今月号の内容概説

 原因と結果の法則は、私たちと自然界との関係にどのように関わっているのか。また、気候危機に緊急に注目するよう呼びかける今月号のいくつかの記事とどのように関わっているのか。私たちの健康上の危機は、惑星の健康とどのように関連しているのか。今月号のために選ばれた記事で示されているのは、すべてのシステムの相互のつながりや、正しい関係の必要性、惑星の健康を回復するための行動の必要性である。イギリス政府は、生態系、生物多様性、経済成長の間にあるつながりを調査する報告書を委託した。この『ダスグプタ・レビュー』は、環境に対する現在の経済モデルの影響の概略を描いている。
 「エルダーズ」は、国際的な合意や誓約が、地球の持続可能性を確保するのに決定的に重要な、必ず守るという約束を危険なほどに欠いていることに警鐘を鳴らした。エルダーズの一員であるラクダール・ブラヒミ氏は、2020年と2021年に経験した苦しみの増大について熟考している。そして、パンデミックに対処し、戦争や紛争、気候変動、核拡散のような人類の生存を脅かすものと闘う、地球規模の協調した努力を呼びかけている。
 (2010年に書かれた)「同胞愛(ブラザーフッド)」というベンジャミン・クレームの師による記事を再掲載することにした。このように選択したのは、人類は相互に依存し合っており、すべての者のために国際的な協力活動に取り組む必要があるのは明らかだという真理が、危機によって明白になっているにもかかわらず、分断した世界の状態が続いていることに影響されたためである。「疑いもなく、今は人類にとって非常に重要な時である。今人類が行う決断が、大体において、この惑星の未来のすべてを決定するだろう」
 「時代の徴」のセクションでは、NASAのSTER-EO探査機によって惑星間規模の同胞愛が偶然にも確認されているようである。この探査機は太陽の近くの巨大な構造物のイメージを再び捕らえた。一方、世界中でUFOの目撃件数は増加しているようであり、スペース・ブラザーズ(宇宙の兄弟たち)は控えめながら空中における自分たちの存在に注意を促している。
 気候変動、感染症、汚染の影響は、国境を全く尊重しない。石油会社に立ち向かった当時9歳の少女の努力は、人々が結束した行動を取れば何を行うことが可能であるかを示す、希望を奮い起こすような模範である。彼女と地域社会の住民たちは、再び息を吸うことができるようになり、毒性汚染から解放されるように努力した。がんを生き延び、現在は健康である若い女性、ナレリ・コボさんはこう述べている。「私にとって環境正義とは、年齢、性別、民族、社会経済状況、居住地にかかわらず、きれいな空気を吸うことができることです。それは闘いであり、自分の地域社会、自分の故郷を守ることなのです」。ベンジャミン・クレームの師の記事で描写されたような同胞愛を彼女が体験しているのは明らかである。覚者は私たちに「同胞愛を宝とする」よう強く勧めている。「すべての行動の基盤として同胞愛のリアリティ(現実)なしには、人間のすべての努力は無に帰する」からである。