2025年5月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
新しい時代の生活

今月号の内容概説

視点
ガザ停戦の崩壊と女性への壊滅的な影響
マリーズ・ギモンド

生命エネルギーの謎を解く (第二部)
ジェイソン・フランシスによるエリック・レスコヴィッツ氏へのインタビュー

卓越した女性たち
ベンジャミン・クレーム

聖なる導き――ヘレナレーリッヒが
フランクリン・D・ルーズベルトに宛てた手紙
エリッサ グラーフ

知恵の覚者方 —選集
The Masters of Wisdom -a compilation

時代の徴
脚のない女性

S.O.P.われわれの惑星を救え!
ロンドンの超低排出ゾーンが効果を発揮 他

村を破滅から救ったメキシコのラパスの女性たち
シェア・ギルモア

米国全土でオンライン活動が急増中 ――映画サロンとウェビナー
サビナ・クレシ

平和のための週末 ――会議と平和行進についての報告

占星術――古代の人間科学
アート・ユリアーンス

米国での反撃は順調に進んでいる
ポーリン・ウェルチ

編集長への手紙
正しい番号 他

読者質問欄
ベンジャミン・クレーム

新しい時代の生活

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 未来の生活について書かれたものは多い。たくさんの架空物語(フィクション)が空想的な人類の生活の未来図を描くことに専念している。これらの書き物はほとんど例外なしに、テクノロジー(科学技術)と科学的に組織されたシステムに支配された生活と環境を描く。寒々とした機械的な未来図が提供されており、読者が、そのような味気のない展望より、むしろ不確かで危険に満ちたものであっても現在の方を好んだとしても無理はないだろう。

 しかしながら、未来は架空小説の作家が提示するような、非常に寒々とした人間の温かみに乏しいものである必要はない。科学とテクノロジーが繁栄することは疑いない。科学の発見を通して、生命の神秘が明かされ、宇宙のエネルギーをコントロールする時代に入りつつある。われわれのテクノロジーもまたこれらの発見によってもたらされる挑戦に適応するにつれ、さらに高度なものになるだろう。われわれは、適切なバランスが維持されて、科学の業績と資産が、人類がそれに仕えるのではなく、それが人類に仕えるような線に向けられることを確実にしなければならない。

 あなた方がこれを成すのを助けてあげよう。わたしたち覚者の仕事は、正しいバランスを維持する道に沿う新しい社会の発展を監督することであり、人間の必要を侵害するものは何であれ、わたしたちの推薦を受けることはないだろう。美と適合感が試金石となるだろう。見苦しくて機械的で人間の精神(スピリット)に害のあるものはすべて避けられるだろう。目標は、人間とその環境との間に正しい関係を完全な自由と調和のうちに維持することであり、そしてテクノロジーと科学の発達すべてが人間の必要により良く仕え、実在(リアリティ)の特性をより良く知ることの助けとなることを保証するだろう。

 このようにして、新しい機構の中に必要な安全装置があらかじめ設置されるのは確かである。いのちの高揚とその形態を美しくすることに関連することはすべて、わたしたちの祝福を受けるだろう。公共の福利に仕えるものはすべて、わたしたちの支持を得るだろう。 
 人間が彼らの環境との新しい関係を築く時がやって来る。人間と自然と神とは一体であるという意識に沿って、その真理の顕現を可能にする形態を人間はつくるだろう。総体のすべての側面との間に密接な接触(コンタクト)と自由な交換が行われるだろう。人生の意味と目的についての確かな知識が現在の混乱に代わり、これまで知られたことのない美の表示につながるだろう。真なるもの、善なるもの、美しいものが人生の中で現実となるだろう。

 これらすべては、現在の混乱状態から方向転換することを前提にしており、それに依存している。人間の必要により適合する線に沿って社会形態を根本的に再建設することなしに、良きものは何も生じ得ない。人間の天与の可能性が、現在の不浄な社会秩序のためにいかに犠牲にされているかに気づくならば、必要な変化を一刻たりとも遅らせないだろうに。人間がその可能性の栄光をぼんやりとでも感ずることができれば、それを達成するための道を阻むものは何ものも許さないだろうに。未来は、人間の最善の志向と壮大なビジョンを招いている。
 人間が犠牲にするものは神性ではなく、己の分離した自我であるような、そのような未来を築きなさい。人類同胞を愛において抱擁し、そして完全なる存在となりなさい。

(シェア・インターナショナル誌1983年2月号)

今月号の内容概説

 今月号では、人類の進化を助け、導くために、覚者方が──あらゆる国のあらゆる階層の際立った人物を通して──どのように働いているのかを説明し、浮き彫りにしていきたい。読者の皆さんもご存じのように、人間の自由意志が損なわれることは決してない。したがって、覚者方の課題は、個人や集団、国家が自らの道を選ぶ自由を残しながら、いかにして導きを提供し、刺激を与え、進むべき道を示すかということである。進化のペースと道筋は、完全に人類に、そして通常はいわゆるリーダーたちに左右される──有能か無能か、信念があるか堕落しているか、人々に奉仕することに専念しているか自分の必要と貪欲に忠実であるか、正気であるか現実から完全にかけ離れているか、そのいずれであるにせよ。

 こうした傾向を踏まえた上で、覚者方はどのように私たちの進化を助けるのか。各国が正しい選択をするように、どのように支援すればいいのか。覚者方にとって、より「手の届きやすい」人々はいるのか。危機の時代において、どのような要因によれば、困難を乗り越える可能性が高まったり、国家全体を率いる能力が増したりするのか。

 こうした疑問に対する答えを提供するために、いくつかの関連記事を紹介することにした。ベンジャミン・クレームは、その人のエネルギー的な構成が、人生の目的を達成するのにどのように役立つかを説明している。エリッサ・グラーフは、覚者方の霊的ハイアラキーが、舞台裏でどのように世界の指導者たちに直接助言を伝えているかに光を当てている──この記事の場合は、ヘレナ(エレナとも)・レーリッヒがフランクリン・D・ルーズベルトに宛てて書いた手紙を通して。今月号の選集は、覚者方について、覚者方がどのように働きかけ、人類を勇気づけているかについてさらに多くのことを明らかにしている。「あなた方がわたしたちを見るとき、わたしたちもかつてはあなた方と同じような人間であったことを覚えておきなさい。わたしたちはあなた方の未来を反映する鏡であり、そしてその未来への道をあなた方に示すことができることを覚えておきなさい。わたしたちは教え、鼓舞し、人間を闇から光へ導くためにやって来るのである」

 4月号と同様に、今月号でも引き続き、治癒や意識の探求に関連して、様々なレベルのエネルギーの糸をたどっている。磁気や催眠術、エーテルレベルのエネルギー、秘教占星術(占星学とも)といった話題に触れている──秘教占星術は、人類の進化に伴って紹介された新しい魂の占星術である。

 また、道徳と法を回復し、自然界を救うための積極的な行動にも注目している。私たちの最善の姿を示し、未来に対する人々の希望と信念を肯定する地球規模の意識と行動があるとすれば、それは不正義に立ち向かい、環境のために、そして抗議の声を封じ込められたり抑圧されたりしている同胞の市民のために立ち上がろうとする、大衆の行動と決意である。高次の指導に耳を貸さないように見える指導者たちが国際条約を破り、世界的な信頼と協力を踏みにじる中、積極行動主義は健在であり、成長を続けているように見える。

 地球や正義、人類そのもののために行動を起こすことは、希望──貴重な財産──の肯定的な表現である。醜悪なものと醜怪化がニュースを席巻しているように見えるこの時代に、ベンジャミン・クレームの師が「新しい時代の生活」で提示された豊かなビジョンを読み、その奥深さを味わいたい。

 「美と適合感が試金石となるだろう。見苦しくて機械的で人間の精神(スピリット)に害のあるものはすべて避けられるだろう。目標は、人間とその環境との間に正しい関係を完全な自由と調和のうちに維持することであり、そしてテクノロジーと科学の発達すべてが人間の必要により良く仕え、実在(リアリティ)の特性をより良く知ることの助けとなることを保証するだろう。

 このようにして、新しい機構の中に必要な安全装置があらかじめ設置されるのは確かである。いのちの高揚とその形態を美しくすることに関連することはすべて、わたしたちの祝福を受けるだろう。公共の福利に仕えるものはすべて、わたしたちの支持を得るだろう。人間が彼らの環境との新しい関係を築く時がやって来る。人間と自然と神とは一体であるという意識に沿って、その真理の顕現を可能にする形態を人間はつくるだろう」

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

「ビヨンド・リーズン」、バート・エバンズ・プロダクションズ(1240 TVAラジオ)、1996年7月25日──第一部

Q:インタビュアー:声が聞こえ、姿は見えないけれども、それが正当な指示であることを知り、自分が正気を失っていないことを認識するのはどのような感じですか。
ベンジャミン・クレーム:覚者方とのコンタクトを主張する人は多くいますが、私はその人たちと2分ほど話すだけで、それが真実でないことに気づきます。しかし、実際に覚者からコンタクトを受けたのなら、絶対に疑いようがありません。私はとても懐疑的な人間です。画家であり、自分の天職を深く愛しています。これほど好きなことはないのに、この仕事をするために、自分の画業の進展に当てることができたはずの多くの時間を放棄してきました。そうしてきたのは、これが本物だと完全に確信したからに他なりません。
 私は師である覚者に、ただ単に声だけではなく、ご自身の存在の事実を百通りの異なった方法で証明してもらいました。そうした声は、意義深いものである必要があります。多くの人が声を聞きます。こうした声の一部は非常に奇妙で、恐ろしいことをするように言うかもしれません。しかし、覚者が相手であれば、愛や信頼、知性、マインドの相互作用といった関係を築くことになり、やがては徐々に、自分が真実を扱っているということを完全に受容する状態にまで発展していきます。それから、人生で起こることがそれを証明してくれます。そのような覚者は、治療も行ってくださいます。治癒を求めて、人々が世界中から私のところにやって来ます。覚者方の仲介により、数々の驚くべき治癒が起こりました。実際、全世界で奇跡も起こりました。血の涙を流す聖母像、ユーゴスラビアのメジュゴリエで子供たちに現れた聖母のビジョン、驚異的な癒しの力を持つ世界中の泉など、こうしたものはすべて、覚者方がなさっていることです。

Q:このような世界中のあらゆる宗教が自分たちの救世主の再来を待ち望んできたというのに、私たちは皆、同じことについて話しているのかもしれないということに、なぜ誰も気づかないのでしょうか。なぜ私たちは、宗教をめぐってこれほど多くの戦争や相違を抱えてきたのでしょうか。
クレーム:人間の愚かな教条主義(ドグマティズム)のせいです。それは非現実的な理想主義と結びついた教条主義です。そうした理想主義のために、あらゆる宗教団体が自分たちの啓示は唯一無二のものだと考えてしまいます。それは一種の愚かさであり、分離意識の結果です。魂としては、分離はありません。魂の界層では、唯一の偉大なる超魂(オーバーソウル)しかありません。私たちは皆、それの個別化した単位です。物質界では、私たちは分離しているように見えます。それぞれの宗教の啓示は、長い時間をかけて異なった集団に与えられてきたので、必然的にそれぞれの集団が、自分たちのものこそ唯一無二のものだと考えました。
 最も爆発しやすいのは、キリスト教ではないかと思います。ご存じのとおり、キリスト教は最も新しい宗教の一つです。イスラム教と同じくらい爆発しやすいと思います。この二つはおそらく、他のどの二つの宗教よりも関連し合っています。一つは、マイトレーヤによってイエスを通して与えられたものです。もう一つは、イエスによってムハンマドを通して与えられたものです。これが、イスラム教とキリスト教の並外れた関係です。
 しかし、それぞれの宗教は、人類が己自身と、神と呼ばれる超現実について持っているビジョンを拡張するものであり、分離がないことを示すために人類に与えられています。私たちはいつの日か、神、自然、人類と呼ばれるものが、一つの同じものであることを認識するでしょう。宇宙全体に分離はありません。すべての原子は他のすべての原子と関連しています。