「褒美から目を離さないように! その褒美は人類そのものさ!」——選集

“Keep your eyes on the prize ! And the prize is humanity !”──a compilation

「褒美から目を離さないように!」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

目覚めようとしている!

2003年2月15日(土)、イラク侵攻の1カ月前、180万の人々が平和のためにロンドンの街中を行進し、集会のためにハイドパークに集まった。一人のアフリカ系カリブ人男性が、人々にインタビューをしていた撮影班の注意を引いた。そのインタビューの様子を描写した編集長への手紙の中で、ベンジャミン・クレームの師は、その男性が実際に、変装したマイトレーヤであったことを確認した。ここに掲載するのは、そのインタビューからの抜粋である。

「目覚めようとしている! 目覚めようとしている! 世界は人類のものだよ、兄弟。……今日は兄弟姉妹たちが真理を語り、嘘を、嘘を、暴き出すのを聞くことができて誇りに思うよ。これは素晴らしいことだ。

若い世代全体が、黒人も白人もみんなこの場所に集まって来ている。こういうのを見るのが大好きなのさ。100万ポンドに代えても見逃したくないね。それに、ここにいる私の幼い兄弟たちみんな、私の幼い兄弟姉妹たちみんなが、遠いところからはるばるやって来ているのだよ!

嬉しいよ、本当に嬉しいよ! われわれは目覚めようとしているのさ! ……兄弟よ、目覚めないか! 信じていろよ。

褒美から目を離さないように! その褒美は人類そのものさ! 人類はわれわれみんなのものだからね。バートランド・ラッセルが言うように『君たちの人間性を心にとどめ、そしてその他のことを忘れよ』だよ。そうしなければ、前にあるのは暗闇だけだ。でも、新しい世代の君たちは、新しい秩序の夜明けを見たのさ。その秩序は人類のものだ。……」

(『シェア・インターナショナル』2003年4月号)

 

行進やデモで、人々が正義と平和と穏健さを呼びかけるところに、マイトレーヤの姿が色々な変装で見つけられるかもしれない。その中で彼は民衆の役を演じ、彼らの名のもとに話をしている。彼の愛のエネルギーがこれらの正義の集会に充満しており、彼らをさらなる努力へと鼓舞する。マイトレーヤの力が彼らのものとなり、彼らは臆せず、確信を得る。このようにして、愛の主は憎しみの潮流を変えて、何百万の人々の熱意を強化しておられる。そして、至るところで人々は彼らの運命について認識し、そして彼らの心からなる願望を実施するための手段を探し求めている。

(『覚者は語る』—束縛の終止—p.605)

 

わたしの教えは単純である。分かち合うことの必要と、すべての人間が平等に汲み取ることのできる資源の溜まり場を創ることの必要を、示すであろう。貪欲を協力と信頼に置き換え、人間の裡なる霊性を顕すことの必要を説こう。……決定の時が人類を待つ。わたしの愛が両極端の見解を創り出す、それがわたしの振り回す剣である。我が友よ、あなたがたがどこに位置するかをよく知り、わたしの光を受けなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第64信、p.190〜191)

 

わたしたちの顔が知られるとき、それは世界を一変させる変化の時の始まりを意味するだろう。……この重大な仕事には勇気が必要である。多くの挑戦に応じなければならない。世界を完全に変えることも、過去の遺跡の上に新しい世界を築くことも、容易なことではない。だから、勇気を持ちなさい。そしてあなた方の世界を再建しなさい。恐怖心を捨て、両腕を広げて未来を迎え入れなさい。……

過去に何度も、人間には起き上がる機会があったが、その瞬間をつかみ取ることをしなかった。両手で未来をしっかりとつかみ取り、美の世界を創り上げる用意をしなさい。絶望を慎み、未来はあなた方の抱擁を待っていることを知り、喜びと愛をもって創造しなさい。

(『覚者は語る』—未来への道—p.130〜131)

 

世界に起こっている変化のすべてが人々の心に認識をつくっている。彼らは、もうたくさんだ、自分たちは自由であり、人生を楽しむ権利を持つと、決意したのである。もはや政治家や宗教家や商業主義によって条件づけられることを欲しない。人生には均衡が保たれなければならず、心(ハート)の中にある真我の存在に気づかなければならない。この認識を世界に放出するのはマイトレーヤでなければならなかった。

(『いのちの法則』p.87)

 

マイトレーヤは、私たちが愛、キリスト原理と呼ぶエネルギーの体現者です。彼はその愛のエネルギーを毎日いつも絶え間なく世界に注ぎ込んでいます。これは人々の思考や行動に微妙な、しかし非常に明確な影響を与えます。それは二つの方法で働きます。聖書では「裂開の剣」と呼ばれています。彼は「裂開の剣」として、人々を結び付けるためだけではなく、「兄弟を兄弟に対立させ、父を子に対立させる」ためにやって来ると書かれています。これは完全に非個人的な愛のエネルギーについての象徴的な表現です。それはあらゆるものを刺激し、善と悪、利己的なものと愛他的なものをすべて同時に刺激します。したがって、そのエネルギーを利己的に用いる人々よりも、愛他的に用いる人々がより多く吸収できるように操作するために、マイトレーヤのとてつもない知識と巧みな手腕が必要なのです。曲芸のような技です。それはすべての人々を刺激し、利己的な人はますます利己的になり、愛他的な人はますます愛他的になります。このようにして人類がしなければならない選択は非常に明確になります。……私たちは完全に方向転換するか、地球上のすべての生命を滅ぼすかのどちらかです。マイトレーヤはそう言われるでしょう。その決断をするための時間はもうあまりありません。マイトレーヤは言われます。「わたしの心(ハート)はあなたがたの答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」。

(メッセージ第11信)「終わりは始めから知られている」。マイトレーヤはご自分が無駄にやって来たのではないことを知っています。

しかし私たちは自分の欲するものが何かを知らねばなりません。非常にはっきりと、明確に知らなければなりません。あのやり方は混沌と自己破壊につながる、このやり方は、世界がかつて見たこともない最も驚異的な素晴らしい文明へと導くのだということを。このようにして裂開の剣は働きます。それは愛のエネルギーです。私たちはその結果を見始めているのです。

(『大いなる接近』p.176〜177)

 

約束されたような新しい時代はいつ始まるのだろうか。この転換の時期は必然的に困難な時である。われわれが目撃しているものはすべて偉大なるエネルギーとフォース(力)の影響の結果であり、それが人類に働きかけており、様々な反応を呼び起こす。残念ながら、人類の反応は一様に均質なものではなく、個人および国家の、分離した個々の関心や野心や欲望によって条件づけられる。その結果として、国家主義的な運動や民族的な要求が過度に前面に出てきている。……ハイアラキーの任務は、神の大計画を「我らが人類と呼ぶ中心」を通して実施することである。このことは、人間の神聖なる自由意志を絶えず尊重しながらなされなければならない。かくして、大計画が進んでいく過程の中における一日一日、一年一年ごとの成り行きに完璧さを求めてはならない。長期の目標は保証されている。それについては疑う余地はない。人間のみが大計画の進行していく道が突飛なものになるかどうかを決めるのである。

間もなく、今日世界を牛耳っている緊張に緩和が見られるだろう。様々な出来事が危機状態に近づいており、これらの全く異なる諸勢力を解決するだろう、そして人々がより健全な見解に耳を傾けることが可能になるだろう。経済的な必要性が、最も富める国にさえ、より世界的な視点で考え、集団の必要により多く沿った線で考えることを強いている。

間もなく、貪欲によってつくられた窮境が経済理論とその実施についての再考を強いるだろう。そしてより公正な世界への道を開くだろう。その日は“すぐ近くにある”のではないが、それほど遠い先のことではない。大計画はうまく進んでいないのではないかと恐れることはない。大計画は確実に進んでいる。

(『覚者は語る』—大計画は進む—p.333〜335)

 

現在の危機の重大さを認識する弟子たちを、わたしは非常に必要とする。また、わたしの存在を感知し、この約束を兄弟たちに伝える者たちを必要とする。人類は平和に共に生きるべきであるという希望を分かち合う者たちはすべて、わたしのために働く者たちである。平和と分かち合いと正義が、わたしの教えの中心である。この真理の光の輝くところに、わたしは目を向ける。そしてその光の管を通してわたしの愛を送る。そのようにして、わたしは働く。そのようにして、わたしはあなたがたを通して世界を変えていく。

(『いのちの水を運ぶ者』第92信、p.271〜272)