より繊細な次元を認識する

ジョン・クリスチャン・フロレスク氏へのインタビュー

ジョン・クリスチャン・フロレスク氏は、エーテルレベルのエネルギーを探求し、治療の方法とメカニズムを開発した発明家であり科学者であるハリー・オールドフィールド教授(シェア・インターナショナル誌2013年1月号参照)と知り合い、その教えを受けた。オールドフィールド氏が興味を持ったきっかけは、旧ソビエト連邦でキルリアン写真が発明されたことだった。

 ジョン・クリスチャンとハリーは、豊富な経験に基づき、治療に関する様々な技術や手法を共に生み出した。このことにより、人体も含めたあらゆるものが様々な周波数レベルで共振しているという彼らの理論が前進した。もし施術者が身体の特定の周波数を正常な状態に戻すことができれば、あるいは少なくとも改善できれば、治療はなされる。フェリシティ・エリオットが、シェア・インターナショナル誌のためにジョン・クリスチャンにインタビューを行った。
 私たちは、ジョン・クリスチャンが働いているロンドン・ナチュラル・ヘルス・センターで会うことにした。このセンターは、一般に患者の体内の精妙なエネルギーに焦点を当てた、様々な専門分野での治療を提供している。彼は、エーテルエネルギーシステムの存在を当然視し、チャクラとその機能や経絡などに精通しているようである。そのため、正統派医学の世界を想像したり門外漢が一体どう思っているかを想像したりすることは難しいと考えている。主流医学を完全に否定しているというわけではなく、人体、健康、治療についての代替定義にどっぷり浸かっているのだ。

シェア・インターナショナル(以下SI):どのような活動をし、どのような手法を用いているのか説明してください。

ジョン・クリスチャン・フロレスク:私が主に注目しているのは、システム、身体のバランスを整えることです。そのために使う核となる手法が、ハリー・オールドフィールドが考案した「電気クリスタル治療(ECT)」です。私がその組み合わせに加える要素は他にもたくさんありますが、主に身体のエネルギー場内の精妙な周波数のバランスを取るECTです。

SI:あなたが話していることを知らない読者のために、一つか二つの定義を使いましょう。あなたの視点から身体や物体を定義してください。

ジョン・クリスチャンは、もし人々が自分に近づいて助けを求めるほど心を開いているなら、懐疑的ではあっても少なくとも理論的には、これまでと違った観点から物理的現実を理解しようとすることを、多かれ少なかれ当然のことと考えている。人間や物体を見るとき、実際に見えているのは、別の精妙な「身体」、つまりダイナミックで絶えず変化しているエネルギー体の上に張られ、それに基づいて作られている外側の形なのだ、と彼は説明する。彼は(人間と動物の)体内のエネルギー場に関する知識と経験に基づき、チャクラというエネルギーセンターの存在を考慮している。

SI:あなたがしていることを理解するために、人々がクリスタルについて何か知っておく必要はありますか。

フロレスク:全くありません。患者も知る必要はありません。私が治療する人々は、様々な背景、年齢層、宗教、文化を持っています。予備知識は必要ありません。しかし、ある程度の猜疑心を持ってやって来る人はいますし、好奇心を最大にして帰っていく人もいます。

SI:明らかにあなたは、人体とは何かということについて、かなり異なった理解、先ほど触れたように、主流の医学的定義とは異なった理解をお持ちですね。

フロレスク:ハリーが行なったのと全く同じように、私もチャクラやエネルギーシステムについて話したり扱ったりしています。しかし、日常的な用語でたとえてみましょう。ボイラーで全体に燃料を供給する、建物のセントラルヒーティングシステムを思い浮かべてください。脊椎の基部にある(赤色と関連づけられている)基本チャクラを考え、それをボイラーにたとえて、主要な七つのチャクラを取り上げましょう。まあ、七つ以上あるのですが、差し当たりこの七つに絞ります。ボイラーが正しく作動しなければ、他の残りのシステムも正しく作動しないのは明らかです。この仕事における長年の経験と自身の研究から、私は常にベースチャクラを最初に見るべきだということを知っています。その人の基本(ベース)センターを見ることで、その人の健康状態が非常によく分かります。私が言う健康状態とは、肉体的、感情的、精神的、そしてエネルギー的な意味です。

SI:どうやって人体を調べるのですか。

フロレスク:「ニュー・エネルギー・ビジョン(NEV)」システムを使用しています。

SI:その説明をお願いできますか。確か、ハリーはNEVスキャンについて話していました。

フロレスク:ニュー・エネルギー・ビジョン(NEV)は、ハリーが開発したもので、彼の研究と発明をさらに一歩進め、研究の初期の段階を現代版にアレンジしたものです。ここ数年で、この研究は本当に進歩しました。キルリアン写真では、電子が写真板上で精妙なエネルギーとの干渉を起こします。それは二次元的ですが、その後、実験は三次元へと進化しました。NEVでは、単なる平面的な二次元のイメージだけでなく、三次元の形、例えばエネルギー場を持つ人間などを見ることができ、また、表面の肉体の下にある精妙なエネルギーを見ることができるのです。それは様々な形態や色彩として現れます。

SI:どうしてそうなるのか、想像しようとしているところです。

ジョン・クリスチャンは、ソフトウェアが入ったコンピューターにカメラをつないでいると説明した。このソフトウェアには、光子が人体のエネルギー場に出入りするときに起こっているものを見る特別な機能(アルゴリズム)がある。それにより、光子は様々な形や色で表示される。最近では、特殊なアプリが搭載されている携帯電話を使っているが、その携帯電話で患者の身体とエネルギーパターンを示すエネルギーマップや写真を撮影することができるという。
 健康な人と不健康な人の身体にどのような違いが見られるかという質問に対する答えとして、この場合は、エネルギーセンターに見られる色が著しく異なるようである。彼はさらに続けて、基本チャクラは一般的な健康状態、つまり患者の肉体的、感情的、精神的状態を示す主要な指標であり、うつ病や不安、ショック、何らかのトラウマは常にそのチャクラに現れるということをはっきりと述べた。セラピー・セッションの主な目的はもちろん、身体や基本センターが再び「充電」されたかのように、基本センターの機能を100%回復させることである。

SI:その「再充電」のレベルを安定させ維持するために、施術者であるあなた、あるいは患者のどちらかができることは何かあるのでしょうか。

フロレスク:それは非常に難しい質問ですね! その人が非常に深刻な病気に苦しんでいる場合、病気は明らかに充電──治療によってもたらされる新たな充電──を維持する身体の能力に影響を与えます。私は身体が持つ自然治癒力を強く信じていますが、時にはその方法を思い出すのに助けが必要なこともあります。つまり、治療はシステムを刺激する方法なのです。最初のスキャニングが終わったら、私はいつも水晶を使った簡単なダウジングで検討したり二重チェックをしたりします。それからは時間の問題です。充電を維持するために、セッションを何度もして治療をたくさん行い、身体を刺激するのです。

SI:私たちは少し立ち戻る必要があると思います。これまで身体についての議論の仕方において、多くのことを当然のこととして受け止めてきました。そして、私たちが言っていることの多くが、大きな懐疑心とそれ以上のものを引き出していることも、きっとご存じでしょう! あなたが参照する基準点はエネルギー体であり、物理的なものを支え、それを超えて広がっていくエネルギーシステムのことですね。

フロレスク:私たちがそれを「気」や生命エネルギー、バイタルエネルギー、生命力エネルギーのようなものだと言えば、多くの人がこのことに共感できると思います。

SI:シェア・インターナショナル誌の読者なら、エーテル体という言葉や、私たち全員がその一部であるエネルギーの海、エーテルという言葉に馴染みがあるでしょう。人は、自分自身のエーテル体に行き着くことになります。そのことに納得されますか。

フロレスク:もちろんです。

 ジョン・クリスチャンは、どのようにパターンを見て、電気クリスタル治療を使うかについて話した。彼はしばしばパターンや閉塞箇所を見つけるのだが、もちろん、確実に治療するには時間がかかる。時間がかかるということが、多くの場合、もともとある問題の一部である。その問題とは、内省したり休息したりする時間がない日常生活のストレスである。

フロレスク:最近、私たちには本当に「時間がありません」。当施設の患者は、私たちが時間をかけて病気の可能性のある原因をすべて調べることを高く評価しています。本当にもっと考慮しなければならないのは、環境要因です。あらゆる種類の公害が非常に多いので、どのような要素が合わさって病気の原因となるのか推測しながら調査を行うのに時間をかけています。

ジョン・クリスチャンが自由に使えるもう一つの手段は、「光クリスタル治療」(経絡バランシング)だという。電気クリスタル治療の革新的な点は、NEVシステムと経絡バランシングを組み合わせたことである。それは人間のエネルギー場のチャクラや経絡に具体的な影響を与えるようだ。発明者のハリー・オールドフィールド氏は、「分子マッサージ」のようなものだと話した。

SI:その場合、どうするのですか。

フロレスク:電気クリスタルを使うには、チューブに入ったクリスタルを体の特定の場所に置く必要があります。これらのチューブは電磁波発生器に取り付けられ、人間や動物のエネルギーシステムが必要とするチャクラのバランスを促進するために、エネルギー周波数のバランス化と正常化を管理します。変に思う人もいるかもしれませんが、写真を何枚かお送りします。電気クリスタルを使用する前、治療中、治療後の三つの画像をご覧になれば、違いが分かります。

SI:ありがとうございます。写真を見るのが楽しみです。つまり結論から言うと、これが進むべき道ですね。私たちは、より精妙な領域や、物質とエネルギーのより広範な定義を理解し、探求し、受け入れる必要があるのでしょう。

フロレスク:多くの人にとって、これは奇妙に思えるでしょう。時には長年の苦しみの末に安堵と健康を経験する患者たちは、理論やテクニックを理解しているかどうかにかかわらず、それが有効であることを知っています。私がしていることは、身体が自らを救うのを助け、励ますことです。身体には刺激を受けると周波数を維持し、自己を治癒する能力があると私は信じていますし、そのことを知っています。エネルギーという考え方が鍵なのです。

編集長への手紙

この手紙の選集で記述されている出会いはすべて、ベンジャミン・クレームと彼の師によって、マイトレーヤあるいは他の覚者との体験であると確認されている。これらの手紙は、関わった人物の注意を引きつける際に、覚者方が用いる素晴らしい創造性を示すために選択されている。しばしば驚くほどタイムリーな方法で、その人たちにとって特定の意味を持っており、時には広く一般の人々にとっても意味のあるものとなっている。
初めの2通を除いて、すべて以前に掲載されたものである。

忘れられない夢

 私が眠っていたある晩、夢の中で(太陽のように)非常に明るい光源を見ました。その光源から光線が流れ出て、私を囲みました。私は大きな喜びと安らぎを感じていましたが、動くことも話すこともできませんでした。突然、光のスクリーンが私の前に登場しました。その上に名前一つが現れて、『マハートマ(Mahatmat)』とありました。
 私はこの話をガールフレンドにしか伝えませんでしたが、それ以来、あの画像がずっと私のハートに刻まれているのです。出現季報を読み、キリストの天使の姿のシルエットを見てすぐに、体験談などを読んだ後、ベンジャミン・クレーム氏に尋ねるため手紙を書くことに決めました。(アンドレ・トレパニエ氏による送付)

アルベール・ビア
カメルーン

【ベンジャミン・クレームの師は、その夢の体験がマイトレーヤによって与えられたことを確認した】

光のメッセージ

 ある夏の朝、並木道をランニングしていた時、二本の木々の間に光の十字架が見えて驚きました。
 光の十字架の中心には白い霧状の輪がありました。数秒後、「平衡」というメッセージを聞いたのです。(アンドレ・トレパニエ氏による送付)

匿名
カナダ、ケベック州シクーティミ

【ベンジャミン・クレームの師は、その体験がカナダの覚者によるものであったことを確認した】

携帯の奇跡

 2008年6月4日に、息子と私は昼食の時に、この惑星の将来と世界の生命の状態について話をしていました。私たちはキリスト・マイトレーヤや知恵の覚者方の存在についても話をし、彼らのとてつもないエネルギーが、リアリティへの新しい理解へ導くことについて話していました。私たちは二人とも『マイトレーヤの使命』Ⅰ巻とⅡ巻を読んでいました。
 それから息子が居間に行くと、携帯電話の画面に、ケニアのナイロビに現れた時のマイトレーヤの写真が現れているのを見つけたのです。私たちは大変驚き、喜びました。その夜、同じ写真が私の携帯にも現れたのです。私の携帯のマイトレーヤの写真で私は喜びいっぱいになり、私だけではなく、世界中すべての人々にとっての希望を与えてくれるのです。この手紙を書いている時もまだ、私たちの携帯電話にはマイトレーヤの写真が現れています。

アニカ・ボリニック
スロベニア、ツジ

【ベンジャミン・クレームの師は、携帯電話の写真がマイトレーヤによって現された徴であったことを確認した】

(シェア・インターナショナル誌2008年12月号)

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が50年以上にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

Q 現状から激変の時代が来るのでしょうか。

A 私たちはまさに、現状から生じる激動と混乱の時代という今日の問題を目の当たりにしています。マイトレーヤが世界に現れ、正義と自由を求める呼びかけをするとき、そのプロセス全体が加速するでしょう。私たちは文明の死の苦しみと新しい文明の誕生の苦しみを目の当たりにしています。この過程では混乱と激動は避けられません。

Q これは惑星的な移動と関係がありますか。

A これは地球の地軸が傾き、陸地が海に沈むことについての質問です。このようなことは何も起こりません。一方、必然的に、混乱が生じています。私たちは、火山の噴火、地震、洪水、信じられないような気象条件などを目の当たりにしています。また、何百万もの人々が犯罪を犯し、何百万もの人々が麻薬を使用しています。その混乱はすべて、過去の腐敗と貪欲と汚物が表面に浮上した結果です。これらすべてにより、私たちが何に取り組んでいるのか、あるいは何に取り組んでいないのかを知ることができます。それが見えなければ、決してそれに取り組むことはありません。見えない場合は、その下で化膿が続きます。そのため、それが表面に上がってきているのです。
 マイトレーヤは、人類を浄化する新しいエネルギーを世界に注ぎ込んでいます。この混沌と破壊性と混乱はすべて、個人的、国家的、国際的な浄化の結果です。私たちは世界の再生の過程を目の当たりにしていますが、もちろん、一時的には痛みを伴います。

Q マイトレーヤの教えと、パウロが聖書の「コロサイの信徒への手紙」で述べたこととをどのように結び付けますか。「御子[キリスト]は、見えない神の姿であり……天にあるものも地にあるものも……万物は御子において造られた」。これについて何か言っていただけますか。

A パウロがキリストという言葉で何を意味しているのかを理解する必要があります。これを書いた人は疑いなくイエス・キリストのことを意味しています。すべてのものはイエスによって造られたわけではありません。イエスは、それらをご自身が成し遂げたとは決して主張されませんでした。イエスを通して働いたキリストは、彼が真我であり、その意味で万物を造ったという以外の意味で、万物を造ったわけではありません。私たち一人ひとりが真我として、天と地の万物を創造しました。しかし、まさにキリスト原理こそが建築の原則なのです。

Q 黙示録についてはどうですか。

A 黙示録では、ご存じのとおり、666という野獣が一時的に解放され、その後「一時代と半分の間」鎖でつながれたと記されています。これが反キリストと呼ばれるものです。ヨハネは黙示録の中で彼自身の時代について言及していました。彼はこの日を今から約 3,000年後のこととして言及していました。それが、黙示録が非常に難しい理由です。それは、彼の時代、私たちの時代、そして次の時代の真ん中、宝瓶宮(アクエリアス)の後に来る磨羯宮(カプリコーン)の時代という三つの異なる時代を扱っているからです。確かに非常に複雑な声明です。彼はキリスト・マイトレーヤからの啓示のイメージ、ビジョンを与えられ、自分の想像力と解釈力が許す限り明確にそれを書き留めようとしましたが、実際それは非常に困難でした。

Q 大祈願に「悪の棲処の扉を封じ給え」とあります。扉は封じられましたか。

A いいえ、扉は閉じられていません。悪の棲む扉を封印するには何世紀もかかるでしょう。それは、悪の勢力が人類に働きかけることができない地点まで人類を引き上げることによって行われます。悪の勢力は物質界、アストラル界、そしてメンタル界のより低いレベルで働きます。これまで、光のハイアラキーの覚者方はもっぱら高次の精神面、意識面に取り組んできました。彼らは世界に戻って来たので、物理的な次元で働くことができます。彼らは悪の勢力に匹敵する以上の存在であるため、敗北は避けられません。悪の勢力は敗北するでしょう。しかし、人類が正しい関係を築いた場合にのみ、それらを打ち負かすことができます。

Q それはどういう意味ですか。ここで言う悪とは、「関係」という観点から何を意味するのか、もう少し詳しく説明してもらえますか。

A 人々は悪を恐れますが、悪を顕示することを恐れません。私たちは皆、常に悪を顕示しています。悪を顕示するためには悪魔のようである必要はありません。ただ自己満足していればいいのです。自己満足は悪です。市場原理は悪です。市場原理に盲目的に従うと、破滅に終わります。その根幹には貪欲があるため、本質的に破壊的です。利己主義と貪欲が市場原理の基礎です。橋を架けたり交易のために建設的に考えるのではなく、盲目的にそれに従えば、悪魔のような致命的な力となります。マイトレーヤは、それは人類を滅亡の危機に導くだろうと言います。それはこの文明そのものを滅亡させはしませんが、破滅の縁にまで至らせるでしょう。

Q では、私たちに責任があるのでしょうか。

A それは私たち自身の手の中にあります。悪を望まないなら、悪を考えず、悪を見てはなりません。それを確かめることです。私たち次第です。世界に悪が存在することを望まないなら、正しい人間関係を築かなければなりません。私たちは分かち合うことを考えるだけでなく、実際に分かち合い、実践し、行動する必要があります。考えるだけではなく、実行することです。

Q 理想を現実にしないといけないということですか。

A 非常に多くの人が素晴らしい理想をたくさん持っており、兄弟愛、正義、自由、素晴らしい輝かしい事柄を思い描くことができるので、人類の素晴らしい未来を描くことができます。彼らは、それを想像できるので、すでにそうなっているとなぜか信じています。彼らにとって、それは彼らが考え、想像したものであるため、現実です。それがすでに達成されていると考えています。そうではありません!  今のところはただの夢です。それは彼ら自身が与えた単なる概念、アストラル的または感情的なビジョンにすぎません。まず思い描かないと何もできないので、思い描くのはまだ良いことです。しかし、考えただけではそれが現実になるわけではありません。実際にやらなければなりません。マイトレーヤが言うように、「人は行動し、自分の意志を実行しなければならない」のです。行動しなければ何も起こりません。ひとりでには何も起こりません。やらなければなりません。

Q 多くの人は、キリストの到来はすべての問題の解決を意味すると考えているようです。

A キリストは、人々が想像するように魔法の杖を振ってすべてを明るく美しくするために来られるわけではありません。キリスト教の団体が言うように、「裁く」ために来たわけではありません。彼は教えるために来ます。しかし、私たちは教えに応じることによって自分自身を救わなければならず、政治、経済、宗教、社会、科学、文化などの新しい構造を構築しなければなりません。それを行わなければなりません。新しい文明のすべてのレンガ、すべての石は、キリストに触発されて、人類自身によって置かれなければなりません。エネルギーは神から来ます。教えと助言、導き、配慮と保護は神から来ますが、私たちは実際に変化を望み、その変化とその変化が意味する犠牲を喜んで受け入れなければなりません。世界中のすべての人々が適切で文明的で尊厳のある人間生活を送れるようにするために、私たちはそうしなければなりません。

Q 宝瓶宮(アクエリアス)の時代の後、キリストになるのは誰ですか。

A 宝瓶宮の時代以降は誰もキリストにはなりません。何が起こるかというと、2,500年続くこの時代の終わりに、マイトレーヤは働きをやめ、人類を離れ、より高い仕事に進むことになります。彼の役割は、有名な教えの系列における彼の最も近い仲間の一人であるクート・フーミ覚者と呼ばれる別の覚者によって引き継がれ、彼はキリストではなく世界教師になります。世界教師であることは、キリストになることではありません。キリスト原理を体現することによって、キリストになるのです。マイトレーヤはキリスト原理を体現しており、それゆえにキリストなのです。

2023年9月号目次

 

覚者より
意識の連続性
ベンジャミン・クレーム筆記

今月号の内容概説 「いのちのみが存在する」

視点
専門家が富裕国に呼びかける 気候危機と不平等と闘うための投資を
ケニー・スタンシル

S.O.P.われわれの惑星を救え!
G20 - 気候問題の合意に失敗
世界的な気候金融に関するサミット

イスラエルによるジェニン攻撃に対する国際的ためらい
キャサリン・ウィルソン

英国の児童が難民の子供たちを歓迎しつつも、政府を批判する
相互確証生存
レイモンド・ショー

時代の徴
あふれる徴

「女性、 生命、 自由」 のために立ち上がるイラン 抗議の術 第二部
シーダ・コーランギー

「分かち合いが世界を救う」
東京での 「シェア・インターナショナル誌展」

新しい時代の教育-選集

臨死体験の後遺症第一部
マクネア・エザードによるジャニス・ホールデン博士へのインタビュー

シリル・ディオン監督 『Un Monde Nouveau 新しい世界』 第二部
映画批評と解説: ドミニク・アブデルヌール

編集長への手紙
シェア・インターナショナル誌展にハートが足りない? 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

意識の連続性

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 今日人類の中に、意識の連続性を達成し、したがって睡眠中の体験を保持できる人々が次第に増えている。これは、情報が頭脳にまで浸透してくるのを待つ時間の浪費がなく、したがってより急速な進化を伴う。それはまた、情報のより正確な受信を保証し、より正しい行動と結果につながる。
 これが人類にとって前進への道である。目覚めている状態と睡眠中の状態の間の意識の断絶は、これまで人類が大規模に向上する障害となってきた。何にも増して、それは人類をリアリティ(実在)の本質について無知なままにとどめ、したがって迷信と恐怖の中に置いた。
 人生の3分の1近くが睡眠に費やされ、その間に多くの情報・知識が提供され、そして受信される。得ることができ、知ることのできるかもしれない体験はたくさんあり、それは各人の人生を豊かにする。意識の転移が徐々に起こる機会が大規模に提供されたことはこれまでにかつてなかった。意識の連続性を達成する用意がすでに整っている大きな集団が存在し、彼らはただそれを達成する実際的なテクニックを欠くだけである。
 このテーマについてすでに提供されている情報がより広く知られ、そして入手できるようになる処置が間もなく取られるだろう。多くがすでに授けられており、人々の学習と応用を待つ。これまでに記録され、出版された数々の教えの宝箱に気づく者は、今日ほとんど存在しない。
 この達成の鍵は、意識のメンタル(識心)体への偏極である。アストラル(感情)体と肉体の正しい整列がメンタル偏極を徐々に築いていく土台を提供する。これが達成されると意識の連続性が自然に生じる。もちろんその達成の度合いはさまざまであり、その過程はかなり長期にまたがる。
 霊的無執着の必要性について多くのことが書かれている。この特性こそが、睡眠状態から持ち越された現象や情報を正しく解釈するための場をもっとも容易に提供する。それがなければ、意識の連続があっても、多くの歪みが生じ得る。
 霊的無執着は、非自己集中の結果として生ずる。奉仕と正しい瞑想を通して、弟子の意識の方向は、限度ある自己自身から自己でないものへ転移する。これが神聖なる無執着の状態を産み出し、欲望は静まり、裡なる真の霊人が顕現することができる。
 この顕現とともに、意識の連続が始まるための道が開かれる。肉体を離れて得た体験を安全に、正確に記録し、知ることができ、弟子の人生に新しい一章が開かれる。(進化の)道の上における弟子のレベルによって、学びの殿堂か、あるいは智恵の殿堂が、彼の知識の意識的領域となる。
 これまで、睡眠状態と目覚めた状態の間の意識の連続性について語ったが、さらに大きな意識の拡大が、生と死と呼ばれる二つの大いなる体験の領域の間の溝に橋を架けることができる弟子を待っている。
 いのちのみが存在するのである。死は、いのちのもう一つのレベルの体験を指す名前であり、人間の限られた意識を除けば、いのちは連続し途切れることがないのである。われわれが死と呼ぶ体験と、その間(生と死の間)の体験と、外的顕現への復帰を、完全に覚めた意識で思い起こすことのできる時が訪れつつある。そうすると、人間は死の恐怖をなくし、神の子としての本当のアイデンティティー(正体)を完全に認識するなかで、知識と至福の内界の収穫を刈り取るだろう。

(シェア・インターナショナル誌1987年11月号)

今月号の内容概説「いのちのみが存在する」

 シェア・インターナショナル誌の今月号の目次を見ると、多種多様な記事が集められていることが分かる。「視点」では、140人の専門家によって要望や解決策が提示されている。ベンジャミン・クレームの師は、睡眠中に人類の意識的な認識を促すという、ほとんど知られていない覚者方の働き方について興味深い説明をしている。「臨死体験の後遺症」と題されたマクネア・エザード氏のインタビューの第一部は、新しい調査分野を開拓するものである。一方、教育についてのベンジャミン・クレームの回答と、「新しい時代の教育」という話題に関する選集は、人類が己の本性と実相(リアリティ)についての新しい定義を受け入れることに向けて、歩みを進めていく方法を浮き彫りにしている。
 気候危機についての報告では、各国政府がいかに対策を講じているか、あるいは、この緊急の地球規模の課題に対処するのに失敗しているかが明らかにされている。パレスチナ自治区とイランでは不正義と暴力が横行しており、両国で続く紛争を暴露する二つの記事が掲載されている。レイモンド・ショー氏は「相互確証生存」について書いており、マイトレーヤ、ベンジャミン・クレーム、JFK(ケネディ元米国大統領)、ジェフリー・サックスの声を一つにまとめている。
 フランスとベルギー、日本から届いた寄稿には、シェア・インターナショナル誌に焦点を当てた展示会の様子が記されている。これによって一般大衆は、分かち合いという考えや、諸国の間に信頼の状況を創造するという考えに気楽に触れることになる。こうした状況があれば、交渉や協力、和平努力が活発に行われるようになるだろう。
 私たち人類と私たちの惑星、地球は決定的に重要な時点にさしかかった。輝かしい未来を確実なものとするために多くのことがなされる必要がある。それをなすことは可能であり、やがてなされるであろう。ベンジャミン・クレームの師が「意識の連続性」で書いているように、覚者方によって提供されている刺激により、私たちは徐々に、あまり間違いを犯さなくなり、より優れた、広い見識に基づいた選択をするようになるだろう。「これは、情報が頭脳にまで浸透してくるのを待つ時間の浪費がなく、したがってより急速な進化を伴う。それはまた、情報のより正確な受信を保証し、より正しい行動と結果につながる。これが人類にとって前進への道である」。私たちは「いのちのみが存在する」ことを認識するようになるだろう。その結果、人類はゆっくりと、「神の子としての本当のアイデンティティー(正体)を完全に認識するなかで、知識と至福の内界の収穫を刈り取る」ことを始めるだろう。

東京での「シェア・インターナショナル誌展」

N.I. 、T.K.

 コロナパンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻、深まる米中対立など、世界が分断に向かう中、人々の意識も変化してきました。そのような中、私たちの活動も内容を再検討し、今まで試みていないシェア・インターナショナル誌そのものに焦点を当てた「シェア・インターナショナル誌展」を、2023年3月、7月に東京都武蔵野市で開催しました。
 同展の会場は、図書館併設の複合施設という場所柄、若い世代から高齢者まで幅広い年代の人が勉強したり本を読んだり、交流の場に使われています。1日に30~40人が訪れ、会場入り口に置いた電子掲示板の裏表紙画像に目を留め、多くの人がバックナンバーを持ち帰りました。若い人がパネルを見て回り、シェア・インターナショナルの記事を読み、静かに情報に触れる姿も何度か見かけられました。長い時間、座って資料を書き写していた高齢女性は「これは持ち出しできないと聞いたから書きとめているの。ハートが大事よ。ハートの形を展示したら?」と提案してきました。また、数時間丁寧に書籍なども見て、購読することを決めた人もいました。
 7月の開催時には、1982年の創刊号から3号までを日本語に翻訳して紹介しました。最初期の誌面には、どのような意図で世に出されたのかを窺える記事が多数掲載されています。その後40年経ち、世界でさまざまな問題の緊急性が高まる今、クレーム氏がもたらした情報を伝える意味とその価値に改めて気づかされる人々も多いのではないかと思います。
 このようにシェア・インターナショナル誌に特化した展示の取り組みはまだ始まったばかりなので、訴えかける力を持つ裏表紙写真などで展示を充実させ、この月刊誌を通して「新しい霊性の時代」についてより多くの人々に考える機会を提供していければいいと願っています。
 本展を見に来た購読者が次のような意見を寄せてくれました。
NK氏:「政治、経済、社会が本来霊的であるとはどういうことなのかについて、シェア・インターナショナル誌は40年以上にわたり多角的に提示し続けてくれていたが、この情報に今、ようやく世界が追いついてきているのではないかと私は思う」
KE氏:「緊急な対応が必要とされる今の世界状況を考えると、この情報を伝える価値は十分にあると信じます。今や人々は答えを求めており、調和と平和に基づいた新しい霊性の時代を心の奥底で渇望しているのではないでしょうか」

新しい時代の教育――選集

 Education in the New Time──  a compilation

新しい時代の教育というテーマに関する引用文の選集を掲載する。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻、第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 マイトレーヤが世界の前に姿を現すとき、新しい時代の始まりを布告するであろう。来るべき時代に人間は、いま転生している者には夢見ることもできないような高みに上昇するだろう。新しい教えは新しい知識を生み、新しいインスピレーションは新しい啓発を生む。そしてすべてが秩序正しく、順を追って起こるだろう。希望は確かなものとなり、恐怖は信に、無知は智恵に道を譲るだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──来るべき時──より)

 今日の卑しい物質主義が克服され、この惑星で生きることと、この惑星で生きるために必要なものとのより適切な関係がそれに取って代わるとき、言い換えれば、物質的な観点から見て私たちがもっと簡素に暮らすようになるとき、教育制度は善意を顕示する適切で健全な人間性の発達にとって決定的に重要なものと見られるでしょう。善意は「欠くべからざるもの」として位置づけられるでしょう。私たちが善意を顕示するのが当たり前と思うようになるまで、一時の間、すべての人々が善意に没頭するでしょう。これが起こるとき、現在の教育制度は相対的に不適切であることが分かるでしょう。それは真の「存在」を大切にするものではありません。……
 新しい教育はまさに内的な意識の発達に関係するでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 わたしの覚者たちはいのちの規律(ルール)を、あなたがたに教えるであろう。わたし自身は人類を招くあのより高度の光を、あなたがたに見せるであろう。わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第29信より)

 意識してかしないでか、人間は自分たち自身を追い越して、すべての予想に反して、新しい啓示を受け、新しい光と知識を受ける用意ができた。人生に新しい意味と目的を見いだし、その増大する認識をテクノロジー(科学工業技術)や科学やまったく新しい関係の中に実証する用意ができたのである。理由なくして、「生徒の用意ができたときに師はやって来る」と言われてきたのではない。このことは個人におけると同じく、集団の規模においても真実である。今日、生徒としての人類は、試され、試練を通過した世界の弟子としての人類は、新しい人生に、人類種族への奉仕の人生に入る用意がある。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──新しい光、新しい理解──より)

 今日の教育のほとんどは、ある意味では、職業教育です。人々は、外的な商業主義社会での生活を送るために、競争という鞭を当てられて装備を整えています。これは変わるでしょう。競争は協調に変わらなければなりません。……
 これが変わると、魂の事実を人々は認識し、覚者方がその模範を示すでしょう。人々は自分たちが魂であることを認識し、魂の方に向きを変えるでしょう。その時、魂のいのちのための教育、そして魂の心理学が、ますます私たちの教育体系の基準になるでしょう。

(『光の勢力は集合する』)

 人間は彼らの人生を支配する精妙な法を学び、理解するだろう──すべての者の運命をコントロールする「カルマまたは原因結果の法則」、それに関連して、魂が物質の中に転生する旅を可能にする「再生誕の法則」、正しい関係を支配する「無害であることの法則」、そしてすべての進化がそれによって進行するところの「偉大なる犠牲の法則」である。
 これらの法の理解を通して、人間は彼らのメントール(良き指導者)に、兄たちに、似るようになり、すべての者が分かち持つ神性を顕示するようになるだろう。賢者たちの教えに耳を傾け、一歩一歩、彼らの生得の権利を受け継ぐだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──いのちの法と規定──より)

 わたしの兄弟である覚者たちが、あなたがたを彼らの智恵の光の中へ導き、人間の過去の歩みを一望のもとに繰り広げてくれるだろう、そしてあなたがたに、いにしえの法を教え、未来へのあなたがたの歩みを導いてくれるだろう。兄に接するように彼らに向かい、信頼して、光に照らされた道を示してもらいなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第49信より)

 この時のための準備の仕事を先導してきた比較的少数の者たちは、彼らに別の奉仕の分野が提供されることを発見するだろう──広大な範囲の教育の仕事である。あらゆるところから質問が出されるだろう。長い間感じられていた知識への渇望は堰を切ったように溢れ出して、その堤防を破るだろう。……
 世界的に様々な協会や団体が彼らの役割を果たして、必要な教えの広範囲な配布を保証するだろう。提供される教えはまだたくさんあるが、しかし、すでに授けられた教えで人間の手の中にあって開かれもせず、読まれてもいないものがたくさんある。多くを読む習慣を植え付ける努力をすることを勧告する。系統だった教えの勉強とマイトレーヤの教訓を実際に生きる真摯な努力が、教えるために必要なバランスと権威を与えるだろう。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──新たなる奉仕──より)

 教えるということは、開かれてはいるがまだ限られているマインドに、人間であるということはどういうことか、他の人々と一緒に平和に、すべての人のための正義と自由を尊重していかに生きるべきかについての概念、理解、知識を与えることに関するものです。それは大きな仕事、壮大な仕事であり、決して楽な仕事ではありません。しかし、創造的な仕事です。すべての芸術、すべての科学、すべての哲学、すべての宗教の本質は創造性です。

(『光の勢力は集合する』)

 わたしの計画は、あなたがたの真なる姿をあなたがたの裡に気づかせ、あなたがたが神御自身そのものから出でた者であり、その聖なる本源へ戻らねばならないことを示すことである。わたしの任務は、その行程を、正当なる嗣業に辿りつくためのあの長い道程を、楽にしてあげることである。わたしたちがお互いに兄弟として出会うときに、我が友よ、あなたがたはわたしの中に、その道をよく知っている案内人を、教師を、見るであろう。なぜならわたし自身ずっと昔にその同じ道程を辿り、その道の道標をよく知っている者であるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第66信より)

 私の理解するところでは、マイトレーヤ御自身は教育における変化の必要について広い一般的な主張しかなさらないでしょう。しかしながら、時を経て、特定の覚者方が、世界中の教育機関の構造と教育内容の両方に対して明確な変化をもたらすよう鼓舞するために働かれるでしょう。彼らが望む改革は、主として教育の目的を再考して、それがさまざまな発展段階において、進化しつつある聖なる存在としての人間の必要を満たす役割をより完全に果たすようになることです。個人の必要にもっと柔軟に応えられるようなカリキュラム(教育課程)の再編、地域共同体のすべての領域がより密接に教育課程に介入すること、各国において、教育を最優先させることです。

(『マイトレーヤの使命 第Ⅱ巻』)

 新しいテクノロジー(科学技術)が数え切れない大勢の人々を退屈で骨の折れる繰り返しの作業から解放するだろう。すべての分野における知識への要求が大学や工場や農場の扉を大きく開き、そして学ぶことへの新しい熱意が世界中に顕現するだろう。かくして、人々は転生体験の底に横たわる目的をより良く理解し、そうしてわれわれの肉体、アストラル体、メンタル体に対する必要なコントロールが増大するだろう。これが人間をイニシエーションの扉へ、そしてそのようにして完成へと導くだろう。

(『覚者は語る 第Ⅱ巻』──蘇る地球──より)

 ハイアラキーのイニシエートの多くは、公に外的に三次元の世界で働き、多くの人々に知られるようになる。秘教学校が再開され、多くの人々は今、大学に行くようなかたちで通う。イニシエーションに必要なことを学び、修行し、そしてハイアラキーに入れるように準備する。来たるべき時代には、これが高度に進んだ人類にとっての目標になるでしょう。

(『世界教師と覚者方の降臨』)

 「未来は何をもたらすだろうか」と問われたら、こう答えなさい──輝ける星が天空におけるその正当なる位置を放棄して、われわれの中を歩くことを選ばれた、そして地球上でまだ見られたことのない贈り物を携えて来られるのだ、と。その方の名をマイトレーヤという。この「幸いなるお方」は、人間に彼らがなることのできるところのものについての方法を教えるだろう。人間に神のハートへの秘密の入口を示して、その中に案内してくれるだろう。人間と天使と共に歩いて、これらの二つを関係づけるだろう。模範と教えによって、自己救済への道を示されるだろう。世界を再生し、活気づけるだろう。この方が扉を叩く音に耳を傾けなさい。

(『覚者は語る 第Ⅰ巻』──扉を叩く者──より)

 わたしの存在が、人の心の裡に歓ぶ心と正しく分かち合う能力と愛を喚び起こす。このためにわたしはここに居るのである。これが確かなことを知り、恐れるでない。わたしの臨在は人の心に新しい驚異の感覚を呼び起こす。己の裡を、そして周りを見回して、人は、夢見ることもできないような知識と、ただ願うことしかできないような智恵と、己自身のものであると知っているあの愛の表現、これらを一望のもとに見渡せるような感覚を得る。これが確かなことを知り、恐れるでない。

(『いのちの水を運ぶ者』第103信より)

臨死体験の後遺症──第一部

マクネア・エザードによる
ジャニス・ホールデン博士へのインタビュー

ジャニス・ホールデン博士は、国際臨死研究協会(IANDS) の会長であり、論文審査のある同協会の専門誌「臨死研究ジャーナル」の編集長である。彼女はノーザン・イリノイ大学でカウンセラー教育の教育博士号を取得し、ノース・テキサス大学(UNT)のカウンセリングプログラムの教員として31年間勤務した。彼女の主な研究の焦点は、カウンセリングを通して臨死体験、死後のコミュニケーション、その他のトランスパーソナル体験の意味を探ることである。IANDS は、研究、教育、コミュニティー、サポートを通じて、臨死体験とそれに関連する体験についての世界的な理解を促進することを目標とする非営利団体である。マクネア・エザードが、シェア・インターナショナル誌のためにホールデン博士にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル誌(以下SI): IANDSのウェブサイトには、人々が利用できる資料がたくさんあります。

ジャニス・ホールデン:はい。私たちは「臨死研究ジャーナル」を年に3回発行しています。このような経験をしたことのある人、または、そのような経験に個人的または職業的に興味がある人のために、あらゆる種類の資料を用意しています。例えば、医療・保健の現場における臨死体験のページを用意しています。こうしたページを見ると、医師や看護師、牧師、救急医療技術者は、人々に役立つような方法で、臨死体験の開示に対応する方法を知ることができます。臨死体験をした人は、臨死体験を打ち明けたときに他人から悪い反応を受けた場合、傷つく可能性があります。毎年シンポジウムも開催しています。最初は3年前でした。医療現場での臨死体験をテーマにしたものでした。二つ目は、臨死体験とそれに関連する体験から心と脳の関係が明らかになるというものでした。最近のシンポジウムは、悲嘆とグリーフ・カウンセリング(悲嘆を癒すためのカウンセリング)における臨死体験とそれに関連した経験の役割についてのものでした。当団体には、米国および世界中の人々のための地方グループがあり、通常は月に一度のペースで集まります。IANDS には「IANDSグループ・アンド・イベント」という支部もあります。これは、地方グループの近くに住んでいない人々のためのオンラインサイトです。

SI:なぜ臨死体験に興味を持ったのですか。

ホールデン:おそらく、私が臨死体験に魅了されてきた根本的な理由は、全人類が臨死体験を取り入れれば、世界は全く違った場所、より良い場所になるだろうという知識と態度を持って臨死体験者たちが戻ってくるからです。臨死体験者のメッセージは、愛が最も重要であり、地球上で肉体的に存在する私たちの目的は、愛する能力と知識を獲得する能力を向上させることである、というものです。しかし、人々がそれを信じるためには、臨死体験が単なる心の産物以上のものであると信じなければなりません。だからこそ、私は「真の知覚」と呼ばれる現象に特に興味を持っているのです。臨死体験中、人々は物質世界と超物質世界の両方で、身体の状態や位置からすると知っているはずのないことを認識します。復活して報告すると、それが正確であることが確認されます。その一例を挙げましょう。
 私のお気に入りの一つ、手術を受け、その間ずっと完全に麻酔をかけられていた男性の体験です。彼の心臓の鼓動が止まりました。それは予想外でした。医療チームは彼を蘇生させようと奔走し、蘇生に成功しました。彼は安定し、手術は終了しました。その後、医療チームは彼を術後の病院に連れて行き、そこで彼は意識を取り戻しました。彼は担当の看護師に「自分が手術中に亡くなったことを知っています」と語りました。すると彼女は「何?」と言いました。彼女は手術中に何が起こったのか本当に知りませんでした。「そうです。私は体の外にいたのです。天井に立って見ていました。外科医はまるで飛ぼうとしているかのように腕をバタバタさせていました」。看護師さんは「えっ、何?」と言いました。
 これはバージニア大学で起こりました。ブルース・グレイソン博士は精神科医であり、臨死体験の第一人者です。そこで、看護師はグレイソン医師に電話して、「ここに患者がいますが、あなたが興味を持っているような経験をしたかもしれない患者です」と言いました。ブルースはすぐに病室へ行きました。何らかの別の説明が可能な時間の経過はありませんでした。男性はブルースにその話をしました。ブルースはその後、当時手術室にいた各人へのインタビューの予定を立てました。誰もが同じ話をしました。「はい、彼はそのようにします」というように。ブルースは外科医と連絡を取り、外科医は、手洗いをしたら、無菌の手を胸の無菌ガウンの上に置くように教えられていたことを知りました。実際に患者の治療を開始するまでは、無菌の手を降ろしません。その間、同僚はさまざまな作業をしたり、患者の開腹をしたり、準備万端を整えます。その間に患者は心停止に陥りました。外科医は胸に手を当てて、ひじで指示をして、トレイをどけ、メスを手に取り、あれこれのことをします。外科医は腕をバタバタさせて、飛ぼうとしているように見えます。この事例が非常に良いのは、音の手がかりが全くなかったことです。患者には何も聞こえませんでした。ひじで指図をしていれば音は鳴りません。それは異例な、独特のことでした。それはこの外科医の単なる癖だったため、誰も話題にしませんでした。誰もが知っていましたが、考えもしませんでした。これを説明する方法は、この男性の意識が本当に肉体を離れて物質世界を眺めていたということ以外にありません。

SI:臨死体験について調べていると、臨死体験をした後に人々が直面する可能性のある後遺症が数多くあることが分かりました。そうした後遺症について話していただけますか。

ホールデン:一部の臨死体験は比較的浅いものです。これは批判的な意味で言っているのではなく、特徴の深さという点でそれほど多くはないという意味です。非常にインパクトのある特徴がたくさんある奥深いものもあります。
 私たちが知っていることの一つは、臨死体験が深いほど、その人は変容的な後遺症を残す可能性が高くなるということです。経験が浅い人が変容できないという意味ではありません。変容することもあるからです。深い経験を持つ人は変容に抵抗するかもしれません──いずれにしても変容は起こります。一般的に言えば、臨死体験が深ければ深いほど、その変容は大きくなります。この変容は非常に総合的なものです。人々の基本的な価値観が変わります。例えば、臨死体験の後、人々は富や物質的なものの蓄積に無関心になります。物質世界を楽しんでいないわけではありませんが、もはや全面的な優先事項ではなくなります。優先事項は愛になります。人々は死への恐怖を失います。自分たちが一時的に死んだことを認識しています。死がどういうものであるかを知り、恐れるものは何もないことを知ります。この部屋から次の部屋へ歩いていくようなもので、とても簡単に移行できる、と複数の人が言っているのを聞いたことがあります。非暴力になり、思いやりを持つようになります。人々の政治的見解は変わります。この経験は人々を適度にリベラルな立場へと導きます。だからといって、保守的な人がいないわけではなく、確かにいますが、大多数は結果的に穏健なリベラルになりました。これらは心理的な変化の一部です。
 その後、精神的な変化が起こります。人々は、臨死体験以前にはなかった、この別の領域とのつながりを感じ続けています。臨死体験でイエスやその他の有名な宗教上の人物に出会う人もいます。未来を見る、テレパシーを開発する、他の人が経験していることを知るなど、いわゆるスピリチュアルな才能を発達させることがよくあります。霊的なものに興味を持つようになります。臨死体験をした人の多くは組織化された宗教から離れます。よりスピリチュアルになったと自分のことを描写しますが、必ずしも宗教的ではありません。だからといって、今でも自分の宗教と深く結びついている人がいないわけではありません。ここでは一般的な傾向について話しています。
 身体的な変化もあります。短い睡眠時間しか要らなくなる人々がいます。食べ物の好みも変わります。環境の刺激、薬、音、その他の種類のものに対してより敏感になります。さらに電磁効果と呼ばれる現象があり、臨死体験の後、人は環境内の電子的なものに影響を与えます。例えば、臨死体験の後は電池が切れてしまうため、多くの人は腕時計をしません。交換してもらっても、数日以内にまた駄目になってしまいます。電球にまつわる経験をした人は多いでしょう。ある人は、子供たちと夕方の散歩に行くと、子供たちは大喜びしていたと言いました。子供たちは、街灯の下を先に歩いてほしいと言いました。その人が街灯に近づくと、街灯が消えてしまうからです。その人が街灯を通り過ぎると、街灯は点灯します。次の街灯に近づくと、消えてしまいます。これらの人々は同じ人間であることに変わりはありませんが、こうした心理的、スピリチュアル的、肉体的な変化によって、同じ人間でも別の存在になります。これは社会と世界にも影響を及ぼします。臨死体験時に結婚していた場合、離婚する傾向が高くなることが分かっています。私たちはその力学について少し知っています。人々は組織や友人との付き合い方を変えます。家族に亀裂が生じる可能性があります。例えば、毎晩家族と一緒にテレビを見ていた父親が、あまりの暴力のせいでテレビを見ることに耐えられなくなります。そうなると、家族はどうすればいいのでしょうか。臨死体験は、こうしたあらゆる社会的影響を及ぼします。

SI:自殺を図り、その過程で臨死体験をした人々についての研究はありますか。臨死体験は彼らに後遺症を残したのでしょうか。

ホールデン:はい。自殺未遂に関連した臨死体験の記録があります。一般的に言えば、私たちが発見したことは、人口の中に一定数の人々が存在し、彼らは一度試みると、再び試みる可能性が高いということです。ただし、自殺未遂中に臨死体験をした場合、その可能性は低くなります。罰を受けたからとか、罪悪感があったからとか、そういうことではありません。臨死体験中に自分の人生には意味と目的があることを学んだということです。人生を終わらせるのは、学校を中退するようなものです。臨死体験をした人の多くは、もし自殺に成功していれば生まれ変われるような感覚を覚えたと語ります。生まれ変わると、自分がより良い方法で対処できることを期待しながら、最初からやり直し、今世の困難な状況を追体験しなければならないでしょう。
 人々はこの経験から、自分たちの人生には目的があり、人生の課題に直面し、そこを乗り越えることが運命づけられており、そこからできる限りの精神的な成長を得ることができるという感覚を持ちながら帰ってきます。
 これは、臨死体験をした人が二度と自殺を図らないという意味ではありません。それは確かに起こりますが、一般の人よりもはるかに頻度は低くなります。そうした場合、それは通常、後遺症の一つによるもので、ほとんどの臨死体験者にとって、その体験は非常に楽しいものです。彼らは完全に愛に没頭し、愛と一体になっていると感じます。地上の存在に戻ることは、本当に衝撃的な経験です。彼らは臨死体験で感じた愛と平和を懐かしんでいます。時々、その切望があまりにも深いため、再び自殺を試みることもありますが、非常にまれです。それが動機だと当事者が語っていた事例を数件だけ知っています。臨死体験を経験した人のほとんどは、ここにいることにただ対処しています。彼らは理由があってここに戻って来ており、それを最大限に活用しようとします。

シェア・インターナショナル誌展にハートが足りない?

 2023年7月1日から3日間、東京でシェア・インターナショナル誌展が開催されました。2日目のお昼前に到着すると、一人の高齢女性が椅子に座って、スタッフの女性と話していました。私たちは大規模な広報はしていませんでしたので、「あ、お客さんがいる!」と、うれしくなりました。
 しばらくパネルを眺め、資料をめくり、私もお客になったつもりで会場内を歩いていました。すると「ちょっと、あなた」とその女性に呼び止められ、隣に座らされました。「私ね、アイディアがあるの。アイディアがあるのよ! ハートが大事なのよ。ハートの形をここに置いたらいいんじゃない?」。急にそんなことを言われるとは思っていなかったので驚いたのと、「ここにはハートがない」と見事に指摘されてしまったような、ばつの悪い感情が一気に沸いてきました。
 しばらくして、また女性のそばに行くと、ずっと何かを書きつけていました。「この資料、もらえないって言うから書き写してるの」。女性の手元を見ると、大量の紙の束に大量の文字が書かれています。しかも、殴り書きに近い、とても読めるような文字ではありませんでした。
 それから1カ月経ち、シェア・インターナショナル誌のレポートを書くことになり、この奇妙なやり取りを思い出しました。この女性が伝えてきたことは何だったのでしょう。この展示企画を通して、私たちは何を世界に伝えていくのか、分かち合うってどういうことなのかと、根本的な問いを投げかけられているように感じています。

T.K.
日本、東京

次の2通は同じ人物からのものです。

明確さに重点を置いて

 (1)約8年前(おそらく2015年)に、私はパリ地区のフェアでメンバーとして参加しました。その展示会でグループがブースを出した初めての年で、私には二度目の参加でした。かなり大きな会場は、「ウェルビーイング(幸福)」をテーマにした数多くのブースでいっぱいでした。私たちは非常に不利な配置をされていて、部屋の奥の隅で、テーブルもとても小さいものでした。私たちは二人だけで資料の配置を終えると、そのような小さな場所に、あまりに多くのものが詰め込まれているという感じがしました。よく言われるように、「情報が多すぎると情報が失われる」のです。世界教師の出現についてのチラシに加えて、ミステリーサークルの写真、奇跡の写真、『我らの惑星を救え』というような気候変動についての情報が展示されていました。私はメンバーにレイアウトについて思うことを伝えましたが、これはそのようなものだからと彼に言われました。私はこの活動には新参だったので、しつこく言うことはしませんでした。
 大勢はいませんでしたが、人々は私たちの方を見ることも近づいてくることもなく、ロビーに入ってきました。彼らはより大きく魅力的なブースへと向かいました。午前中はうんざりするほど長く感じました。
 突然、60代の一人の女性がロビーに入ってきて、断固とした素早い足取りで私たちのブースにまっすぐ向かって来るのが見えました。彼女はテーブルの前に立って、「あなた方はここで何をしているの、何について伝えているの?」と言ってきたのです。
 マイトレーヤと知恵の覚者方の出現についての話です、と私は返事をしました。
 すると厳しい口調で、「もしあなたが覚者方の出現について伝えるのならば、正面に置くべきなのはその情報です。ここは紛らわしいので、あなた方が何について伝えているのかよく分からないのです」と言いました。私が驚いたのは、私の考えたまさにそのままを彼女が言ったからですが、私はあえてあまり強くは言いませんでした。それから彼女は満面の笑みで、「さあ、幸運をお祈りしますよ。あなた方のしていることはとても良いことです」と言ってくれました。
 そして彼女は去っていき、他のブースを訪ねることも見ることもせずに会場を出ていきました。
 以前、私には(ベンジャミン・クレームの師によって確認された)イエス覚者との出会いがあり、この女性の存在に同じエネルギーを感じました。彼女の話し方がとても毅然としていたので、その人はイエス覚者か彼の代弁者だと思いました。

(2)2023年4月16日にパリのグループと共に、分かち合いの概念に焦点を当てた『未来への鍵』と題した講演とビデオのイベントを開催しました。イベントは分かち合いについてのベンジャミン・クレーム氏のパリ講演からの抜粋で始まり、聴衆からの質疑応答があり、軽食の時間で締めくくられました。
 休憩時間中に、私は中年の女性と長々と話をしていました。私たちはたくさんのことについて話しましたが、とりわけ覚えていたのは、彼女がクリシュナムルティについて話したことでした。彼女はイエスとマイトレーヤの違いを説明してほしいとも言ってきました。講演の中でその点があまり明確ではなかったと言われました。それから無料のイベントの重要性を力説していました。
 私は文化活動がとても好きなのですが、価格が上がってしまったので、数年前ほどは出かけられなくなりました。このことをその女性には伝えなかったのですが、彼女から何度か、無料の文化活動を提供しているサイトをインターネットで探してみるように強く勧められました。パリで無料の講演やコンサート、映画に行ける場所の住所まで教えてくれたのです。彼女と話していた間、彼女には以前に会ったことがあるけれども、どこで会ったか分からないと思っていました。彼女は非常に磁力的なエネルギーの持ち主で、とても素敵な人でした。
 夜に自宅にいても彼女について考えずにはいられなくて、どこで彼女に会ったか思い出そうとしていました。そう思いながら眠ってしまいました。翌朝、ちょうど目が覚めた時に、「それはイエス覚者!」という言葉が頭の中に聞こえたのです。そして突然、数年前に資料の並べ方を変えた方が良いと言ってきた、あの同じ女性だったことを思い出しました。

J.J
フランス、パリ

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。