地球と人類を癒す——選集

Healing the planet and humanity ── a compilation

「地球と人類を癒す」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤからのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻と第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 人類の生活の転換点にあって大きな仕事が彼らを待つ。往古からの間違った思考と生活の習慣をこの世から払拭すること。恐怖心──欠乏や戦争や病気や死の恐怖──からの解放を可能にするように、社会生活の方法を完全に変えること。これらはまさに巨大な仕事だが、あらゆる努力を費やすに値するものである。なぜならそれは、新しい生き生きとした生活、新しいより甘美な人間関係につながり、正義と同胞愛、分かち合いと愛の原則によって支配される世界につながるだろう。そのような世界を創造する仕事よりもすばらしい目標が人類にあり得ようか。
(『覚者は語る (1)』─健康と治療(2)─より)

 わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。
(『いのちの水を運ぶ者』第29信より)

 今日世界にのしかかっている経済的、そして実際、霊的な危機の中心にある問題は資源の再分配です。この霊的な危機が政治と経済の舞台に集中されているのです。それだから、マイトレーヤは、まず最初は、政治、経済の教師としてやって来られるのです。マイトレーヤの教えは非宗教的ですが、霊的(精神的)生活についてであり、正しい人間関係についてであります。私たちが世界の資源を分かち合うとき、世界の病を解決する最初の一歩を踏み出すことになり、それは神性へ向かう最初の一歩であります。
(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

 病気は結局、間違った関係の結果である──われわれの高位我である魂との関係、世界中にいるわれわれの兄弟姉妹との関係、そしてわれわれがその部分であるところの総体との関係である。魂のエネルギーの誤用によって因果(カルマ)関係を始動させる。兄弟同胞との間違った関係によって不均衡と不和を、そしてあらゆる種類の病気を引き起こす。分離意識が、われわれの周りの至るところにある治療の力から、われわれ自身を切り離している。
(『覚者は語る (1)』─健康と治療(2)─より)

 人間は非常に病的な状態にあるこの世界を救わなければならない。世界の一般の人々によって、その努力がすでに始められているのを見て、わたしたちの心(ハート)は喜ぶ。わたしはそのような人々に今語りかけている。あなた方の声を大きく上げなさい。あなた方の必要を世界に告げなさい──平和の必要を、正義と自由の必要を、宗教や皮膚の色や人種が何であれ、すべての人間が調和のうちに生きることの必要を告げなさい。すべての人間は本質的にひとつである。彼らはわたしの兄弟であり、わたしは一人ひとりを愛する。
(マイトレーヤ、2008年3月27日、『覚者は語る(2)』)

 イラクの人々の苦難、恐怖や危機、それが中国やその他の地域でSARS〈ルビ:サーズ〉(新型肺炎)として顕現し、ヨーロッパ全体などでは流感の蔓延として顕現しました。これらすべては、アメリカ政府のアフガニスタンやイラク攻撃によって引き起こされた危機状況によって生じた恐怖の直接的な結果です。神が侵略者を罰するというような問題ではありません。そうではなく、この宇宙にあるすべての原子が相互に連結しているという単純な法則です。ここで起こるところのことは、作用反作用の法則によって必ずそこに起こるようになる何かを作動させるのです。
 人類がこの法則を、カルマの法則を、ただ知的アイディアとしてではなく本当に理解するとき、すべての思考が、すべての行動が、人間が行うすべてのことが、一定の動きを、つまり原因を始動するということを認識するようになるでしょう。その原因から発する結果が、良いにつけ悪いにつけ、私たちの人生をつくるのです。
(『全人類のための世界教師』)

 今日の人間の問題は、人間自らが作り出したものである。これは常にそうであり、神の計画に内在するものではない。天与の自由意志を誤用し、人間は自分たち、および、動植物界の将来を危難にさらしている。多くの者が、今日、これに気がつきはじめ、破局をさけるために出来る限りの手段を取りつつある。これは良いことである。しかし勢いを増しつつ人類に直面してきているこの危険を、すべての人間が知るわけではない。人間の真の役割と目的に適った世界を再建するために残された時は短い。わたしの役割は、あなたがたに道を示し、可能性を描くことのみである。新しい世界は、人間自身によって作りあげられねばならない。
(『いのちの水を運ぶ者』第12信より)

 長期的に見れば、思考(と、したがってエネルギー)の正しい使用のみが、エイズも含めて、世界を苦しめている病気の除去を可能にする。これは意識の転換を前提とするが、現在は大多数の者にとっては不可能である。しかし、われわれがお互い同士とより良い関係に入るにつれて、必然的に起こることであり、政治的に社会的に正しい構造を確立することによって、それは可能になり、われわれの将来の安寧がそれにかかっている。これが、マイトレーヤが鼓舞しに来られる霊的変容である。
(『マイトレーヤの使命 第2巻』)

 人間が、管理人として、この惑星とそのすべての王国(動・植・鉱物界)の福祉を注意深く管理し、そして未来の世代のために活気にあふれた健康な惑星の住処を引き渡す責任を持つことに気づくことに、多くがかかっている。人間の捕食的行動と無頓着な無視ゆえに、この惑星はあまりにも不健康になっており、もしこれが人間だったならば、回復の見込みはほとんどないだろう。人間と低位王国の住処は、進化の大計画におけるその役割を果たすために、看護しながら健康を回復させなければならない。
(『覚者は語る(2)』─助けが必要とされる─そして提供される─より)

 現在のわれわれの第一の仕事は、環境を管理することである。これがすべての個人の、政治家の、グルや聖者の、科学者の責任になるだろう。われわれのエネルギーは、環境を再び健全にすることに費やされるだろう。それが起こるとき、苦難や病気や貧困は減少するだろう。
(『いのちの法則』)

 私たちの政治と経済と社会制度を建て直すことによって私たちの生活の中に平衡をつくりだすとき、人類の健康は劇的に改善されるでしょう。健康を維持するために巨額のお金を使う必要はなくなるでしょう。事実、予防医学が当たり前となるでしょう。病気は一般的に治療よりも予防の方がより簡単です。
(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

 人間はまさに偉大なる発見の瀬戸際にいる。病気は不均衡の結果であり、正しいバランスは正しい思考と行動によって維持され、そのような正しい思考と行動は至るところにいる兄弟姉妹に関わる。もし人間が病気に終わりを告げようとするならば、まず分離に終わりを告げなければならない。
(『覚者は語る (1)』─健康と治療(1)─より)

 人の道とは、同胞愛であり、密接な協力と相互の信頼であり、奉仕であるということを示そう。これが唯一の道である。他はすべて失敗に終わった。我が友よ、もしこれをなさなければ、人間はこの地上に存続し得ないのである。脅しているのではない。真実を述べているに過ぎないのである。時間は残り少ない──自然とこの世界との間に均衡をとりもどす時間は。神の子として、すべての者が兄弟同胞として、人間の尊厳をもって生きるための手段を全人類に伝えなさい。これをあなたの第一の仕事としなさい。世界の産物をすべての国々に譲り渡し、すべての人間に委託しなさい。自由な人間として、今日、これをなし、真なる神の子として、明日の栄光を刈り取りなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第12信より)

 どの治療者も、人の病は、われわれのエーテルの覆い、すなわちエーテル体に障害があり均衡が破られると起こるものであることを知っています。エネルギーの自在な流れが、どこかで妨げられると、欠乏や炎症を起こし、やがて肉体に何らかの病気となって現れる。全体としての、惑星としての体も同じことであります。天然資源の正しい流れと正しい分配が惑星上の健康と福利に最も欠くことのできないものです。
(『世界教師と覚者方の降臨』)

 世界は一つであるのに、いかで二つの世界が存在し得ようか。法はすべての人間に対して同じであるのに、いかで分割があり得ようか。やがて人間は、大勢の人々の苦しみは総体の病であることを理解し、そして正義のみがその治療法であることを理解するだろう。
(『覚者は語る (1)』─正義は神聖なり─より)

 あなたがたがわたしを見るとき、わたしが何故やってきたのかを知るだろう。わたしはあなたがたに次のように訴えるだろう──わたしの幼き者たちを救い、あなたがたの同胞を飢えから救いなさい、人類は一つであることを、唯一なる父の子供たちであることを覚えておきなさい。大地の産物を、これを必要とする者たちに、信をもって譲りなさい。これを今なして、世界を救いなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第31信より)

 私たちの肉体は現在、汚染によって弱められています。病気をつくり出す第一の要素です。大気、水、土壌の汚染がゆっくりと人類を害しています。私たちが地球の資源の誤用をやめ、分かち合いの原理を実施し、世界の新しいバランス、平衡をつくり出すときにのみ変化は起こるでしょう。
(『マイトレーヤの使命 第3巻』)

 国家間の現在の不均衡はあまりにも大きく、運だけでは人間を見届けるに十分ではない。致命的な病──分離と貪欲──は地上に蔓延し、治療の効果をあげるには徹底的な手段を要する。外的な混乱にもかかわらず、単純な治療が手近にある。長いこと引き延ばされた人類の試験はほとんど終わりにきている。……
 ……マイトレーヤの使命は分かち合うことを人間に訴えることで始まる。人間の心(ハート)を知るマイトレーヤは、人間の選択を、そして彼らが必要な変化を起こす用意があることを確信しておられる。「人間は生きるか、死ぬか」とマイトレーヤは言われた──人間が分かち合うことを選び、そして生き、彼と共により良い未来を創造するだろうと、十分に承知しながら、言われたのである。
(『覚者は語る (1)』─分かち合いの弁護論─より)

 わたしの任務は、あなたがたが兄弟同胞として共に平和に生きる方法を示すことである。これは想像するよりも単純なことである、我が友よ、なぜなら、必要なのは、分かち合いを受け入れることだけであるから。分かち合いは、実に、聖なることである。人間のすべての進歩の根底にある。それによって、我が兄弟よ姉妹よ、あなたがたは神との正しい関係を築くことができる。これが、我が友よ、あなたがたの人生の根底にある。分かち合うとき、あなたは兄弟の裡に宿る神を認める。これは真理である。単純なのだが、人はこれまでこのことを本当に把握することが困難であった。この真理を証明する時が来た。
(『いのちの水を運ぶ者』第82信より)