今月号の内容概説

 今月号は、人類の善と悪、極悪と優しさ、そして最高の美徳を浮き彫りにする力強い内容となっている。読者の皆様がこの10月号によって鼓舞されることを願う。
 今月号の誌面には、読者に希望を与えてくれる内容が掲載されている。例えば、ベンジャミン・クレームの師による「一対の極」という記事には、次のような慰めとなる言葉がつづられている。「すべての人間に内在するものは完全無欠への願望であり、善きもの、美しいもの、 真なるもの──すなわち魂の属性──を表現したいという衝動である。行動がいかにぐらついたものであろうとも、それがいかなる表現方法をとろうとも、より良いものへの欲求を持たない者は誰もいない。裡にこの願望を持たない者はいない」。この言葉は──日々の現実を目の当たりにすると──同胞の人間の本性は最悪だと信じてしまいがちになる現代において、どれほど慰めとなることか。同じ記事の後半では、「葛藤や戦争、暴力や憎悪は、人間がその本当の特質をいまだ実演することができないために現れるのであり、通り過ぎていくものにすぎない」という考え方が示され、いっそうの心の安らぎが得られる。
 いくつかの書評や特集記事では、人類が真の神聖な存在としての潜在的可能性に到達するのを阻む、根深い問題の根源を解き明かしている。グラハム・ピーブルズ氏は「視点」の記事で、「新自由主義は本質的に分断的で不公正であり、したがって平和や社会正義をもたらすことはできない」と記している。私たちが樹立したこの世界秩序と政治経済システムは、抑圧や、仕組まれた政権交代、侵略、最も残忍な戦争によって維持されてきたため、いずれはこのような事態になるということを、私たちは認識すべきであった。こうした主張の真実性は、ミッチ・ウィリアムズ氏の著書『ザ・ラケット──反骨のジャーナリストがアメリカ帝国に挑む』で裏付けられている。同書の最終段落では、私たちが自らを救うためには、こうした陰謀を暴き、理解しなければならないという考えが強調されている。「秘教的な観点から見ると、経済と政治の領域に蔓延するこの問題は、蔓延する物質主義の分離や利己主義、貪欲さを象徴し、より霊的な人生観を体現する統合、共有、そして協力に反抗するものである」。グレアム・マクストン氏の新著、『西洋的思考の愚行』というタイトルの本は、私たちの思考そのものが誤っており、導き出される結論も誤りだと指摘する。意識の座はどこにあるのか、と彼は疑問を呈している。脳なのか、それとも……? 彼はやがて、一体であるという感覚に到達する。「宇宙全体が私たちの中に存在している。それは、私たちの周囲で発展し進化している、生きた、意識ある宇宙である」
 マイトレーヤによる米国の現在の傾向についての洞察は、読者に強い衝撃を与える。その一方で、御自身による分析や他の思想家たちの分析を通じて解決策も示している。
 ガザへと向かっている船団のことも取り上げられているが、本号が読者の郵便受けに届く頃には多くの出来事が起こっているだろう。ガザについてのドキュメンタリー映画『ヒンド・ラジャブの声』では、亡くなった家族に囲まれた子供の最後の絶望的な数時間について知ることになる。
 ポーリン・ウェルチ氏は軍産複合体の影響について論じ、ジェイソン・フランシス氏のインタビューでは、刑務所における読書の重要性に関する興味深い洞察が明らかにされている。
 ベンジャミン・クレームの師は、人間が本来持つ神聖な可能性を最大限に発揮して生きるという、究極の目標の達成について次のように述べている。「人間は永遠の魂であり、それが物質の中に飛び込んで、そのために物質が強いる限界に従属させられる。完全を求める人間の闘いは、これらの相対する二つの極にある特性を完全なる和合と解決に導くことを伴う」

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

代弁者──その働き、覚者との関係、相対的な有用性と信頼性

以下の「代弁者」についての質問は、2013年と2014年にベンジャミン・クレームが答えたものであるが、当時は掲載されなかった。質問者は「代弁者」の特定の体験について述べているが、その人物はベンジャミン・クレームの師によってイエス覚者の代弁者であることが確認されていた。

Q:「代弁者」とは何ですか。その背後にはどんな過程があるのですか。
A:誰かの代わりに話す者です。もし覚者が誰かに何かを知ってほしいとか何かを言いたいと思ったとき、可能ならば自己創造による肉体、マヤヴィルーパによって直接話をされます。そのような形でエネルギーを使うことを望まないときは、ある段階の弟子に頼み──必ずしも彼に密接な者とは限りません──その人物に彼に代わって話をしてもらいます。覚者は情報を出す多くの方法を使われ、後になって正確にどの方法が用いられたのかを言うのはしばしば非常に困難です。

Q:「代弁者」は常に「代弁者」であるとは限らないと私は考えています。つまり、あるときには「代弁者」であり、あるときにはアリス・ベイリーやあなたの本を学ぶその人自身であると。それは正しいですか。
A:そういうこともあり得ます。それはどの種類の「代弁者」が使われるかによります。覚者により近い場合もあれば遠い場合もあります。私が知っているある場合には、覚者は訪れるグループにとてもよく知られた人を使って、その人自身が話すのですが、時々、直接的あるいは間接的に、ある情報について知らせるように頼まれます。このような弟子の中には秘教の教えにとても詳しい人もいるかもしれませんし、比較的初心者の段階でこの代弁者の役割を初めて演じる人々もいるかもしれません。

Q:なぜイエス覚者は代弁者を使うのですか。なぜ彼自身が来ないのですか。
A:彼の時間とエネルギーの節約のためです。平均的なグループ・ワーカーにとって重要な問題のすべてが覚者のエネルギーの多くの消費に値するとは限りません。期待しすぎないようにしなさい!

Q:「代弁者」はかなり進歩した人ですか。それともあらゆる人が「代弁者」になり得ますか。
A:代弁者は覚者によって選ばれます。

Q:「代弁者」は覚者とテレパシー的な接触を持っていますか。
A:そうである場合もありますが、常にではありません。

Q:「訪問者」は、イエス覚者が彼を通して語っていることに気づいていますか。
A:あなたが考える事例においては、彼は気づいていました。

Q:なぜイエス覚者はある時にはご自身で来られ、ある時には弟子が、またある時には「代弁者」が来るのですか。
A:彼がそれを選びます。

Q:何年か前、パトリシア・ピッチョンがマイトレーヤの「代弁者」と話をしました。これらの「代弁者」を比べていただけますか。
A:それは非常に異なっています。「側近」と呼ばれたロンドンの人物は、マイトレーヤが知らせたいと思ったことを伝えるために使われました。彼は「代弁者」であると共にマイトレーヤの近しい側近でした。

2025年9月号目次

  

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
協力の術(すべ)

今月号の内容概説

視点
イスラエルのサール外相への公開書簡
ジェフリー・D・サックス

地上で最も重要なテーマ: 世界平和

「もし私の言葉があなたに届いたなら••••••」 ――アナス・アル=シャリフ

あなたが決める 「あなたの党」

イスラエルについて話す時にどうすべきか
サビナ・クレシ

メアリー・ロビンソン氏とヘレン・クラーク氏による声明
2025年8月9日~12日、 エジプトおよびラファ国境検問所訪問後

世界情勢
ICJ 勧告意見書 : 各国は気候変動に対処しなければならない 他

直観的で霊的な知性─魂が私たちにインスピレーションを与えるとき 第一部
クロード・シャボッシュによるヴァレリエ・セギャン氏へのインタビュー

書評
「私たちは孤独ではない」
『隠された真実─禁断の知識』 今こそ知る時(第一部)
スティーブン・グリア博士 (著)

広島への原爆投下から80年─平和はもはや単なる選択肢ではない
エリッサ・グラーフ

塩水で分解可能なプラスチック

量子物理学: 波動と粒子 (第二部)
ドミニク・アブデルヌール

書評と議論 (第一部)
銃の恐るべき怒り :
世界的な武器取引が世界を破滅させている現状と私たちにできること
ポーリン・ウェルチ

間違ってはいたが、正しい点もあり 訂正

認識し、目覚め、心が開いていることの大切さ-選集
The importance of being aware , awake and open – a compilation

読者質問欄

協力の術(すべ)


──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人間は、今日彼らが直面する問題の重大さをますます理解しはじめている。政治、経済、社会のすべての前線において、これらの問題はどんどん増大し、大きな頭痛の種になり、彼らに悲しく頭を振らせる。これらに加えて、自然とその資源に対する人間の軽率な態度が生じさせた環境の問題があり、人類の未来はますます暗澹(あんたん)としている。人類の生命が危機にさらされており、手遅れにならないうちに何か抜本的なことをしなければならないという認識が目覚めつつある。
 事実、人間は災難から自分自身を救うために一体何ができるのか。人間の福利に対する脅威を緩和するためだけにでも、どんなステップを取ることができるのか。
 答えは比較的単純である。しかし人間は、彼ら自身の条件づけられた網の中に捕らえられているので、それを本当に把握することは困難なようである。
 人は競争という毒物から自分たち自身を解き放たなければならない。それがグラマーであることに気づかなければならない。実際そうなのであるから。そしてすべての人間の一体性を悟り、「全体的な善」のために協力を喜んで抱きしめなければならない。協力と正義(公正さ)のみが人間を、彼ら自身がつくり出す大惨事から救うだろう。協力と正義のみが彼らの未来を保証するだろう。これがそうであることを考慮するならば、人間は、救済への鍵として協力を受け入れる以外に選択肢を持たない。
 人々は競争ではなく協力するときに、魔法の一服が彼らの生活の中に入ってくることを発見するだろう。長いあいだ続いていた問題がいとも容易に解決されるのに驚嘆するだろう。不可能だったことがもっとも軽いタッチに道を譲るだろう。そして協力を通してのみ、人間は生きることの本当の術を学ぶだろう。そのようになるだろう。かくして人間は、協力のみが授けることのできる(人間)関係の素晴らしさに感謝することを学ぶだろう。協力を通して、新しい文明が築かれるだろう。新しい科学が明らかにされ、新しい理解が顕れるだろう。かくして、人間は自分たちの神性を発見していくなかで共に成長するだろう。かくして、彼らはそのような一体性の歓びと幸せを知るだろう。
 あなた方の兄たちである覚者たちは協力をよく知っている。わたしたちが行うことすべてにおいて、協力は中心的な役割を果たす。「同胞愛」が示顕されている関係の中では、競争という潰瘍は未知のものである。それ以外ではあり得ない。
 人間が協力の術を学ぶことがわたしたちの真剣な願いである。この目標を目指して、わたしたちはメントール(良き助言者)として働き、模範を通して教えよう。協力は非常に解放的なものなのに、人間がその歓びを学ぶのにかくも遅れたのは本当に驚くべきことではないか。
 競争の時代は急速に終わりに近づきつつある。その消滅に伴って、暴力や戦争、豊かさの直中の飢餓、貪欲や分離が同様に記憶から消え失せていくだろう。これらの悲哀に取って代わるために、喜ばしい協力が出現するだろう。そして人間に彼らの本質的な神性を保証する。そのようになるだろう。かくして人間は、神の様相のもう一つの面を理解するに至るだろう。
(シェア・インターナショナル誌2000年9月号)

今月号の内容概説

 ベンジャミン・クレームの師は、「協力の術(すべ)」という記事でこう問いかけている。「人間は災難から自分自身を救うために一体何ができるのか」。この覚者やマイトレーヤ、ベンジャミン・クレーム、そしてジョン・フィッツジェラルド・ケネディやジェフリー・サックスなど多くの人々が、分離感覚から生じる競争の毒性から人類がいかに解放されるかについて、これまでも助言を提供してきたし、今も提供し続けている。アクエリアス(宝瓶宮)の志向を持つ人々は和合を切望する一方、世界全般は正反対の考えを内面化し、植え付けてきた──つまり、私たちは分離しているだけでなく、私たちの民族、私たちの国民、私たちの宗教、私たちの肌の色だけが重要だという考えである。この「論理」は正気とは思えない。それは、自分たちの民族以外の者はすべて絶滅させなければならないということを意味するからである。私たちは「他者」を抹殺しようとする試みの目撃者である。「絶滅」という言葉には恐ろしい含みと意味合いがある。「論理的には」パレスチナ人の殺戮と全滅で止まるはずはない。次の標的はどこか。米国と世界の人々は、ジェノサイドが続くことを許すのか。ヨーロッパは、政治家と武器製造者が民族浄化から利益を蓄え続けるのを黙認するのか。

 シェア・インターナショナル誌の今月号は、歴史上のこの瞬間の重苦しい性格を反映している。ジョン・フィッツジェラルド・ケネディの霊魂(ゴースト)を呼び起こし、危機の時代に示された偉大なリーダーシップと、平和への道における信頼と善意の重要性について語った賢明な言葉を思い起こしたい。また、政治家たちを操り人形のように操る軍産複合体について考察する。真実をめぐる戦いと、イスラエルによるポグロム(虐殺)の残忍な事実を報道するために命をかけたジャーナリストたちの並外れた勇気を思い起こしたい。このポグロムとは、子供や高齢者、障害者──まさにすべてのパレスチナ人、そして私たち人類──の殺害と飢餓である。

 9月号では、こうした時代の恐怖以上のものが提示されているが、応えることのできるすべての人々の心(ハートとマインド)への悲痛な呼びかけとしてこれを提示したい。私たちは次のことを信じているからである。「協力と正義(公正さ)のみが人間を、彼ら自身がつくり出す大惨事から救うだろう。協力と正義のみが彼らの未来を保証するだろう」。公正で正気な世界を切望する人々と共に、「救済への鍵として協力を受け入れる」ことを要望し懇願する数百万人の声に私たちの小さな声を加えたい。 

活用したいと思う方々のために、マイトレーヤの手の写真を同封した。

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

「スティーブ・シモンズ・ショー」、KPBC、テキサス州ダラス、1990年8月28日

Q:聖母像のようなたくさんのイメージがあります。それらは本物ですか。
A:イエスの母、マリアであった覚者が創造したとされる思考形態は2種類あります。もし、一人だけにしか見られておらず、その人が破壊や破局などの報告をしている場合、それは覚者による本物の創造物ではなく、その個人、おそらくは非常にヒステリックな若者の情緒体から、宗教的な熱狂から生まれた、情緒的つまりアストラル的な創造物と言えるでしょう。
 メジュゴリエのイメージのような、大勢の人によって見られ、数人が真正と認めるような本物は、その覚者の創造物です。そうしたものは、神と人類との間には常に継続的なつながりがあることを人類に示すために創造されます。神は御自身の創造物を決して見失うことなく、その創造物を御自身の直接的で純粋な反映へと導こうとされます。ですから、これは希望を与えるものです。人々をカトリック教やキリスト教に改宗させるためではありません。ある種の希望の象徴を与えるためであり、それについて知る者にとっては、キリストが今、この世に戻って来られたという徴の一つです。

Q:聖書を信じるクリスチャンとして、イエスが「雲に乗って」戻って来るという説をどう受け止めますか。
A:それは象徴的な表現だと思います。現代では、誰もが雲に乗ってどこへでも移動しています。アメリカに行くたびに、私は雲に乗って行きます。私にとってそれはもはや何の意味もありません。雲に乗るには飛行機に乗ればいいからです。まさにそのようにして、彼[マイトレーヤ]はロンドンにやって来ました。彼は1977年7月8日に山岳拠点から降りて来て、パキスタンの平野で数日間を過ごして順応し、その後、7月19日に飛行機でカラチからロンドンにお入りになりました。そのようにして、もし成就する必要があるとしたら、その予言は成就しました。
 また、私は実際に、人々が撮影した写真を見たことがあります。主に飛行機から撮影されたもので、通り過ぎる際に、美しい日没やおもしろい雲の形を撮影したものです。それ以上は何も見ていません。こうした写真がそれぞれ現像されると、長い白いローブをまとったキリストが両手を広げて立ち、言ってみれば「雲に乗って」やって来ようとしている姿がはっきりと写り込んでいます。世界中のさまざまな場所でさまざまな人が撮影したこうした写真を10枚持っています。

Q:やがて究極的には、この世界のあらゆる絶望やあらゆる問題が消え去り、何らかの形でついに平和が訪れると信じていますか。
A:私はそのことを強く信じています。もしキリストがこの世にいることを知らなければ、私は大半の人々と同じように悲観的になっていたと思います。しかし、私自身の直接の経験から、そしてロンドンや世界中で彼を知っている人々、または彼が現れた人々の経験から得た知識によって、未来への確かな希望が湧いてきます。

Q:私たちには十戒があり、私たちはそれに従っています。もう一つ申し上げたいのは、聖書には偽預言者が現れるだろうと書かれているということです。偽預言者が私たちに伝えようとしていることは要するに、聖書を単なる一冊の本と呼ぶということです。それは神を嘘つきと呼ぶようなものです。偽預言者の言う主マイトレーヤが虹(希望)をもたらしたかどうか尋ねたいものです。
A:十戒は、怒りや復讐の神であるヤハウェの性質を表現したユダヤ教の教えです。すべてが否定的な「してはならない、してはならない」というものでした。キリストはイエスを通じて、一つの単純な真理を教えました。その真理を守れば、他のすべてが自然と守られることになります。それは、「互いに愛し合いなさい」というものです。それは、彼が今日語っていることです。

Q:もし人々がそうした十戒を守れば、この古い世界は今よりずっと良くなるでしょう。疑いありません。マイトレーヤがキリストであることは、経験に基づいているのでしょうか。
A:私たちは、キリストとは何かを理解する必要があると思います。キリストは、実際には人の名前ではありません。キリストという言葉は、ギリシャ語の「クリストス」から来ています。「クリストス」は、ユダヤ語の「メシヤ」の翻訳で、「油を注がれた者」を意味します。キリスト教徒は、キリストを神の唯一の子とみなしています。彼が神の「息子」の側面、つまり子なる神、またはキリストの様相、神の愛の様相を体現しているという意味では、私はその解釈を受け入れます。しかし、それは神の心(ハート)から流れ出るエネルギーであり、すべての覚者方の師である、主マイトレーヤという偉大な存在によって体現されています。彼は非常に進化し、純粋な存在であるため、その神聖で宇宙的な様相を実際に体現することができます。したがって、彼は神の唯一の子でありながら、キリスト原理を体現しています。この原理が私たちの中で目覚め、活発になると、キリストの本質へと至ることができます。それは進化のエネルギーです。

Q:キリストはマイトレーヤを使っている、とあなたが言っているように聞こえますが、それは経験や異なった状況だけに基づいているのでしょうか。
聖書の「テサロニケの信徒への手紙二」第2章9節から引用します。「不法の者は、サタンの働きによって現れ、あらゆる偽りの奇跡としるしと不思議な業とを行う」とあります。もしあなたが、キリストはマイトレーヤを使っていると言いたいのであれば、経験だけに基づいているのでしょうか。
A:他の何が、経験以外のものに基づいているでしょうか。何かについての経験がなければ、それについて何を信じていようと全く意味がありません。それは真実にはなりません。何かを真実にできるのは、それがあなたの経験の一部である場合だけです。そして、どんな教師も、どんなに質が高く、歴史上いかなる質や地位を持つ教師も、自分の経験の一部ではないことを信じるよう生徒に強制することは決してありません。

2025年8月号目次

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
人権

奇妙な組み合わせ-
クリシュナムルティと不朽の知恵の教え
ダグ・グリフィン

集中力の欠如の原因は何だろうか
パトリシア・ピッチョン

音楽の女神ミューズのキス
アンドレア・ビストリッヒ

2025年ゴールドマン環境賞:
地球を守る7人の活動家が表彰される

量子物理学: 波動と粒子 (第一部)
ドミニク・アブデルヌール

戦争による即座の報い

ニュージーランドにおける市民集会

編集長への手紙
助けになるアドバイス 他

読者質問欄

人権

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人権の問題が現代の人間の問題の中心にある。過去には、社会構造が個人の生活を支配し、階級制による人間関係が確立しており、すべての者が自分の位置を自覚していた──妻は夫に従い、男は領主に仕え、領主は王の意志に従い、それを実行した。一方、聖職者は神と人との間の仲介として働いた。これらの関係は人工的であり、押し付けられたものであるが、世の中における彼らのアイデンティティー(独自性)と位置を見つけようと苦闘する社会の必要を満たした。

 これらは今日すべて変わった。少数の地域ではまだ支配階級が、しばしば市民紛争や戦争という代価を払って古い形態にしがみついているが、その他の地域では人々は自分たちの自決権を主張した。正しい統治のための責任を引き受け、種々の代表制制度によって自分たちの意志を表明することができる。人々は自分たちの生活に影響を及ぼす決議に対して、これまでにないほど、より一層の参加を要求する。 

 この新しい自由は一連の緊張を引き起こし、その解決が待たれる。至るところでより多くの自由を求める叫びが響きわたる──そしてまた、現在の構造を維持しようとするグループから秩序と法の支配を求める叫びが同等にきしめき返される。これらの対立したグループの目標を調和させるためには、まったく新しいアプローチ(取り組み方)が必要である。そのような調和を達成することは、遅々とした困難な仕事であることを受け入れなければならない。多くの矛盾し合う見解が調停されねばならないことは自明である。しかしながらこれらの問題の解決を待つかたわら、いくつかの基本的原則、ガイドラインを敷くことは賢明であろう──それなしでは、問題は手に負えないように見えるかもしれない。

 最初に考慮すべきは社会を支配する法則が公正であり、すべての者に適用すべきであるということである。そのような基本的な正義と公正なしには、人々に法律を守ることを期待できない。今日しばしば「金持ちのための法律と貧乏人のための法律」が存在する──これは社会紛争の処方箋である。さらに必要なことは、法律が、すべての者が知り得て理解できる言葉で表現されることである。まったく時代遅れで専門家しか知らない法律を犯したという罪によって、人が投獄され、裁かれることがしばしばある。

 最大の必要は、個人の利益と社会の利益とをより密接に同一視していくことである──それによってのみ、個人の自由と社会の安定を保持することができる。いかにすればこれを最大限に達成することができるか。
 国際連合の機関が人権の規約を公式化した。もしそれが実施されれば、現在の社会緊張を解消し、公正な安定した社会の基礎をつくるのに大いに役に立つ。世界のすべての国に住む、搾取され、公民権を剥奪された何百万の人間にとって、これまでのところ世界人権宣言は夢にすぎない。目標はできる限りのスピードでこれらの基本的権利をすべての国家に確立することである。

 分かち合いの原則を受け入れることによってこれは可能となる。人間はもはや、働くための権利、家族を養うための権利、自分の運命に対してある程度のコントロールを持つ権利、これらを得るために闘う必要はなくなる。分かち合いの受け入れは、一挙に分割を癒し、対立を終わらせ、現在の状態の病を癒し、人間を落ち込んだ泥沼から救い出すだろう。だから、分かち合いをあなたの努力の目標としなさい。世界は今、歴史上かつてないほどに、この公正な基本的な原則の確立を必要としていることを、人々に示しなさい。これを受け入れることを通してのみ、人間は己の神性を見つけ、それを実証することができるだろう。
(シェア・インターナショナル誌1984年7月号)

読者質問欄

「多様性の中の和合」は、2006年に開催されたアメリカとヨーロッパの伝導瞑想研修会におけるベンジャミン・クレームの基調講演のテーマであった。この講演の内容は、シェア・インターナショナル誌2007年1月号に掲載された。以下の質疑応答は同年3月号に掲載された。現代の読者にもなじみ深い話題が取り上げられている。 ベンジャミン・クレームの回答では、なぜ私たちが持続的な解決策を見つけるのに苦労しているのかが説明されている。

Q 一つの経済政治システムの下に一体化されるという意味ですか。 
A 米国のやり方で世界を一体化させることもできるでしょう。競争に基づいた市場フォースと提携して、米国型の経済システムに従うこともできるでしょう。それは少数の人々には有利ですが、大多数の人々には不利なものであるため、分裂や不安をつくり、やがては今日のようなテロや戦争を生みます。 米国型の帝国、パックス・アメリカーナという意味で世界を一つにしようと試みることができるとあなた方は考えるかもしれません。そうなれば、すべての人が米国型の民主主義の理念を持つことになるでしょう。そして、戦争へと突き進まないにしても、世界は貪欲に競争し続けるでしょう。しかし、これは幻想です。 決して実現することはないでしょう。
 そのようなわけで、今日、戦争やテロが起こっているのです。 米国の考え方は過去のものだからです。世界は米国の経済支配によって、 未来において本質的に持続不可能である統治形態や関係へと追いやられてきました。そうした支配が伴う競争は善意をもたらしません。なぜなら競争は過去にだけ関係し、未来に与えるものを何も持たないからです。
 善意こそ明らかに私たちが必要とするものですが、競争は善意をもたらしません。 競争は正反対のものです。 競争はあなたが想像するものを増殖させ、市場をめぐって争い、競争者たちと敵対しながら自分に有利に商談を進めようとします。そのようなやり方は対決につながり、やがては戦争に、ますます多くの戦争につながります。 それは過去のやり方です。
 それは本当に競争か協力かの選択です。協力は未来のやり方であり、人類に役立つ唯一のやり方です。

Q 各国政府が現在、とても無力なように 思えるのはなぜですか。
A 各国政府は過去の観点からのやり方しか知らず、それはもはや通用しません。そのようなわけで地球上には今日、実際に統治することができる政府がないのです。 政府は全力を尽くしますが、すべて失敗します。 なぜなら根本的に、政府は時代遅れの手段を使っているからです。 たった一つの方法 政府にとって考えつく最後のことが、 すべての政府が陥ってしまった現在の行き詰まりを打開するでしょう。 それは分かち合いのシステムを開始することです。
 各国政府がそれを行うや否や、信頼を創造することになり、他のすべての問題に協力的に取り組むことができるようになるでしょう。そうした問題は協力的に解決されなければなりません。 解決策を求めていない国に解決策を押し付けることはできません。 それは、分かち合いによって 生み出された信頼がそこにあり、その信頼によっ て変化が起こることが可能になるときに、 協力に よってのみ起こり得るでしょう。その後、信頼によって生まれた善意が、今日では解決することが不可能に思える問題の解決を可能にするでしょう。

2025年7月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
人権

編集部より
カルマ、清算、 法則- 不処罰の終わり

視点
私たち全員が殺される前にネタニヤフ氏を止めろ
ジェフリー・D・サックス/シビル・ファレス

ガザのジェノサイド、 西側の沈黙
グラハム・ピーブルズ

平和の女性戦士たち
ジュディス・ジョルダ

編集長への手紙
パレスチナの苦しみ : 政治家に行動を促すロビー活動に意味はあるのか?

イスラエル内閣の閣僚がガザでの攻撃を糾弾する

時代の徴

コロンビアが先住民の地方自治を正式に承認

ホセ・「ペペ」 ・ムヒカ氏を偲んで
影響力のある人生
エリッサ・グラーフ

死海文書の新たな年代測定ツール

勇気、行動、団結した声の必要性 – 選集
The imperative for courage, action, and a united voice – a compilation

人は死ぬと消える光を放つことが、 新たな研究で明らかに

編集長への手紙
祝福された励まし? 他

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。