読者質問欄

Q 人間は本来、善ですか悪ですか。環境によって人間は変わりますか。

A もちろん、比較的少数の非常に邪悪な男女は存在しますが、人間は概して本質的には神であり、本来は善です。世界には悪への力があります。悪とは単に光の欠如であり、惑星の下降する力と共に働く力が存在します。私たちは進化の道におり、私たちにとってその仕事は悪です。退化の道はそれ自体が悪ではありません。マイトレーヤを長とする光の力が物質性の力に対処しています。

Q 分かち合いが人類を援助する唯一最高の道であることは理解します。その助けに何をすべきですか。祈ったり寄付したりすべきですか。

A 私が話している分かち合いとは地球的な概念です。分かち合いを実践したいなら、たくさんの機会があります。日本には大勢の、定期的な収入がなく、食事がなく公園や公園のベンチで暮らす人々がいます。これは世界のどの国でもそうであり、ますます広まっています。国が豊かになればなるほど豊かな人々と貧しい人々、持てる者と持たざる者の間の違いは広がります。なぜならあまりにも多くのものを持つと人々は自己満足するからです。他の人々の苦しみを本当に理解するためには、人は苦しまなければならないのかもしれません。非常にしばしば、マイトレーヤが使いの精として誰かに現れるとき、彼は乞食の姿を取ります。彼が現れる最もよくある方法の一つは、アメリカやヨーロッパや日本でも、物乞いのホームレスの人々だと私は思います。しかし、あなたがホームレスの人々にお金をあげたくないと思うなら、遠く離れた国々のホームレスの人々に与えようとは思わないでしょう。
私は原則として乞食にお金を決してあげない人々を知っています。なぜでしょうか。なぜなら、彼らはお金を賢く使うことをせず、お酒やその他のことに浪費すると思っているからです。単にお金をあげるよりも、食べ物を買って彼らに与えるほうが、望ましい使い方だと考えます。つまり、全くお金を与えないということです。食べ物に使うという条件でお金を与えるのです。与えるのなら、ただ与えるべきです。彼らの使いたいように使えばいいのです。この国(日本)では何千ものホームレス、失業者、野宿者がいます。彼らには誇りがあるのでお金を乞わないのです。

Q 私たちが貪欲さを放棄して他者と分かち合うことなど本当に可能なのでしょうか。

A それは可能というだけではなく、可能でなければなりません。それは選択肢ではありません。私たちが今のままのやり方を続けるならば、競争はますます激しくなり、そのプロセス全体が破壊的な世界戦争となって爆発し、それは地上のすべての生命を破壊するでしょう。
開発途上国の人々が、現在のような生活状態にいつまで我慢できると思いますか。彼らは世界の他の人々がどんな風に生きているかを知らないと思いますか。日本やヨーロッパやアメリカの人々の暮らしを知らないと思いますか。彼らは永久に我慢するだろうと私たちは思っています。しかしそうではありません。彼らは、今もそうしているように、世界資源への権利を要求するでしょう。資源は人類に属するのであり、日本やアメリカに属するのではありません。私たちは一つの人類として新しい時代に入るのであり、そうでなければ全く入ることはできないでしょう。私たちは脳をつくり直して競争という概念を生活から追い出さなければなりません。競争は生きる意味に反しています。未来は協力を通して知られ築かれるのです。私たちが協力することに失敗すれば、未来に達することはできないでしょう。私たちに選択の余地はないのです。

Q 私は人生をすべてやり直したいと思います! 自殺が減らないのはなぜでしょうか。

A 自殺者の数は世界中で増加しています。ストレスが増大しているからです。私たちは、宇宙的な周期で一つの時代の終わりに達し、このことが真実であると体験し、未来に直面できないと感じる人々がいます。時代の終わりには物事はとても恐ろしく、多くのストレス、多くの競争、多くの憎しみ、暴力、不調和を感じます。こうした人々や、人生をすべてやり直したいと思う人々に、一つ解決法があります。耳を傾けるすべての人々に、マイトレーヤがこの世におられ、覚者方が日常世界に戻られ、世界はつくり直されると伝えることです。もし私がハラキリ(切腹)する寸前で、マイトレーヤと覚者方がこの世におられることを誰かが私に告げれば、私は「やった! 腹を切らなくて済む!」と言うでしょう。自殺の問題は、次の瞬間、何が起こるかは決して分からないということです。あらゆる可能性を調べるまでは自殺を企てるべきではありません。

「興味深い質問……」

私の師である覚者はかつて自殺しようと思っていた男性についての話をしてくれました。彼の人生はむなしく、妻は亡くなり、子供は成長して彼から去り、老いて働くこともできず、彼は不滅の魂を傷つけることなしに自殺することを欲しました。彼は町に出かけ、賢そうな顔をした老人が石のベンチに座っているのを見ました。「すみませんが、私の不滅の魂を傷つけることなしに自殺するにはどうすればよいか教えていただけますか」と彼は尋ねました。賢者はこう言いました。「なんと面白い質問でしょう! 方法はあります。そんなことを一瞬でも考えたことはありませんでしたが、その方法があることは確かです。3カ月してここに戻ってきたら、あなたの問題への答えを与えましょう」。男性は3カ月後に戻ってきて、「答えを教えてください」と言いました。「いいえ、確かにあるのですが、忘れてしまいました。6カ月したら戻ってきてください。そのときには分かっているでしょう」。6カ月後、彼は老人を見つけました。「ご老人、あなたは私が魂を傷つけずに自殺する方法を尋ねたことを覚えていらっしゃいますか?」「はい、覚えています。面白い質問です」彼は再び、1年後に戻ってくるよう言われ、彼はそうしました。戻ってきたとき、彼は質問についてすべて忘れてしまい、老賢者を見たとき、こう言いました。「こんにちは、ご機嫌はいかがですか」「上々です、あなたはいかがですか」「私ですか、上々ですよ」そして彼らは座って話をし、素敵な会話をしました。もちろん、その賢者は彼の師である覚者だったのです。
(2005年5月、大阪での講演会より)