さて、いずこへ行くのか?

シェア・インターナショナル誌には創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者が毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。2013年と2015年に書かれたこれらの記事はそれぞれ、世界共同体が現在の危機の全体的意味を理解しようと苦悩する中での当惑と不安をわれわれに代わって代弁している。世界は、「さて、これからどこへ行くのか?」と懸念している。われわれは、制度、態度、価値観の不十分さを露呈する出来事の数々に見舞われてきた。覚者方は人類に、「新しいものの殺到」では胸襟を開いて準備するようにと助言を与えられている。

さて、いずこへ行くのか?
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 今日の経済制度はもはや機能しないということがますます明らかになっている。あまりにも多くの人々が、実に何千万の人々が生命を維持するために十分な食料を得る権利から除外されている。この惑星の生産能力は膨大であるが、その分配の方法が非常に不適切であり、不公平なので、理由もなしに何千万の人々が苦しみ、死んでいる。人間はこの事実を知りながら、しかしこの罪悪を是正することについてほとんど何もしない。
 さて、いずこに行くのか? いつまで貧しい人々はこのように苦しまなければならないのか? 計り知れない破局がこの世界を飲み込む前に、この重大な不正を、いつまで諸国家は支持できるのか? 豊かな世界の中で、何千万の人々が苦しみ、死ぬというこの永遠な、悲劇的状況を、人間は決して是正しようとしなかったのは不思議ではないか? 最も簡単な解決法のようなのだが、あり余る富を持つ人々に全く思いつかなかったのだ。なぜ、単なる正義(公正さ)が解決法を明らかにしないのか。金持ちが彼らのコントロールする富を分かち合わねばならないということは、単に分別ある、正しいことであるのみではなく、世界平和のために欠くことのできないことであり、もしすべての者の生存が保証されるならば、すべての者に恩恵があるのである。
 いいですか、分かち合いは単に、良いそして公平なアイディアであるのみならず、人類が生き延びるために欠くことのできないことであることを、人は認識するようにならなければならない。賢明で公正な分かち合いのみが、すべての人間が願う平和をもたらすだろう。分かち合いなしに信頼は決して生まれない。マイトレーヤご自身が人間にこの単純な真理を語り、それに続く恩恵に彼らの目を開かせるだろうということは確実である。
 分かち合いと正義の必要を確立することを求めて働いている多くのワーカー(働き手)たちの一人になりなさい。人間は誰も分離し孤立していないことを、知ってか知らずか、すべての人間は次々に展開される啓示の長い旅路の中で、見えざる糸で共につながっているということを覚えておきなさい。分離の行路を放棄して、途上にあるあなたの兄弟姉妹を助けなさい。(2013年6月号)

新しいもの(事)の殺到
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 ある人々にとっては、来たる何カ月かは、彼らがそれまでに経験してきた中で、最も困難な時期であるように感じ、とても対応し得ないように感じる力(フォース)からの一時的な猶予を求めて、ほんのかすかな望みをも探し求めようとするだろう。
 同時に、他の人々にとっては、彼らの独創性や創造性についてのより高まった感覚があるだろう、それがいかに非現実的かもしれなくても。この出来事についての‘読み’が何であろうと、すべてが速やかに「新しい時代」に、そして宝瓶宮(アクエリアス)の(エネルギーの)影響の中に進んでいる。これの影響は実に強力だろう。
 では、人はどのように反応すべきか? これを「新しい時代」に向かうさらなるステップと知りなさい。そうすることで、「偉大なる主」の出現を待ちなさい。心(ハートとマインド)の扉を開きなさい、そして新しいもの(事)の殺到に備えなさい。
( 2015年7/8月号)