読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

Q 二酸化炭素回収貯留技術についてどう思われますか。つまり、二酸化炭素を捕捉して、長期間地下に貯蔵することに関して。

A このようなアイディアすべての主要な問題は、廃棄物を除去することの必要性です。原子力エネルギーを使用すること自体は、問題とは見なされません。核科学者が問題と見ているのは、原子力エネルギーを使用することで生じた廃棄物の処理です。それは鉄やコンクリートの缶に入れられ、海中に投棄さえされています。それは海洋生態系を大きく変えています。それらは現在でも十分に悪化していますが、宇宙の兄弟たちの仕事がなかったならば、比べものにならないほど悪くなっていたでしょう。
 気候が変動しつつあります。放射能廃棄物の貯蔵のせいで、あらゆる種類の魚の生命が影響を受けています。そうした廃棄物のすべては「小規模の放射能」と呼ばれます。しかし、それは規模とは関係ありません。廃棄物を海中に捨てると、それは最初から汚染されており、現在の装置ではある地点までしか放射能を検知することができません。それ以上測定する技術がないからです。したがって、影響がないと考えられています。しかし、それが最も危険なレベルの放射能であり、それについては全く知られていません。
 炭素の貯蔵も似たような問題を抱えています。それをどこかに貯蔵しなければなりません──どこか害が及ばないところに。どこに貯蔵すると害が及ばないというのでしょうか。私の家の裏庭ではないですね。他の人も皆、自分の裏庭ではないと言います。誰も自分の裏庭には、放射性廃棄物も炭素貯蔵廃棄物も置きたくありません。では、他にどこがいいのでしょうか。ロシア人は「中国はどうだろう」と言うかもしれません。中国人は「いいや、チベットだろう」と言います。そしてチベット人は「いやいや、アメリカだ」と言います。アメリカ人はこう言います。「いいえ、ここには置けません。とんでもないです。ベネズエラに置きましょう」と。それぞれの国が最も関係の良くない国を選んで、そこに貯蔵することを勧めます──それが問題になっています。それが安全である所はどこにもありません。缶に入った炭素を地中深く何千年も貯蔵しておいて害を及ぼさない所はあるでしょうか。それがもたらす害は知られておりません。それがいつ、例えば地震の際に地球の力によって壊れ、ふたが開き、再び放出されるのか分かりません。
 それはいつも間違った側から問題に対処するようなものです。私たちは原因を追究してその原因に対処するということをしません。何がこの問題を引き起こしているのか。何が放射能をもたらしているのか。何が地球温暖化を引き起こしているのか。もし地球温暖化の一因が森林破壊だとすれば、森林伐採をやめなければなりません。特に、二酸化炭素を大量に吸収し、その代わりに大気中に酸素を吐き出す、古代からの原生林を切るのをやめなければなりません。大気には酸素が少なくなり、二酸化炭素が行き場をなくして、地球温暖化が生じています。しかし、もし私たちが木材を浪費しなければ、地球温暖化の大きな原因を取り除くことになります。
 私たちは原因が好きではないため、原因を追究しません。原因は法則に、原因と結果に関係しており、私たちはそれが好きではありません。どういうわけか、現代の機械的なマインドは決して原因を追究しようとしません。そのテクノロジーを変えたいと思わないからです。私たちは木材なしではやっていけないと言うかもしれません。しかし、富裕国がすることは自国の広葉樹を保存して、自国が必要とするものをブラジルやアフリカ諸国のような貧しい国々から買うことです。そうして、これらの国々は古代林を伐採するのを強いられるか、あるいはその伐採を許可することを強いられます。その古代林は人間の生命にとって必要不可欠なものです。
 したがって、何かについてどうすべきかを知りたいならば、その原因を追究することです。原因を突き止めたならば、その原因を是正するよう努力することです。すべては単純なことです。私たちは、長さが23kmあり、建設するのに20年の歳月と何十億ドルもの費用がかかるサイクロトンを建設することができます。しかし、秘教を学んでいる人に聞けば、その人は答えを教えてくれるでしょう。ただで、すぐに、教えてくれるでしょう。
(シェア・インターナショナル誌2009年1・2月号)
ベンジャミン・クレーム講演会
2001年6月、アメリカ、ニューヨーク

Q 真我実現と霊的な意味での真我への気づきに話を戻すと、それを達成するのに役立つ祈りのようなものはありますか。

A すべての祈りはそれを達成するのに役に立つでしょう。「主の祈り」もそうです。しかし、マイトレーヤは「新しい時代のための祈り」と呼ばれる新しい祈りを授けられました。それはあなたを真我と同一認させます。
 「私は宇宙の創造主である」とは、あらゆる被造物の背後にあるという意味です。それはあなたであり、私であり、すべての人々です。誰もが宇宙の被造物であり、それゆえにあなたは真我の感覚を得るのです。あなたが真にそうであるところの遍在する存在としてではなく、あなたであるところの万物を通して動く霊的な本質としてです。
 マイトレーヤは、私たちは何ものかが自分の背後に、周囲に、上部にあるという感覚を持つときがあると言われます。それが真我です。それはあなたが独りであるときに起こります。ほとんどの人は独りであることを恐れます。孤独を感じます。しかし、彼はこう言われます。実際には、孤独の状態は素晴らしい状態であり、その中で真我を感じることができる、なぜなら私たちは様々な関心事のためにそれを自分自身から覆い隠しているからである、と。私たちは娯楽やラジオやテレビに殺到します。友人に会います。独りで静かに坐って真我としての自分を体験する以外のあらゆることをします。誰もがこれを必要とすると彼は言われます。自分の周りに他人に邪魔されない空間を必要とします。何かを頼まれたり強いられたりしない、魂が強力な方法で真我に気づくことのできる空間が必要なのです。この瞬間、目に見えない真我に入り込むのはあなた自身の認識です。ですから、「新しい時代の祈り」を唱え、無執着と、マインドの正直さと、スピリットの誠実さを実践するならば、いくつかの人生のうちに、真我認識が真我実現に至る状況を生み出すでしょう。
(ベンジャミン・クレーム講演会 2001年6月、アメリカ、ニューヨーク)