2024年8月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
ばくち的ジェスチャー/人類の歴史的選択

極めて実際的な力 愛を支持して
ルーク・ギオリー

国際秩序崩壊の危険性をエルダーズが警告

軍産複合体は私たち全員を殺している
デビッド・ヴァイン、テレサ・アリオラ

時代の徴
「白いバッファローはキリストの再臨に通じる」とラコタ族の指導者が語る

ティアナのアポロニウス
アポロニウスのインド北部への訪問

核のハルマゲドンに賭ける大統領たち
ジェフリー・D・サックス

ピーター・ターチン著
『終わりの時 : エリート、 反エリート、そして政治崩壊の道』
シェア・ギルモアによる書評と考察

編集長への手紙
超高速の治療 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年7月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
ばくち的ジェスチャー/人類の歴史的選択

編集部より/今月号の内容概説

視点
グリーン・トランジションに関して、
人間の知性は人間の貪欲に勝てるだろうか?
ビル・マッキベン

通貨制度を利用して気候変動を解決する 第一部
セバスチャン・グラーフ/ラーズ・グラーフ

2024 ゴールドマン環境賞
7人の勇気ある環境活動家が表彰される

カルロ・アクティス:最初の 「ミレニアル世代の聖人」

時代の徴
秋田のUFO/民家の光の模様

アフリカの「緑の長城」構想

私たちの惑星の管理―選集
Stewardship of our Planet-a compilation

デーヴァとエレメンタル
アート・ユリアーンス

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

編集長への手紙
2007年のテレビへの出現 他

2024年6月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
理性への呼びかけ/2016年の危機についての覚者のコメント

編集部のコメントと今月号の内容概説

視点
「不条理だ!」:米国の億万長者の税率は労働者階級より低い
ジェイク・ジョンソン

報道の自由と気候ジャーナリズム:危機において団結する
ファルハナ・ハク・ラーマン

すべての人のためのより良い未来
市民集会:政策立案への新たなアプローチ

学生ジャーナリストが 「ニュース砂漠」 を再生させる

抱き合おう、諸人よ!
アンドレア・ビストリッヒ

アダルツ・イン・ザ・ルーム
ベトナム戦争時代を彷彿とさせる学生たちの抗議活動
若者が舵を取る ―覚者より/ベンジャミン・クレーム筆記 2012年3月1日

時代の徴
神聖なる遍在/白いバファローがラコタ (スー) 族の予言を成就させる/
ダミー核弾頭を撃ち落とす UFOが撮影される

世界トップの気候科学者の77% が 2.5°Cの地球温暖化が起こると考え、 恐怖を感じている
オリビア・ロザンヌ

マルク=アンドレ・セロス著
『世界の起源:人類が土壌に与える影響と温室効果ガス』
ドミニク・アブデルヌールによる書評 第三部

マイトレーヤの裂開の剣―選集
Maitreya’s Sword of Cleavage-a compilation

ギラド・エルダン氏は、失敗を運命づけられたイスラエルの戦略を明らかにして、世界に有利な働きをしている
ジェフリー・D・サックス

治療
アート・ユリアーンス

編集長への手紙
内なる外なる真実 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年5月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
腐敗行為の終止

今月号の内容概説

視点
「私たちが持っているものはお互いだけ」

マルク=アンドレ・セロス著
『世界の起源:共生』
ドミニク・アブデルヌールによる書評 第二部

米国と英国に羞恥心があれば、
パレスチナを国連加盟国として歓迎するだろう
ジェフリー・D・サックス、シビル・ファレス

ウォー・オン・ウォント
それでもわれわれは立ち上がる: 連帯と抵抗のフェスティバル

死亡時の脳研究により、 生死の境界の曖昧さが判明
エリッサ・グラーフ

ジョナサン・グレイザー脚本・監督作品、 2023年
「関心領域」
フィリス・クレームによる批評

星/恐ろしい事態のただ中で夢を生きる

時代の徴
奇跡が世界に溢れる 他

環境に関する良いニュース

存亡の機なのか? ファシズムの危険性
フェリシティ・エリオット

勇気と真理-選集
Courage and truth-a compilation

すべての人のためのより良い未来
国際女性デー:「私たちは、はるかに速く進まなければなりません」

科学 (第二部) 心理学
アート・ユリアーンス

共有社会のための教育
ジェイソン・フランシスによるミカル・セラ氏へのインタビュー

編集長への手紙
信の問題 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年4月号目次

覚者より  ベンジャミン・クレーム筆記
戦争の冒涜/裂開の剣を創造する

編集部より
今でなければ、いつか? 私たちでなければ、誰か?

視点
国境なき医師団による国連安保理への報告

S.O.P. (Save Our Planet)―われわれの惑星を救え!
英国がエネルギー憲章条約から脱退

マルク・アンドレ・セロス著
『世界の起源:土壌を脅かす人のための土壌の自然史』
ドミニク・アブデルヌールによる書評 第一部

ネタニヤフ首相はバイデン大統領を引きずり下ろすのか
ジェフリー・D・サックス

法の支配
法の支配の尊重を求める一致結束した声

時代の徴
星のパフォーマンス

大計画 — 選集
The Plan-a compilation

「もし私が死ななければならないとしたら」

民衆の声
勇者の強さを見せつける

霊的成長における瞑想と奉仕
ベンジャミン・クレーム

科学 (続き)
アート ユリアーンス

ウエサク祭

前へ、 突破口へ
デニス・クシニッチ

編集長への手紙
笑顔の実践 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年3月号目次

覚者より  ベンジャミン・クレーム筆記
究極の選択、 法の規定、 戦争の無意味さ

今月号の内容概説

視点
イスラエルは国際司法裁判所から隠れることはできない
ジェフリー・D・サックス

新しい時代における生活 : 目標と可能性
ベンジャミン・クレーム

統一された世界のビジョン : グローバル ユニオン― 第二部
ラーズ・グラーフ

科学
アート・ユリアーンス
「法の支配が常に維持されねばならない」

S.O.P. (Save Our Planet) ―われわれの惑星を救え!
世界経済フォーラムでのジェーン・グドール氏のコメント

時代の徴
世界中の奇跡

政府が民衆の声に耳を傾ける必要-選集
The need for governments to listen to the people-a compilation

法の支配
占領下の西岸地区におけるイスラエル軍の違法な武力行使

ベンジャミン・クレームが 「儀式」 と 「儀式の仮面」について説明する

イエス覚者

新しい世界秩序に向けてのステップ

イスラエル国家をボイコットする
フィリス・クレームがナオミ・クライン氏の最近の記事を考察する

ヒューマン・ライツ・ウォッチ:
人権の枠組みを守るためには原則ある外交が不可欠

イスラエルの戦争犯罪をあおったとして公務員が政府を非難
ジェイク・ジョンソン

「世界の指導者が国際法と多国間協力の重要性を支持することが不可欠である」

編集長への手紙
「あなた次第です」 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年2月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
覚者たちの誓い

統一された世界のビジョン:
グローバル・ユニオン ―第一部
ラーズ・グラーフ

オカルト化学の科学性と秘教性
チャールズ・リードビーターとアニー・ベサントの仕事
ベッティ・ストックバウワー

キング牧師の抗議活動の遺産が攻撃を受けている
テキーラ・ジョンソン、スー・ユードリー

愛は輝く光:
聖シャルベルの生涯と言葉
エリッサ・グラーフによる書評

この新しい年に、 化石燃料を減らそう
デビッド・スズキ

最高裁が気候変動訴訟の差し止め請求を棄却
ジェシカ・コーベット

生活の霊的基礎 ― 選集
The spiritual basis of life – a compilation

編集長への手紙
覚者の助け 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

2024年1月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
覚者たちの誓い

編集部より

視点
2024年、 長期的視野に立ったリーダーシップが必要である
メアリー・ロビンソン

イスラエルに対するジェノサイド訴訟
 ダイアナ・ブトゥ氏へのインタビュー

国家主義、 人種主義、 政治
アート・ユリアーンス

時代の徴
空の徴

マイトレーヤと私たちの人間性への行進
ポーリン・ウェルチ

ガザの子供の犠牲者を表す1万足の子供の靴

S.O.P. -われわれの惑星を救え!
COP28での合意と反応
緊急警告が次々と発せされる
ミミズへの賛歌

ハンナ・アーレント 全体主義体制
ドミニク・アブデルヌールによる書評

人間性を保つ
ジェイソン・フランシスによるユヴァル・ラハミーム氏へのインタビュー

編集長への手紙
私の路線に

2024年の表紙の絵
「儀式」

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

覚者たちの誓い

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 戦争の暗雲が次第に増し、平和の陽光が闇に包まれていくにつれ、人類の反応は二重である――好戦主義者たちの意志を無言で受け入れ、追従することと、彼らの計画と企てに対する積極的な活気ある抵抗である。今日、わたしたちには両方の反応が同じ割合で見られる。世界の半分が(底に横たわる原因を認知することなしに)“テロとの戦い”というグラマーにとりつかれ、またテロ行為自体にとりつかれている。後の半分はテロ行為を嘆き、そしてその発祥についての理解の欠如を嘆いている。大規模の変化のみがこの残虐な悪を終わらせる鍵であることを彼らは知っており、世界をあまりにも不公平に分割している不平等を認知し、それに対処することを諸国家の指導者たちに呼びかける。
 この後者のグループは増大して、世界の安全を非常に脅かす者たち、現在、権力の座にいる者たちの計画に対する彼らの抵抗を増さなければならない。彼らはお互いを見つけて、一緒に働かねばならない。平和を求め、正義の顕現を請い願う無言の大衆(サイレント・マジョリティー)のために働き、そして語るのだということを知る必要がある。
 平和は、正義が支配するとき、分かち合いが人間の心(ハート)を開き、人々を信頼することに目覚めさせるときにのみ、訪れるだろう。かくして、人は正義と分かち合いのために働き、声高に語らなければならない。正義と分かち合いのみが人間の苦しみを、テロ行為と戦争を終止させるだろう。あなたたちの兄であるわたしたちは、わたしたちの役割を果たす用意がある。わたしたちは「共通の利益(善)」のためのあらゆる行動を強化するだろう。わたしたちは、自分たちの力を顕す機会を待っている――過去の間違いを正すのを助け、戦争の無益さを人間に示す。わたしたちは、戦争の終止を呼びかける者たち、人事の中に健全さとバランスの回復を求める者たち、すべての者のための正義(公正)と自由の創造を求める者たちすべてを支持することを誓う。
 わたしたちにあなた方を助けさせてほしい。わたしたちの役割を果たすことができるように、助けてほしい。わたしたちは、いつものことながら、「共通の利益」のために行動することを願う、それが人類すべての最善の利益であるとわたしたちは思う。かくして、わたしたちは分かち合いを提唱する、かくしてわたしたちは正義を勧告する、かくしてわたしたちは自由と平和を分かち合いと正義の確立の頂点として見なす。
 この世界の救済のために共に働こうではないか。人類種族の利益のためにお互いの(意見の)相違を放棄しようではないか。健全な行動を勝利させて、人類に平和のための彼らの共通の必要を理解させよう、そして病める世界を復活させようではないか。
 多くの者が未来を恐れながら待つ。人間が道を見失ったのではないか、いまや平和への道を見いだすには遅すぎるのではないかと恐れる。わたしたちの勧告はそうではない。平和への道は簡単に見いだせることをわたしたちは知っている、正義と信頼の創造を必要とするのみである。分かち合いのみがその信頼を生み出すだろうということを、そしてそれが人類にテロ行為と戦争の両方を放棄させるようになることを、わたしたちは知っている。そのようになるだろう。そのようにして、人類はついに恐怖と不信のグラマーから解放されて、実際にそして歓びのうちに未来を創造する用意を整えて、マイトレーヤの「同胞愛と正義」のメッセージに応えるだろう。
(シェア・インターナショナル誌2004年1・2月号)

編集部より

「あなたの兄弟を愛しなさい。彼らの窮乏に心を留めなさい。あなたが豊かに持つものを与えなさい、そして世界に喜びを復興しなさい」
「あなたは兄弟同胞の番兵である」
「兄弟の窮乏をあなたの行動の尺度として・・・」
「人類は一つである」
「皆は一人のために、一人は皆のために」
「私たちが共に力を合わせれば、もっとずっと多くのことができます。これが相乗効果です!」
 新しいものではない。なじみのないものでもない。このページ以外にこの号には掲載されていないが、責任の分かち合いと一体性という概念は、シェア・インターナショナル誌が支持し、直接的または間接的に伝えようとするものすべてを包み込んでいる。こうした声明は、マイトレーヤによってメッセージの中で、ベンジャミン・クレームの師である覚者によって、ジュワル・クール覚者によって、マイトレーヤか覚者の一人のスポークスマンによって伝えられたものである。
 人類がこうした教訓に従って生き、行動すべき時があるとすれば、それは今である。正義と平和が世界の隅々で確立された現実となるようにするには、一致団結して、連帯して行動を起こす必要がある。あらゆる危機、人類の道徳的指針に挑みかかるような難題(ジレンマ)に対処するには、大勢になれば途方もない力を持つ普通の人々が団結し、理性と同情の声を届けなければならない。自由と平等に機会が訪れるような適切な条件を創り出すためには、「私たち」──つまり「民衆の力」──が必要である。未来が私たちのものになるかどうかは、「民衆の力」次第である。そうした集団的な行動の中にこそ、明るい未来を可能にする希望がある。人類と私たちの未来のために、平和構築の基盤となる分かち合いと正義のために、行動するという意識的な選択の中にこそ希望がある。マイトレーヤと覚者方はここにいて、同胞愛に向けたあらゆる努力を鼓舞し、活気づけ、支援しておられることを知ることにこそ希望がある。
 南アフリカは今年5月、1994年に最初の民主的な選挙が実施されてから30周年を迎える。これは、アパルトヘイトとの闘いに加担したかどで投獄されたネルソン・マンデラ氏が釈放されてから4年後のことであった。マンデラ氏は、正義を求めるパレスチナ人の闘いを「現代における最大の道徳的課題」と表現した。南アフリカの人々は、恐ろしい残虐な行為や非人道的な行為に耐えることがどういうことであるかを知っている。「真実和解委員会」のおかげで、南アフリカの人々は被害者意識と復讐の必要性から解放された。ハーグにある国連の国際司法裁判所にイスラエルを提訴したのが南アフリカであることは、他者の苦しみへの同情と共感の勝利である。南アフリカの訴状は、法の支配を高く掲げている。
 次の記事「決断の時」は、ベンジャミン・クレームの師によって書かれ、2002年5月にシェア・インターナショナル誌に掲載された。2001年9月11日のトラウマと、それに対する軍事行動を扱ったものだが、今日との類似性を見いだし、教訓を学ぶことができる。「これらの男たちは、世界はすべての人間に属するということをいつになったら学ぶのだろうか。彼らの富と権力が他をコントロールする力を授けるかもしれないが、彼らは支配者でも警官でもない」

決断の時
 「世界は深刻な危機の状態にあり、それは主に、昨年9月11日のテロ攻撃に対するアメリカの大統領の対応によって生じた。アフガニスタンにおける戦争と最近のイスラエルの残虐行為の急増はつながっており、イラクに対して企てられている攻撃も同様である。それぞれに基本的なのは古い怨恨の清算である。そのような子供じみた行為は、世界の福利を脅かす出来事に対しての恥ずべき無責任な対処方法である。覚者たちはテロリズムに対する宥和政策を提唱しないが、しかしアフガニスタンと中東における対応の仕方はわたしたちの好みではない。それはテロの原因──貧困、フラストレーション、屈辱、絶望感──を全く考慮に入れず、単に暴力と残虐を永続させるだけである。自己憐憫と傷ついた誇りの中で道に迷い、アメリカは智恵と慎重さと均衡感をも失った。
 その間に、イスラエルは自爆行為に悩まされて、『テロに対する戦い』という言い訳を利用して、いつもの如く過剰反応する。アラファト氏に対する恥知らずな迫害と屈辱的な行為に対して、イスラエルの指導者と軍隊が誇るべきものは何もない。イスラエルの国民は、他の誰よりも、抑圧された人々の苦悩を理解すべきである。
 これらの男たちは、世界はすべての人間に属するということをいつになったら学ぶのだろうか。彼らの富と権力が他をコントロールする力を授けるかもしれないが、彼らは支配者でも警官でもない。彼らがその富を『普遍的な善』のために分かち合うとき、テロの終息を見るだろう。そして彼らは夜、もっとぐっすりと眠れるだろう。少数者の利益のために世界を支配しようとする権力の男たちは、不当に得て振り回すその権力に酔っている。
 より賢明な声が、多くの観点から傾聴に値する声が世界に必要とされることは、ますます明らかである。その声、マイトレーヤの声は、復讐と憎悪の叫びを超えて、間もなく聞こえるだろう。間もなく世界は、われわれの直中にある彼の臨在に目覚め、そして大いなる選択が人類に提供されるだろう。かくして、これは人類の大きなテストの時である。かくしてこれは、決断の時、先例のない時である。
 人間がこのことを理解するとき、彼らはマイトレーヤの旗印のもとに集い、正義と自由を求める彼らの要求を知らしめるだろう。彼らは喜んで分かち合い、そして奉仕する意志を示すだろう。そしてそのようにして世界をつくり直すだろう。
 そのようになるだろう。そのようにして、人間は彼らの昔の誓願を新たにし、神への彼らの足跡をたどり直すだろう」(シェア・インターナショナル誌2002年5月号)

 ジュワル・クール覚者は第二次世界大戦の最中、『ハイラーキーの出現(上)』(AABライブラリー刊)の中で、潜在的な可能性や、必要とされる取り組み、未来の形態について、「新しい世界秩序に向けてのステップ」という節で概略を描いている。「新しい世界秩序は、積極的な責任感に基づいて築かれるであろう。『皆は一人のために、一人は皆のために』がルールになるであろう。国家間でこうした態度を培っていかなければならない。それはまだ存在しない」(249~251頁)
 悲劇的なことには、私たちが毎日目撃しているように(もしメディアが真実を伝えており十分に勇敢であるなら)、このような態度は依然として、政治家たちの頭からは程遠いところにある。ベンジャミン・クレームの師が以下の文章で言及している「責任の分かち合い」の感覚はどこにあるだろうか。

重要な機会
 「・・・わたしたちは人間の中に、責任の分かち合いについての新しい意識を確立することを求める。一致協力した行動の味を、彼らの中に目覚めさせることを求める。わたしたちはこの二つが顕現できるような条件をつくるように努め、そのようにして変化に導く。すべてがエネルギーである。エネルギーのみが存在する。人類という中心(センター)におけるこれらの高度のエネルギーの影響を通して、世界に新しい雰囲気を生み出すことを求める。信頼の条件をつくるために、わたしたちを助けてほしい。そして世界に新たな希望をもたらそう。愛と信頼の種を蒔き、それが希望と喜びとして花開くのを見守りなさい。
 兄弟同胞の苦しみを緩和するために、誰でも何かをすることができる。あなたがどこに位置するのかよく判断して、何をすべきかを見つけなさい。すべての犠牲的行為に対して、今あなたの支持を誓い、そこにあなたのできることを貢献しなさい。この時を、与える時となしなさい。あなたの奉仕しようとする意志に十分な表現を与えなさい。奉仕するとき、あなたは光に向かって働き、あなたの目的により正しく整合することを知りなさい。
 あなたの位置をわたしたちと共に置き、人間の夢を実現させなさい。あなたの位置をわたしたちと共に置き、わたしたちの助けと刺激とを確信しなさい。あなたの位置をわたしたちの側に占め、とうてい不可能と思われたような行為をなしなさい。・・・」
(「重要な機会」より、シェア・インターナショナル誌1984年3月号)

 この合併号(日本語版は1月号と2月号に分けて発行)では、記事や報告、インタビュー、書評の中で次のようなアイディアを前面に押し出している。変革を推進する民衆の力、より優れた指導者の必要性、地球規模の問題に対する常識的なアプローチ、偏狭な民族主義や人種差別主義の危険性、全体主義、ファシズムの厄介な拡大、そして、より良い世界へと指導者たちを導くために集団で活動しようとする民衆の決意をまさに分断し弱体化させるために、悪辣で権威主義的な同人集団がどのように権力を維持し利用しているのか、といったアイディアである。シェア・インターナショナル誌は、自然界のために行動を起こす緊急の必要性を常に念頭に置いているが、従来の科学よりも一歩踏み込み、科学に受け入れられようとしている次の大発見を明らかにする。その大発見は、健康に役立ち、新たな癒しの方法と、私たち自身や私たちを取り巻く環境を体験する新しい方法をもたらすものである。
 覚者方に関してはいつもそうであるように、強制は一切ない。私たちは自由に選ぶことができるが、覚者は次のように励まし、導いている。「兄弟同胞の苦しみを緩和するために、誰でも何かをすることができる。あなたがどこに位置するのかをよく判断して、何をすべきかを見つけなさい」
(シェア・インターナショナル誌1984年3月号)

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。