カテゴリー別アーカイブ: 選集

マイトレーヤの出現におけるメディアの役割――選集

The role of the media in Maitreya’s emergence── a compilation

「マイトレーヤの出現におけるメディアの役割」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤの教え(『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻、第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 現在、世界についての真実でない画面が主に、強力なメディアの販売代理店によって提供されている。彼らは市場のフォース(エネルギー)と商業至上主義によって条件づけられており、彼らの見解はお金と“市場”という偽りの価値によって支配されている。かくして、ほとんどの人間は現在起こっている事柄を理解しようとして逆に混乱し、ストレスに苦しめられている。
 マイトレーヤの出現で、この懐疑的で物質主義的な見解は、人類が直面する多くの問題に対するより敏感な反応に取って代わるだろう。徐々にお金に関するグラマーは奉仕の達成へと道を譲るだろう。そして何千万の人々が世界中の兄弟姉妹の奉仕を通して得ることのできる勝利に拍手喝采するだろう。
 このようにして、思考の新しい風潮が支配するだろう。新しい真剣さが公の領域に入ってきて、すべての政府とその代理機関は国民の必要と関心に耳を傾けざるを得ないことを発見するだろう。
 このようにして、「国民の意志」が行動の方向をますます条件づけるようになり、公共の必要を満たし得ないものはほとんど何もなされないだろう。
 現在の無秩序で激しい襲撃は大勢の人間のフラストレーションを表しており、民衆は自分たちの力と行動する必要の感覚を示す。彼らの行為は盲目的で統制が取れていないかもしれないが、それにもかかわらず、それは新しい時代の徴であり、まだまだたくさん見られるものの最初である。
 世界の制度機構が現在の人類の必要に対処するようになるまで、そのようなデモンストレーションは続き、ますます大胆になるだろう。民衆は彼らの力(パワー)と出来事に影響を与え、自分たちの意志を実施することのできる能力を感じはじめつつある。

(『覚者は語る 第1巻』─ 民衆は奮起する─より)

メディア──未来の人類社会は、環境とエネルギーの間の平衡の概念をモデルにして建設されるだろう。政治もそうである。生活や政治の中に分割をつくり出すことに耽る人々はすべて、もうお終いである。「わたしが栓を引き抜いた。そこにはもはやエネルギーは残っていない」とマイトレーヤは言われる。
 政治の腐敗やスキャンダルを覆い、真理を隠すメディアの時代は、もう日数が限られている。これからは、メディアはオープンになり、政治や司法制度の腐敗や混乱を写し出していくだろう。司法は憲法から独立することはできない。それは憲法の一部であり、適切にそれに応えていかなければならない。

(『いのちの法則』)

 アメリカ人は、第三世界、インドやアフリカどころか、ヨーロッパの貧困な地域、東ヨーロッパでどのようなことが起こっているかを、本当に分かっていません。悲惨さの深刻度は途方もないものです。インドやアジアの多くの地域において、第三世界において、アメリカに住んでいる人々には想像することすらできないような苦難があるのです。あなた方のメディアは、第三世界の苦難や貧困についての報道をすべて番組から外してしまっています。そのようなことに思いを至らせるようなメディアの番組はほとんどありません。ほとんどが第三世界の貧困についての報道はビジネスに悪いと考えています。そのような画面を見ると、人々はチャンネルを変えてしまいます。局を変えるとコマーシャルを見ません。
 コマーシャルを見なければ製品を買いません。ですから、彼らは、悲惨な状態を画面から外すことによって、見ないで済むようにしています。

(『協力の術』)

 多くの人々は変化をやかましく要求しながらも、その到来を恐れる。彼らの心(マインド)は既成の制度やメディアによってあまりにも影響されているゆえに。マイトレーヤが間もなく出現されるとき、人々は彼の唱導する変化はすべての人間の福利のためであり、誰も未来を恐れる必要はないことを知るだろう。このようにして偉大なる主は様々な「善」のためのフォース(勢力)を結束させ、すべての人間の裡に潜在する「善意」を喚起するだろう。

(『覚者は語る  第1巻』─共通の福利─より)

Q:ある国民が他の国民よりも容易に操作されやすいのはなぜでしょうか。(2004年6月)
A:教育に力を入れず、民主的原理をあまり尊重しない国では、国民を操作する政府の力は強まります。メディアのコントロールを通した操作は、もちろん、今日政府によって用いられている最も危険な(そして最も効果的な)手段です。

(『光の勢力は集合する』)

Q:マイトレーヤはわれわれのすべての制度の変換を呼びかけられます。(1)これにはメディアも入っていると考えてよいですか。(2)ハイアラキーはメディアに対して特別のプランを持っていますか。(1986年12月)
(1)はい、メディアは教育という点で非常に重要な役割を持っています。マイトレーヤが人々に教えるためにメディアを使われることは確かでしょう。(2)メディアを使うためのプランは持っておられますが、それを変えるための計画はお持ちではありません。それはわれわれの責任です。

(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

メディアの責任──今は、世界のテレビ・ネットワークにとって非常に大切な時である。新しい時代には、テレビが最も効果的なコミュニケーションの手段になるだろう。コミュニケーションのテクニックと術に対する需要が非常に大きくなるだろう。メディアは世界の隅々の町や村にまで行き渡り、情報伝達が行われるだろう。コミュニケーションを通して、世界は本当に統合されていくだろう。だからテレビがその新しい責任に応じるために正しく組織されていなければならない。

(『いのちの法則』)

 BBC(英国放送協会)は世界のあらゆるメディアと同様にこの話を知っています。BBCはたいていのメディアよりもよく知っています。なぜなら彼らは1986年の1月、2月、3月にすでにマイトレーヤにインタビューをしており、彼が姿を現しご身分を世界に紹介される記者会見の場を設けることにさえ同意していたからです。BBCがこの約束を破ったために、マイトレーヤは主要メディアの後押しのないまま、困難な方法で出現の過程を進めなければならなくなり、長い遅々とした過程を経なければなりませんでした。

(『大いなる接近』)

メディアへの呼びかけ

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記、2008年1月12日

 人々は、マイトレーヤが本当にわれわれの中に存在し、彼の仕事を実行するという証拠を何年もの間、確かにいらいらしながら待ってきた。われわれの世界に膨大な変容が起こっていることは明確であり、その一つ一つがマイトレーヤによって予言されて、それは一般の人々にそして世界のマスコミに伝えられてきたことを考えると、この疑いがなぜ、そんなに長い間執拗に続いたのかを理解するのはおそらく困難である。
 そのような歓迎すべき出来事が確かに起こったということを──たとえ一つの仮説としてでも──受け入れることを阻むものは何か。
 世界のマスコミはこの情報のあらゆる面を知っている──しかしながら、この情報の特質についてほとんど一般の人々に知らせていない。多くのメディアの代表がマイトレーヤにお会いしたことがあり、彼が話をするのを聞いたにもかかわらず、彼ら自身はいまだ沈黙したままである。
 なぜそうなのか。この歓迎すべきニュースを一般に発表するのを抑制するのは何か。主に問題は恐怖心である──嘲笑や不信に対する恐れ=彼らの地位や職を失うことへの恐れ=自分たちが欺かれたのではないか、本当は自分が見たと思ったことを見なかったのではないか、聞いたと思ったことを聞かなかったのではないかということへの恐れである。自分の体験を脇に置いて、マイトレーヤ御自身にお任せして──もし本当に彼が存在するならば──彼が前面に出て来られて、世界に実際の臨在の姿を示すのを待つほうが容易である。
 この見解は、かように黙って待つ者たちには論理的ではあるが、マイトレーヤのような御身分のお方の出現を支配する『法』についての理解の欠如を示す。
 多くの立派な教師たちがわれわれの生活の中にやって来て、仕事をし、人間の思考と行動の表面にわずかな波紋を起こす。彼らは、彼らの道を整えるための先駆者を滅多に必要としない。しかしながら、マイトレーヤは世界教師であり、ハイアラキーの長であり、次の世界周期全体にわたって、そのような方として奉仕しようとしておられるのである。人類に対する彼の影響は計り知れない。彼の到来はまさに極めて重大な出来事であり、その前に準備が整えられなければならず、あらゆる分野・場所にいる人間に十分に説明されなければならない。
 世界のマスコミは、われわれの時代の本当の出来事を人類に知らせるために理想的な位置にある。真実を求め、知識と希望を渇望する何百万の人間はマスコミに情報を、しばしばガイダンス(導き)を求める。マスコミに携わる男女、善意の男女は、この情報について、必要ならば、彼ら自身がよく理解し、そしてそれを真剣に紹介することによって公共に奉仕する義務を持つ。そうすると、彼らは、いかにして世界を正すかをわれわれすべてに示そうとしておられるマイトレーヤを公に見るだろう。

(シェア・インターナショナル誌2008年1・2月号)

三つの大きな霊的祭り――選集

The three major Spiritual Festivals ── a compilation

「三つの大きな霊的祭り」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、アリス・ベイリーを通してのジュワル・クール覚者の言葉(『キリストの再臨』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 毎年春が近づくと、霊ハイアラキーは4月、5月、6月の春の三つの祭りの準備をする。毎年その年が近づくと、光を求め、奉仕することを願う者が、より十分に、より効果的に奉仕することができるように、わたしたちは計画を始動させる。……
 この高まった活動の時を、わたしたちは霊的推進と呼ぶ。そしてこの期間に、すべての霊的活動は何倍にも力を強化されるだろう。あらゆる種類の霊的活動が、それがどのような伝統や信仰に起源するものであれ、この数カ月の間に高揚を見、もしこの機会を十分に利用するならば、多くのことが達成されるだろう。奉仕し、世界をより良きものにすることを願う者はすべて、これらのエネルギー(フォース)に接触し、これを使い、そしてそれらを自分たちの人生の中に顕現させることが義務である。
 わたしたちは人間の中に、責任の分かち合いについての新しい意識を確立することを求める。一致協力した行動の味を、彼らの中に目覚めさせることを求める。わたしたちはこの二つが顕現できるような条件をつくるように努め、そのようにして変化に導く。すべてがエネルギーである。エネルギーのみが存在する。人類という中心(センター)におけるこれらの高度のエネルギーの影響を通して、世界に新しい雰囲気を生み出すことを求める。

(『覚者は語る(1)』─重要な機会─より)

問 「霊的促進(スピリチュアル・プッシュ)」を通してくるエネルギーはメディアに向けられたのですか、そしてそれはマイトレーヤを世界の舞台の前面に出しますか。(1984/6)

答 「霊的促進」を通して放出されたエネルギーは特定のカテゴリーの人々に向けられたのではありません。それはむしろ、新しい雰囲気をつくり出し、そのなかで国際関係に関してより良い決議がなされることが望まれたのです。世界の緊張の緩和や状況の改善はすべてマイトレーヤの出現を促進します(彼の降臨の条件を満たしますから)。しかしエネルギーが「マイトレーヤを世界の舞台の前面に出す」と、単純に言うことはできません。……

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

満月

問 お祭りがなぜ満月の時に行われるのですか。(1977/5)

答 満月の時には、エネルギーがより多く得られるからです。エネルギーの導管が開かれ、より強力になり、より得やすくなるのです──この時期にだけエネルギーが強力であるというのではなく、ただ人類にとっては、最も同化しやすい時なのです。満月の時には、そのエネルギーに波長を合わせ、それと整列し、同化しやすいのです。
 ジュワル・クール覚者の言葉によると、あたかも太陽と月の間の扉が全開されたかのようであり、霊的な性質の行事を可能にさせるのです。月はいつでもそこにある。しかし、満月の時には、地球に対してその導管が最も開くので、他の時期よりも人間がハイアラキーにつながりやすくなります。

(『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

 世界中至るところで満月の時に──三大祭りの時には特に、またその他の九回の満月の祭りにも──グループが集い、この時期に特に満ちるエネルギーに波長を合わせています。満月の時には、普段流れている他のすべてのエネルギーを条件付ける独特のエネルギーがあります。特に三大祭りには、大いなる神のエネルギー、光と愛と意志のエネルギーが入手できます。祈願文や瞑想を通して多くのグループは、この時期にことさら得やすい、大宇宙と黄道帯から流れ出ずるエネルギーに波長を合わせ、地上に固定させ、伝導することを学んでいます。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

24時間伝導瞑想

問 (1)24時間続ける伝導瞑想は通常の定期的な伝導瞑想と比較してどのように違うのですか。
(2)時間帯によってはわずか3人位の人数になってしまう24時間の伝導瞑想をやるよりも、例えば10時間とか5時間位、10人か20人くらいの人数で、本当に意識を集中させてよく伝導する方がずっと良いのではありませんか。

答 (1)24時間の伝導瞑想はまず時間がずっと長いということ。またそれは1年にわずか3回、すなわちハイアラキーのとり行う春の主要な祭り、復活祭とウエサク祭と人類の祭りの時にのみ行われるということ。
(2)この質問に対する答は条件つきの肯定です。しかしながら、春の三大祭りは世界中のグループが一緒に強力なリズムを確立するためのユニークな機会を提供してくれます。24時間中、ハイアラキーはすべての活動的なグループを一緒にグローバル(全地球的)な光のネットワークに結びつけることができます。ハイアラキーは光のネットワークを絶えずつくっており、それを強化しております。また強力な心理的要素が含まれています。すなわち、この三つの祭りを祝うことで推進される志向と奉仕へのさらなる刺激です。

(『伝導瞑想』)

問 5月にウエサクの満月の祭りが行われます。正確に何が起こるのですか。

答 ウエサク祭はヒマラヤ山脈の谷間で(エーテル界のレベルで)行われ、それはとてつもない素晴らしいイベントです。この谷間に大きな石があり、その上に水を一杯に満たした大きなクリスタルのボールが置かれます。霊的ハイアラキーのメンバーのすべて──3人の大主、チョハン、覚者、イニシエートなど様々な階級を含むすべて──が勢揃いし、入り組んだパターンの儀式的なムーブメント(動き)を演じます。やがて月が地平線の上に昇ると、仏陀が(ゴビ砂漠のエーテル界上にある)シャンバラから来られて、クリスタルの器の上空を徘徊され、水を(エネルギーで)充満されます。仏陀はシャンバラのフォース(エネルギー)を3人の大主──キリスト、マヌ、マハチョハン──に放出されます。これは強力な第1光線であり、意志と目的のエネルギーです。それは3人の大主方の間で循環し、貯蔵されて、その年の終わりまでに徐々に世界の中に放出されていきます。この時が、仏陀が日常の世界に最も近づいて来ることのできる機会であります。仏陀はマイトレーヤの到来に非常に密接に関連しております。仏陀とマイトレーヤは兄弟であり、時の始まりから世界における彼らの使命のために準備されてこられたのです。

(シェア・インターナショナル誌1990年6月号)

問 双子宮(ジェミニ)の満月のキリストの祭りには、何が起こるのですか。(1977/5)

答 双子宮(ジェミニ)の満月の日がキリストの祭りです。それは人類が神に近づくのを祝うお祭りです。新しい世界宗教では、毎月満月の日に神に向かって強く統一された接近を行うでしょう。特に春の三大祭りの4月(白羊宮(エアリス))、5月(金牛宮(トラウス))、6月(双子宮(ジェミニ))において、世界中でそれらの祭りが同時に祝われるのです。……
 6月の祭り、双子宮(ジェミニ)の祭りは、まずは人類の祭りです。今日ではキリストの祭りと呼ばれていますが、これは人類兄弟の最年長の兄としてのキリスト・マイトレーヤの祭りであり、ハイアラキーのキリストだけでなく人類の代表としてのキリストです。何にもまして、それは善意の祭りであります。すべての人類の幸せを願う思いを分かち合うこと、これが善意と呼ばれるものです。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

 善意の祭り。これは人類の心──神に向かって志向し、神の意志との和合を求める心──の祭りであり、正しい人間関係の表現に献げられる。これは毎年6月の満月との関連で決められるだろう。人間の霊的な神聖な特質が認識される日であろう。(過去)2,000年の間この祭りの日に、キリストが人類を代表して霊ハイアラキーの前に立ってこられた。そしてシャンバラの目には、神人として、彼の民のリーダーとして、そして「多くの兄弟のうちの嫡子」(ロマ書8章29節)としてキリストは立たれた。毎年この日に、彼は集合したハイアラキーの前で、仏陀の最後の説教を説かれた。であるから、これは同胞愛への基本的志向と人間的霊的和合の深い祈願と訴えの祭りであろう。そして人類の意識にある仏陀とキリストの仕事の効果を代表するだろう。

(アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者、
『キリストの再臨』シェア・ジャパン出版)

 三つの大きなお祭り、復活祭の祭り、1カ月後にウエサクの祭り、そしてまた1カ月後にキリストの祭りが世界中で同時に祝われるようになるでしょう。その他に九つの祭りが、一年の他の9回の満月の時に祝われるでしょう。三大祭りが新しい世界宗教の中心的な行事になり、それぞれを通して神への大接近をなす──神の光と神の愛と神の意志を請い願うことによって、それが地球にしっかりと錨を下ろし、人類に注がれるようになります。

 (『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』)

アメリカの運命と役割――選集

The destiny and role of America ── a compilation

「アメリカの運命と役割」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、アリス・ベイリーを通してのジュワル・クール覚者の言葉(『光線とイニシエーション』と『ハイラーキーの出現』)ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 世界は本当にアメリカの魂の特質が顕現するのを待っている。そうなるとき、アメリカは世界全体としての必要を真剣に考えるだろう。マイトレーヤの教えの影響の下に、初めて、その見解を広げるだろう。マイトレーヤがアメリカの魂の様相を喚起し、アメリカが豊かに保持する資源を分かち合うように鼓舞するだろう。その結果は、世界規模での新しいマーシャル・プランである。それはこの国の国民としてのあなたたちの前に掲げ得る最も望ましいことの一つである。アメリカは偉大な国家である。ひどいこともやってきたが、それは他の諸国も同様である。アメリカは若い国家であり、したがって時には手に負えなくなることも予期される。しかし非常に強力で、非常に大きく、非常に金持ちなので、世界に途方もない影響を持つのである。その影響は、その国民の知性と創意の自然な流出である。

(『多様性の中の和合』)

 アメリカのみではなく世界中で、人々は変化の必要とその可能性に目覚めつつある。政治家や経済学者たちは現状を景気の“下降期”とか“後退”と呼ぶ。本当には、われわれは古い秩序の最後のよろめきのステップを目撃しているのである。規制されない競争と貪欲は人間にとって最も安全な道ではないことを、そのような物質主義教理は軽率な者たちに対して“すべり易い坂道”をつくり、そして究極的に、今日のような世界的危機をつくり出すということを、大勢の人々が認識しつつある。……
 諸国の民衆にとって変化への機は熟している。彼らは変化とより意味深い人生を求める。マイトレーヤは人間に本質的なものを思い出させるだろう──それなしには人間の未来はない。すなわち、正義と平和である。そしてその両方への唯一の道は、分かち合いを通してである。

(『覚者は語る(2)』── マイトレーヤの最初のインタビュー ──より)

 あなたがたがわたしを見るとき、神の本質が光と愛と意志であることを知るようになる。これらの聖なる様相があなたを通して反映されるように。そうなるとき、わたしはあなたを通して働くであろう。わたしはあなたを必要とする。あなたがた、すべてを必要とする。人間に信と喜びを回復させ、地球上の貧しい人々に、必要な資源を解き放ち、均衡を取り戻すために、この世界を再建する仕事を、わたしと分かち合ってくれるすべての人々を必要とする。わたしの役割は、あなたがたに方法を示すことである。あなたがたの役割は、行動し、わたしの計画を実施することである。わたしはあなたがたを信頼することができることを、頼むことができることを知っている。わたしの愛がすべての者を包む。

(『いのちの水を運ぶ者』第76信より)

 アメリカ合衆国(魂2光線、パーソナリティー6光線)は、魂のレベルからは、世界の和合と平和に深い、真摯な願望を持つ。しかし、アメリカはあまりにも若い国であり、大きく、強力であり、グラマーに満ちたパーソナリティーのコントロールの下にある。彼らの理想は和合と平和であり、それを世界に表示していると想像している。すべての国が、経済、政治、宗教においてアメリカの先導に見習うとき、必然的に平和はその結果として起こると信じるのである。その姿勢で、アメリカは世界を支配しようとして、平和の名の下に繰り返し戦争をしてきた(朝鮮、ベトナム、イラク、アフガニスタン)。アメリカがこのグラマーを克服して、第2光線の魂の影響が世界の諸事に顕されることを、世界は待っている。
 これが起こるとき(おそらくキリストによる大宣言の前ではないだろうが)、アメリカの魂の和合への生来の願望が行動へと活気づけられるだろう。そして総体への奉仕というアイディアが現在の支配への欲求に取って代わるだろう。世界の壮大な再建設が、数え切れない多くの個人によって始められるだろう。奉仕への欲求が、今のアメリカのあらゆることにおける優越感に取って代わるだろう。そして本当の平和の時代が訪れるだろう。

(『覚者は語る(2)』──「和合」についてのさらなる考察──より)

 わたしにあなた方を助ける機会を与えてください。そのためにわたしはここに来たのである。もしあなた方がわたしを受け入れてくれるなら、あなた方をあなた方の運命へと導こう、この世の始めから定められている、その運命へと。すべてはあなた方にかかっている。あなた方がそれを可能にする歩みを踏み出さなければならない。兄弟姉妹たちよ、わたしたちは自分たちをひとつと見なければならない、そしてすべての者のために共に働かなければならない。わたしたちは表面的にどう見えようと、別々な存在ではない。わたしたちはひとつのグループであり、わたしはその一員である。わたしはそのために、わたしのいのちのすべての瞬間を捧(ささ)げている。……
【フランスのパリで、ラジオ番組「Ici & Maintenant(今ここで)」でのインタビューの終わりにベンジャミン・クレームがマイトレーヤから受け取ったメッセージ】

(シェア・インターナショナル誌2010年5月号より、
『覚者は語る(2)』収録)

 第6光線の理想主義がアメリカの生活を支配しています。アメリカはそのパーソナリティーの器を通して生きています。それが今日の現実です。欲望原理が極端に強力であり、アメリカの人々を通して表現されています。富、お金、支配への欲望、そして最高で最大であること、勝つことへの欲望です。これはすべてパーソナリティーの欲望です。アメリカの(国家の魂を支配する)第2光線の志向は全く違ったものです。それは世界に奉仕し、世界を助け、より良い場所にしようとすることです。しかし、それにはほとんど機会が与えられていません。なぜならパーソナリティーがあまりに強力で、すべてに浸透しており、魂の様相はあのマーシャル・プラン〔第二次世界大戦後のヨーロッパの復興を目指して行われたアメリカ合衆国の経済支援、「ヨーロッパ復興計画」〕のときのように、たまに表現されるにすぎないからです。

(『生きる術』)

 マイトレーヤの教えがアメリカ合衆国の理想主義的魂を目覚めさせ、喚起させるだろう。そしてアメリカの最良の市民たちを、彼らがいつも心(ハート)に抱いてきた光に向けさせるだろう。彼らは世界中の兄弟姉妹たちと協調して、マイトレーヤに鼓舞されて、一致して、待っている世界に正義を、したがって平和をもたらすだろう。

(『覚者は語る(1)』──待っている世界 ──より)

 もうすぐ、あなたがたは、具体的事実としてわたしを見るであろう。あなたがたはわたしの存在を知るだろう。もしあなたがたの反応が、わたしの希望する通りであるならば、我々は出会い、友達として一緒に働くであろう。わたしの意図は、人類の窮地を乗り越える答えを、あなたがたの前に提示し、すべての人間にとって、未来は信じ難い約束をはらむことを示すことである。あなたがたの神性を解き放ち、生得の権利を受け継ぐための道を、わたしの兄弟である覚者たちと共に、あなたがたに示す。わたしの計画は、人類を真なる価値に、その真なる可能性に目覚めさせ、すべての人の裡〔ルビ:うち〕に聖なる神の子が宿ることを示すことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第24信より)

質問:いま現在、米国が対処すべき重要な問題は何ですか。

覚者:現在の時点で、米国の主要な任務はその魂を見つけることであり、そしてそれと共に、支配することではなく、世界に奉仕することの必要を見いだすことである。今日、米国はそのパーソナリティー表現に集注しているので、真の奉仕がその政策にほとんど顕示されていない。分離主義、利己主義、貪欲〔ルビ:どんよく〕があの偉大な国の行動の多くをまだ条件づけている。ソ連の消滅がこれらのグラマー(錯覚)をさらに大きくした。米国にとっての前進の道はその多様な資源と才能とエネルギーを世界共同体のために供し、諸国家を新しい、生存可能な世界の創造へリードすることである。世界はそのような目的の成就を待つ。しかしながら、この非常に望まれる行動はキリストの出現とその受け入れを待つようになるのかもしれない。

(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

今は、アメリカのみがスーパーパワー(超大国)なので、異なった世界を創造していく責任があるのです。アメリカは国家の魂の様相である第2光線が示顕するときのみそれを果たすことができるでしょう。
 それは誰を通して示顕することができるのか。弟子たちやイニシエートたちを通してのみ示顕することができます。なぜなら彼らがその国の魂の様相に表現を与える人々ですから。アメリカが経済的な意味でつくり出したグローバリゼーション(世界化)に沿う世界的規模の協力についてのアイディアを、教えを、鼓舞させる想念を前面に押し出していくのはイニシエートと弟子たちにかかっています。その政治的な対応物をつくり出すだけ十分な善意と信頼がまだ国家間に存在しません。ですから市場フォース(エネルギー)に沿った競争精神、すなわち人生のあらゆる面の商業化(それは市場エネルギーの一部です)が支配しています。……
 人類の霊的危機は今日、政治と、特に経済の分野を通して集中しており、そこで解決されねばなりません。ということは、魂の様相、霊的な様相が持ち込まれねばなりません。

(『協力の術』)

 そこに西欧世界の過失がある。これらの“成功した”国々はその富と支配力を主に歴史に負うており、また世界経済を強引な“市場のフォース”を通して彼ら自身に有利なように操る彼らの能力に負うのである。世界の哀れな極貧の者たちは、今や自分たちの分け前を要求する。もしわれわれがこの単純な正義への当然の権利に対処し改善しなければ、世界に平和はないだろう。テロリズムは嵩じて、戦争に発展し、それは地球上の人間の未来を脅かすだろう。
 あなた方の兄たちであるわたしたちは、まさにこの世界の未来が脅威にさらされているのを傍〔ルビ:かたわ〕らに立って眺めていることはできない。アメリカは世界に提供できる多くの良いものを持つ偉大なる国である。アメリカは今、奉仕し、平和と正義の中に生き、そして調和と協力の中ですべての国々と一緒にこの世界をつくり直すために共に働くことを請い願うアメリカの魂に目覚めなければならない。

(『覚者は語る(2)』──アメリカの選択──より)

 アメリカは愛そうという意志を表現している。その意志は、大きく異なる要素を吸収しながらも、すべての人に平等な機会を与える能力に示されている。……使われる方法は緩やかな調整ではなく、迅速な同化という方法である。この国においてはまた、民衆がハイラーキーの影響に非常に敏感である。

(アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者、『ハイラーキーの出現(上)』AABライブラリー)

 人事に、国事に、人間関係の中に、愛と正義が必要であることを彼らに語る。そしてこの崇高なる愛と正義なしには、すべての人間が滅びることを示す。わたしの望みは──いや、我が兄弟よ、わたしの知るところでは──人類はわたしの召集に応えるであろう。そうなることを、わたしは知っている。人間の裡に聖なる存在の宿ることを、わたしは知っている。愛と正義が勝利すべきであるというのは、その裡なる存在の計画によるものである。そうであるから、結果は保証されている。

(『いのちの水を運ぶ者』第77信より)

 アメリカは偉大な国であり、さらに偉大な国になるでしょうが、悲しいことに、その運命を逸脱しており、自分の理解していないフォースを弄んでいます。アメリカは若く、強く、極端に傲慢な国です。それは若者、特に強い若者の傲慢さです。より年長の、賢明な国家がアメリカの行動に反対の声を上げるべき時です。
 最良の方法は、分かち合いを受け入れるよう促すことです。分かち合いと正義は世界に均衡とバランスをもたらすでしょう。

(『多様性の中の和合』)

 私たちが待望しているのは、アリス・ベイリーを通してジュワル・クール覚者が述べたように、アメリカの魂の第2光線の愛の顕現です。アメリカの魂の様相が示顕するとき、それは世界から競争を除去するでしょう。これまではアメリカのパーソナリティーの面──貪欲で強引で重苦しく、法規を敷くのがうまくて、非常に競争的な第6光線のエネルギー ──が主に示顕してきました。

(『協力の術』)

 ジュワル・クール覚者はアリス・ベイリーを通して、問題と可能性について次のように説明している。「アメリカでの衝突は、ほとんど無責任と放縦にまで登り詰めた自由への愛と、世界奉仕と非分離性をもたらす人道主義的なイデオロギーの成長の間にある。……
 この理想主義の若々しい解釈は、アメリカのすべてのものが他のどこよりもよいというアメリカ国民の完全な信念、全世界の人々に向かって、どうすべきでどうすべきではないかを積極的に述べる気持ち、あらゆる支配に対する反抗、その先入観や偏見に同調するどのような情報も無思慮に受け入れる姿勢に見ることができる。アメリカ人の理想主義の成熟した様相は、真、善、美に対する、そして活発な人道主義と、リアリティーに対する祈願的な霊的取り組みを表現することへの国民の素早い反応につながっている」

(アリス・ベイリー『光線とイニシエーション(下)』AABライブラリー)

 マイトレーヤがもっと受け入れられるようになり、世界の世論が活気づけられるとき、変化に抵抗する人々は少数派になるでしょう。何百万もの善意のアメリカ人は変化と正義のためにマイトレーヤの側に立つでしょう。世界の飢えたる人々を救うために新たなマーシャル・プランのような活動が生み出されるでしょう。以前には決して結集されなかったような巨大で劇的な援助活動が国連機関を通して組織化され、配分されるでしょう。これは世界の世論とアメリカの世論に非常に深遠な影響を与えるでしょう。

(『大いなる接近』)

質問 米国には、この国の魂のエネルギーが顕現するかどうかを左右することができるイニシエートはどのくらいおりますか。(1998/5)

 およそ3,000人位です。つまり、第2、第3、第4段階のイニシエートたちです。あまり多くはありませんが、仕事を行うには十分です。彼らの一人、アブラハム・リンカーンであった第4段階のイニシエートはワシントンDCに住んでいます。彼は政府の下級職に就いている官僚です。彼は公に認知されることがないにしても前面に出てきて、力と洞察力と過去の経験をそのグループに提供するようになるでしょう。

(『協力の術』)

新しい時代の徴、なぜ今なのか ――選集

Signs of the new time, why now ? ── a compilation

「奇跡」もしくは「新しい時代の徴」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。なぜ今、徴がこれほどまで広く見られるのかというテーマである。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻と第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 人々がそのような徴を思い出し、それらを来るべき日々についての真の予告として受け入れる時が間もなくやって来る。それらを、歴史上のこのユニーク(独特)な時に、マイトレーヤと覚者たちの一団の出現と同時性を持たせた計画された顕現として理解するだろう。何か途方もない素晴らしいことが地球上で進行中であるということを人間に合図するそれらの徴はあまた存在し、変化に富む。見る目を持つ者たちにとってそれらは、人生にはまだまだ未知で神秘的な領域がたくさんあることを、人間がそれについてほとんど知らない法則があることを、そして何にも増して、人間はひとりではないということを、思い出させるものであった。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─おびただしい徴─より)

……キリスト・マイトレーヤの到来は、聖骸布やその他の徴に左右されません。しかし今、全く予想外の出来事が起こっており、それはキリスト教徒の信仰だけではなく、人類の希望の光を甦らせるものであることを人類に示すための徴なのです。

(『世界教師と覚者方の降臨』)

 すべての側において、徴は確かに明らかであり、“奇跡の時代”に終わりがないというはっきりとした徴候がある。われわれの直中にある奇跡を、いかに遠回しであろうと、指している徴が、毎日のように沢山起こっているのを否定できる者はほとんどいない。「人の子」が確かに彼の民の中にいることを、長い待ち時間は終わったことを、この大教師は公に彼の使命を始めようとしていることを、そして新しい道が人間を彼らの運命づけられた未来へ前進するように招いていることを、間もなく世界は確実に知るだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─ 世紀の終わり─より)

 すべての奇跡の中で最も説得力のあるものはおそらくマイトレーヤ御自身の手形である。それは2001年にスペインのバルセロナのある家の浴室の鏡に奇跡的に現れた。その手形は単なる手の痕ではなく、立体的なイメージで、細部まで映し出されている。この“手”は、マイトレーヤの癒しのエネルギーと助けを喚起するための手段である。自分の手をこの手の上に置くか、ただ見つめることによって、マイトレーヤの癒しと助けを(カルマの許す範囲で)喚起することができる。マイトレーヤが完全に姿を現され、私たちがその顔を見るまでの間、彼はそのようにして私たちのすぐそばにいてくださる。マイトレーヤは「わたしの助けはあなたがたの意のままである。ただ求めればよいのである」と言われる。

(シェア・インターナショナル誌2008年12月号より)

 あなたがたは、もうすぐ、人それぞれのかたちでわたしを見つけるであろう。このことを告げにきた。わたしの愛する弟子イエスを求めるものは、イエスの特性をわたしの中に見いだすだろう。教師としてのわたしを探す者は、より的に近い、わたしは教える者であるから。徴を求める者は、それを見つけるであろう。しかし、わたしの顕れ方は、もっと単純である。あなたがたとわたしを分かち隔てるものは何もない。もうすぐ多くの者が、そのことに気づくであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第10信より)

 間もなく、この方が巧みにつくられた多くの奇跡によって、至るところにいる男女の心(ハート)がこの方を慕うだろう。癒しの水は一つずつ発見されるだろう。そして人間の宮殿の大浄化が始まるだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─扉を叩く者─より)

 [マイトレーヤは]水源をアクエリアス(宝瓶宮)星団からのエネルギーで活性化します。その治癒の水は陽極の水素原子を含み、そのペーハー(pH)は変えられています。最終的にマイトレーヤはそのような水源を世界中、777カ所につくられるでしょう。それが人類の健康を著しく改善させるでしょう。これまでにそのような水源が4カ所で発見されました──メキシコのトラコテ、インドのナーダナ、ドイツのノルデナウ、ケニヤのナイロビです。水源が「発見される」タイミングと様式や場所はマイトレーヤがコントロールされるでしょう。

(『大いなる接近』)

 われわれは一つの文明の始まりと終わりにいることを、世界の歴史の中で、桁外れの時代であることを忘れないようにしなさい。したがって人々は変化の痛みを感じるのだということを理解しなさい。ある人々にとっては自由への解放である。他の人々にとっては、保証と平穏の喪失である。しかし、我が兄弟よ、痛みは長く続かないだろう、すでに多くの人々はそうであることを知っている。あなた方がこの困難な時期を通り抜けるのを助けるための援助はあり余るほどある。この「時代」を喜んで受け入れなさい、そして新しい事どもの徴を認知しなさい。

(マイトレーヤからのメッセージ、『覚者は語る(Ⅰ)』)

 奇跡はあふれ、驚かせ続けるだろう。いわゆる科学者や専門家たちの絶望的な望みは、人間の目がとらえる証拠を否定するのには役に立たないことが証明されるだろう。これらの顕現が引き起こす希望に心(マインド)を向けることで、人々はそれらをマイトレーヤの賢明な言葉に関連づけるだろう。そして彼の導きに従うだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─ 奇跡の時代に終わりはない ─より)

“星”

 2008年12月12日に、シェア・インターナショナル・ファンデーションは世界のメディアを通して、「輝かしいパワーの星のような発光体」が非常に間もなく世界中で見られるだろうという情報を流した。その予報どおり、“星”についての最初の報告がクリスマス頃に届き始めて、その後世界中から“星”の目撃情報が寄せられ始めた。それは、イエスの誕生のとき3人の賢者(覚者)たちを東方からベツレヘムまで導いたと伝えられる聖書の物語の“星”に関連づけられる。現代の“星”と二千年前の“星”の両方とも、実際には宇宙船だったのであり、現代の“星”は世界の東、西、南、北と四つ出ており、世界中をカバーしている。そしてその“星”は、「徴」であり、われわれの惑星の霊的ハイアラキーの長である世界教師マイトレーヤ(いまだ名乗りあげないまま)の非常に間近に迫った公の出現の先触れなのである。

(『光の勢力は集合する』)

 彼は、人間の中の一人として現れ、彼の兄弟たち(人類)の必要と思いを声にするだろう。やがて時を経て、非常に多くの人々が反応するとき、彼の本当の名前と身分は確認されるだろう。その時までの期間は短いことが期待されるが、その認知の速度は人間自身の手のうちにある。今や世界的規模に広がっている奇跡現象の現段階はまだ続くだろう。そしてこの時期におけるその意義をもはや誰も否定することができなくなるまでこの過程に伴うだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─将来の青写真─より)

 [奇跡は]私たちが一つの時代の終わり、新しい時代の始まりに来たという徴であり、キリストがこの新しい時代を開始するために世界に戻られたという徴です。これらの徴は、人々の信仰と将来への希望を鼓舞し霊的基盤に基づいた生活に目覚めさせ、私たちが絶えず変化する世界に生きており、奇跡の日々は終わっていないということを彼らに認識させ続けるために与えられています。例えば、聖書の奇跡が、そしてそれ以前の時代の奇跡も、現在、毎日ほとんど毎時間ごとに世界中で繰り返されています。これらの出来事は人類にとって、キリストが世界に公に再臨する時が近づいているという非常に明確な証拠になっています。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 世界中で、徴はその仕事を成し遂げた。人々はますますそれらの意義を認識し、それがもたらす慰めを新たな感謝の心でつかみとる。真理を知る者たちの心に新鮮な歓びが沸く──「使者」は真昼の光の中に出現すべく待っておられることを、彼の使命を始めるための呼びかけを待つのみであることを。間もなく召集がかけられ、新しい時代が始まるだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─ 運命の時─より)

瞑想と魂 ――選集

Meditation and the soul ──      a compilation

Q   なぜ瞑想はそんなに重要なのですか。

A 魂は肉体人間ではなくリアリティ(実相)です。物質界はそれ自体の観点から見れば現実ですが、魂の観点から見れば現実ではなく、それは相対的なものです。問題は、私たちがそれを全体だと思っていることです。しかし、それはより偉大な全体の相対的な部分でしかありません。部分は全体を見ることはできませんが、全体は部分を──そして様々な部分を──見ることができます。魂の観点から見れば、何度も何度も転生する魂の努力はこの橋を徐々に築く一連の器を創造し、バラバラであったものを融合することです。物質への退化の過程を逆に戻り、物質の霊化が起こります。
 私たちは自分自身の諸体の物質(メンタル体、アストラル体、肉体)を霊化します。魂は各々の転生で、螺旋上のより高い旋回において、より高い振動の一連の諸体を創ります。(もしすべてうまくいくならば)私たちはやがて、あまり多くの制限なしに、そして究極的にいかなる制限もなしに魂を表現することのできる肉体を持ちます。
 瞑想はそれを始動させる過程です。あらゆる宗教や精神修養の中に、上昇へのあらゆる道の基礎に、何らかの瞑想があるのはその理由によります。伝導瞑想ではないかもしれないし、あなたが本で読んだり、知ったりした様々な瞑想でもないかもしれません。しかし、何らかの瞑想によって魂との整列が起こるに違いありません。なぜなら転生しているのは魂だからです。魂を避けたり回避したりすることはできません。魂がリアリティ(実相)です。その現実を認知しなければならず、それを認知する方法は橋、帰還の道、アンタカラーナの構築を通してです。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 今までは、「超魂」についてのわれわれの知識は宗教の関連からきていた。そのため、「超魂」は人間から遠い存在であり、認識され、遠くから崇拝されるべき何かであるという印象を残した。しかしながら、人が進化するにつれて、「超魂」は自分自身であることを、自分の、より高位でより純粋な部分であるが、にもかかわらず、自分自身であることを理解するようになる。かようにして、人は進化し、自分の真の本質と目的についての知識を深めていく。
 今日、非常に多くの人間がそのような道程を歩むことについて、意識的に認識している。彼らにとって人生の意味は深まり、より優れた知識と体験を探究する。かくして、やがて彼らは瞑想に向かい、その実践を通して、より大きな発見が彼らのものとなる。一歩一歩、彼らは自分たちが「超魂」であることを確信し、それは何か遠く離れたアイディアではなく、まさに彼ら自身であることを知る。徐々に、彼らの人生のテンポ(速度)は変化し、より深い意味と目的が彼らの行うすべてを強化する。かようにして、人間は超魂の神性と知恵をますます反映させながら、完全への道程を前進する。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─上昇の道─より)

 瞑想には、いろいろなやり方がありますが、一般的には、多かれ少なかれ魂との接触を持ち、徐々に魂と一体となるための科学的手段です。そして魂はこの物質界に明確に強力に自身を顕すことができるようになります。
 魂の特質を顕している人間に出会うとき、生命の意義と目的とが輝き出ているような人間であると感じます。例えば、ずば抜けて創造的な科学者とか芸術家とか政治家とか教育者とかのように。そのような人々は、明らかに普通一般の人々と全く異なるエネルギー、力によって支配されています。それは魂のエネルギーであり、それが彼らを通して流れ出るのであり、われわれの文化、文明を豊かにしてくれる創造的人間をつくり上げています。
 伝導瞑想は、魂との繋がりを持ち、そのエネルギーがわれわれを通して流れる最も簡単な手段であると思います。普通、瞑想を正しく行うためには、非常に強力な精神集中の力が必要であり、ほとんどの人にとってこれはかなり困難な仕事です。一般に人々が瞑想と呼んでいるのは、しばしば瞑想ではなく、単なる精神集中あるいは沈思にすぎません。瞑想には、精神集中も含めれば、五つの段階があり、第一段階から次の段階へと徐々に深められていきます──精神集中、瞑想、観照、照明、霊感。

(『伝導瞑想──21世紀のヨガ』)

 誰もあなたを導くことはできない。あなたは、自分自身について認識するように、自分自身の裡なる師を知るように、生まれついているのである。あなたの内的な空間は聖なるものである。そこで、すべての物事が、あらゆる問題が解消するのである。あなたが疲れて、脅えて、腹に据えかねたとき、あなたが自分の空間を見つけるために一人にしておいて欲しいとき、そこに行くのである。「あなたはその空間を与えられているのであり、そこであなたの周りの混乱や混沌を解消するのである。その空間をあなたの本当の真我以外に、誰にも譲り渡してはならない。瞑想とは実に、安らぎと幸せを見つけるためにその空間に戻る旅である」

(『いのちの法則』)

 ダーウィンおよび彼の考えに正しく従った者たちは、われわれはすべて意識の発達に従事しているということを大体において無視しており、人間の外的な肉体的発達のみを描写する。人間の肉体はほとんど完成の段階に到達しており、さらに成し遂げるべきものはほとんどない。しかしながら、意識という面からは、人間はその開花に向けてほとんど最初のステップすら踏み出していない。その開花は人間がまさに神性を内在させていること、すなわち魂が転生しているということを証明するだろう。いつの日か、魂の事実が科学によって証明され、一般的に受け入れられるようになるだろう。そして古い意見の対立は癒されるだろう。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─進化論 対 創造説─より)

 瞑想の真の目的は、自分自身を己の魂とつながり、整列状態にもっていくことです。瞑想を通して肉体の頭脳と己の魂との間に橋をかけること、光の導管をつくることです。サンスクリット語で、これをアンタカラーナといいます。アンタカラーナを通して、魂のエネルギーがその媒体であるパーソナリティー(肉体人間)に注ぎ込まれます。瞑想は個人がだんだんに魂と融合していくことに関連しているのです。自己の魂のエネルギーがだんだんに染み込んでいくのです。それは魂の目的のエネルギーであり、愛の特質であり、知の側面のエネルギーです。

(『世界教師と覚者方の降臨』)

 すべての人間の裡に神が宿る。その神はあなたの真我である。わたしの任務は、その聖なる存在をあなたの裡に解き放ち、神の大計画を完了させることである。
 神よりも単純なるものは存在しない、なぜなら、すべてのものの背後にその聖なる原理があるのだから。人がこれに気づくとき、真に偉大となる。そしてその人から、創造的エネルギーが流れ出づる。わたしの計画は、その聖なる原理を顕す道を一歩一歩あなたがたに示し、あなたがたを本源へと導くことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第54信より)

 人間は本質的に魂であり、神の完全なる反映である。言い知れない永い間、数え切れない多くの転生を通して、人間の魂はその聖なる特質を時間と空間の中で表現することを求める。魂は物質界における己自身の対応物をつくり、それ自体の完成に向けて進化していくために必要な手段を賦与した。このようにして、神の大計画は成就されていく。
 この発達への鍵は志向(アスピレーション)である。すべての人間に内在するものは完全無欠への願望であり、善きもの、美しいもの、真なるもの──すなわち魂の属性──を表現したいという衝動である。行動がいかにぐらついたものであろうとも、それがいかなる表現方法をとろうとも、より良いものへの欲求を持たないものは誰もいない。裡にこの願望を持たない者はいない。それでは、人間の逸脱を、暴力や憎悪をどのように解釈すればよいのか。
 その答えは、人間の独特の位置、すなわち霊と物質の出会いの場にあり、そしてそれが同時に存在することで発生する緊張にある。人間は永遠の魂であり、それが物質の中に飛び込んで、そのために物質が強いる限界に従属させられる。完全を求める人間の闘いは、これらの相対する二つの極にある特性を完全なる和合と解決に導くことを伴う。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─ 一対の極─より)

 瞑想を通して魂との接触は深まり、強められ、徐々に魂によってパーソナリティーの融合がもたらされる。魂のエネルギーと属性──霊的意志と愛と知──が肉体人間を通してますます顕現し、その二つが完全に融合するまで続く。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』)

 変化のための手順を開始し、人間の裡なる神が輝き出づるように、人の生活を変換させる時がきた。これは、我が友よ、なにもむずかしいことではない、なぜならあなたがたの裡にそのような聖なる存在が宿るのであるから。わたしの任務は、その輝かしい光をあなたがたの裡に呼び起こし、本源へお連れすることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第74信より)

 魂をますます多くその人の生活の中にもたらすために、二つの過程──瞑想と奉仕──が存在しています。瞑想と奉仕以上に、私たちが魂を呼び込むのに役立つものはありません。それらは与えられた道具であり、魂が浸透するようになるための道です。魂の浸透は非常に緩慢です。それは少しずつ発達します。転生する度に、人は魂へと近づきます。あまり多くのものが取り込まれないとき、非常に怠惰な生涯や後退的な生涯があるかもしれません。しかし、すべてがうまく行けば、魂はその人に光を分け与えます。……
 人が正しい方法で、利他的に、自我の感覚を持たないで瞑想し奉仕するにつれて、自動的に魂からの光を吸収していきます。人は瞑想の中で、その光を絶えず喚起しています。魂は自身の光を、発達しつつある人間に注ぎ、諸体は変化していきます。旅路の終わりまでに、その人は完全に亜原子的つまり光になります。

(『光の勢力は集合する』)

 すべての意識の拡大の前には緊張がある。人間が今通過している争いと困難のこの時期の後に、平安と落ち着きの時が続き、直観が徐々に開花するための舞台が整えられるだろう。それが起こるとき、人間は、すべての論争を通り越して、神のイメージに似せて創られた魂としての自己の特性を直接知るだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─理性と直観─より)

 わたしの教えは、もし必要とあれば、この世には人間がなし遂げ得ないものは何も存在しないことを示すであろう。人は神であり、その神性を顕し、栄えさせることのみ必要なのである。これが確かであることを、わたしの存在が保証する、なぜならわたしの兄弟である覚者たちとわたしとが共に、あなたがたの聖なる本性の驚嘆すべき不思議を見せてあげるのだから。このようにして、あなたがたは己の可能性に気づき、光の中に成長するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第71信より)

 瞑想は魂との接触への王道であるが、いったんこれが達成されたら、真の志向者が弟子道へと進む道は奉仕の生活をも共に受け入れることである。内的焦点と外的焦点との均衡が保たれなければならない、そして最も低い弟子からキリスト御自身、そしてさらにその上位のすべての真なる神の子たちを招く無限の道、奉仕の道の上の歩みが始まるのである。その同じ奉仕への要求がロゴスをして顕現せしめ、われわれに生命を与える。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』)

 あなたがたに新しい生き方を見せてあげたい、人間に生来そなわる同胞愛に基づく生き方を、愛し、分かち合う能力と、人間の本質的な神性に基づく生き方を。聖なる人間になる過程は、単純で自然であり、すべての人間に開かれている。それは、あなたがたの裡にはじめから宿るあの神を解き放つ過程である。わたしは約束しよう──もしあなたがたがわたしに従いて新しい時代に前進するならば、あなたがたの裡に宿る聖なる本質を解き放ってあげよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第28信より)

 世界は人間存在の真理に目覚めつつある──人間は神聖なる存在であり、魂としての本当のリアリティ(実相)の外的な表現である。あらゆる栄枯盛衰を通して、人間の魂はその人を守りそして道を示してきた。神経がすり減っているときも、高邁な仕事をしているときも、いやいやながら努力をしているときも、魂がそこにいなかったときは決してない。人間(肉体人間)と魂はひとつである。それが、人間に発見されることを待っている真理である。魂はこの啓示の目覚めを待っている。人間は人生における見習い修行の終わりにきている。これからは、その魂がより高位のそしてより明確な道を示す。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─ ミッシング・リンク─より)

マイトレーヤの教え

ベンジャミン・クレーム

 キリスト・マイトレーヤの教えの概要をジュワル・クール覚者がわれわれのために記述してくださった。その教えは、われわれすべてが生まれながらにして知っており、真理であると認めているものであることに気づくだろう。正しい関係はわれわれの生活の基礎であり、そのような正しい関係をつくるために、われわれは何度も何度も生まれ変わってくる。マイトレーヤはその必要を繰り返し語り、実行に移す方法を再び示されるだろう。
 正しい人間関係の創造への最初のステップは、われわれの政治、経済、社会の構造の変革である。人間は今日、霊的精神的危機を通っており、それがこれらの分野に集中して顕れている。そして、経済問題の中核に分配、再分配の問題がある。正しい人間関係は人間が次に達成すべきことであり、神によって定められたものである。われわれが贅沢と浪費の中で生活しているのに、他方、第三世界の何百万もの兄弟姉妹たちは飢え死にしている。そのような状態の中で、われわれは彼らと正しい関係にあるとは言えない。
 解決法は明らかである。この豊かな世界の資源を分かち合うことが正しい関係への欠くべからざる最初のステップである。マイトレーヤはこのことを明らかにされ、この目標に向かって人類が行動することを鼓舞されるであろう。分かち合いと正義を、真の平和への(したがって人類の存続と世界の救済のための)唯一の道として、呼びかけられる。それは、本質的には、正しい人間関係の確立と今日の世界にある明らかに悪い関係を廃棄することへの呼びかけである。個人的、国家的、国際的競争と貪欲、かつてないほど強烈な世界的な憎悪と暴力、分離主義と排他性、自分自身の理想に対する狂信的執着、われわれを自己破壊の淵までもたらしたすべての痛恨と不信を廃棄することである。

裂開の刀

 マイトレーヤの愛のエネルギー ──「裂開の刀」──の効力が現在の世界にある極化をつくり出したのであり、それは人類に前進への道をはっきりと示すであろう。包括性と愛、正義と人間の精神の自由のために闘う者はすべて、彼の周りに集うであろう。分離主義と搾取、競争と貪欲に味方する者は、同じく明らかになるだろう。そして人類の前にある選択は非常に明瞭になるだろう──愛と憎しみ、分かち合いと貪欲、平和と戦争、生と死との間の選択である。マイトレーヤは(メッセージ第11信の中で)言われた。「わたしの心はあなた方の答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」と。彼の愛のエネルギーに応えて、人々はすべての国々において、様々なグループをつくり、正義と平和と正しい関係を要求するだろう。(それはもうすでに始まっている)。間もなくこれらのグループは世界で最も大きな、最も強力な勢力となり、平和と善意の新しい時代を招じ入れるだろう。

再生誕の法則

 再生誕(転生輪廻)の法則の認知と理解の中に、正しい人間関係と人類の問題の解決への鍵がある。これは西洋ではほとんど完全に無視されてきた(しかし、現在それは変わりつつある)。他方、東洋ではそれを従順に受け入れすぎたこと、そしてその意味についての誤解が彼らの努力の停滞をもたらした。マイトレーヤは、われわれが完成への長い進化の旅路を行くに当たって、この法則がいかに関係しているかを示される。そしてこの教理が新しい世界宗教の基調の一つとなるだろう。
 今日、西洋においてこの法則が受け入れられているところでは、ほとんど完全に過去世の記憶の回復に強調が置かれ、そのような活動に伴うあらゆるグラマー(自己眩惑)と惑わしで満ちている。マイトレーヤは、この法の真の働きを、転生している魂の完成への過程として示すだろう。(すべての形態の中に)再生誕してくるのは魂であり、魂自身の特性が三次元の世界における人間生活の中で──肉体的、情緒的、識心的に──完全に実演されるようになるまで、次々とその乗り舟である肉体人間をつくり変えては再生誕してくるのである。
 マイトレーヤは、再生誕の法則と因果の法則(東洋ではカルマの法と呼ぶ)との関係を示すだろう。この関係を正しく理解することによって、人類はすべての活動において無害であることの必要性を知るようになるだろう。魂は、お互い同士の間に、そして根源なる神との間に正しい関係を達成するために、グループ集団で周期的に転生してくる。この事実に必然的に備わる責任と義務が理解され、正しい関係の必要性と実務牲が明らかになるだろう。

イニシエーションの秘法

 今日のマイトレーヤの再臨は、彼がその長をしている霊的ハイアラキーの外的顕現でもある。アトランティス時代以来初めて、ハイアラキーの覚者方とイニシエートたちが世界で公に働かれるのであり、われわれは彼らの本当の姿を知るだろう。
 彼らはいにしえの秘法の管理者であり、その秘法の中に進化の過程についての鍵が含まれており、それは数字や儀式やシンボルの中に隠されている。その秘法はまた、生命そのものの秘密を人類に解き明かし、宇宙のエネルギーをわれわれの手の中に置くであろう聖なる科学への鍵も含む。これらの大昔の秘法が明かされ、魂の事実が証明され、人間の本質的不滅性が知られるだろう。
 イニシエーションの秘義の秘められた過程は今日、何千人ものイニシエートの意識的体験である。来るべき時代には、それは何百万の人々にとっての外的世界での儀式の体験となるだろう。本質的に、イニシエーションは意識の拡大の結果であり、そして高位の価値と霊的理解に対する認識と受信能力を精妙化する結果であり、またそれに導くものである。この意識の拡大を通して、イニシエートはそれまで自分から切り離されていたところの真我(聖なる存在)の様々なレベルと様々な意識の状態に気づくようになる。この体験はイニシエートの放射能力(発光)を増し、さらに大きな奉仕を世に行うことができるようになる。その人はまさに「覚醒し者」となっていくのである。
 マイトレーヤはこのイニシエーションの秘法について教えるだろう。彼は最初の2段階のイニシエーションの司祭として、人類を神の王国、つまり彼が長を務めるハイアラキーへと導かれるだろう。この体験を通して、人間は自分たち自身を本来の神として認識するようになるだろう。

グラマーの消散

 人類の大多数はいまだアトランティス時代の意識を持つ。つまり、意識が情緒界に極化しており、普通の日常の意識の活動は情緒(感情)界にある。そしてその界のグラマー(自己眩惑)の迷路の中で迷っている──ゆえに現在の世界の混乱と問題が存在するのである。ジュワル・クール覚者の言葉を引用すると、「人間が同胞に提供することのできる最大の奉仕は、自分自身で、己の裡なるキリストの力を通して、エネルギーを方向づけ、自分自身をその界(アストラル界)の支配から解放することである」。そして「人間の心(ハート)が活発になる瞬間、その瞬間には感情的な、太陽神経叢(みぞおちチャクラ)の活動は終止する」。人間はハートを通して、マイトレーヤの呼びかけに応える。この愛の様相を刺激することによって、マイトレーヤはすべての者を通して働き、世界を変え、同時に、われわれをグラマーや無知や恐怖から引き上げるのである。彼のエネルギーが授けるより大いなる生命を通して、われわれを光の中へ、神性のまことの顕現へと導くだろう。

(シェア・インターナショナル誌、1982年7月)

マイトレーヤからのメッセージ 第129信

親愛なる友よ、再びこのようなかたちであなたがたと共にあることをうれしく思う。

我が友よ、人類の反応を見てわたしは非常にうれしい。
多くの者は彼らの周りに混沌とした危険な世の中を見る、まさしくそうである。
しかしこのいかにも混沌とした大渦巻の中に、静かな穏やかな中心があり、
希望と変化を生み出している。
我が友よ、今起こりつつある変化をわたしが見るようにあなたがたも見ることができるならば、わたしと同じように心は喜びに躍るであろう。
世界中で、今日人間は変化に目覚め、人の心をとらえている新しい思考や理想を前面に持ち出している。

世界に多くの良きことが起こっているのをあなたがたの多くは気づいている。
しかしまだ隠れているのはわたしの仕事の深遠なる効果である。
だから本当に喜びなさい。
喜びの光とリズムを広く伝え、あなたがたが出会うすべての人々の心に、
福音に対する反応を呼び起こしなさい。
我が友よ、まだまだ多くがなされねばならない。
多くの重要なことがらが、わたしの注意を引く。
多くの問題が解決を待っている。
しかし、すでに踏破された歩みは大きい。
これが本当であることを知り、そのように行動しなさい。

あなたがわたしを見るとき、昔の真理を改めて聞くだろう。
わたしは神と人との真の関係を言明する。
これを知って、応じる者はあの聖なる存在へと前進する。

他の人々に伝えることを、あなたの任務となしなさい。
愛と真理について、あなたが知っていることを告げなさい。
愛の顕現が神への確実なる径であることを告げなさい。
この単純な真理が、わたしの教えのすべての根底にある。

もうしばらくの間わたしを待ちなさい。
わたしをあなたがたの兄弟として、友として見なさい。
わたしを未来への案内人として、希望として見なさい。
わたしを信頼し、一人の兄弟としてわたしを愛しなさい。
わたしを神の愛の顕現として知りなさい。
まもなくわたしを見る用意をしなさい。
私、マイトレーヤ自身が現在あなたがたの中に居ることを、
あなたは信じるのだと世に告げる用意を整えなさい。
我が友よ、これをわたしのためになし、いのちの中に入りなさい。

唯一にして最も聖なる神の光と愛と力とが、
あなたがたの心(ハートとマインド)の裡に、今顕されるように。
それによって、あなたがたが世界の貧しき者たちを助けるために働けるように。

(1981年9月8日)

新しい認識――選集

A new awareness ──      a compilation

「新しい認識」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 日ごとに新しい概念が想念帯に入り、その影響を至るところにいる敏感な人間の心(マインド)に与えている。一瞬一瞬、人類が新しい宇宙の周期の瀬戸際に立つにつれて、人類種族の根底にある必要についての新しい認識が増大する。何にも増して、人類はその一体性を、その相互依存性を、お互いの必要性を悟りつつある。そしてその顕現に向かって痛々しい一歩一歩を歩んでいる。対立、不調和、衝突は多い。しかし、お互いがお互いと同一認するアンデンティティーについての新しい認識が花開く。
(『覚者は語る(Ⅰ)』─眠れる火─より)

 多くの者は彼らの周りに混沌とした危険な世の中を見る、まさしくそうである。しかしこのいかにも混沌とした大渦巻の中に、静かな穏やかな中心があり、希望と変化を生み出している。我が友よ、今起こりつつある変化をわたしが見るようにあなたがたも見ることができるならば、わたしと同じように心は喜びに躍るであろう。世界中で、今日人間は変化に目覚め、人の心をとらえている新しい思考や理想を前面に持ち出している。
(『いのちの水を運ぶ者』第129信より)

 認識(awareness)は極めて重大です。奉仕においてだけでなく、人生のあらゆる行為においても非常に重要です。実際、あらゆる瞬間において、認識はあなたがここにいる存在理由のすべてであり、目的のすべてであります。あなたは意識的認識(conscious awareness)を発達させるために転生しているのです。それが進化の意味するものです。認識と奉仕を他の一般的な認識と区別することはできません。魂が転生する理由が意識的認識において成長することであるなら、意識的認識があらゆる行為における支配的要素でなければなりません。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅱ巻』)

 直観の開花を通して、認識の膨大な広がりが人間の前方に横たわる。存在の状態についての認識であり、それはまだまったく人間に知られていないが、覚醒した心(マインド)によって知覚されるのを待っている。
 すべての意識の拡大の前には緊張がある。人間が今通過している争いと困難のこの時期の後に、平安と落ち着きの時が続き、直観が徐々に開花するための舞台が整えられるだろう。それが起こるとき、人間は、すべての論争を通り越して、神のイメージに似せて創られた魂としての自己の特性を直接知るだろう。
(『覚者は語る(Ⅰ)』─理性と直観─より)

……和合が独りでに起こることがないように──つまり栄養と世話と意識的な培いが必要なように──グループや国家を結び付ける絆も同様に、強められ、滋養を与えられ、培われなければなりません。そして世界に法の規制、自由と正義と分かち合いのルールを築かなければなりません。それのみが和合を可能にします。
(『協力の術』)

 精神生活の道はすべての人間が歩むことのできる広く多様なものであることを、マイトレーヤが示されるだろう。人間生活のあらゆる努力のなかに、あらゆる分野のなかに、神についての認識と知識が感じられ、表現されるだろう。すべての者が一瞬一瞬のこの体験についての彼らの認識を、分かち合われた体験の結果として生み出される多彩な模様の中に、貢献することができる。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅰ巻』)

 人間はまさに深淵なる真理の体験、彼ら自身の本質的『存在(Being)』についての認識を体験しようとしている。大多数の人々にとって、それは遠い過去の中に長い間失われていた(心の)状態に生まれ変わるような体験としてやって来るだろう。各人が、それぞれの方法で、あがなわれ、新たに再生し、浄化され、清められるのを感じるだろう。『同胞愛』の歓びと美が、彼らの『存在』を震わせるだろう。そして各人が己自身をあの美と愛の一部として見るだろう。
(『覚者は語る(Ⅱ)』─同胞愛─より)

 わたし自身を公に顕す時が来たら、すべての人類の希望と願いを表明する──新しい人生への、新しい出発への願いを、方向転換への用意があることを、人々が平和に生きることができる新しい世界の建設を、自分自身を恐れることなく、兄弟たちを恐れることなく生きることができ、心に喜びを持って自由に創造し、正直にあるがままであることができる、そのような新しい世界の建設への願いを表明しよう。
 わたしの仕事は、始まったばかりであるのに、もうすでに人の心に新しい光が、新しい希望が芽生え、新しい始まりの兆しがある。人間は孤立した存在ではないことを、あらゆる者の守護者が、代理人を遣わされたことを認識し始めている。わたしは、神の代理人である。
(『いのちの水を運ぶ者』第8信より)

 マイトレーヤは言われました、「真我のみが重要である」と。私たちはその真我なのです、不滅の存在なのです。私たちの苦痛、問題、苦しみは私たちが真我以外のあらゆるものと自己を同一認してしまう事実によるのです。だから、もし真我のみが重要なら、私たちが達成できる最も重要なことは真我の認識に違いありません。真我の認識は5分か10分座って瞑想し、一日の残りの時間は認識していないのではいけません。自分がいかなる存在なのかを認識できるようになるのは一瞬一瞬からですから、真我の認識は一瞬から一瞬へと続いていく過程です。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅱ巻』)

 もしあなたが自分に起こっていることに注意を向けなければ、それに気づくことはできません。認識を持ちません。人生のすべてが、進化の過程全体が、徐々に認識を増大させていく過程です。認識の道具を徐々に完成させていくことです。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅲ巻』)

 自然界とその裡に働くフォース(エネルギー)についての古い、機械的な見方は急速に消えつつあり、すべての顕現の基礎にある和合について新しい認識が目覚めつつある。すべてがエネルギーであり、エネルギーと物質は一つのリアリティー(実相)の異なった状態であり、想念によって影響され得るという概念が広範囲に受け入れられつつあり、人々の人生観を変えつつある。
(『覚者は語る(Ⅰ)』─意識の成長─より)

 世界的相互依存というリアリティ(現実)がわれわれの認識の中で確立された事実となるだろう。そうなる時「すべての人間は兄弟姉妹である」という事実が制度機構や実際的活動計画の中にますます取り入れられて、この実体を反映するものとなるだろう。諸国家も同胞愛、共通の目標、共通の抱負を体験することができ、体験するようになるだろう。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅱ巻』)

 私たちは世界の経済機構を変革せねばなりません。そうすることがより正しいからではなく、それが非常に邪悪で不正義なものだからです。私たちがそれを変革しなければ、世界を破滅させるでしょう。事は単純そのものです。私たちは調和に基づいた、したがって平衡のある社会で、本来の生き方(魂としての)をし始めることができるように、それを変えねばなりません。その平衡があるとき、私たちは自分たちが本来誰であり、何であるのかについての認識を増大させるのです。それが私たちの危機であり、今日の私たちの問題です──自分が誰であるかを知ること。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅲ巻』)

 親愛なる友よ、世界に起こっている出来事を見回して自分に問いなさい──「これは不思議なことではないか、この新しい光は何としたことだ」と。もしあなたが裡なる光に忠実であるならば、わたしの臨在がこの変化を呼び起こしたことに気がつくであろう。そのようにして、あなたはわたしがここに居ることを知るであろう。
(『いのちの水を運ぶ者』第87信より)

 私たちが意識をもっと速く拡大しない理由は認識していないからです。意識は認識です。……それは実際には認識という道具の感受性を完全にし、拡大していくという問題です。
(『マイトレーヤの使命  第Ⅱ巻』)

諸国民の同胞愛――選集

The brotherhood of nations ── a compilation

「諸国民の同胞愛」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻と第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 世界的相互依存というリアリティ(現実)がわれわれの認識の中で確立された事実となるだろう。そうなる時、「すべての人間は兄弟姉妹である」という事実が制度機構や実際的活動計画の中にますます取り入れられて、この実体を反映するものとなるだろう。諸国家も同胞愛、共通の目標、共通の抱負を体験することができ、そうなるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅱ巻』)

 マイトレーヤと覚者たちの一団のインスピレーション(鼓舞)と導きのもとで、人間は、正しい決断を行う能力、大計画との関係の中で正しく行動する能力が増大することを知るだろう。これが必然的に同胞愛についての感覚の増大につながり、人間は共に行動することによってのみ前進があるという理解につながるだろう。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─同胞愛の夢─より)

 ようやく多くの政府は多少なりとも定期的に会い、問題を討議し、それについてどうすべきかを検討しています。これは新しい成熟です。人類は一体であり、ひとつの人類の兄弟姉妹であるという感覚の増大です。ある計画、ある役割を果たすためにこの惑星にいるということの認識です。それはいまだほとんどの人には感じられていません。しかし、個々のグループが長い間政府の注目を引こうとしてきた問題をやっと人類が真剣に受け止めているということは、人類が自分たちの弱さと一体性を認め始めたことの徴です。

(『協力の術』)

 忘れるでない、我が友よ、あなたがたは一つであることを、すべての者の御父が、あなたがたを聖なるイメージに似せて創られたのであることを。あなたがたを通して同じ聖なる愛と真理の光が輝いていることを。時は近づけり、我が友よ。真理の光があなたがたの周りすべてに輝き、人が兄弟を己の心に迎え入れ、己自身としてお互いを知るようになる時がやってくる。

(『いのちの水を運ぶ者』第51信より)

 人類自身も一つであるという感じを抱き始めています。来たるべき時代には一つになるでしょう。進化における前進のための次のステップです。同胞愛というものは、持てるかもしれないし、持てないかもしれないというような単なる理想ではないのです。自然界の事実なのです。ただわれわれがそれを具現していないだけなのです。来たるべき時代には、この事実を具現することがわれわれの運命であり、神の意志であります。ハイアラキーのすべての活動と指導はこの目標に向かってなされるでしょう。これは正しい関係を通してのみ実現されるのです。

(『世界教師と覚者方の降臨』)

 今日大切なように思われるものの多くが去り、より簡素な、より自然な生き方と関係に置き換えられるだろう。あり余る豊富さの直中にあって何百万の人間が不必要に死ぬという冒 が消え去ることは確かであろう。今日人間の精神をあまりにも醜くする不寛容さもまた消え去るだろう。より小さい、より弱い国家の資源や領土を支配し、征服し、搾取しようとする衝動は永遠に消え去るだろう。その代わりに、新しい現実感が、すべての人間との連結性と相互の権利と義務についての理解が生まれるだろう。人々と国家は法の規制に基づいて、そしてすべての人間のための平和と安全についての必要条件に基づいて生きることを求めるだろう。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─前進の道─より)

 未来への道は、新しい公正な秩序を通して、新しい人類同胞愛を通して、昔の敵との間に協力の精神を打ち立てることを通してであることを認める者が今日たくさん存在する。このすべてのことは、今日可能であり、効果をあげつつある。新しい光が、わたしの光が、地上を照らし、そのまぶしさの中で多くの者が驚嘆する。

(『いのちの水を運ぶ者』第128信より)

 私たちは恥ずかしくない人間にならなければなりません。私たちが一体であり、一つなる人類の兄弟姉妹であること、それゆえに世界の食糧、原材料、エネルギー、科学知識、科学技術、教育制度、健康管理がすべての人々に属するものであることを認識し、世界中により公平に再分配しなければなりません。そうすることによって、私たちは一つの人類、同胞愛というリアリティを創造します。このようにして、これらすべての技術的進歩に値する正しい状態を創造するのです。

(「不朽の智恵の教え」『死海文書と義の教師』)

 これは、最近発表された覚者の記事「和合」の後半部分に主に語られているものです。すなわち、世界への危機とすべての人間による気づきの必要性についてですが、特に教育を受けた人、権力行使の立場にある人、自らの意志を表明できる人が、国家間の垣根を越えたレベルでの和合の必要性を理解し、悟り、知らしめることの重要性です。それゆえ、すべての国が共に働く必要があります。それが起こらなければ何も変らないでしょう。

(『多様性の中の和合』)

 マイトレーヤご自身が非常に間近な将来に出現されるとき、われわれのすべての行動の中に和合の必要性を強調されるだろう。われわれが、人間の問題を解決するに当たって、人間として、国家として、目的のアイデンティティーを見つけることがいかに大切であるかを、マイトレーヤは示されるだろう。かくして、われわれの強力な個人性をグループのために供するのである。

(『覚者は語る(Ⅰ)』─和合─より)

 人の道とは、同胞愛であり、密接な協力と相互の信頼であり、奉仕であるということを示そう。これが唯一の道である。他はすべて失敗に終わった。我が友よ、もしこれをなさなければ、人間はこの地上に存続し得ないのである。脅しているのではない。真実を述べているに過ぎないのである。時間は残り少ない──自然とこの世界との間に均衡をとりもどす時間は。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信より)

 金持ちの国と貧乏な国の生活水準の間にある大きな隔たりを許容する余裕を、世界はもう持ちません。その不均衡が今日の政治的、経済的問題の中核です。基本的にそれは精神的霊的な問題です。一方に物質主義と分離、そして他方に霊的な分かち合いと正義と同胞愛、この間の選択です。われわれの選択が人類の運命を決定するでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅱ巻』)

 すべての国の国民はひとつであり、平等であり、お互いに依存しているということを人間は認識するようにならねばならない。いかなる国も一国で世界を所有することも支配することもできない。いかなる国も一国で世界のすべての国々に対立して存続することはできない。帝政や絶対支配権は過去のものである。人間は、この地球という惑星上における彼らの役割についての新しい理解を得る瀬戸際にいる。それは智恵の道とこの惑星の賜物の本当の管理者の道における旅人の仲間たちとの関係を変えることを含む。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─人類同胞愛─より)

 国家は「一つ」に合体して、それによって個々のアイデンティティー(独自性)を失うべきではない。マイトレーヤは言われる、「たとえ、あなたがわたしと合体するとしても、あなたの個人のアイデンティティーは残る」と。国家の個々のアイデンティティーも同様に大切に守られねばならない。同時に、国家は同胞愛や共通の目標や共通の志向を経験することができるし、またそうなるだろう。しかし、個人の場合でも、国家の場合でも、巨大なものが個々のアイデンティティーを飲み込んでしまうことは「神聖なることではない」。

(『いのちの法則』)

 世界は二つのグループに分かれています── 一つは、世界の保守反動的勢力を構成する古い貪欲で利己的な国粋主義的制度にしがみつくグループ、もう一つは、新しく流入するアクエリアス(宝瓶宮)のエネルギーに心を開き、同胞愛と協力の道、相互依存性の認識を求めるグループです。相互に依存し合っているというその認識は、われわれが一つの人類であるという事実から生じます。

(『協力の術』)

 人類は今や全く新しい体験の瀬戸際に立っており、すべての惑星的な決定や行動がより良いもののためであり、人生を豊かに、神聖なものにし、同胞愛の絆を強めるものとして見られるであろう。それまで同胞愛の絆を彼らは無視して、ほとんど忘れていたのである。喜んで、人間は今や共通の善のために共に働くだろう。過去の憎しみと不信感はきっぱりと彼らの背後に置かれるだろう。そのようにして新しい親族関係が「善意」と「尊敬」として現れ、活性化させる酵母のように彼らの目覚めた人生に浸み渡るだろう。

(『覚者は語る(Ⅱ)』─人間が振り返ってみるとき─より)

 我が友よ、子供たちよ、わたしは、恐らくあなたがたが期待したよりもさらに時を早めてやってきた。しかしなすべきことは多い、世界には変化を必要とするものがあまりにも多い。多くの者が飢え死にし、多くの者が不必要に苦しんでいる。これらすべてを変えるためにわたしはやってきた。あなたがたに前進への道を示そう、もっと簡素で、健全な、より幸せな生活へ向かって、共に進む道を。もはや人が人に、国が国に相対立することなく、兄弟同胞として、共に新しい御国へと前進しよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第1信より)

 世界に同胞愛を確立していく段階を見なければなりません。まず最初に平和がなければなりません。平和なしに世界はありません。マイトレーヤの第一の優先は世界に真の平和を確立することであり、人類が戦争を放棄し、戦争につながる競争を放棄することです。これはすべての人間の必要を満たすことによってのみ達成可能です。……
 開発途上世界が他の国の人々と同じように食べて、成長して、人並みの文化的な生活を送ることができるまで、世界に平和は決してないでしょう。平和の確立のための最初の条件は世界の資源の分かち合いです。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 諸国家や諸国民は家族のメンバーのように相互依存している。国家や政府の政策は平衡と公平の本質を組み込んだものでなければならない。それが平和と調和と幸福を生み出すだろう。いかなる国であろうと民族であろうと、国家、国民の中に優劣の差はない。国家の福祉を保護することが政府の義務であり、そして本来の自分自身であることがすべての個人の義務である。

(『いのちの法則』)

人類の歴史的な選択

 こうした記事から、助言や洞察、深い英知、慰めを引き出すことができるかもしれない。すべて、ベンジャミン・クレームの師によって書かれたものである──人間が知り得るあらゆる喜びと哀しみを経験してきた知恵の覚者によって。
 驚嘆すべきは、マイトレーヤと覚者方は常に、災厄を達成へと変え、破壊を、いのちを肯定するものに変え、奈落の底のように見えるかもしれないものを山の頂きへと変えるということである。このことにおいて私たち人類はある役割を担っている。つまり、共通の利益を選ぶ責任を負うことである。
 このささやかな選集を、「平和の陽光」の保証と約束として提示したい。この選集は、潜在的な神々としての私たちの本性を確認するものである、と私たちは信じる。

覚者たちの誓い

 戦争の暗雲が次第に増し、平和の陽光が闇に包まれていくにつれ、人類の反応は二重である──好戦主義者たちの意志を無言で受け入れ、追従することと、彼らの計画と企てに対する積極的な活気ある抵抗である。今日、わたしたちには両方の反応が同じ割合で見られる。世界の半分が(底に横たわる原因を認知することなしに)“テロとの戦い”というグラマーにとりつかれ、またテロ行為自体にとりつかれている。あとの半分はテロ行為を嘆き、そしてその発祥についての理解の欠如を嘆いている。大規模の変化のみがこの残虐な悪を終わらせる鍵であることを彼らは知っており、世界をあまりにも不公平に分割している不平等を認知し、それに対処することを諸国家の指導者たちに呼びかける。
 この後者のグループは増大して、世界の安全を非常に脅かす者たち、現在、権力の座にいる者たちの計画に対する彼らの抵抗を増さなければならない。彼らはお互いを見つけて、一緒に働かねばならない。平和を求め、正義の顕現を請い願う無言の大衆(サイレント・マジョリティー)のために働き、そして語るのだということを知る必要がある。
 平和は、正義が支配するとき、分かち合いが人間の心(ハート)を開き、人々を信頼することに目覚めさせるときにのみ、訪れるだろう。かくして、人は正義と分かち合いのために働き、声高に語らなければならない。正義と分かち合いのみが人間の苦しみを、テロ行為と戦争を終止させるだろう。あなたたちの兄であるわたしたちは、わたしたちの役割を果たす用意がある。わたしたちは「共通の利益(善)」のためのあらゆる行動を強化するだろう。わたしたちは、自分たちの力を顕す機会を待っている──過去の間違いを正すのを助け、戦争の無益さを人間に示す。わたしたちは、戦争の終止を呼びかける者たち、人事の中に健全さとバランスの回復を求める者たち、すべての者のための正義(公正)と自由の創造を求める者たちすべてを支持することを誓う。
 わたしたちにあなた方を助けさせてほしい。わたしたちの役割を果たすことができるように、助けてほしい。わたしたちは、いつものことながら、「共通の利益」のために行動することを願う、それが人類すべての最善の利益であるとわたしたちは思う。かくして、わたしたちは分かち合いを提唱する、かくしてわたしたちは正義を勧告する、かくしてわたしたちは自由と平和を分かち合いと正義の確立の頂点として見なす。
 この世界の救済のために共に働こうではないか。人類種族の利益のためにお互いの(意見の)相違を放棄しようではないか。健全な行動を勝利させて、人類に平和のための彼らの共通の必要を理解させよう、そして病める世界を復活させようではないか。
 多くの者が未来を恐れながら待つ。人間が道を見失ったのではないか、いまや平和への道を見いだすには遅すぎるのではないかと恐れる。わたしたちの勧告はそうではない。平和への道は簡単に見いだせることをわたしたちは知っている、正義と信頼の創造を必要とするのみである。分かち合いのみがその信頼を生み出すだろうということを、そしてそれが人類にテロ行為と戦争の両方を放棄させるようになることを、わたしたちは知っている。そのようになるだろう。そのようにして、人類はついに恐怖と不信のグラマーから解放されて、実際にそして歓びのうちに未来を創造する用意を整えて、マイトレーヤの「同胞愛と正義」のメッセージに応えるだろう。

(シェア・インターナショナル誌2004年1月号)

戦争の終焉

 代価を数える時が来るとき、人間は戦争の空費に仰天し、そして恥じ入るだろう。人間の活動のいかなるものよりも、戦争は資源と人命を貪欲に喰い尽くす。“敵”なるものを征服するための努力には何も惜しまず、すべてが勝利の達成のために犠牲にされる。かくして、人間はその隣人に対して容赦なき闘争を行い、それは必ずしもいつも自己防衛の闘いではない。非常にしばしば戦争は、領土の拡大や略奪品の蓄積、あるいは最も忌まわしき奴隷捕獲のために使われてきた。ほとんどの戦争の底に横たわる目的を描写するために“戦利品”という言葉が安易に使われている。
 今日、人間は戦争を終焉させるための仕事に真剣に取り組まねばならないときに達したのである。いかなる問題にせよ状況にせよ、解決するために、あるいは癒すために、戦争が必要とされるものではないことを、人は理解しなければならない。そうであるから、諸国家は共に働いて、人間のあの破壊的性向を永久に終わらせなければならない。
 それをやり損なうならば、人類種族の生存そのものを脅かすことになる。平和はもはや人間にとって一つの選択ではないのである〔訳注=それ以外の選択はない〕──彼らは今やその手の内に、これまでかつてない最も破壊的な凶器を握っている。もしそれが大きな戦争に使用されれば、この惑星を冒 し、永劫の時の間、生命の存在しない死んだものにするだろう。ではなぜそのような災害を、そのような終局を招こうとするのか。
 マイトレーヤは出現されるとき、このように語られることは確かであろう。小さな戦争が悲惨な結果につながり得ることを、それが人間を自己破壊という危険な坂道にもたらすことを、マイトレーヤは示されるだろう。彼は厳粛に勧告し、そして人間を考えられないような行動から引き戻させるだろう。油断することなく、しかし恐れないでいなさい。マイトレーヤが人間の行動を賢明に導いてくださることを信頼しなさい。あなたの兄弟姉妹を教育する任務におけるあなたの役割を果たし、マイトレーヤの荷を少しでも軽くして差し上げなさい。
 聞く耳を持つ者たちすべてに、待望されているお方がここにおられて、公に彼の任務を始める用意があることを伝えなさい。彼は善意の男女が平和と正義、自由と愛のために彼と共に働いてくれることを当てにしておられる。彼らにこのことを伝えなさい。マイトレーヤが世界の苦難に対して単純な答えを持っておられることを告げなさい。分かち合いは信頼を生み、それが扉を、そして人間の心(ハート)を、祝福された平和に向けて開くだろう。
 そうすると同胞愛と協力の中で人間の霊魂の開花を見るだろう。そうすると様々な問題や行き詰まり状態は溶け去り、溢れるような善意の中で克服されるだろう。
 そのようになるだろう、そのようにしてわれわれは忌まわしき戦争の終焉を目撃する。それがマイトレーヤの目的であり、その達成に対する彼の意志は固い。

(シェア・インターナショナル誌2006年3月号)

ばくち的ジェスチャー

 人々が正しい関係に向けて断固たるステップを取るときはいつも、対決に向けて同様の断固たるステップを取る人々が必ずいる。大勢の人間がより大きな自由と正義のために働き、そして死んでさえいる──と同時に、他の勢力は減少する彼らの力(パワー)を強固にするための冷笑的な試みで平和を脅かす。その間、全体としての人類は、放棄され克服されるべき昔の古い憎悪の思考の再発を目撃して、恐れおののきながら見守る。
 あなた方の兄たちであるわたしたちもまた、この危険なやり方を注意深く見守るが、恐れてはいない。良識は、得るものと失うものとを大体、はかりにかけてみるとき、少なくとも不安定な平和を受け入れることを強いることを、わたしたちは知っている。
 これからは、このシナリオが世界中で繰り返されるだろう。“大国”は彼らの力を維持しようと、あるいは増強することさえ試みるだろう、しかしながら、現状維持を損なわないように慎重にやらなければならないことを知っている。
 一体いつまで、諸国家はこの無益なゲームをすることができるのか。唯一の分別あるコースは、すべての者のための平和と繁栄のために、共に働くことである。この方法によってのみ、諸国は国民に、平和の歓び、正義(公正)の繁栄、そして分かち合いの至福を得るための用意をさせることができるのである。

(シェア・インターナショナル誌2014年6月号)

人類の歴史的選択

 人間が歴史的選択をするときは到来した。間もなく人類は極めて重大な決断を、すべての男、女、子供の未来を、まさに地球上の生きものすべての未来を決める決断をしなければならないことに気づくであろう──惑星地球において途切れることなく、限りなく発展する創造性か、あるいは、われわれの住処であるこの惑星上の人間および人間以下のすべての生命の恐ろしい滅亡かの選択である。
 残念ながら、人間は原子の核に隠された恐ろしいパワー(力)の秘密を発見して、それを戦争のために利用してきた。人類は競争や貪欲、権力への渇望によって非常に分離しており、偶然か故意による絶滅の危険は絶えず存在する。であるから、人はより安全に生きるための道を探さなければならない。今日、人類および諸国家の個性はあまりにも強力であり、人生の奮闘の中であまりにも分離しており、彼らは道を見失ってしまった。人は生き延びるために速やかにそれを見いださなければならない。
 かくして、偉大なる者たち、あなた方の兄たちは平和への唯一の道を示そうとしてきた。分かち合いと正義のみが平和をもたらすだろう、とわれわれは言う。すべての人間が、心(ハート)の中で、平和を願う。われわれの勧告は本当に単純である、しかしこれまで、人類にとってそれを把握することは困難であった。人間は神聖なる自由意志を持ち、彼らの運命の支配者である。分かち合いと正義の道を取りなさいと、われわれは勧告する。それは「同胞団」の衣であり、それなしには、人は十分な人間とは言えない。

(シェア・インターナショナル誌2013年3月号)

戦争の無意味さ

 人間が戦争をすると、彼ら自身や他の人々の生命を危うくするのみならず、自分たち自身の生命そのものが生かされているこの惑星の健康をも危うくする。死の兵器のために使用されるあらゆる種類の金属を得るために、地球はめったやたらに略奪される。この惑星の豊かな富を享受する権利を持つ未来の世代の必要に、何の配慮もなされない。数え切れない何百万トンものねじれ曲がり錆付いた鉄が、人間が恐ろしい見世物を演じる“戦争の舞台”を飾る。人間は絶え間ない爆撃によって彼らの精妙な体(エーテル体)に加えられる破壊を見ることが、いや想像することすら、できない。これまでにないレベルの騒音がこれら(エーテル体)の繊細な被いを破り、切り刻む。人間の躯体はそのような乱暴な扱いに耐えるようにつくられてはいない。かくして、彼らは自分たち自身に対して取り返しのつかない危害を加えている。人が戦争の無意味さに気づくのに、一体どのくらい長い時間を要するのだろうか。戦争は何の問題も解決しない。ただ混乱をつくるのみであり、人間の進歩を阻む。
 言われなければならないことは、ある少数の人々は戦争の行為を好むということである。彼らにとって、(戦場での)勇敢な行為は彼らの意志と技のテストである。しかし主に今日、人々はイデオロギー的な理由のために、大義のために、戦争に惹かれる。であるから、権力の手綱を握る諸国家のリーダーたちが戦争か平和を制定するのである。平和な世界を保障するためには、リーダーを注意深く選ばねばならない。
 この問題に多くの考慮がなされなければならない。中東における最近の出来事は、法のルールに違反し、混乱を解き放つことがいかに簡単かを示した。その違反行為を修正し、解決をもたらすことは、また全く別のことである。
 マイトレーヤはこれらの出来事を注意深く見ておられる。それらが起こるにつれて、緊張とその緩和を正確に計算し、そして絶えず平衡を確立しようとされる。このことに関して、マイトレーヤを通して集中される平和、平衡の霊のエネルギーが重要な役割を演じる。強力で正確なそのエネルギーは、諸国家の国民を非常に困らせる憎しみと争いの本能の潮流を変えている。
 国民自身が彼らの役を演じ始めている。投票箱やデモ行進を通して、彼らの声を聞こえさせ、平和への要求を知らしめている。この時点から、後戻りはない。民衆は彼らの力を感知しつつあり、彼らが欲する平和を彼ら自身がつくりあげていかなければならないことを、そして自由とともに正義が支配するときのみ、うれしい平和が保障されるだろうということを理解し始めている。
 増大しつつあるこの認識は、マイトレーヤの早い出現の舞台を整えるだろう。

(シェア・インターナショナル誌2006年12月号)