今月号(訳注:英文誌では7・8月合併号として発行された中の8月号部分)で発表された、深く掘り下げた記事やインタビューでも、様々な考え方、様々な声が取り上げられている。
スコット・チャンピオンは「パンデミックとオーバートンの窓」で、経済システムへの、そして変化を求める一般大衆のますます強くなる決意への、ウイルスの影響を分析している。「変化を引き起こすためには、政治家は政策の範囲を拡大し、既存のオーバートン(国民が受容可能だと思う政策の幅を意味する言葉)内で新しい政治要綱を展開するか、国民が政治家に聞こえるほどの大きな声で新しい政策を求めることが必要である」
ルトガー・ブレグマンは、コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が明らかにしたように、人類はもともと親切で協力的であることを請け合っている。
学者たちはあらゆる部門で変化を提唱している。例えば、それはユニバーサル・ベーシック・インカム(全国民向けの最低所得保障)であり、また、リュック・ギロリーの記事「グローバル・マーシャル・プランが再び議題に?」で取り上げられている債務免除である。
パンデミックの衝撃と人種差別の不正義は、オーバートンの窓を開け放って人生を肯定する正義の空気を吸い込むために、私たちが一致した意志を見いだし、自分たちの声を活かし、賢明な行動をとる必要があることを明らかにしている。