ジュネーブ条約

1864年のジュネーブ条約とそれに続くジュネーブ諸条約は、敵対行為に参加していない民間人や、もはや敵対行為に参加しない人々(捕虜や傷病者など)の保護に焦点を当てている。
 これらの条約の重要性は、ユーゴスラビア(1993年)とルワンダ(1994年)にかかわる戦争犯罪法廷の設立、および、国際刑事裁判所の創設につながったローマ規程(1998年)に反映された。

集団殺害犯罪(ジェノサイド)

国家的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部に対し、その集団自体を破壊する意図をもって行う次のいずれかの行為をいう。

(a)当該集団の構成員を殺害すること。

(b)当該集団の構成員の身体または精神に重大な危害を与えること。

(c)当該集団の全部または一部に対し、身体的破壊をもたらすことを意図した生活条件を故意に課すること。

(d)当該集団内での出産を防止することを意図した措置を強制すること。

(e)当該集団の児童を他の集団に強制的に移すこと。

民族浄化

(a)武力や脅迫を用いて特定の集団に属する人々をその地域から排除することによって、その地域を民族的に均質にすること。

(b)ある民族または宗教集団が、テロを誘発する暴力的な手段によって、他の民族または宗教集団の民間人を特定の地理的地域から排除するために計画した意図的な政策。

人道に対する犯罪

民間人に対する広範または組織的な攻撃の一環として、そのような攻撃であると認識しつつ行う次のいずれかの行為をいう。

(a) 殺人。

(b)  絶滅させる行為。

(c)  奴隷化すること。

(d)  住民の強制追放または強制移動。

(e)  国際法の基本的な規則に違反する拘禁その他の身体的自由の著しい剥奪。

(f)  拷問。

(g)  強姦、性的な奴隷、強制売春、強制妊娠、強制不妊手術、または同等の重大性を有するその他の形態の性的暴力。

(h)  政治的、人種的、国家的、民族的、文化的、宗教的な理由、性別または国際法上許容されないと普遍的に認められている理由に基づく、この項に掲げる行為または裁判所の管轄権内にある犯罪に関連して、特定の集団または共同体に対する迫害。

(i)  人の強制失踪。

(j)  アパルトヘイトの犯罪。

(k)  身体または心身の健康に対して意図的に重い苦痛や重大な傷害を引き起こす類似の性格を有するその他の非人道的行為。

戦争犯罪

国際人道法(条約または慣習法)違反のうち、国際法上の個人刑事責任を負うもの。その結果、集団殺害犯罪や人道に対する犯罪とは対照的に、戦争犯罪は常に、国際的または非国際的な武力紛争の中で行われる。
 関連するジュネーブ条約に基づいて保護される人または財産に対して行われる次のいずれかの行為。

(a)  故意の殺人。

(b)  拷問または非人道的な扱い(生物学的実験を含む)。

(c)  故意に大きな苦痛を与えること、または身体または健康に深刻な損傷を与えること。

(d)  軍事的必要性によって正当化されず、不法かつ恣意的に行う財産の広範な破壊または横領。

(e)  捕虜その他の被保護者を強制して敵対国の軍隊に従軍させること。

(f)  捕虜その他の被保護者の自由および公正な正規の裁判を受ける権利を故意に奪うこと。

(g)  不法な強制送還、移送または不法な拘禁。

(h)  人質をとること。

国際法の確立された枠組みの中で、国際的な武力紛争の際に適用される法規および慣例に対するその他の重大な違反〔これは完全なリストではない〕。

(a)  民間人そのもの、または敵対行為に直接参加していない個々の民間人に対する意図的な攻撃の指示。

(b)  民間の物、すなわち軍事目標でない物への意図的な攻撃の指示。

(c)  武力紛争に関する国際法に基づいて、民間人または民間の物体に与えられる保護を受ける権利がある限り、国連憲章に従わない人道支援または平和維持の任務に関与する人員、施設、物資、部隊または車両に対する攻撃を意図的に指示すること。

(d)  予期される具体的かつ直接的な軍事的利益全体と比較して、攻撃が、巻き添えによる民間人の死亡もしくは傷害、民用物の損傷または自然環境に対する広範、長期的かつ深刻な損害であって、明らかに過度となり得るものを引き起こすことを認識しながら意図的に攻撃を開始すること。

(e)  手段のいかんを問わず、無防備で軍事目標でない町、村、住居または建物を攻撃、または砲撃すること。

(f)  占領国が直接的もしくは間接的に、その占領地域に自国の民間人の一部を移送、またはその占領地域の住民の全部または一部をこの占領地域内外へ追放または移送すること。

(g)  宗教、教育、芸術、科学または慈善を目的とする建造物、歴史的記念物、病院および傷病者の収容所に対する意図的な攻撃。

(h)  襲撃により占領した場合であるか否かを問わず、町や場所を略奪すること。

(i)  強姦、性奴隷、強制売春、強制妊娠、強制不妊手術、その他ジュネーブ諸条約の重大な違反となる性的暴力を行うこと。

(j)  国際法に従って、ジュネーブ諸条約の特徴的な紋章を使用して、建物、資材、医療ユニット、輸送機関、要員に対する攻撃を意図的に指示すること。

(k)  戦闘の方法として、民間人からその生存に不可欠な物品をはく奪すること(ジュネーブ諸条約に規定する救済品の分配を故意に妨げることを含む)によって生ずる飢餓の状態を故意に利用すること。

もし私たち全員が知っていたなら──おそらく私たちは知っている

「もしアメリカ人が知っていたなら(If Americans Knew)」は、2001年2月と3月にヨルダン川西岸地区とガザ地区を単独で旅したアメリカ人のフリージャーナリスト、アリソン・ウィアー氏によって設立された。彼女が見たことや経験したことは、アメリカのメディアで報道されていたものとは全く異なっており、驚くべきものだった。実際、現地の現実と米国の報道が伝えるイメージとのギャップは非常に問題であった。アメリカ人には、世界の他の国々が知っている情報が与えられていなかったのだ。この状況は変わったのだろうか。こうした疑問は、今もウィアー氏を悩ませ続けている。11月16日、フェリシティ・エリオットは、シェア・インターナショナル誌のためにウィアー氏にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):あなたとは以前にも話したことがありますし、私の同僚が何年か前(2006年9月、2014年9月)にあなたにインタビューをしたこともあります。10月に再びあなたのウェブサイトを拝見して、統計自体がすべてを語る、事実に基づいた分かりやすい説明に感銘を受けました。何十年もの間、パレスチナ人が生きることを余儀なくされてきた環境、私たち世界が目を背けることを選んできた環境と言うべき日常的な現実が、不公正、不平等、抑圧、疎外、そして単なる狂気であることを、次から次へと示すグラフ以上に明確に示すものがあるでしょうか。しかし、私たちは知らなかった、誰も教えてくれなかった、と言う人が多いでしょう。ですから、あなたは「もしアメリカ人が知っていたなら」でそうした仕事を引き受けたのですね。

 あなたはガザ地区と西岸地区の状況に精通しています。現在の危機は予期しなかったものですか。

アリソン・ウィアー:ご存じのとおり、パレスチナ人は少なくとも16、17年もの間、圧力釜のような巨大な強制収容所で暮らし続けています。私が2001年にそこに行ったとき、すでに封鎖されているような状態でした。多くの人が知っているよりもずっと長く続いているわけです。ほとんどのアメリカ人は知らないと思います。

SI:私は、政治家、指導者、メディアが無知であることに驚いています。この地域の歴史に無知であり、まるで10月7日に突然、噴火が起こったかのようです。1967年や1917年の出来事、そして1948年のナクバについてどう思っているのでしょうか。

ウィアー:それよりもさらに前の1897年の第1回シオニスト会議から始まったと言えますが、今日に話を戻しましょう。アメリカ政府はイスラエルに資金を提供し、国際舞台でイスラエルの後ろ盾となっているので、アメリカ人にとってはかなり厄介な問題です。アメリカ人が最も情報に疎いのはおそらくそのためです。

SI:例えば、大虐殺が行われている中、バイデン大統領がネタニヤフ首相と握手を交わすなど、こういっては何ですが、ほとんどごますりのようなことを急いで行っている理由は何でしょうか。多くのヨーロッパ人は、自国の指導者たちの姿勢に戸惑い、拒絶しています。もちろん私は、軍産複合体があることや戦争が利益をもたらすことは知っています。イスラエルが地中海に位置している──地政学的に有利である──からでしょうか。

ウィアー:これは親イスラエルのロビー活動によるものだ、と私は結論づけました。どこの国の政治家も当選や再選を望んでいるため、選挙運動の資金提供者は大きな影響を与えます。他の問題に関しては、どのような立場であれ支持者がいますが、選挙運動に関しては、寄付をする人は親イスラエルの人が非常に多いのです。そして、文字どおり多くの億万長者が特定の選挙運動を支援しています。米国の政治家は、親イスラエルになるか、目立たないようにするか、すぐに学びます。
 メディアに関しては、その多くが、小規模であれ大規模であれ、イスラエルの支持者によって所有されているか影響を受けています。良い報道がないわけではありませんが、偏った解釈や偏見のある報道が多いのです。

SI:もうずいぶん前のことになりますが、あなたが実態調査旅行に行った2001年当時のガザ地区がどのような状況だったか教えてください。その時でさえ、状況が悪かったことは知っています。

ウィアー:それは、第二次インティファーダが始まった直後でした。小さな町のジャーナリスト兼編集者だった私は、調査することにしました。そのことを知らなかったのです。当時インターネットはまだ目新しいものでしたが、調べ始めると、子供を含む非武装のデモ隊がイスラエル軍に毎日銃撃されているという報道をいくつも読みました。にもかかわらず、米国の報道ではそのことについて耳にしませんでした。隠蔽工作が非常にたくさん行われていて、私はジャーナリストとして関心を持ちました。かなり早い段階で、米国がイスラエルにどれだけの資金を提供しているかを知りました。つまり、何が起こっているのかさえ知らないのに、この件に関して私たちには責任があるのです。国民は自分たちのお金、つまり納税者のお金がイスラエルの資金となっていることを知らないのです。そこで、自分で調べに行くことにしました。
 その段階では、ガザ地区からロケット弾が一発も発射されていなかったことを人々が知っておくことは重要です。しかし、多数の銃弾が撃ち込まれ、家屋は破壊され、何世代にもわたって人々が暮らしてきた屋敷がすべて破壊された地域がいくつもありました。私は甚大な破壊を目の当たりにしました。病院に行くと、ひどく苦しんでいる人や負傷者、そして銃で撃たれた多くの子供たちに会いました。多くの人にインタビューをしましたが、彼らはいつも「私たちのことをみんなに伝えて!」と言ったものです。その時でさえ、兵士たちによって生活が規制されたり指図されたりしていました。兵士たちはガザ地区や西岸地区への人の出入りを許可したり許可しなかったりしました。フェンスや検問所がいくつもありました。

SI:何十年にもわたって抑圧され、屈辱を受け、敬意を払われず、日々尊厳を奪われ、基本的人権は全く無視されていること、そこでは人生のあらゆる側面が別の力によって規制されたり制限されたりしていることを、人々は知りません。彼らには機会がないこと、劣悪な状況の下で育ち、成長しなければならないということを、親としてどのように子供たちに説明するのでしょうか。親自身がいじめや屈辱にさらされるのを目にしている子供たちに、どうやって理解させるのでしょうか。そして今、それは想像を絶するほど悪化しており、完全なる絶滅とも言える状況なのです。

ウィアー:自分の子供たちさえ守れないとき、何の権利も持たないとき、どんな気持ちなのでしょうか。事情を知る人は、ガザ地区が巨大な強制収容所であることを認めていますが、ヨルダン川西岸地区も同様です。西岸地区の町から町へ移動しようとすると、至るところに検問所──軍人が配置された検問所──があります。西岸地区でもガザ地区でも、パレスチナ人は自由に移動できません。パレスチナ人が囚われの民であることを忘れてはいけません。囚人なのです。イスラエルはパレスチナ人の出入りは制限できるかもしれませんが、その人生までコントロールすることはできません。すべては外国の力によって決められるのです。それを自分の国で想像してみてください。

SI:現在のメディアや政治家たちは、「公平」あるいは「公正」であろうとしているようです。その状況を「平等」の一つであると言っています。あなたはどう思いますか。

ウィアー:両者の間には大きな不均衡があります。それは非常に大きなものです。例えば、現在のアメリカのメディアは、ハマスが非常に強力であるか、少なくとも同等であるかのように報道しています。しかし、イスラエル軍は世界で最も強力な軍隊の一つと言われています。世界でもトップ10に入る軍事大国であることは間違いないし、トップ4だと言う人もいます。F-35戦闘機、F-16戦闘機を所有し、最高の戦車を持っています。私たちの資金で買うことができるのです。核兵器も持っていますが、アメリカの政治家はそれを口にすることさえ許されません。刑務所で暮らす人々を狙うために、あらゆる兵器や高度に発達したドローンを使っています。それは樽の中の魚を撃つようなものです!  一方、パレスチナ人は自家製ロケット弾を持っており、ハンググライダーやピックアップトラック、拳銃なども所有しています。つまり、兵器はとんでもなく不釣り合いなのです。アメリカの報道では常に、ガザから発射された数千発のロケット弾について伝えられています。ほとんどの報道が「ガザからのロケット弾」についてのみ伝えています。そこで、これについて調べることにしました。ロケット弾で実際に何人亡くなったのか知りたかったのです。30人でした。

SI:2000年からいつまでということですか。

ウィアー:今年までです。それだけの長い期間における死者数です!  もちろん、今ではそれ以上の人数になっています。現在、ガザからの空爆で死亡したイスラエル人は45人ほどになっています。何人のパレスチナ人が空爆で犠牲になったでしょうか。最初に数えたときは4,000人でしたが、今では2万人になっているはずです。善意ある慎重な人々であれば、「ハマスとイスラエルのどちらも戦争犯罪を行った」と言うでしょう。

SI:今考えるとするなら、イスラエルの意図が何なのかを問わなければなりません。最終的な目標は何なのでしょうか。次の仮説を考えてみましょう。ハマスによるひどい攻撃は、現イスラエル政府と主戦論者たちにとって、懲罰として激しい攻撃を続ける絶好の機会を与えましたが、その後も継続して「大イスラエル」樹立に対する障壁をすべて取り除くための機会を得ているという仮説です。戦時内閣にとって、唯一の「善良なパレスチナ人」とは、死者か、離散ユダヤ人のために先祖伝来の土地から逃れてきた人のように思えます。この説は間違っていますか。

ウィアー:過激派のシオニストがパレスチナ人を排除したがっているのです。

SI:極右、入植者、過激派のことですか。

ウィアー:そうです。しかしそれは賢明ではありません。人々は目覚め始めています。何が起きているか──土地の強奪、暴力、脅迫──分かっているのです。世界中の人々がこの状態を長く受け入れるとは思いません。アメリカ人は目を覚まし始めています。私はサンフランシスコ近郊に住んでいますが、つい先週末、抗議デモのためにゴールデンゲートブリッジが封鎖されました。前回それが起こったのはイラク戦争の時です。
 もし世論がひっくり返れば、過激派ではないシオニストは、パレスチナ人の残存者と彼らのための限られた土地──今よりもさらに少ない土地であっても──を受け入れなければならないかもしれないと分かっています。重要なことは、変化は遅いかもしれませんが、アメリカ人が目覚めつつあるということであり、それこそが変化をもたらすために必要なことなのです。問題は残ったままです。私たちアメリカ人がイスラエルに資金を与え続ければ、イスラエルはしたい放題するだけです。

SI:これは極めて重要なことであり、私たちの文明の汚点であり、私たち人類の瑕疵です。私たちは無法が蔓延る時代に生きています。あらゆる条約、国連憲章、人権宣言、あらゆる一連の原則、ジュネーブ条約、国際法が、単に無視されているのではなく、露骨にかつ明確に無視されています。戦争と騒乱で利益を得ようとする団体や政府の支援があるため、人道や人間性の喪失に対する犯罪は、法の支配と同様に、何のお咎めもなく無視されたままです。

ウィアー:そのとおりです。戦争と騒乱で利益を得ようとする団体や政府は、私の税金を使って人々を買収しており、ヨルダンとエジプトを買収しました。幸いなことに、国民と政府は別物です。政府がこれほど露骨であるなら、国民は自分たちの声を上げなければなりません。ですから、私たちの目標は、アメリカ国民にこれらすべてを知らせることなのです。私たちはそのことと非常に大きな、そしてあまりにも多くの場合、目に見えない個人的なつながりがあります。というのも、私たちの税金がイスラエルに渡ることによって、イスラエル社会の最悪の要素に力を与え、公正で平和で差別のない国家を目指して活動する人々を間接的に攻撃しているからです。
 アリソン・ウィアー『われわれのより良い判断に反して──イスラエル創設のためにアメリカがいかに利用されたかについての隠された歴史(Against Our Better Judgment: The Hidden History of How the US Was Used to Create Israel)』ISBN-13:978-1495910920

詳細についてはIfamericansknew.orgをご参照ください。

マイトレーヤと民衆の声―選集

Maitreya and the voice of the people──a compilation

 世界教師マイトレーヤ、世界における彼の臨在、私たちの人生を鼓舞するような彼の影響力についての引用文の選集を掲載する。この選集は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻、第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 正義(公正)のみが人間が欲する平和をもたらすだろう、そして正義が支配するときにのみ、戦争は褪せた過去の記憶となるだろう。ほとんどすべての国において、マイトレーヤはあらゆる分野にヘルパー(助け人)たちのネットワークをつくっておられる。そのようにして彼は新しい時代の骨組みをつなぎ合わせておられる。
 これらの選ばれた働き人(ワーカー)は彼らの任務を良く知っている。彼らは間もなく表面に出てきて、新しい思考を世界にもたらし、正義を人間の第一の目標にすることがいかに緊急なことかを示すだろう。このことのみが戦争の災いに、恐怖という疫病に、永久に終止符を打つことを示すだろう。そしてわれわれの経済制度の合理的な再構築のみが正義を可能にし、信頼という基盤に基づいて人類を共に歩み寄らせるだろう。そのようになるだろう。かくしてマイトレーヤの智恵と教訓は人間の思考に浸透し、影響するだろう。

(『覚者は語る 第1巻』─前例のない時─より)

 わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも加わるように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信より)

 マイトレーヤは言われます。「何事もひとりでに起こるものはない。人は行動し、その意志を実行しなければならない」(メッセージ第31信)。私たちはただ座ってほかの誰かがやってくれるのを待っていてはいけません。変化を起こしたければ私たちがそれをしなければなりません。変化を要求し、デモ行進に参加し、連帯し、合法的なあらゆる方法を使って変化を生み出すことのできる人々に変化への欲求を伝えなければなりません。誰もが、道を先導し、変化を要求し、すべての人のための正義と自由を要求する機会を持っています。……マイトレーヤにできるのは、人間を教育し、知らせ、鼓舞し、頼りになる器──世界のすべての国の民衆の声──をつくることです。それに対して世界のどんな国の政府も立ちはだかることはできません。明確な表現能力を持つ民衆を生み出すことです。平和、正義、自由を求める、知らされ、教育された世界的世論がとても必要です。そのようにして変化は起きるでしょう。

(『人類の目覚め』)

 平和と正義と同胞愛を呼びかける者すべてを、わたしは支える。兄弟たちを愛する者たちすべてを、わたしのもとに招く。彼らはあらゆる党派から、あらゆる国家から、わたしの周りに集い来るだろう。わたしは彼らの心〔ルビ:ハート〕を希望と愛で満たす、そして彼らはその数を増し、勢いを増して、世界を征服する。この過程は始まった。すでに人々の声は聞かれ始めている。ますます声を大にして、彼らは正義と平和を求める。

(『いのちの水を運ぶ者』第131信より)

 新しい声が人事の中に聞こえはじめており、国家のリーダーたちの中で敏感な心(マインド)を持つ数人によって明確に表現される。この声はわれわれの時代の最も必要とされることをますます表現していくだろう──平和、寛容、過去の過ちの許し、すべての者の利益のための協力と分かち合いである。その声は、人間同胞を愛する者すべてのハートとマインドから発せられるだろう。そして世界の再建と再生への打ち破られることのない要求が出されるだろう。その声は新しい時代の声である。それはマイトレーヤの声である。

(『覚者は語る 第1巻』─マイトレーヤの声─より)

 人間は非常に病的な状態にあるこの世界を救わなければならない。わたしの覚者たちとわたしは、そうする方法を示すであろう。世界の一般の人々によって、その努力がすでに始められているのを見て、わたしたちの心(ハート)は喜ぶ。わたしはそのような人々に今語りかけている。あなた方の声を大きく上げなさい。あなた方の必要を世界に告げなさい──平和の必要を、正義と自由の必要を、宗教や皮膚の色や人種が何であれ、すべての人間が調和のうちに生きることの必要を告げなさい。すべての人間は本質的にひとつである。彼らはわたしの兄弟であり、わたしは一人ひとりを愛する。

(マイトレーヤ、2008年3月27日、『覚者は語る 第2巻』)

 あなたの声を聞かせなさい。あなたが信じるもののために語りなさい。すべての人のための正義と自由を信じるなら、そう言いなさい。記事を書き、新聞に送りなさい。大昔からのグラマー、イリュージョン、抑圧の束縛から人類を解放するためのあなたの貢献として、このことについてあなたの意見を述べることで貢献しなさい。世界を変えなければならないのは人類自身だということを覚えておきなさい。マイトレーヤは鼓舞し導くためにやって来られますが、私たちが仕事を行わなければなりません。

(『光の勢力は集合する』)

 包括性と愛、正義と人間の精神の自由のために闘う者はすべて、彼の周りに集うであろう。分離主義と搾取、競争と貪欲に味方する者は、同じく明らかになるだろう。そして人類の前にある選択は非常に明瞭になるだろう──愛と憎しみ、分かち合いと貪欲、平和と戦争、生と死との間の選択である。マイトレーヤは(メッセージ第11信の中で)言われた。「わたしの心はあなた方の答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」と。彼の愛のエネルギーに応えて、人々はすべての国々において、様々なグループをつくり、正義と平和と正しい関係を要求するだろう。間もなくこれらのグループは世界で最も大きな、最も強力な勢力となり、平和と善意の新しい時代を招じ入れるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』)

 正義(公正さ)が君臨するまでは、真の平和は決してないだろう。一歩一歩、人間はこの論理に気づくようになるだろう。人々は、選択肢がないことを理解するようになるだろう。もし人間が生存し、栄えようとするならば、不正義と戦争を放棄しなければならない。人間はこのチャレンジ(挑戦)に応えることができるのか。人間は地球上での長い逗留のあいだに多くの栄枯盛衰に直面し、克服してきた。今日、マイトレーヤと彼のグループ(覚者たち)に導かれて、人間は自分たち自身のために行動し、正義と分かち合いへの呼びかけに応えるように鼓舞されるだろう。

(『覚者は語る 第2巻』─人々は呼びかけに応えるだろう─より)

 すべてが非常に急速に動いているので事態は政治家の手に負えない。新しい政治の時代が始まった。認識が人々を自らの基本的人権に目覚めさせ、自由とそして自らに対する、またお互いに対する責任に目覚めさせている。

(マイトレーヤの側近、『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 マイトレーヤの任務は、世界世論を活気づけて、それを数個の単純なアイディアに集中させ、人々が至るところで、正義を、自由を、呼びかけるようにすることである。正義を達成し、戦争を終わらせ、平和を創造する唯一の方法として分かち合いを呼びかけるようにすることである。平和とテロリズムの終結は正義の創造にかかっており、それを達成する方法は一つ、世界資源の分かち合いである。

(『多様性の中の和合』)

 やっとのことで、富裕国の政府は正義と平和を求める国民の要請に応えつつある。彼らの将来は、国民の声に、ますます明確に強力に響いてくる国民の意志表明に、耳を傾けるかどうかにかかっていることを、彼らは感知する。諸国の政府に理解させよう、国民の声は智恵の声であることを。それはリアリズム(現実感)と真理への呼びかけであり、健全なより良い世界につながる唯一の行動への呼びかけである。

(『覚者は語る 第2巻』─暗闇の中から─より)

 それでは、一体どこに障害があるのか。これらは人間が造ったものである、我が友よ──法の否定、人を人から分離し、子供を愛しい子供とそうでない子供とに分離する。人がこれに気づくとき、世界は息を吹き返し、新たに輝くだろう。だから、分かち合いと正義と真理の法を教えることをあなたがたの務めとなしなさい。正義と愛の顕現なしには、すべてが無に等しいことを人々に気づかせてあげなさい。人類はこの真理の発見の門口に立っている。あなたがたの中にわたしが存在することが、これを確実にする。

(『いのちの水を運ぶ者』第126信より)

 あなたは一人ではありません。世界中の何百万もの人々の一人です。正しく思考する何百万もの善意の人々の一人です。彼らに加わりなさい。彼らも、あなたと同じように世界の平和を欲しており、世界にある不正義(非公正さ)が平和を妨げていることを知っています。……人類は善に向けての途方もない力(フォース)であり、変化は民衆の上げる声を通して起こるでしょう。すべての国で民衆の声が沸き上がるでしょう。それは、人々が知ろうが知るまいが、マイトレーヤによって鼓舞され、導かれ、活性化されるでしょう。民衆の一致した意志が政府に変化を強いるでしょう。

(『人類の目覚め』)

 今日、変化の必要を認めてはいても、まだそれに抵抗する者が多い。古き使いふるされた過去の世界がくずれていくのに気づいていながら、なお古い形態にしがみついている者が多い。しかし国々に新しい声が聞こえる──希望と約束をはらんだ真理の声が、新しい時代の声が。この声は人々の心に刻みつけられていく、次第に強さを増しながら。なぜならこの声は、人間を通して語る神の声であるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信より)

 世界中に起こっている強力な出来事──今は毎日のように起こっている──は、死滅しつつある文化の死にぎわを目撃しているのであり、そしてそれは暗に新しい文化の創造を意味するという認識を人々の裡に目覚めさせている。新しい文化がどのような形を取るかは、大体においてまだ漠然として実体のないままであるが、一つの要素はすでに大衆およびメディアの心に刻みついている。つまり民衆の声の増強とその声を聞こえさせようとする決意の増大である。これがわれわれの時代の最も重要な政治的出来事である。世界を通じて、各国の国民が自分たちの運命をコントロールしつつあり、自分たちの権利を要求しつつある。人間の神性に本来備わった特性である自由を求める裡からの呼びかけがあらゆる人種、信条の人々を団結させており、その声はますます高まりながら反響を起こし、また反響を呼んでいくだろう。圧政の最後の砦が崩壊し、人間が生得の権利を受け継ぐまで、それはこだまするだろう。これがすべての人間の待望する未来である。

(『覚者は語る 第1巻』─民衆の声─より)

 人類は平和に共に生きるべきであるという希望を分かち合う者たちはすべて、わたしのために働く者たちである。平和と分かち合いと正義が、わたしの教えの中心である。この真理の光の輝くところに、わたしは目を向ける、そしてその光の管を通してわたしの愛を送る。そのようにして、わたしは働く。そのようにして、わたしはあなたがたを通して世界を変えていく。

(『いのちの水を運ぶ者』第92信より)

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、未掲載手紙の保留分が多数あり、それらはベンジャミン・クレームと彼の師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたものである。その他の掲載された手紙は新しいものであり、覚者が関わっているかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、読者の考慮のために、これらの手紙は提供されている。

平和を支持し人類の味方をするとはどういうことでしょう?

 私は(デニス・クシニッチ氏によって始められた)重要な嘆願書「平和の味方をする時が来た」に署名しました。書かれていることの一部は、「もし支持するように呼びかけられたなら、平和の味方をしよう。和解の味方をしよう。復興の味方をしよう。人類の味方をしよう。どうかこの取り組みに参加してください。あなたの声を聞かせよう!  中東での戦争を終わらせ、永続する平和を築くために、どうか嘆願書に署名してください」というものです。
 識別力を使う必要があると思います。第二次世界大戦中は、何百万という人々を殺りくしていたナチスと、ファシズムの邪悪と闘った国々の、どちらにも味方しないことでうまくいったのではないでしょうか。私たちはイスラエル(ネタニヤフ)と極右政府が、イスラエル国防軍を使って、赤ん坊や子供たち、罪のない人々を殺し、水や電力を遮断し、病院や学校を空爆しているのを知っています。これは大規模な戦争犯罪です!  彼らの目標が何であるか想像がつきます。
 マイトレーヤの愛のエネルギーは、私たちにとって非常に明らかなものです!  マイトレーヤが私たちに選択するよう望まれていて、私たちは日々の生活の中で選択を行う必要があることを知っています。不正義や悲惨な戦争を、じっと座って眺めているのは間違いです。「人類の味方をする」というのは、人道に反する犯罪に対して実際に行動することです。もちろん、外交官として働く人たちは慎重である必要がありますが、私たちは不正義や犯罪が続くことへの反対に参加する必要があります。ハマスは殺人や誘拐を行い、テロによって破壊的な犯罪を行っています。けれども私たちは、マイトレーヤがおっしゃったように、何がテロの原因なのかを知ってもいるのです。
 私は自国で平和運動に加わっていますが、そのことは、ガザでの罪なき人々に対して行われているこの悲惨な戦争に抗議することの妨げにはなっていません。

匿名希望

ぴったりのアドバイス

 10月18日に水泳エアロビ教室で、身体が動かなくなっていることに気づきました。私の指がつかんでいるロープを離せない状態でした。不意に、プールから出て家に帰る必要があると悟りました。プールの階段横に立っていても、手が手すりをつかむことができませんでした。両足はへなへなになり、後ろ向きに水深90~120cm程度の水の中に倒れました。私は方向感覚をなくしてしまい、どちらが『上』なのか分からなくなりました。「これが溺れそうになるということ?」と思っていると、頭の中の声が「そのとおり」と答えました。
 両足がゼリーのようになり、もう手遅れだと感じました。するとその声が、口を開けないように、さもないとさらに水を飲みこんでしまい、死ぬことになると告げたのです。それから「助けが向かっている!」と言われました。私にはとても長い時間のように思われましたが、その後、インストラクターが私を水から持ち上げて、「息をして!」と大変力強い大きな声をかけてくれました。病院で医師たちから、もし肺にさらに液体が入っていたら、命が危なかったのは確かだと言われました。確実に肺から水を出すために、私は4日間入院しなければなりませんでした。後になって、軽い脳卒中を起こしていたことも確認されました。一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれるもので、両手両足が動かなくなり、そこに伝えられるどんな指示にも従えなくなったことが原因でした。その日にいただいた助けにとても感謝しています。1週間後、私はまだここにいて81歳の誕生日を祝ったのですから。

キャロル・ミランダ
米国、カリフォルニア州サンホセ

活動家の仲間

 2008年7月15日の土曜日にロンドンで、急遽呼びかけられたデモに参加しての帰途でのことでした。そのデモは、ジョージ・W・ブッシュの来訪と女王の歓迎、その夜の英国首相との晩餐への招待に反対するためのものでした。
 私は地下鉄のプラットホームに立っていて、「分かち合いと正義が平和をもたらす」と書かれた私の旗を見ている人々の目が少し気になっていました。やっと列車が到着し、ちょうどドアの方へ移動していたとき、私の横から声が聞こえてきました。「あなたがデモにいたのを見かけたわ」。いったん列車に乗ると、私の仲間は、中年で熱意のありそうな顔立ちの女性で、分厚いレンズの眼鏡をかけていました。彼女は黒髪で、あらゆる類の活動家のバッジで覆われたジャケットを着ていました。彼女は真面目な様子で前かがみになって、本当に短期の告知で大勢の人々が参加したことや、非常に質の高いスピーチについてコメントし始めました。
 私たちはグアンタナモ湾で囚人となっていたモザム・ベッグのスピーチについて話しました。彼は文化的で知的な人物として、刑務所内での扱いを描写し、私は感動して涙が出ました。もう一人のスピーカーはウォルター・ウォルフガングで、数年前の労働党会議で逮捕された社会主義者です。彼はデモに来た人々や共感している世界中の人々が、ブッシュと彼のパートナーたちが過去に踏み留まっている間に、未来をつくっていくのだと言いました。別のスピーカーは、メディアが西側に住む人々に対してイラクでの戦争やイスラエルによる西岸地区の占領とガザ地区の支配について報道しないことによって、ごまかしを生み出すことに共謀していると言いました。
 それから、その女性は私に尋常でないことを言いました。「アメリカで唯一成長している分野は、軍事と刑務所よ」
 私の降りる駅が来たので、お別れを言って降りなければなりませんでした。この人が覚者であったのかどうかお尋ねしたいのです。

スザンヌ・フィリップス
英国、ウェストサセックス

【ベンジャミン・クレームの師は、その『女性』がマイトレーヤであったことを確認した】(シェア・インターナショナル誌2008年11月号)

読者質問欄

この欄では、インタビューや講演の膨大な記録の中から、ベンジャミン・クレームと彼の師である覚者が40年以上にわたるたゆみない奉仕の一環として提供してきた、幅広い話題に関する質問への回答を紹介する。

Q:マイトレーヤの優先事項の一つは中東紛争の解決策を見いだすことであり、それは彼が実際に公になるまで解決しないだろうとあなたは言われました。それは、中東の異なった信条の人々(イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒)が、世界教師としてのマイトレーヤに反応して、彼が万民のためにやって来たということを認め、彼らの分離主義がその反応から変化し始めるからでしょうか。

A:すべての宗教の原理主義者はおそらく最後までマイトレーヤを認知せず、反応しないでしょうが、徐々に認知するようになるでしょう。
 パレスチナ・イスラエル問題は、中東問題の中心にありますが、マイトレーヤの行動を通してのみ解決されるでしょう。しかし、マイトレーヤでさえ解決策を押し付けることはできず、助言するだけです。しかし、彼が世界の数え切れない人々から受け入れられ、霊的教師として、指導者として尊敬されているということが、最も狂信的なイスラエルのユダヤ人とパレスチナのイスラム教徒にとって、共存の必要性を受け入れるのを容易にするでしょう。それはパレスチナ人に正義が与えられたときにのみ起こり得るでしょう。完全に正義が行われたときにのみ、イスラム教徒にとってその解決策は受け入れられるものとなり、渋々ながらイスラエル人にも受け入れられるものとなるでしょう。彼らは徐々に共存することを学び、正義の状態の中でのみ共存することができるでしょう。さもなければ、必然的に両者の間の戦いは続くでしょう。
 中東問題が解決しない限り、世界に平和が存在することは決してなく、平和が存在しなければ、人類の未来は非常に危ういことを私たちは知っています。イスラム教徒はイマム・マーディを待望し、ユダヤ教徒はメシアを待っています。多くの人々はマイトレーヤをそのような存在として認知するでしょう。このことが、彼らのお互いに対する立場を和らげると確信します。
 しかし重要なことは、パレスチナ人に正義が与えられなければならないということです。西岸地区はパレスチナ人の祖国としてヨルダンの故フセイン国王から与えられたものであり、それが意味するのは西岸地区全体であり、これまでパレスチナ人に与えられた小さな部分のことではありません。主にレバノンに留まっている470万人の難民を祖国に帰還させる必要があり、エルサレム──イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒にとって非常に重要な都市──の地位は、これら三つのグループすべてにとって開かれた中心的な都市に変わる必要があります。この和解をもたらすにはマイトレーヤの出現が必要だと思いますが、そうなるでしょう。

Q:それには時間的な期限があるのでしょうか。

A:時間的な期限は私たちがつくるものです。その地域の人々の意志の問題です。彼らが期限を設けます。彼らが変化を望み、紛争解決を受け入れ、公正な和平を可能にするならば、それは非常に短期間に起こるでしょう。それは双方の狂信的なグループの抵抗にかかっています。しかし世界全体が変わるとき、これらの小さな地域も、それがいかに重要な場所であろうと、平和的解決をもたらす変化に抵抗することはどんどん難しくなるでしょう。
 やがてすべての人々が平和な世界を欲するでしょう。気の狂った戦争屋だけが戦争を欲し、彼らのビジネスや特定のグループの利益のためにそれを望むでしょう。しかし、全体としての人類が平和の絶対的な必要性を知るとき、戦争そのものの終わりが達成されるでしょう。これらの事実を教えることがマイトレーヤの仕事です。それは人々がすでに知っていることを非常に効果的に伝えることです。すべての人が平和の必要を知っていますが、いまだに戦争が起こります。それは人々が、戦争を利用することでバランスを回復できると思っているからです。しかし、世界全体が一定の方向に進むとき、小さな部分もそれに従うことになるでしょう。

Q:覚者方は様々な宗教を統合するでしょうか。もしそうだとしたら、どうやってそれを行うのですか。

A:マイトレーヤは宗教的教師としてではなく「霊的(スピリチュアル)」教師としてやって来られます。いのちのあらゆる側面は根本的に霊的です──私たちを益するあらゆるもの、私たちを高次のレベルに導くものは、実際、霊的なことです。ハイアラキーの目的はすべての宗教を統合することではありません。それぞれの宗教は存続するでしょうが、覚者方の臨在と人間のより良い理解によって清められ、純化されるでしょう。次第に、必ずしも新しい宗教ではなく、崇拝というよりも呼びかけを通して、神を信じるということではなく神についての認識と経験に関わる呼びかけを通して、神性への新たなアプローチ(関わり方)が現れるでしょう。

Q:『大いなる接近』という著書の中であなたは、預言者モハメッドであった覚者は今イスラム教に責任を持っていますか、という質問に対して「いいえ」と答えています。しかし、イエスがキリスト教について行うことと同じことを、モハメッドはイスラム教に対して行う(人間のつくり上げた独断的教義をゆさぶることなど)と述べたと記憶しています。

A:預言者モハメッドはイスラム教に責任を持っていますが、来るべき時代に世界に公に出て来る覚者方の一人ではありません。イスラム教を浄化する仕事(イエス覚者によってなされるキリスト教の浄化と同じような線に沿ってなされるその仕事)は、モハメッドであった覚者が指名するイニシエートによって実行されるでしょう。

Q:もしも、あなたの師やキリストが今日、国連安全保障理事会と世界の指導者たちに直接語りかけることができるとすれば、中東の、またイスラム世界全体との真の永続的な友好関係を固めるために何を助言されるでしょうか。

A:世界中に必要不可欠な資源を分かち合うことで、正義と自由を創造することです。分かち合いは不可避であり、そのことを理解し実行するのが早ければ早いほど、すべての人々にとっての平和と安全も早く達成されるでしょう。
 これは中東にとっても、世界全体にとってもそうです。

(出典:『人類の目覚め』)

Q:パレスチナとイスラエルの両者に、平和と寛容に達するための交渉に応じなければならないと確信させるためには、何が必要でしょうか。(2009.1)

A:彼らが交渉しなければならないと言うのは簡単ですが、双方の隔たりは非常に大きく、彼らが共存していくためにはマイトレーヤの存在が必要であると私は確信しています。交渉による平和は、公正で持続するものでなければなりません。これまでのところ、パレスチナは公正で正義にかなった解決策を提示されていません。イスラエルもまた本質的な違いのある事項について交渉に応じていません。
 かつて南アフリカをアパルトヘイトの廃止に追い込んだような世界的な通商停止措置が、イスラエルを交渉のテーブルにつかせるための最も効果的な方法だと思います。

Q:イスラエルのような国の製品をボイコットすることは本当に効果的ですか。ボイコットによってその国の貧しい国民が常に被害を受けることはないのですか。(2011.10)

A:それは国によります。ボイコットは国際社会が不法な慣行を承認しないことを示すための方法です。それはかなり単刀直入なやり方であり、ボイコットの種類によっては、その国の豊かな人、貧しい人、またはすべての市民に影響を与えます。

Q:1967年の六日間戦争の間にイスラエルが行った行為が“邪悪”の性質を持つものだとしたら、彼らがパレスチナ人、特にガザ地区の人々に対して行っている行為に関しても同じエネルギーが働いているのですか。(2009.1)

A:はい。

Q:2010年6月、イスラエル軍は約700人の元パレスチナ活動家の乗っている船に乗り込みました。約9名の活動家が殺され、多くが逮捕され、残りは追放されました。(1)これはイスラエル政府が、あなたが「非道なエネルギー」と呼ぶ、第二次世界大戦で敗北した反キリストのエネルギーの残余物に影響を受けているために行われた邪悪な行為ですか。(2)これは、あなたの情報によれば、イスラエルの政府と軍の多くの人々が過去生においてドイツ軍の将校であり、ナチのイデオロギーの支持者だったという事実にもよるのですか。(3)あるコメンテーターによれば、イスラエルは、海上で船に乗り込む代わりに、船を着岸させて人々を逮捕することもできたはずだといいます。イスラエルは、イスラエルを軽視するなというメッセージを送るために敵意に満ちた行為を選んだのですか。(2010.3)

A:(1)はい。イスラエル政府が(アメリカのペンタゴンと連携して)中東の緊張を維持し、世界全体の緊張とストレスを高めるための決定をした背後には、それがあります。(2)はい。(3)はい。

Q:イスラエルの軍事力はアメリカの融資と供給に依存しています。アメリカと世界の経済崩壊は、イスラエルとパレスチナの間の紛争に肯定的な影響を与えるでしょうか。(2009.1)

A:オバマ氏はすでにアメリカがイスラエルの味方である旨の発言をしていますが、経済的圧迫のためにアメリカの財政支援はいくらか減ることになるかもしれません。いずれにせよ、この二つのグループを和解させるにはマイトレーヤが必要だと思います。

Q:短期的にはマイトレーヤは疑いなくイスラエルとパレスチナの間の平和のための領土協定を示唆なさるでしょう。しかし、長期的には、イスラエルという国家は公的に存在することをやめ、再びパレスチナの一部として区分がなくなるのでしょうか。(2010.11)

A:いいえ、イスラエルが存在しなくなるとは思いません。そうなるにはあまりに時間が経ち過ぎています。しかし二つの国家は隣国として、地域の資源を共に分かち合いながら共存するでしょう。

Q:2011年7月の終わりに、10万人を超えるイスラエル人が路上に出てイスラエルの社会的不正義と生活費に反対しました。これが「イスラエルの春」の始まりで、イスラエルとやがてはパレスチナにおけるより公正な社会に結び付くものかどうか、あなたの師はコメントしていただけますか。(2011.9)

A:それは正しい方向へのスタートです。

Q:新しい世界秩序におけるイスラエルの役割は何ですか。(2010.11)

A:新しい世界秩序におけるイスラエルの役割は、パレスチナでの行為に対する許しを請うことです。それからイスラエルとパレスチナという二つのしっかりとした発展力のある国家をつくるために、パレスチナの土地を分けるという現実に取り組むことです。イスラエルの未来は、悔い改めてイスラエル国民の天性の善意を復活させ、パレスチナの土地にイスラエル政府がつくっている邪悪を克服することです。

Q:(1)マイトレーヤは、(テレビインタビューで)ガザの封鎖が世界の注目を集めているイスラエルとパレスチナの状況について質問を受けましたか。そうだとすれば、(2)彼の答えは一般的にどのようなものでしたか。(2010.8)

A:(1)はい。(2)マイトレーヤはパレスチナの悲劇的な現状を嘆き、彼の見解をはっきりと述べました。彼はアメリカに対し、イスラエル政府の残酷な行為を支援するのではなく、この非人道的な封鎖を終わらせ、和平交渉を始めるためにイスラエルに対する影響力を用いるべきだと述べられました。

Q:ヨルダン川西岸地区(および東エルサレム)へのユダヤ人による違法な入植は、公正な和平協定を可能にするために立ち退かせるべきですか。(2011.8)

A:はい。

Q:幾つかのパレスチナを支援するグループや組織は、一つの国で同じ民主的権利を持つユダヤ人とパレスチナ人の市民による一つの国家による解決を求めるパレスチナの願いを支持しています。ハイアラキーはこのような解決策をどう考えますか。(2011.8)

A:素晴らしい解決策ですが、それはおそらく達成不可能でしょう。したがって、ハイアラキーは二国家解決に賛成しています。

Q:『シェア・インターナショナル』誌は、中東問題、パレスチナ・イスラエル問題のような地域の問題に多くの関心を寄せているようですが、なぜこれらの記事に多くの頁を割くのですか。(2006.1)

A:なぜなら、そこで起こっている紛争を解決することが世界平和に不可欠だからです。

(出典:『多様性の中の和合』)

2023年11月号目次

 

今月号の内容概説

中東の危機— 覚者の視点
行動の必要性、 中東、 平和運動を促進する
マイトレーヤからのメッセージ

賢者の言葉

「民間人を標的にすることは、 誰がやったとしても戦争犯罪である」
サンダース氏は言う、「子供や罪のない人々がハマスの行為で 処罰されてはならない」
ジェイク・ジョンソンによる二つの報告

イスラエルの人権団体がネタニヤフ首相の「犯罪的な復讐政策」を非難

イスラエルの友人たちへ
このようなわけで私はパレスチナ人を支持します
イラン・パペ

ローマ教皇フランシスコは、世界が 「限界点」 に近づく中、 気候変動対策を促す
オリビア・ロザンヌ

人工知能 : 良い面、悪い面、 危険な面
シェア・ギルモア

イランの活動家がノーベル平和賞を受賞
シーダ・コーランギ

時代の徴
宇宙の兄弟たち、 彼らの霊的使命と宇宙船-UFO

S.O.P.-われわれの惑星を救え!
パリ協定後初の世界的な進捗評価

マイトレーヤの教え—選集
新しい時代の祈り

国連を通してイスラエルとパレスチナを救う
ジェフリー・D・サックス
イスラエルとパレスチナにおける平和と正義

編集長への手紙
正真正銘のメッセージ 他

読者質問欄
回答 ベンジャミン・クレーム

今月号の内容概説

 世界情勢における最近の恐ろしい展開は大きな試練であることを国際社会は知っている──それは私たちの人間性への挑戦である。宗派主義を乗り越え、すべての者を抱擁し、そうすることで「人類という褒美に目を離さないようにする」能力が試されている。
 事実に向き合い、真実を認識しなければならない。このような悲惨な状況における課題は、事実をはっきりとさせることである。大見出しやうわさが入り乱れ、「ジェノサイド」「民族浄化」「戦争犯罪」「アパルトヘイト」といった言葉が拡散している。未来に目を向け、南アフリカにおけるアパルトヘイトの苦々しい後遺症を克服するのを助けるため、マイトレーヤは「真実和解委員会」の設立を鼓舞された。その委員会においては、どれほど苦痛であっても、真実と過失に向き合わなければならなかった。
 私たちは選択することを求められている。もちろん、どちらに味方するかを選ぶのではなく、正義を、いのちと同胞愛を、許しを、復讐への願望の放棄を選ぶことを求められている。すべての思いや衝動、行動が今や、かつてないほど重きをなす──私たちの集合的な未来は私たちの選択にかかっているからである。プロパガンダによって煽られ、金銭的にもうけたり権力を保持したりしたいと考える人々によって操られているため、分断と憎悪が幅を利かせてきた。政治と金融の両方における国家主義、過激主義、ファシズムが、「われわれ対彼ら」という分離主義の概念を生み出してきた。そのような態度は捨て去られねばならない。私たちが一つの惑星上の一つの人類として自分たち自身を知るような世界において、そうした態度に居場所はないからである。各国の大統領や首相は盲目で無知であるように思える。彼らの領土的な利己主義と政治的なパワーゲーム(駆け引き)は災厄に拍車をかけるだけである──彼らがこの災厄を食い止めることはできないかもしれない。もっと多くの国々がこの非常に危険な状況に巻き込まれるのを防ぐために、あらゆる努力がなされなければならない。
 覚者方の洞察を提供するための努力の一環として、同じくらい説得力のある何十というテキストの中から、ベンジャミン・クレームの師である覚者の三つの記事を選んだ。「マイトレーヤの教え」という選集は今、まさに切実に必要とされている。
 このような切迫した情勢の中にあっても、記事の幅広さに関してはバランスを保とうと努めた。「われわれの惑星を救え(SOP)」の欄に掲載された報告に見られるように、環境と地球の健康に関しては引き続き早急な対応が必要である。ジェフリー・サックス氏は国連に対して、今こそ役割を果たすよう呼びかけるとともに、「民族浄化」に言及している(「国連を通してイスラエルとパレスチナを救う」参照)。一方、シェア・ギルモア氏は「人工知能:良い面、悪い面、危険な面」でAIの最良の点や最悪の点を明らかにしている。今年のノーベル平和賞受賞者であるイラン人の人権擁護者、ナルゲス・モハマディ氏の勇気と決意には称賛と驚嘆の念を禁じ得ない。
 民衆の声はますます大きくなっており、解決策を求め、正義と平和を要求している。イラン・パペ氏のような率直な物言いをする批評家も数名選ばれている。パペ氏は歴史家であり、パレスチナとイスエラルを苦しめる血なまぐさい歴史と不正義について記した多くの本の著者である。ベンジャミン・クレームは読者質問欄において、知恵の覚者との密接な関係によって情報を得ながら、「アンホーリー・ランド(神聖でない土地)」の事情についての見解を提供している。
 私たちは重大な選択に直面している。「人の、国家の、人類種族の歴史の中で、人間は、いのちのリアリティ(実相)に自分自身を向け直して、存在の目的とその目的がよりよく達成されるための手段を理解することを求める時が来るのである。
 ……間もなく、至るところにいる人間が彼らの選択の結果を深く考察することを要求されるだろう。彼らの決断に、この世界の未来がかかっている。
 今や非常に間もなく、マイトレーヤが諸国家に重大な選択を提示するだろう──現在の脅えた自己破壊的な様式を続けて、皆ことごとく消滅するか、あるいはマイトレーヤに従って、より簡素な、より健全な、より安全な生き方をするか、それは地球上のすべての人間のためのより幸せな未来を保証し、そして人を進化しつつある神の子としての運命(さだめ)に再び結び付けるだろう」(「人間の重大な選択」──覚者より、ベンジャミン・クレーム筆記)
 2003年11月、マイトレーヤはアムステルダムにあるシェア・ネザーランド・インフォメーションセンターをファミリアの姿で訪問された。彼はもちろん、自分自身をマイトレーヤとは名乗らなかったが、私たちは彼が誰であるかを知っていた──これは2回目の訪問であり、それより3週間前の最初の訪問の後、ベンジャミン・クレームの師によって、ある役割を演じているマイトレーヤであったと確認されていたからである。「……私たちが困難な時代に差しかかるのは本当です。私たちは奈落の底の淵まで行くでしょうが、落ちません。なんとか切り抜けて、淵から落ちたりはしません。……すべてのことはうまくいくでしょう。すべては良くなります。恐れることは何もありません。私は全く疑っていませんよ! ……いかなる疑いもありません」。情報通である賢い訪問者の役割を引き続き演じながら、彼はこう言った。「マイトレーヤがいかに強力であるかを忘れないように。人々はマイトレーヤがどんなに強力な方かを忘れるのです!」
【ベンジャミン・クレームの師は、その『訪問者』が実際にマイトレーヤであったことを確認した】
シェア・インターナショナル誌2004年1月号

「マイトレーヤの計画は人類を活気づけ、人類の前に差し迫っている大きな危険に目覚めさせ、いかにして自滅を避けるかを人類に示すことです。それは、もし私たちが最初のステップを踏み出すならば、非常に単純である、と言われます。……
 何にもまして、人類は平和を確立する必要があります。平和がなければ、人類の未来はないでしょう。なぜなら私たちはこの世界を、生きとし生けるものすべてを破壊してしまうことができる核能力を持つからです。どのようにして平和を得るか。それが基本です。次々と国々を攻撃する最近のアメリカ政府やイギリス政府のやり方が、世界に平和をもたらすことは絶対ありません。世界のテロを終わらせることさえできないでしょう。世界そのものが変わるまでは、テロ行為は決してなくならないでしょう。
 世界に平和を創造し、テロ行為を終わらせる方法は一つしかありません。それは正しい(公正な)世界を創造することです」
(ベンジャミン・クレーム、『全人類のための世界教師』)

中東の危機──覚者の視点

 世界の最近の危機については、シェア・インターナショナル誌から通常とは違った反応が必要とされると思われる。そのため、ベンジャミン・クレームの師である覚者による三つの記事からの抜粋を掲載したい。
 世界はイスラエル・パレスチナ紛争の激化を深く憂慮している。今月号においてできるだけバランスの取れた方法でこの状況を提示するために、マイトレーヤの教えとベンジャミン・クレームおよび彼の師の著作が引用されている。
 永続する平和的な解決策は、万人のための正義にしか基づき得ない。現在の惨事は、パレスチナ人に対する長期的な不正義と抑圧という観点から見られなければならない──それは1948年から何十年にもわたって続いている。
 この複雑な問題に対するわれわれの貢献は限られていることは承知している。ベンジャミン・クレームは多くの書籍やこの雑誌の中で、解決や和解を目指さなければならないものの、「この和解を成立させるためにはマイトレーヤ御自身が必要でしょう」と指摘してきた。
 次の記事は少し前の出来事や緊張について述べているが、イスラエル・パレスチナ問題への解決策を見つけるのに国際社会がこれまで失敗してきたことが、いかに今日の恐ろしい戦争につながったかについての洞察も提供している。分かち合いと正義が、この紛争や他の紛争を解決するに当たっての鍵である。
 次の三つの記事はベンジャミン・クレームの師によるものである。

行動の必要性

 すべての者により良き生活を保証する人間の計画と夢を実現するために、行動が必要なことを、わたしはこれまでに何度も述べてきた。マイトレーヤが言われるように、「何事もひとりでに起こらない。人間はその意志を実施するために行動しなければならない」。〔*〕このことを念頭において、最も注目を必要とする問題を見てみよう。そしてそれらの解決に何らかの光を当ててみよう。
 解決が待たれる主要な問題は、公正で持続的な平和の達成である。今日、平和なしには、人類にとって未来はない。諸国家はすでにこのゴールに向かってゆっくりとにじり寄っているのだが、本当の平和が確保される前に、まず一定の基本的条件が満たされなければならない。
 まず初めに、本当の平和は信頼に依存する。その信頼は、正義の法が成就されるときにのみ生じるのである。金持ちと貧乏人の生活様式の間の隔たり、富める国と貧困な国の生活様式の間の隔たりはますます拡大しており、それが今日、平和の達成に最大の障害となっている。多様なイデオロギーが分裂的な役割を果たしているが、しかしこの要素の影響力は減少しつつある。それよりもずっと重要なことは、先進開発国に深く染み込んだ自己満足感と貪欲である。
 平和はバランス(均衡)から生じる。バランスが欠けるとき葛藤と戦争が生じることは確実である。バランスを達成するには、国家も国民もすべてが相互依存しているという認識が、そしてすべての者の必要は公正な分かち合いによって満たすことができるという認識が必要である。その認識が目覚めて、そしてそれに続いて行動が起こるまでは、われわれが見ることができるのは不安定な世界である。世界の半分が飢えており、毎年何百万も飢えている間は、本当の平和は夢にすぎない。
 中東における現在の危機は、発展途上国に武器を売ることの愚劣さを、産業大国に思い知らせた。この利己的な貿易によって野心が育成された国家はたくさんあり、イラクはその一つにすぎない。西洋諸国の工場が、世界中の専制君主や保守反動の政権を維持することで繁栄するということは許されるべきではない。……
 現在の状況の解決は、アラブとイスラエルの間の調和なしには、そしてイスラエルの建国以来、ズキズキとうずいてきた激しい敵意に終止符を打つことなしには、不可能である。パレスチナの人々は彼らの故国を持たなければならず、そして持つようになるだろう。長い間苦しんできたあのグループの正当な志向を満足させるものは、それ以外にない。そしてそれ以外には、長い間、繰り返し発生して中東地域に絶えず緊張をつくり、かくして世界の平和を脅かしてきたところの危機を終わらせる方法はない。
 出来事(イベント)は急速に進行している。もし指導者たちが現在のこの機会をつかみとるならば、そして、賢明な長期的な見解をもって、軍事力を行使しようとする手を引っ込めるならば、敵意と戦争の終わりを、そして資源の公正な分配と、諸国家間における新しい健全な関係の出現を、世界は目撃することができるだろう。
 このことのために、マイトレーヤは長い間、懸命に働いて来られた──様々な危機の中で入れ替わり登場してくる主役たちに助言を与え、彼の洞察と広い見解を授けることを試みてこられたのである。マイトレーヤの努力に彼らは徐々に反応してきており、マイトレーヤが世界の前に公に出現することのできる時期はそれだけ早められる。〔*〕=マイトレーヤからのメッセージ第31信
(『いのちの水を運ぶ者』を参照)
(シェア・インターナショナル誌1990年11月号)

  • 前世紀に、世界は二度、全面戦争に、すなわち一つの戦争の二つの恐ろしい局面〔訳注=第一次と第二次世界大戦〕によって震撼させられ、何千何百万人もの犠牲者を出した。それぞれが「戦争を終わらせるための戦争」となるはずであった。しかし、いまだに、さらに強力な破壊力を持つ兵器で、もう一度、力比べをすることを企み、計画する者たちがいる。戦争は何事も解決せず、何も証明せず、地球の住民に苦痛と喪失を加えるだけにすぎないということに人間が気づくまで、一体どのくらいかかるのか問わねばならない。……マイトレーヤが今にも彼の公の使命を始めるとき、彼はこの問題とその結果に人間を直面させ、そして彼の解決法と助言を提供するだろうことを確信してよい。戦争は冒涜であり、それに関わるかどうかに関係なく、それはすべての人間に対する犯罪であり、嫌悪されるべきことであることを、彼は人々に思い出させるだろう。もし人類と低位王国が生き延びようとするならば、戦争をそのように見なさなければならないと彼は言われるだろう。分かち合いと正義のみが人間の未来を保証するだろうと、彼は言われるだろう。和合と協力に励みなさい、地球上の人間はひとつであるのだから。「あなたの兄弟をあなた自身として見なしなさい」、そして神聖への最初の一歩を踏み出しなさい。(「戦争の冒涜」、シェア・インターナショナル誌2009年9月号)

中東

 中東における最近の出来事が、困難に満ちたあの地域に新しい方法で世界の注目を集中させた。放置しておけば、そこにある多くの問題はおのずと解決するか、なくなるだろうという考えは消え去った。紛争や分裂はあの地域特有であり、もしその地域だけに抑えられていれば、大した問題ではないという考え、そして歴史的、戦略的に重要な世界のこの部分のためにできることは何もないという考えは過ぎ去った。
 近代戦争の性質と技術的進歩がそのような考え方を変えさせ、それは国連があの舞台において果たす役割の再評価につながりつつある。中東を非核地帯にするという可能性が、初めて、真剣な注目を集めつつある。また、多くの陣営の中で、初めて、イスラエルとパレスチナ紛争への最終的な公正な解決がこの上なく重要だと考えられはじめている。他方、民主的改革を要求する者たちの声の中に新しい緊急性が聞かれる。
 ここに、世界の諸国家がこれらの多くの問題にエネルギーと智恵をもって対処する機会とチャレンジが横たわる。覇権を競って相争う多くの派閥や利害を統御しておくために、自由放任主義で十分だろうという日は過ぎ去った。
 国際社会はこの地域に、平和と繁栄を維持する責任を受け入れなければならない。そして新しく確立された権威を利用して、様々な民族の代表を交渉の席に集わせて、真剣な交渉に伴う妥協に基づく協定の実施を保証しなければならない。そのようにしてのみ、公正で長続きする解決が見いだされ、そして真の平和が回復されるだろう。そのような行動のための時は熟している。長い年月、世界平和を脅かし、そして今回、文字通り太陽を暗くしている黒雲を永遠に吹き飛ばす時がやってきた。
 そのような協定に到達することは、そしてそのような行動を実施することは容易ではないだろう。簡単な解決法は手近にない。様々な争い合う者たちが、広範囲な変化を求めるアプローチではなしに、あの地域の将来の見直しを、現実性をもって見る用意があるかどうかに、多くがかかっているだろう。彼らが智恵と善意をもって問題に対処することを拒むならば、未来はまさに厳しいものとなるだろう。
 いまその状況に取り組んでいる者たちよりもずっと賢明な方たちが、助言を提供してくれる時はそんなに遠くではない。長い間、引っ込められていたハイアラキーの手が、間もなく公に援助のために差し延べられるだろう。これを心に置いて、長い間苦しんできた世界のあの部分の将来をもっと希望をもって見ることができるだろう。そして新しい光が憎悪と戦争の暗雲を散らすのを見るだろう。
 最近、イエス覚者が、戦い合う両側の兵士たちにビジョン(幻影)で姿を現した。そして両側がそれぞれに、彼の出現は自分たちの大義について祝福してくださったものと主張している。間もなく、マイトレーヤ御自身が大勢の人々に姿を現されて、彼の援助を提供されるだろう。もしマイトレーヤの導きに従うならば、世界を健全で安全なものに戻すことができるだろう。そして中東において現在分割され疎外されている人々の、当然なる同胞愛の実践に道が開かれるだろう。(シェア・インターナショナル誌1991年5月号)

平和運動を促進する

 国家が世界のために良いと考えることのために行動を起こすことが、しばしば世界的規模の大混乱を引き起こす。彼らの行動を取り巻くグラマー(幻惑)の霧があまりにも深く、彼らの思考があまりにもイリュージョン(錯覚)に満ちているので、理由はともあれ、大きな害と多くの苦しみと災難がもたらされる。
 今日において然りである。……
 それゆえ、中東における平和がいかに必要か、パレスチナ人に本当の正義と持続可能な故国が与えられることがいかに必要かが分かるだろう。これが今日、人類の直面する最も重大な問題である。それを解決することができなければ、世界にとって悲惨なことになるだろう。
 この悪質なフォース(エネルギー)を決定的に征服するためには、ハイアラキーと人類の両方の結合した知恵と意志の力が要るだろう。かくして、この脅威の本当の性質を人間が明確に理解することが必須である。人々は組織し、統一して行動しなければならない。
 パレスチナ人の抑圧を終らせることを呼びかけ、そうしてイスラエルの人々につきまとう恐怖感に終止符を打つことである。国際連合はスーパーパワー(超大国)に立ち向かい、アメリカとイスラエルの両方にあらゆる限りの圧力をかけて、平和運動を促進しなければならない。世界の民衆はすでに行進している。彼らはその声をさらに強めて、平和が彼らのものであることを要求しなければならない。彼らが未来を受け継ぐ者たちであり、それを平和のうちにつくり上げなければならない。
 覚者であり、あなた方の兄であるわたしたちは、わたしたちの役割を果たすが、しかしわたしたちはあなた方の理解と意志の欠如によって足枷をかけられている。よって告げる。恐れることなく行動しなさい。賢明で勤勉なやり方で行動しなさい。そうすればすべてが良くなるだろう。
(シェア・インターナショナル誌2003年7月号)

マイトレーヤからのメッセージ 2008年3月27日

「……あなた方の声を大きく上げなさい。あなた方の必要を世界に告げなさい──平和の必要を、
正義と自由の必要を、宗教や皮膚の色や人種が何であれ、
すべての人間が調和のうちに生きることの必要を告げなさい。
すべての人間は本質的にひとつである。
彼らはわたしの兄弟であり、わたしは一人ひとりを愛する。……」

(パリのラジオ局「Ici & Maintenant」でのベンジャミン・クレームへのインタビューの最後に伝えられた)

マイトレーヤの教え ―選集

  Maitreya’s teachings── a compilation

世界教師マイトレーヤ、世界における彼の臨在、私たちの人生を鼓舞するような彼の影響力についての引用文の選集を掲載する。これは三つの選集のうちの2番目のもので、最後の選集はシェア・インターナショナル誌12月号に掲載される。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻、第2巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 マイトレーヤが世界の前に現れるとき、人はこの方を以前から知っていたことを、そして、彼の教えは予想外のものではなく、彼らの思考のレベルを超えるものでもないことを悟るだろう。彼は実に単純明快であり、すべての者が理解できるだろう。
 まさに彼の単純さこそはびっくり仰天させるだろう。にもかかわらず、ほとんどの人は彼らが聞く教えを新しい方法で、突然悟ったような真理として、新しく彼らのより深いレベルに触れる真理として経験するだろう。アイディア(理念)は単純かもしれないが、それは人々の心(ハート)に共鳴し、新鮮で活気あるものとして感じるだろう。
(『覚者は語る 第2巻』─最初のステップ─より)

 わたしの教えへの鍵は、あなたがたが知っているように、分かち合いの原則にある。人間が為すすべてのこと、人間が為すであろうすべてのことは、単純(シンプル)な基本的な真理に基づく──即ち、わたしたちが神と呼ぶ方から、すべての人間のための摂理が流れ出づるということである。これを事実として受け入れなさい、我が友よ、そしてあなたの霊性を顕しなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第69信より)

 彼は本質的に「霊的教師」であり、世界の政治、経済、社会的必要への関心を包含しています。彼は世界教師であり、宗教を持つ人にも持たない人にもすべての人々にとっての教師です。多くの人々は宗教的な道だけが霊的な道だと思いがちです。それは神を体験するための多くの道の一つにすぎません。私たちはあまりにも深い物質主義の中に政治や経済を覆い隠したので、今日のような危機的な状況を迎えたのです。私たちはすべての人々のために、分かち合いと正義と自由を通して霊的な政治と経済を持たなければなりません。……
(『多様性の中の和合』)

 わたしの計画は、真理の単純(シンプル)な教えを世界に放つことである──人間は一つであり、すべてが兄弟同胞である、神はすべての人間を平等に愛する、自然は、すべての者が分かち合うように、その食物を提供する。わたし自身、人類の体験を経てきた者であるから、人間が窮地を切り抜けていくための答えを知っている。変化し、人間同士が正しく交わり、神の意志を正しく顕していくための単純な方法を教えよう。
(『いのちの水を運ぶ者』第55信より)

 マイトレーヤの思考の中心的なものは、一体性についての概念であることを発見するだろう。人間は彼ら自身をひとつとして見なければならないことを、各人が和合した全体──人類家族──の部分であり、そして彼らがやることすべてがその一体性を反映しなければならないことを、マイトレーヤは請け合うだろう。このリアリティ(実相)を十分理解し得ないことが、われわれのすべての困難や苦労、不調和や恐怖、葛藤や戦争につながっていると主張されるだろう。
 「あなたの兄弟を自分自身として見なさい」とマイトレーヤは言われる。すべてのものがそこから取ることのできる国際的な貯蔵庫をつくりなさい、そのようにして分かち合うことによってのみ、世界は再生される、というのがマイトレーヤの教えである。
(『覚者は語る 第Ⅱ巻』─人類の一体性─より)

質問 マイトレーヤが出現されるとき、私の意識のレベルは自然に上がりますか。特別な訓練をする必要がありますか。
答 意識的な認識の増大は、マイトレーヤのエネルギーと教えにその人がどれだけ反応することができるかによります。“自動的”に起こるものは何もありません。最も大切なことは“真我”を知ることであり、そのために最も容易な方法は心(マインド)の正直さと、生気(スピリット)の誠実さと無執着を実践することである、とマイトレーヤは言われました。この過程を助けるために、マイトレーヤは「新しい時代の祈り」を授けてくださいました。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 マイトレーヤは人間がこの地上に存在する理由を教え、この目的を成し遂げる方法を教えるだろう。各人の裡に、「光の存在(Being)」が宿ることを教え、そしてその存在になることを鼓舞されるだろう。人間と神の間には、無知と恐怖以外の何ものも立ちはだかっていないことを思い出させるだろう。人間をその罪意識から解放し、喜びに向けさせるだろう。罪意識も恐怖心もなくなると、人は愛を知ることを示されるだろう。
(『覚者は語る 第2巻』─驚嘆すべき出来事、門口にあり─より)

 人類の特質に関する教えの中で、マイトレーヤは「真我のみが重要である」と言われる。真我を神、主、絶対と同等視される。「あなたはその真我であり、不滅の存在である」。われわれの苦痛や苦悩は、われわれが自分たちを真我の乗り舟──肉体、感情情緒、知性(マインド)の創造物──と同一認しているという事実のためであると言われる。自分自身に問いなさい、「私は誰か」と。そうすれば、真我を、肉体と、あるいは自分の感情、またはエネルギー構造と、あるいは自分の知性(マインド)の創造物、つまり自分の信念や思考と同一認している自分に気づくであろう。マイトレーヤは自己尊敬、認識、無執着の重要性を強調される。「自己尊敬は認識の種子である」と言われる。「無執着なしに救済はない」
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 「わたしは新しい宗教を創始するために来たのではない。あなたたち一人ひとりは自分たち自身の宗教的伝統の中で成長し続けるべきである。わたしは信奉者をつくるために来たのではない。あなたがわたしを見るときがきても、わたしの後を追いかけてはならない。もしわたしの後を追いかけるならば、わたしを見失うだろう」。「わたしは真我実現の術を教えに来たのである」。これはイデオロギーでも宗教でもなく、あらゆる宗教の人々に、そして宗教を持たない人々すべてを益するものである。「わたしはすべての人々に属する」
(『いのちの法則』)

 根本的に、彼が言わんとすることをわれわれはすでに知っているし、真実として受け入れています──すなわち、正しい人間関係が人生の根本であるということ。一瞬一秒、われわれは、己の理念と行為によって、原因をつくり出しており、その結果が、良きにつけ悪しきにつけ、現実のわれわれの人生なのです。これが原因結果の大法則です。
 この法則と再生誕の法則との関係を理解するならば、すべての関係が害をなさないものでなければならないことを悟るでしょう。正しい関係ということの正しさ、必然性、その「常識的な当たり前さ」を納得するようになるでしょう。
 これがマイトレーヤの教えの特質であり、根本的には、われわれがすでに知っているところのものですが、彼はそれを繰り返し、また、それを実際に行う方法を示される──国際的なスケールで、分かち合いと協力を通して。そして、恐怖を人の心から取り除くでしょう。飢えの恐怖、戦争の恐怖、今日何百万の人間の上に覆いかぶさっている恐怖と不信と絶望を取り除いていく。その結果、人間の思考方向に大きな変化をもたらし、正しい関係を築きあげるための道をつくるのです。
(『世界教師(マイトレーヤ)と覚者方の降臨』)

 人間は幸せになるためには「いのちの法則」──原因と結果の法則、再生誕の法則、無害と犠牲の法則──の範囲内で生きなければならない。これらの基本的な法則はいにしえの道標であり、それが人間を自己破壊と後悔から守る。
 マイトレーヤが公の視界に進み出るとき、あなた方は再びこれらの法則について聞くだろう。なぜならそれらがマイトレーヤの教えのすべての基礎をなし、地球上のすべてのいのちの基礎であるから。
 人間の目覚めは、彼らがこれらの法則の重要性を把握し、自発的に迅速な変化を起こしていくことにかかっている。
(『覚者は語る 第2巻』─人間の運命(さだめ)─より)

 わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。
(『いのちの水を運ぶ者』第29信より)

 マイトレーヤは、人類がこの惑星を救い、人類自身が破滅しないようインスピレーションをもたらすためにやって来ます。教えを通して、その変化を起こすインスピレーションを私たちに与えようとします。これが彼を「救世主」であると考える大半の人々が抱く期待です。しかし私たちは自分自身で働かねばなりません。ずいぶん前に彼が言われたように、すべての石、すべての煉瓦は人類自身によって築かれねばなりません。「わたしは大計画の設計者であり、あなた方は真理の寺院の建設者である」
(『全人類のための世界教師』)

 マイトレーヤの使命は、人間の生活のすべてを包含するだろう。マイトレーヤのエネルギーとインスピレーションはすべての分野を刺激し、人類は彼を本来の姿である世界教師(ワールドティーチャー)として知るだろう。彼の指導のもとに、人類は世界をより正しい霊的な線に沿ってつくり直し、このようにして達成の山頂へと登り始めるだろう。
(『覚者は語る 第1巻』─マイトレーヤの使命─より)

 彼は個々の宗教団体のために来るのではありません。事実、彼は宗教の教師そのものではありません。彼は霊的教師であり、言葉の最も広い意味での教育者です。彼は人類にそれ自身の本性について教え、私たちは神であり、すべての個人の裡には私たちを全宇宙と結び付ける神の閃きが宿っていることを示すためにやって来たのです。これは内的なリアリティ(実相)です。彼は人類を鼓舞し、そのリアリティを明かし、覚者方のような、潜在的にだけではなく実際に神聖な存在となるように導くためにやって来ます。
(『大いなる接近』)

 平和と分かち合いと正義が、わたしの教えの中心である。この真理の光の輝くところに、わたしは目を向ける、そしてその光の管(チャンネル)を通してわたしの愛を送る。そのようにして、わたしは働く。そのようにして、わたしはあなたがたを通して世界を変えていく。
(『いのちの水を運ぶ者』第92信より)

 現在の混乱と脅威は、過去の悪を正し、諸国家の間に正義を創り、古い論争を解決し、国際法規を支持するための新しい平和的な協力の時代の前奏曲にすぎない。人々は将来、この時を振り返って見るとき、それが最も輝かしい夜明けの前の暗い夜であったことを知るだろう。そしてこの波乱の多い時期に生きてきたことを喜ぶだろう。
 世界は偉大なる教師を待つ。その教師は、出現して、すべての者の完全な視界の中で教え、奉仕する機会を待っておられる。
(『覚者は語る 第1巻』─夜明け前の暗闇─より)

新しい時代の祈り

わたしは宇宙の創造主である。
わたしは宇宙の父にして母である。
すべてがわたしから来る。
すべてがわたしに戻る。
心と生気と肉体はわたしの宮殿である。
真我はその中にわたしの至高の存在と生成を実現する。

 世界教師マイトレーヤによって与えられた「新しい時代の祈り」は実際には、呼びかけ的な効果を持つ是認であり、人間と神は一つであり、そこに分離はないということをわれわれが認めるようになるための強力な道具でありましょう。「わたし」とは、すべての創造の背後にある聖なる(神の)原理のことです。真我は聖なる原理から輝き出ているものであり、それと同じものです。
 このマントラを使う最も効果的な方法は、集注した意志を持って、注目をアジュナチャクラ(眉間)に置いて、その言葉を唱える、または思うことです。マインド(識心)がその概念の意味を把握し、それと同時に意志が持ち込まれると、そのときこれらの概念は活性化するでしょう。そうするとマントラはその効力を発揮します。毎日真剣にこの祈りを使うならば、あなたの裡にあなたの本当の真我についての認識が生じるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、未掲載手紙の保留分が多数あり、それらはベンジャミン・クレームと彼の師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたものである。その他の掲載された手紙は新しいものであり、覚者が関わっているかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、読者の考慮のために、これらの手紙は提供されている。

正真正銘のメッセージ

 ガザのパレスチナ人の救済のためのデモが、2009年1月24日にロンドンでありました。抗議の人々は、ガザにおける破壊緊急委員会の訴えを放映することを拒否したBBC(英国放送協会)の外に集まりました。
 私がもう一人のメンバーと共に旗を持って、集まったデモの人々の群れの中にいた時、不意にブロンドの巻き毛の子供が楽しそうに笑いながら、デモの中や外を走ったり飛んだりしているのに気づきました。母親は背が高く、若くて色白で、ドレッドヘアを腰まで垂らして、幸せそうに笑いながら子供の少し後を追いかけていました。私は楽しい気持ちになって、笑みがこぼれました。二人は群衆の中で見えなくなりました。二人を探すと、若い女性が子供を腕に抱いていました。彼女は広い道路に立って、大きなピンク色のハート型の旗を一緒にバランスを取りながら掲げていました。白い太文字で書かれていたのは、「愛は行動」でした。反対側には「変化は行動する時にだけ起こる」と書かれていました。デモが続いていたので、私も一緒に動いていました。二人のことも、その旗も再び見ることはありませんでした。
 二人が本当に覚者方であったのか、確認していただけますか。

スザンヌ・フィリップス
英国、サセックス州アシャースト・ウッド

【ベンジャミン・クレームの師は、『若い女性』がマイトレーヤで、『子供』がイエス覚者であったことを確認した】
(シェア・インターナショナル誌2009年3月号)

確証

 2009年2月8日の夜、おかしなことが私に起こりました。私は星の徴の情報について、大変に懐疑的で、もしすべてが幻想だったらと思い始めていました。もしマイトレーヤがおられなかったら、世界はどうなってしまうのかを考えていたのです。それは全人類と惑星の破壊を意味するでしょう。私はすっかり悲しくなり、落ち込んでしまい、バスルームに行ってシャワーを浴びました。シャワーからお湯を出して蒸気がバスルームに充満し始めた時、バスルームの鏡に手形があるのに気づいたのです。それはマイトレーヤの『手』に似ていました。私は鏡には触っていませんでしたので、びっくりしましたが、手形が現れたことで、勇気と期待感がよみがえり、喜びと平穏と希望で満たされました。
 これはマイトレーヤによって現されたのですか。

チアゴ・スタイバーノ・アルベス
ブラジル、サンパウロ

【ベンジャミン・クレームの師は、その『手』がマイトレーヤによって現されたことを確認した】
(シェア・インターナショナル誌2009年3月号)

思い出させる合図

 2009年2月15日に、手形が私の両親の家のバスルームに現れました。私はそのことを親に尋ねましたが、彼らが作ったのではないという返事でした。これはマイトレーヤからの徴でしたか。もしそうなら、今月現れた二度目の手形になります。目的は何ですか。その頃、私は少し疲れて落ち込んでいましたが、それと関係がありますか。

チアゴ・スタイバーノ・アルベス
ブラジル、サンパウロ

【ベンジャミン・クレームの師は、その『手形』がマイトレーヤによって現されたことを確認した。目的は人々に、ここにおられることを思い出させるためである】
(シェア・インターナショナル誌2009年4月号)

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。