2018年7月号目次

 

覚者より
繰り返し起こる選択
ベンジャミン・クレーム筆記

視点
世界海の日を前に:
アッテンボロー卿は重大なしかし希望に満ちたメッセージを伝える

宗教間に橋を架ける
マクネア・エザードによるウィリアム・スウィング司教へのインタビュー

われわれの新しい幸福な生活? 開発のイデオロギー
チャールズ・アイゼンシュタイン

時代の徴
ニューメキシコの涙を流す聖母像
セルビアの火事で焼け残った宗教的イコン/他

世界情勢
「愛を示すことを忘れないで」
ルワンダでドローン(無人飛行機)が命を救う医薬品を配送する

賢者の言葉
賢者の言葉ー愛と正義と平和への呼びかけ
「愛のカ」/ヨルダンにおける抗議行動の拡大

読書の勧め
ナオミ・クライン著『NOと言うだけでは十分でない』

汚染を終わらせるには生活様式の劇的な変化を必要とする
グラハム・ピーブルズ

「見取り図と計画」:緑の牧草地が炎暑の砂漠になるとき
ムボム・シクストゥス

編集長への手紙
路上の出会い 他

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

繰り返し起こる選択

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は毎月記事を提供してくださった。それは、それらが書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くはそれらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。この記事は、最初1996年7・8月号に掲載され、そして今、これまで以上に、われわれは万民のためにより安全で、正気の世界への選択をするように求められている。われわれには将来の出現に関するマイトレーヤの判断に関係するすべてのことを知ることができないので、彼の行動の熟達を信頼するのが賢明であろう。

繰り返し起こる選択

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

人類の大いなる決断の時は近い。大主たち自身が、期待のうちに、その決定的な瞬間を待つ。大衆の中に、今のこの時の重要性を、人間のための大選択を知る者はまさに非常に少ない。不注意に、大災難に向かって頭からまっ逆さまに突っ込んでいくか、あるいはすべての人間の生活を立て直して、正義と自由で人生を神聖なものにするか。

それはもちろん、絶えず繰り返される選択であるが、今それがかつてなく集中されているのである。人間の決断の正しさにこれほど多くのことがかかっていたことはかつてなかった。なぜなら今日、人間の掌中に抑制しがたい破壊力を持つ武器があるからである。したがって、落ち着いた注意深い思慮が非常に必要である。

人間に彼らの行動の結果を理解させるために、マイトレーヤは公の場に入っていこうとしている。彼は、正気さと平和を呼びかける声に、彼の説得力のある知恵を加えるだろう。彼は鼓舞し、教えるだろう。人々は、その数を増しながら、彼の行動と態度を熱心に見習い、そしてやがて世界は彼の賢明な勧告に従い、人間の生得の権利である平和を復興させるだろう。そのようになるだろう。かくして、マイトレーヤは人類への彼の約束と義務を全うされるだろう。

多くの者がこの時を待ちかねている。彼らは、法を成就するためにマイトレーヤがバランスをとらなければならない多くの宇宙的な要素やその他の要素についてほとんど知らない。人間の自由意志を侵害することは何もなされてはならない。法のみが、そしていまの時についての理解が、公の出現の日を定める彼の判断に影響を与える。一つだけあなたがたに保証しよう。マイトレーヤが公に奉仕の使命を始めることを可能にする瞬間が来るときは、一瞬たりとも遅延することを彼は許さないだろう。マイトレーヤのみがその瞬間の審判者である。待ちなさい。そして彼の判断を信頼しなさい。

その判断は人間の知らない知識に基づく。宇宙的(レベルについての認識の)把握のみがその正しい評価を可能にする。そうではあるが、マイトレーヤは重大な決断を心もとない──しかも変化する──データに基づいて行わなければならない。必要なことと、可能なことを分ける線は、実に微妙である。

であるから、「愛の主」の、行動における巧みな技を信頼しなさい。彼の出現が遅れているように見えることにいらいらしてはならない。すべてを包含する「今」にそのような遅延は存在しない。

間もなく「人の子」は人類の教師としての彼の正当な位置につくだろう。大多数の人間は喜んで、心から彼の勧告に従い、彼の教えを真剣に受け入れるだろう。一歩一歩感謝を込めながら、彼らは未来の機構を創っていくだろう。そして古い過ちは加速度的に消滅し、許され、そして忘れられていくだろう。そのようになるだろう。かくして、偉大なる主であり人類のリーダーである方は、彼のさだめを全うされるだろう。かくして人類は真の歓びを知るだろう。
(1996年7月号)

宗教間に橋を架ける

マクネア・エザードによるウィリアム・スウィング司教へのインタビュー

ウィリアム・スウィング司教は「宗教連合イニシアチブ(URI)」の会長であり設立者である。これは、異なった宗教や土着の伝統を持つ人々に正義と平和のために協力して働くよう促す異教徒間の世界的ネットワークである。スウィング司教は元カリフォルニア聖公会主教であり、1980年から2006年までその立場にあった。20年近く全米エイズ研究財団の理事であったため、主教のときに、エイズ危機対応のために国内外で指導者として奉仕した。スウィング司教は『ある司教の追求──宗教連合の設立(A Bishop’s Quest: Founding a United Religions)』(2015年)の著者である。マクネア・エザードが本誌のために彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):宗教連合イニシアチブ(URI)の使命はどのようなものでしょうか。
スウィング司教:URIは、世界中のおよそ270の地域出身の草の根の人々と75から85の部族集団で構成されており、地域社会で問題に取り組んだり地球規模の問題に対処したりするために団結しています。
人々は「協力の輪」により団結し、それぞれの輪が独自の路線を決めます。URIの前提や目的、原則に沿う限り、希望するどのような問題にも目を向けることができます。一つの協力の輪には、三つの異なった伝統出身の少なくとも7人がいなければなりません。
URIは橋を架ける組織です。世界には十分な数の宗教がありますが、それらの間には十分な意思疎通や橋渡しがありません。ですから、もし私たちが絶えず殺し合ったり競争し合ったりすることをやめれば、神の名のもとに幾つかのことを一緒に行うことができるでしょう。

インスピレーションと始まり

SI:URI設立の背後にはどのようなインスピレーション(鼓舞)がありましたか。
スウィング司教:カリフォルニアの主教として、1993年に国際連合から電話をもらいました。彼らは50周年を祝うためにカリフォルニアに来たがっていました。国連憲章はサンフランシスコですべての国によって起草され署名されたからです。
ですから、国連は故郷に帰り、大きな祝賀行事を行いたいと思っていました。彼らはグレース大聖堂〔カリフォルニアの聖公会聖堂〕に来て、祝い事を行えるかどうか、そして私がそれを主催できるかどうか尋ねました。「主催できればうれしく思います」と私は答えました。その儀式について彼らが考えていたことは、すべての国をそこに集め、すべての宗教を一緒にして、1時間の和合の儀式を行うというものでした。「私たちが世界のすべての国の外交官を招きますから、あなたにすべての宗教を招いていただきたいのです」と彼らは言いました。
はい、と言ったものの、その夜ベッドに入ってこう考えました。「何てこった!  何というものに首を突っ込んでしまったんだ。イスラム教やヒンドゥー教のことは何も知らない。こうした宗教関係者をどうやって大聖堂に招くというのか」
諸国家は50年の間、日毎に歩み寄り、全世界の利益のために苦闘してきました。同じ50年の間、世界の宗教は話し合ってきませんでした。しかし、国家間の平和は宗教間の平和がなければ決して実現しないでしょう。そして、一堂に会することのできる冷静な祈りの場を誰かが設けない限り、宗教間の平和は生まれないでしょう。
その夜、宗教連合の創設の旗振り役になることに残りの人生を捧げることを誓いました。国際連合(United Nations)があるのなら、宗教連合(United Religions)もできると考えたのです。それがどのようなものになるかは分かりませんでした。何を行うのか分かりませんでしたし、どうやってそこにたどり着くのか、どうやって経費を賄うのかも分かりませんでした。私はただ、こうしたアイディアを思いついた一人の人間でした。

草の根の人々に働きかける

SI:それを始動させ、人々をその気にさせるにあたっての次の段階は何でしたか。
スウィング司教:世界の国々のリーダーシップが国連で代表されているのであれば、世界の宗教のリーダーのところに行って話をし、宗教連合を創設するにあたって協力してもらえるかどうか聞くべきだと考えました。1995年に、妻のメアリーと私は飛行機に乗りました。私たちはマザー・テレサと話をしました。ローマに行って、法王と話をしました。ロンドンのカンタベリー大主教、インドのシャンカラチャリアの信者、エルサレムのユダヤ教宗教指導者、イスラム教の大法学者、カイロのアル=アズハルのグランドシェイク、韓国の仏教徒と話をしました。思いつくことのできるあらゆる宗教指導者と話をしました。彼らに一つの質問をしました。宗教間の平和を追求するために他の宗教の代理人と会うことになるあなたの宗教の誰かを代理人として派遣する用意があるかどうか、という質問です。宗教間でもっと平和があれば、世界の歴史が変わるでしょう。彼らすべてに同じ質問をしました。「そうする用意がありますか」と。彼らは皆、「とんでもない」と答えました。
私は多くのことを学びました。世界の宗教はお互いに会おうとしないし、接触を保とうともしません。しかし私は、草の根の人々がお互いに会い、地方の問題に対処することを可能にする枠組みを見つけることができれば、世界をより平和で、より健全にすることができるだろうと考えました。あらゆる宗教の人々の間には多くの善意があります。宗教指導者に関してはあきらめ、草の根の人々から始めることにしました。それは転機となりました。

SI:何もしたくないという宗教指導者の態度の背後には何があったのでしょうか。
スウィング司教:宗教を見てみると、宗教は三角形のようです。頂点には、自分の下にいる人々の信仰を擁護することを第一の責務とする誰かがいます。もし彼らが他の信仰の宗教指導者と対等に会っているところを目撃されると、神との彼らの関係が、神との他の人の関係と同等であることを意味することになります。宗教指導者として、他の人々と会い、彼らを対等と見なす自由がありません。「私たちの信仰が最高の信仰だ。すべての信仰のうちで最も大きな真理を含んでいる」ということを前提として他の人々に接しなければなりません。したがって、民主的で冷静な祈りの場というものは宗教の頂点にいる人々にとって不可能なのです。
私は自分が会った人々を愛しています。素晴らしい人々ですが、ほんのわずかな自由しか持っておりません。エルサレムにいた時のことを覚えています。ダライ・ラマと私は会議を開催していました。彼と私はアルメニア正教会総主教に会いに行きました。彼は上の王座におり、ダライ・ラマと私は下の床にいました。私はこう言いました。「諸宗教が世界の利益のために一緒に働くことができれば、あらゆる可能性が生まれますよね。私たちを助けていただけませんか」。総主教はこう言いました。「ご覧のとおり、私は自分の王座で囚われの身になっています。この王座を離れることはできません。あなたたちは世界中を回ることができますが、私にはできません。私の仕事は、この王座に座って私の民を気づかうことです」。これは、私がいま話していることの良い例でした。

SI:宗教指導者によって拒絶されたことで、あなたは実際に、世界に本当に変化を起こす人々を見つけることになったのですね。
スウィング司教:はい。平凡な人を動員することができます。そうすると、世界における真の力を得ることになります。とても勇気づけられることです。

世界規模の協力の輪

SI:協力の輪について話してください。
スウィング司教:2000年に〔URIの〕憲章に署名しました。ある国で最初の協力の輪を始めました。私たちが行った最後の国はサウジアラビアでした。そこに行くことになるとは思ってもみませんでしたが、今ではサウジアラビアでスンニ派、シーア派、キリスト教の人々が一緒に活動しています。これは奇跡的なことです。先程も言いましたが、協力の輪には三つの異なった伝統の出身の少なくとも7人がいなければなりません。人々は自己組織化し、取り組みを始めます。

SI:「自己組織化」とは何を意味するのですか。
スウィング司教:もし協力の輪が環境の仕事を一緒に行いたいのであれば、そうすることができることを意味します。紛争の解決に取り組みたいのであれば、そうすることができます。女性の問題に取り組みたいのであれば、そうすることができます。核軍縮に取り組む協力の輪もあれば、芸術などに取り組む輪もあります。

SI:協力の輪はどのようにして形成されるのですか。
スウィング司教:2種類の協力の輪があります。一つは、既存の団体や、すでに異教徒間の活動を行っている人々のグループがURIのネットワークに加わり、URIの一部になる場合です。もう一つは、異なった宗教や部族の出身で、今まで一度も会ったことのない人々が自分たちで協力の輪を立ち上げる場合です。

異教徒間の英雄的行為

SI:特に啓発的だと思った協力の輪はありますか。
スウィング司教:最近印象に残ったものはスリランカにあります。その協力の輪はサルボダヤと呼ばれています。それは社会の底辺の安全網として機能しています。エイズを扱っているのであれば、それに取り組みます。貧困を扱っているのであれば、それに取り組みます。識字であれば、それに取り組みます。
最近、仏教徒のトラック運転手が3人のイスラム教徒の少年に殴り殺されました。ここは仏教徒の国です。仏教徒は怒り狂い、村々を焼き払い始めました。モスクを焼き、人々を殺し、家から追い出しました。突然、立ち退きと破壊が生じたのです。これについて誰が何をすればよいのでしょうか。
私たちのグループは、人々に水と食料をどうやって届けるか、家やモスクをどうやって再建するか思案し始めました。この状況は、タミル・イーラム解放の虎〔主としてヒンドゥー教徒の少数派〕とシンハリー人〔主として仏教徒の多数派〕との内戦を受けてのものでした。その内戦では多くの人が死にました。協力の輪は国を癒し、断片を元通りにつなぎ合わせるために活動します。
この前、エボラ・ウィルスが発生した西アフリカでは、キリスト教徒はイスラム教徒に血液を提供したくありませんでした。イスラム教徒はキリスト教徒に血液を提供したくありませんでした。そのため、URIの協力の輪は無条件の信頼に基づく血液バンクを始めました。地域の誰もが血液を受け取り、血液を提供することができました。異教徒間で血液の寄付を実施することによって、地域が安定するのに役立ちました。

SI:ヨルダン川を回復させるために、イスラエル人、ヨルダン人、パレスチナ人が活動している中東には協力の輪はないのですか。
スウィング司教:素晴らしい協力の輪があります。イスラエル政府やヨルダン政府、そしてパレスチナ人を相手にするのは、ご想像どおり、本当に大変な仕事です。ヨルダン川はたいていの場所でチョロチョロとしか流れていません。上流で皆が水を吸い上げているからです。下流に届く水からは悪臭がします。あそこでは水が生存への鍵を握っているのです。すべての人が恩恵を被ることのできるように、異なった政治、文化、宗教のグループを水問題に一緒に取り組ませることは大変なことです。

SI:パキスタンには、「パキスタン全体にとってのより良い地域社会」という協力の輪もあります。彼らは世界でも特に不安定な地域にいます。彼らの仕事はどのように進んでいますか。
スウィング司教:信教の自由のあるアメリカのような国に住んでいれば、宗教連合イニシアチブはたくさんの良いことの中の一つの良いことです。神について信じていることのせいで明日殺されるかもしれないような国に住んでいれば、宗教連合イニシアチブは人々にとってすべてを意味します。私たちの若いリーダーの一人はそこで3年前に吹き飛ばされました。クウェッタで死亡した聡明な若者です。私たちが行っている仕事を行うときには大きな危険があります。命を危険にさらす人々もいます。
パキスタンには50の協力の輪があります。私は個人的に何度かそこで働き、最高裁判所や弁護士、草の根の人々と知り合いになりました。私たちの仕事にとっては大いなる国です。

SI:あなたは協力の輪に入っていますか。
スウィング司教:はい。輪に参加している人々の中には、〔アメリカの〕国務長官であったジョージ・シュルツ、〔アメリカの〕国防長官であったビル・ペリー、〔アメリカ軍縮担当外交官であった〕トム・グラハム大使がいます。私たちは電話やズーム〔視聴覚インターネット・コミュニケーション・プログラムのこと〕で毎月連絡を取り、核廃絶に向けて何ができるかを検討します。彼らは核兵器に直面してきた人々です。彼らは私たちが取り扱っているものの恐ろしさを知っています。
私たちはこの惑星を破壊することによって、神が創造したすべてのものを破滅させる可能性があります。瀬戸際まで来てしまったのです。こうした兵器に長らく固執していれば、この世界を破壊してしまう可能性があります。私たちには直ちにそのようにしてしまう力があります。
兵器を近代化しなければならないと言われています。それは兵器をより強力にすることを意味しますが、他の核保有国も同じことをします。そうすると、100年後、200年後には、この世界を破壊するどれほどの力を持つことになるでしょうか。そこから身を引かなければなりません。
そのようなわけで、大勢の人が月に1回、1時間集まります。なお、私たちはいつも、話し合いを始める前に祈りを捧げます。誰かがこう言いました。「祈りを捧げているユーチューブのビデオを作りませんか」と。実際に作り、それは「核の祈り」と呼ばれています。ジョージ・シュルツやビル・ペリーのような人々が信仰や核兵器、そして神とこの地球への深い敬意について話すのを聞くと、心がとても動かされます。

SI:最近、アメリカで銃に関する法律を変えようとする若者の運動が勢いを増しています。若者はURIの仕事に関与していますか。
スウィング司教:宗教連合イニシアチブのおそらく80%が35歳前後かもっと若い人々、宗教に縛られているという感覚をあまり持たない人々です。寛容さや融通性を持っているのは若い人々です。同行するとき、私たちはこう言います。「あなたの宗教だけがあるのではありません。他の宗教のことも考慮しなければなりません。私たちはここで、もっと大きな世界をつくり上げなければなりません」。若い人々はこのことを理解します。彼らは現在、私たちの重荷を背負っている人々です。

SI:URIの将来についてどのようなビジョンを抱いていますか。
スウィング司教:URIは適応し変化し続けなければなりません。私は自分のビジョンの終点へと到達したような感じがします。私たちはそれを開始させました。世界と聖霊は、私たちが次に何をすべきかを明らかにするでしょう。「未来を知っており、どこに行かなければならないかを知っている」と言ったりする、創設会長のようなものにはなりたくありません。私はいつも神秘の中を歩いており、自分が主のお仕事をしていること、聖霊が私を導いてくれることを望んでいます。創設者は未来を知っているというような、自我が行うものにはしたくないのです。私は過去に関して謙虚であるのと同じくらい未来に関しても謙虚です。すべて奇跡的なことなのです。それは神の手のうちにあると究極的には信じていますが、私は冒険しようと意気込んでいます。要はこういうことです──冒険しようと意気込んでいるということです。

より詳しい情報についてはuri.orgを参照してください。

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、手紙の保留分が多数あり、ベンジャミン・クレームの師によって、覚者方あるいは『代弁者』との本物の出会いであると確認されたが、いまだ『編集長への手紙』に掲載されていない。
ここで掲載された他の手紙は新しいものである。覚者が関わっていたかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、その体験が希望、鼓舞、慰めを提供することで『それ自体が語る』ということがあり得る。

路上の出会い

編集長殿
2018年5月初めのある日、グループメンバーと私はアムステルダムで、交差点の歩道を渡るのを待っていました。モロッコ人の風貌の男性がすでに道路を渡って、私たちの方へ近づいていたのですが、彼が通り過ぎる時に突然振り返り、私たちに話しかけてきたのです。私は少し驚きました。彼は陽気で上機嫌な様子でした。私たちは彼が言ったことを正確には覚えていませんが、大体の意味は、彼が寂しいと感じたことがないのは、人々に話しかけているからだということ、そして彼はどこにいる人たちでも、何が必要であっても助けるのは、私たちが皆ひとつであり、兄弟姉妹だからということでした。それから彼はそのまま歩き続けて、私たちは心が軽くなるのを感じながら、信号が青に変わってから道路を渡りました。
シェア・オランダ・
インフォメーションセンターのメンバー
オランダ、アムステルダム

光のスピード

編集長殿
2018年5月10日に、私たちはアムステルダムのスピリチュアルなセンターである、ザ・ローズ(デ・ルー)で、『存在の美と生命の法則』と題した講演会を催しました。
私たちが(急な階段を上った)3階にある講演会場に到着した直後のことですが、驚いたことに松葉杖の女性が入ってきたのです。私たちがなぜ驚いたかというと、彼女は私たちと同じ停留所でトラムを降りた人で、センターまで歩く距離もあり、その後階段まで上ってきていたからでした。彼女はセンターまでの道のりも階段も、ものすごいスピードでやって来たに違いありませんでした。
講演の終わりに私たちは大宣言の日について話し、マイトレーヤが人類に一体性の体験を与えてくださることを伝えました。その時にあの女性が霊的な体験について私たちに話してくれて、彼女自身と同じく画家であるモスクワの友人が描いた、美しいマイトレーヤの絵を見ていた時に、その瞳が美しく光のようで、まさに輝く光だったそうです。私たちが弟子を通して働く覚者方についても話をすると、覚者方が例えばベンジャミン・クレーム氏やレンブラントを通して働くのを知るのは、すばらしいことだと彼女は言いました。それから彼女は他の催しに参加したいので、帰らなければならないと言いました。
伝導瞑想グループメンバー
オランダ、アムステルダム

 

読者質問欄

Q 私たちがマイトレーヤをまだ見ていないのは、私たちの活動不足や、十分に一生懸命働いていないためでしょうか。(2008年5月、日本の講演会)

A 私はずっと、マイトレーヤ出現のタイミングは大衆の期待の状態に関係していると言ってきました。それはもちろん彼の存在を信じるグループの責任です。しかし、それは単にマイトレーヤの実際の出現の道を準備しているグループの「落ち度」ではなく、政治、経済、社会、科学の分野で働いているすべてのグループの責任です。知ろうが知るまいが、すべてのグループがこの出来事を準備する自らの役割を持っています。
ジュワル・クール覚者は、大衆への準備的なアプローチという任務を担う、これらの少数の人々、大勢の人々ではなく、十分な規模のグループは、政治的なグループを除いて、最も困難な任務を持つだろうと書いています。
政治的グループの任務は、平和が有効であるような状況を生み出すことです。国際主義が創造され、明らかになるべきです。国際連合の創設はこの仕事の一側面でした。最もそれはあまり機能していませんが。
現在の世界の経済制度は、分かち合いの原則の支配にはほど遠い状況です。私たちのマインドがその方向に動いているとさえ言い難いです。ですからそれは準備的な仕事の一部です。
世界に善意はどれほど存在するでしょうか。善意の原則、善意のエネルギーは、人々がマイトレーヤの助言に正しく反応するために顕現されなければなりません。私たちは善意の人々を知っていますが、私たちはそのような人々と接触すべきです。善意を持たない人は世界に何百万人もいます。
人々は世界の状態を彼ら自身の狭い関係性に基づいて判断する傾向があります。マイトレーヤが世界に現れるにあたって、これらすべての要素を考慮しなければなりません。私たちの任務は非常に特別ですが、それは私たちだけの任務ではありません。それは様々なグループの任務であり、彼が語る時にはすでに人々がその方向で考えているように状況を変化させるのは、特に経済的グループの仕事です。
ですから、私たちのようなグループが、十分に働いていないのではないかと自分たちを責める必要はありません。私たちはもっと大きな視点から、私たちの仕事が他のグループ(政治、経済の分野で働くグループ)の仕事と関係していることを見る必要があります。理想的な方法は、緊急性の感覚を持ちながら、期待せずに着実に働くことです。私たちが行うことの結果を毎日気にしすぎないことです。そのうち雨だれが石を穿つということになります。毎日石に空く穴の大きさを調べていたら、惨めになるだけでしょう。