2020年6月号目次

 

覚者より
さて、いずこへ行くのか?
ベンジャミン・クレーム筆記

新しいもの (事)の殺到
ベンジャミン・クレーム筆記

今月号の内容概説

視点
緊急事態から出現へ
デビッド・コーテン

人類の目覚め 「従来通りのビジネス」ではだめ
リン・ガードルストーン

新型コロナ時代の楽観主義
フェリシティ・エリオットによるエコノミスト、著者であるグレアム・マクストン氏へのインタビュー

エリザベス・ワーノン――認知されてない無名の弟子にして作家
クロード・シャボッシュ

バンダナ・シバー  メーデーのメッセージ

時代の徴
カリフォルニアの教会近くに現れた聖母マリアのしるし

プレスリリース:エルダーズが新しい中東和平プランを呼びかける
2020年5月11日 抜粋

創設75周年を迎える国連のさらなる使命
シェーレン・アブデル・ハディ=テイルズ

アースデー・コミュニケ
2020年4月22日 抜粋

人類、結び付ける王国 選集
Humanity, the linking kingdom — a compilation

緊縮財政と新型コロナウイルス感染症の広がり
リュック・ギロリー

編集長への手紙
ノック、ノック! 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

さて、いずこへ行くのか?

シェア・インターナショナル誌には創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者が毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。2013年と2015年に書かれたこれらの記事はそれぞれ、世界共同体が現在の危機の全体的意味を理解しようと苦悩する中での当惑と不安をわれわれに代わって代弁している。世界は、「さて、これからどこへ行くのか?」と懸念している。われわれは、制度、態度、価値観の不十分さを露呈する出来事の数々に見舞われてきた。覚者方は人類に、「新しいものの殺到」では胸襟を開いて準備するようにと助言を与えられている。

さて、いずこへ行くのか?
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 今日の経済制度はもはや機能しないということがますます明らかになっている。あまりにも多くの人々が、実に何千万の人々が生命を維持するために十分な食料を得る権利から除外されている。この惑星の生産能力は膨大であるが、その分配の方法が非常に不適切であり、不公平なので、理由もなしに何千万の人々が苦しみ、死んでいる。人間はこの事実を知りながら、しかしこの罪悪を是正することについてほとんど何もしない。
 さて、いずこに行くのか? いつまで貧しい人々はこのように苦しまなければならないのか? 計り知れない破局がこの世界を飲み込む前に、この重大な不正を、いつまで諸国家は支持できるのか? 豊かな世界の中で、何千万の人々が苦しみ、死ぬというこの永遠な、悲劇的状況を、人間は決して是正しようとしなかったのは不思議ではないか? 最も簡単な解決法のようなのだが、あり余る富を持つ人々に全く思いつかなかったのだ。なぜ、単なる正義(公正さ)が解決法を明らかにしないのか。金持ちが彼らのコントロールする富を分かち合わねばならないということは、単に分別ある、正しいことであるのみではなく、世界平和のために欠くことのできないことであり、もしすべての者の生存が保証されるならば、すべての者に恩恵があるのである。
 いいですか、分かち合いは単に、良いそして公平なアイディアであるのみならず、人類が生き延びるために欠くことのできないことであることを、人は認識するようにならなければならない。賢明で公正な分かち合いのみが、すべての人間が願う平和をもたらすだろう。分かち合いなしに信頼は決して生まれない。マイトレーヤご自身が人間にこの単純な真理を語り、それに続く恩恵に彼らの目を開かせるだろうということは確実である。
 分かち合いと正義の必要を確立することを求めて働いている多くのワーカー(働き手)たちの一人になりなさい。人間は誰も分離し孤立していないことを、知ってか知らずか、すべての人間は次々に展開される啓示の長い旅路の中で、見えざる糸で共につながっているということを覚えておきなさい。分離の行路を放棄して、途上にあるあなたの兄弟姉妹を助けなさい。(2013年6月号)

新しいもの(事)の殺到
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 ある人々にとっては、来たる何カ月かは、彼らがそれまでに経験してきた中で、最も困難な時期であるように感じ、とても対応し得ないように感じる力(フォース)からの一時的な猶予を求めて、ほんのかすかな望みをも探し求めようとするだろう。
 同時に、他の人々にとっては、彼らの独創性や創造性についてのより高まった感覚があるだろう、それがいかに非現実的かもしれなくても。この出来事についての‘読み’が何であろうと、すべてが速やかに「新しい時代」に、そして宝瓶宮(アクエリアス)の(エネルギーの)影響の中に進んでいる。これの影響は実に強力だろう。
 では、人はどのように反応すべきか? これを「新しい時代」に向かうさらなるステップと知りなさい。そうすることで、「偉大なる主」の出現を待ちなさい。心(ハートとマインド)の扉を開きなさい、そして新しいもの(事)の殺到に備えなさい。
( 2015年7/8月号)

今月号の内容概説

 世界は数カ月間、パンデミックへと突き進んできた。新しい基準と新たなスタートが必要であるにもかかわらず、世界の指導者たちは速やかに「通常への復帰」、「従来通りのビジネス」、「経済のキックスタート」を主張している。これらの言葉は商業主義に起源があるため、広告用語のように聞こえるのは偶然の一致ではない。本誌のほとんどすべてのページでは、人類が目覚めることの必要性が強調されている。それによって、地球上のすべての生命との新しい関係に踏み込み、この危機が、方向性を変えて、公正で正気で持続可能な世界を創造する素晴らしい機会を提供していることを理解するためである。覚者の記事は、「人間は誰も分離し孤立していないことを、知ってか知らずか、すべての人間は次々に展開される啓示の長い旅路の中で、見えざる糸で共につながっている」と語りかけ、助言し、思い出させる。
 今まで、人類はゆっくりと学ぶ者であり、マイトレーヤと覚者方が数十年にわたって人類自体を一つのものとして見るよう助言し、嘆願してきたにもかかわらず、困難な方法で物事を学ぶ必要があった。リン・ガードルストーンが「人類の目覚め」で書いているように、「このパンデミックは、『立ち止まって…… 今 ……あなたが築いた世界を見なさい……反道徳的な過剰さに囲まれた言うに言えない苦しみ……致命的な危機に瀕しているすべての生命体と惑星自体』と言っているのかもしれない」。WHOやWFPといった不可欠な国連機関は、この助言に対する世界の拒否の結果に日々対処している。
 経済学者であり作家であるグレアム・マクストン氏は、次のように述べている。「今回の危機は私たちが再考する時間を与えてくれ、その休止と考えるためのチャンスはとてつもない可能性を提示するでしょう。それは驚くべき機会です!」と。
 ほとんど知られていない弟子であるエリザベス・ワーノンは、何十年も前に次のように書いている。「地球にとって重要である物質的な諸問題は解決されなければならない。世界経済は、必要不可欠な食料と物品を確保し、代金を支払い、すべての国に割り当てなければならない。兄が弟に対して責任を負うのと同じように、富裕国はあまり有利でないもう一方の国々に対して責任を負っている。……」と。
 今月の選集では、自然界に対する人類の責任と相互依存性について何の疑いも残していない。
 環境活動家のバンダナ・シバは、すべての人々を行動へと呼び起こす。「コロナ危機の現在の時代において、地球と人類を守るため、地球民主主義と経済民主主義に基づいた、新しい経済をイメージし、つくり出しましょう。民主的な参加と連帯によって、三つの危機に取り組みましょう。そして仕事を保証し、声を上げることを保証する、未来の経済の形成に参加する行動を取りましょう」
 現在、私たちのリーダーたちは、おそらく自分自身の狼狽を隠すために、怒り狂ったり、空威張りをしたりする一方で、何百万もの人々が、「さて、いずこに行くのか」と心配そうに思案している。今日は根本的な変化の無限の可能性に満ちており、私たちのリーダーと私たち自身に「リセット」ボタンを押すことを要求する時である。

新型コロナ時代の楽観主義

フェリシティ・エリオットによる
エコノミスト、著者であるグレアム・マクストン氏へのインタビュー

グレアム・マクストン氏はエコノミスト、講演者、ベストセラーの著者である。彼は2014年から2018年までローマクラブの事務局長を務めた。彼の最新の著書『地球規模の気候緊急事態(Global Climate Emergency)』は2020年に出版された。この本は、気候変動に効果的に対応することを妨げる障害を社会がいかに克服できるかを見ている。彼は現代の経済学的思考に対してひどく批判的であり、根本的変化の必要の緊急性について書いている。彼の2018年の著書『変化! なぜ徹底的な転換が必要なのか(Change! Why we need a radical turnaround)』は、ドイツのAmazonでベストセラー第1位であった。彼はまた、『繁栄の再発明: 経済成長を管理し、失業、不平等、気候変動を減らす(Reinventing Prosperity: Managing economic growth to reduce unemployment, inequality and climate change,)』(2016)の共著者でもある。フェリシティ・エリオットが、ロックダウンの最中の4月初頭に彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):私たちは何と不思議な時代に生きているのでしょうか!

グレアム・マクストン:本当にそのとおりですが、それは何らかの形で予想されていたことの一つだと私は思います。そしてもちろん、私たちが自然の境界線を押せば押すほど、このようなことが起こる可能性が高くなります。人間の生命が失われる悲惨さに関しては恐ろしいものですが、この危機は私に長期的な希望を与えてくれた最初のものです。

SI:あらゆる苦しみにもかかわらず多くの人は希望を持っているようであり、現在の大流行の奇妙な時代の中で可能性があることを感じています。一つはっきりしていることは──私たちはいつも通りのやり方に戻ることはできないということです。推奨されるほとんどの変化はまだ徹底的ではないと、あなたはお考えでしょうか。

マクストン: 物事のやり方、生き方を少し変えてみたり、リサイクルを増やしたり、飛行機の利用回数を減らすという考え方だけでは、必要な排出量の削減などを達成することはできないでしょう。しかし、それが突然に可能になったのです。私たちはすべてのフライトを止めることが可能です。私たちはすべての車を、世界中で不要なあらゆる種類の物を運ぶすべての船を止めることができます。そして今突然、そのような徹底的なことが起こっています。空想的なアイディアだと思われていたことが、突然起こりました。そして私のような人々は、「見て! 私たちはできるよ!」と言う非常に大きな機会を得ました。非常に長い間で初めて、私は楽観的に感じています。なぜなら、私たちは気候問題を実際に解決できることが分かるからです。

SI:気候変動に関していまだに否定的な人もいて、著名な指導者の中にもいます。私たちの金融経済制度がどのように環境と衝突し、どのように地球の大規模な破壊を引き起こしてきたかを教えていただけますか。

マクストン:私たちの経済制度では、経済を毎年成長させようとします。経済成長に大きな重点が置かれていますが、成長を達成するためには生産を増加させる必要があります。生産を増加させるためには、より多くの資源を使う必要があります。そして、より多くのエネルギーを使う必要があります。すべてのことをするのにエネルギーが必要だからです。すべての資源を掘り出し、工場や船、例えば食物などを育てるのに必要なすべてのものに必要なあらゆるエネルギーをつくり出すことは、ほとんどが炭素に基づいています。それは石炭、石油、ガスなどです。ですから毎年私たちは、より多くのものをつくり出す必要があり、それはより多くのエネルギーを生み出すことを意味し、そのためより多くの排出が発生し、気候変動を引き起こします。気候変動の直接の原因は、生産性の向上と一層の経済成長を求める圧力です。

SI:持続可能な経済とはどのようなものでしょうか。

マクストン:それは、今日あるものとは全然似ていません。それは、使用される資源量が自然によって置き換えられる資源量を絶対に超えないような着実な国家のシステムでなければなりません。未来の世代の必要を考慮に入れる必要があります。他の種の権利は、私たち自身の権利と同等に見られなければなりません。何でも投げ捨てるか、単に生産を増加できるなどという考え方は、すべてなくならなければなりません。私たちは全く違った価値観を持ち、人類の福利と霊的、知的な発達に重点を置きながら生きる必要があります。この「物質的世界のもの」は、すべてなくなる必要があります。あらゆるものをリサイクルし、再利用しなければなりません。今日私たち自身を駆り立てるすべてがなくならなければなりません。
 それは、実際には資本主義を考え直す問題ではありません。なぜなら、その根本にあるのが資本主義だからです。私たちはこの思考方式を根絶する必要があり、起こっていることに対して一旦人々が目覚めれば、それは全く可能です。それは中世の時代に少し似ています。すべての人が地球は平らだと思っていました。今では私たちはそれが違うことを知っています。最初は一人か二人の人がそれは違うと考えました。その過程は最終的に変化し、私たちは皆地球は平らではないと現在考えています。私たちは現在の生き方が唯一の道であると洗脳されてきたのです。
 起こらなければならないことに対して目覚め始めている人々がいます。彼らは高度な意識を持っています。これだけリサイクルしていても、依然として問題があることを彼らは理解しています。何かもっと徹底的なことが必要だと彼らには分かっています。ごく一般的に言えば、こうした問題に関してはドイツ語圏と北欧諸国が進んでいると私は思います。それは素晴らしいことですが、問題を分かり状況を理解している人が4億人いるとしましょう。しかし、間違った方向に進む75億人の人々がまだ残っています。それは問題ですが、ヨーロッパにとって主導権を握るチャンスでもあります。ヨーロッパだけにそれが可能だと私は思っています。

SI:今の状況では、「このままの状態」はもはや有効ではないことが明らかです。私たちの態度は協力的ではなく、国家主義的で競争的です。

マクストン: 私たちは、協力することなくこのウイルスの問題を解決することはできません。あいにく、反対の結果となる大きな危険性が短期的には間違いなくあります。すでに特定の国々が、自国を守るためにマスクを他の国々から実際には「盗んでいる」のを見ることができます。それに対して、戦争のような状況なので自国民を最初に世話をする必要があるという論法がありますが、地球規模での協力がなければ先に進むことはできません。繰り返しになりますが、この機会に協力により私たちが一旦この(パンデミックの)最初の障害を乗り越えれば、人々は集結する必要がありますが、新しいリーダーシップもまた必要であると私は考えます。今日のリーダーシップは、成長、搾取、利益に関する考え方に縛られており、それが私たちを前進させることがないことは明らかです。

SI:あなたの著書『変化! なぜ徹底的な転換が必要なのか』についてお聞きしたいと思います。現在そして新型コロナ危機の克服後にどのような変化があると思われますか。

マクストン:目的について見てみましょう。私たちは排出の発生を止める必要があります。温室効果ガスの排出をできる限りゼロに向けて削減する必要があります。私たちは森林破壊を止める必要があり、農業のやり方を変え、亜酸化窒素の水準を下げる必要があります。ですから、それがそのような変化の単純な最終結果になります。しかし、そのためには非常に大きな産業を幾つか閉鎖する必要があります。例えば、石炭、ガスなどの産業です。それは簡単なことですが、それにはまた航空産業、自動車産業、セメントの製造を停止することも必要です。そのため私たちは、農業がもっと地元密着型となるように農業分野を再生せざるを得ません。こうした変化を何であれ達成するには、私たちの経済制度の重点を成長から離すことが必要です。私たちは、もっと自然とバランスを保ち共存する経済制度を持つ必要があります。それらすべてを達成するには、考え方の変化、人生を見る視点の変化が必要です。私たちの社会は非常に個人主義的であり、消費を求めます。私たちの考え方は起こすべき変化と両立するものではありません。

楽観主義と機会

SI:私はただ、新型コロナの危機はスピードを上げる効果があるのではないかと考えています。気候変動への対処に関して言えば、私たちはすでに借りた時間の中にいるため、今回の危機は私たちの再教育になるのでしょうか。

マクストン:それがまさに私が楽観的であると言っている理由です。この危機は、私たちがこうした変化をしなければならない時間を短縮する可能性があります。それは、2030年までに排出を徹底的に削減するという目標を突然に可能にしました。なぜならロックダウンにより、現在排出が大幅に削減されているからです。しかしそれは、危機がどの程度続くかによって異なり、後の反応により大きく異なります。制度は信じられないほどに堅固であり、今日の私たちの制度、つまり現在存在している自由経済の覇権主義的でネオリベラルな成長志向の制度はとてつもなく強力です。それは現役の制度であり、深く組み込まれています。そしてこのウイルスが管理下に置かれるやいなや、世界の多くの地域の自然な圧力は以前のやり方を直ちに取り戻そうとすることです。現在は、エコロジー意識が高いドイツや北欧ではそうではないかもしれません。それは、新型コロナウイルスがどの程度続くのか、それにより何が起こるのかによって異なります。現在のところ予測は不可能ですが、互いにつながった国々からこのウイルスを根絶するのは極めて難しいだろうと私には思えます。そして当面の間、インドのような国々はウイルスを完全に取り除くことはできないかもしれません。おそらく、世界の一部の地域は生き残る地域から閉ざされるでしょう。私たちがワクチンを入手するまで長い時間がかかるかもしれません。ですから、世界は根本的に違ったものとなる可能性があり、それは長期間にわたり違ったものであり続けるでしょう。この危機は長期間にわたり長引く影響を及ぼすかもしれません。そのシナリオは大変なものですが、リーダーシップが変化するため、制度全体を変えられる可能性が高いのです。人々は自ら求めるもの、人生で最も大切なものをよく考えて答えを出すためにより多くの時間を持つようになり、必要な構造変化をもたらすことがもっと簡単になるでしょう。

SI:あなたは少し前に、重工業や農業分野の活動を閉鎖するか完全に変化させる必要があるでしょうと言われました。社会の大きな混乱もなく、どのようにしてそれを実行するのでしょうか。若い政治家たちは、ある段階から新しいモデルや構造に移行する必要性に彼らの政策の基盤を置いているようです。

マクストン:はい、そこには二つの問題があると私は考えています。一つは、新しいモデルはどのようなものであるべきかです。そして次にまた、今日のモデルからどのように段階的な移行をしていくかということです。私が考えるその鍵は、影響を受ける人々、つまり仕事を失う人々、収入を失う人々が目的の感覚を失わないようにすることです。繰り返しますが、このウイルスは課題を提供します。国家が介入し、産業の閉鎖後に人々に収入を提供する必要があります。国家は人々に新しいトレーニングを提供する必要があります。国家は生態的に破壊的でない分野への移行を促進すべきです。そのような移行は、10年は続く可能性があります。そしてもし政府がそれを行うためにお金を刷る必要があれば、それは結構です。

普遍的なベーシックインカム

マクストン:これを達成するより単純な方法は、すべての人にベーシックインカムを支給することでしょう。言葉を変えれば、すべての人に普遍的なベーシックインカムを提供する制度を設けることです。例えば石油分野の仕事を失ったとしても、家族を養い、ローンを払えるかどうかを心配する必要がないようにするのです。人々が目的と動機の感覚を持つようにする必要があり、それは少し違った問題です。少なくとも彼らは家族の面倒を見ることができます。このウイルスは前例を提供します。スカンジナビア諸国のような国々では、このような状況で人々に収入を与えるような手配を自然に行いました。それにより、彼らは食べ物や家族を養うことを気にする必要がありません。
 石油産業、自動車産業、航空産業などの大企業の経営者たちに関して、個人的には彼らが起訴されるのを見たいと思います。彼らは人類に対して故意に罪を犯しました。もし、南アフリカでアパルトヘイトの撤廃時にあった真実和解委員会のような組織があったとしたら、そのプロセスへの取り組みが容易になり、思考の変化に向けて助けとなるでしょう。それは、私たちが物事のやり方を変える必要があることを理解する助けとなります。しかし、大多数の人にとっては、次の仕事が何であれ、移行のための財政的援助を提供するという問題です。

SI:そのような状況で、貧困や難民危機のような主要な問題にどのように対処すればよいのでしょうか。

マクストン:貧困や紛争など、他の恐ろしい主要な問題に関しては、冷淡に聞こえるかも知れませんが、これらは2番目であるべきです。

SI:2番目ですか。今のところは、という意味ですか。

マクストン:2番目というのは、気候変動の問題が最優先である必要があるからです。それは他の何よりも優先されるべきなのです。気候変動を止めなければ、貧困は問題にはなりません。なぜなら、私たちは皆死んでいるからです。
 とは言え、北から南への富の大規模な再分配が必要です。このウイルスは、多くの南側諸国のガバナンスを現在よりもさらに難しくしそうです。それにどのように対処するのか、そのような国々にどのように援助するのかを考え抜く必要があります。たとえ、その実行方法を考えることが現在では早すぎると思われるとしてもです。それには優先順位が明らかに与えられるべきですが、それは気候変動に対処した後のことなのです。気候変動を止めた後で、私たちは次にこうした他の問題に集中することができます。もちろん、貧困は非常に大きな問題です。

SI:多くの人が世界の資源の再分配のアイディアを提示していますが、同時に産業界や政治家たちが「いつものやり方」に急いで戻ろうとしているのをすでに見ることができます。私たちは、凝り固まったネオリベラルの態度を依然として持っています。大企業を支援し、商業の車輪を回し続けようとする強力な欲求が存在します。

マクストン: 当分の間は、それを行わなければなりません。もし何よりも金融崩壊が起こった場合には、おそらくすべてが混乱状態に陥るでしょう。ですから私は、金融システムは何らかの形で保護される必要があると思います。私の観点では、段階的に国有化が成されるべきです。金融システムは社会の発展を抑圧するのではなく、援助するものとして再考する必要があります。金融業は人類を管理するのではなく、人類に奉仕するべきです。

SI:今では非常に厳しい明らかな選択に行き着きました。ロックダウンを緩和し、産業を維持し、そしてそれによりお金儲けを続けるために人が亡くなることを許容するのです。もしくは、持続可能性の中で生き、命を救うか、という選択です。

マクストン:はい、仰るとおりです! 世界の多くの地域で食糧問題があります。何百万もの人々が命の危険にさらされています。豊かな国々でも、おそらくある種の食料が不足しているでしょう。しかし、状況が最悪であっても希望はあり、今は近年で最大の変化のチャンスです。この状況により人々がすべてのことに疑問を持つようになることを私は期待しています。そのすべてのこととは、仕事の役割、金銭とビジネスの役割のことであり、要するに、人生の目的のことです。過去に起こった今回のような大災害は、完全に新しい形態の社会に導きました。この機会を理解すれば、私たちには希望を持つあらゆる理由があります。
 ロックダウンにより、私たちは考える時間を得ました。ある意味では、それが長く続けば続くほど良くなります。人々は人生が持つ意味について本当に熟考する時間をより多く持つようになります。私たちは、以前はなぜ急ぎ、狂ったように旅行していたのかを考える時間を多く持つでしょう。なぜ私たちは事務所で1日中働いていたのでしょうか。そのすべては何のためだったのでしょうか。家族が危機に突然陥り、おそらく親戚が亡くなろうとしており……今では、あらゆることの目的を疑う時間があります。そしてそれが、私たち全員が必要としていることです。なぜ私たちは通勤を、時には毎日何時間もしていたのでしょうか。なぜ私たちは、飛行機にずっと乗っていたのでしょうか。なぜ私たちは必要もないものを生産していたのでしょうか。なぜ必要もないものを買うのでしょうか。なぜ私たちは、必要もないのに、着ないのに、そんなに多くの服を買っていたのでしょうか。今回の危機は私たちに再考する時間を与えてくれ、そのような休止と、熟考する機会がとてつもない可能性を提示するでしょう。それは驚くべき機会です!
(www.graememaxton.com)

人類、結び付ける王国――選集

Humanity, the linking kingdom ── a compilation

「自然界の王国──人類の役割」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻と第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 われわれは、この惑星の生命(いのち)の全体と、──人類の仲間と、動物・植物・鉱物界と── 一体になることができるということを示さねばならないのです。この地球を搾取することをやめ、その資源の悪用をやめねばなりません。動・植物界の搾取やそれらの生命の悪用をやめ、一つの世界、一つの人類、一つの生命(いのち)であることを示さねばならない。これが人間の運命です。
 人間の役割は、動・植・鉱物界、その霊的エネルギーの伝導者として働くことであり、そうすることによって、神の共働者となるのです。これが人間の真の約束です。もし人間が霊的生活を宗教生活にだけ委ねているのでは、この約束を果たせません。人間が真の霊性を生活のすべての面にあらわすときに初めて、それを行うことができるのです。
(『世界教師と覚者方の降臨』)

 社会の再建が、分裂を最小限にとどめながら、徐々に行われるだろう。分かち合いと愛に基づいた社会を願う人間の希望は、徐々にかなえられるだろう。新しい時代は、各人にそれぞれの正当な場を保証するだろう。……
 ……社会形態はすべての創造物との相互関連性についての人間の感覚を反映し、すべての王国(動、植、鉱物界)との正しい関係の確立につながるだろう。再び、人はすべての生命の尊さを認知し、その生命を害から守るために必要な手段を取るだろう。すべてのグループの間の創造的な交流が盛んになるだろう、そしてそれが人間の──そして神の──潜在力についての認知を確実に促すだろう。
(『覚者は語る』─社会生活への新しいアプローチ─より)

 世界が分かち合いと正義と平和を通してますます和合していくにつれて、人間の構成の特質や地球上における人生の目標が認識されるようになり、ますます多くの人々がもっと知りたいという欲求にかられるでしょう──自分が誰かについて、人生の目的について、そして自分の進化の段階について。人々は進化について話すでしょう。それが地球上における最も重要な要素となるでしょう。人類の意識の進化、そして自然界におけるすべての王国の発展が、至るところにいる男女の思考と目的を支配するでしょう。
(『光の勢力は集合する』)

 わたしは、新しい姿で、人間に、彼らの前にある選択の対象を提示し、未来の可能性を描写し、神の法を明かす。そのようなわたしを、もうすぐあなたがたは見るだろう。我が友よ、神の法は、あなたがたの生活を包むものである。神の計画なしには、人は無に等しい。これをいつも心に留めて、均衡を保ちなさい。人間の偉大さと、すべての者との一体感と、そして人間の聖なる目的を、常に心に留めておきなさい。しかしながら、人間は一人では何もできないのである。これを悟り、真(まこと)の道を抱きしめなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第119信より)

 人間は自分たちが住むこの惑星に対する責任を自覚せねばならない。人間は、強くはあるがしかし敏感な有機体の世話人なのであり、それを害から守らなければならない。これを行っていると主張できる者は今日ほとんどいない。それどころか、人間は自然界の豊かな寛大さを濫用し、その上を土足で踏み荒らす。多くの者がこの問題に目覚めつつあることは本当だが、それがすべての者の関心事として理解されて、世界的規模で取り組まれるようになるまで、方向を転換させる上での進歩はほとんどないだろう。
 もし人間がこの差し迫った困難を無視すれば、それが人類にとってどれほど危険かを、マイトレーヤが心に留めていることは確かである。マイトレーヤはすべての人間がこの惑星の復興のために働くことを促されるだろう。そしてより簡素な、より幸せな人生への道を指し示されるだろう。
(『覚者は語る』─偉大なる母─より)

 マイトレーヤの教えの基礎は正しい関係です──人と人、人と神との間、人とその環境、惑星との間の正しい関係です。人間と自然と神は一つであり、惑星(とその中のすべての王国)の適切な保護は全体の福利のために欠くことができないことを、我々は理解するようになるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

 人類は神の王国と人間より下位の王国を結ぶ王国であり、そのような王国として大きな責任を抱える。なぜなら、いつの日か人類王国自体が、下位の王国の進化の過程の幕を開け、コントロールするようになることが計画されているのだから。これは多くの者が考えるように遠い未来のことではない。なぜなら、人間はいま意識の大いなる拡大の瀬戸際にあり、それが達成されるとき、想像しがたいほどの力(パワー)と知識が人間の手のうちに提供されるだろう。……
 ……動物王国の中に、人間のエネルギー的刺激を通して、深遠な変化が起こるだろう。知性の要素が急速に成長し、人間のマインドの影響のもとに、二つの王国の間に新しい協力が可能になるだろう。多くのいにしえの形態は、彼らの目的を果たし終えて、死に絶えるだろう。しかし、人間によって鼓舞され、導かれて、思考に対する新しい感覚と反応が動物の中に顕(あらわ)れるだろう。それが動物と人間の間の新しい関係の樹立につながる──神の大計画に沿って進行するもう一つのことである。
(『覚者は語る』─結び付ける王国─より)

 人類は意識の大変革を経験する時点に近づきつつあり、お互い同士の関係、宇宙や自然との関係、そして私たちが普通「神」と呼んでいるものとの関係を全く新しいやり方で認識し始めています。宇宙のあらゆるものは互いに関連し合っている、とマイトレーヤは言われます。つながっていない部分はありません。だから私たちが自分自身に対してすることは自然に対してもすることであり、自然に対してすることは、神の反映としての私たち自身にしていることなのです。私たちは神と呼ぶ全的意識の一部分、反映なのです。
(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

 人類は自己(真我)に目覚め、人間の真の目的に気付く門口に立つ。目的とは、すなわちこの惑星に入って来るエネルギーの区分室として働き、またこれらのエネルギーを最も科学的な方法で、自然界の下層王国(動・植・鉱物界)へ伝導する働きである。これをなすことによって、人間は、われわれが神と呼ぶすべての顕されたものの源である、あの大いなる実在の共働者となっていく。
(『世界教師と覚者方の降臨』)

 私たちの価値観を変えねばなりません。生活の優先順位は第一に地球惑星を太陽系内の生存に適した存在として存続させることにあります。それゆえ、環境が根本的な関心事の一つとならねばなりません。自然と人類、そしてすべての生命の間に相互関係があるということを私たちは認識するようになるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

編集長への手紙

 本号に掲載された手紙は、最近起きた出会いについて述べられており、したがってベンジャミン・クレームの師によって確認されていない。手紙の書き手たち自身の直観的反応に加えて、そのような体験を熟知していることから生まれる確信が、こうした出会いは個人的に、また一般的にも重要で意義があると判断できる自信を与えるのである。
 個人に関連していると特定されるような手紙もあれば、すべての人々に希望や鼓舞をもたらすことでそれ自体が語るものもある。これらの手紙は読者の考慮のために提供されている。

ノック、ノック!

次の2通は同じ人物からのものです。

編集長殿
 (1)私たちの家は9カ月近くも売りに出されています(手紙は2005年6月に書かれた)。多くの見学者が来て、二度売却にこぎ着けましたが、契約不成立に終わりました。ほんの数日前に家は売れたと思っていましたが、その女性は買わないと決心したことが分かりました。私たちにとって売りに出す理由は、私が階段を使うのに不自由があり、また日曜日に瞑想をするグループがあって、私たちの購入したい平屋の住宅のほうが、居間を使う必要がなくなるために、より瞑想にふさわしいからなのです。
 金曜日に私たちは諦めの心境でした。土曜日の昼食時に二人連れがドアをノックして、1時30分に家を見学する予約をしたと言い、予約は不動産業者(仲介業者)が行ったということでした。
 私たちは予約について何も知りませんでしたが、彼らに家の見学をしてもらいました。男性は黒人で、女性は白人でした。それはとても風変わりな見学でした。彼らは大変に陽気で楽しそうで、家の肯定的な所ばかりを取り上げてくれました。彼らは名前もどこから来たかも言いませんでした。
 私は階段に大きなイエスの像を置いていますが、その女性はそれを見ると、とても興味深い物を持っていると言いました。彼らが帰る時、私たち両方と握手をして、不動産業者に連絡して、知らせを受けなかった懸念を伝えるべきだと言いました。
 彼らが帰ると、私は売買を担当している業者に電話をしましたが、誰もその二人連れに私たちの家のことを伝えていませんでした。最初私たちは誰かがドアをノックして、見学することにしただけだと思いましたが、もっと良く考えてみて、それがイエスとマイトレーヤだったかもしれないのではと思うようになりました。その二人連れの訪問の後、私たちは売却を続けていく元気が出たと感じました。不動産業者からは危険なので、このようなことを二度としないように忠告されました。どうかあなたの師に、我が家に来た二人連れについて尋ねていただけますか。
【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤで、『女性』がイエス覚者であったことを確認した】

王子の風格

編集長殿
 (2)最近の(手紙は2004年6月に書かれた)イタリアのローマへの訪問で、私はスペイン階段のふもとにある噴水に腰掛けていました。一人の若者が私の隣に座っているのに気づきましたが、彼は(英国の)ウィリアム王子に似ていました。彼は座ってほとんど前を向いていたので、彼の瞳は見ることができませんでしたが、彼から目を離せませんでした。彼はとてつもなく特別な人物だと感じていました。会話を始めたかったのですが、自分から話しかけることはできませんでした。
 20分ほどすると、彼は立ち上がり、去っていきましたが、その間も全く振り返ることはありませんでした。私は彼が去ってがっかりしましたが、同時に気持ちが高揚していました。
 その若い男性はどなたでしたか。
A.ラム
英国、サットン・コールドフィールド
【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がイエス覚者であったことを確認した】

次の2通は同じ人物からのものです。

抵抗し難い存在

編集長殿
 (1)私は(2005年に)地元のモントリオールにある(大きな商店街の)モン=ロワイヤル通りを、親しい友人と連れ立って散歩していました。突然、どうしてかわからないまま振り返らなければという気持ちになり振り返ると、通りの反対側にハンサムな男性が見えて、とても背が高く、インドの男性のような格好で、白と茶と黒のチュニックに黒いターバンを頭に巻いていました。
 彼は力強い輝きを放っていました。私は友人に振り返って自分の目で、その男性がどれほど美しいか見るように言いました。まさにその瞬間、その男性が私たちをチラッと見て、手を振ったのです。彼はどなたでしたか。
【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤであったことを確認した】

名で呼び合う間柄

 (2)私はある小さな店にウールの毛糸を買いに行ったことがあります。そこの男性がたまたま店のオーナーで、私になぜ100%の純毛が欲しいのか尋ねてきました。私は彼に「ヨガ用マット」を編んで、瞑想用クッションの上に置きたいと思っていることを伝えました。彼は私に一体どんな瞑想なのか尋ねてきて、私たちは長い時間、イエスについて、その男性自身の信念や、私の信念などといった様々な話題について話しました。私たちがおしゃべりをしていた時、彼が私を名前のシルヴィーで呼んだので、私は一瞬心臓が止まりました。私は本当に怖くなり、どうであろうと、その男性が以前は私を知らなかったし、私も自分の名前を言わなかったのですから。少し経って会話がさらに続くと、彼がまた私の名前を言いました。私はどうして名前がわかったのか尋ねました。彼はリラックスしたままで、「ああ、そうだね、私は腕の良い心理学者だから」と言ったのです。私が帰ろうとすると、彼から私の両頬にキスしてもいいか尋ねられて、私は「もちろん!」と答えました。私は涙を見せないように相当我慢しなければなりませんでした。彼は私を店のドアへと連れていき、「もし戻ってきたくなったら、私とまた会うことができますよ。でも6月までにはこの店を閉めるつもりなので、もう店はなくなってしまいます」と言いました。
 この男性はどなたでしたか。ありがとうございます。
シルヴィー・ロドリゲス
カナダ、モントリオール
【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤであったことを確認した】

二度の目撃?

編集長殿
 少し前に(手紙は2005年に書かれた)、三人の仕事仲間と私は飛行機で、政府機関との特別会合のためにストックホルムへ行きました。スウェーデン南部にあるエンゲルホルム空港で出発を待っていた時、私たちは背が高く黒い髪のハンサムな男性で、素晴らしく青い親しみの持てる瞳の人物を見ました。彼は私たちを通り過ぎてから腰を下ろしました。気づくと、彼に魅了されているのは私たちだけでした。その男性は飛行機の中で、私たちのちょうど前の席に来て座りました。ストックホルムに到着すると、シティ・ターミナルに向かう空港バスの中では彼を見かけませんでした。私たちはターミナルから直接数ブロック先の会議場に向かいました。実り多い会議を終えて、私たちがちょうど帰ろうとしていた時、空港での同じ男性が、その事務所のラウンジを横切る通路から出てくるのを見たのです。私たちは空港へのバスに乗らなければならなかったので、近寄って見てみる時間はありませんでした。ストックホルムの事務所での二度目の出会いは偶然だったのか、それとも……。
カール・B・インゲルソン
スウェーデン、クリッパン
【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤであったことを確認した】

ただの映画以上のもの

編集長殿
 2020年1月に、二人の友人と私は新しく公開されたサム・メンデスの映画『1917 命をかけた伝令(邦題)』を見るために映画館に出かけましたが、その映画は第一次世界大戦での塹壕戦の容赦のない現実を描いているものです。私は行きたくありませんでした。これまでとてもたくさんの戦争映画を見てきましたが、すべて同じ物語を描いているものだったからです。けれども批評によると、単にこの映画は特別だというだけではないと言われていて、友人は新しい物の見方をもたらすかもしれないと考えていました。それで私も一緒に行くことにして、最善を求めるのはやめました。
 満員の映画館で席に座るとすぐに、帽子のように頭の周りが、柔らかなエネルギーのクッションで包まれる感じがしました。驚きと困惑がありました。この感覚の中でリラックスしていようと決心して、動揺しないようにと思っていました。けれどもこの決心は映画が始まる前から試練にあったのです! ユニセフの広告を含む宣伝が流れ、子供たちが戦争で荒廃した都市の景観の中で歌っている映像や、1年で300万人に上る子供たちの飢餓による死亡を追悼するものでした。それは非常に痛ましいことで、何とか泣くまいと頑張っていました。泣かずにいられた唯一の理由は、私の霊的ハートセンターであると信じているものにも、等しく強力な反応があったからでした。それは温かく、力強く、そして解放されていると感じました。
 この反応は、私が映画そのものに引き込まれ、私には人類の旅路を暗示するものに思われる物語が展開するのを、見ていくにつれて高まっていきましたが、それは『こちら側』とか『あちら側』、あるいはこの恐ろしい戦火をもたらした勢力やエネルギーとは関係のないものであり、自分たち自身を越えて手を差し伸べること、その過程で同胞愛、思いやりや人間性を見いだすことと大いに関係があるのです。深い感動の体験は、疲弊の果ての平和としか表現しようのない解決へと導く主人公として、視聴者を同じ旅路に連れていくのです。私が怖れていたよりも、ずっと重い苦悩が残りましたが、同時に溢れる思いやりと人間性への強い願望も感じていました。
 エネルギーの効果は私の中に2時間の映画の間中と、翌日まで留まっていました。それは持続する強烈な祝福のようでした。これを体験したのが、私だけだったのかどうかはわかりません。観客は初めから終わりまで映画にくぎ付けでした。誰も動きませんでした! つまりおそらく似たようなことが、そこにいた他の人々にも起こったのかもしれません。私がそう思いたいのは、覚者方があらゆる機会をとらえて、私たちにとって最善なものをもたらしてくださると知っているからなのです。
匿名希望

手を取り合って

編集長殿
 良き友人であり、共働者でもある人がたくさんの問題を抱えていて、私は彼女をとても気の毒に思っていました。ベンジャミン・クレーム氏や覚者方の仕事との長年の関わりから、私は人々がどのような状況でも、神様かマイトレーヤ、あるいは覚者方に助けを求めても良いと知っています。
 私は友人に、アジュナセンターに集中して助けを願い、マイトレーヤの名の下に助けを求めるある種の祈りを捧げるように伝えました。私も一緒に祈り、私たちは二人共非常に強力なエネルギーを感じました。
 その同じ日の後になって、私の家のベランダにあるテーブルに大きな手形を見つけたのです。それは私の手形ではなく、私は2階に住んでいて、私のアパートの部屋は建物の裏側になります。間違いなく、真昼間に私のベランダに上ろうとは考えもしないでしょう。
A.A.
オランダ、アムステルダム
【編集者注:マイトレーヤはスペインのバルセロナにある、アパートの鏡に3次元の手形を現した。初出は本誌2001年10月号で、手は治癒のエネルギーやマイトレーヤの助けを喚起する手段である】

次の3通は同じ人物からのものです。

希望のビジョン

 (1)2020年3月31日に、私が猫に餌をやるために朝7時20分に起きて、カーテンを開けると、丘の前の地平線の驚くべき光景に本当にびっくりしたのですが、非常に明るく輝く光が巨大な星のように見えていたのです。私はメガネを取りに行きましたが、その瞬間『星』がゆっくりと雲の背後に消え始めたのです。まるでもはや自分の身体に存在しないかのような、素晴らしい平安を感じ、この感覚は一日中残っていました。そのひと月の間、私に現れてくれるように宇宙の兄弟方に訴え続けていたのです。この手紙を読み直していると、ハートチャクラに再び温かさを感じて、泣き出さずにはいられません。

今でも私たちと共に

 (2)2020年4月1日の水曜日、私は伝導瞑想のためにパリのグループとつながっていました。数分後、私はベンジャミン・クレーム氏の存在を感じ、彼からの祝福を受けて泣き出してしまいました。ベンジャミンさんありがとう、彼は(まだ)私たちと共にいます!

心に触れて

 (3)2005年6月にパリで、グループメンバーとのミーティングの時、私たちはその日のテーマを大宣言の日に決めて、マイトレーヤと覚者方の出現についての公開講演で話す練習をしていました。私が話をしようとした時、わっと泣き出してしまい、同時にハートセンターに強烈なエネルギーを感じていました。それは15分ほど続き、その晩家に帰っても、その影響を感じました。翌晩の伝導瞑想で、その出来事についてグループに何と言ったら良いかわかりませんでした。
同じことが起こったのは、オリビエ・ダネスが日曜夜の「ラジオ今&ここ」で大宣言の日について話をした時でした。
ジェシカ・メハディ
フランス、トゥック
【ベンジャミン・クレームの師は、それがイエス覚者からの祝福であったことを確認した】

「元気を出して、平常心で」

編集長殿
 今朝、2020年3月22日に、私の部屋の描画のコピーに強く注意を引かれました。私の机に座って見えやすいものなのに、長い間それを意識して見ていませんでした。けれども今になってそこにあるのです!
 それは驚くほど美しく力強い描画で、当時シェア・インターナショナル誌に特集で掲載されたことがあり、2011年の福島のメルトダウンの時、意気消沈した日本の人々に向けて、マイトレーヤが奇跡的に与えられました。幸福そうで穏やかに瞑想している人物の絵の下に、日本語の美しい(書道の)メッセージがあり、その意味をはっきりとは覚えていません。「元気を出して、平常心で」というようなものでした。
 マイトレーヤがこの素晴らしい贈り物を、あの特定の時期に日本の人々に贈られましたが、この現在の困難な時期にあって、それはやはり苦悩するすべての人類に向けての贈り物であり、メッセージであることは明らかでしょう。
匿名希望
【編集者注:正確な言葉は、「平常心、祈り」であった。本誌2011年5月号参照。津波の時に慰めと希望を与えるために、マイトレーヤが現されたものであった】

読者質問欄

「世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです」

Q 覚者方に止めることができるのなら、なぜ人々は毎日死んでいくのですか。

A なぜなら覚者方にはそれを止めることができないからです。止めることは許されていません。私たちは止めることができます。明日にでも止めることができます。明日から誰も死ななくて済むように、世界の資源を分配することができます。しかし、何百万もの人々が飢え死にしています。しかし、それは覚者方の責任ではありません。私たちの責任です。
 自由意志と呼ばれる偉大な法則があります。自由意志を支配する法則は、覚者方が、私たちが自分ですべきことを私たちのためにすることを許しません。そうするならば、私たちは決して成長しないでしょう。進化しないでしょう。覚者になることはないでしょう。もし覚者方が私たちのためにすべてをしてくださるならば、私たちはこの世における私たちの運命である進化を達成することは決してないでしょう。私たちはそれが自分の責任であることを認識しなければなりません。
 人々が死んでいくというのは恐ろしい犯罪です。人々は言います、「なぜ神はこれを許されるのだろう?」それは神とは関係がありません。私たちに関係があるのです。私たちは互いに責任を持っています。そのために私たちはここにいるのです。私たちはお互いの面倒を見るためにここにいるのです。それが家族のしていることであり、それに気づくのが早ければ早いほど、私たちの暮らしはよくなるでしょう。
 ですから、それは覚者方の問題ではありません。私たち個々人が、人間としての責任を担うべきであり、人間であるということは神であるということです。それは同じことです。
 個々の人類が、人類と呼ばれるものと神と呼ばれるものは同じであることに気づくときが来るでしょう。そこに区別はありません。何の分離もありません。それは全宇宙を通して同じです。すべての部分、生命のあらゆる要素は他の部分に関係しており、宇宙全体を通して分離しているものはありません。私たちは分離しているという考えは大いなる異端です。

Q 「愛」という言葉についてほとんどの人は、ロマンチックな愛や母の子に対する愛のようなことを思い浮かべると思います。愛にはそれ以上のものがあるのですか。愛についてもっと深い理解が存在するのですか。

A はい、そのとおりです。母子愛や恋愛も愛の一様相ですが、愛とは本当はとてつもないエネルギーです。それはキリスト原理、キリスト意識と呼ばれます。それは意識のエネルギーであり、物質の構成要素を結び付け、惑星を現実の凝集した状態に保つものです。「愛は世界を動かす」という言葉がありますが、文字通り愛は世界を動かしています。なぜなら、すべての生命の原子を共に保つあの凝集的な磁力的フォースがなければ世界は存在しないからです。
 この太陽系の本質は愛です──私たちの太陽系は第2光線であり、第2光線の本質は愛です。ですから、この太陽系に関する限り、神は愛です。イエスは人間として初めてこのことを示しました。愛としての神を人間として初めて完全な形で示しました。仏陀は、弟子であるゴータマを通して、同じ愛のエネルギーの知恵の様相を人間として初めて完全な形で示しました。マイトレーヤは、まだ完全な形で人間が示していない神の別の様相を持ち込まれます。私は彼の秘密を明かしたくありませんが、彼は私たちがまだ認識しておらず、来るべき時代に示すことになるであろう神の新しい様相を啓示されるでしょう。それが彼のもたらす啓示です。それはまだ知られていない神の新しい様相であり、まだこの世で断片的にしか示されていないものです。

Q マイトレーヤは愛の主と呼ばれますが、彼は「悲しみの男で悲嘆を知る者」であるとも読んだことがあります。マイトレーヤに関するこの記述はどちらも正しいですか。

A 「悲しみの男」という記述は、マイトレーヤを代理したイエスについてのものです。イエスはマイトレーヤによってオーバーシャドウされましたが、それは単にイエスについての記述ではありません。イエスは「悲しみの男であり悲嘆を知る者」であると考えられていますが、実際にそのとおりです。彼は十字架につけられましたが、この記述の真の意味は、マイトレーヤは世界の悲しみについて知っている者であるということです。彼はこの世の苦しみについて知っています。もしあなたが愛の主であるマイトレーヤの心の中を見ることができれば、そこには疑いなく神の愛を見るでしょう。しかし同時に、そこにあなたが見るのは彼が毎瞬、携えているものです。つまり、あらゆる悲しみ、悲嘆、苦しみ、屈辱、恥辱、全人類の絶望です。それがマイトレーヤの心にあるものです。あなたはそれに一瞬でも耐えることはできないでしょうが、彼はそれと共に歩んでおられます。彼はこの世におり、絶えず私たちの悲しみと共にあります。
 彼が言われたように、彼の見地からは彼と私たちの間に分離は存在しません。私たちのすべての悲しみ、痛み、苦しみ、悲嘆を彼は分かち合われます。絶望、何百万もの人々の絶望的な貧しい暮らしは、彼が日々働かれる中で、キリストにとっての生きた現実です。あの記述の意味はそういうことです。そしてそれ故に、彼が愛の主であるが故に、彼はこの悲しみの叫びに応えることできるのです。それが彼がこの世にいる理由です。私たちが彼を世界に呼んだのです。1914年から1918年と1939年から1945年の世界大戦を通じて(マイトレーヤの見地からはそれは一つの戦争です)、私たちの助けを求める叫びはマイトレーヤが何千年も暮らしているヒマラヤの高所に届きました。そして彼は応えられたのです。私たちは、「助けてください。私たちが苦しんでいるのをあなたはご存じです。これはあまりに恐ろしく、これ以上はやって行けません」と呼びました。そして彼は応え、決断し、1945年6月に、世界に戻るという彼の意図を発表しました。その決定は1977年7月に彼がロンドンに来た時に成就し、そこで認知されるのを待っています。
(1996年7月、ロサンゼルスでのディック・ラーソンによるインタビュー)

Q これらのグループにおける合意とは何を意味するのですか。

A 合意が生じるのは、あるグループの「すべての」メンバーが、自由意志から、その自由意志を、大計画のために用い、自己の意志ではなく、神の意志のために、大計画への奉仕のために用いるときです。そのとき合意は自動的に生まれます。誰もが客観的で「自己から離れて」、仕事の価値と仕事の活動のみを客観的なものとして見るならば、彼らは自由意志を正しく用いています。そうでなければ、彼らの動機は入り混じっています。