カテゴリー別アーカイブ: 読者質問

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が40年以上にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

Q  戦争行為を終わらせるためにあるいは制限するために、より良い状況を中東に創り出すのに貢献するにはどうすればよいか示唆していただけますか。
A  私の考えでは、まず最初の仕事は中東に存在する多くの問題を扱うための国際会議を組織することです。第一の議案はイスラエル・パレスチナ問題でなければならないと思います。パレスチナ人に故国を与えることが唯一の公正な解決です。そうでなければ持続する平和は不可能です。イスラエルは限りなくずるずると先に延ばすだろうと私は思います。和解を成立させるためにはマイトレーヤの出現を必要とするかもしれません。湾岸戦争でイラクとサダム・フセインの側についたPLOの最近の行為は、それがいかに正しくとも、彼らの大義を促進する助けになりません。PLOの指導層は失敗する機会をつかまないようにするのが不可能なようです! しかしながら、正義は彼らの側にあります。そして今や関連している国々のほとんどが、米国でさえも、ついにその正しさを認めています。
 現在存在するさまざまな独裁的な軍部による専制政治や王侯支配は、民主的な政府と合意による政治に変わらなければなりません。例えば、シリアでは最もひどい軍の独裁主義の圧政が行われており、サダム・フセインと同じように悪い、そして野心的な支配です。彼らが最も大きなライバルであるイラクに対抗する“クラブ”に加わったために、これらのことすべてが見逃されています。クウェートとサウジアラビアの統治者一族の貪欲と独裁的支配は悪名高いです。
 この地域の国民の間に富を再分配することがまず優先されるべき議題でなければなりません。そのような変容が起こるためには長い期間が、おそらく何年もかかるでしょう。しかしひとつだけは直ちに達成することができるはずです。それは複雑な洗練された大量殺戮兵器をこの地域に無責任に供給することをやめることです──私は完全な封鎖を提案します。この“市場のフォース”に基づく冷笑的な貿易は戦争の炎を煽り立てるためだけに働きます。今それはもう誰の目にも明らかであるに違いありません。
(シェア・インターナショナル誌1991年4月号)

Q  見さかいのないいじめっ子(アメリカ)をどうやって止めたらよいでしょうか。
A  国連の他のメンバーがいじめっ子に対抗して立ち上がり、釈明を求めることによってです。可能なあらゆる外交的圧力、とりわけ経済、金融の圧力を利用することです。例えば、アメリカ製品の世界的なボイコット、アメリカへのローン(アメリカ国債の買い入れという形で行われている)の引き上げと大規模なドル備蓄の売り、アメリカとの貿易を他の国々に振り替えることなどによってです。

Q  中東で最も危険な国はどこですか。
A  イスラエルです。

Q  国連の幾つかの側面を再編する必要があるのではないでしょうか。例えば、状況が暴力的に爆発する前に、摩擦と緊張を引き起こしている問題を示し、分析し、解決策を提示する早期警告型の監査制度の永続的な確立のような。より賢明で経験豊かな元国家元首や外交官、経験豊かな交渉者、特定の地域の専門家、司法知識のある人々などが国連でグループをつくり、予防的な問題収束グループを形成できるでしょうか。問題をかき立てる先制攻撃グループではなく。
A  はい。

Q  (あなたが著書の中で述べられたような)私たちの直面する問題解決のための青写真を持ったイニシエートたちはすでに地位を占め、その青写真を展開していると私は希望します。私たちは彼らを今必要としています。
A  世界は彼らを今受け入れる用意があるでしょうか? 私はそうは思いません。

Q  平和のための「ロードマップ」と呼ばれているものについて、あなたのご意見は何ですか。(1)それは実行可能ですか。(2)それは公正なものですか。
A  (1)はい、それに関する限り、実行可能です。しかし、それには双方がかなりの犠牲と妥協を必要とします。とりわけパレスチナ側にとってそうです。(2)いいえ、それがパレスチナの要求と必要を公正に満たしているとは言えず、正しいとか公正と呼ぶことはできないと思います。常に覚えておかねばならないのは、パレスチナの地にイスラエルを建設したことはパレスチナ人の権利の侵害であり、約450万の人々が今もレバノンで難民として暮らしているということです。
(シェア・インターナショナル誌2003年7月号)

Q  マイトレーヤと覚者方が民衆の力を推奨していることはシェア・インターナショナル誌から明らかです。しかし、彼らは、最近英国で見られたような心ない暴力や破壊行為を容赦されるのですか。
A  「心ない暴力や破壊行為」は民衆の力の表現ではなく、破壊的力の表現です。ハイアラキーは暴力や破壊を薦めたり容赦したりすることは決してありません。
(シェア・インターナショナル誌2011年10月号)

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が40年以上にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

Q:マイトレーヤの優先事項の一つは中東紛争の解決策を見いだすことであり、それは彼が実際に公になるまで解決しないだろうとあなたは言われました。それは、中東の異なった信条の人々(イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒)が、世界教師としてのマイトレーヤに反応して、彼が万民のためにやって来たということを認め、彼らの分離主義がその反応から変化し始めるからでしょうか。

A:すべての宗教の原理主義者はおそらく最後までマイトレーヤを認知せず、反応しないでしょうが、徐々に認知するようになるでしょう。
 パレスチナ・イスラエル問題は、中東問題の中心にありますが、マイトレーヤの行動を通してのみ解決されるでしょう。しかし、マイトレーヤでさえ解決策を押し付けることはできず、助言するだけです。しかし、彼が世界の数え切れない人々から受け入れられ、霊的教師として、指導者として尊敬されているということが、最も狂信的なイスラエルのユダヤ人とパレスチナのイスラム教徒にとって、共存の必要性を受け入れるのを容易にするでしょう。それはパレスチナ人に正義が与えられたときにのみ起こり得るでしょう。完全に正義が行われたときにのみ、イスラム教徒にとってその解決策は受け入れられるものとなり、渋々ながらイスラエル人にも受け入れられるものとなるでしょう。彼らは徐々に共存することを学び、正義の状態の中でのみ共存することができるでしょう。さもなければ、必然的に両者の間の戦いは続くでしょう。
 中東問題が解決しない限り、世界に平和が存在することは決してなく、平和が存在しなければ、人類の未来は非常に危ういことを私たちは知っています。イスラム教徒はイマム・マーディを待望し、ユダヤ教徒はメシアを待っています。多くの人々はマイトレーヤをそのような存在として認知するでしょう。このことが、彼らのお互いに対する立場を和らげると確信します。
 しかし重要なことは、パレスチナ人に正義が与えられなければならないということです。西岸地区はパレスチナ人の祖国としてヨルダンの故フセイン国王から与えられたものであり、それが意味するのは西岸地区全体であり、これまでパレスチナ人に与えられた小さな部分のことではありません。主にレバノンに留まっている470万人の難民を祖国に帰還させる必要があり、エルサレム──イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒にとって非常に重要な都市──の地位は、これら三つのグループすべてにとって開かれた中心的な都市に変わる必要があります。この和解をもたらすにはマイトレーヤの出現が必要だと思いますが、そうなるでしょう。

Q:それには時間的な期限があるのでしょうか。

A:時間的な期限は私たちがつくるものです。その地域の人々の意志の問題です。彼らが期限を設けます。彼らが変化を望み、紛争解決を受け入れ、公正な和平を可能にするならば、それは非常に短期間に起こるでしょう。それは双方の狂信的なグループの抵抗にかかっています。しかし世界全体が変わるとき、これらの小さな地域も、それがいかに重要な場所であろうと、平和的解決をもたらす変化に抵抗することはどんどん難しくなるでしょう。
 やがてすべての人々が平和な世界を欲するでしょう。気の狂った戦争屋だけが戦争を欲し、彼らのビジネスや特定のグループの利益のためにそれを望むでしょう。しかし、全体としての人類が平和の絶対的な必要性を知るとき、戦争そのものの終わりが達成されるでしょう。これらの事実を教えることがマイトレーヤの仕事です。それは人々がすでに知っていることを非常に効果的に伝えることです。すべての人が平和の必要を知っていますが、いまだに戦争が起こります。それは人々が、戦争を利用することでバランスを回復できると思っているからです。しかし、世界全体が一定の方向に進むとき、小さな部分もそれに従うことになるでしょう。

Q:覚者方は様々な宗教を統合するでしょうか。もしそうだとしたら、どうやってそれを行うのですか。

A:マイトレーヤは宗教的教師としてではなく「霊的(スピリチュアル)」教師としてやって来られます。いのちのあらゆる側面は根本的に霊的です──私たちを益するあらゆるもの、私たちを高次のレベルに導くものは、実際、霊的なことです。ハイアラキーの目的はすべての宗教を統合することではありません。それぞれの宗教は存続するでしょうが、覚者方の臨在と人間のより良い理解によって清められ、純化されるでしょう。次第に、必ずしも新しい宗教ではなく、崇拝というよりも呼びかけを通して、神を信じるということではなく神についての認識と経験に関わる呼びかけを通して、神性への新たなアプローチ(関わり方)が現れるでしょう。

Q:『大いなる接近』という著書の中であなたは、預言者モハメッドであった覚者は今イスラム教に責任を持っていますか、という質問に対して「いいえ」と答えています。しかし、イエスがキリスト教について行うことと同じことを、モハメッドはイスラム教に対して行う(人間のつくり上げた独断的教義をゆさぶることなど)と述べたと記憶しています。

A:預言者モハメッドはイスラム教に責任を持っていますが、来るべき時代に世界に公に出て来る覚者方の一人ではありません。イスラム教を浄化する仕事(イエス覚者によってなされるキリスト教の浄化と同じような線に沿ってなされるその仕事)は、モハメッドであった覚者が指名するイニシエートによって実行されるでしょう。

Q:もしも、あなたの師やキリストが今日、国連安全保障理事会と世界の指導者たちに直接語りかけることができるとすれば、中東の、またイスラム世界全体との真の永続的な友好関係を固めるために何を助言されるでしょうか。

A:世界中に必要不可欠な資源を分かち合うことで、正義と自由を創造することです。分かち合いは不可避であり、そのことを理解し実行するのが早ければ早いほど、すべての人々にとっての平和と安全も早く達成されるでしょう。
 これは中東にとっても、世界全体にとってもそうです。

(出典:『人類の目覚め』)

Q:パレスチナとイスラエルの両者に、平和と寛容に達するための交渉に応じなければならないと確信させるためには、何が必要でしょうか。(2009.1)

A:彼らが交渉しなければならないと言うのは簡単ですが、双方の隔たりは非常に大きく、彼らが共存していくためにはマイトレーヤの存在が必要であると私は確信しています。交渉による平和は、公正で持続するものでなければなりません。これまでのところ、パレスチナは公正で正義にかなった解決策を提示されていません。イスラエルもまた本質的な違いのある事項について交渉に応じていません。
 かつて南アフリカをアパルトヘイトの廃止に追い込んだような世界的な通商停止措置が、イスラエルを交渉のテーブルにつかせるための最も効果的な方法だと思います。

Q:イスラエルのような国の製品をボイコットすることは本当に効果的ですか。ボイコットによってその国の貧しい国民が常に被害を受けることはないのですか。(2011.10)

A:それは国によります。ボイコットは国際社会が不法な慣行を承認しないことを示すための方法です。それはかなり単刀直入なやり方であり、ボイコットの種類によっては、その国の豊かな人、貧しい人、またはすべての市民に影響を与えます。

Q:1967年の六日間戦争の間にイスラエルが行った行為が“邪悪”の性質を持つものだとしたら、彼らがパレスチナ人、特にガザ地区の人々に対して行っている行為に関しても同じエネルギーが働いているのですか。(2009.1)

A:はい。

Q:2010年6月、イスラエル軍は約700人の元パレスチナ活動家の乗っている船に乗り込みました。約9名の活動家が殺され、多くが逮捕され、残りは追放されました。(1)これはイスラエル政府が、あなたが「非道なエネルギー」と呼ぶ、第二次世界大戦で敗北した反キリストのエネルギーの残余物に影響を受けているために行われた邪悪な行為ですか。(2)これは、あなたの情報によれば、イスラエルの政府と軍の多くの人々が過去生においてドイツ軍の将校であり、ナチのイデオロギーの支持者だったという事実にもよるのですか。(3)あるコメンテーターによれば、イスラエルは、海上で船に乗り込む代わりに、船を着岸させて人々を逮捕することもできたはずだといいます。イスラエルは、イスラエルを軽視するなというメッセージを送るために敵意に満ちた行為を選んだのですか。(2010.3)

A:(1)はい。イスラエル政府が(アメリカのペンタゴンと連携して)中東の緊張を維持し、世界全体の緊張とストレスを高めるための決定をした背後には、それがあります。(2)はい。(3)はい。

Q:イスラエルの軍事力はアメリカの融資と供給に依存しています。アメリカと世界の経済崩壊は、イスラエルとパレスチナの間の紛争に肯定的な影響を与えるでしょうか。(2009.1)

A:オバマ氏はすでにアメリカがイスラエルの味方である旨の発言をしていますが、経済的圧迫のためにアメリカの財政支援はいくらか減ることになるかもしれません。いずれにせよ、この二つのグループを和解させるにはマイトレーヤが必要だと思います。

Q:短期的にはマイトレーヤは疑いなくイスラエルとパレスチナの間の平和のための領土協定を示唆なさるでしょう。しかし、長期的には、イスラエルという国家は公的に存在することをやめ、再びパレスチナの一部として区分がなくなるのでしょうか。(2010.11)

A:いいえ、イスラエルが存在しなくなるとは思いません。そうなるにはあまりに時間が経ち過ぎています。しかし二つの国家は隣国として、地域の資源を共に分かち合いながら共存するでしょう。

Q:2011年7月の終わりに、10万人を超えるイスラエル人が路上に出てイスラエルの社会的不正義と生活費に反対しました。これが「イスラエルの春」の始まりで、イスラエルとやがてはパレスチナにおけるより公正な社会に結び付くものかどうか、あなたの師はコメントしていただけますか。(2011.9)

A:それは正しい方向へのスタートです。

Q:新しい世界秩序におけるイスラエルの役割は何ですか。(2010.11)

A:新しい世界秩序におけるイスラエルの役割は、パレスチナでの行為に対する許しを請うことです。それからイスラエルとパレスチナという二つのしっかりとした発展力のある国家をつくるために、パレスチナの土地を分けるという現実に取り組むことです。イスラエルの未来は、悔い改めてイスラエル国民の天性の善意を復活させ、パレスチナの土地にイスラエル政府がつくっている邪悪を克服することです。

Q:(1)マイトレーヤは、(テレビインタビューで)ガザの封鎖が世界の注目を集めているイスラエルとパレスチナの状況について質問を受けましたか。そうだとすれば、(2)彼の答えは一般的にどのようなものでしたか。(2010.8)

A:(1)はい。(2)マイトレーヤはパレスチナの悲劇的な現状を嘆き、彼の見解をはっきりと述べました。彼はアメリカに対し、イスラエル政府の残酷な行為を支援するのではなく、この非人道的な封鎖を終わらせ、和平交渉を始めるためにイスラエルに対する影響力を用いるべきだと述べられました。

Q:ヨルダン川西岸地区(および東エルサレム)へのユダヤ人による違法な入植は、公正な和平協定を可能にするために立ち退かせるべきですか。(2011.8)

A:はい。

Q:幾つかのパレスチナを支援するグループや組織は、一つの国で同じ民主的権利を持つユダヤ人とパレスチナ人の市民による一つの国家による解決を求めるパレスチナの願いを支持しています。ハイアラキーはこのような解決策をどう考えますか。(2011.8)

A:素晴らしい解決策ですが、それはおそらく達成不可能でしょう。したがって、ハイアラキーは二国家解決に賛成しています。

Q:『シェア・インターナショナル』誌は、中東問題、パレスチナ・イスラエル問題のような地域の問題に多くの関心を寄せているようですが、なぜこれらの記事に多くの頁を割くのですか。(2006.1)

A:なぜなら、そこで起こっている紛争を解決することが世界平和に不可欠だからです。

(出典:『多様性の中の和合』)

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が40年にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

ベンジャミン・クレームがテロリズムやイスラエル・パレスチナ問題、正義の必要について説明する

 『過去の悪を克服するために、すべての人間が必要とされていることを知るべきである。分割や分離は大昔にその根を持ち、それが捕えているものを容易に放棄しないだろう。であるから、一人ひとりが、キリストを助け、変換の仕事を助けることを自分たちの任務と見なして、世界の再建に最善を尽くしなさい。
 間もなく、世界はその直中に壮麗なる輝きを見るだろう。間もなく、人間はマイトレーヤのお姿に歓喜の涙を流すだろう。間もなく、彼らは救助の仕事を自分たち自身で担い、人間の真の和合を確立するだろう。かくあるだろう。このようにして、人間は、長い間心にいだきながら、今まで見つけることのできなかったあの兄弟同胞愛を、ついに知るだろう』
(「偉大なる主、お出まし給う」、シェア・インターナショナル誌1988年6月号)

 人類は前進しているのではなく、かえって逆戻りしていると、思うかもしれません。9・11のような、あるいはイラク攻撃のような大惨禍があるたびに、わたしたちは逆戻りしているような気がします。人々は私に手紙をよこします──「これはマイトレーヤの出現に影響を与えますか? 彼の出現を遅らせましたか?」 実際、答えはいつも「ノー」です。
 これらの出来事は何でもないわけではなく、たしかに人類に影響を与えます。9・11の出来事はアメリカに最近の歴史において類を見ないような影響を与えました。これは極めて異常です、なぜなら9・11の攻撃は二つの都市の二つの建物だけ、すなわちニューヨークのツインタワー(まあ二つの建物ですが)とワシントンにあるペンタゴン(国防総省)の建物、それに不成功に終わったホワイトハウスへの攻撃だけだったのですから。そして3,000人あまりが殺されました。それはあっという間に起こった大きな出来事でした。しかしそれ以前の何年もの間に、海外でのアメリカに対するテロの攻撃、IRAによる英国でのテロ、スペインにおけるETAの攻撃などで失われた人命に比較すると、そんなに大きな数ではありません。絶え間なく起こるテロの攻撃、何年間も毎月のように起こる絶え間ない攻撃に比較すれば、それほどのことではありません。人々はそれに馴れてしまうのです。もし攻撃が完全に破壊的なものでなければ、人々の日常生活の重要な部分を破壊するのでなければ、人は絶え間ない攻撃に本当に馴れてしまうのです。
 しかし9・11は、アメリカの人々に途方もない心理的な影響を与えたようです。そしてそれが現政権によって煽られ、釣り合いを欠いて拡大されました。ですからそれを忘れることさえ許されません。イスラエルが、ユダヤ人大虐殺(ホロコースト)を何がなんでも人類が決して忘れてはならないものにしているのと同じです。彼らはそれを彼らの痛みと苦しみの大きなシンボルとして高く掲げ、パレスチナ人に対する極端な報復を許しているのです。
 至るところに住むユダヤ人は──イスラエル建国前に何百万のユダヤ人に起こった出来事ゆえに──日々、あの恐ろしい出来事の追想の中に生きてきました。600万人のユダヤ人がドイツの死の収容所の中で死にました。しかし他の民族も、ジプシーやポーランド人や、ハンガリー、ルーマニア、ロシアの人々が何百万も同じようにして同じような場所で死にました。しかしロシア人やポーランド人やジプシーから、あるいはルーマニアや東ヨーロッパの国々の国民からはそのような哀悼の声を聞きません。
 私は死の収容所の重要性やその恐ろしさを減少させようとしているのではありません。しかし人類は、人間が他の人間に対していかに恐ろしいことができるかということの描写として、永遠にそれを高く掲げていくことはできません。それはユダヤ人とそして特にイスラエル政府の大きな間違いだと思います。そのために、世界は彼らの体験を、彼ら自身の自己憐憫の目を通して以外に見なくなってしまうでしょう。それは、彼らがパレスチナ人に対する彼ら自身の非寛容さと非妥協的態度についての現実を直視することを妨げています。災難を受け、苦しみを、何年にもわたって本当の一瞬一瞬の苦難を知る人々の中では、ユダヤ人がおそらく賞を勝ち取るかもしれませんが、それはパレスチナ人にとっては重要性を持ちません。ホロコーストがイスラエルに、パレスチナを冷酷なやり方で抑圧することを許しています、そしてそれは世界全体にとって非常に大きな危険をはらみます。……
 テロは特定の国だけではなく、世界中に散在し、それに対して戦争を挑むことはできません。それは幻想です。しかしそれはアメリカの現政権が、テロ活動を援助したりけしかけたりしていると感じる国々に対して戦争をしかける権利を与えます。
 アメリカ政権自体がテロ活動を助け、けしかけているのです。彼らはイスラエルを支持します。イスラエルに対して、武装のために年間30億ポンド(約60億ドル)もの援助をし、イスラエルの軍隊はあの地域で最強の軍隊となり、世界でも最強の軍隊の一つです。核爆弾を保持しています。イスラエルは核爆弾を所有すべきではないと考える者はいません。なぜイラクが核爆弾を所有することが許されなかったのか。もしイスラエルが大量破壊兵器を持つことが許されるならば、なぜイラクが大量破壊兵器を持つことが許されなかったのか。現アメリカ政権がイラク攻撃について提供した理由の一つは、イラクに対する国際連合の決議のうちの19が実施されていないということでした。イスラエルは63の国連決議を破っているのです。なぜか? アメリカが安全保障理事会において拒否権を持っており、決議が実際に実施されることを許さないからです。
 残念ながら、そのような政府であり、それがアメリカで権力を握っています。パレスチナの抑圧を援助し、けしかけていながら、同時に、イスラエル国内にパレスチナ国家を設立することを助けるふりをしています。……
 1967年のイスラエルによる先制攻撃までは、ヨルダン川西岸地区はヨルダンの国王のものでした。マイトレーヤはヨルダンの故フセイン国王に(1990年4月にロンドンでマイトレーヤが主催した会議の席上で)ヨルダン川西岸地区の支配権を放棄してパレスチナの人々のための国土にするように頼みました。ヨルダンの善良な国王はその提案に同意し、ヨルダン川西岸地区が、ガザ地区と併せて、パレスチナ人の国になることが可能になったのでした。
 それ以後、ヨルダン川西岸地区の大部分がイスラエル人の入植者の住宅建設によって削り取られてきました。それらの安全を守るために周りに壁と小規模の軍隊が備えられた建物の巨大な密集です。そしてそれらをつなげるためにヨルダン川西岸地区全体にわたって道路がつくられてその地域を分断しており、パレスチナ人に与えられたのはヨルダン川西岸地区の約40%です。それが現実であり、だからマイトレーヤはアラファト氏に協定書類に署名しないように助言されたのです。
 それがこれまでに提案された最高のものだったのです。入植建設は今でも次々に続いています。それはヨルダン川西岸地区を完全に撤収し、パレスチナ人を彼らの土地や畑から分断し、彼らが生計を立てるのを不可能にしています。そして今度は、イスラエルは壁をつくっています。それは、パレスチナ人のテロリズムと彼らが呼ぶところのことへの仕返しという名目で、冷淡に、職業的に行われています。パレスチナ人は、何らかの賠償を得るために、あるいはイスラエルが自分自身に欲している自由の形だけでも得るために、彼らがなし得る唯一の方法を使っているのです。
 初期のイスラエルがパレスチナ人にテロリズムを教えたのです。イスラエルはテロによってつくられた国家です。スターンギャングとかイーグン・ゼヴァイ・ルーミ等のギャング組織が幾つもありました。彼らは、英国に対して、パレスチナに対して、テロリストとして戦い、そしてイスラエルとして知られる地域を勝ち取ったのです。パレスチナ人が、彼らが自分たちの国と呼ぶことのできる少しばかりの国土を死守するために戦っているのと同じように、彼らはあのとき、そのために戦い奮闘したのです。それは非常に不公平であり、イスラエルの建国の背後にはアメリカ政府の重みとアメリカのドルの力と軍隊があったのです。あの状況が持続する限り、世界に平和は決してないでしょう。パレスチナに平和がなければ、全体としての世界に平和はないでしょう。
(シェア・インターナショナル誌2005年1月号)

ベンジャミン・クレームがコンピューターの役割とオートメーション(自動化)についての質問に答える

Q:コンピューターは新しい世界秩序において何らかの役割を果たしますか。

A:コンピューターは新しい文明において非常に大きな役割を果たすでしょう。今日、何百万もの人々が工場で働き、大量の製品を製造しています。将来、人間のマインドの発達とともに(人間のマインドはまだやっと顕現し始めたところです)、私たちは人間のマインドに反応する一段と優れたコンピューターを創り出すでしょう──科学者たちはすでにこれをし始めています。これらは完璧に反応し、私たちが日常生活で使用するすべての加工品を作るようプログラムすることができるでしょう。これは人類に余暇を与え、私たち自身の本質と創造性の探求へと人類を解放するでしょう。今日のロボットは、将来のコンピューターを特徴づける信じられないような知識と比較できるようなものではありません。
 それは、私たちが創造する方法で創造するように、思考によってプログラムされるコンピューターです。
(シェア・インターナショナル誌1993年11月号)

Q:仕事に対する関係、例えば工場などの、製造業の世界化をどのように見ますか。

A:考慮すべき法則が二つあります──機械の法則と人間の法則です。これらの二つは互いに作用し合うべきではありません。機械が働く場があり、それをロボットと呼んでいます。ロボットは、自動車、テレビ、コンピューターのような、他の機械的な物体を生産するために人間がしている仕事のほとんどを、現在行うことができます。他方、人間は、機械的になってはいけないし、機械的になることが許されてもいけませんでした。
 機械の法則もまた法則です。機械は、結局のところ生きている物です。あなたを失望させたからといって車に悪態をつくよりも、車に優しく話しかけた方が、もっと良い結果を生むでしょう。車であれ、どんな機械であれ、それを信頼し、丁寧に扱い、いたわり、オイルやガソリンや水などの適切な「栄養」を与えれば、それはそれ自体の機械の法則を通してよく機能するでしょう。それがよく造られたものであり、それを正しく扱っていれば、そのような扱い方に反応するでしょう。なぜなら、マイトレーヤが言われるように、すべての資質の原子は連結しているからです。
 機械的な思考や行動を強いられてきた人々は、おそらく長い間、そうであり続けるでしょう。彼らはおそらくもはや搾取されることはないでしょうが、心(マインド)の習慣が壊れるには長い時間がかかります。
 何世紀もの間深く酷く搾取されてきた人々は、自分たち自身のものを取り返したいと欲するでしょう。復讐したがるでしょう。日雇い労働者たちは雇い主をつかまえて、一番近くの木に吊るし上げたいと思うでしょう。なぜなら、彼が、彼らの家族の者たちに、何世紀もの間、ひどく貧しい暮らしを強いてきたから。それを最小限にとどめ、彼らに許すことを教えるには、マイトレーヤが持っておられる行動における熟練さのすべてが必要とされるでしょう。
 人々は許さなければならないでしょう。覚者は寄稿の多くで、そのことについてはっきりと述べておられます。古い罪を許し、昔の過ちを忘れるべき時がやって来るでしょう。これはなされなければなりません。そうでないと、今よりも悪くなるでしょう。
 マイトレーヤと覚者方は、この復讐したいという欲望をくじき、この欲望を矯正する手段として、人々の心をキリスト原理であふれさせ、分かち合いの原則をすみやかに実現するという責任を担っておられます。スピードが非常に重要でしょう。人々がこのような復讐のための時間と思考を持たないように、分かち合いの原則が第一の優先事項として実施されなければなりません。
 「そうしよう。今われわれは必要とするものを手にしているんだから」と人々は言うでしょう。このことを認識することは大変重要です。そうでないと、人々は「マイトレーヤは平和をもたらすと思っていた。ところがどうだ。世界は前よりも悪くなっているではないか」と言うようになるでしょう。これが、たぶん、あまり深く物事を考えない大勢の人々の反応でしょう。
(シェア・インターナショナル誌1997年1月号)

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が50年以上にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

Q 現状から激変の時代が来るのでしょうか。

A 私たちはまさに、現状から生じる激動と混乱の時代という今日の問題を目の当たりにしています。マイトレーヤが世界に現れ、正義と自由を求める呼びかけをするとき、そのプロセス全体が加速するでしょう。私たちは文明の死の苦しみと新しい文明の誕生の苦しみを目の当たりにしています。この過程では混乱と激動は避けられません。

Q これは惑星的な移動と関係がありますか。

A これは地球の地軸が傾き、陸地が海に沈むことについての質問です。このようなことは何も起こりません。一方、必然的に、混乱が生じています。私たちは、火山の噴火、地震、洪水、信じられないような気象条件などを目の当たりにしています。また、何百万もの人々が犯罪を犯し、何百万もの人々が麻薬を使用しています。その混乱はすべて、過去の腐敗と貪欲と汚物が表面に浮上した結果です。これらすべてにより、私たちが何に取り組んでいるのか、あるいは何に取り組んでいないのかを知ることができます。それが見えなければ、決してそれに取り組むことはありません。見えない場合は、その下で化膿が続きます。そのため、それが表面に上がってきているのです。
 マイトレーヤは、人類を浄化する新しいエネルギーを世界に注ぎ込んでいます。この混沌と破壊性と混乱はすべて、個人的、国家的、国際的な浄化の結果です。私たちは世界の再生の過程を目の当たりにしていますが、もちろん、一時的には痛みを伴います。

Q マイトレーヤの教えと、パウロが聖書の「コロサイの信徒への手紙」で述べたこととをどのように結び付けますか。「御子[キリスト]は、見えない神の姿であり……天にあるものも地にあるものも……万物は御子において造られた」。これについて何か言っていただけますか。

A パウロがキリストという言葉で何を意味しているのかを理解する必要があります。これを書いた人は疑いなくイエス・キリストのことを意味しています。すべてのものはイエスによって造られたわけではありません。イエスは、それらをご自身が成し遂げたとは決して主張されませんでした。イエスを通して働いたキリストは、彼が真我であり、その意味で万物を造ったという以外の意味で、万物を造ったわけではありません。私たち一人ひとりが真我として、天と地の万物を創造しました。しかし、まさにキリスト原理こそが建築の原則なのです。

Q 黙示録についてはどうですか。

A 黙示録では、ご存じのとおり、666という野獣が一時的に解放され、その後「一時代と半分の間」鎖でつながれたと記されています。これが反キリストと呼ばれるものです。ヨハネは黙示録の中で彼自身の時代について言及していました。彼はこの日を今から約 3,000年後のこととして言及していました。それが、黙示録が非常に難しい理由です。それは、彼の時代、私たちの時代、そして次の時代の真ん中、宝瓶宮(アクエリアス)の後に来る磨羯宮(カプリコーン)の時代という三つの異なる時代を扱っているからです。確かに非常に複雑な声明です。彼はキリスト・マイトレーヤからの啓示のイメージ、ビジョンを与えられ、自分の想像力と解釈力が許す限り明確にそれを書き留めようとしましたが、実際それは非常に困難でした。

Q 大祈願に「悪の棲処の扉を封じ給え」とあります。扉は封じられましたか。

A いいえ、扉は閉じられていません。悪の棲む扉を封印するには何世紀もかかるでしょう。それは、悪の勢力が人類に働きかけることができない地点まで人類を引き上げることによって行われます。悪の勢力は物質界、アストラル界、そしてメンタル界のより低いレベルで働きます。これまで、光のハイアラキーの覚者方はもっぱら高次の精神面、意識面に取り組んできました。彼らは世界に戻って来たので、物理的な次元で働くことができます。彼らは悪の勢力に匹敵する以上の存在であるため、敗北は避けられません。悪の勢力は敗北するでしょう。しかし、人類が正しい関係を築いた場合にのみ、それらを打ち負かすことができます。

Q それはどういう意味ですか。ここで言う悪とは、「関係」という観点から何を意味するのか、もう少し詳しく説明してもらえますか。

A 人々は悪を恐れますが、悪を顕示することを恐れません。私たちは皆、常に悪を顕示しています。悪を顕示するためには悪魔のようである必要はありません。ただ自己満足していればいいのです。自己満足は悪です。市場原理は悪です。市場原理に盲目的に従うと、破滅に終わります。その根幹には貪欲があるため、本質的に破壊的です。利己主義と貪欲が市場原理の基礎です。橋を架けたり交易のために建設的に考えるのではなく、盲目的にそれに従えば、悪魔のような致命的な力となります。マイトレーヤは、それは人類を滅亡の危機に導くだろうと言います。それはこの文明そのものを滅亡させはしませんが、破滅の縁にまで至らせるでしょう。

Q では、私たちに責任があるのでしょうか。

A それは私たち自身の手の中にあります。悪を望まないなら、悪を考えず、悪を見てはなりません。それを確かめることです。私たち次第です。世界に悪が存在することを望まないなら、正しい人間関係を築かなければなりません。私たちは分かち合うことを考えるだけでなく、実際に分かち合い、実践し、行動する必要があります。考えるだけではなく、実行することです。

Q 理想を現実にしないといけないということですか。

A 非常に多くの人が素晴らしい理想をたくさん持っており、兄弟愛、正義、自由、素晴らしい輝かしい事柄を思い描くことができるので、人類の素晴らしい未来を描くことができます。彼らは、それを想像できるので、すでにそうなっているとなぜか信じています。彼らにとって、それは彼らが考え、想像したものであるため、現実です。それがすでに達成されていると考えています。そうではありません!  今のところはただの夢です。それは彼ら自身が与えた単なる概念、アストラル的または感情的なビジョンにすぎません。まず思い描かないと何もできないので、思い描くのはまだ良いことです。しかし、考えただけではそれが現実になるわけではありません。実際にやらなければなりません。マイトレーヤが言うように、「人は行動し、自分の意志を実行しなければならない」のです。行動しなければ何も起こりません。ひとりでには何も起こりません。やらなければなりません。

Q 多くの人は、キリストの到来はすべての問題の解決を意味すると考えているようです。

A キリストは、人々が想像するように魔法の杖を振ってすべてを明るく美しくするために来られるわけではありません。キリスト教の団体が言うように、「裁く」ために来たわけではありません。彼は教えるために来ます。しかし、私たちは教えに応じることによって自分自身を救わなければならず、政治、経済、宗教、社会、科学、文化などの新しい構造を構築しなければなりません。それを行わなければなりません。新しい文明のすべてのレンガ、すべての石は、キリストに触発されて、人類自身によって置かれなければなりません。エネルギーは神から来ます。教えと助言、導き、配慮と保護は神から来ますが、私たちは実際に変化を望み、その変化とその変化が意味する犠牲を喜んで受け入れなければなりません。世界中のすべての人々が適切で文明的で尊厳のある人間生活を送れるようにするために、私たちはそうしなければなりません。

Q 宝瓶宮(アクエリアス)の時代の後、キリストになるのは誰ですか。

A 宝瓶宮の時代以降は誰もキリストにはなりません。何が起こるかというと、2,500年続くこの時代の終わりに、マイトレーヤは働きをやめ、人類を離れ、より高い仕事に進むことになります。彼の役割は、有名な教えの系列における彼の最も近い仲間の一人であるクート・フーミ覚者と呼ばれる別の覚者によって引き継がれ、彼はキリストではなく世界教師になります。世界教師であることは、キリストになることではありません。キリスト原理を体現することによって、キリストになるのです。マイトレーヤはキリスト原理を体現しており、それゆえにキリストなのです。

読者質問欄

回答 ベンジャミン・クレーム

新しい時代の教育

以下の質問と回答は、1996年のジョージ・カトリンによるベンジャミン・クレームへのインタビューから抜粋されたものである。

Q 「新しい時代の教育」とは何かということから始めましょう。あなたにとって「教育」という言葉は何を意味しますか。

A 私にとって教育とは、前世から受け継ぎ、発達の特定の段階で生まれてきた男性や女性、子供を、その潜在能力を最大限に発揮することへと備えさせる活動のあらゆる側面です。個人は、魂の表現、知性、身体的装備に関して、また、その人生で何に恵まれているにせよ、特定の潜在能力を持って生まれてきます。したがって、私にとって教育とは、与えられた人生においてその人の可能性を最大限に引き出すことに向けて、男性や女性、子供を物質界、情緒界、メンタル界、霊的界層において適応させることです。

Q あなたは教育をかなり広範囲に捉えていますが、親は教育者だということになりますか。それは本当でしょうか。

A すべての子供が親の真似をするという意味では、すべての親は良くも悪くも教育者です。親の態度が悪ければ、それは悪い教育です。親が愛情と忍耐をもって子供を包み込み、どの分野であってもその表現力を高めようとするなら、もちろん、子供の教育において役割を、必要不可欠な役割を果たしていることになります。しかし、もちろん、私たちは皆、自分の親から受け継いだものを子供たちに演じており、もしそれが穴だらけであれば、それを私たちが受け継いでいくのです。私たちは汚物を伝え、後でそれを外部化します。それは教育ですが、悪い教育です。

Q 正規の学校についてはどうですか。職場のような場所には教育の可能性があると考えられますか。

A もちろんです。実際、私は将来の教育において、より正式な学校の状況や外部の職場、そしてコミュニティー全般で、より大きくより緊密な関係が起こると考えています。教育の一環として、かなり若い年齢の子供たちを本格的なコミュニティー活動に参加させ、最初から自分たちを家族よりも広く、家族とは異なるコミュニティーの一員であると認識させる必要性が高まっていると考えています。それは学校に取って代わるものではなく、学校が実現できるものを強化するものです。
 教育へのどのような新しいアプローチにおいても基本的に必要とされることは、魂の生命を事実として理解し、認識することであると思います。私たちは転生する魂であり、物質界で進化する魂です。魂の次元は完璧です。しかし、転生において、魂は、物質界で意のままに表現できるようになるために、魂の特質をますます完全に顕示することのできる乗り物──つまり物質界の男性や女性──を創り上げるところまで進化します。
 残念なことに、これまでほとんどの国の教育は非常に国家主義的でした。人々は自分の国の歴史を、通常は非常に偏った形で教えられてきました。その国に関するすべてのことは「善」であり、他の国のしたことは「悪」でした。これは、発達途上にある子供に非常に有害で誤った世界のビジョンを与えています。したがって、教育とは、まず第一に、子供に自分が家族の一員であることを示さなければなりません。そうすることで、宝瓶宮の統合するエネルギーが世界意識を生み出すために使用されます。私たちは大小の一つの国に一人で生きているのではなく、今日の67億人が共有する世界に生きているということ、私たちが関係しなければならない友人や隣人がたくさんいるということ、そして何よりも子供には、これが地上での生活の基本的な立場であることを教えられるべきです。それは一つのグループ、一つの家族という考え方です。家庭に入ってくる資源を家族が共有するのと同じように、人類家族も神聖な摂理によって与えられた資源を分かち合う必要があります。

Q 世界教師マイトレーヤの到来は教育にどのような影響を与えるでしょうか。

A 私が考えるに、教育で根本的に必要とされることは、転生している魂としての神聖な潜在能力を人々に顕示させることです。こう考えているのは私だけではありません。
 世界の山々や砂漠での隠遁生活から日常世界に戻ってきた覚者方の活動が顕在化することは、人類に肉体的、精神的、感情的、心理的に多大な影響を与えるでしょう。私たちは魂が本当に存在することに気づくでしょう。彼らは魂の王国です。イエスのような人が毎日人々に話しかけるでしょう。彼はご存命で、過去7年間ローマに住んでいます。一方、覚者方の師であるマイトレーヤはご健在で、1977 年以来、世界中を自由に移動しながらもロンドンに住んでいます。
 もしこれらが事実であれば、霊的ハイアラキーの事実は魂の事実も証明することになるでしょう。人々は「あれは聖ヨハネだ」とか「あれは聖ペテロだ」と言いますが、実際はクート・フーミ覚者とモリヤ覚者です。輪廻転生が人生の事実であることが明らかになるでしょう。再生誕は私たちが進化するための基本的な手段です。何度も何度も転生を繰り返すうちに、私たちは徐々に進化し、最終的にはこの惑星が学校や学級として私たちに教えることがなくなり、その後私たちは覚者になります。より高度な惑星や太陽系などに進むこともできますし、多くの覚者方がそうしてきたように、後に残り、彼らのようになり、自分自身を統御し、物質的な次元から最も高い霊的な次元までのすべての次元を制御する方法を私たちに教えることもできます。これは、私たちが地球上に存在する理由についての人間の考え方を変えるでしょう。

魂、死と再生誕のプロセス

Q 『チベット死者の書』はどの程度正確ですか。

A 編纂されて以降の言語や表現の変更を考慮しても、その精度は驚くべきことに85~90%です。

Q この本で説明されているイメージは象徴的なものですか、それとも文字どおりに解釈すべきですか。

A 象徴的に説明されているものもあれば、まさしく文字どおりに受け取ってよいものもあります。

Q チベット死者の書に記述されているすべての段階を理解するにはどうすればよいですか。

A それらは、アストラル界の七つの界のそれぞれに関連する経験の、象徴的または文字どおりの説明です。死ぬと、人は(進化の時点とカルマに応じて)「バルド」つまりアストラル界で長いまたは短い「時間」を過ごします。

Q (1) 誰もがこれらの死の段階を経験しますか、それとも、 (2) 一部の人々はいくつかの段階を「スキップ」しますか。

 A (1) いいえ。 (2) はい。

(シェア・インターナショナル誌 1992 年9月号)

Q 『マイトレーヤの使命』第Ⅰ巻の中で、あなたは、アストラル界とメンタル界を通り越して意識を可能な限り高く持ち上げることができるように、意識的に死ぬことについて書いておられます(243頁)。意識的に死ぬために実際に準備する場合、今日(いや、それどころか、将来)どんなことができるでしょうか。講習、セミナー、本などがありますが、何を勧めて下さいますか。

A アリス・A・ベイリーを通してのジュワル・クール(D・K)覚者の書物(ルーシス出版)、『チベットの死者の書』、エリザベス・キューブラー・ロスの書物です。

(シェア・インターナショナル誌1997 年4月号)

Q 私たちが死んだとき、魂に何が起こるのですか。

A 肉体が死ぬとき(私たちは「死ぬ」と言いますが、死というようなものはありません)、肉体は朽ち、埋葬されるか、火葬されます(火葬の方が望ましいです)。肉体には三つの恒久原子が存在し、それは不動で、決して破壊されません。肉体、アストラル情緒体、メンタル体のそれぞれの体に一つずつ恒久原子があります。これらの三つの恒久原子が人生から人生への継続性を提供します。魂は旅をしています。新しい肉体の創造に関与するのは両親だけではなく、子宮の中の胎児を創造するのは魂であり、恒久原子を通して、新しい器の肉体、アストラル体、メンタル体が成長します。新しい器は恒久原子を通して古い器と関係しますが、それは全く新しい体です。以前のあなたのパーソナリティーはなくなります。同じ人間が転生したのではなく、何度も転生するのは魂です。
 あなたがハートを通して考えることができるのは、生きて魂と接触しているときだけです。あなたは頭脳で考えることはできます。あらゆることについて考えるのにハートを用いる必要はありません。あなたはあらゆる物事をメンタル体の仕組みで考えることができます。論理を使い、コンピューターを使い、答えに達するためにあらゆることをすることができます。そのようにしてハートなしに考えることはできますが、「大きな」事柄、大きな問題については、あなたのハートがあなたの言うことや考えることに影響すべきです。なぜならあなたは「道」の上におり、あなたのハートがこのことに関わっているからです。旅しているのは魂としてのあなたです。あなたは頭脳で考えるかハートで考えるかのいずれかです。私たちのレベルではその二つが混ざっています。

(シェア・インターナショナル誌2014年7月号)

読者質問欄

宇宙の兄弟たちと宇宙船
ベンジャミン・クレームが答える

Q  他の惑星の住民は、どのようなやり方で人類を援助しているのですか。

(シェア・インターナショナル誌2009年8月号)

A 最初に理解すべきことは、UFO、つまり未確認飛行物体は、政府機関によっては確認されていないかもしれないが、実在しており、使命を担っているということです。彼らの援助なしにはこの惑星はすでに、住むことのできない状態になっていたでしょう。太陽系のすべての惑星に住民がおり、この惑星地球の覚者方はさまざまな他の惑星の覚者方と接触しています。太陽系は一つの単位として活動しています。惑星は孤立しているのではなく一瞬一瞬接触しており、共に進化しています。この惑星がそうであるように、一つの惑星の進化が遅れると、他の惑星の関心を呼びます。
 UFOに乗っているのは、主に火星と金星の人々ですが、他の星の人々も、この惑星の汚染を除去し、少なくとも減少させるために膨大な仕事を行っています。汚染は人類にとって最大の脅威です。汚染による死者の数は、他のいかなる原因によるものよりも多いのです。汚染は私たちの免疫システムを崩壊させ、免疫があれば防ぐことのできたあらゆる種類の病気に罹るようになります。
 宇宙の兄弟たちはこの惑星を居住可能にすることに関心を持っています。各地の空を通過して、私たちが大気中に注ぎ込む大量の核廃棄物や一般的な有毒汚物を除去し、中和します。カルマによって、地球を完全に浄化することは許されていませんが、カルマの範囲内でそうします。そうでなければ、この地球上での生活は実に苦痛なものとなるでしょう。亡くなる人々の数が、今亡くなっている人々よりもはるかに多くなるでしょう。アルツハイマー病に苦しむ人々の数がさらに増え、死亡する人が日ごとに多くなるでしょう。ですから私たちは宇宙の兄弟たちに多くの借りがあるのです。

(ベンジャミン・クレーム『光の勢力は集合する』)

Q もし宇宙の兄弟がエーテル界に住んでいるのであれば、私たちに見えるようにどうやって物質界に顕現するのですか。

(シェア・インターナショナル誌2010年3月号)

A それは一時的なものです。宇宙人が地球に来て、見られたいと思うときは、私たちの視界に入るようにエーテル体の振動を下げなければなりません。同じことが宇宙船にも当てはまります。これらの乗り物はエーテル物質でできており、エーテル視力を持たなければ目に見えません。しかし、宇宙船は世界中の非常に多くの人々によって見られています。その時には搭乗員が乗り物の振動率を下げています。

Q (1)高次のエーテル物質をまとった生命体は、従来の器具を通して音によって検知できますか。(2)エネルギーの音を聞く能力は「エーテル聴覚」と見なされますか。(3)動物界や植物界も他の惑星、例えば火星では高次のエーテル物質で存在するのですか。

(シェア・インターナショナル誌2004年3月号)

A (1)はい。(2)いいえ。(3)はい。

Q 宇宙人はここで何をしているのですか。

A 私たちは宇宙の兄弟たちに借りがありますが、おそらく決して返済することはできないでしょう。彼らは人間がどのようなものであるかを知るために実験を行う必要はありません。彼らは私たちの中で生活しています。誰に接触でき、誰に接触できないかを知っています。
 「ロズウェル事件」では火星のパイロットが自らを犠牲にしました。意図的にこの惑星に墜落し、乗り物と自分たち自身を破壊しました。その事件は現在、世界中で有名になっています。
 乗り物自体は宇宙の兄弟たちの体と同様にエーテル物質でできていますが、私たちの視界に入るまで乗り物と自分の体の振動率を下げることができます。それは一時的なもので、ロズウェル事件について読んだことがある人ならおそらくご存じのように、遺体は急速に崩壊したので、捜査員たちはそれが人間の遺体であると信じることができませんでした。彼らは人間ではありましたが、火星人であり、崩壊の速度は彼らが本質的にエーテル物質であるという事実によるものでした。乗り物も同様でした。
 彼らは振動率を低下させるので目に見えるようになりますが、目に見える前からそこに存在していた可能性があります。望み次第で、消えたように見せることもできます。単に振動率を上げているだけで、おそらくまだそこにいるでしょう。どこかに行ってしまったように見えるかもしれませんが、まだそこにいて、単に原子構造の振動率を上げて、再びエーテル物質になっただけである可能性が非常に高いです。

Q 穀物サークル(ミステリーサークル)とは何ですか。

A すべての穀物サークルは渦であり、磁場の点です。この新しい科学、この新しい「光のテクノロジー」に関連して宇宙の兄弟たちが行っていることは、磁場に相当するものを物理的平面上に再創造することです。それぞれの惑星の周りには磁場があり、磁場の力線が重なり合って渦が形成されます。それらはいわばチャクラであり、私たち自身のエーテル系と同じです。背骨には七つのチャクラがありますが、それらはエーテル背骨にあります。
 こうした穀物サークルは渦またはチャクラであり、物質界に彼らが作成している地球の磁場のレプリカ(複製)です。それらは穀物畑だけに存在するわけではありません。山にもありますし、海にもあります。渦がエーテル界にある場合、彼らは渦を物質界にも複製します。穀物畑の中にあるという事実により、私たちはそれを見ることができます。だからこそ彼らはそうするのです。穀物を最も素晴らしいやり方で曲げ、それが鳥のでたらめな飛行や、異常な風や竜巻などの自然現象によってではなく、知的存在によって作られたことを示しています。実際の形は恣意的なものです。多くの人は、それらがアトランティスの古代言語であると考えています。そうではありません。全く行き当たりばったりというわけではありませんが、何の意味もありません。それらは美しく、それだけで十分です。それらは明らかに知的存在によって作られています。

(ベンジャミン・クレームのラジオインタビュー、Kzum-fmの番組「説明不可能な現象を探求する」、ネブラスカ州リンカーン、1993年6月19日)

 60年以上もの間、世界中の政府は“UFO”あるいは“空飛ぶ円盤”の現実を国民から隠してきた。さらに、これらの訪れた宇宙船の乗組員を“異星人”として、何が何でも、侮辱しようとしてきた。国民をコントロールするために、そして“パニック”を避けるために、世界中の政府は何千何万もの知的でオープンマインドな市民の体験を否認してきた。かくして、彼らは大きな神話を創り出した──「“空飛ぶ円盤”は存在しないが、しかし彼らは危険であり地球の人間を強奪する」のだと! 同様に、国民に、穀物畑のミステリーサークルが宇宙からの遺産であるという考えをあざけるようにと教えてきた。しかるにすべての政府が、われわれの太陽系の姉妹惑星からの勇敢で無害な訪問者の存在と、彼らの創造性とより高位のテクノロジー(技術)について論争の余地のない証拠を持っている。物質のより精妙な界についてのわれわれの全くの無知が、世界の主要国政府が非常に長い間このごまかしを維持することを許してきたのである。

(ベンジャミン・クレームの師、「暴露の時」より)

Q あなたはさまざまなプロジェクトでUFOと共に働くさまざまな人々がいると言われました。アメリカに、スティーブン・グリア博士による「ディスクロージャー・プロジェクト」という興味深いプロジェクトがあります。これについてコメントいただけますか。

A グリア博士は有益な仕事をしています。私が知る限り、彼は宇宙の兄弟たちと共に働いてはいませんが、UFOが存在することを証明する膨大な証拠があるという事実に我慢ができないでいます。UFOがどこから何のために来たのかについての証明ではなく、UFOはリアル(現実)であり、実際に存在するという証拠です。何年もの間、何十万もの人々がUFOを目撃してきましたが、世界の政府のほとんどはUFOの存在に関する十分なデータを持っているにもかかわらず、それを公表することを拒否しています。
 アメリカ、ロシア、イギリス、ヨーロッパ、その他のさまざまな国々では、パイロットや警察官、兵士、一般大衆からデータや証拠を何年にもわたって収集し続けていますが、最高レベルによる大規模な隠蔽が行われています。これは膨大な量の証拠となっていますが、決して公表されず、決して知られることなく隠蔽されています。証拠の信用を失わせるためにメディアによって報道されることさえあります。このようにして政府は、宇宙の兄弟たちやUFO現象について国民が知っていること、あるいはむしろ知らないことをコントロールしています。このようにして隠したままにしておくことができます。グリア博士はこれに我慢ができず、彼自身もUFO体験をしていたため、それを知らせたかったのです。彼は、元軍人、元イギリス空軍、または元アメリカ空軍の人員など、他の人々が名乗り出て証拠を提出できる手段を用意しました。そのような地位と経験を持つ人々がこのように公の場で証拠を示すとき、それが一般的により良い理解につながり、最終的には世界各国の政府による公表につながることを期待しています。
 もちろん、政府が自らの知識についてそのような声明を発表するならば、それは政治的自殺に等しいでしょう。宇宙の兄弟たちが持つ技術(それは私たちのものよりもはるかに進んでいます)を私たちが知ることになれば、彼らのアイディアや知恵は私たちの政府のものよりもはるかに価値があると見なされることになると考えています。今の政府は互いに戦争を起こし、競争を通じて互いの経済を破壊し、世界中の何億もの人々の生活を悲惨なものにしているだけです。私たちは必然的に、宇宙の兄弟たちに来てもらい、やり方を教えてもらいたい、あなた方のような政治家は必要ありません、と言うでしょう。彼らは自分たちの権力を失うことを恐れるので、すべてを闇のままにしています。

(シェア・インターナショナル誌2004年7・8号)

 宇宙の兄弟たちの主な活動の一つは汚染を中和することです。私たちは汚染で地球を破壊しています。主に全世界の原子力発電所から放出される放射能による汚染です。すべての地下核爆発もまた、放射能で完全に汚染された粉塵を大気中に撒き散らします。その汚染強度が半減するのに何十万年もかかります。カルマの制限内で宇宙の兄弟たちは可能な限り放射能や汚染を掃除してくれています。彼らはまた海洋に潜って海洋に投棄された廃棄物を中和します。そうしなければ、それは海洋生物を殺し、この地球をさらに毒するでしょう。この惑星は今や危険なほど汚染されています。
 汚染が人類のすべての病よりも大きな殺戮者であり、その多くは核放射能によるものです。マイトレーヤと覚者方は、世界中のすべての核分裂による発電所を直ちに閉鎖することを助言されます。それらは明日にでも、安全な核融合プロセスによる発電で置き換えることができるのです。それは来るべき光のテクノロジーの前の臨時的な処置として使えます。
 私たちの生態系が維持されている主な要因の一つは、宇宙の兄弟たちの働きです。私たちは彼らに莫大な借りをつくっています。

(ベンジャミン・クレーム『大いなる接近』)

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

質疑応答──米国テキサス州ダラスにおけるベンジャミン・クレーム講演会より(日付不明)

Q 今日の米国における主要な霊的問題は何ですか。

A 米国だけでなく、世界中の主要な霊的問題は、マイトレーヤが「悪の根源」と呼んでいるものです。お金のことだと思うかもしれません。関連はありますが、お金ではありません。それは自己満足です。マイトレーヤは、自己満足は大きな罪であると述べています。あなたがたや私の住んでいるような裕福な国が、何百万もの人々が餓死し、何百万もの人々が劣悪な環境で暮らし、病気などに侵されているのを見て次のように言えるのは、その自己満足のせいです。「そのことについて私たちにできることはあまりない。彼らはいまだローンの利息を支払わなければならない」
 自己満足は次のような態度を生み出します。「そこで何が起こっていても重要なことではない。黒人やアジア人やヒスパニックは私たちのようではない。彼らにはこれ以上良い人生を送る資格はない。市場の力がすべてを解決してくれるだろう」
 これは、市場原理が経済の基本的な基盤であるという、私たち自身の貪欲さ、利己主義の最も異常な合理化です。そうではありません。私たち全員が同じ時点から始めればそうなるでしょうが、そうではありません。巨大な国もあれば小規模な国もあり、莫大な資源を持っている国もあれば、ほとんど資源を持っていない国もあるときに、どのようにして市場原理が合理的であり、ある意味現実的であり、公正であることができるのでしょうか。市場原理はどのようにして本当の意味で公正に作用することができるのでしょうか。それは全く不当であり、自己満足だけがそれを許すのです。
 今日人類を悩ませているのは、大きな霊的問題です。それは政治と経済の分野に焦点を当てており、政治と経済の分野でのみ解決できます。私たちは2,000年もの間、宗教こそがすべてであると宗教団体から教えられてきました。神を知りたければ、宗教に参加し、宗教的な人間にならなければならない。キリスト、仏陀、クリシュナ、ムハンマド、あるいは誰かを信じなければならない。ただ信じるだけで何とか救われると信じなければならない、と。それはナンセンスです。救われない限りは、救われません。信じるだけでは救われ得ません。

Q 自己満足と腐敗の間には関連性がありますか。

A この国の主な問題は自己満足です──自己満足とは汚職であり、汚職そのものです。この国を上層部から下層部まで悩ませている経済腐敗と、その結果としての犯罪と麻薬がこの国を崩壊させています。これらに対して何ができるでしょうか。あなたは立ち上がって、私が話しているように話すことができます。現実について話すのです。選挙の時期になると、あなたの代表者が特定の質問に答えます。そうした代表者が、特に発展途上国の搾取されている大衆に対する懸念を示し、現状に満足してはいないと堂々と述べるのであれば、あなたはその人に投票すると言うことができるでしょう。

Q 宗教は自己満足を制限する役割を果たすことができますか。

A 現在[2008年以前]、地球上で最も宗教的なこの国では、約3,300万人が公的な貧困レベル以下で暮らしています[2021年の公式の貧困率は11.6%であり、3,790万人が貧困に陥っている──census.govより]。彼らは路上で生活しています。そうした人々はロンドンにもいます。これらG7の豊かな国々には、家を持たずに暮らす人々がいます。避けられない株式市場の崩壊の後、どの政府も新たな現実に直面しなければならないでしょう。その現実とは、人類のニーズ(必要とするもの)になるでしょう。誰もが食べる必要があります。それはあらゆる生き物の基本的なニーズです。食べ物がなければ生きていくことはできません。何百万もの人々が食糧不足で命を落としており、食糧は先進国の倉庫で腐りつつあります。それは腐敗です。あなたの代表者に発展途上国について何をするつもりなのか尋ねてください。税金を下げるつもりはないのか、増税を支持しているのか、それとも減税を支持しているのか、私はもっと金持ちになるのか、それともそうではないのか。もし私がもっと豊かになるのなら、あなたが何をするにしても、私はあなたに投票します。それは自己満足です。貪欲です。最も極端な形での利己主義であり、社会を腐敗させています。それが、この国が世界で最も犯罪率が高い理由、この国が世界で最大の麻薬問題を抱えている理由です。この国の人口の信じられないほどの割合が薬物[処方薬の服用または違法薬物の使用]に関わっています。

Q この状況はもっと長く続く可能性があると思いますか。

A 崩壊せずにこの状態をどれくらい維持できるでしょうか。分かりません。あなた方次第です。しかし、それについて何かをしなければなりません。あなた自身の生活状態を変えなければなりませんし、もちろん私たち全員がそうしなければなりません。私はただあなたと話しているだけではありません。先進国は成長して現実を受け入れる必要があります。来るべき経済崩壊により、そうせざるを得なくなるでしょう。そのとき、すべての根底にあるのは私たちの相互依存性であることに気づくでしょう。最も大きな国や最も裕福な国でさえ、単独でやっていくことはできません。世界は一つであり、今起こっているこの経済変革は、私たちが一つであり、それぞれがお互いを必要としているということを証明するでしょう。そうすれば政府の優先順位も変わるでしょう。

Q 政府は何を優先すべきですか。

A 最優先事項は、すべての人々に十分な食糧を提供することです。 第二に、すべての人々に適切な住宅や避難所を提供すること。第三に、世界人権宣言が明らかにしているように、すべての人々に適切な医療と教育を提供することです。これらはそれほど革新的とは思えません。十分な食糧、十分な住居、十分な医療と教育など、これほど単純なことはありません。それほど多くを要求しているわけではありません。しかし、これらすべてが普遍的な権利となっている国は世界中にありません。ただの一つの国も、世界で最も裕福な国でさえも、ありません。それを受け入れるとき、人類の生活は変容するでしょう。

質疑応答

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

Q キリストの再臨に関して仏陀が果たすべき役割は何ですか。

A 仏陀は、一般にはあまり知られていませんが、非常に強力な果たすべき役割を持っています。彼は終始マイトレーヤと共に、ある意味でマイトレーヤの背後で働きます。彼はもはや肉体を持っていませんが、肉体を放棄し、私たちの惑星の最高の霊センター、つまりシャンバラ、ゴビ砂漠のエネルギー・センターにおられます。そこには世界の主(サナット・クマラ)と彼を囲むクマラ方、そして仏陀(ゴータマ仏陀ではなく、ゴータマを通して働かれた方。ゴータマ王子はもはやこの太陽系にはおらず、シリウスにおられます)のような非常に進化された方々がおられます。
 仏陀はキリストの背後に立ち、東洋に関する彼の思考に影響を与えています。“仏陀の衣”と呼ばれるものに関する古い東洋の教えがあります。それは現在安全に隠されていますが、キリスト、つまり“来るべき方”によって取り上げられるでしょう。これらの“衣”は仏陀の情緒――直観性質の総計と彼の知識と思考の総計、つまり仏陀のアストラル体とメンタル体です。これらがキリスト御自身の情緒的、メンタル的装備を増大します。
 仏陀は知恵のエネルギーを体現し、マイトレーヤは愛のエネルギーを体現しておられます。東洋との関係において、マイトレーヤはこのようにして仏陀の経験を獲得し、仏陀の情緒――メンタル装備の使用を通して東洋人のマインドに、おそらく可能な他のどの方法よりもさらに深く入ることができます。
 仏陀は今、宇宙的レベルからの知恵の様相を体現しており、彼はこのエネルギーをマイトレーヤを通して世界に伝導します。

(シェア・インターナショナル誌1993年6月号)

Q 私の経験では、キリスト原理はそれを認識し、受け入れ、体現するすべての人々に利用可能なものです。私たち各々に何が可能かをコメントしていただけますか。

A 私たち各々に可能であり必然であり、運命づけられていることは、その原理を体現し、私たちの人生においてそれを実演することです。それがその意味です。それが難しいところです。「私はキリスト原理を信じる。それが私や皆の中にあることを信じる」と言うのは簡単ですが、その証拠はどこにありますか。その表現はどこにありますか。もしそうであるなら、戦争は起こらないでしょう。豊かさの中で飢え死にする人々はいないでしょう。飢える子供はいなくなるでしょう。今日世界で貧困の中にいる、絶対的貧困と呼ばれる状態の8,000万の人々は存在しないでしょう。もし人類の中でキリスト原理が実演されていれば、このいずれも存在しないでしょう。なぜなら、「キリストは私の中にいる。ロンドンや他の場所で彼に会う必要はない。キリストは私の中にいる」と人々が言うのはグラマーだからです。よろしい。キリストはあなたの中にいます。あなたはそれをどうやって示していますか。それを実演してください。キリスト原理とは、自由、正義、分かち合い、正しい関係という、その原理の性質に従って生きることを意味します。このような現実に直面しなければなりません。それがキリスト原理の性質です。

Q パラマハンサ・ヨガナンダの教えはマイトレーヤの使命と一致しますか。

A (これは私が他のグループの仕事や教えにコメントしないというルールの例外です)
 パラマハンサ・ヨガナンダはセルフ・リアリゼーション・フェローシップ(真我実現協会)の創設者です。良い名前です。マイトレーヤが話されているのも真我実現についてです。あなたも私たち全員も真我であり、問題はそれを認識すること、真我であるということです。それに気づき、実現し、実際に真我にリアリティを与え、実演することが私たちの運命です。これは一つの過程です。一夜にして起こるものではありません。それは過程であり、誰もがそれを認識することができます。すべての子供は真我を認識しています。それから堕落します。マインドをあらゆる条件づける概念で一杯にし、真我としての自己を見失います。そしてキリスト教徒や、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、仏教徒、共産主義者、民主主義者、資本主義者などになります。真我であることをやめ、マインドを閉ざし、条件づけられたイデオロギーや概念に従って生きるのです。しかし人はマインドではありません。マインドは道具であり、器にすぎません。
 この新しい時代のために与えられた祈りを読みましょう。今始まっているこの新しい周期にマイトレーヤによって与えられたものであり、私たちが本当に誰であるかに注目を集めるものです。日々何度も唱えることで、意識の中に徐々に真我としての自己認識がもたらされます。

わたしは宇宙の創造主である。
わたしは宇宙の父にして母である。
すべてがわたしから来る。
すべてがわたしに戻る。
心と生気と肉体はわたしの宮殿である。
真我はその中にわたしの至高の存在と生成を実現する。

 これがマイトレーヤによって与えられた新しい時代のための新しい祈りです。これは一種の是認(アファーメーション)であり、自分自身の中に瞬間ごとの認識を植え付けます。知的なものではなく、私たちの本質である偉大な不死の神聖な存在としての自己の認識です。キリストはそれを達成し、真我を実現し、そのリアリティに非常に近づいたので、その全体的で神聖な原理、キリスト原理を彼自身の存在の中に体現したことの故にキリストなのです。

(テキサス州ダラスでの講演より)

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

Q 現在の政治について説明していただけますか。(2016年7月)

A 多くの国でファシズム(全体主義)が台頭しています。それは古いやり方の崩壊と新しいものの成功の始まりに関係しています。間もなく状況は良い方に変わるでしょう。嵐はほとんど過ぎ去っています。私の師によれば、私たちにはまだ認識できないとしても、それは強度を失いつつあります。

Q 覚者方は現在の紛争のレベルに驚いておられますか。

A 私の師は、闘いは予想されていたが、今日のような恐るべき野蛮さを伴うとは予想されていなかったと言われます。それは長くは続かないだろうが、平和を得るためにはそのコースを辿らなければならない、と師は付け加えました。「混乱はそのコースを辿らなければならないが、『新しい摂理』が到来するまで、それほど長くはないだろう」

Q 他の要素も関係しているのでしょうか。

A 一つの切迫した問題は人口過剰です。世界は、現在の世界人口を養うほど大きくはありません。人口は急激に増加しています。空間の占有を巡る闘いがあります。
 紛争はほとんど常に、ある宇宙的状態から別の状態への変化の結果です。あまりに多くの人々が古いやり方に縛られています。混乱は古い秩序から新しいものへの動きの結果です。私の師は言われます。「別の行動や存在の仕方への必要を認識するには、多くの人々はあまりに心配しすぎているか、あまりに無自覚である」と。また、人々は現在の困難の強度が減少していることも認識していません。

Q シャンバラのエネルギーは強まっているのですか──特に過去1、2年の間に。それが緊張と紛争の多い理由ですか。

A はい、そうです。それは強まっています。しかしまた、金持ちの人々が独立して非常に貪欲になっています。彼らはあらゆるものに関して有利になれないのを恐れています。富を失うのを恐れています。
 クレームとの最近[2016年当時]の編集会議の過程で、現在の世界危機についての覚者の見解を求めた。以下に、覚者のコメントを掲載する。

覚者によるコメント

ベンジャミン・クレーム筆記
2016年7月25日

 現在の状況は間もなくより良い方向に向きを変えるだろう。嵐はほとんど過ぎ去った。われわれがまだそれを認知していなくても、嵐はその勢いを失っている。
 大混乱はほとんどいつも、ひとつの宇宙(コズミック)の状態(周期)から他の状態への変化の結果である。多くの人々はいまだ古いあり方の中に捕えられている。多くの人々は行動やあり方を変える必要を認知するには、あまりにも不安であり、あるいは全く気づいていない。
 また、人類が新しいエネルギーにどう反応するかの問題である。ほとんどの反応は貪欲か恐れに基づいている。富める者たちは(党派などに左右されず)独立し、非常に貪欲になった。彼らは利用し得るすべてを有利に獲得できないだろうということを恐れており、また彼らの富を失うことを恐れている。人は、世界がひとつであることを、ひとつの人類であることを認識しなければならない。貪欲と競争に基づいて資源・富を管理する金持ちは、危険を覚悟で、この真理を否定する。

(シェア・インターナショナル誌2016年9月号)

Q イエスの生涯はとてつもなく多くのことを含み、驚くべき犠牲、愛と霊的意志の例示でもあります。(1)私たちは、この世界はやがて、復活祭と復活の重要性を世界規模で認識するようになるのでしょうか。(2)覚者方は将来、「ビオスコープ(映写機)」を通して、イエスのような偉大な方々の生涯で起こった実際の出来事を見ることを可能にしてくださるでしょうか。

A (1)はい。(2)はい。

Q (1)ゲッセマネの庭での出来事と、その後の十字架の磔についての聖書の記述は正確なものですか。(2)ヨハネによる福音書が福音書の中で最も正確ですか。

A (1)概ね正確です。(2)それらは互いに競合するものではありません。それぞれの弟子が自分の経験、理解、進化の度合いから書いたものです。

Q イエスがマイトレーヤによって生き返らされた後に、弟子たちがイエスを認知できなかったということがどうしてあり得たのですか。

A 彼らはイエスを確かに認知しましたが、信じるのが困難だったのです。

Q 「最後の晩餐」において、イエスは実際に、彼の人生の記念として、聖別されたパンとワインを彼の肉と血であると見なすべきだと言ったのですか。この場面は何かの象徴と見なすべきですか。そうだとすれば、それは何ですか。

A 彼の言葉は文字通り全質変化(聖餐のパンとワインとをキリストの肉と血とに変化させること)を意味するのではなく、比喩的なものです。しかし、聖餐が摂られるときはいつでも、それはイエス覚者によって磁化され、司祭が十分に進化していれば、マイトレーヤご自身によって磁化されます。

(シェア・インターナショナル誌2014年6月号)

Q イエスの母マリアは、当時においては非常に特別な存在だったに違いありません。(1)彼女は息子がメシアであることを意識していましたか。(2)彼女と夫ヨセフは、息子をそれに沿って扱い、奉献された未来を念頭に置いて育てましたか。(3)彼らの性質や性格について何か述べることはできますか。彼らは常に理想化されたやり方で描写されていますが、それは正確ですか。

A (1)告げられた時には、意識しました。(2)はい。(3)与えられた描写はかなり正確です。彼らはエッセネ共同体のメンバーであり、真剣な宗教生活を送っていました。

(シェア・インターナショナル誌2000年6月号)

Q イエスが今キリストではないのなら、キリストはどこにいて、将来何をなさるのですか。

A イエスは、今はキリストではありません。彼は洗礼(バプテスマ)から磔刑までの3年間、キリストとして行動しました。それ以来、覚者となっています。彼は転生を離れ、非常に速やかに戻ってこられ、約7年後にティアナのアポロニウスとして現れました。アポロニウスとしてインド北部に行きました。その生涯で覚者となり、アシュラムを開き、インド北部で葬られ、そこから伝説と多くの書物が生まれました。イエスは十字架で死んだのではなく、蘇生してインドに行きそこで埋葬されたというような伝説です。その人物はイエスであった人ですが、次の転生でアポロニウスとなりそこで埋葬されたのです。
 イエスはそれからも何度か転生しています。彼は自分の名前を保持しました。6世紀と7世紀にはアメリカに行き、この国全土のインディアンたちに教えを説き、それからポリネシアに行き、ポリネシア人と多くのインドの部族に教えを説きました。

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

彗星──宇宙の織物を織る

 2023年2月1日、5万年ぶりに「グリーン彗星」が地球に接近した。5万年ぶりにそれは再び地球の近くを通過した。アメリカの宇宙機関NASAは2023年1月初旬に、天文学者が2022年3月にツヴィッキー掃天観測施設の光学望遠鏡によって初めてグリーン彗星を見たと報じた。
 読者は以下のベンジャミン・クレームによる彗星に関する質問への回答に興味を寄せるかもしれない。

コホーテク彗星

「この彗星がわれわれの太陽系を横切ったとき、強力な統合のエネルギーの力が放出されました。統合のエネルギーの力はこの惑星にも、他のすべての惑星にも同様に、非常に大きな影響を及ぼします。この彗星が統合のエネルギーを流し込んだおかげで、太陽系全体が非常に大きく前進するでしょう。今、起こっているイニシエーションのプロセスの一部です」

(『世界教師「マイトレーヤ」と覚者方の降臨』1982年)

 彗星は異なった振動のエネルギーと物質を銀河のある部分から他の部分へ運び、それによって銀河系システム全体に複雑なネットワークをつくります。それが現れるところに、未来の開発の種を播き、かくして「そのお方について何も語るべからざる御方」の、銀河系に魂を吹き込まれる想像し難いあの霊存在の、大目的を遂行しています。

(シェア・インターナショナル誌1986年1/2月号)

Q:ハレー彗星が「エーテルの織物を織っている」のだとすれば、(1)スペース・シャトルは、そのエーテルの織物の保護のため、彗星の近くを飛びことになっていた探査機を発射するのを妨げられたのですか。(2)エーテルの網の目の意味は何ですか。

A:(1)いいえ、彗星とスペース・シャトル事故の間に関連はありません。それは純粋に技術的な理由でした。(2)彗星はエーテルの織物ではなく「宇宙のカルマの織物」を織っています。異なった振動のエネルギーを銀河のある部分から他の部分へ運び、それによって様々な太陽系の未来の開発の『カルマの種子』を播いています。

(シェア・インターナショナル誌1986年3月号)

Q:彗星は太陽系間で「振動」を交換すると言われますが、惑星間で魂のグループも交換しますか。もしそうならば、ハレー彗星やコホーテク彗星もそのような機能を果たしたのですか。

A:いいえ。惑星間での魂のグループの交換は、ずっと「地方的な」レベルで起こります。彗星の活動は銀河レベルです。

(シェア・インターナショナル誌1986年9月号)

Q:それぞれの彗星は、魂を吹きこんでいるロゴスを持つのですか。

A:いいえ。太陽系と惑星だけがロゴスを持ちます。

(シェア・インターナショナル誌1994年7/8月号)

Q:英国では、多くの人々が今日、ミステリー・サークルになじみがあり、それがUFOによって作られたと信じている人々もいます。でっち上げであると言う人もいます。何が本当なのでしょうか。

A:ミステリー・サークルは最も精巧な構成を持ち、美しいデザインと無限の多様性をもつ形状であり、何らかの超技術を持つ超知性のみが作ることのできるものです。それらは正確な割合で、私たちが宇宙の兄弟たちと呼ぶ人々によってつくられています。彼らの仕事は地球の破壊を助けることであり、カルマの法則に従って、私たちが大気に流し込んでいる、人々を殺している有害な核放射線を大量に吸収し除去することです。

Q: 彼らは他の惑星から来るのですか。

A:金星や火星や木星に行っても誰も見えませんが、そこには生命がいます。私たちは小さな台車[マーズ・パスファインダー]を火星に送って写真を撮りました。そこでは誰も見えませんが、地球よりも多くの人々が住んでいます。彼らはエーテル物質をまとい、濃密な物質界よりも精妙な世界にいます。こうしたエーテル物質界が次の物質世界の段階であり、現代科学によって調査され最終的に実証されるでしょう。そしてエーテル界はリアリティとなり、より多くの人々がエーテル視力を持って生まれるでしょう。
 宇宙船は思考によってつくられます。単に考えることによってです。いつの日か、彼らを介して、しかし主にマイトレーヤと世界に公に住まれる覚者方の刺激によって、私たちもまた文明の利器を創造する機械をつくるようになるでしょう。

Q:あなたが「小さな台車」と呼ばれたものとそれを観察しているエーテル生命、知的生命、火星の住民のことを思うと笑えてきます。それは彼らにとってジョークの種に違いありません。

A:もちろん、それはジョークです。それは彼らを微笑ませるでしょう。なぜならそれは無知だからです。私たちはそこで生命の痕跡を探し、何億年も前の生命の微細な萌芽を探しています。地球にやってきて穀物サークルをつくる人々は、地球のフォースの流れの磁場のエネルギーを物質界に複製しており、それらは交差して渦を形成しています。これらの渦のそれぞれはエネルギーの貯蔵庫です。そして宇宙の兄弟たちはその渦のレプリカを作り、私たちはその磁場から直接エネルギーを利用できます。彼らはそれを穀物の中につくります。なぜなら穀物は季節的だからです。宇宙の兄弟たちはそこにいますが、同時にいないとも言えます。しかし彼らは「私たちはここにいます」と言いながら上空にいるわけではありません。彼らは一種の脱線的な挨拶を送っており、見る目のある人には見えるでしょう。

Q:私たちは、あなたの言われる台車を火星に送っているのですから、彼らが私たちの認知できる人間のような形で手を振っているような疑いのないものを示せばすっきりするのではないでしょうか。

A:あなたは「すっきりする」と言われましたが、彼らはそう考えません。それはすっきりするかどうかという話ではありません。それは法に関わることであり、彼らが行うことは法の枠内にあります。彼らは私たちの頭を叩いて「私たちはここにいる。私たちは隣人で、あなたは私たちのことが知りたいでしょう」などとは言いません。人間には自由意志というものがあり、覚者方も宇宙の兄弟たちも決して私たちの自由意志を侵しません。彼らは非常に多くの穀物サークルをつくり、私たちに少しでも良識があれば、地球以外の生命体によってそれらが作られていることを認めなければなりません。

(「ビヨンド・リーズン・ラジオ・ショー」での質疑応答を抜粋修正──米国、ナッシュビル、1997年7月)