今月号の内容概説

 この惑星の歴史の中で奉仕が求められた時代があるとすれば、それは現在である。自ら進んで行う私心のない奉仕の模範が以下のページに全面的に集められている。生活と思考のあらゆる面が変わる必要のある時代に、ベンジャミン・クレームの師は次のような助言をしている。「あなた方の兄弟の必要が満たされるように気をつけなさい。そうすれば、あなた方は道を間違えることはないだろう。『どの方向に進めばよいですか』と聞かれたら、喜んで答えなさい、『最大の必要に仕えること、人類同胞愛へ』と」

 二つ目の力強いテーマは、世界の現状を解明し、この大きな変化の時代において立場を明確にしようと努めている人々を支援することを目指すものである。多くの者が相反する世界観に取り組み、こう問うている。何が本当なのか。何が事実なのか。誰を信頼することができるのか。

 腐敗やエリート主義、貪欲、権力への渇望が現実であるというのは否定できない事実であるが、シェア・インターナショナル誌は、マイトレーヤや覚者方、その弟子たちによって与えられた知恵や助言に見られる理性の声と常識を尊重する。読者は以下のページで、ベンジャミン・クレームによって提供され、ここに再掲載されているようなアイディアや提案、事実や答えを見いだすだろう。

 私たちの仕事の主眼は、グローバル社会が「当たり前」として受け入れている弱点や失敗、不平等を暴露すると同時に、いったん特定されたら、マイトレーヤや覚者方が差し出している導きや分析、インスピレーションに基づいて前進する道を指し示すことである。したがって当然、私たちはいつも前向きである。今月号の記事は欠陥を示唆し、可能な解決策を提供している。グラハム・ピーブルズ氏は、様々な弱点があるものの、人類に奉仕し、人類を支援し保護するために存在するに至った国連の改革を期待している。大堤直人氏はある人物の私心なき奉仕の生涯を描写する一方、シェア・ギルモア氏は地球の健康を回復するためのプロジェクトを紹介している。ジェレミー・レント氏は「五つの本当の陰謀」という記事の中で、意図的に操作された「フェイクニュース」によって生じた混乱の中で脇に置かれている緊急の問題に注目している。ソーシャルメディアでかき立てられている不安や混乱は、手の届くところにある奉仕や解決策を人々が取り上げるのを妨げている。目下のところ、恐怖心は無理もない反応であるが、それは覚者方のために働いている人々のエネルギーと努力に対してブレーキの働きをする。まさしく、恐怖心は破壊的であると言えよう。

 この変化の時は確かに、人類にとっての巨大な試みであり、変容の速度は、私たちが今なす選択に直接依存している。「人類同胞愛」という言葉で私たちの前に差し出されているような社会を日常的な意味で現実のもの、実際的なものとするために、私たちは新しいビジョンや新しい考え方、新しい技能を必要としている。