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視点 イランによる米国への包括的和平提案

ジェフリー・D・サックス、シビル・ファレス

 ジェフリー・サックス教授とシビル・ファレス氏は2026年2月9日、米国がイランから差し出されたオリーブの枝(和平提案)を受け取るだろうか、と問いかけた。今、シェア・インターナショナル誌3月号が発行されようとしているこの時、悲しいことに、全世界がその問いに対する致命的な答えを知っている。

 歴史には時折、紛争についての真実があまりにも明白に語られ、もはや無視することができなくなる瞬間が訪れる。2月7日にカタールのドーハでイランのアッバス・アラグチ外相が行った演説は、まさにそのような瞬間だったと言えるだろう。彼の重要かつ建設的な発言は米国による包括的交渉の呼びかけに応えるものであり、中東全域の平和に向けた健全な提案がなされた。
 マルコ・ルビオ米国務長官は先週、包括的交渉を呼びかけ、「イラン側が会談を希望すれば、われわれは応じる用意がある」と述べた。ルビオ長官は、核問題やイランの軍事力、地域における代理勢力への支援について協議することを提案した。表面的には、これは真剣で建設的な提案のように聞こえる。中東の安全保障上の危機は相互に関連しており、核問題を地域全体の動向から切り離した外交は長続きしそうにない。

 イランのアラグチ外相は2月7日、米国による包括的和平の提案に応えた。アルジャジーラ・フォーラムでの演説で、同外相は地域の不安定の根本原因に触れた――「パレスチナ問題は……西アジアおよび世界における明確な正義の問題である」と述べ、今後の道筋を示した。
 外相の発言は正しい。パレスチナ国家問題の解決が失敗に終わったことが、1948年以降のあらゆる主要な地域紛争の火種となってきた。アラブ・イスラエル戦争、反イスラエル武装勢力の台頭、地域の分断、繰り返される暴力の連鎖――これらすべては、イスラエル国家と並んでパレスチナ国家を樹立できなかったことに起因している。イスラエルがパレスチナを残忍な形で占領し続けた後、2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃し、それからイスラエルによるガザ住民へのジェノサイド(集団殺害)が行われた。ガザはこの紛争における最も壊滅的な局面を象徴している。

 アラグチ氏は演説で、イスラエルが「安全保障の旗印の下に推進」している拡張主義的な計画を非難した。また、イスラエル政府高官やベン・グヴィル国家安全保障相が繰り返し主張し、クネセト(イスラエル国会)がすでに決議を可決したヨルダン川西岸地区の併合についても警告した。
 アラグチ氏はさらに、イスラエルの戦略におけるもう一つの根本的側面、つまり、地域全体における恒久的な軍事的優位性の追求についても強調した。イスラエルの拡張主義的計画には、「近隣諸国を軍事的、技術的、経済的、社会的に弱体化させ、イスラエル政権が恒久的に優位に立つこと」が不可欠だと述べた。これはまさに、30年前にさかのぼるネタニヤフ首相の「クリーン・ブレイク」戦略である。米国は、2000年以降、イスラエルに1,000億ドルの軍事援助を行い、国連では度重なる拒否権発動による外交的庇護を行い、イスラエルによる国際人道法違反に対する責任追及措置を一貫して拒否するなど、イスラエルを熱心に支援してきた。

 イスラエルの不処罰は、地域の不安定化を招き、軍拡競争、代理戦争、復讐の連鎖を助長してきた。また、残された国際法秩序をもむしばんでいる。米国とイスラエルによる国際法の濫用は、欧州諸国の多くを沈黙させ、国連憲章を深刻に弱体化させ、国連を崩壊寸前に追い込んでいる。
 アラグチ氏は演説の結びで、米国に対して政治的解決と前進の道筋を示した。「安定への道筋は明らかだ。パレスチナのための正義の実現、犯罪に対する責任追及、占領とアパルトヘイトの終結、そして主権・平等・協力に基づく地域秩序の構築である。世界が平和を望むなら、侵略に報酬を与えることをやめなければならない。世界が安定を望むなら、拡張主義を助長することをやめなければならない」
 これは、ルビオ氏の包括的外交への呼びかけに対する、妥当かつ建設的な回答である。

 この枠組みは、この地域の紛争のあらゆる絡み合った側面に対処できる可能性がある。イスラエルによるパレスチナ領土の拡張と占領の終結と、1967年6月4日の境界線への復帰は、この地域における代理勢力への外部からの資金提供と武器供与を終わらせるだろう。イスラエル国家と並んでパレスチナ国家が樹立されれば、イスラエルのみならず近隣諸国の安全保障も強化される。イランとの新たな核合意は、イランの核活動を平和的な活動に厳しく制限し、米国とEUによる制裁の解除と相まって、地域の安定にとって極めて重要な柱となるだろう。イランは10年前にすでに、国連安全保障理事会決議2231で採択された「包括的共同行動計画(JCPOA)」において、このような核枠組みに合意していた。合意から離脱したのはイランではなく、トランプ氏の最初の任期中の米国であった。

 包括的平和は、国連憲章そのものを含む、現代の集団安全保障の原則の基盤を反映するものである。永続的な平和には、主権や、領土保全、すべての国家の平等な安全保障の保証に対する相互承認が必要である。
 地域の安全保障は、地域内のすべての国家の共有の責任であり、それぞれの国家は歴史的な義務に直面している。この包括的な和平提案は目新しいものではなく、イスラム協力機構(57のイスラム主流国)とアラブ連盟(22のアラブ諸国)によって数十年にわたり提唱されてきた。2002年のアラブ和平イニシアチブ以来、これらの国々はすべて、土地と平和の交換という枠組みを毎年承認してきた。米国の同盟国である主要なアラブ諸国とイスラム諸国はすべて、オマーンにおける米イラン間の最新の交渉を促進する上で重要な役割を果たしてきた。さらに、サウジアラビアは、パレスチナ国家の設立を条件としてのみ、イスラエルとの関係を正常化することを米国に明確に伝えている。

 米国は正念場を迎えている。米国は本当に平和を望んでいるのか、それとも、イスラエルの過激主義に追随したいのか。米国は何十年もの間、イスラエルの誤った目的に盲目的に従ってきた。国内の政治的圧力、強力なロビー活動網、戦略的な誤算、そしておそらくはエプスタイン文書に潜むわずかな脅迫(誰が知るだろうか)が相まって、米国の外交はイスラエルの地域的野望に従属してきた。
 米国がイスラエルに従属することは、米国の国益にかなわない。米国は度重なる地域戦争に巻き込まれ、米国の外交政策に対する国際社会の信頼を損ない、1945年以降、米国自身が構築に尽力した国際法秩序を弱体化させてきた。

 包括的和平は、進路を修正する稀有な機会を米国に提供する。国際法に基づく包括的な地域和平について交渉することで、米国は真の外交を取り戻し、イスラエルとパレスチナを含むすべての当事者に利益をもたらす安定した地域安全保障体制の構築に貢献することができる。
 中東は、終わりのない戦争と包括的和平の岐路に立っている。平和の枠組みは存在する。何よりもまず必要とされるのは、パレスチナ国家の樹立、イスラエルおよび地域全体の安全保障の保証、10年前に国連で採択された基本合意を回復する平和的な核合意、経済制裁の解除、国際法の公平な執行、そして軍事力に代わる安全保障協力に基づく外交的枠組みである。世界は包括的な枠組みを支持し、この歴史的な機会を捉えて地域平和を実現すべきである。

(Common Dreams)

自然の精やデーヴァと協力して働く

第一部


シェア・ギルモア

 「自然の精」や「デーヴァ(天使)」という概念そのものを嘲笑する者もいる。私たちの物質主義的な文化では、目に見え、測定できるものだけが現実だと信じるよう教え込まれているからである。古代の人々は直感的に自然界の重要性を理解し、万物の相互のつながりを認識していた。しかし、自然資源を搾取し支配することを可能にする道具が発明されたことで、私たちは、生存のために依存している力との直接的な協働的関係を失ってしまった。私たちは今、こうした分離主義的なアプローチによって生み出された多くの危機を経験し、自然との関係を再評価し始めている。

 世界中のさまざまな場所で、グループや個人が、自然の営みを圧倒するのではなく、協働することがどれほど有益であるかを経験的に学び直している。エーテル視力を活用して自然の精やデーヴァを見ることが──あるいは意識をエネルギー的に彼らと融合させることさえ──できることに気づきつつある人々もいる。秘教を学ぶ者たちは、これと並行する霊的な視点を提供しており、現代科学でさえ、思っていたよりもはるかに広大な宇宙に私たちが生きていることを確認している。科学と霊性は一つにまとまりつつある。

 科学的には、量子力学と量子物理学が、宇宙は振動のみで構成され、完全に相互につながり合っていることを証明した。唯一の現実とみなされている物体は、実際には、単により高密度の周波数の振動にすぎない。後述する『フィンドホーン・ガーデン』と『神々の王国』に記録された体験によれば、こうしたより正確な宇宙論において、デーヴァは高い振動域に存在し、ほとんどの人には見えず、それぞれの植物種の原型的パターンを保持する役割を果たしている。巨木であれ一本の草であれ、デーヴァは個々の植物を物質界における高密度の形態へと導くためにエネルギーを方向づける。

 このようなより広い視点から見れば、自然の精やエレメンタル(精霊)は、デーヴァからのエネルギーを伝達し、それぞれの植物や顕現体の原型的パターンに従って「エーテル体」を創造する。
 このようなエーテル体は私たちのエーテル体に類似しており、キルリアン写真ではオーラとして確認できる。 
 私たちはほとんど気づいていないが、自然界のデーヴァは地球の内部構造の根幹を成しており、環境の働きや反応において大きな役割を果たしている。….

世界を変える人間の好奇心の力

──パレスチナ出身のノーベル化学賞受賞者
ノーベル賞晩餐会におけるオマール・M・ヤギ氏のスピーチ

2025年12月10日

 ヨルダンでパレスチナ難民の両親の下に生まれた化学者、オマール・M・ヤギ氏は、金属有機構造体に関する研究で昨年10月にノーベル賞を共同受賞した。ヤギ氏は自身の発見を次のように要約している。「私たちが作った構造体には、内部に空洞や開口部がありました。それらは空間を取り囲んでいます。そしてこの空間の中に、空気中の二酸化炭素や水を閉じ込めて飲料水を作ったり、水素をクリーンエネルギーに変換したりすることができます」
 ヤギ氏は、家計を支えるため、父親の肉屋で働きながら育った。「私はとても粗末な家で育ちました。……小さな部屋に12人ほどが住み、飼っていた牛たちと部屋を共有していました」。彼はかつて、少なくとも100人の研究者によって引用されるような論文を発表することを夢見ていたと語っている。

陛下、殿下、閣下、敬愛する受賞者の皆様、
ご列席の皆様、
 共同受賞者の北川進氏、リチャード・ロブソン氏、そして私自身の3人を代表し、この特別な栄誉を賜りましたことについて、スウェーデン王立科学アカデミーおよびノーベル財団に感謝申し上げます。

 今夜、私たちは偉業だけでなく、可能性──つまり人間の好奇心が世界を再構築する力──をも称えます。金属有機構造体(MOF)の開発は、シンプルでありながらも大胆なアイディアから始まりました。それは、原子レベルの精度で材料を設計し、強固で目的を持った結合を形成することで、驚くべき機能を解き放つことができるというアイディアです。                                     
 このアイディアから新たな可能性が生まれました。砂漠の空気から純水を抽出する力、大気中の二酸化炭素を直接回収する力です。これらはほんの始まりにすぎません。無数の構造と用途を持つMOFは、有望性から実用的なツールへと急速に進化しており、数え切れないほどの人々の生活を変えようとしています。
 私の旅は、実験室から遠く離れた場所で始まりました。私はヨルダンのアンマンで、10人の子供を持つ難民家族の中で育ちました。水道も電気もなく、生計を支える家畜と生活を共にしていました。苦難は至るところにありました。成功の見込みはほとんどありませんでした。ただ、自然が驚くべき方法で姿を現し、私たちを助けてくれるという可能性はありました。
 転機は10歳の時、学校の図書館で分子の絵を見つけた時でした。その美しさと神秘性に心を奪われ、それが生物・無生物を問わず、あらゆるものの構成要素であることを知った時、化学への情熱に火がつきました。私は永久に化学に魅了されました。化学は私の逃避先であり、進むべき道となりました。
 幼少期のもう一つの経験も、私に大きな影響を与えました。砂漠では、政府から水が1週間か2週間に一度しか届かなかったのです。近所中で「水が来るぞ」という声が囁かれ、水の流れが止まってしまう前に、見つけた容器に水を汲もうと必死に駆け回ったことを覚えています。
 何年も経ってから、MOFが水を吸収し放出する仕組みを研究するうちに、一見普通の行動に思えるものの中に革命的な何かがあることに気づきました。このMOFが砂漠の空気から水を吸い上げ、きれいな飲料水に変えることができるのを目の当たりにしたのです。それは私の子供時代のリズムを彷彿とさせましたが、同時に、かつて私たちが耐え忍んできた苦難そのものに対する解決策を提示していました。もし私がそれを経験していなければ、このデータのパターンに気づけただろうか、と私はよく考えます。

 しかし、MOFのより深い教訓は、そのメタファー(暗喩)の中にあります。MOFの強さは、分子間の絆に由来します──私たちの未来が、国や世代を超えて築く絆にかかっているのと同じように。MOF科学は現在、100カ国以上で実践されており、世界中の若者、特に発展途上国の若者たちに刺激を与えています。
 ここに、私たちの最大の希望があります。つまり、物質を再構築できる科学と、それを前進させようと熱望する世代です。私はリーダーたちに行動を促します。科学者は特権を求めているのではなく、可能性を求めています。科学者の好奇心を支え、障壁を取り除き、学問の自由を守ってください。世界中の才能を受け入れてください。
 気候変動に関しては、行動を共にする時がすでに到来しています。科学はここにあります。今、必要なのは勇気です。課題の巨大さに見合った勇気です。そうした勇気があれば、次世代に対して炭素回収技術だけでなく、彼らが抱く希望にふさわしい地球を贈ることができるでしょう。
 化学を実践するために化学者である必要はなく、発見が誰にでも開かれているような未来を想像しています。AIの進歩はこれを可能にするかもしれません。それは、化学が進歩の科学であるだけでなく、希望の科学となるような未来です。かつて私が経験したような限界に直面する子供が一人もいない未来、より安定し、より豊かで、より公正な世界へと向かって子供が成長していけるような未来です。
 ありがとうございました。

(https://www.nobelprize.org/prizes/chemistry/2025/yaghi/speech/; aljazeera.com)

オマール・M・ヤギ氏
(Photograph: Christopher Michel, Wikimedia Commons)

ジュネーブ条約

1864年のジュネーブ条約とそれに続くジュネーブ諸条約は、敵対行為に参加していない民間人や、もはや敵対行為に参加しない人々(捕虜や傷病者など)の保護に焦点を当てている。
 これらの条約の重要性は、ユーゴスラビア(1993年)とルワンダ(1994年)にかかわる戦争犯罪法廷の設立、および、国際刑事裁判所の創設につながったローマ規程(1998年)に反映された。

集団殺害犯罪(ジェノサイド)

国家的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部に対し、その集団自体を破壊する意図をもって行う次のいずれかの行為をいう。

(a)当該集団の構成員を殺害すること。

(b)当該集団の構成員の身体または精神に重大な危害を与えること。

(c)当該集団の全部または一部に対し、身体的破壊をもたらすことを意図した生活条件を故意に課すること。

(d)当該集団内での出産を防止することを意図した措置を強制すること。

(e)当該集団の児童を他の集団に強制的に移すこと。

民族浄化

(a)武力や脅迫を用いて特定の集団に属する人々をその地域から排除することによって、その地域を民族的に均質にすること。

(b)ある民族または宗教集団が、テロを誘発する暴力的な手段によって、他の民族または宗教集団の民間人を特定の地理的地域から排除するために計画した意図的な政策。

人道に対する犯罪

民間人に対する広範または組織的な攻撃の一環として、そのような攻撃であると認識しつつ行う次のいずれかの行為をいう。

(a) 殺人。

(b)  絶滅させる行為。

(c)  奴隷化すること。

(d)  住民の強制追放または強制移動。

(e)  国際法の基本的な規則に違反する拘禁その他の身体的自由の著しい剥奪。

(f)  拷問。

(g)  強姦、性的な奴隷、強制売春、強制妊娠、強制不妊手術、または同等の重大性を有するその他の形態の性的暴力。

(h)  政治的、人種的、国家的、民族的、文化的、宗教的な理由、性別または国際法上許容されないと普遍的に認められている理由に基づく、この項に掲げる行為または裁判所の管轄権内にある犯罪に関連して、特定の集団または共同体に対する迫害。

(i)  人の強制失踪。

(j)  アパルトヘイトの犯罪。

(k)  身体または心身の健康に対して意図的に重い苦痛や重大な傷害を引き起こす類似の性格を有するその他の非人道的行為。

戦争犯罪

国際人道法(条約または慣習法)違反のうち、国際法上の個人刑事責任を負うもの。その結果、集団殺害犯罪や人道に対する犯罪とは対照的に、戦争犯罪は常に、国際的または非国際的な武力紛争の中で行われる。
 関連するジュネーブ条約に基づいて保護される人または財産に対して行われる次のいずれかの行為。

(a)  故意の殺人。

(b)  拷問または非人道的な扱い(生物学的実験を含む)。

(c)  故意に大きな苦痛を与えること、または身体または健康に深刻な損傷を与えること。

(d)  軍事的必要性によって正当化されず、不法かつ恣意的に行う財産の広範な破壊または横領。

(e)  捕虜その他の被保護者を強制して敵対国の軍隊に従軍させること。

(f)  捕虜その他の被保護者の自由および公正な正規の裁判を受ける権利を故意に奪うこと。

(g)  不法な強制送還、移送または不法な拘禁。

(h)  人質をとること。

国際法の確立された枠組みの中で、国際的な武力紛争の際に適用される法規および慣例に対するその他の重大な違反〔これは完全なリストではない〕。

(a)  民間人そのもの、または敵対行為に直接参加していない個々の民間人に対する意図的な攻撃の指示。

(b)  民間の物、すなわち軍事目標でない物への意図的な攻撃の指示。

(c)  武力紛争に関する国際法に基づいて、民間人または民間の物体に与えられる保護を受ける権利がある限り、国連憲章に従わない人道支援または平和維持の任務に関与する人員、施設、物資、部隊または車両に対する攻撃を意図的に指示すること。

(d)  予期される具体的かつ直接的な軍事的利益全体と比較して、攻撃が、巻き添えによる民間人の死亡もしくは傷害、民用物の損傷または自然環境に対する広範、長期的かつ深刻な損害であって、明らかに過度となり得るものを引き起こすことを認識しながら意図的に攻撃を開始すること。

(e)  手段のいかんを問わず、無防備で軍事目標でない町、村、住居または建物を攻撃、または砲撃すること。

(f)  占領国が直接的もしくは間接的に、その占領地域に自国の民間人の一部を移送、またはその占領地域の住民の全部または一部をこの占領地域内外へ追放または移送すること。

(g)  宗教、教育、芸術、科学または慈善を目的とする建造物、歴史的記念物、病院および傷病者の収容所に対する意図的な攻撃。

(h)  襲撃により占領した場合であるか否かを問わず、町や場所を略奪すること。

(i)  強姦、性奴隷、強制売春、強制妊娠、強制不妊手術、その他ジュネーブ諸条約の重大な違反となる性的暴力を行うこと。

(j)  国際法に従って、ジュネーブ諸条約の特徴的な紋章を使用して、建物、資材、医療ユニット、輸送機関、要員に対する攻撃を意図的に指示すること。

(k)  戦闘の方法として、民間人からその生存に不可欠な物品をはく奪すること(ジュネーブ諸条約に規定する救済品の分配を故意に妨げることを含む)によって生ずる飢餓の状態を故意に利用すること。

もし私たち全員が知っていたなら──おそらく私たちは知っている

「もしアメリカ人が知っていたなら(If Americans Knew)」は、2001年2月と3月にヨルダン川西岸地区とガザ地区を単独で旅したアメリカ人のフリージャーナリスト、アリソン・ウィアー氏によって設立された。彼女が見たことや経験したことは、アメリカのメディアで報道されていたものとは全く異なっており、驚くべきものだった。実際、現地の現実と米国の報道が伝えるイメージとのギャップは非常に問題であった。アメリカ人には、世界の他の国々が知っている情報が与えられていなかったのだ。この状況は変わったのだろうか。こうした疑問は、今もウィアー氏を悩ませ続けている。11月16日、フェリシティ・エリオットは、シェア・インターナショナル誌のためにウィアー氏にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):あなたとは以前にも話したことがありますし、私の同僚が何年か前(2006年9月、2014年9月)にあなたにインタビューをしたこともあります。10月に再びあなたのウェブサイトを拝見して、統計自体がすべてを語る、事実に基づいた分かりやすい説明に感銘を受けました。何十年もの間、パレスチナ人が生きることを余儀なくされてきた環境、私たち世界が目を背けることを選んできた環境と言うべき日常的な現実が、不公正、不平等、抑圧、疎外、そして単なる狂気であることを、次から次へと示すグラフ以上に明確に示すものがあるでしょうか。しかし、私たちは知らなかった、誰も教えてくれなかった、と言う人が多いでしょう。ですから、あなたは「もしアメリカ人が知っていたなら」でそうした仕事を引き受けたのですね。

 あなたはガザ地区と西岸地区の状況に精通しています。現在の危機は予期しなかったものですか。

アリソン・ウィアー:ご存じのとおり、パレスチナ人は少なくとも16、17年もの間、圧力釜のような巨大な強制収容所で暮らし続けています。私が2001年にそこに行ったとき、すでに封鎖されているような状態でした。多くの人が知っているよりもずっと長く続いているわけです。ほとんどのアメリカ人は知らないと思います。

SI:私は、政治家、指導者、メディアが無知であることに驚いています。この地域の歴史に無知であり、まるで10月7日に突然、噴火が起こったかのようです。1967年や1917年の出来事、そして1948年のナクバについてどう思っているのでしょうか。

ウィアー:それよりもさらに前の1897年の第1回シオニスト会議から始まったと言えますが、今日に話を戻しましょう。アメリカ政府はイスラエルに資金を提供し、国際舞台でイスラエルの後ろ盾となっているので、アメリカ人にとってはかなり厄介な問題です。アメリカ人が最も情報に疎いのはおそらくそのためです。

SI:例えば、大虐殺が行われている中、バイデン大統領がネタニヤフ首相と握手を交わすなど、こういっては何ですが、ほとんどごますりのようなことを急いで行っている理由は何でしょうか。多くのヨーロッパ人は、自国の指導者たちの姿勢に戸惑い、拒絶しています。もちろん私は、軍産複合体があることや戦争が利益をもたらすことは知っています。イスラエルが地中海に位置している──地政学的に有利である──からでしょうか。

ウィアー:これは親イスラエルのロビー活動によるものだ、と私は結論づけました。どこの国の政治家も当選や再選を望んでいるため、選挙運動の資金提供者は大きな影響を与えます。他の問題に関しては、どのような立場であれ支持者がいますが、選挙運動に関しては、寄付をする人は親イスラエルの人が非常に多いのです。そして、文字どおり多くの億万長者が特定の選挙運動を支援しています。米国の政治家は、親イスラエルになるか、目立たないようにするか、すぐに学びます。
 メディアに関しては、その多くが、小規模であれ大規模であれ、イスラエルの支持者によって所有されているか影響を受けています。良い報道がないわけではありませんが、偏った解釈や偏見のある報道が多いのです。

SI:もうずいぶん前のことになりますが、あなたが実態調査旅行に行った2001年当時のガザ地区がどのような状況だったか教えてください。その時でさえ、状況が悪かったことは知っています。

ウィアー:それは、第二次インティファーダが始まった直後でした。小さな町のジャーナリスト兼編集者だった私は、調査することにしました。そのことを知らなかったのです。当時インターネットはまだ目新しいものでしたが、調べ始めると、子供を含む非武装のデモ隊がイスラエル軍に毎日銃撃されているという報道をいくつも読みました。にもかかわらず、米国の報道ではそのことについて耳にしませんでした。隠蔽工作が非常にたくさん行われていて、私はジャーナリストとして関心を持ちました。かなり早い段階で、米国がイスラエルにどれだけの資金を提供しているかを知りました。つまり、何が起こっているのかさえ知らないのに、この件に関して私たちには責任があるのです。国民は自分たちのお金、つまり納税者のお金がイスラエルの資金となっていることを知らないのです。そこで、自分で調べに行くことにしました。
 その段階では、ガザ地区からロケット弾が一発も発射されていなかったことを人々が知っておくことは重要です。しかし、多数の銃弾が撃ち込まれ、家屋は破壊され、何世代にもわたって人々が暮らしてきた屋敷がすべて破壊された地域がいくつもありました。私は甚大な破壊を目の当たりにしました。病院に行くと、ひどく苦しんでいる人や負傷者、そして銃で撃たれた多くの子供たちに会いました。多くの人にインタビューをしましたが、彼らはいつも「私たちのことをみんなに伝えて!」と言ったものです。その時でさえ、兵士たちによって生活が規制されたり指図されたりしていました。兵士たちはガザ地区や西岸地区への人の出入りを許可したり許可しなかったりしました。フェンスや検問所がいくつもありました。

SI:何十年にもわたって抑圧され、屈辱を受け、敬意を払われず、日々尊厳を奪われ、基本的人権は全く無視されていること、そこでは人生のあらゆる側面が別の力によって規制されたり制限されたりしていることを、人々は知りません。彼らには機会がないこと、劣悪な状況の下で育ち、成長しなければならないということを、親としてどのように子供たちに説明するのでしょうか。親自身がいじめや屈辱にさらされるのを目にしている子供たちに、どうやって理解させるのでしょうか。そして今、それは想像を絶するほど悪化しており、完全なる絶滅とも言える状況なのです。

ウィアー:自分の子供たちさえ守れないとき、何の権利も持たないとき、どんな気持ちなのでしょうか。事情を知る人は、ガザ地区が巨大な強制収容所であることを認めていますが、ヨルダン川西岸地区も同様です。西岸地区の町から町へ移動しようとすると、至るところに検問所──軍人が配置された検問所──があります。西岸地区でもガザ地区でも、パレスチナ人は自由に移動できません。パレスチナ人が囚われの民であることを忘れてはいけません。囚人なのです。イスラエルはパレスチナ人の出入りは制限できるかもしれませんが、その人生までコントロールすることはできません。すべては外国の力によって決められるのです。それを自分の国で想像してみてください。

SI:現在のメディアや政治家たちは、「公平」あるいは「公正」であろうとしているようです。その状況を「平等」の一つであると言っています。あなたはどう思いますか。

ウィアー:両者の間には大きな不均衡があります。それは非常に大きなものです。例えば、現在のアメリカのメディアは、ハマスが非常に強力であるか、少なくとも同等であるかのように報道しています。しかし、イスラエル軍は世界で最も強力な軍隊の一つと言われています。世界でもトップ10に入る軍事大国であることは間違いないし、トップ4だと言う人もいます。F-35戦闘機、F-16戦闘機を所有し、最高の戦車を持っています。私たちの資金で買うことができるのです。核兵器も持っていますが、アメリカの政治家はそれを口にすることさえ許されません。刑務所で暮らす人々を狙うために、あらゆる兵器や高度に発達したドローンを使っています。それは樽の中の魚を撃つようなものです!  一方、パレスチナ人は自家製ロケット弾を持っており、ハンググライダーやピックアップトラック、拳銃なども所有しています。つまり、兵器はとんでもなく不釣り合いなのです。アメリカの報道では常に、ガザから発射された数千発のロケット弾について伝えられています。ほとんどの報道が「ガザからのロケット弾」についてのみ伝えています。そこで、これについて調べることにしました。ロケット弾で実際に何人亡くなったのか知りたかったのです。30人でした。

SI:2000年からいつまでということですか。

ウィアー:今年までです。それだけの長い期間における死者数です!  もちろん、今ではそれ以上の人数になっています。現在、ガザからの空爆で死亡したイスラエル人は45人ほどになっています。何人のパレスチナ人が空爆で犠牲になったでしょうか。最初に数えたときは4,000人でしたが、今では2万人になっているはずです。善意ある慎重な人々であれば、「ハマスとイスラエルのどちらも戦争犯罪を行った」と言うでしょう。

SI:今考えるとするなら、イスラエルの意図が何なのかを問わなければなりません。最終的な目標は何なのでしょうか。次の仮説を考えてみましょう。ハマスによるひどい攻撃は、現イスラエル政府と主戦論者たちにとって、懲罰として激しい攻撃を続ける絶好の機会を与えましたが、その後も継続して「大イスラエル」樹立に対する障壁をすべて取り除くための機会を得ているという仮説です。戦時内閣にとって、唯一の「善良なパレスチナ人」とは、死者か、離散ユダヤ人のために先祖伝来の土地から逃れてきた人のように思えます。この説は間違っていますか。

ウィアー:過激派のシオニストがパレスチナ人を排除したがっているのです。

SI:極右、入植者、過激派のことですか。

ウィアー:そうです。しかしそれは賢明ではありません。人々は目覚め始めています。何が起きているか──土地の強奪、暴力、脅迫──分かっているのです。世界中の人々がこの状態を長く受け入れるとは思いません。アメリカ人は目を覚まし始めています。私はサンフランシスコ近郊に住んでいますが、つい先週末、抗議デモのためにゴールデンゲートブリッジが封鎖されました。前回それが起こったのはイラク戦争の時です。
 もし世論がひっくり返れば、過激派ではないシオニストは、パレスチナ人の残存者と彼らのための限られた土地──今よりもさらに少ない土地であっても──を受け入れなければならないかもしれないと分かっています。重要なことは、変化は遅いかもしれませんが、アメリカ人が目覚めつつあるということであり、それこそが変化をもたらすために必要なことなのです。問題は残ったままです。私たちアメリカ人がイスラエルに資金を与え続ければ、イスラエルはしたい放題するだけです。

SI:これは極めて重要なことであり、私たちの文明の汚点であり、私たち人類の瑕疵です。私たちは無法が蔓延る時代に生きています。あらゆる条約、国連憲章、人権宣言、あらゆる一連の原則、ジュネーブ条約、国際法が、単に無視されているのではなく、露骨にかつ明確に無視されています。戦争と騒乱で利益を得ようとする団体や政府の支援があるため、人道や人間性の喪失に対する犯罪は、法の支配と同様に、何のお咎めもなく無視されたままです。

ウィアー:そのとおりです。戦争と騒乱で利益を得ようとする団体や政府は、私の税金を使って人々を買収しており、ヨルダンとエジプトを買収しました。幸いなことに、国民と政府は別物です。政府がこれほど露骨であるなら、国民は自分たちの声を上げなければなりません。ですから、私たちの目標は、アメリカ国民にこれらすべてを知らせることなのです。私たちはそのことと非常に大きな、そしてあまりにも多くの場合、目に見えない個人的なつながりがあります。というのも、私たちの税金がイスラエルに渡ることによって、イスラエル社会の最悪の要素に力を与え、公正で平和で差別のない国家を目指して活動する人々を間接的に攻撃しているからです。
 アリソン・ウィアー『われわれのより良い判断に反して──イスラエル創設のためにアメリカがいかに利用されたかについての隠された歴史(Against Our Better Judgment: The Hidden History of How the US Was Used to Create Israel)』ISBN-13:978-1495910920

詳細についてはIfamericansknew.orgをご参照ください。

より繊細な次元を認識する

ジョン・クリスチャン・フロレスク氏へのインタビュー

ジョン・クリスチャン・フロレスク氏は、エーテルレベルのエネルギーを探求し、治療の方法とメカニズムを開発した発明家であり科学者であるハリー・オールドフィールド教授(シェア・インターナショナル誌2013年1月号参照)と知り合い、その教えを受けた。オールドフィールド氏が興味を持ったきっかけは、旧ソビエト連邦でキルリアン写真が発明されたことだった。

 ジョン・クリスチャンとハリーは、豊富な経験に基づき、治療に関する様々な技術や手法を共に生み出した。このことにより、人体も含めたあらゆるものが様々な周波数レベルで共振しているという彼らの理論が前進した。もし施術者が身体の特定の周波数を正常な状態に戻すことができれば、あるいは少なくとも改善できれば、治療はなされる。フェリシティ・エリオットが、シェア・インターナショナル誌のためにジョン・クリスチャンにインタビューを行った。
 私たちは、ジョン・クリスチャンが働いているロンドン・ナチュラル・ヘルス・センターで会うことにした。このセンターは、一般に患者の体内の精妙なエネルギーに焦点を当てた、様々な専門分野での治療を提供している。彼は、エーテルエネルギーシステムの存在を当然視し、チャクラとその機能や経絡などに精通しているようである。そのため、正統派医学の世界を想像したり門外漢が一体どう思っているかを想像したりすることは難しいと考えている。主流医学を完全に否定しているというわけではなく、人体、健康、治療についての代替定義にどっぷり浸かっているのだ。

シェア・インターナショナル(以下SI):どのような活動をし、どのような手法を用いているのか説明してください。

ジョン・クリスチャン・フロレスク:私が主に注目しているのは、システム、身体のバランスを整えることです。そのために使う核となる手法が、ハリー・オールドフィールドが考案した「電気クリスタル治療(ECT)」です。私がその組み合わせに加える要素は他にもたくさんありますが、主に身体のエネルギー場内の精妙な周波数のバランスを取るECTです。

SI:あなたが話していることを知らない読者のために、一つか二つの定義を使いましょう。あなたの視点から身体や物体を定義してください。

ジョン・クリスチャンは、もし人々が自分に近づいて助けを求めるほど心を開いているなら、懐疑的ではあっても少なくとも理論的には、これまでと違った観点から物理的現実を理解しようとすることを、多かれ少なかれ当然のことと考えている。人間や物体を見るとき、実際に見えているのは、別の精妙な「身体」、つまりダイナミックで絶えず変化しているエネルギー体の上に張られ、それに基づいて作られている外側の形なのだ、と彼は説明する。彼は(人間と動物の)体内のエネルギー場に関する知識と経験に基づき、チャクラというエネルギーセンターの存在を考慮している。

SI:あなたがしていることを理解するために、人々がクリスタルについて何か知っておく必要はありますか。

フロレスク:全くありません。患者も知る必要はありません。私が治療する人々は、様々な背景、年齢層、宗教、文化を持っています。予備知識は必要ありません。しかし、ある程度の猜疑心を持ってやって来る人はいますし、好奇心を最大にして帰っていく人もいます。

SI:明らかにあなたは、人体とは何かということについて、かなり異なった理解、先ほど触れたように、主流の医学的定義とは異なった理解をお持ちですね。

フロレスク:ハリーが行なったのと全く同じように、私もチャクラやエネルギーシステムについて話したり扱ったりしています。しかし、日常的な用語でたとえてみましょう。ボイラーで全体に燃料を供給する、建物のセントラルヒーティングシステムを思い浮かべてください。脊椎の基部にある(赤色と関連づけられている)基本チャクラを考え、それをボイラーにたとえて、主要な七つのチャクラを取り上げましょう。まあ、七つ以上あるのですが、差し当たりこの七つに絞ります。ボイラーが正しく作動しなければ、他の残りのシステムも正しく作動しないのは明らかです。この仕事における長年の経験と自身の研究から、私は常にベースチャクラを最初に見るべきだということを知っています。その人の基本(ベース)センターを見ることで、その人の健康状態が非常によく分かります。私が言う健康状態とは、肉体的、感情的、精神的、そしてエネルギー的な意味です。

SI:どうやって人体を調べるのですか。

フロレスク:「ニュー・エネルギー・ビジョン(NEV)」システムを使用しています。

SI:その説明をお願いできますか。確か、ハリーはNEVスキャンについて話していました。

フロレスク:ニュー・エネルギー・ビジョン(NEV)は、ハリーが開発したもので、彼の研究と発明をさらに一歩進め、研究の初期の段階を現代版にアレンジしたものです。ここ数年で、この研究は本当に進歩しました。キルリアン写真では、電子が写真板上で精妙なエネルギーとの干渉を起こします。それは二次元的ですが、その後、実験は三次元へと進化しました。NEVでは、単なる平面的な二次元のイメージだけでなく、三次元の形、例えばエネルギー場を持つ人間などを見ることができ、また、表面の肉体の下にある精妙なエネルギーを見ることができるのです。それは様々な形態や色彩として現れます。

SI:どうしてそうなるのか、想像しようとしているところです。

ジョン・クリスチャンは、ソフトウェアが入ったコンピューターにカメラをつないでいると説明した。このソフトウェアには、光子が人体のエネルギー場に出入りするときに起こっているものを見る特別な機能(アルゴリズム)がある。それにより、光子は様々な形や色で表示される。最近では、特殊なアプリが搭載されている携帯電話を使っているが、その携帯電話で患者の身体とエネルギーパターンを示すエネルギーマップや写真を撮影することができるという。
 健康な人と不健康な人の身体にどのような違いが見られるかという質問に対する答えとして、この場合は、エネルギーセンターに見られる色が著しく異なるようである。彼はさらに続けて、基本チャクラは一般的な健康状態、つまり患者の肉体的、感情的、精神的状態を示す主要な指標であり、うつ病や不安、ショック、何らかのトラウマは常にそのチャクラに現れるということをはっきりと述べた。セラピー・セッションの主な目的はもちろん、身体や基本センターが再び「充電」されたかのように、基本センターの機能を100%回復させることである。

SI:その「再充電」のレベルを安定させ維持するために、施術者であるあなた、あるいは患者のどちらかができることは何かあるのでしょうか。

フロレスク:それは非常に難しい質問ですね! その人が非常に深刻な病気に苦しんでいる場合、病気は明らかに充電──治療によってもたらされる新たな充電──を維持する身体の能力に影響を与えます。私は身体が持つ自然治癒力を強く信じていますが、時にはその方法を思い出すのに助けが必要なこともあります。つまり、治療はシステムを刺激する方法なのです。最初のスキャニングが終わったら、私はいつも水晶を使った簡単なダウジングで検討したり二重チェックをしたりします。それからは時間の問題です。充電を維持するために、セッションを何度もして治療をたくさん行い、身体を刺激するのです。

SI:私たちは少し立ち戻る必要があると思います。これまで身体についての議論の仕方において、多くのことを当然のこととして受け止めてきました。そして、私たちが言っていることの多くが、大きな懐疑心とそれ以上のものを引き出していることも、きっとご存じでしょう! あなたが参照する基準点はエネルギー体であり、物理的なものを支え、それを超えて広がっていくエネルギーシステムのことですね。

フロレスク:私たちがそれを「気」や生命エネルギー、バイタルエネルギー、生命力エネルギーのようなものだと言えば、多くの人がこのことに共感できると思います。

SI:シェア・インターナショナル誌の読者なら、エーテル体という言葉や、私たち全員がその一部であるエネルギーの海、エーテルという言葉に馴染みがあるでしょう。人は、自分自身のエーテル体に行き着くことになります。そのことに納得されますか。

フロレスク:もちろんです。

 ジョン・クリスチャンは、どのようにパターンを見て、電気クリスタル治療を使うかについて話した。彼はしばしばパターンや閉塞箇所を見つけるのだが、もちろん、確実に治療するには時間がかかる。時間がかかるということが、多くの場合、もともとある問題の一部である。その問題とは、内省したり休息したりする時間がない日常生活のストレスである。

フロレスク:最近、私たちには本当に「時間がありません」。当施設の患者は、私たちが時間をかけて病気の可能性のある原因をすべて調べることを高く評価しています。本当にもっと考慮しなければならないのは、環境要因です。あらゆる種類の公害が非常に多いので、どのような要素が合わさって病気の原因となるのか推測しながら調査を行うのに時間をかけています。

ジョン・クリスチャンが自由に使えるもう一つの手段は、「光クリスタル治療」(経絡バランシング)だという。電気クリスタル治療の革新的な点は、NEVシステムと経絡バランシングを組み合わせたことである。それは人間のエネルギー場のチャクラや経絡に具体的な影響を与えるようだ。発明者のハリー・オールドフィールド氏は、「分子マッサージ」のようなものだと話した。

SI:その場合、どうするのですか。

フロレスク:電気クリスタルを使うには、チューブに入ったクリスタルを体の特定の場所に置く必要があります。これらのチューブは電磁波発生器に取り付けられ、人間や動物のエネルギーシステムが必要とするチャクラのバランスを促進するために、エネルギー周波数のバランス化と正常化を管理します。変に思う人もいるかもしれませんが、写真を何枚かお送りします。電気クリスタルを使用する前、治療中、治療後の三つの画像をご覧になれば、違いが分かります。

SI:ありがとうございます。写真を見るのが楽しみです。つまり結論から言うと、これが進むべき道ですね。私たちは、より精妙な領域や、物質とエネルギーのより広範な定義を理解し、探求し、受け入れる必要があるのでしょう。

フロレスク:多くの人にとって、これは奇妙に思えるでしょう。時には長年の苦しみの末に安堵と健康を経験する患者たちは、理論やテクニックを理解しているかどうかにかかわらず、それが有効であることを知っています。私がしていることは、身体が自らを救うのを助け、励ますことです。身体には刺激を受けると周波数を維持し、自己を治癒する能力があると私は信じていますし、そのことを知っています。エネルギーという考え方が鍵なのです。

臨死体験の後遺症──第一部

マクネア・エザードによる
ジャニス・ホールデン博士へのインタビュー

ジャニス・ホールデン博士は、国際臨死研究協会(IANDS) の会長であり、論文審査のある同協会の専門誌「臨死研究ジャーナル」の編集長である。彼女はノーザン・イリノイ大学でカウンセラー教育の教育博士号を取得し、ノース・テキサス大学(UNT)のカウンセリングプログラムの教員として31年間勤務した。彼女の主な研究の焦点は、カウンセリングを通して臨死体験、死後のコミュニケーション、その他のトランスパーソナル体験の意味を探ることである。IANDS は、研究、教育、コミュニティー、サポートを通じて、臨死体験とそれに関連する体験についての世界的な理解を促進することを目標とする非営利団体である。マクネア・エザードが、シェア・インターナショナル誌のためにホールデン博士にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル誌(以下SI): IANDSのウェブサイトには、人々が利用できる資料がたくさんあります。

ジャニス・ホールデン:はい。私たちは「臨死研究ジャーナル」を年に3回発行しています。このような経験をしたことのある人、または、そのような経験に個人的または職業的に興味がある人のために、あらゆる種類の資料を用意しています。例えば、医療・保健の現場における臨死体験のページを用意しています。こうしたページを見ると、医師や看護師、牧師、救急医療技術者は、人々に役立つような方法で、臨死体験の開示に対応する方法を知ることができます。臨死体験をした人は、臨死体験を打ち明けたときに他人から悪い反応を受けた場合、傷つく可能性があります。毎年シンポジウムも開催しています。最初は3年前でした。医療現場での臨死体験をテーマにしたものでした。二つ目は、臨死体験とそれに関連する体験から心と脳の関係が明らかになるというものでした。最近のシンポジウムは、悲嘆とグリーフ・カウンセリング(悲嘆を癒すためのカウンセリング)における臨死体験とそれに関連した経験の役割についてのものでした。当団体には、米国および世界中の人々のための地方グループがあり、通常は月に一度のペースで集まります。IANDS には「IANDSグループ・アンド・イベント」という支部もあります。これは、地方グループの近くに住んでいない人々のためのオンラインサイトです。

SI:なぜ臨死体験に興味を持ったのですか。

ホールデン:おそらく、私が臨死体験に魅了されてきた根本的な理由は、全人類が臨死体験を取り入れれば、世界は全く違った場所、より良い場所になるだろうという知識と態度を持って臨死体験者たちが戻ってくるからです。臨死体験者のメッセージは、愛が最も重要であり、地球上で肉体的に存在する私たちの目的は、愛する能力と知識を獲得する能力を向上させることである、というものです。しかし、人々がそれを信じるためには、臨死体験が単なる心の産物以上のものであると信じなければなりません。だからこそ、私は「真の知覚」と呼ばれる現象に特に興味を持っているのです。臨死体験中、人々は物質世界と超物質世界の両方で、身体の状態や位置からすると知っているはずのないことを認識します。復活して報告すると、それが正確であることが確認されます。その一例を挙げましょう。
 私のお気に入りの一つ、手術を受け、その間ずっと完全に麻酔をかけられていた男性の体験です。彼の心臓の鼓動が止まりました。それは予想外でした。医療チームは彼を蘇生させようと奔走し、蘇生に成功しました。彼は安定し、手術は終了しました。その後、医療チームは彼を術後の病院に連れて行き、そこで彼は意識を取り戻しました。彼は担当の看護師に「自分が手術中に亡くなったことを知っています」と語りました。すると彼女は「何?」と言いました。彼女は手術中に何が起こったのか本当に知りませんでした。「そうです。私は体の外にいたのです。天井に立って見ていました。外科医はまるで飛ぼうとしているかのように腕をバタバタさせていました」。看護師さんは「えっ、何?」と言いました。
 これはバージニア大学で起こりました。ブルース・グレイソン博士は精神科医であり、臨死体験の第一人者です。そこで、看護師はグレイソン医師に電話して、「ここに患者がいますが、あなたが興味を持っているような経験をしたかもしれない患者です」と言いました。ブルースはすぐに病室へ行きました。何らかの別の説明が可能な時間の経過はありませんでした。男性はブルースにその話をしました。ブルースはその後、当時手術室にいた各人へのインタビューの予定を立てました。誰もが同じ話をしました。「はい、彼はそのようにします」というように。ブルースは外科医と連絡を取り、外科医は、手洗いをしたら、無菌の手を胸の無菌ガウンの上に置くように教えられていたことを知りました。実際に患者の治療を開始するまでは、無菌の手を降ろしません。その間、同僚はさまざまな作業をしたり、患者の開腹をしたり、準備万端を整えます。その間に患者は心停止に陥りました。外科医は胸に手を当てて、ひじで指示をして、トレイをどけ、メスを手に取り、あれこれのことをします。外科医は腕をバタバタさせて、飛ぼうとしているように見えます。この事例が非常に良いのは、音の手がかりが全くなかったことです。患者には何も聞こえませんでした。ひじで指図をしていれば音は鳴りません。それは異例な、独特のことでした。それはこの外科医の単なる癖だったため、誰も話題にしませんでした。誰もが知っていましたが、考えもしませんでした。これを説明する方法は、この男性の意識が本当に肉体を離れて物質世界を眺めていたということ以外にありません。

SI:臨死体験について調べていると、臨死体験をした後に人々が直面する可能性のある後遺症が数多くあることが分かりました。そうした後遺症について話していただけますか。

ホールデン:一部の臨死体験は比較的浅いものです。これは批判的な意味で言っているのではなく、特徴の深さという点でそれほど多くはないという意味です。非常にインパクトのある特徴がたくさんある奥深いものもあります。
 私たちが知っていることの一つは、臨死体験が深いほど、その人は変容的な後遺症を残す可能性が高くなるということです。経験が浅い人が変容できないという意味ではありません。変容することもあるからです。深い経験を持つ人は変容に抵抗するかもしれません──いずれにしても変容は起こります。一般的に言えば、臨死体験が深ければ深いほど、その変容は大きくなります。この変容は非常に総合的なものです。人々の基本的な価値観が変わります。例えば、臨死体験の後、人々は富や物質的なものの蓄積に無関心になります。物質世界を楽しんでいないわけではありませんが、もはや全面的な優先事項ではなくなります。優先事項は愛になります。人々は死への恐怖を失います。自分たちが一時的に死んだことを認識しています。死がどういうものであるかを知り、恐れるものは何もないことを知ります。この部屋から次の部屋へ歩いていくようなもので、とても簡単に移行できる、と複数の人が言っているのを聞いたことがあります。非暴力になり、思いやりを持つようになります。人々の政治的見解は変わります。この経験は人々を適度にリベラルな立場へと導きます。だからといって、保守的な人がいないわけではなく、確かにいますが、大多数は結果的に穏健なリベラルになりました。これらは心理的な変化の一部です。
 その後、精神的な変化が起こります。人々は、臨死体験以前にはなかった、この別の領域とのつながりを感じ続けています。臨死体験でイエスやその他の有名な宗教上の人物に出会う人もいます。未来を見る、テレパシーを開発する、他の人が経験していることを知るなど、いわゆるスピリチュアルな才能を発達させることがよくあります。霊的なものに興味を持つようになります。臨死体験をした人の多くは組織化された宗教から離れます。よりスピリチュアルになったと自分のことを描写しますが、必ずしも宗教的ではありません。だからといって、今でも自分の宗教と深く結びついている人がいないわけではありません。ここでは一般的な傾向について話しています。
 身体的な変化もあります。短い睡眠時間しか要らなくなる人々がいます。食べ物の好みも変わります。環境の刺激、薬、音、その他の種類のものに対してより敏感になります。さらに電磁効果と呼ばれる現象があり、臨死体験の後、人は環境内の電子的なものに影響を与えます。例えば、臨死体験の後は電池が切れてしまうため、多くの人は腕時計をしません。交換してもらっても、数日以内にまた駄目になってしまいます。電球にまつわる経験をした人は多いでしょう。ある人は、子供たちと夕方の散歩に行くと、子供たちは大喜びしていたと言いました。子供たちは、街灯の下を先に歩いてほしいと言いました。その人が街灯に近づくと、街灯が消えてしまうからです。その人が街灯を通り過ぎると、街灯は点灯します。次の街灯に近づくと、消えてしまいます。これらの人々は同じ人間であることに変わりはありませんが、こうした心理的、スピリチュアル的、肉体的な変化によって、同じ人間でも別の存在になります。これは社会と世界にも影響を及ぼします。臨死体験時に結婚していた場合、離婚する傾向が高くなることが分かっています。私たちはその力学について少し知っています。人々は組織や友人との付き合い方を変えます。家族に亀裂が生じる可能性があります。例えば、毎晩家族と一緒にテレビを見ていた父親が、あまりの暴力のせいでテレビを見ることに耐えられなくなります。そうなると、家族はどうすればいいのでしょうか。臨死体験は、こうしたあらゆる社会的影響を及ぼします。

SI:自殺を図り、その過程で臨死体験をした人々についての研究はありますか。臨死体験は彼らに後遺症を残したのでしょうか。

ホールデン:はい。自殺未遂に関連した臨死体験の記録があります。一般的に言えば、私たちが発見したことは、人口の中に一定数の人々が存在し、彼らは一度試みると、再び試みる可能性が高いということです。ただし、自殺未遂中に臨死体験をした場合、その可能性は低くなります。罰を受けたからとか、罪悪感があったからとか、そういうことではありません。臨死体験中に自分の人生には意味と目的があることを学んだということです。人生を終わらせるのは、学校を中退するようなものです。臨死体験をした人の多くは、もし自殺に成功していれば生まれ変われるような感覚を覚えたと語ります。生まれ変わると、自分がより良い方法で対処できることを期待しながら、最初からやり直し、今世の困難な状況を追体験しなければならないでしょう。
 人々はこの経験から、自分たちの人生には目的があり、人生の課題に直面し、そこを乗り越えることが運命づけられており、そこからできる限りの精神的な成長を得ることができるという感覚を持ちながら帰ってきます。
 これは、臨死体験をした人が二度と自殺を図らないという意味ではありません。それは確かに起こりますが、一般の人よりもはるかに頻度は低くなります。そうした場合、それは通常、後遺症の一つによるもので、ほとんどの臨死体験者にとって、その体験は非常に楽しいものです。彼らは完全に愛に没頭し、愛と一体になっていると感じます。地上の存在に戻ることは、本当に衝撃的な経験です。彼らは臨死体験で感じた愛と平和を懐かしんでいます。時々、その切望があまりにも深いため、再び自殺を試みることもありますが、非常にまれです。それが動機だと当事者が語っていた事例を数件だけ知っています。臨死体験を経験した人のほとんどは、ここにいることにただ対処しています。彼らは理由があってここに戻って来ており、それを最大限に活用しようとします。

臨死共有体験のベールを剥ぐ──第二部

ジェイソン・フランシスによるウィリアム・J・ピーターズ氏へのインタビュー

シェア・インターナショナル誌(以下SI)2月号に掲載されたインタビューの第一部で、ウィリアム・J・ピーターズ氏は、自身の臨死体験や死期が迫っている人と接する仕事を通して、生涯にわたり、「臨死共有体験(SDE)」を探求することになった経緯について語った。SDEでは、遺族や介護士が、臨死体験のように、死期が迫っている人があの世へ旅立つ際に立ち会うものである。第二部で、ピーターズ氏は、医療関係者のSDEに対する見解、人が亡くなる前、亡くなる最中、亡くなった後に起こり得る様々な体験、SDEが介護士や遺族に与える重大な変化、癒し、慰めについて話した。

SI:医療関係者が、こうした体験を生物学的に説明したいと思う気持ちは分かります。しかし、医師や医療スタッフは、末期患者であろうと心臓発作、事故などで突然死する患者であろうと、死期が迫っている患者をケアするわけですから、時に終末期の現象に遭遇することもあるのではないでしょうか。

ピーターズ:ベテランのホスピス職員──看護師、CNA(認定看護助手)、そして死期が迫っている人と直接係わる人、この場合は介護士や故人が愛する人たち──の多くは、こうした経験を興味深い出来事として知っています。つまり、いつも経験しているわけではないのですが、ベテランのホスピス職員は気づいています。しかし、それを解明する方法はたくさんあります。医療スタッフは、こうした経験をカルテに記入するのに有効な言葉を持っていません。医学用語では、これを「終末期現象」と呼びます。そういった現象が見られるということを知ってはいますが、それに対して何もしないし、何か意味があるとも思っていません。実際、それは良い定義なのですが、視覚的に表現できないのです。「終末期現象」として文献に載ってはいますが、患者の治療には何の役にも立ちません。

 実は、それこそが肝心なのです。この終末期現象は、人間が経験することの本質を語っています。魂、精神、意識は、死後または生前のビジョン、あるいは臨検においても、こうした臨死共有体験や他の終末期現象の中で明らかにされています。私たちが知っているこうした現象はすべて、死と臨死の際に起こっています。しかしながら、医学界の主流はあまりそのことに触れようとしません。実際、死期が迫っている本人、その介護士や愛する人がこのような体験をしているのを見ると、「そんなのは幻覚だ」と疑ってしまうケースもよくあります。疑ったり、否定したり、非難したりすることがあるのです。介護士や愛する人の場合、医学的な精神鑑定が必要だ、などの非難を受けます。そうした体験は、健康的で正常な反応ではないため、深い悲しみによって起こる幻覚あるいは解離だ、と医学界の人は言うでしょう。今ではもうあまりないのですが、もし強い臨死共有体験をしたことがある人がそれを陶酔的に語り始めたら、いわゆる精神崩壊を起こしたと思われるのです。

歓迎されていること

SI:SDEでは、すでに亡くなっている家族や友人、あるいは死者を出迎える者たちが、亡くなる人を待っている姿をどれくらいよく見かけますか。

ピーターズ:臨死共有体験の報告書では、51%の人が、死期が迫っている人が死後の世界の初期段階へ旅立ったり、向かったりするのを見たと言っています。16%の人が、私が「高次元の霊的存在」と呼んでいるものを見たと報告しています。それは、霊的ガイドであったり、天使であったり、光の存在であったりします。これらの高次元の存在は様々な表現で呼ばれています。今説明したばかりの三つの形態を取り得る存在の中で、私が最も興味を持っているのは、「指揮者」と呼ばれる存在です。指揮者とは、現世から死後の世界への移行を管理する存在、または力のようなものです。その形はいろいろです。人間の特徴を持っていますが、天使や霊的存在のように見えることがあります。指揮者は目に見えないことがあります。目では見えませんが、感じることはできます。場合によっては、死者を歓迎する側は、その力が実際に死ぬ間際の人の体から霊や意識を動かして、あの世に運んでくれるのを待っているのです。SDE体験者の約13%が、亡くなった母親、父親、叔父、叔母、親友など、死ぬ間際の人以外の愛する人を見たと報告しています。

 そうした人たちはしばしば、いわゆる「お迎え」や死者を歓迎する側となっています。臨死共有を体験した人たちが、お迎えの存在を見たとか、死期が迫っている人のために、「お帰りなさい」といった趣旨のお祝いが用意されていたという報告を受けることがあります。「彼が来る、彼が来る」と言いながら駆け回るなど、それはお祭り騒ぎのようです。人が少なくても、多くてもかまいません。私が「人」と言ったのは、体験者がその人たちを、死ぬ間際にいる人の生前の姿として認識している、あるいは、もはや転生していないけれども霊魂の中に存在しているという意味で、人だからです。そのようなお迎えという形で、死ぬ間際にいる人が愛する人や友人に歓迎され、大事に思ってもらえていると知ることは、体験者にとってはとても励みになり、前向きで、肯定的な体験となります。

SI:臨死共有体験をするためには、亡くなりかけている人のベッドのそばなど、物理的に近い場所にいなければならないのでしょうか。

ピーターズ:記録されたSDEのうち、64%は遠く離れたところで起こっています。つまり、ベッドのそばではなく、死期が迫っている人の視界に入っていないということです。それは、廊下の先、家の別の場所、町の向こう側、地球の反対側かもしれません。ですから、近さは関係ありません。

継続的な絆

SI:人が亡くなる前、亡くなる時、そして亡くなった後に起こる様々な体験を「終末期体験における現象」と名付けておられますが、それについてお話しいただけますか。

ピーターズ:それは、亡くなる前に見た映像やなされた訪問と同様で、亡くなる前の兆候です。また、死後に見た映像やなされた訪問のことでもあります。死期が迫っている人の窓に鳥が集まってきたり、死の間際にいる人に近づくために猫がベッドに飛び乗ったりするなど、動物の奇妙な行動と関係があるシンクロニシティ(意味ある偶然)ということもあります。記念日や誕生日など、人々の生活の中で重要な日付がデジタル表示されるといった、珍しい電気的な事象もよくありますが、それがいつも起こるのです。私は最初、こういったことは介護士や遺族の心の中でつくられたものだと思っていましたが、偶然の一致をはるかに超えているということが、統計的な分析から分かっているので、今はもうそうは思いません。つまり、エネルギー的あるいは電気的に起こっていることがあり、どうも死を越えたコミュニケーションがなされているようなのです。

 私たちは、亡くなった方と残された遺族の方の間に、意味深長な言葉、シンクロニシティ、コミュニケーションを示唆する出来事などの形で、継続的なコミュニケーションが存在するとき、それを「継続的な絆」と呼んでいます。あるいは、鳥が今まで見たこともないような方法で、遺族の近くに飛んでくるといったような動物の行動があります。遺族は、鷹がコミュニケーションをとろうとしている、あるいは近づこうとしているように感じるでしょう。いろいろな例があります。また、私は海岸の近くに住んでいますが、人々が海岸を歩き、徴を求めると、海の哺乳類がジャンプしたり、クジラが現れたり、アザラシが型破りな方法で気持ちを表したりするなど、驚くべき壮観な行動を見ることができます。これらは、遺族と故人の関係が続いていることを示唆する、とても大切な体験です。こうした体験を尊重することは、非常に治癒的な効果となります。

SI:SDEの研究で印象的だったことの一つに、子供のときに亡くなった人が、あの世で大人になっているように見えるということがあります。それについてSDE研究ではどのような解釈がなされているのか、お聞かせください。

ピーターズ:悲しいことに、私たちの調査では、親が出産時や幼児期に子供を亡くすという話がたくさんあります。そして同様に、思春期の子供を溺死や交通事故で失う親もいれば、薬物の過剰摂取などで不幸にも突然失う親もいます。このような場合、親が、今は魂になっている子供と交流するとき、その子供は成長していることがほとんどです。彼らはどこかで自分の人生を歩んでおり、年を重ねて一人前になり、成長したことが明らかです。そのことにショックを受ける親も多いですが、もはや人間界にはいない自分の子供が、別の場所で人生を歩んでいて、進化し、成長していることを伝えるものであり、親にとっては意味があることなのです。

転機をもたらす体験

SI:他にもっと良い言葉がないのですが、どちらかと言うとありきたりのSDEであっても、もっと素晴らしいSDEと同じくらい深い印象を与え、人の見方を変えることができるのでしょうか。

ピーターズ:体験者にとっての変容や治療の価値を決めるのは、現象の強さや素晴らしさではありません。それは、個人がどのように自身のSDEと関わっていくかということに非常に関係しています。体験者は、この体験の全体像を受け入れ、この体験の豊かさ、自分自身や亡くなった大切な人との関係、そして人生そのものの本質について理解することを含む、自分自身の意味づけのプロセスに取り組むときに、最大の恩恵を受けます。これらのSDEはすべて、人間の経験や実在の本質に対する自分の信念や認識を再形成するという、かなり過激な要求を伴います。この体験を自身が完全に受け入れないと、そうした変容の体験は得られません。それは、多くの人にとって難しいことです。なぜなら、教育制度で学んだことや、何らかの信仰、伝統の中で育ってきたことと一致しないからです。そのような枠組みの中にうまく収まるかどうかは別のことなのです。

 こうした体験者の多くは、課題を抱えています。この体験を完全に受け入れれば、自分自身に対する見方、愛する人との関係、人生そのもの、そして人生の意味を深く変えることになります。なぜなら、それは間違いなく、人間の存在をより大きな現実の中に位置づけるからです。「より大きな現実」とは、死後の世界が存在するということです。そして、この次元には、私たち全員を待っている何かがあるのですが、その「何か」は、より究極でリアルな、そして「より以上」のものなのです。表現するのは難しいのですが、それが、よく耳にする究極の現実です。この人間の一生は夢です。言うならば、それこそが真の究極の次元なのです。

SI:愛する人があの世に行くのに同行するという、かなり異例なSDEを体験した場合、その人が超えられないレベルというのはあるのでしょうか。

ピーターズ:霊的領域にはいわゆる境界、あるいはボーダーと呼ばれるものがあり、それがSDEの特徴です。これはいろいろな形で出てきます。しかし、ほとんどの場合、体験者は、死の間際にいる人があの世へ向かう際にある程度付き添った後、その時点で、死の間際にいる愛する人のそばに居続けることが望まれていないことに気づきます。多くの場合、それは単なる気づきにすぎません。あの世に向かっている愛する人と残された者の間にある種のコミュニケーションがなされるときがあります。それは、「一緒に付き添ってくれてありがとう、そして、この人生を私と一緒に過ごしてくれてありがとう」というようなものです。そして、そのコミュニケーションの中で、残された者は、自分の仕事は終わった、もうこれ以上進むことはない、という感覚を持つのです。「ああ、ここまでだ」と気づいたその瞬間、人間の体に戻っているのです。そのほとんどは、体験者が得たコミュニケーションや気づきにすぎません。

 場合によっては、お迎えの存在と出会うことがあると、「お帰りを祝う歓迎の会に招かれていない」という感覚になるようです。愛する人が温かく迎え入れられるのを見たり、聞いたりすることがあるかもしれませんが、会そのものに招かれることはごくまれです。たいていは門やドアの後ろにいることになります。そうした会のことを聞いたとしても、実際にその中に入ることはできません。ただ、そうした会の部屋の中にいたけれど、会は実際のところ始まらなかったというケースもわずかながらあります。その時点で、「ああ、愛する人を歓迎する会なのに、私は招かれていない」と実感するのです。

 ソーニャという一人の女性が、親友と一緒に川を渡り、長い梯子を上って天空に向かうという素晴らしい旅に同行した例があります。それは大変な旅でした。ようやくたどり着いた部屋では、ウエイターやウエイトレスたちが歓迎の会の準備をしていました。ソーニャは、「もうすぐダンサーたちが来るけど、まだここには来ていない」「料理の準備がまだできていない」「参加者がまだ到着していない」と言っているのを聞いたと説明しています。また、自分の友人を迎える会である感じがして、友人を失うことになるという感覚があったと話しています。

 その瞬間、ソーニャは感情がこみ上げてきて、友人に対する愛を表します。その瞬間、彼女は自分の体に戻り、友人が死んだことに気づき、多くの悲しみを感じています。しかも、この体験は、遠く離れたところで、ソーニャが眠っている間に行われたため、友人が亡くなったことを彼女は知らなかったのです。これは夢ではありません。これは幻想の世界であり、その過程の中で、ソーニャはそこに友人と一緒にいます。彼女が人間界で目を覚ますと、時刻は真夜中で、友人が死んだことに気づきます。彼女は何人かの友人に電話をして、その友人がその日の早い時間に亡くなっていたことを知ります。

癒しと慰め

SI:SDEがもたらす癒しと、悲嘆に暮れているときにSDEが与える安らぎについてお聞かせください。

ピーターズ:私は心理療法士として、このような体験が介護士や遺族にもたらす癒しと治療の効果に最大の関心を寄せています。私たちの調査で分かっていることは、80%あるいは90%以上の人が、亡くなった大切な人が慈愛に満ちたあの世で元気に生きていると知っているということです。非常に多くの場合、体験者は死に対する不安が軽減されたと言っており、「私は人間の死を乗り越えて、その後、あの世に行くと知っています」と、よく口にします。心理療法では、悲嘆と悔悛〈ルビ:かいしゅん〉のプロセスと呼ばれていますが、体験者の悲しみのプロセスが強化されるのです。

 大切な人を亡くしたとき、苦しみや悲しみ、憂鬱な気持ちを抱くのは自然なことであり、当然のことです。悲しみは、深い愛の代償だから苦痛なのです。そして、悲しみは痛みを伴うことがあります。臨死共有体験では、そのような感覚はありますが、そういった情緒的な体験を「人生とはこういうものだ。これは自然の摂理であり、すべて大丈夫だ」という大きな文脈の中でとらえることができます。大切な人がどこにいるのか、大丈夫なのか、不安になることはありません。大切な人と再会できるかどうか、あれこれ考えることはありません。「ああ、どこかで再会するのだろう」という実感があるのです。悲しみと悔悛のプロセスは強化され、亡くなった大切な人が無事であることや、また会えること、そしてそれが自然の摂理であることを知ることの意味が刻み込まれます。そうすることで、悲しみがより和らぐのです。

SI:家族や友人が自身のSDEについて聞いたとき、人々はどのような反応をする傾向がありますか。

ピーターズ:それは本当に、その家族や愛する人の考え方や信条によります。SDE体験者のほとんどは、自分の体験を人と共有することに不安や警戒心を抱いていると言えるでしょう。愛する人と共有する場合、自分の体験が疑われたり、否定されたり、本物ではないと思われることを恐れたりするので、かなり抵抗があります。ですから、その経験をどう共有するかについては、非常に口が堅くなります。これまで何百人もの方にSDEについてインタビューをしてきましたが、彼らが経験を共有した人は、私たち(インタビューチームと私)が1人目、2人目、あるいは3人目かもしれないという話をよく聞きます。誰かと自身の体験を共有したり、自分の体験が何らかの形で損なわれてしまったりするというリスクを負うことに不安を感じるのです。しかし、そうした現実に関して何が悲しいかと言うと、そのような話を共有することで、人々は癒されるということなのです。もし、愛情深く、支援をしてくれて、かつ知識がある人々と自身の体験を共有するならば、「素晴らしい! あなたは本当に素晴らしい贈り物を受け取ったのですね。亡くなった大切な人がどこかで元気に生きていることを知っているなんて、とてもすてきな贈り物です」といった言葉を言ってもらえるでしょう。そのような深い話を共有した後に、愛する人からそういった言葉をもらえるなら、その経験を、悲嘆のプロセスだけでなく、自分の存在、自分自身の見方、世界との関係性と、より深く統合することが本当にできるのです。

 これは、シェアド・クロッシング・プロジェクトの目標の一部です。つまり、この深遠で神秘的な終末期の体験に対する認識を高めることを通して、人々の死と臨死との関係を変革することです。私たちの使命の一つは、人々が集まって終末期の体験の話を共有することで、互いにつながり、肯定し合い、そうすることで生命と宇宙の美しさと尊厳に対して感嘆の念を覚えるようにすることです。

SI:シェアド・クロッシング・プロジェクトの活動についてお聞かせください。

ピーターズ:シェアド・クロッシング・プロジェクトでは、皆さんがシェアド・クロッシング体験についてもっと学ぶためのプログラムやトレーニングを行っています。このような体験に関する教育こそが、何が可能で、どのような終末期を過ごすのが最善なのかについての人々の考えを変えることに貢献するのです。これらのプログラムは、一般の人々や医療関係者に、SDEやシェアド・クロッシングに関する幅広いリソースや情報を提供するとともに、あなた方自身やあなたの愛する人が、こうした深遠で癒しのある終末期体験をどうすればできるのかについて、私の認識やその方法を伝えるものです。興味のある方はsharedcrossing.comのストーリーライブラリーで、臨死共有体験者本人が話している動画をご覧ください。また、このサイトでは、他の有用かつ補足的なリソースを見つけることもできます。

詳細については次のサイトをご覧ください。

www.sharedcrossing.com

ウィリアム・J・ピーターズ『天国のドア──死後の世界への旅を共有することがよりよく死によりよく生きることを教えてくれる(At Heaven’s Door: What Shared Journeys to the Afterlife Teach About Dying Well and Living Better)』(サイモン& シュスター、2022年)

豊富なエネルギー

 ニールス・ボスによるカルステン・ファン・アスドンク氏へのインタビュー 

シェア・インターナショナル誌の定期購読者にとって、フリーエネルギーは未知の現象ではないだろう。ニコラ・テスラのような先駆者やジーン・マニングのような主張者の業績は、この雑誌の中で読者をフリーエネルギーの基本的な特質に少なくとも親しませるだけの十分な注目を受けてきた。カルステン・ファン・アスドンク氏(現在27歳)は、若い頃──大学在学中──にこの主題に触れ、進行中の研究や開発に専念し続けた。アスドンク氏は、オランダを本拠地とする自身の「豊富なエネルギー」財団において、フリーエネルギーについて広い意味で意識を向上させることに集中している。それには、講演、ウェブサイト、そして間もなく『豊富なエネルギー』というタイトルで出版される本が含まれる。ニールス・ボスが、本誌のために彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):「豊富なエネルギー」財団の始まりについて、何かお話しいただけますか。

カルステン・ファン・アスドンク:はい、それは2019年11月、私が「地球ブレークスルー・エネルギー運動会議」に参加した時のことでした。私が初めて参加したフリーエネルギーに関する会議であり、たまたまオランダで開催されました。長年、フリーエネルギーに対して情熱を持ってきましたが、実際に会場に行き、発明者や現場の人たちと会う機会となりました。とても印象的な会議であり、私と同様にフリーエネルギーに情熱を持つ映像制作者、キャスパー・ブーム氏と出会うことができました。私たちはすぐに友人になりました。
 この出会いから、フリーエネルギーに関するドキュメンタリーを制作するというアイディアが生まれました。二人とも、フリーエネルギーについてすでに多くの知識とインスピレーションを集めていたからです。また、テクノロジーはそれほど大きな問題ではなく、人々がより意識的になる必要がある、と私たちは感じました。つまり、最初に自分自身や世界について、次にフリーエネルギーについて意識的になるのです。そのため、意識を向上させる媒体としてドキュメンタリーを利用するというアイディアが生まれました。このようにして「豊富なエネルギー」財団が生まれました。その名前は、フリーエネルギーに関する普及と啓発を、またその研究を表しています。パンデミックの最中で、その素晴らしいドキュメンタリーへの野望は大きすぎることが分かり、おそらくは実行不可能ですらあり、アイディアは徐々に消えていきました。1年後には、自分がフリーエネルギーの技術的側面に関心を持っていることに気づきました。

SI:フリーエネルギーはどのように機能し、どのようにして私は自分で実現することができるのでしょうか。

アスドンク:私の背景は理科系であり、アイントホーフェン工科大学の応用物理学修士コースで生物医学テクノロジーを学びました。そのため、私はフリーエネルギーの背後にあるテクノロジーに興味を持っており、電磁気装置を使ってエーテル──周囲を取り巻いている場──からどのようにフリーエネルギーを引き出すことができるのかについて、独りで調査を開始しました。それが昨年からの私の調査分野でした。ドキュメンタリーのアイディアは期限切れになったかもしれませんが、私たちは今でもオランダや他の国の現場での多くの進展を見守っており、多くの人と情報交換をしています。いまだに多くの人やグループが関心を抱いているため、危機が深刻化するのに伴い、フリーエネルギーはますます興味深く重要なものになっています。
 そのようなものが私たちの二つの主要な目標です。一つ目は、人脈づくり、人の橋渡し、意識の向上です。もう一つは、物理的な研究を行うことで、実際にテクノロジーを実現することです。

SI:あなたは本の執筆もされていますが、この本の主な焦点は何でしょうか。

アスドンク:この本のタイトルは『豊富なエネルギー』であり、希望は、この本がフリーエネルギー現象の新たな標準的な紹介となる可能性があることです。ジーン・マニング氏とスーザン・マネウィッチ氏が書いた本や、ジョエル・ガルボン氏とジーン・マニング氏による以前の本など、すでに何冊かの本があります。それらの本は、フリーエネルギーとは何かについての第一印象が得られる素晴らしい本です。しかし隣人に対して、「見てください。これでフリーエネルギーとは何かが分かります。どうしてフリーエネルギーはまだ使われていないのかが分かります。どうして異なった形態があるのか、フリーエネルギーに関して私たちには何ができるかが書いてあります」などと言いながら渡せるような本ではないと思いました。私たちは、単純明快で短く簡潔な本が欲しいと思っていました。それがこの本の目的であり、最初の導入の役割をする本です──とても簡潔で、私たちの時代に適した新鮮なアプローチの本です。

SI: あなたは先ほど、「エーテル」または「エーテル領域」について触れました。この話題を隣人に対してどのように説明しますか。

アスドンク: 良い質問です。エーテルは、至るところに常に存在する「背景の場」と説明することができます。最初、それは非常に抽象的なものです。というのも、エーテルを見たり感じたりすることが全くできないからです。しかし、エーテルを次のように考えることができます。宇宙の中のあらゆる原子や分子はある種の基質、専門用語での基質につながっており、それを通してすべてがつながっている、と。そして、原子や分子が全く存在しない空間においても、その基質は依然として存在する、と。このことを実証することができますが、伝統的な科学の観点から、そこからエネルギーを取り出せるとはまだ言えません。ただし、それがどれだけのエネルギーを含んでいるのかを計算することはできます。それは膨大です。宇宙全体の背景の実体であり、すべてのものがそこから発生し、そこにつながっていると言うことができます。

SI:過去において、この背景の場とエネルギー供給とを結び付けた人はいましたか。

アスドンク:はい、それには相当豊かな歴史があり、私の本でも触れるつもりです。しかし、一言で言えば、エーテルの概念は非常に古くからあり、実際、数千年前からありました。古代インドの文化にもエーテルを表す言葉がありました。そこではアーカーシャと呼ばれていました。アーカーシャは、スピリチュアルな分野で今でも使用されている用語です。つまり、あらゆるものがそこから発生する根源的なエネルギーのスープなのです。それを物質的な現実のすぐ上にある次元、エネルギーの階層と言うことができます。このレベルや現実のずっと上にあるものの話ではありません──さらに多くの次元があると言うことができます。2,500年前、ギリシャ哲学では、エーテルと呼ばれていました。アリストテレスによれば、エーテルは、地、水、火、風の次の5番目の元素でした。
 エーテルは他の四つの元素をつなぎ、それらに存在する権利を与える基本的な実体と考えられていました。つまり、そのようにして五つの元素の体系が存在するに至ったのです。そして近代の歴史を通して、エーテルの概念は、近代的な物理学の歴史の中で時代遅れになる時点までは保たれていたのです。エーテルがようやく科学へと戻ってきたのは、物理学で量子力学が発展してからです。そのため1920年代以降、それまで本当に空であると考えられていた空間──概念としてのエーテルは時代遅れになっていたからです──は実際には、空ではあり得ないことが明らかになりました。量子力学は、あらゆるものが波動で構成されていると述べているからです。海に波があれば、波を起こすのはもちろん水ですが、私たちの現実の中の物質を海の中の波と考えた場合、海とは何でしょうか。ですから、エーテルという概念が再び登場するのです。私たちが現実と呼ぶ波動が存在する媒体が空ではなく、実体であるからです。それは、波動を伝搬することが可能な実体です。

SI:あなたは活動の中で霊性についてよく話されていますが、霊性はあなたにとって何を意味しますか。

アスドンク: 簡単に言えば、私にとって霊性とは、あらゆるものが一つの意識の場によって構成されており、その意識の場から放射しているという概念です。あなたが見るあらゆるもの、触れられるあらゆるもの、そしてあなたが見ないもの──思考や感情、愛などの抽象的な概念──は意識から発し、意識を構成しています。その背後には神──あらゆる宗教の核──とも呼ぶことのできる特定の知性がありますが、最終的にそれらはすべて一つであり、意識の場においてつながっています。この認識は私の中で大きくなりました。科学が停止して限界に達したところで、私はそれに遭遇したからです。量子力学の世界と似ています。観察対象と意識を持つ観察者は分離できないということも明らかになりました。それらは絡み合っています。何がその核心なのでしょうか。それは認識です。意識は私たちの現実の駆動力ですが、別の現象の中にも見ることができます。
 私は、UFO現象のような他のあらゆるものを調査しました。歴史の中には、本に書かれた歴史よりもずっと納得できるような代替的な理論で説明できることが数多くあります。私たちは現在、あらゆる問題を抱えた社会に住んでいますが、そうした問題を解決することのできる対策をすでに手にしているのはなぜなのでしょうか。霊性や、思考の力による自己治療、9.11などの特定の出来事の代替的な歴史など、それぞれのパズルのピースは実際に、意識や私たちの意識の進化を指し示しています。私たち人間の集合体の中で、成長し学ぼうとする過程が進行中です。それらすべてのパズルのピースが同じ中心を指し示しており、それが意識や霊性です。そのことにもっと気づけば、私たちは違った世界に生きているでしょう。

SI:あなたは、ご自分の未来をどのように考えていますか。

アスドンク:非常に楽観的に考えています。私たちは本当に成長せざるを得ません。私たちは、リアリティ(実在)の中に本来存在するそうしたつながりを再びはっきりと経験する新しい意識状態に向けて成長します。私たちは現在、お互いから、そして環境や自然から完全に分離しているような人間の発達段階にあり、それは悪化してきました。人々は現在、自分が誰であるのか、何であるのかを再び認識しつつある転換点にあります。それは実際のところ、全領域なのです。このように、各個人が宇宙全体を代表しています。ですから、あなたはそれだけ強力なのです。しかしそれはまた、あなたがすべてのものとつながっていることを意味します。ですから、あなたと私は、そのような場とつながっていながら同時に、このコンピューターや机、私が吸う空気ともつながっています。そのつながり、それが愛なのです。宇宙の力は、あらゆるものの間のつながりです。それが愛する力です。そして究極的には、そのような愛は、私がすることの背後にある駆り立てる力でもあるのです。

“傲慢さの衝突”

ジェフリー・サックス教授へのインタビュー

ジェフリー・サックス教授は、アメリカの経済学者、学術研究者、公共政策アナリストである。彼は、持続可能な開発、経済開発、貧困との闘いに関する研究で知られている。フェリシティ・エリオットは2022 年10月9日、 シェア・インターナショナル誌のために彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI): ウクライナ戦争について一般に流布されている情報は次のようなものです。一方は完全な悪であり、もう一方はすべて善であるというものです。常識と実際は違うかもしれません。これをどう見ますか。

ジェフリー・サックス:これは、ウクライナを中心とする二つの超大国間の戦争です。一方で、米国は軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)をロシアとの国境どころか、黒海全体にまで押し進めたいと考えています。ロシアは30年間、「軍事同盟を東方に移動させるのはやめなさい」と言い続けてきました。他方、ロシアは、1991年にソビエト連邦が解体し、ウクライナが独立国となった時に、進行中の国内紛争と国境紛争の渦中にあったのです。ウクライナ戦争は、二つの異なる側面を持っています。一つは、ウクライナにおける政治の内部分裂です。ウクライナ語を話す西部とロシア語を話す南東部です。1991年以来、そこにはずっと緊張が続いていました。しかしその後、私の見るところでは不運なことに、米国は2008年に、ウクライナが米国主導の軍事同盟の一部になると言って、この状況に最も挑発的な方法で首を突っ込んで来ました。それはヨーロッパの指導者たちには無謀で挑発的であると知られていましたが、米国は非常に強力であるために、米国の思いどおりとなり、ヨーロッパの指導者たちは陰では話すことを公の場では言わなくなっているのです。
 これは2014年にさらに悪化しました。親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領は、ある種の微妙な安定を保っていましたが、ウクライナは中立であるべきだと述べたのです。しかし、彼は放り出されてしまいました。西洋諸国の言い分は、彼は大衆の抗議行動によって打倒されたというものです。ロシア側の言い分は、彼は米国主導のクーデターで追い出されたというものです。

SI:これらの見解は正しいですか。

サックス:はい。米国は抗議運動の組織化に深く関与しており、2014年に資金提供を行ったため、これらの立場の両方に真実があります。
 米国は他人のビジネスに干渉し、挑発と被害をもたらします。そして、西側の主流メディアがそれについて語らないので、あなた方はそれについて聞くことはありません。そのため、多くの宣伝活動(プロパガンダ)が行われるが、米国政府は非常に強力であり、これが知られることを望んでいません。その結果、親ロシア派のウクライナ大統領が2014年に追放されたというわけです。この出来事は、内政・外交の両面でウクライナを完全に不安定な状況にさせました。なぜなら、新しい親米ウクライナ政府は北大西洋条約機構(NATO)への加盟を望んでいると発表したからです。

SI:米国はどのように対応しましたか。

サックス:米国は何十億ドルもの軍備を惜しみなく投入し始めました。そしてロシアの人々は「そんなことはやめて!」と言い続けました。ロシアがクリミアを奪還したのは、そこが彼らの海軍基地であり、ロシア語を話す人々がいる場所だからです。そして、米国は事態を徐々に深刻化させました。実際、私たちは2014年にすでに代理戦争に突入していました。そして、両陣営には分別のある人々がいないため、事態はさらに悪化しました。
 2021年、プーチン大統領は次のように述べました。「あなた方は私たちの隣国を武装している。これは非常に挑発的です。私たちはNATOの拡大を止める必要があります──これは私たちの安全保障にとって核となる脅威だからです」。米国の反応は、「あなたと話す必要はない」でありました。それが外交の終焉となったのです。そして今年2月、ロシアは侵攻を開始しました。

SI:この責任は双方にあると思いますか。

サックス:誰がこの紛争を引き起こしたのかを問うことができます。両陣営です。そして信じられないほど苛立たしいのは、私たちがこれを止めなければ、私たちを核戦争に導く傲慢さの衝突があることは明らかだということです。しかし、私たちは自分の傲慢さを見ることができません。その理由の一部は、西側メディアがほぼ完全に政府主導のプロパガンダを流しているからです。
 私はこれについてよく知っています。この地域に携わって32年間、私は直接関与してきました。ゴルバチョフ大統領とエリツィン大統領に助言をしました。私はウクライナのクチマ大統領にも助言しました。言い換えれば、私は両方の側で働いてきました。私は細部に至るまで状況をよく知っています。米国がいかに挑発的であったかを知っています。

SI:イライラする要素の一つは、主流メディアです。既得権団体は明らかにメディアの口封じをしました。たまたま、あなたがインタビューを受けているニュース番組を見た時、あなたはいきなり番組から外されましたね。あなたがその時に語ったことに対して反発の声が上がりました。民主主義はどこへ行ってしまったのでしょうか。

サックス:はい、私はこれらについて言及することを許されていません。バイデン大統領がまさに語ったように、ノルドストリーム・ガス・パイプラインを爆破したのは米国だと思うと私が言ったので、彼らは私をプログラムからすぐに追い出しました。バイデン大統領は、そのことを2月に話していたのです。すべての証拠を合わせると、米国である可能性が最も高いのです。ついでながら、もしジャーナリストに個人的に聞いてみるなら、そう答えます。これらの同じ新聞の記者たちが、あなた方にそれを内密に話します。でも西側のメディアでそれを言うなら……まあ、言わないかもしれませんが、意見や見解を述べたり、レポーターに米国政府に対して質問してもらったりすることはできません──これはレポーターがなすべき義務なのですが。

SI:はい、残念ながら主流メディアは大衆を失望させました。数分前にあなたが言ったことに戻りたいと思います。あなたは現在、分別のあるリーダーが不足していることを嘆いていました。そして、そのことが非常に分別のあるアメリカの指導者、J・F・ケネディ大統領を思い出させました。私は彼のスピーチを読んでいます。この素晴らしいスピーチは、この時代とこの特定の危機に非常に関連しています。彼の平和へのアプローチは素晴らしいです。そして彼の常識は今とても必要とされています。あなたがこの演説を賞賛していることは知っていますが、言い換えれば、核保有国や敵対者に対して屈辱を与えるか、核兵器に訴えるかのどちらかを選ばなければならない立場に追いやることは絶対に避けるべきだと彼は言っています。そして、私の考えでは、まさにそれが今日の私たちの置かれた状況です。

サックス:そのとおりです。それは狂気の沙汰です。それでは、この事実の前後関係を紹介させてください。私はこのスピーチがとても好きだったので、これについて本を書きました。人々はオンラインで、1963年6月10日のアメリカン大学卒業式でのJ・F・ケネディ大統領の演説を見つけることができます。事実の前後関係は次のとおりです。米国とソビエト連邦は、異なる時代(1962年10月)に、同様な緊張をもたらしました、キューバのミサイル危機に遭遇したのです。それは奇妙に聞こえるかもしれません。なぜなら、西側の人々の耳には異なった情報が流布され、とにかく一方的だったからです。「ソビエト連邦がキューバにミサイルを設置していただけ」であったのです。 
 実際の物語は、キューバがソビエト連邦との同盟を望んでいたため、米国がその前年にキューバを侵略したということです。米国のキューバ侵攻は失敗に終わりました。ソ連の最高指導者フルシチョフ首相は米国に教訓を与えることにしたのです。当時、アメリカはソ連を狙った核ミサイルをトルコに配備していたので、キューバにミサイルを配備することにしました。当時の外務大臣アンドレイ・グロムイコ氏はぞっとし、これは戦争を意味するのか、とこの政策に疑問を呈しました。フルシチョフ首相の反応は、これが戦争ではないことは確かだ、というものでした。単にアメリカ人に同じ手口で仕返しをすることを意図した動きであったのです。私がこれに言及する理由は、リーダーは、賢明であろうとなかろうと、災難に遭遇するためです。こうした人々を信頼することはできません。当時、J・F・ケネディという素晴らしいリーダーがいました。しかし、彼でさえ、核による絶滅にすんでのところで遭遇したのです。

SI:サックス教授は、ソビエトのミサイルがキューバで発見された時、ケネディ大統領に攻撃を促したすべてのトップ・アドバイザーたちを、ケネディ氏はどのように結集させたかを説明した。当時の米国国連大使であるアドバイザーのアドレー・スティーブンソン氏は、危機の初日にケネディに偶然会い、ケネディに攻撃しないように忠告した。彼は外交の必要性を強く主張した。翌日、ケネディはフルシチョフを理解し解決策を検討することに時間を費やした。タカ派のアドバイザーたちからの圧力が高まっていたが、ケネディは彼らを抑えてフルシチョフ氏と話すことにしたのである。両者は、どちらも戦争を望んでいないことに気づいた。彼らは譲歩するために妥協と外交という方法を見いだした。ケネディは妥協した。トルコからミサイルを撤去し、キューバを侵略しないことに同意した。ソ連がミサイルを撤去することを想定し、双方が約束通りに行動したのである。

サックス:どちらの指導者も、継続するのは正気ではないと認識していました。部分的核実験禁止条約として知られるようになったものに署名することを決定しました。そして、あなたが適切に言い換えた素晴らしい引用文を、その雄弁さと重要性のゆえに、今読ませていただけるなら、次に紹介します。
 「何よりも、核保有国は、われわれ自身の重要な利益を守りながら、屈辱的な撤退か核戦争かの選択を敵に迫る対立を回避しなければなりません。核の時代にその種の方針を採用することは、私たちの政策の破綻の証拠、または、世界に対する集団的な死の願望の証拠にすぎません」
 しかし、現在、私たちの愚かな指導者たちは──失礼、このような表現は使いたくないのですが──私たちを核戦争へと駆り立てています。なぜゼレンスキー大統領は、核兵器を保有している隣国をあざけっているのでしょうか。核兵器の多くは世界中の都市を狙っているというのに。からかわないでください──抜け道を見つけてください。
 最後に、バイデン大統領は、キューバのミサイル危機以来、ハルマゲドンに最も近づいていると述べました。多くの人が彼を攻撃したり、なぜ彼がそのようなことを言っているのかと尋ねたりしました。彼がそれを言った理由は明らかです──それが本当だからです!
 「私たちの側」では、人々は歴史を知らないようで、完全な悪に対する善の観点から考えています。バイデン政権が北大西洋条約機構(NATO)拡大について正直に、かつ、まともに交渉できなかったことを知りません。NATOは、ウクライナとグルジアに拡大する権利を持っていません。それは挑発でしかありません。嘘に基づいています。アメリカはゴルバチョフ氏に「ワルシャワ条約機構を破棄するなら攻撃しない」と約束したのです。その後、米国は「考えを変えた」と述べています。それは嘘と呼ばれ、現代における最も重要な問題の一つとなっています。

SI:あなたの見通しは、かなり暗いようです。交渉の余地はありますか。

サックス:いわゆる「思想的指導者」や政治指導者が、私たちの命が無謀で無意味な方法で危機に瀕していることを理解していないように見えるため、私たちは本当にひどい混乱に陥っていると思います。バイデン氏とプーチン氏は(交渉の準備のために)座っているべきです。あなたの質問への答えはイエスです、双方の間で交渉することができます。しかし、それに反対する声もあり、「われわれは勝たなければならない」と言います。核兵器を持っている敵に対して勝つ、というのです。

SI:それでは、交渉の条件は何でしょうか。NATOの侵略を核心的な要因にしなければならないと思いますか。あなたもホワイトハウスに電話して、ロシアとの交渉を開始するよう懇願したと思います。言い換えれば、この段階でさえ、あなたは交渉を信じていますね。

サックス:「この段階でさえ」だけでなく、とりわけ今です。もちろん、核戦争に行く前には交渉するでしょうが、「私たち」はエスカレートし続けるでしょう。ですから、そうです、交渉なのです。

SI:サックス教授は次のように続けた。ロシア人が実際に交渉を歓迎するだろうという事実を反映して、多くのロシアのブログ (および「私たち」の側のブログ)で外交的解決を求める意見を何カ月間も目にしている、と。プーチン大統領は交渉を呼びかけたが、サックス教授が言うには、「私たち」は交渉すべき相手がいないと主張している。これはサックス教授の体験と真っ向から矛盾している。

SI:振り返ってみると、3月に非常に奇妙なことが起こりました。ある種の交渉を仲介しようとする試みがありました。調停役のトルコとの会談がありました。かなり早い段階で、交渉にはいくらかの希望があったようです。突然、不思議なことに、それは中止になったのです。何が起きたのでしょうか。

サックス:分かりません。私たちの政府はこれらのことについて真実を語っていないので、正しく解釈することはできません。私たちが知っていることは、3月に三者すべてが、目前に突破口があると述べたことです。書類の交換もありました。当時、私は高官に話を聞きました。ウクライナは、保証に裏打ちされた中立の考えを提唱し、ロシア側にそれを伝え、ロシア側は肯定的な反応を示しました。プーチン大統領はそれに基づいて、「交渉文書、合意草案を提出しましょう」と言いました。その文書はウクライナに渡されましたが、ウクライナは突然、そこから身を引きました。その理由は分かりません。私は、米国と英国がウクライナの中立の申し出を拒否したことを示唆する状況証拠を持っています。両国は中立の申し出にノーと言い、ゼレンスキー大統領とウクライナ指導部に、さらに多くの武器輸送により支援すると述べ、この戦争に勝利するために前進するよう促しました。それは私自身の見解です。この進展への支持を表明するどころか、米国は交渉が可能な瞬間に強硬路線を取ったのです。最近、ゼレンスキー大統領はプーチン大統領と交渉しないと述べました。ウクライナは平和を要求するべきですが、毎日のようにウクライナはロシアに屈辱を与えることを目指し、完全な軍事的勝利を要求しています。これが私たちの同盟国でしょうか。挑発を続けるよりも、私は交渉して地球を救いたいです。 

SI:現在の緊張状態と関係当事者たちの立場を考えると、交渉できるのは誰でしょうか。トルコにはまだ可能性がありますか。また、中国はどのような役割を果たすことができますか。

サックス:はい、トルコは依然として有効な仲介者であり、他の国々もそうです。中国は良い仲介者になる可能性があります。中国はこの戦争を望んでいませんが、ロシアの正当な安全保障上の利益が危機に瀕していると考えています。実際にそのとおりです。インドもまた、インドネシアと同様に建設的である可能性があります。しかし、今なすべきことは、バイデン大統領が電話を取り上げてプーチン大統領と話すことです。これは私たち全員にとって非常に破壊的であり、この混乱から抜け出す方法を見つける必要があるからです。それがアメリカ大統領の仕事です。

SI:ホワイトハウスがサックス教授の電話にどのように対応したかを尋ねたところ、サックス教授は、2021年末にホワイトハウスと話をしたと述べた。これに対する彼らの反応は、以前からずっと話し合うという考えは拒否しており、NATOに参加するのはウクライナの選択であるが、ウクライナは交渉の検討を拒絶した、というものであった。サックス教授は、これは馬鹿げた考えだと思っている。それはウクライナの選択の問題ではないからである。ロシアとの国境が1,000キロを超える国に軍事同盟を押し付けないというアメリカの抜け目のなさに関することである。西側はそれがどれほど危険かを知っている。サックス教授は、ホワイトハウスに通信を送り続け、平和のために働くよう行政に要請していることを示唆した。幸いなことに、バイデン大統領は状況がいかに不安定であるかを認め、問題視している。それはサックス教授にとっては朗報である。バイデン大統領はまた、プーチン大統領の「出口」とは何かを尋ねている。

サックス:プーチン大統領の「出口」または条件は、30年前から知られていました。 つまり、NATO のウクライナへの拡大を止めることです。もちろん、クリミアなど、他の問題もありますが。

SI:平和コミュニティーには役割があると思いますか。何が起こる必要がありますか。

サックス:平和コミュニティーは各国政府と話し、交渉のために声を上げるよう要求する必要があります。「この惑星を破壊しないでください!」と主張するだけでよいのです。平和コミュニティーは、国連総会に次のように言うことができます。「交渉のための全会一致の決議に投票してください。誰が交渉に反対しているか見てみましょう。投票しましょう。実際に見てみましょう。何ですって。米国が決議案に反対票を投じようとしているのですか。本当ですか。確かめてみましょう」。このようなことが今起こるべきことです。
 全世界がこれに関係しています。私たちは皆、この状況に利害関係があります。2人、3人、または10人の男性に──通常は男性ですが──地球の結末を決定させることはできません。あらゆる人が声を上げる必要があります。私たちは次のように言う必要があります。「ドンバス、クリミア、NATO拡大についての議論で世界を終わらせるつもりはありません。私たちは地球を爆破しない方法を見つけるつもりです」と。それは私にはかなり基本的なことのように思えます。平和コミュニティーは大きな役割を果たすことができます。街路に出て、政府指導者たちと連絡を取り、正気を取り戻し、完全に手に負えなくなる前にこの狂気を止めるよう促すべきです。

SI:私の理解では、すでに手に負えなくなっています。つまり、ここには時間的要素があるに違いありません。

サックス: 交渉に行く時間はありません。二つの超大国が一時後退して話し合う必要があります。バイデン大統領とプーチン大統領は、お互いに話し合う必要があります。ツイートや仲介者を通してではなく、向き合って話し合い、仕事を始める必要があります。彼らの仕事は世界を救うことです。

SI:ちょっと話はそれますが、私はこれが恐ろしい混乱であると考えずにはいられません。世界は気候危機、大規模な生態学的劣化が起こっていることを忘れています。私たちは飢饉、飢餓、貧困、干ばつなどを忘れています。

サックス:これらの問題を解決するには、グローバルな協力が必要です。これがベースライン(基本線)です。戦争中にこれらの問題を解決することはできません。そして、対立の最前線は一つだけではありません。ここ数日間にすべての混乱に加えて、米国は中国へのハイテク、マイクロ回路の輸出を遮断しています。中国経済を壊そうとする意図的な試みです。私たちはもう一つの戦線を開いています。アメリカ合衆国下院議長ナンシー・ペロシ氏を台湾に行かせました。それは信じられないほど挑発的でした。

SI:アメリカ合衆国とこの政権を正気に戻すものは何ですか。

サックス:バイデン大統領は危険に気づき始めています。今は、平和コミュニティーと真実を知っている世界中の150カ国 のすべての指導者たちが声を上げ、交渉による平和を要求する必要のある時です。ウクライナの中立性は国連や他の国々によって保証される必要があり、私たち全員が狂気を終わらせるよう呼びかける必要があります。