです。あなた方のメディアは、第三世界の苦難や貧困についての報道をすべて番組から外してしまっています。そのようなことに思いを至らせるようなメディアの番組はほとんどありません。ほとんどが第三世界の貧困についての報道はビジネスに悪いと考えています。そのような画面を見ると、人々はチャンネルを変えてしまいます。局を変えるとコマーシャルを見ません。
 コマーシャルを見なければ製品を買いません。ですから、彼らは、悲惨な状態を画面から外すことによって、見ないで済むようにしています。

(『協力の術』)

 多くの人々は変化をやかましく要求しながらも、その到来を恐れる。彼らの心(マインド)は既成の制度やメディアによってあまりにも影響されているゆえに。マイトレーヤが間もなく出現されるとき、人々は彼の唱導する変化はすべての人間の福利のためであり、誰も未来を恐れる必要はないことを知るだろう。このようにして偉大なる主は様々な「善」のためのフォース(勢力)を結束させ、すべての人間の裡に潜在する「善意」を喚起するだろう。

(『覚者は語る  第1巻』─共通の福利─より)

Q:ある国民が他の国民よりも容易に操作されやすいのはなぜでしょうか。(2004年6月)
A:教育に力を入れず、民主的原理をあまり尊重しない国では、国民を操作する政府の力は強まります。メディアのコントロールを通した操作は、もちろん、今日政府によって用いられている最も危険な(そして最も効果的な)手段です。

(『光の勢力は集合する』)

Q:マイトレーヤはわれわれのすべての制度の変換を呼びかけられます。(1)これにはメディアも入っていると考えてよいですか。(2)ハイアラキーはメディアに対して特別のプランを持っていますか。(1986年12月)
(1)はい、メディアは教育という点で非常に重要な役割を持っています。マイトレーヤが人々に教えるためにメディアを使われることは確かでしょう。(2)メディアを使うためのプランは持っておられますが、それを変えるための計画はお持ちではありません。それはわれわれの責任です。

(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

メディアの責任──今は、世界のテレビ・ネットワークにとって非常に大切な時である。新しい時代には、テレビが最も効果的なコミュニケーションの手段になるだろう。コミュニケーションのテクニックと術に対する需要が非常に大きくなるだろう。メディアは世界の隅々の町や村にまで行き渡り、情報伝達が行われるだろう。コミュニケーションを通して、世界は本当に統合されていくだろう。だからテレビがその新しい責任に応じるために正しく組織されていなければならない。

(『いのちの法則』)

 BBC(英国放送協会)は世界のあらゆるメディアと同様にこの話を知っています。BBCはたいていのメディアよりもよく知っています。なぜなら彼らは1986年の1月、2月、3月にすでにマイトレーヤにインタビューをしており、彼が姿を現しご身分を世界に紹介される記者会見の場を設けることにさえ同意していたからです。BBCがこの約束を破ったために、マイトレーヤは主要メディアの後押しのないまま、困難な方法で出現の過程を進めなければならなくなり、長い遅々とした過程を経なければなりませんでした。

(『大いなる接近』)

メディアへの呼びかけ

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記、2008年1月12日

 人々は、マイトレーヤが本当にわれわれの中に存在し、彼の仕事を実行するという証拠を何年もの間、確かにいらいらしながら待ってきた。われわれの世界に膨大な変容が起こっていることは明確であり、その一つ一つがマイトレーヤによって予言されて、それは一般の人々にそして世界のマスコミに伝えられてきたことを考えると、この疑いがなぜ、そんなに長い間執拗に続いたのかを理解するのはおそらく困難である。
 そのような歓迎すべき出来事が確かに起こったということを──たとえ一つの仮説としてでも──受け入れることを阻むものは何か。
 世界のマスコミはこの情報のあらゆる面を知っている──しかしながら、この情報の特質についてほとんど一般の人々に知らせていない。多くのメディアの代表がマイトレーヤにお会いしたことがあり、彼が話をするのを聞いたにもかかわらず、彼ら自身はいまだ沈黙したままである。
 なぜそうなのか。この歓迎すべきニュースを一般に発表するのを抑制するのは何か。主に問題は恐怖心である──嘲笑や不信に対する恐れ=彼らの地位や職を失うことへの恐れ=自分たちが欺かれたのではないか、本当は自分が見たと思ったことを見なかったのではないか、聞いたと思ったことを聞かなかったのではないかということへの恐れである。自分の体験を脇に置いて、マイトレーヤ御自身にお任せして──もし本当に彼が存在するならば──彼が前面に出て来られて、世界に実際の臨在の姿を示すのを待つほうが容易である。
 この見解は、かように黙って待つ者たちには論理的ではあるが、マイトレーヤのような御身分のお方の出現を支配する『法』についての理解の欠如を示す。
 多くの立派な教師たちがわれわれの生活の中にやって来て、仕事をし、人間の思考と行動の表面にわずかな波紋を起こす。彼らは、彼らの道を整えるための先駆者を滅多に必要としない。しかしながら、マイトレーヤは世界教師であり、ハイアラキーの長であり、次の世界周期全体にわたって、そのような方として奉仕しようとしておられるのである。人類に対する彼の影響は計り知れない。彼の到来はまさに極めて重大な出来事であり、その前に準備が整えられなければならず、あらゆる分野・場所にいる人間に十分に説明されなければならない。
 世界のマスコミは、われわれの時代の本当の出来事を人類に知らせるために理想的な位置にある。真実を求め、知識と希望を渇望する何百万の人間はマスコミに情報を、しばしばガイダンス(導き)を求める。マスコミに携わる男女、善意の男女は、この情報について、必要ならば、彼ら自身がよく理解し、そしてそれを真剣に紹介することによって公共に奉仕する義務を持つ。そうすると、彼らは、いかにして世界を正すかをわれわれすべてに示そうとしておられるマイトレーヤを公に見るだろう。

(シェア・インターナショナル誌2008年1・2月号)

三つの大きな霊的祭り――選集

The three major Spiritual Festivals ── a compilation

「三つの大きな霊的祭り」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、アリス・ベイリーを通してのジュワル・クール覚者の言葉(『キリストの再臨』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 毎年春が近づくと、霊ハイアラキーは4月、5月、6月の春の三つの祭りの準備をする。毎年その年が近づくと、光を求め、奉仕することを願う者が、より十分に、より効果的に奉仕することができるように、わたしたちは計画を始動させる。……
 この高まった活動の時を、わたしたちは霊的推進と呼ぶ。そしてこの期間に、すべての霊的活動は何倍にも力を強化されるだろう。あらゆる種類の霊的活動が、それがどのような伝統や信仰に起源するものであれ、この数カ月の間に高揚を見、もしこの機会を十分に利用するならば、多くのことが達成されるだろう。奉仕し、世界をより良きものにすることを願う者はすべて、これらのエネルギー(フォース)に接触し、これを使い、そしてそれらを自分たちの人生の中に顕現させることが義務である。
 わたしたちは人間の中に、責任の分かち合いについての新しい意識を確立することを求める。一致協力した行動の味を、彼らの中に目覚めさせることを求める。わたしたちはこの二つが顕現できるような条件をつくるように努め、そのようにして変化に導く。すべてがエネルギーである。エネルギーのみが存在する。人類という中心(センター)におけるこれらの高度のエネルギーの影響を通して、世界に新しい雰囲気を生み出すことを求める。

(『覚者は語る(1)』─重要な機会─より)

問 「霊的促進(スピリチュアル・プッシュ)」を通してくるエネルギーはメディアに向けられたのですか、そしてそれはマイトレーヤを世界の舞台の前面に出しますか。(1984/6)

答 「霊的促進」を通して放出されたエネルギーは特定のカテゴリーの人々に向けられたのではありません。それはむしろ、新しい雰囲気をつくり出し、そのなかで国際関係に関してより良い決議がなされることが望まれたのです。世界の緊張の緩和や状況の改善はすべてマイトレーヤの出現を促進します(彼の降臨の条件を満たしますから)。しかしエネルギーが「マイトレーヤを世界の舞台の前面に出す」と、単純に言うことはできません。……

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

満月

問 お祭りがなぜ満月の時に行われるのですか。(1977/5)

答 満月の時には、エネルギーがより多く得られるからです。エネルギーの導管が開かれ、より強力になり、より得やすくなるのです──この時期にだけエネルギーが強力であるというのではなく、ただ人類にとっては、最も同化しやすい時なのです。満月の時には、そのエネルギーに波長を合わせ、それと整列し、同化しやすいのです。
 ジュワル・クール覚者の言葉によると、あたかも太陽と月の間の扉が全開されたかのようであり、霊的な性質の行事を可能にさせるのです。月はいつでもそこにある。しかし、満月の時には、地球に対してその導管が最も開くので、他の時期よりも人間がハイアラキーにつながりやすくなります。

(『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

 世界中至るところで満月の時に──三大祭りの時には特に、またその他の九回の満月の祭りにも──グループが集い、この時期に特に満ちるエネルギーに波長を合わせています。満月の時には、普段流れている他のすべてのエネルギーを条件付ける独特のエネルギーがあります。特に三大祭りには、大いなる神のエネルギー、光と愛と意志のエネルギーが入手できます。祈願文や瞑想を通して多くのグループは、この時期にことさら得やすい、大宇宙と黄道帯から流れ出ずるエネルギーに波長を合わせ、地上に固定させ、伝導することを学んでいます。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

24時間伝導瞑想

問 (1)24時間続ける伝導瞑想は通常の定期的な伝導瞑想と比較してどのように違うのですか。
(2)時間帯によってはわずか3人位の人数になってしまう24時間の伝導瞑想をやるよりも、例えば10時間とか5時間位、10人か20人くらいの人数で、本当に意識を集中させてよく伝導する方がずっと良いのではありませんか。

答 (1)24時間の伝導瞑想はまず時間がずっと長いということ。またそれは1年にわずか3回、すなわちハイアラキーのとり行う春の主要な祭り、復活祭とウエサク祭と人類の祭りの時にのみ行われるということ。
(2)この質問に対する答は条件つきの肯定です。しかしながら、春の三大祭りは世界中のグループが一緒に強力なリズムを確立するためのユニークな機会を提供してくれます。24時間中、ハイアラキーはすべての活動的なグループを一緒にグローバル(全地球的)な光のネットワークに結びつけることができます。ハイアラキーは光のネットワークを絶えずつくっており、それを強化しております。また強力な心理的要素が含まれています。すなわち、この三つの祭りを祝うことで推進される志向と奉仕へのさらなる刺激です。

(『伝導瞑想』)

問 5月にウエサクの満月の祭りが行われます。正確に何が起こるのですか。

答 ウエサク祭はヒマラヤ山脈の谷間で(エーテル界のレベルで)行われ、それはとてつもない素晴らしいイベントです。この谷間に大きな石があり、その上に水を一杯に満たした大きなクリスタルのボールが置かれます。霊的ハイアラキーのメンバーのすべて──3人の大主、チョハン、覚者、イニシエートなど様々な階級を含むすべて──が勢揃いし、入り組んだパターンの儀式的なムーブメント(動き)を演じます。やがて月が地平線の上に昇ると、仏陀が(ゴビ砂漠のエーテル界上にある)シャンバラから来られて、クリスタルの器の上空を徘徊され、水を(エネルギーで)充満されます。仏陀はシャンバラのフォース(エネルギー)を3人の大主──キリスト、マヌ、マハチョハン──に放出されます。これは強力な第1光線であり、意志と目的のエネルギーです。それは3人の大主方の間で循環し、貯蔵されて、その年の終わりまでに徐々に世界の中に放出されていきます。この時が、仏陀が日常の世界に最も近づいて来ることのできる機会であります。仏陀はマイトレーヤの到来に非常に密接に関連しております。仏陀とマイトレーヤは兄弟であり、時の始まりから世界における彼らの使命のために準備されてこられたのです。

(シェア・インターナショナル誌1990年6月号)

問 双子宮(ジェミニ)の満月のキリストの祭りには、何が起こるのですか。(1977/5)

答 双子宮(ジェミニ)の満月の日がキリストの祭りです。それは人類が神に近づくのを祝うお祭りです。新しい世界宗教では、毎月満月の日に神に向かって強く統一された接近を行うでしょう。特に春の三大祭りの4月(白羊宮(エアリス))、5月(金牛宮(トラウス))、6月(双子宮(ジェミニ))において、世界中でそれらの祭りが同時に祝われるのです。……
 6月の祭り、双子宮(ジェミニ)の祭りは、まずは人類の祭りです。今日ではキリストの祭りと呼ばれていますが、これは人類兄弟の最年長の兄としてのキリスト・マイトレーヤの祭りであり、ハイアラキーのキリストだけでなく人類の代表としてのキリストです。何にもまして、それは善意の祭りであります。すべての人類の幸せを願う思いを分かち合うこと、これが善意と呼ばれるものです。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

 善意の祭り。これは人類の心──神に向かって志向し、神の意志との和合を求める心──の祭りであり、正しい人間関係の表現に献げられる。これは毎年6月の満月との関連で決められるだろう。人間の霊的な神聖な特質が認識される日であろう。(過去)2,000年の間この祭りの日に、キリストが人類を代表して霊ハイアラキーの前に立ってこられた。そしてシャンバラの目には、神人として、彼の民のリーダーとして、そして「多くの兄弟のうちの嫡子」(ロマ書8章29節)としてキリストは立たれた。毎年この日に、彼は集合したハイアラキーの前で、仏陀の最後の説教を説かれた。であるから、これは同胞愛への基本的志向と人間的霊的和合の深い祈願と訴えの祭りであろう。そして人類の意識にある仏陀とキリストの仕事の効果を代表するだろう。

(アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者、
『キリストの再臨』シェア・ジャパン出版)

 三つの大きなお祭り、復活祭の祭り、1カ月後にウエサクの祭り、そしてまた1カ月後にキリストの祭りが世界中で同時に祝われるようになるでしょう。その他に九つの祭りが、一年の他の9回の満月の時に祝われるでしょう。三大祭りが新しい世界宗教の中心的な行事になり、それぞれを通して神への大接近をなす──神の光と神の愛と神の意志を請い願うことによって、それが地球にしっかりと錨を下ろし、人類に注がれるようになります。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

アメリカの運命と役割――選集

The destiny and role of America ── a compilation

「アメリカの運命と役割」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、アリス・ベイリーを通してのジュワル・クール覚者の言葉(『光線とイニシエーション』と『ハイラーキーの出現』)ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 世界は本当にアメリカの魂の特質が顕現するのを待っている。そうなるとき、アメリカは世界全体としての必要を真剣に考えるだろう。マイトレーヤの教えの影響の下に、初めて、その見解を広げるだろう。マイトレーヤがアメリカの魂の様相を喚起し、アメリカが豊かに保持する資源を分かち合うように鼓舞するだろう。その結果は、世界規模での新しいマーシャル・プランである。それはこの国の国民としてのあなたたちの前に掲げ得る最も望ましいことの一つである。アメリカは偉大な国家である。ひどいこともやってきたが、それは他の諸国も同様である。アメリカは若い国家であり、したがって時には手に負えなくなることも予期される。しかし非常に強力で、非常に大きく、非常に金持ちなので、世界に途方もない影響を持つのである。その影響は、その国民の知性と創意の自然な流出である。

(『多様性の中の和合』)

 アメリカのみではなく世界中で、人々は変化の必要とその可能性に目覚めつつある。政治家や経済学者たちは現状を景気の“下降期”とか“後退”と呼ぶ。本当には、われわれは古い秩序の最後のよろめきのステップを目撃しているのである。規制されない競争と貪欲は人間にとって最も安全な道ではないことを、そのような物質主義教理は軽率な者たちに対して“すべり易い坂道”をつくり、そして究極的に、今日のような世界的危機をつくり出すということを、大勢の人々が認識しつつある。……
 諸国の民衆にとって変化への機は熟している。彼らは変化とより意味深い人生を求める。マイトレーヤは人間に本質的なものを思い出させるだろう──それなしには人間の未来はない。すなわち、正義と平和である。そしてその両方への唯一の道は、分かち合いを通してである。

(『覚者は語る(2)』── マイトレーヤの最初のインタビュー ──より)

 あなたがたがわたしを見るとき、神の本質が光と愛と意志であることを知るようになる。これらの聖なる様相があなたを通して反映されるように。そうなるとき、わたしはあなたを通して働くであろう。わたしはあなたを必要とする。あなたがた、すべてを必要とする。人間に信と喜びを回復させ、地球上の貧しい人々に、必要な資源を解き放ち、均衡を取り戻すために、この世界を再建する仕事を、わたしと分かち合ってくれるすべての人々を必要とする。わたしの役割は、あなたがたに方法を示すことである。あなたがたの役割は、行動し、わたしの計画を実施することである。わたしはあなたがたを信頼することができることを、頼むことができることを知っている。わたしの愛がすべての者を包む。

(『いのちの水を運ぶ者』第76信より)

 アメリカ合衆国(魂2光線、パーソナリティー6光線)は、魂のレベルからは、世界の和合と平和に深い、真摯な願望を持つ。しかし、アメリカはあまりにも若い国であり、大きく、強力であり、グラマーに満ちたパーソナリティーのコントロールの下にある。彼らの理想は和合と平和であり、それを世界に表示していると想像している。すべての国が、経済、政治、宗教においてアメリカの先導に見習うとき、必然的に平和はその結果として起こると信じるのである。その姿勢で、アメリカは世界を支配しようとして、平和の名の下に繰り返し戦争をしてきた(朝鮮、ベトナム、イラク、アフガニスタン)。アメリカがこのグラマーを克服して、第2光線の魂の影響が世界の諸事に顕されることを、世界は待っている。
 これが起こるとき(おそらくキリストによる大宣言の前ではないだろうが)、アメリカの魂の和合への生来の願望が行動へと活気づけられるだろう。そして総体への奉仕というアイディアが現在の支配への欲求に取って代わるだろう。世界の壮大な再建設が、数え切れない多くの個人によって始められるだろう。奉仕への欲求が、今のアメリカのあらゆることにおける優越感に取って代わるだろう。そして本当の平和の時代が訪れるだろう。

(『覚者は語る(2)』──「和合」についてのさらなる考察──より)

 わたしにあなた方を助ける機会を与えてください。そのためにわたしはここに来たのである。もしあなた方がわたしを受け入れてくれるなら、あなた方をあなた方の運命へと導こう、この世の始めから定められている、その運命へと。すべてはあなた方にかかっている。あなた方がそれを可能にする歩みを踏み出さなければならない。兄弟姉妹たちよ、わたしたちは自分たちをひとつと見なければならない、そしてすべての者のために共に働かなければならない。わたしたちは表面的にどう見えようと、別々な存在ではない。わたしたちはひとつのグループであり、わたしはその一員である。わたしはそのために、わたしのいのちのすべての瞬間を捧(ささ)げている。……
【フランスのパリで、ラジオ番組「Ici & Maintenant(今ここで)」でのインタビューの終わりにベンジャミン・クレームがマイトレーヤから受け取ったメッセージ】

(シェア・インターナショナル誌2010年5月号より、
『覚者は語る(2)』収録)

 第6光線の理想主義がアメリカの生活を支配しています。アメリカはそのパーソナリティーの器を通して生きています。それが今日の現実です。欲望原理が極端に強力であり、アメリカの人々を通して表現されています。富、お金、支配への欲望、そして最高で最大であること、勝つことへの欲望です。これはすべてパーソナリティーの欲望です。アメリカの(国家の魂を支配する)第2光線の志向は全く違ったものです。それは世界に奉仕し、世界を助け、より良い場所にしようとすることです。しかし、それにはほとんど機会が与えられていません。なぜならパーソナリティーがあまりに強力で、すべてに浸透しており、魂の様相はあのマーシャル・プラン〔第二次世界大戦後のヨーロッパの復興を目指して行われたアメリカ合衆国の経済支援、「ヨーロッパ復興計画」〕のときのように、たまに表現されるにすぎないからです。

(『生きる術』)

 マイトレーヤの教えがアメリカ合衆国の理想主義的魂を目覚めさせ、喚起させるだろう。そしてアメリカの最良の市民たちを、彼らがいつも心(ハート)に抱いてきた光に向けさせるだろう。彼らは世界中の兄弟姉妹たちと協調して、マイトレーヤに鼓舞されて、一致して、待っている世界に正義を、したがって平和をもたらすだろう。

(『覚者は語る(1)』──待っている世界 ──より)

 もうすぐ、あなたがたは、具体的事実としてわたしを見るであろう。あなたがたはわたしの存在を知るだろう。もしあなたがたの反応が、わたしの希望する通りであるならば、我々は出会い、友達として一緒に働くであろう。わたしの意図は、人類の窮地を乗り越える答えを、あなたがたの前に提示し、すべての人間にとって、未来は信じ難い約束をはらむことを示すことである。あなたがたの神性を解き放ち、生得の権利を受け継ぐための道を、わたしの兄弟である覚者たちと共に、あなたがたに示す。わたしの計画は、人類を真なる価値に、その真なる可能性に目覚めさせ、すべての人の裡〔ルビ:うち〕に聖なる神の子が宿ることを示すことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第24信より)

質問:いま現在、米国が対処すべき重要な問題は何ですか。

覚者:現在の時点で、米国の主要な任務はその魂を見つけることであり、そしてそれと共に、支配することではなく、世界に奉仕することの必要を見いだすことである。今日、米国はそのパーソナリティー表現に集注しているので、真の奉仕がその政策にほとんど顕示されていない。分離主義、利己主義、貪欲〔ルビ:どんよく〕があの偉大な国の行動の多くをまだ条件づけている。ソ連の消滅がこれらのグラマー(錯覚)をさらに大きくした。米国にとっての前進の道はその多様な資源と才能とエネルギーを世界共同体のために供し、諸国家を新しい、生存可能な世界の創造へリードすることである。世界はそのような目的の成就を待つ。しかしながら、この非常に望まれる行動はキリストの出現とその受け入れを待つようになるのかもしれない。

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

今は、アメリカのみがスーパーパワー(超大国)なので、異なった世界を創造していく責任があるのです。アメリカは国家の魂の様相である第2光線が示顕するときのみそれを果たすことができるでしょう。
 それは誰を通して示顕することができるのか。弟子たちやイニシエートたちを通してのみ示顕することができます。なぜなら彼らがその国の魂の様相に表現を与える人々ですから。アメリカが経済的な意味でつくり出したグローバリゼーション(世界化)に沿う世界的規模の協力についてのアイディアを、教えを、鼓舞させる想念を前面に押し出していくのはイニシエートと弟子たちにかかっています。その政治的な対応物をつくり出すだけ十分な善意と信頼がまだ国家間に存在しません。ですから市場フォース(エネルギー)に沿った競争精神、すなわち人生のあらゆる面の商業化(それは市場エネルギーの一部です)が支配しています。……
 人類の霊的危機は今日、政治と、特に経済の分野を通して集中しており、そこで解決されねばなりません。ということは、魂の様相、霊的な様相が持ち込まれねばなりません。

(『協力の術』)

 そこに西欧世界の過失がある。これらの“成功した”国々はその富と支配力を主に歴史に負うており、また世界経済を強引な“市場のフォース”を通して彼ら自身に有利なように操る彼らの能力に負うのである。世界の哀れな極貧の者たちは、今や自分たちの分け前を要求する。もしわれわれがこの単純な正義への当然の権利に対処し改善しなければ、世界に平和はないだろう。テロリズムは嵩じて、戦争に発展し、それは地球上の人間の未来を脅かすだろう。
 あなた方の兄たちであるわたしたちは、まさにこの世界の未来が脅威にさらされているのを傍〔ルビ:かたわ〕らに立って眺めていることはできない。アメリカは世界に提供できる多くの良いものを持つ偉大なる国である。アメリカは今、奉仕し、平和と正義の中に生き、そして調和と協力の中ですべての国々と一緒にこの世界をつくり直すために共に働くことを請い願うアメリカの魂に目覚めなければならない。

(『覚者は語る(2)』──アメリカの選択──より)

 アメリカは愛そうという意志を表現している。その意志は、大きく異なる要素を吸収しながらも、すべての人に平等な機会を与える能力に示されている。……使われる方法は緩やかな調整ではなく、迅速な同化という方法である。この国においてはまた、民衆がハイラーキーの影響に非常に敏感である。

(アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者、『ハイラーキーの出現(上)』AABライブラリー)

 人事に、国事に、人間関係の中に、愛と正義が必要であることを彼らに語る。そしてこの崇高なる愛と正義なしには、すべての人間が滅びることを示す。わたしの望みは──いや、我が兄弟よ、わたしの知るところでは──人類はわたしの召集に応えるであろう。そうなることを、わたしは知っている。人間の裡に聖なる存在の宿ることを、わたしは知っている。愛と正義が勝利すべきであるというのは、その裡なる存在の計画によるものである。そうであるから、結果は保証されている。

(『いのちの水を運ぶ者』第77信より)

 アメリカは偉大な国であり、さらに偉大な国になるでしょうが、悲しいことに、その運命を逸脱しており、自分の理解していないフォースを弄んでいます。アメリカは若く、強く、極端に傲慢な国です。それは若者、特に強い若者の傲慢さです。より年長の、賢明な国家がアメリカの行動に反対の声を上げるべき時です。
 最良の方法は、分かち合いを受け入れるよう促すことです。分かち合いと正義は世界に均衡とバランスをもたらすでしょう。

(『多様性の中の和合』)

 私たちが待望しているのは、アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者が述べたように、アメリカの魂の第2光線の愛の顕現です。アメリカの魂の様相が示顕するとき、それは世界から競争を除去するでしょう。これまではアメリカのパーソナリティーの面──貪欲で強引で重苦しく、法規を敷くのがうまくて、非常に競争的な第6光線のエネルギー ──が主に示顕してきました。

(『協力の術』)

 ジュワル・クール覚者はアリス・ベイリーを通して、問題と可能性について次のように説明している。「アメリカでの衝突は、ほとんど無責任と放縦にまで登り詰めた自由への愛と、世界奉仕と非分離性をもたらす人道主義的なイデオロギーの成長の間にある。……
 この理想主義の若々しい解釈は、アメリカのすべてのものが他のどこよりもよいというアメリカ国民の完全な信念、全世界の人々に向かって、どうすべきでどうすべきではないかを積極的に述べる気持ち、あらゆる支配に対する反抗、その先入観や偏見に同調するどのような情報も無思慮に受け入れる姿勢に見ることができる。アメリカ人の理想主義の成熟した様相は、真、善、美に対する、そして活発な人道主義と、リアリティーに対する祈願的な霊的取り組みを表現することへの国民の素早い反応につながっている」

(アリス・ベイリー『光線とイニシエーション(下)』AABライブラリー)

 マイトレーヤがもっと受け入れられるようになり、世界の世論が活気づけられるとき、変化に抵抗する人々は少数派になるでしょう。何百万もの善意のアメリカ人は変化と正義のためにマイトレーヤの側に立つでしょう。世界の飢えたる人々を救うために新たなマーシャル・プランのような活動が生み出されるでしょう。以前には決して結集されなかったような巨大で劇的な援助活動が国連機関を通して組織化され、配分されるでしょう。これは世界の世論とアメリカの世論に非常に深遠な影響を与えるでしょう。

(『大いなる接近』)

質問 米国には、この国の魂のエネルギーが顕現するかどうかを左右することができるイニシエートはどのくらいおりますか。(1998/5)

 およそ3,000人位です。つまり、第2、第3、第4段階のイニシエートたちです。あまり多くはありませんが、仕事を行うには十分です。彼らの一人、アブラハム・リンカーンであった第4段階のイニシエートはワシントンDCに住んでいます。彼は政府の下級職に就いている官僚です。彼は公に認知されることがないにしても前面に出てきて、力と洞察力と過去の経験をそのグループに提供するようになるでしょう。

(『協力の術』)