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再生誕の法則──選集

The Law of Rebirth ── a compilation

「再生誕の法則」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻と第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

人間は彼らの人生を支配する精妙な法を学 び、理解するだろう──すべての者の運命 をコントロールする「カルマまたは原因結果の法 則」、それに関連して、魂が物質の中に転生する旅 を可能にする「再生誕の法則」、正しい関係を支配 する「無害であることの法則」、そしてすべての進 化がそれによって進行するところの「偉大なる犠牲 の法則」である。 これらの法の理解を通して、人間は彼らのメン トール(良き指導者)に、兄たちに、似るようにな り、すべての者が分かち持つ神性を顕示するよう になるだろう。賢者たちの教えに耳を傾け、一歩 一歩、彼らの生得の権利を受け継ぐだろう。人間 は神になるために生まれており、何ものもその 運命 さだめ を変えることはできない。その時期(タイミン グ)のみが、人間の手中にある。 (『覚者は語る』─いのちの法と規定─p.510)
[覚者方が世界におられるので]再生誕が人生の 事実であることが明らかになるでしょう。これは人 間が地球上に存在している理由についての人類の 考え方を変えるでしょう。私たちは、なぜここにいるのかについて知るようになるでしょう。それは、「なぜ、われわれはここにいるのか?」「われわれは誰か?」「われわれはここで何をしているのか?」「その目的は何か?」「われわれはどこに行くのか?」という昔からの問いです。私たちは特定の目的のためにここにいるのだということが明らかになるでしょう。つまり進化のプロセスを遂行している転生した魂の進化です。(『光の勢力は集合する』p.324)

転生している魂としての人間は生まれつつある神である。そして「再生誕の法則」を通して、その神性をまばゆいばかりに実演するためにゆっくりと向上しつつある。教育の本当の意味は、個人が 意識的な認識を徐々に拡大していくことを通して、 その目的に適うようになり、また自分自身をそれ に合わせるようにしていく手段である。この過程 を助けるものは、その方法が公式だろうが非公式 だろうが、すべて教育である。…… 新しい教育はこの目標に応えるべきである。神 の仲介である魂の事実が一般に受け入れられねばな らず、この高位の原理に接触をつけるテクニックが 一般的に使われるようにならなければならない。 光線構造や進化的発達や魂の目的が知られ、裏 付けされるとき、より科学的なアプローチが子供 と大人の両方の教育に採り入れられるようになり、 その過程に新しい意味が与えられる。それによっ て、人は神になることを学ぶ。 (『覚者は語る』─新しい教育─p.201~202)

心と生気と肉体の中において真我を実現する術 を学ぶ者は、内と外のすべてが、神と呼ぶところ の唯一の源から来ることを経験するだろう。実際、 ありとあらゆるすべてのものが全能者に属するので ある。その感覚がメンタル体の中に芽生えると、 霊(スピリット)体はその同じパターンをたどるだろう。そして真我は平衡と無執着を表現することができるだろう。“私のもの”とか“あなたのもの”というような欲望の“主義”はそれなりの正しい釣り合いの中におさまるだろう。
真我は心でも生気でも肉体でもない。真我は永遠不滅である。心と生気と肉体は誕生の時に全能者によって与えられた衣であり、死の時に捨てるのである。経験であり、そしてエネルギーの源になるもの、それは生命である。真我が心と生気と肉体の中を動き回り、統御力を確立することができるようになるために、経験は非常に大切である。これがなされるとき、創造は征服される。
(『いのちの法則』p.97〜98)

魂は究極的に自らを本当に示現できる一連の肉体を魔法のようにつくります。その時点で私たちは進化の過程の終盤にさしかかっているのです。その時点まで、何十何万という転生が必要です。しかし、いったんそこに到達すると、魂はその反映(である男女)を見て、それがその(魂の)特質に反応し始め、より神聖に、つまりより非利己的で、愛他的で、他者を思いやり、自分の欲望の満足だけを望んでいないことを知ると、その乗り舟を刺激し、進化の旅を終わる過程を始めます。つまり、イニシエーションの過程です。……イニシエーションは進化の過程を早めるために取り入れられました。それは不可欠なものではありません。それがなくても私たちは進化しますが、現在の私たちのレベルに到達するのには何千万年とかかるでしょう。完成への惑星レベルのイニシエーションには5段階あります。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』p.388)

人間が己の存在の事実、すなわち三重の特性、物質界への誕生の繰り返し、偉大で公正なカルマ(因果)の法則とその働きによって人間の生と死が進行するということ、これらの事実を把握するとき、人間は「存在(Being)」の状態の中に入るだろう、その中ではすべてが可能となる。その時、すべての人間の裡に潜む力(パワー)が発揮されるだろう。それが明らかにされるとき、人間の聖なる起源が実際に顕されるだろう。人間は神である。ただそれを知りさえすればよいのである。無知のみが人間を盲目の中に迷わせており、それゆえに自分たちの栄光を知り得ない。
未来の時は人間にとってすばらしい約束を宿す。前方を見さえすれば、人間が驚嘆し、戸惑う凝視の前に、その新しさゆえに、まったく当惑するような光景が展開するだろう。今日の言語の中には、そのような創造を描写し得るものはない。その時、人間が知ることのできる歓喜を描写し得るものはない。内なる平安と躍動する活動の感覚を明らかにし得るものはない。意味によって聖別され、目的の中に捧げられる人生は、人間にとって終わることのない創造的可能性をはらむだろう。
(『覚者は語る』─来るべき時─p184〜185)

……転生は個人の特定の運命によって異なる……個人が十分に進化していなければ、まだ運命というものはない。その個人は転生の中にただ引っ張り込まれてくる。人がある程度さらに前進すると、その個人の運命はグループの運命となる。しかしながら、弟子やイニシエートの場合には、転生の周期は個人の運命によって、それから何にもまして、奉仕への願望によって支配される。(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』p.262〜263)

……より高度の魂は……特定の光線エネルギーの影響の下で、そして大計画のある側面との関連で、特定の目的のためにグループの法則の下に転生する。各世代は、その時代の問題に多かれ少なかれ対処することのできる能力と知識を備えたグループを転生に引き入れる。このようにして、何度も何度も次々と転生してくる魂群の働きを通して、大計画は徐々に発展し、展開していく。そしてこれらのグループはその時代の終わりには永劫の時を転生の外で過ごすかもしれない。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』p.261)

わたしがあなたがたと共に居る間に、あなたがたが夢見ることもできないような不思議をお見せしよう。新しい方法で、神の特性を示そう。あなたがたの心から、死の恐怖やいのちそのものへの恐れと、あなたの兄弟やあなた自身に対する恐れを取り除いてあげよう。そのような無知を過去のものとなし、新しい光の中へ、わたしと共に歩けるように手伝ってあげよう。
これらの仕事のために、わたしはあなたがたの助力を求める、我が兄弟よ、なぜなら人間自身の努力を通してのみ、人間は価値あるものを得ることができるのであるから。これはいつもそうであった。
わたしの手を取りなさい、我が友よ、神としてのあなたがたの真の特性が栄えることのできる、あの新しい国へお連れしよう。そこで、すべての人間が共に兄弟として、いのちの夢を成就するであろう。
(『いのちの水を運ぶ者』第123信、p361〜362)

マイトレーヤの教授はすでに始められており、それはあらゆるいのちを支配する法の働き方に照明をあて、人間が地上にいる目的を明らかにする。 行動(Action)がいかに反応(Reaction)を生み出 すかを示されるだろう。かくして人間は、自分自 身で自分たちの人生の環境をつくる。そして、人 間はあらゆる状況において、あらゆる関係におい て、無害であることの必要性を理解するようにな るだろう。
マイトレーヤの教えは、人間から死の恐怖を取 り除くだろう。彼の臨在そのものが永遠なるいの ちの証であろう。彼の言葉はまた、ほとんどの人 間の生活の中につきまとい自然さと歓びを損なわ せている恐怖心をも征服するだろう。
マイトレーヤの積んでこられた経験が進化の旅 路の迷路を案内するだろう。そして彼の足跡をた どることのできる者たちに、安全で確実な行路が 保証される。友として、案内人として、教師とし て、賢明な顧問として、この人類の長兄はご自身 の任務を成就されるだろう。 (『覚者は語る』─マイトレーヤの教え─p.293)

それ[男か女かどちらに生まれるか]を決めるのは魂です。特定の人生の目的に従って魂が物質界における表現の乗り舟をすべての意味で創造します。私たちは本当に私たちの魂の表現なのです。魂の界においては男も女もなく、そのレベルでの性の分割は父─母なる神の極性の反映にしかすぎず、それの合体が魂として私たちを存在せしめるのです。男女両方の体験を繰り返して、私たちはやがてこれらの両方の側面を平衡に発達させます。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』p.264〜265)

長い間同じ人種のままであるかもしれないし、5〜6種の異なった人種に連続して生まれ変わるかもしれません。または一つの人種のみに限定されるかもしれません。西洋人は東洋人に生まれることはないかもしれないし、東洋人は西洋人に生まれ変わることはないかもしれません。それは個人の運命によります。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』p.393)

あなた方がわたしを見るとき、長い過去からの友を、以前にも度々あなたがたに教えたことのある者を認知するであろう。多くの者がこれに気づき、わたしを認知し、彼らの生活の中にわたしを受け入れるであろう。この宣誓を持ちかえりなさい──わたしは神の法を復活させる。わたしは神の愛を携えてくる。わたしは世界にいのちの水を放つ。この貴重な流れの中で、あなた方の生得の権利に向かって成長していきなさい。
(『いのちの水を運ぶ者』第138信、p.407〜408)

すべての魂は「再生誕の法則」の下で転生し、そして再び転生する。魂は過去につくったカルマを片付けるために、グループ(集団)として一緒にやって来る。故にこの法則が、大昔の負債を支払い、昔の友人たちを認知し共に働き、昔の責任と義務を受け入れ、そしてずっと昔に身に付けた才能や特質を再び利用するために表面に持ち出すための機会を提供するのである。であるから、物質界におけるわれわれの顕現を支配するこの法則の中には、素晴らしい美と秩序がある。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』p.262)

時の初めから、人は自問してきた──自分はなぜここにいるのか、人生の意味は何か、と。様々な宗教や過去の聖者たちの教えにもかかわらず、ほとんどの人々は、われわれが“人生”と呼ぶところのものに目的や意味があるのかどうかについて悩み、確信なく、また同様に“死後”にわれわれを待つ体験が、もしあるとすれば、何なのかを知りたがっている。
来るべき時代には、これらの積年の心配や不安に対する答えがすべての者の一般的な知識になるだろう。これは、大体において、マイトレーヤと覚者たちの一団の公の臨在の結果であろう。あなた方の兄たちが人間の意識を刺激し、彼らが与える教えの模範を示すので、比較的短期間に途方もない目覚めが起こるだろう。数多の人間にとって、過去の疑いや不安は消え去るだろう。人々は、自分たち一人ひとりが大いなる発見の冒険に従事しており、それがやがて、これまで夢見ることもなかった完成の域に自分たちを導いてくれることを確信するようになるだろう。そのような意味と目的の感覚が現在の貧弱で不安な疑いに取って代わるので、言い知れない創造性と変化の時代が開花し、栄えるだろう。そのようになるだろう。かくして人間は、神(神性)の模範としての彼らの運命に目覚めるだろう。すべての人間は神聖な存在なのだが、すべての者が、これが真であることを知るわけではない。人々はますますこの真理に気づくだろう、そして彼らの周りの世界を変えるだろう。
(『覚者は語る〔Ⅱ〕─人々は呼びかけに応えるだろう─p.175〜176)

正しい見方をすると、進化の道を歩む人生とは、我々の低位の側面を高位の側面のために徐々に放棄していく過程です。転生した魂として、高位の神性が低位レベルの神性である肉体人間に生まれてきたのです。進化の目標である完成への旅路は低位レベルのものを徐々に放棄して、その低位レベルにおいて(つまり肉体人間において)高位の特質を体現することによって、ますます魂としての本来の存在になっていきます。魂は数えきれない転生の旅を繰り返し、生まれ変わってくる必要の全くなくなるまでこれを続けます。魂にとって帰還の旅路とは物質界、情緒界、メンタル(識心)界の制限から己自身を解放していくことです。それは、魂がその器である肉体、情緒体、メンタル体を、魂のエネルギーと特質で満たしていくことによってなされます。この過程の中で、二つのことが同時に起こっています。。一つは魂がその器を徐々に霊 化すること。もう一つは大昔のカルマを片付ける ために、魂が意図的にその器である肉体人間に重 荷を課すことです。魂が転生の体験を重ねながら 進んでいくにつれて、その反映である肉体人間は よりいっそう重いカルマを背負わされます。その人 が第4段階のイニシエートになる転生を除いて、 最後の転生において重荷は最も重くなります。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』p.273)

すべての個人が、すべての国家が、それぞれの第 二の特性によって支配されている。この特性に支 配される進化の法則が真我を取り囲んでいる。真 我は認識をもって、それらを支配することを学ん でいかなければならない。認識は人生の中に動き をつくり、それが進化的な意味で発展を生じさせ る。しかし認識は、自由と混同されてはならない。 なぜなら自由こそが人生を通してたどる旅路の究 極的な運命 さだめ であるから。 各人が自分の進化の旅路の中に固くはまり込ん で第二の特性に依存している間に、自己訓練の術 を教えられるべきである。それを通して、人は徐々 に進化の法則をいかに利用するかに気づくように なる。
われわれは生と死を経験しながら、時間の周期 の中で進化していく。救済は至高の存在(Being) の中にあり、そこにも何の動きもなく、ただ連続 した認識があるのみである。これが万民の霊的旅 路である。つまり真我認識の術を学ぶことである。 創造(被造物)は自動的な過程である。すべての 主義が自動化されている。あたかも石を水の中に 投げるようなものであり、自動的に波紋がつくら れる。だからすべての行動が自動的に結果をつく り、真我に己が自由ではないことを思い出させる。 いったん真我がその自由を求め始めると、そのと き、救済への旅が始まるのである。
(『いのちの法則』p.85~86)

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再生誕の法則
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再生誕を支配する法則に関して、人間の理解に大きな混乱がはびこる。この混乱は既存の様々な教えや解釈に反映されており、人間の無知と恐怖をさらに深める役を果たす。
東洋では、数え切れないほど長い間、因果(カルマ)の不変の法則によって支配される生まれ変わりの理念について疑問が持たれることはめったになかった。その結果は、現在の環境がどのように屈辱的で非人間的なものであろうとも、それを即刻受け入れることであった。他方、西洋では、繰り返し転生するという概念は休眠状態にあり、6世紀にユスティニアヌス皇帝の煽動で教会の教えから除外されて以来、少数の人々の注目を引くだけである。もしオリゲネスの教えがキリスト教徒の信仰の本体の中に残されていたならば、生と死の事実についてまったく異なった態度が西洋に広まっていたであろう。
あの偉大なるイニシエート、オリゲネスは周期的転生の真理を知っており、これを教えた。生まれ変わりの繰り返し、それは「世界の主」によって始められたものであり、「犠牲の法則」の刺激のもとに進行し、「原因と結果の法則」によって支配される。教会の教えからこの真理を削除したことが、今日の明らかな無知と恐れを招いた。転生についての関心が残っている場合でも、その大部分がいわゆる前世の個人的なことについての興味に限られている。
来るべき宝瓶宮(アクエリアス)の周期には、再生誕の法則に関してまったく新しいアプローチが取られるだろう。東洋では、起こることはすべて容赦なきカルマ(因果)の結果として甘受するという宿命観、何百万の人間を過酷な労働と苦しみの生活に運命づけてきた古い宿命観が支配するが、それはもはやなくなるだろう。西洋では、人間の存在の基本的原則と、これらの法則の働きが授ける個人的責任をもはや無視しなくなるだろう。人間自身が思考と行動を通して自分の生活環境をつくることを知るようになるだろう。そしてまたこの同じ法則の働きによって、人間の性質や状態をより良い方向に変えることができることを知るだろう。
これが人生の意味と目的を再評価することにつながり、死の事実についてより健全なアプローチが生まれるだろう。すべての生命──生まれていようがいまいが──の連続性に関する理解が、今日の恐怖に取って代わるだろう。死がすべての終わりという古い恐怖症は、人間の心(マインド)を照らす新しい光の中に消え去るだろう。迷信や無知の暗黒の隅々にこの新しい光が輝き、永遠なる魂としての人間の神性を目覚めさせるだろう。自分で蒔いた種は自分で刈り取るというあのキリストの格言の真の理解が、人間の存在をすべての面において変容させるだろう。人間がこの法則の公正さと論理を認めるにつれて、これまで知られなかった寛容と無害の姿勢が現在の分離に取って代わるだろう。
新しい時代は新しい見識をもたらし、人間は人生を冒険として、発見の旅路として対処するだろう──神と人間は一体であるという事実の発見、探求者の限られた視界以外に分離するものは何もないという発見、そしてすべての人間が同じゴールに向かって異なったコースを歩むということ、われわれが努力しているすべてのゴールは、認識されるのを待つわれわれの神性を実現することであるという事実発見の旅路である。大いなる再生誕の法則のもとに、われわれはその旅路を何度も何度も繰り返したどり、そしてついには自己を完成した「神の子」として、われわれ自身の理解の光の中に入るのである。
(シェア・インターナショナル誌1985年1月号および『覚者は語る』p.113〜115)

 

統合──選集

Synthesis – a compilation

「統合」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第巻と第巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

アクエリアス(宝瓶宮)星団の新しいエネルギーは、日ごとにその力を強めており、すでにその存在を感じさせ、現在、世界的規模で起こっている変化の背後にある。これらの変化はアクエリアスのエネルギーの特質を、内的な特性を、反映しなければならないし、反映するであろう──すなわちその特性とは「統合」である。

これらの統合のエネルギーは、われわれの多様多面な生活の異なった糸を融合し混合しつつ、人類をその一体性についての認識、大計画における人類の役割についての正しい理解、そしてその大計画を現象の世界において正しい関係の中で顕現する能力に気づかせていく役割を持つ。

諸国が、崩壊しつつある経済構造の問題や、変化しつつある政治的なつながりについて奮闘し対処するにつれて、その第一歩が今や踏み出されている。人間が環境問題に対処するにあたって協力の必要性に気づきはじめるにつれて、新しいグローバル(世界的)な意識の初期の萌しが見られる。

(『覚者は語る』─新しい時代は頭上に─p.482〜483)

 

統合の大聖と呼ばれる偉大なるアバターがハイアラキーによって呼び招かれました。キリスト・マイトレーヤの背後に立たれ、彼を通して働かれるこの霊存在のエネルギーはグループ集団としてのハイアラキー、そしてグループ集団としての人類を通して働きます。それは一つのグループとしての国連総会を通して働きます。(メンバーが拒否権を持ち、国連の中でのグループの意に逆らって働く、安全保障理事会を通しては働きません。)この大聖のエネルギーは統合し、融合し、混合するエネルギーであり、それが国連総会を通して流れ込み、やがて世界中の国家を一つの奉仕する統一体として交じり合わせます。そうすると、彼らは、現在のように自分たちの別個の国家利益に仕えるのではなく、総体としての世界に仕えるようになるでしょう。

そのエネルギーが最も強力に働くのは世界奉仕者の新集団を通してです。彼らはハイアラキーと人類の間をつなぐ環です。なぜなら彼らは両方の陣に足を突っ込んでいるからです。彼らは皆、ハイアラキーの弟子たちです。彼らは第1段階のイニシエーション、そしておそらく第2段階のイニシエーションも既に受けているだろうし、ある者は第3段階を、また第4段階を受けた者も少数います。彼らは世界奉仕者です。彼らは必ずしも秘教学徒ではなく、人間社会のすべての部門にいます。あらゆる分野で活動している彼らは、この変遷の時期において人類が必要とすることを感知し、そしてそれに表現を与えています。彼らは世界の希望であります。彼らを通して新しい文明が築かれるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.182)

 

再びあなたがたに語りかけ、あの「新しい国」へ、「愛の国」へ、「信頼と美と自由の国」へ、あなたがたを連れていくために、わたしはやってくる、ということを告げることができるのをうれしく思う。

わたしを受け入れ、わたしに従い、わたしに導き案内させてくれるなら、あなたがたをそこへ連れていこう。そして共に「新しい世界」を建設しよう。

恐れも、不信も、分裂もなく生きることのできる世界を、大地の豊かなる資源を、共に分かち合い、わたしたちのいのちの本源と一体となる喜びを、共に入ることのできる世界を、創造しよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第3信、p. 27〜28)

 

わたしたちの多種多様な提示の底に横たわる理念の統合は、すべてのものの和合についてのわたしたちの意識から発し、総体を、そしてその実在(リアリティー)の不可分性をわたしたちが絶えず認識していることから発している。人間がこの体験を分かち合うとき、すべてのことが可能となる。

キリストと彼の弟子である覚者たちを見るとき、人間は多種多様な真理の提示がいかに必要であったかを理解するようになるだろう。なぜなら、人類が非常にながい年を経てきており、時代を通じてその経験と期待は様々であり、アイディアを吸収する方法がいかに異なるかに気づくようになるだろうから。彼らはまた、外側の多様性の背後にある本来の和合について、何かを把握するに至るだろう。

(『覚者は語る』─統合の必要─p.69〜70)

 

来るべき時代における人類の目標は集団意識、全体の一部分として欠くことのできない存在感、の創造である。宝瓶宮の星団からこの惑星に入ってくる新しいエネルギーはこの方向に働く。それに固有の特質は統合、普遍性である。政治、経済、社会、宗教、教育、文化のすべての制度と構造の根本的な変化を、我々は今まさに目撃しようとしている。これらの変化は、人類がその本質的な一体性を徐々に理解し、それを具現するために必要な手段を取るにつれて起こるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.121〜122)

 

奉仕することによって成長し、あなたがた自身で新しい光の中へ、新しい責任へと向上させるこの機会を、あなたがたの前に置こう。そして、わたしが呼ぶとき、あなたがたが応ずることを期待している。わたしを知らないで、または、わたしがここに居ることを知らないで、この仕事をしている者は、今日、大勢いる。いつの時代もそうであった。多くの者にとっては、日影の方がよく働けるからである。しかし、我が友よ、あなたがたは、意識して最大限に奉仕する機会を持っている。これを掴みとり、いますぐ始めなさい。大計画に参加しなさい。これは世界を変換し、すべての人とすべての国とを互いに近づけ、未来への道を、神に戻る道を示すものである。

(『いのちの水を運ぶ者』第21信、p.77〜78)

 

アクエリアス(宝瓶宮)の本質的特質は統合である、地球上における今日の生活の中には滅多に見られない特質である。しかしながら、統合の特質がますます勢いをつけて、生活のすべての分野で今日の分裂と不調和に取って代わるだろう。人々は和合の意味を理解するようになり、自分たちが発見という航海を共に旅しているひとつの人間家族の兄弟姉妹であることを認知するだろう。

(『覚者は語る(㈼)』─顕現しつつある人間の神性─

p.164)

 

人生のほとんどすべての面において、そして教育においては確かに、統合のエネルギーの効果がすでに見られます。統合は関係に関するものです、例えばアイディアの関係性。哲学的な研究を通して、最も離れているように見えるところのものを隣合わせにあるものとして見ることができるまでに意識を拡大することができるのです。互いに補佐し合い完全にするだけでなく、互いに光を当てるのです。この統合する能力が人類の意識を必然的に拡大して正しい人間関係を可能にします。

(『光の勢力は集合する』p.319〜320)

 

わたしの降臨は世界に大きな変化を起こさせており、まもなくわたしがここに居るという事実が確認されるだろう。人は問うであろう──これはどうしたことか、どこからこの新しい光が輝き出るのかと。古き分裂は消え、併合し、共に成長する。人の子たちはより高度の光を感知し、その光に顔を向け、彼らを導くために待っているわたしを見つけるであろう。そのようになるであろう。そのようにして、人の心にある真理が、真理であるわたしに応える。そのようにして、あの新しい光が彼らの心に灯され、人間の苦悩は消え去る。

『いのちの水を運ぶ者』第44信、p.138)

 

これまでは大抵の国における教育は非常に国粋主義的なものでした。人々は自分たちの国の歴史を教えられますが、通常は非常に偏向したものでした。その国が行ったものはすべて良く、他の国の行為はすべて悪いといった具合です。このような教育は、非常に悪い、偏見のある、全く不正確な世界観を、発達途上の子供たちに与えてしまいます。教育は、まず第一に、子供に対して、その子供が世界家族のメンバーであることを示さなければなりません。そしてアクエリアスの統合するエネルギーがこの全地球的な意識をつくるために用いられなければなりません。子供たちは、私たちが一つの大きな、または小さな国に一人で住んでいるのではなく、約57億(当時の全世界の人口)の人間によって共有されている一つの世界に住んでいることを教えられる必要があります。とりわけ、子供は、自分が一つのグループの、つまり一つの人類家族の一員であること、そしてそのことが地球上でのその子の基本的な立場であることを教えられなければなりません。入手した物資を家族が分かち合うように、神の摂理によって分かち合うために与えられた地球資源を人類家族は分かち合わなければなりません。

(『光の勢力は集合する』p.321〜322)

 

あなたがたがわたしを見るとき、我が友よ、まさに新しい時が始まったことを知るだろう──未来への新しい道標を建てる時が、すべての人の間に正しい関係と信頼を築く時が、従いてくる者たちのために道を照らしながら、調和と分かち合いのうちに共に前進する時が、始まったのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第63信、p.187)

 

……古く、役に立たなくなった機構はその安定性と首尾一貫性を失いつつあり、かくして新しい時代の形態の建設のためにその土俵をきれいにしている。新しい形態は、より公平な世界を、もはや金持ちと貧乏人、強者と弱者とに分割され引き裂かれない世界を願うすべての人間の理想と志向を奉じなければならない。それらは、何にも増して、アクエリアス(宝瓶宮)の摂理である統合のアイディアを、内的霊的意図を奉じなければならない。

マイトレーヤが全面的な公の仕事に出てこられるとき、彼は人生に対するこれらの新しいアプローチの土台を敷くだろう。彼は、人間の一体性と分かち合いの必要を、平和への唯一の保証である正義と自由を強調するだろう。彼はすべての人間に対して、過去の過ちを許し、そして忘れるように呼びかけるだろう。すべての者の幸せのために一緒に働くよう、明快な召集を響かせるだろう。

(『覚者は語る』─変化への前奏─p.484〜485)

 

人類は、私たちが人類というひとつのグループであり、宇宙全体の中に分離しているものは何もないことを、すべてが他のすべてに関連していることを完全に理解するようになるでしょう。そして人類を結合させる法則は、宇宙全体を通じて全く何の分離も存在しないということからつくり出された法則です。

私たちはアクエリアス(宝瓶宮)から流れ込んでいる統合のエネルギーの影響の下で、融合し、混合し合っているという感覚を発達させていくでしょう。そのエネルギーは集団を通してのみ働き、個人を通しては働きません。個人性は消え、それはグループの奉仕のために提供されるでしょう。

(『光の勢力は集合する』p.207〜208)

 

それぞれの時代は、その時代に支配的なエネルギーに調和を見いだすことのできるエネルギーを持つ魂群を転生に導く。……統合と融合へ向かう宝瓶宮(アクエリアス)のエネルギーに応える能力を特に際立って備えた青年や若い大人たちが、ますます多く見いだされるだろう。彼らは提供される機会をユニークに利用することができるだろう。そして来るべき時代の文明を建設していく基礎となる構造を見つけ、創造するだろう。

(『覚者は語る』─宝瓶宮の水─p.217)

 

もうすぐ多くの者がわたしを見るであろう。そして、わたしの容貌を見て驚くかもしれない、わたしが昔の伝道者ではないから。わたしはただ道を指し示すために、いのちの本源にかえり、調和と美と正義へ辿りつくために歩まねばならない道を、示すためにやってきたのである。

わたしの任務は単純である。あなたがたに道を示すことである。我が友よ、あなたがたは困難な仕事をなさねばならない、新しい世界を、新しい国を、新しい真理を築きあげる仕事を。しかし我らは共に勝利するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第15信、p.62〜63)

 

行動を待つ諸問題──選集

Problems awaiting action ? a compilation

 

「行動を待つ諸問題」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第㈵巻と第㈼巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

あなたがたがわたしを見るとき、わたしが何故やってきたのかを知るだろう。わたしはあなたがたに次のように訴えるだろう──「わたしの幼き者たちを救い、あなたがたの同胞を飢えから救いなさい、人類は一つであることを、唯一なる御父の子供たちであることを覚えておきなさい。大地の産物を、これを必要とする者たちに、信をもって譲りなさい。これを今なして、世界を救いなさい。」

わたしはそのように語るだろう。わたしの訴えはそのようであろう。そして人類がこの法を受け入れるとき、わたし自身を公に宣言しよう。これが真理であることを知りながら、分かち合うことを望み、兄弟同胞愛にあこがれながら、行動を起こさない者が、今日、多く存在する。何事もひとりでに起こらないのである。人間は行動し、自分の意志を実行しなければならない。今日、その意志は、神の意志でもある。であるから、その結果は保証されている。

(『いのちの水を運ぶ者』第31信、p.104〜105)

 

間もなく、長い待ち時間は終わり、偉大なる主は彼の顔を世界に示すだろう、そして新しい啓示の時代が始まるだろう。この事実に勇気を得て、世界中で今も兄弟姉妹たちへの奉仕に自らを捧げている有名無名の人々の隊列に加わりなさい。この時代の問題に影響を及ぼすこの機会をつかみとりなさい。そして志向を行動に移して、苦悩する人類がその過ちを正して、正義と平和の新しい時代を創造するのを助けなさい。

(『覚者は語る』—人類は選ばなければならない—p.393)

 

私たちは、すべてが生きることができるために分かち合わなければなりません。しかしそのためには、もっと簡素に生活することを学ばなければなりません。生活をより簡素にし、この惑星にかける負担を少なくし、より賢いやり方をしなければなりません。世界の生態系の均衡がマイトレーヤの主な関心事の一つでしょう。そして人類が現在のような生き方を続ければ必然的に起こる結果を、彼は最も高いレベルから示してくださるでしょう。それに関しての行動の必要が科学者たちに明らかになり、彼らを通して世界の諸国政府にも明らかになるでしょう。

(『全人類のための世界教師』p.78)

 

偶然に起こるものは何もない。わたしは行動への呼びかけを発する、そしてその行動を何倍にも力あるものにしよう。わたしの弟子となり、わたしの友となり、わたしの真の民となるこの機会を今、掴みとりなさい。わたしが来る以前は、人は抜け出すすべを知らなかった。身動きならない苦境に深くはまりこみ、恐れていた。今は、新しい光が、変化への新しい可能性がある。新しい希望が世界を席巻している。それはわたしの光のエネルギーであり、あなたがたへの贈物であり、すべての人間への、わたしの祝福である。

(『いのちの水を運ぶ者』第21信、p.79)

 

人間がキリストを直接見るとき、彼らは速やかに人生とその問題に対して新しい態度を採択するだろう。様々な問題は人間がつくり出したものであり、人間自身の内に存在し、無慈悲な神のせいでも、心ない偶然の結果でもないことを理解するだろう。

新しい責任感が、すべての者の向上のために行動する衝動を人々に授けるだろう。協力と思いやりと信頼が間もなく現在の利己的関心に取って代わるだろう。そうして人間の進化における新しい局面が開かれるだろう。

(『覚者は語る』—彼の名は愛なり—p.255)

 

政治的、経済的、宗教的全体主義──人間の自由、福利、解放、信条の自由という人権を否定するもの──が過去のものとなる時は急速に近づいている。新しい自由はすぐそこで人類を待っている。しかし、その新しい自由は、何にもまして責任を必要とする。われわれはお互いに対する責任を背負わなければならない。マイトレーヤはそのことを非常に簡潔に述べておられる。「兄弟たちの必要をあなたがたの行動の指針として、世界の問題の解決に当たりなさい。他に方法はない」

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.33)

 

今日の人間の問題は、人間自らがつくり出したものである。これは常にそうであり、神の計画に内在するものではない。天与の自由意志を誤用し、人間は自分たちの未来を、そして動植物界の未来を危難にさらしている。多くの者が、今日、これに気がつきはじめ、破局をさけるために出来る限りの手段を取りつつある。これは良いことである。しかし勢いを増しつつ人類に直面してきているこの危険を、すべての人間が知るわけではない。人間の真の役割と目的に適った世界を再建するために、残された時は短い。わたしの役割は、あなたがたに道を示し、可能性を描くことのみである。新しい世界は、人間自身によってつくり上げられねばならない。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信、p.52〜53)

 

人類の完全な変容にとってのカギは、分かち合いの原則を受け入れることです。その原則の上に正義がかかっており、正義の上に世界の平和がかかっています。そして非常に奇妙なことは、最も重要なこれが一番達成しやすいのです。人類が分かち合いの原則を受け入れることで、その他の問題は簡単に解決されるのです。

(『大いなる接近』p.141)

人間の無惨な搾取にさらされて、この惑星は無限に生命を支えることはもはや確かではなくなっている。核による絶滅の脅威が絶えず存在し、他方、経済競争と金融の混乱は数え切れない何千何百万の人間の日常生活をさいなむ問題を提起する。

国家がこれらの問題を討議するために集うことは現在常識になっているが、それには大切な意味がある。そのような会合は、人間がこの惑星の執事としての責任に気づきはじめ、その状況を改善するための決定を行う用意ができていることの合図である。その決定のうちで一番初めに決められねばならないことは、分かち合う覚悟である。世界の資源がより公平に分かち合われるとき、人間の問題の半分は一夜のうちに消え去るだろう。

(『覚者は語る』—平和のための分かち合い—p.134)

わたしが招く者は大勢いる。わたしを待ち、わたしに耳を傾ける者は大勢いる。しかし、この機を掴み、行動する者は実に少ない。これら少数の者たちは、わたしの民である。あなたが、その一人になるように。わたしは告げる、我が友よ、あなたがたの心からの助力なしには、何もなされない。わたしは導き、そして教えるために来るのであり、強制するためではない。だから、わたしの嘆願をよく心に留めて、わたしと共に、わたしのために、兄弟たちのために働き、そして世界を救いなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第94信、p.279)

 

国際連合が世界の主要な討論の場になるでしょう。世界の諸問題はそこで話し合われ、決議され、新しい制度が実行に移されるでしょう。世界資源の分かち合いのプロセスを監視するための全く新しい特別な機関が国連に設置されるでしょう。ここで強調したいのは、人類が自由意思を持つということです。何事も人類に強制されることはありませんが、人類が自らの自由意志で分かち合いの原則を受け入れるとき、マイトレーヤと覚者方の一団に尋ねるでしょう──私たちはどのようにすればよいのですか、どうやって分かち合いを始めればよいのですか、と。すでに計画は存在しているのです。長年覚者たちと共に働いてきた高位のイニシエートの一団が、現在経済問題の核心である再分配の問題を解決するための相互に関連性のある一連の計画をすでに作り上げています。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.133)

 

あなたがたの問題に対する答は非常に簡単である。分かち合う意志が、あなたがたの生活を支配しなければならないということを、わたしは何度も述べてきた。もう一度繰り返す──分かち合いと正義なしには、人は平和を知ることはないだろう、我が兄弟姉妹よ。だからわたしの忠告をよく心に留めなさい。そして唯一の開かれた道を選び、世界の苦悶を和らげるために分かち合いを信じなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第133信、p.400〜401)

 

私たちはあまりにも深い物質主義の中に政治や経済を覆い隠したので、今日のような危機的な状況を迎えたのです。私たちはすべての人々のために、分かち合いと正義と自由を通して霊的な政治と経済を持たなければなりません。それがマイトレーヤの目的です。愛とは正しく分かち合う行為です。それが平和への道です。

(『多様性の中の和合』p.228)

 

人間が彼らの一体性に目覚めることをわたしたちは疑わない。人間の落ち着きのない奮闘のすべての底に、今日彼らを襲っている多大な問題の解決にはすべての者が責任を分かち合わなければならないという認識の目覚めがある。問題と同様に、その責任も世界的であり、分割不可能であり、そして協力とエゴ(自我)の否定を通してのみ、それらに適切に対処し克服することができるという認識の目覚めがある。

(『覚者は語る』—法の規定—p.498〜499)

 

祈りには真の価値があります。祈りが心(ハート)からのものであれば、神の代理者としてのハイアラキーからの助けを喚起します。しかし我々はただ祈るだけで、世界の問題を「神」に任せていてはなりません。それらは我々の問題であり、我々自身のあるいは人類の行動および非行動の結果です。我々が成長し、真の人間(そして本当に聖なるもの)となるために、世界中の我々の兄弟姉妹の苦難や苦しみや問題に対する責任を受け入れなければなりません。我々は彼らと分離した存在ではありません。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.341)

 

わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも入るように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信、p.141〜142)

行動を待つ諸問題

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

2014年3月5日

 

反駁の懸念なしに、世はすべてこともなしではないと言うことができる。例えば、大金持ちと絶望的な貧困者との間の隔たりはかつてなく大きい。極端な不均衡はいかなる社会にとっても健全ではない。確かに富裕層の中の何人かは彼らの富を貧困者に分かち合うが、しかし、一般に、大金持ちはむしろ、すべての者に不利益でも、さらに並外れた大金持ちになることを目指す。ますます増大する今日の生活のあらゆる面の商業化、それ自体が“時限爆弾”であり、その爆発は現在の経済機構を屈服させるだろう。その時期はあまり先のことではない。この極度の物質主義によって生じる緊張はあまりにも大きく、まさに平衡が壊れる時点に近づいている。ほとんどの人は、緊張をつくり出すほうにあまりにも深く関わっているので、これらのフォース(力)に気づいていない。かくして、人間に彼らの唯一の自然なコースが提供される──分かち合いの原理の採択である。人類はこの認識の方にじりじりと寄りつつあるが、しかしそれを実際に顕現するには、まだほど遠い。同時に、世界に直面する生態系の問題はクライマックスに近づきつつある。今日、ほとんどの国家が、惑星の温暖化は最大の敵であることを認める。国々を分け隔てる問題は、それが人間の責任なのか、あるいはどの程度が人間の責任なのかということである。人間が取ることのできる最も賢明なコースは、気候の窮境のほとんどは彼らの責任であると想定して、その問題を修正するためにあらゆる実際的な手段を講じることである。ある国々は確かにそうしているが、すべてではない。わたしたちの助言は、人間の行動と非行動が問題の80%に責任があり、人間は彼ら自身、そして彼らの子供たちのために、その緩和に向けて何も惜しむべきではない。わたしたちが助けの手を差し伸べることは請け負うが、しかし人間自身が自分たちの役割を果たさなければならない。世界経済の崩壊と共に、人々は人類の一体性を認識するようになるだろう。この認識は戦争に対する彼らの態度に深遠な影響を及ぼすだろう。生存のための闘いに彼らは共に結びついていることを知るだろう。そしてマイトレーヤのことばがより一層大きく彼らの心(マインド)に響くだろう。分かち合い、正義、自由は、未来の強力なシンボルとして、すべての者の生得の権利として、正しい関係への道として、人間の心(マインド)に育っていくだろう。

(『覚者は語る 第㈼巻』、p.269〜270)

 

新しい政治──選集

The new politics - a compilation

 

「新しい政治」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第 巻および第 巻と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしが、現在非常に必要とするのは、わたしのビジョンを分かち合う者たちが、行動する責任を引き受けてくれることである。人間の窮乏を知り、そのビジョンを見ていながら、時の緊迫性を知らない者たちが世界に大勢いる。兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも入るように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信、p. 141〜142)

 

マイトレーヤと覚者たちの一団のインスピレーション(鼓舞)と導きのもとで、人間は、正しい決断を行う能力、大計画との関係の中で正しく行動する能力が増大することを知るだろう。これが必然的に同胞愛についての感覚の増大につながり、人間は共に行動することによってのみ前進があるという理解につながるだろう。妨げとなるものは政治的意志のみである。至るところで、国民は同胞愛の時代を迎え入れるために人生のやり方を調整する用意があり、リーダーシップとマイトレーヤの助言のみを待つ。そうして、人々は自分たち自身のために正しい関係を確立し、世界を管理するにあたって参加者としての役割を受け入れるだろう。

(『覚者は語る』—同胞愛の夢—p.284)

 

今、我々は本質的に霊的危機に直面しているのだが、それは政治や経済の分野を通して表面化している。であるから、マイトレーヤは政治と経済の領域内で働く決意をされ、そして分かち合いの原理を強調され、それが人間の未来のすべての進歩への鍵であると言われた──「分かち合うとき、あなたは兄弟のなかに神を認める」。「人間は分かち合うか死滅するか」。分かち合いは聖なる原理である。すべての機構はその内的神性を反映しなければならないことを認めるまで、我々は進化の旅路において一歩も先へ進めないだろう。我々がそれを認識するや否や、全く新しい状況への扉を開く。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.120)

 

分かち合うことが神聖なることを、愛することが神の特性であることを、共に働くことが人の運命であることを、彼らに教えなさい。未来の光を見ることのできる唯一の壇上に立ちなさい。我が友よ、共にその壇上に立ちて、道を示しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第19信、p.74)

 

世界の民衆は自由、正義、平和についてのビジョンをつかまえた、そしてそれを放さないだろう。指導者たちではなく、彼ら民衆が未来の輪郭を描き、彼らの必要に合わせてそれを形づくるだろう。そのようになるだろう。世界にあるこの新しいフォース──民衆の声──は急速にその力と結合力を増しており、今後の世界の出来事に主要な役割を果たすだろう。

(『覚者は語る(㈼)』—マイトレーヤのお導き—

p.62〜63)

 

人間が内的創造的観点から人生に対処するとき、時間はわれわれの心を支配する力を失い、われわれはその圧制から解放されるだろう。このすべては、宇宙における人間の位置について新しい評価を行い、われわれの存在の根源とのよりいっそう真の和合を確立することを必要とする。……新しい世界秩序──政治的、経済的──が、このより真なるビジョンの重要な必要条件である。なぜなら、必要とされる人類の一体性は融和と正義が広まるときにのみ達成されるからである。これが実際に意味することは、すべての次元とすべての分野において人間を歩み寄らせ、そして一体としての観念を創るような機構──政治的、経済的、社会的──の創造である。人間がこれに気づくとき、必要な変化を実施する手段を講じ、正しい人間関係の確立のために道を整えるであろう。

(『覚者は語る』—新しい時代の時間の概念—p.17〜18)

 

国際連合は世界平和を維持する機関としての本領をゆっくりと発揮しつつあります。現在、国連は世界の警察としての役割を引き受けることを嫌っており、至るところの政府は必要とされる犠牲を払うのを躊躇しています。しかし、世界平和が分かち合いと正義の実施を通して保障されるようになるまでは、国連はそのような責任を引き受けなければなりません。国連の将来の役割は、世界政府になることではなく、世界議会になることです。そこで問題は議論され、平和のうちに解決されるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.100)

 

世界は何にもまして、世界中至るところにいる何百万もの善意の人々によって変えられるでしょう。マイトレーヤの呼びかけに最初に反応するのは善意の人々でしょう。彼はその善意を強化するでしょう。マイトレーヤは彼らの人生に対する態度が正しいことを確認し、非常に強化するので、地上のいかなる政府も対抗することができない強力な世界的世論を築き上げるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.180)

 

今日、リーダーたちの先を行くのは民衆であり、彼らの理解と必要を大きな声に出している。次から次へと続く諸国家において、民衆の声はより焦点が絞られて明確になっている。何千万の人々が今や教育があり、彼らの必要──平和、仕事、将来への希望──について確信を持つ。ますます大きくなる和合への感覚もまた彼らの期待と要求を告げ始めている。彼らは自分たちが世界の中で孤立していないことを、至るところに同じ問題と必要を抱える多くの兄弟姉妹たちがいることを知っている。このようにして、マイトレーヤの臨在と教えに気づかなくても、彼らはマイトレーヤのエネルギーと影響に反応しつつあり、将来の枠組みを築きつつある。

(『覚者は語る(㈼)』—和合へ向けた変化—p.213)

 

前進するために、人は古きものに対して死なねばならない。いつの時代もそうであった。だから、我が友よ、この転換の時に、古き機構を放棄しなければならない。そしてただ同胞愛の中で、すべての人は分かち合わねばならない。

(『いのちの水を運ぶ者』第118信、p.354)

 

我が友よ、わたしの民は至る所にあって、新しい世界のために準備している。彼らの任務は大きく、荷は重く、彼らの機会は知ることができない。前方の道を見、真理の光を人の前に掲げ、分かち合い、愛し、いつくしみ、信頼することを教えている者が、現在、大勢いる。多くの者がこの神の様相に目覚め、世界の再構成を呼びかけている。わたしの力が彼らの背後にある。わたしの愛が彼らを鼓舞する。わたしの意志が彼らを導く。このようにして、わたしはあなたがたを新しい時代に導く。

(『いのちの水を運ぶ者』第137信、p.413)

 

ジュワル・クール覚者は、すべての弟子はまず真っ先に勇気を持たなければならないと言われます。私たちが勇気を持つまでは世界は決してイリュージョンを取り除くことはないでしょう。真の弟子の義務の一つは、世界に存在する権威に対して、それが科学、宗教、政治あるいはいかなるレベルのことであろうとも、自分たちが反対だと思うこと、それらについてより明確に見通せることについては、公に声を上げることである、とジュワル・クール覚者は言います。もし彼らが間違っていると思うならば、弟子にとってそれを指摘することは義務であります。もし弟子たちがただふくれて、そのテーマについて見解を持たず、それ以上に良い、より明確な、より当を得た、より真実なことを提供できない振りをするならば、それは名ばかりの弟子であります。真の弟子とは恐怖心を知らない弟子です。それがすべての弟子たちにとって第一に重要なことです。

(『生きる術』p.237〜238)

 

世界に起こっている変化のすべてが人々の心に新たな認識をもたらす。彼らは、もうたくさんだ、自分たちは自由であり、人生を楽しむ権利を持つと決意したのである。もはや彼らは政治家や宗教家や商業主義によって条件づけられることを欲しない。この新しいエネルギーの影響を体験しているのは若い世代である。このエネルギーが人々を拘束してきた古い機構を変える強さを彼らに与える。今日現実主義の声はイデオロギーや思想や理論の枠から解放されている若い人々の間に見いだされる。彼らは人生について現実的であり、その時々に応じて対処する。

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.119)

 

私たちは今、政治的教化と全体主義の終わりを目撃しています。国民の自由や自己発展や、自己決定の必要は、地方政府への参加を通して地域のレベルで実現されるべきです。国民が彼らの生活の出来事について国家的規模で影響を与える唯一の方法は、地方政府に影響を与えることです。国民が実際に参加できるレベルの政府が必要なのです。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.105)

 

この世界を再建する仕事を、わたしと分かち合ってくれるすべての人々を必要とする。わたしの役割は、あなたがたに方法を示すことである。あなたがたの役割は、行動し、わたしの計画を実施することである。わたしはあなたがたを信頼することができることを、頼むことができることを知っている。わたしの愛がすべての者を包む。

(『いのちの水を運ぶ者』第76信、p.224)

 

彼の大義に何百万という人間が結集し、分かち合いと理解を通しての平和と正義を要求するにつれて、人々は熱狂し、新しい希望と同胞愛と正しい関係への願望によって活気づけられるだろう。彼らはこれまでにかつてないスケールの変化を要求するだろう。政府と権力の座にある者たちはその要求に応えることを強いられ、そして、変化に抵抗する殿堂は今や力を得た世論の声の猛襲の前に少しずつ崩れ去るだろう。かくして、論理と啓示と、そして彼の愛によって生じる信頼によって、マイトレーヤはすべての人間の心(ハート)に、たとえ知られずとも、存在している善意を活用するだろう。

(『覚者は語る(㈼)』—マイトレーヤは進み出る—

p.96〜97)

 

来るべき時代に我々は意識の転換を行い、「霊的」という定義の中に我々の存在のすべての面を含めなければならない。我々の機構のすべてが、人類の内的一体性に基づき、そしてその現実を反映するものでなければならない。魂として我々は一つである。分離した個々の魂は存在しない。そのような内的神性が表現されることを可能にするような政治、経済、社会のシステムを、我々はつくらねばならない。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.119)

 

 

囲み記事:

新しい機構の創造

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

人間が新しい時代のスタートラインで構えている今、現在の不適当な機構がどのような形に発展していくかを考えてみることは大切である。より大きな社会正義に、そしてやがて人類同胞愛へと、望まれる方向へ変化していくのを確実にするために、これらの条件が達成される方法について詳しく検討することが必要であろう。国家的または国際的レベルの平和と協力を求める人間の要求に、今日の機構はもはや応じることができないことは明らかである。むしろその逆である。人類が現在のやり方をそのまま続ければ、絶滅は必然である。幸いなことに、これを見通すことができ、変えるために働いている者たちが存在する。個人の必要に対しては最大限の自由と寛容さを与えると同時に、個人が同胞を食い物にするような権利を否定する、そのような機構が必要である。才能のある個人の企業精神を保存するかたわら、共同体生活としての権利が保証されねばならない。自分の生活に影響を及ぼすすべてのことに参加したいと欲する人間の自然な願望をうまく活用する機構を求めねばならない。これがより大きな社会的結合をもたらし、責任を分かち合うという感覚を生むだろう。現在の政党制度はこのような参加を助長するのには明らかに不適切であり、他の形態の代表制に道を開けなければならない。これは民主主義の西側にも共産主義の東側にも同じことが言える。ますます多くの男女が、地域社会レベルの決議に関与するようになる過程を心に描きなさい。何千万人もの人間の中に眠る未開発の可能性を呼び起こすことによって、社会生活の変容は急速に、規則正しく、責任ある方法で行われるだろう。参加することが基調である。なぜならそのような参加を通してのみ、各人が共同体(コミュニティー)の共通の目標との一体性を感じ、それのために心から働くことができるのである。このようにして社会的責任、集団的責任が培われていく。現在の、断絶した不公正な社会から生まれた不健全な反社会的行動は、太陽の光に照らされた霞のように消えていくだろう。ある国々にはそのようなプロセスがすでに存在することは確かであるが、それは比較的同質の社会構造を持つ田舎の共同体に主に限られている。今後の仕事は、すべての人間が未来の社会の創造に声を添えることができる条件を、世界的規模で創造することである。このようにしてのみ、現在の分裂は解決されるだろう。これは見かけほどむずかしいことではない。その鍵は人間の手のうちにあるのだから。その鍵とは、いつも言うとおり、分かち合いの原則である。この原則が実施されるや否や、異なった社会的・国家的集団の間の協力を阻む障害は取り除かれ、このようにしてより協調的な形態と道が整えられ、それを通して人類は自分自身を表現することができるだろう。何千万の人間にとって初めて入手できる余暇が、それまで彼らに否定されていた地域社会や国家の出来事や組織に、より密接に関与する機会を提供するだろう。参加する暇が持てるようになると、現在、彼らを取り巻く問題──派閥的憎しみや分裂、不正義や貧困、犯罪や戦争などの問題──に対する解答を彼らの裡に見いだすだろう。はじめは、この起こらねばならない変化をすべての人間が喜んで迎え入れるわけではないだろう。しかし、正義と分かち合われた責任の中に智恵を認めることのできる者の数は増していくだろう。それが国家的国際的和合と平和を保証する唯一のことなのだから。地域社会で活動し、社会に対するビジョンを人々に印象づけようとしている者が大勢おり、多くの価値ある仕事がなされている。しかし、人類は未来の扉を開き、新しいより充実した人生を保証する鍵を待つ──その鍵は分かち合いという聖なる原則である。

(1983年1月号)

(ベンジャミン・クレーム著『覚者は語る』p.50〜52)(ベンジャミン・クレーム著『覚者は語る』p.50〜52)

 

新しいより簡素な世界の青写真——選集

Blueprint for a new and simpler world ──a compilation

 

「新しいより簡素な世界の青写真」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第1巻および第2巻と『シェア・インターナショナル誌』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしは、あなたがたを新しい御国へ連れていく。わたしの周りに陣営を固め、あなたがたを待っているあの栄光を示させて下さい。未来の時の骨組は、今や築かれている。未来の青写真は、より明確になってくる。あの未来にあなたがたをお連れしよう、そしてあの機構の輝ける光の中に包まれなさい。わたしの祝福はあなたがたすべてと共にある。

(『いのちの水を運ぶ者』第48信、p.147)

 

未来の青写真は降りつつあり、人類種族の敏感なマインド(識心)はこの新しいビジョンに反応している。世界の歴史の中で、今存在するような機会が人類に提供された時はかつてなかった。過去の混乱から秩序がつくられる。無知の暗闇の中に新しい光が輝く。初めて人間は同胞と共に神の法の規則(ルール)を確立し、本源との正しい関係に入る。

(『覚者は語る』—未来— p.119)

 

今日世界を取り巻く諸問題の解答を自分たちの裡に持ち、能力と見識を備えた男女の出現を、世界はもうすぐ目撃するであろう。彼らは、すべての人間の幸せを心に抱いている。時が至れば、世界の社会構造をより霊的な線に沿って再組織する仕事にいつでも取り組める用意がある。それは、もうすぐ起こるだろう。

覚者方が、それぞれの役割に沿って彼らを訓練し、必要なエネルギーの刺激を供給されるだろう。

彼らの名前はほとんど知られていないが、世界問題に対する彼らの影響は大きいだろう。変化への動きを開始し、それが勢いをつけて世界を一変させるであろう。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.45)

 

わたしの覚者たちは、彼らのグループを通して、新しい形態と機構を開発している。それは、あなたがた自身である聖なる存在を、よりよく顕すことを可能にさせる。かくして大計画は完成される。この偉大なる霊の冒険に参加しなさい、我が友よ、そして、あなたがたの受け継ぐ遺産を示させてください。そこへ導かせてください。

(『いのちの水を運ぶ者』第41信、p.131)

 

世界は古いものと新しいものとの間を、過去と未来の間をさまよっており、人々はその結果を示す徴を固唾を飲みながら待つ。徴はそこに、すべての者が見ることができるようにたくさんあるのだが、彼らは、それらの中に切望する希望を見ることを拒否する。したがって、彼らの幸せと平静さは減少する。

未来を恐れることはない。なぜならそれは、もし人間がその意志を持つなら、想像するよりもさらに偉大で、より美しいものであり、人間の最高の夢よりもさらに素晴らしいものであるから。不確かさや耐えがたい悲しみ、喪失や変化の痛みは、生まれ出ようと苦闘している新しいより良い世界の産みの苦しみにすぎない。

(『覚者は語る』—生得の権利が待っている—

  1. 551〜552)

 

我々が分かち合いの原則を受け入れる時(各国の政府は世界世論によってそれを強いられるだろう)、各国は必要分以外の余剰を世界への信託として移管することを要請されるだろう。各国はその資源と必要の明細目録を作ることを要請される。これらの統計はコンピューターに入れられ、この目的のために設置される国際連合の機関が、この情報に基づいて世界資源の合理的な再分配の計画を作る。このようにして先進国と後進国との間により良いバランスが達成される。再分配のプログラムは、実施に2〜3年かかると見積もられている。この企画のための計画と青写真は高度なイニシエートたち──相当な業績を持つ経済学者、金融財界人、産業人──によって、既にかなり以前に作られており、その実施を求める人類の要請を待つのみである。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.122)

 

前進するために、人は古きものに対して死なねばならない。いつの時代もそうであった。だから、我が友よ、この転換の時に、古き機構を放棄しなければならない。そしてただ同胞愛の中で、すべての人は分かち合わねばならない。

(『いのちの水を運ぶ者』第118信、p.354)

 

……人類はそれまで知り得なかった新しい摂理の時代を迎えるであろう。マイトレーヤが言われたような、「誰も窮乏することのない簡素な生活、同じ日が二度と繰り返されることなく、同胞愛の喜びがすべての人間を通して顕される」、そのような日々を迎えるであろう。

そのような生活を創造するために、多くの努力が必要である。偉大な方たちの指導のもとに、すべては人類自身によってつくり上げられねばならない。新しい文明の創造を妨げるものは、すべて捨て去られねばならない。そしてより適切な形態を築くためのステージが整えられねばならない。ここに人類が、真の創造力と再生力を発揮する機会がある。人間は神を内在するのであり、間もなくその神性は世界の霊的変容となって顕されるであろう。

(『覚者は語る』—マイトレーヤの召集— p.127)

 

私がユートピアを信じないのは、進化というものは創造的な過程であり、静的ではないからです。その完全性の青写真はありますが、完全性そのものは静的ではありません。進化は原因と結果の法則の下で進行し、その法を通して顕現します。それが根本であり、われわれの責任の土台です。なぜなら、私たちの抱くすべての思考と行動が原因を始動させるからです。破壊的な人々は彼ら自身に破壊をもたらし、同時に、一時的に彼らの周りの人々にも破壊をもたらします。

人類が自分たちをひとつと見なすようになるにつれて、そして内的な一体性を顕示する機構──政治的、経済的、社会的、科学的──を創造するにつれて、それはますますコントロールされるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.361〜362)

 

わたしの到来は、古い秩序の終わりを意味する。もはや人類の目的にそわない、役に立たないものはすべて、捨て去られる。これを嘆く者は多いであろうが、しかしなされねばならない。我が友よ、子供たちよ、人類には、まことにすばらしい未来があることを示すために、わたしはここに居る。いつの日か、人は、虹色にかざられ、神の栄光に輝きながら、己の神性を顕して立つであろう。わたしはこれを約束する。

(『いのちの水を運ぶ者』第4信、p.29〜30)

 

簡素化とは、実際に、最も充実した人生を楽しむための必要最低限のものを用いることです。最も充実した人生は、術として生きることができます。しかしそれは簡素化を必要とします。そのようにして、私たちは新しい時代に正しく入っていくのです──生きる術が人類によって真剣に考慮され、認知され、発展させられるとき、無害と犠牲の法則がそれをコントロールするとき、より一層の質の簡素化が現れるでしょう。“荒野の体験”が簡素化の必要性を人類に示すでしょう。恐らく今日のアメリカのように生活が複雑になればなるほど、未来の簡素化を受け入れるのが困難でしょう。しかし、簡素化の中には大きな幸福があるため、未来はより幸福な時代になるでしょう。

(『生きる術』p.117)

 

わたしの覚者たちも、各々の拠点地で仕事をしている。彼らを通して大計画は進められる。わたしの仕事は、その大計画を統合し、分裂を最小限にすることである。多くの愛されてきたものが捨て去られねばならない。古い形にしがみついていてはならない。役に立たなくなった機構を放棄し、新しい、より単純な世界を創造していく人間の能力に、多くのことがかかっている。これをよく記憶しておきなさい。忘れてはならない──わたしは、すべてのものを変えるためにやってくるのだということを。

(『いのちの水を運ぶ者』第74信、p.218)

 

マイトレーヤと共に世界にやって来られる霊的ハイアラキーの覚者方は、温室効果や大気汚染、核放射能の影響でさえも中和できるテクノロジーを持っておられます。私たちは核分裂の方法によるエネルギー創造をやめなければなりません。私は人類が昔の牧歌的な時代に戻ることを主張しているのではありません。私たちは、これまでに発明されたあらゆるテクノロジーと共に、豊かな、バランスの取れた、現代的な生活様式を送ることができるでしょう。今の私たちには想像し始めることだにできないテクノロジーの青写真が与えられるでしょう。それは最先端の科学者の頭をも混乱させるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.214)

 

マイトレーヤと彼のグループの導きを得て、人々は新しい機構の単純さを好むようになり、そしてその中に深い満足感と結合力を見いだすだろう。彼らは、それがもたらす競争と緊張の剥奪された世界に安心するだろう。共に協力のうちに仕事をしながら、自分たちが行うことすべての中に深遠な幸福と充実感を見いだすだろう。

マイトレーヤは彼の援助と助言を決して出し惜しみされないだろうし、あなた方の兄たちである覚者たちもまた、新しい文明の建設を鼓舞するための努力を惜しまないだろう。来るべき大殿堂を優美に飾るだろう驚嘆すべき事物は、すべての人間を喜ばせ、驚かせるだろう。その建設に一人ひとりが果たすべき役割を持ち、すべての人間がその達成に最善を尽くすだろう。そのようになるだろう。

(『覚者は語る(㈼)』—運命の歯車の回転—p.111)

 

世界における本当の変化は、意識の本当の転換は、政治経済前線で行われている。政治的、経済的変化を通してこそ、すべての人間に内在する霊性の反映を可能ならしめる制度が再建されるだろう。精神生活の道はすべての人間が歩むことのできる広く多様なものであることを、マイトレーヤが示されるだろう。人間生活のあらゆる努力のなかに、あらゆる分野のなかに、神についての認識と知識が感じられ、表現されるだろう。すべての者が一瞬一瞬のこの体験についての彼らの認識を、分かち合われた体験の結果として生み出される多彩な模様に対して貢献することができる。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.121)

 

わたしが、あなたがたをわたしの心の中に迎え入れたように、我が愛しき兄弟姉妹たちよ、わたしを、あなたがたの心の中に迎え入れてください。そして一緒に働き、世界を創り直そう。あなたがたの社会の機構の中で、腐敗し役に立たなくなっているものすべてを、あなたがたの神性の顕現を阻むものすべてを、変えていこう。幼き者たちのために、共に道を示し、彼らのためにこの世界をしっかりと保持しよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第50信、p.151)

 

変化のための青写真が何百万もの人々の想像力を引き付け、間もなく世界の注目を集めるだろう。結束し、そして勇敢であるとき、彼らは無敵であることを、人々は理解した。この変化への運動を止めることのできるものは何もない。それは未来の、そして大計画の概念を包含する。マイトレーヤはそれに声を与えたのであり、それが今や世界の民衆の声である。

(『覚者は語る(㈼)』—和合への道—p.210)

 

わたしの出現の手順は進んでいる。わたしの拠点地に住むあなたの兄弟たちは、彼らの中に素朴な神の男が、兄弟の中の兄弟が、彼らのための代弁者がいることをまもなく知るであろう。その男は世界の諸国の前に、すべての人間の必要を提示するであろう。平和なる世界を、資源の公正なる分かち合いを、笑いと喜びを、神の原型の上に築かれる新しい世界の創造を、すべての人間が求めているのだということを提示するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第103信、p.309) 囲み記事: 将来の青写真

──覚者より、ベンジャミン・クレーム筆記

1999年10 月 人類はマイトレーヤを完全な視界のうちに見るとき、敬服するものを多く見いだすだろう──彼の気品と歓喜、彼の慎み深い叡知とすべてを包含する愛、彼が持てるもの、および彼であるところのものすべてをあらゆるステーション[*]の人々に喜んで分かち合う用意など。彼の謙虚さは人々を非常に驚かせ、彼の計り知れない広大で深遠な知識は、人間に自分たち自身の不足を見せつけるだろう。かくして、人類は彼に導きを求め、彼の関心を確信して、かつてそうであったように再び熱心な探求者や学徒となるだろう。そのようになるだろう。かくして、偉大なる主は人間に将来の青写真を提示するだろう。その将来が人間にもたらすあまりの素晴らしさを、今日理解できるものはほとんどいない。

誰も不足するもののない未来を想像しなさい。すべての人間の才能と創造性が彼らの聖なる起源を実証する未来、戦争が人間の思考の中に座をもたない未来、善意がその慈悲深い網をすべての人間の心(ハートとマインド)に投げかける未来を想像しなさい。

(電気の)光ではなく(神の)光そのものによって灯され、今日のような悲惨さや欠乏はどこにも見つけられない都市を想像しなさい。光のみによって動かされる速くて音のしない交通機関、遠く宇宙世界や星々でさえもわれわれの手の届く範囲にまでもたらされるような未来を想像しなさい。

そのような未来が、分かち合う勇気をもつ男女を待っている。そのような未来が、自由を愛する勇敢な者たちを待っている。そのような輝かしき未来が、人生の意味と目的を理解することを切望する者たちを待っている。……

 

[*]あらゆるステーション=物理的な場所や各人の立っている段階や分野などを網羅する言葉である。

民衆は目覚める──選集

The people awaken- a compilation

 

「民衆は目覚める」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしの計画は遂行されつつある。わたしの愛は、人の心に新しい様相の火をともし、新しい光の曙が訪れる。わたしの約束はこれである──もうすぐあなたがた自身で、変化する世界を、あなたがたの目の前で変わる世界を見るであろう。古きものは新しいものに道を開ける、そして人は真理の門口に立つ。

(『いのちの水を運ぶ者』第117信、p.351)

 

現在は危機と約束の時である。新しきものは形態を見いだそうと苦闘する。古きものは宿命的な変化の直中で生き延びようともがく。人類は次のステップへの用意ができている。長い眠りは終わりつつある。眠れる者は目覚めたり。自由と喜びへの呼びかけが人々の心(ハート)に響き、彼らを行動へと駆り立てる。

いまや準備の時間は非常に短い。間もなくマイトレーヤの顔は見られるだろう。彼のみが、国家間の分裂に橋を架け、信頼のうちに、お互いに援助の手を差しのべさせることができる。

(『覚者は語る』-神の共働者- p.109)

 

至るところで新しい霊的な目覚めがあることは疑いがない。それはやがて人類同胞愛の時代につながる。宝瓶宮の世紀の基本線である。現在起こっていることは内面の力の盛り上がりの結果であり、それが人間の思考や意識に大変化を起こしている。これは、人類の真の要望にもはや応じ切れなくなった世界の機構や社会構造の完全なる再組織へとつながるであろう。

(『世界教師と覚者方の降臨』p. 37)

 

であるから、これらすべてのことから勇気を得て、新しいより良い時代が来つつあることを知りなさい。今この世界をしっかりと捉えている変化の勢いを止めることは誰もできないことを知りなさい。

以前には、人々は受動的に運命を受け入れて、出来事が起こるのを待った。今日、新しい意識が人間の心(ハートとマインド)を活気づけ、生来持っている正義と自由への要求に目覚めさせる。それらが拒否されることはないだろう。

(『覚者は語る』-拒否されることはないだろう-

p.264〜265)

 

我が友よ、今起こりつつある変化をわたしが見るようにあなたがたも見ることができるならば、わたしと同じように心は喜びに躍るであろう。世界中で、今日人間は変化に目覚め、新しい思考や理想を前面に持ち出し、今、人間の心をとらえる。

(『いのちの水を運ぶ者』第129信、p.388)

 

人間が初めて、大衆的な規模で、人間本来の霊的特性を表現するようになる時代が始まろうとしています。全世界で数えきれない多くの人々が人生の真の目的に目覚めるでしょう。人生に対するより深い、より健全な真理に基づいた姿勢が生まれるでしょう。そして人々は自分たちが魂であることを、魂が肉体を持って転生している存在であることを悟り始めます。魂が肉体に転生している目的を知り始めます。ますます多くの人々が自分たちの霊的進化に意識的に参加していくようになります。そしてこれまで一度も見られたことのないような自由と正義を確立していきます。自由と正義が、したがって平和が確立されることによって、人間の真の霊的本質が発揮されます。単に宗教的な体験のみならず、生活のあらゆる分野で、この霊的意識がますます表現されるようになるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.16)

 

前方の道を見、真理の光を人の前に掲げ、分かち合い、愛し、いつくしみ、信頼することを教えている者が、現在、大勢いる。多くの者がこの神の様相に目覚め、世界の再構成を呼びかけている。わたしの力が彼らの背後にある。わたしの愛が彼らを鼓舞する。わたしの意志が彼らを導く。このようにして、わたしはあなたがたを新しい時代に導く。

(『いのちの水を運ぶ者』第137信、p.413)

 

地球は半分くらいの地点、第四ラウンドの中間にいます。その地点で惑星はそのコースを、運命を見いだし始めます。住民は目覚め始めます。それが今日世界で起こっていることです。人類は、地球上の生活の現実、目的、意義との接触を失った長い眠りから目覚めつつあります。人類は今日に至るまで深い物質主義にどっぷりと浸かっています。マイトレーヤは人類を目覚めさせるために来られました。

(『光の勢力は集合する』p.26〜27)

 

米国とソ連はもはやスーパー・パワー(超大国)ではない。人類がスーパー・パワーである。国家の意志は国民の意志に基づくだろう。国民は政治家が悪いことをしないように見張るだろう。アフリカ、インド、パキスタン、日本、その他の多くの国々において、人々は目覚めた。彼らはいまや自分たちの権利を要求している。

(『いのちの法則』p.319)

 

世界中で、人々は、自由と正義をその中核においたより良い生活の可能性に目覚めつつある。恐れるでない、民衆の声は高まっており、接触伝染のようにますます多くの人々に影響を及ぼしている。自由、正義、そして人間の和合という真理のために生きる–あるいは死ぬ–人々の背後にマイトレーヤは立っておられる。若者が道を先導する、そしてその将来は彼らのためにある。

(『覚者は語る( )』-裂開の剣を創造する-

p.215〜216)

 

新しい時代のための教育の目的は、今日のものと非常に異なるに違いないということははっきりしている。新しい教育は、今日しばしば見られるような、人々を生活費を稼ぐために準備するものよりもずっと多くのことをなそうとするだろう。それは人類を魂のレベルに、すべての創造性の源に目覚めさせるだろう。

そこから、創造的な活力が流れ出て、世界中のこれまで声を持たなかった何千万の人々によって顕示されるだろう。アクエリアス(宝瓶宮)のエネルギー、統合のエネルギーが人類を今日、想像だにできないような和合へと引き寄せるだろう。

(『光の勢力は集合する』p.11〜12)

 

現在、世界が発作的に変化の激発を経験しているのには、理由がないわけではない。歴史的経緯の中で、これに匹敵するようなことが起こったことはかつてない。以前にそのように重大な、そして広範囲の結果をもたらす出来事があったのは、およそ10万年も昔のことである。世界は今、これまで全く知られたことのなかったような新しい時代の到来のために準備されている。その時代が来れば、人類は長い間の眠りから覚めて、無知と恐怖の目隠しを払い除けて、遂に知識と真理の光の中に入り、生得の権利を受けつぐであろう。

(『覚者は語る』-光輝く時代が前途に- p.190)

 

人類は意識の大変革を経験する時点に近づきつつあり、お互い同士の関係、宇宙や自然との関係、そして私たちが普通「神」と呼んでいるものとの関係を全く新しいやり方で認識し始めています。宇宙のあらゆるものは互いに関連し合っている、とマイトレーヤは言われます。つながっていない部分はありません。だから私たちが自分自身に対してすることは自然に対してもすることであり、自然に対してすることは、神の反映としての私たち自身にしていることなのです。私たちは神と呼ぶ全的意識の一部分、反映なのです。

(『多様性の中の和合』p.164)

 

わたしが来る以前は、人は抜け出すすべを知らなかった。身動きならない苦境に深くはまりこみ、恐れていた。今は、新しい光が、変化への新しい可能性がある。新しい希望が世界を席巻している。それはわたしの光のエネルギーであり、あなたがたへの贈物であり、すべての人間への、わたしの祝福である。

(『いのちの水を運ぶ者』第21信、p.79)

 

親愛なる友よ、わたしは再びあなたがたと共に居る。そしてあなたがたの周りに志向の光を見るのは喜びである。これは、わたしのために働くあなたがたの心意気について、わたしが持っている認識が正しいものであることを確認させてくれる。あなたがたの心の聖杯からこの内面の真理が輝き出づる光景に、わたしの心は喜ぶ。我が友よ、あなたがたの生活の中に、真理のための道をあけ、未来への扉を開きなさい。わたしの使命は、人類のためにあの栄光に満ちた未来への径を輝らし、あなたがたの裡に愛の原理を呼び覚ますことである。そしてその愛をお互い同士に顕して、あなたがたを前方へ導き、すべての人間を神に引き寄せることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第120信、p.359〜360)

 

[マイトレーヤは]あなたの愛を世界に与えて欲しいのです。それを鼓舞するために、すべての人間の心(ハート)に本来備わっているけれども、私たちを取り巻く不公正な政治的、経済的、社会的状況によって表現が押さえられているその愛をあなたの裡に目覚めさせるために、マイトレーヤはやって来るのです。その不公正な状況が変えられる時、マイトレーヤによって鼓舞された人類の愛が、今日想像することもできないような方法で顕され、世界を変換するでしょう。

(『大いなる接近』p.116)

 

市場フォースを手なずけることが非常に多くの政治家の信条となっているのが見られるだろう。それは人々の健康と富を奪ったが、しかしいまや人々はヒューマニティ(人間性)の名において目覚めつつある。国家の富はすべての国民の間で分かち合われるようになるだろう。

(『いのちの法則』p.183)

 

人々が分かち合いの原理を受け入れる用意ができるとき、すべてが可能となる。かくして生み出される信頼と尊敬の絆がエネルギーの大波を解き放つだろう。それは焦点を合わされ、コントロールされて、世界を変容させるだろう。そうすると人間の前進と進歩を止めることができるものは何もない。そうして目覚めた人間の燃えるような精神(スピリット)を止めることができるものは何もない。生得の権利を主張して、人間は神となるだろう。

(『覚者は語る』-ユニークなるこの時- p.473)

 

覚者方はよくご存じであるということを、マイトレーヤはよくご存じであるということを、人々は信じなければならないでしょう。これらの変化が本当に彼らの人生を変容させるということを人々は信じなければなりません。あの半時間ほどの間に体験したあの神聖さを続けて示現することを妨げる主な障害物は、私たちが世界につくり上げた古い政治的、経済的分割であるということです──何百万もの人間が飢え死にし、何百何千万もの人々が動物同様の生活を強いられるというひどい経済状況です。お隣ではなくアフリカやインドや南アメリカなど遠い所ですけれど、これらの問題に取り組まなければならないことを悟らなければなりません。そして人々はいのちのリアリティ(実相)に目覚めるでしょう。

(『人類の目覚め』p.50)

 

親愛なる友よ、世界に起こっている出来事を見回して自分に問いなさい──「これは不思議なことではないか、この新しい光は何としたことだ」と。もしあなたが裡なる光に忠実であるならば、わたしの臨在がこの変化を呼び起こしたことに気がつくであろう。そのようにして、あなたはわたしがここに居ることを知るであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第87信、p.356)

 

マイトレーヤの大宣言のあるその数分の間、半時間くらいの間に、人類は自分が誰かを悟ります。各人が、マイトレーヤによるオーバーシャドウを経験するにつれて、キリスト原理を体験し、彼が話していることに目覚め、そして自分たち自身の霊的特性の現実に目覚めます。「そう、これだ、私はこれが欲しい、それは良いものだから欲しい。私はこれをいつも欲していたのだ……」

人々は正しい関係についての幼いころの志向に新たに目覚めるでしょう。人々はこれを欲しがります。切望します。誰もが心の内で正義を、善を、正しい関係を、すべての者のための自由の感覚を切望します。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p. 291)

 

少しずつ新しい意識が人類を彼らの内的要求に目覚めさせている。古い競争心はなかなか死なないが、それにもかかわらず、新しい協力の精神もまた見え始めている。これは未来への吉兆である。なぜなら協力によってのみ、人類は生き延びられるだろうし、協力によってのみ、新しい文明が築かれるだろう。人類は彼らの神性の内的真理を知り、それを具現することができる。

(『覚者は語る』-協力- p.111)

わたし自身を公に顕す時が来たら、すべての人類の希望と願いを表明する──新しい人生への、新しい出発への願いを、方向転換への用意があることを、人々が平和に生きることができる新しい世界の建設を、自分自身を恐れることなく、兄弟たちを恐れることなく生きることができ、心に喜びを持って自由に創造し、正直にあるがままにあることができる、そのような新しい世界の建設への願いを表明しよう。

わたしの仕事は、始まったばかりであるのに、もうすでに人の心に新しい光が、新しい希望が芽生え、新しい始まりの兆しがある。人間は孤立した存在ではないことを、あらゆる者の守護者が、代理人を遣わされたことを認識し始めている。わたしは、神の代理人である。(『いのちの水を運ぶ者』第8信、p.41〜42)

 

 

 

囲み記事:

民衆は目覚める

──覚者より、ベンジャミン・クレーム筆記

シェア・インターナショナル誌 2008 年 4 月号

(『覚者は語る(Ⅱ)』p.128〜130)

信じるのは不可能に見えるかもしれないし、あるいはあまりにも願望的思考に思えるかもしれないが、しかし、あなたがたの兄であるわたしたちのより高位の見解からすると、より良い方向に向かってかなりの変化が世界中に起こっている。和合と正義への動きの高まりが、そしてもし人類がその進化の旅路を歩み続けるならば、平和が支配することが絶対に必要であるという認識の高まりが見えるのである。これは自己破壊の瀬戸際からの大きな後戻りを示す。

もちろん、戦争の道具を考え出し、それを完璧にし、この恐ろしい商売で富と権力を増大させている者たちがまだ大勢いる。しかしながら、民衆は目覚めつつある。異なったドラム(太鼓)が新しいリズムを打っており、人々は応える。ほとんどすべての国において、人々は新しい光を、活気づかせる思考を、希望の高まりを感知しつつある。自由と正義と平和がよりいっそう近くに、より現実的に、かつてないほどより達成可能に感じられるようになり始めている。世界的なコミュニケーションの手段が人々に自分たちをひとつの人類として見る新しい感覚を与えつつある。この新しい認識は完全でも完璧でもないことは確かだが、しかしわたしたちは、その方向への新しい、そして望ましい傾向の始まりをはっきりと見る。これはまさにわたしたちのハートを喜ばせ、新しい時代のエネルギーへの正しい反応の前兆である。

マイトレーヤが前面に進み出て、彼の公の使命を始められるとき、この傾向は大きく拡大し、すべての国にいる善意の男女の目標と目的となるだろう。皮膚の色や人種や宗教の違いにもかかわらず、至るところに住む男女はひとつであり、そして皆、同じ正義と自由を(それらを自分たちのみの権利だと考える人々もいるが)必要とすることを人々はますます理解するようになるだろう。マイトレーヤは平和の絶対的な必要を、そして完全なる戦争放棄は信頼によってのみ達成可能なことを強調されるだろう。分かち合いのみが信頼を生み出すことができることを、マイトレーヤは断言されるだろう。

マイトレーヤはそのように語るだろう。そのようにして彼はひとつの人類という感覚を、そして分かち合いの必要性を促進されるだろう。言うまでもなく、すべての人間がマイトレーヤの和合と同胞愛への呼びかけに応えるわけではないだろう。しかし、理性と正義の声が人々の心(ハート)に浸透していくにつれて、ますます多くの人々がマイトレーヤの洞察と変化への必要についての真理を見るだろう。そのようになるだろう。そのようにして人間は彼らの中にいるその『真理の光』に目覚め、そしてその方を彼らのリーダーとして案内者として見るだろう。穏やかに、しかしきっぱりと、マイトレーヤは人間を彼ら自身の最高の利益のために行動するように説いていくだろう。兄のように、彼の家族の若いメンバーたちを一歩一歩彼ら自身の真理に向けて導いていかれるだろう。

その時は遠い先ではない、いや実際、非常に間近である。世界中の民衆の心(ハート)に希望と歓びが同じように持ち上がるにつれて高まっていく彼らの声を見守り、耳を傾けなさい。

そのとき、あなたは車輪が回転したことを知るだろう。貧困と不正義の苦痛はもはやなくなることを、戦争の冒涜は永遠に放棄されることを、愛の法則が、このわれわれの世界の至るところに住む男女の心(ハート)の中にその正当な位置を見いだすことを、知るだろう。

 

神性へ向かい、万人のための未来を築く一選集

次の質問に対するベンジャミン・クレームの回答(2012年8月号)は、毎月ここで提示される選集の価値を説明している。

 

Q:選集のコーナーを愛読する読者もいますが、すでに掲載された記事の繰り返しにすぎないという声も聞きます。編集者としての意見をお聞かせください。

A:それはすでに掲載された記事の再掲載ですが、こうした選集は人々に教えを思い出させます。テーマ別の内容は異なった観点と注目を与えます。私の師は、これはこの雑誌の最も重要な部分の一つであり、選集は累積効果を及ぼすと述べておられます。   神性へ向かい、

万人のための未来を築く——選集 Moving into Divinity and forging a future for all – a compilation 今回の選集のテーマは、2000年7月号の覚者の記事のタイトル「神性へ向かう」である。「マイトレーヤは今や世界の舞台に入って来られ、人間に、彼らが潜在的に神であることを、まさに強力な存在であることを教え、そしてこれまでの条件づけのみが彼らを迷信と恐怖、競争と貪欲の虜にしていることを教えるだろう。マイトレーヤは人間に過去のあり方を放棄する方法を示し、そして彼の賢明な手引きのもとで、神性へと向かう人間に相応しい文明の建設を鼓舞するだろう。……」

私たちがこのテーマを選んだ狙いは、私たち人類が生得の権利を主張し、自分たちを神聖なる存在として知り、そのようにして、マイトレーヤや覚者方、ベンジャミン・クレームによって描写されたような、私たちの神聖な性質を最もよく反映する制度や機構を持つ未来を選ぶ必要性を強調するためである。

今回の選集は、内的な世界が日常生活において顕現することや、主観的なものが客観的なものになることについての、私たちの個人的な運命と集団的な運命の両方に関わるアイディアをまとめている。

このようにして私たちはここで、今日における人類の課題についてのビジョンを提示する。それは大計画とハイアラキーの仕事に沿って、神聖なるリアリティ(実在)を反映する外的な世界を創造することである。

これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしの意図は、人類の窮地を乗り越える答えを、あなたがたの前に提示し、すべての人間にとって、未来は信じ難い約束をはらむことを示すことである。あなたがたの神性を解き放ち、生得の権利を受け継ぐための道を、わたしの兄弟である覚者たちと共に、あなたがたに示す。

わたしの計画は、人類を真なる価値に、その真なる可能性に目覚めさせ、すべての人の裡に聖なる神の子が宿ることを示すことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第24信、p.85〜86)

世界における本当の変化は、意識の本当の転換は、政治経済前線で行われている。政治的、経済的変化を通してこそ、すべての人間に内在する霊性の反映を可能ならしめる制度が再建されるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.121)

 

今日、世界の指導者たちは統御することのできない出来事に苦悶している。彼らがまったく知らないフォースが、彼らを計画していなかったしばしばヒステリックな反応へと押しやる。彼らは自分たちの独断的教義に導かれて、混沌から混沌へと逃げる。

その間、わたしたちは忍耐強く待つ。人間の現在のジレンマの結果をわたしたちは知っている。そしてカルマ(因果)の法の許す範囲内で、最大限に援助する。また、わたしたちは、人間が自分たちの自由意志で未来の栄光への道を選ばなければならないことを知っている。それは人類同胞愛と愛と正義と分かち合いの道である。

わたしたちは人類の必要にはせ参じる。わたしたちは教え、そして仕えることに励む。人間自身が行動しなければならない。そして体験の厳しい試練の中で、自分の神性を試さなければならない。

(『覚者は語る』─飢餓の終わり─p.346)

 

我が友よ、子供たちよ、人類には、まことにすばらしい未来があることを示すために、わたしはここに居る。いつの日か、人は、虹色にかざられ、神の栄光に輝きながら、己の神性を顕して立つであろう。わたしはこれを約束する。

(『いのちの水を運ぶ者』第4信、p.30)

 

マイトレーヤは言われた、「わたしの到来は変化を予告する。同様に、古い機構の喪失への悲しみを予告する。しかし、我が友よ、古い瓶は割られなければならない──新しいワインにはより良いものが相応しい」。※ 人間の前進を妨げるものすべて、すなわち人間が己の天賦の神性を理解することを制限しそれを表現することを阻むものすべてが破壊されていくのを、われわれは目撃している。われわれは新しい思考や感情のパターンの形成を、新しい認識の形成を目撃しており、そこから新しい形態が、適切な機構が生まれてくるだろう。それを通して、人間の希望や志向をより良く表現することができる。

 

(『覚者は語る』─圧力は増大する─p.310〜311/※メッセージ第82信)

 

わたしの到来は、人の心に変化への願いを、より良きものへの願いを換び起こす──それがどのようなかたちで表現されようとも。わたしのエネルギーは、人の心に崇高なる不満を生み出す。われわれの機構の中で役に立たないものは、すべて捨て去られねばならない。今日の人間に相応しくない機構が、多く存在する。

人は、生まれつつある神である。したがってこの神が栄えることができるような生活形態を創らねばならない。現在のような生き方に、あなたがたはいかで満足していられようか。何百万の人間が貧困の中に飢え死にしているかたわら、金持は富を貧乏人の前にみせびらかす。人はお互いの隣人の敵であり、誰も兄弟を信用しない。あなたがたはいつまでそのようにして生きねばならないのか、我が友よ、いつまでそのような堕落を支持するのか。

わたしの計画、そしてわたしの義務は、あなたがたに新しい道を、人の裡なる霊性を輝き出させる前進への道を、示すことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第81信、p.237〜238)

 

これらの新しい形態が、人間の中にいまだ漠然としか感じ取られていない神の属性を表現させていくだろう。これまで自覚されていなかった知覚と受信の能力が人間の裡に目覚め、人間の霊的基礎についての理解が速まり、人間の内的神性がますます高まるリズムで顕されるだろう。社会形態はすべての創造物との相互関連性についての人間の感覚を反映し、すべての王国(動、植、鉱物界)との正しい関係の確立につながるだろう。再び、人はすべての生命の尊さを認知し、その生命を害から守るために必要な手段を取るだろう。すべてのグループの間の創造的な交流が盛んになるだろう、そしてそれが人間の──そして神の──潜在力についての認知を確実に促すだろう。

(『覚者は語る』─社会生活への新しいアプローチ─

p.24〜25)

 

人間が初めて、大衆的な規模で、人間本来の霊的特性を表現するようになる時代が始まろうとしています。全世界で数えきれない多くの人々が人生の真の目的に目覚めるでしょう。人生に対するより深い、より健全な真理に基づいた姿勢が生まれるでしょう。そして人々は自分たちが魂であることを、魂が肉体を持って転生している存在であることを悟り始めます。魂が肉体に転生している目的を知り始めます。ますます多くの人々が自分たちの霊的進化に意識的に参加していくようになります。そしてこれまで一度も見られたことのないような自由と正義を確立していきます。自由と正義が、したがって平和が確立されることによって、人間の真の霊的本質が発揮されます。単に宗教的な体験のみならず、生活のあらゆる分野で、この霊的意識がますます表現されるようになるでしょう。政治、経済、教育、芸術、科学のすべての分野で、人間の内的な認識が、霊的なものとのアイデンティティー(同一認)が表現されていくでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.16)

 

……マイトレーヤが言われたような、「誰も窮乏することのない簡素な生活、同じ日が二度と繰り返されることなく、同胞愛の喜びがすべての人間を通して顕される」、そのような日々を迎えるであろう。そのような生活を創造するために、多くの努力が必要である。偉大な方たちの指導のもとに、すべては人類自身によってつくり上げられねばならない。新しい文明の創造を妨げるものは、すべて捨て去られねばならない。そしてより適切な形態を築くためのステージが整えられねばならない。ここに人類が、真の創造力と再生力を発揮する機会がある。人間は神を内在するのであり、間もなくその神性は世界の霊的変容となって顕されるであろう。

(『覚者は語る』─マイトレーヤの召集─p.127)

 

わたしの教えは、もし必要とあれば、この世には人間が成し遂げ得ないものは何も存在しないことを示すであろう。人は神であり、その神性を顕し、栄えさせることのみ必要なのである。これが確かであることを、わたしの存在が保証する、なぜならわたしの兄弟である覚者たちとわたしとが共に、あなたがたの聖なる本性の驚嘆すべき不思議を見せてあげるのだから。このようにして、あなたがたは己の可能性に気づき、光の中に成長するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第71信、p.209〜210)

 

進化というものは周期的に、螺旋状に進みます。もちろん、人間は自由意志を誤用して、後戻りすることはあり得ます。しかし、一度ある程度までの神性が顕現されれば、つまり一定の高みに達したら、そのような後戻りの可能性は少ないでしょう。われわれに本来備わった神性が一度達成され、実現されたら、失われる可能性はなさそうです。進化の惰性は上昇の流れであり、神の意志が究極的にその目標を達成するのです。

(『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.365)

 

誰も不足するもののない未来を想像しなさい。すべての人間の才能と創造性が彼らの聖なる起源を実証する未来、戦争が人間の思考の中に座をもたない未来、善意がその慈悲深い網をすべての人間の心(ハートとマインド)に投げかける未来を想像しなさい。

(電気の)光ではなく(神の)光そのものによって灯され、今日のような悲惨さや欠乏はどこにも見つけられない都市を想像しなさい。光のみによって動かされる速くて音のしない交通機関、遠く宇宙世界や星々でさえもわれわれの手の届く範囲にまでもたらされるような未来を想像しなさい。

そのような未来が、分かち合う勇気をもつ男女を待っている。そのような未来が、自由を愛する勇敢な者たちを待っている。そのような輝かしき未来が、人生の意味と目的を理解することを切望する者たちを待っている。

(『覚者は語る』─将来の青写真─ p.506〜507)

 

今ではわたしの周りに、わたしをリーダーとして、未来への案内人としてみる兄弟姉妹たちの集団が存在する。わたしは、人間の苦悩について、人間の不完全さについて、変化の必要について、彼らに語る。同時にまた、人間は神であり、神聖なる光の存在であり、いつの日かそのようなものとしてこぞって立つであろうということも語る。

選択は人間のみがなすのである。もしわたしの指す道を選ぶなら、人間の霊性はまことに輝き出るだろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第78 信、p,228)

 

今、われわれは本質的に霊的危機に直面しているのだが、それは政治や経済の分野を通して表面化している。であるから、マイトレーヤは政治と経済の領域内で働く決意をされ、そして分かち合いの原理を強調され、それが人間の未来のすべての進歩への鍵であると言われた──「分かち合うとき、あなたは兄弟のなかに神を認める」「人間は分かち合うか死滅するか」。分かち合いは聖なる原理である。すべての機構はその内的神性を反映しなければならないことを認めるまで、われわれは進化の旅路において一歩も先へ進めないだろう。われわれがそれを認識するや否や、全く新しい状況への扉を開く。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.120)

 

世紀から次の世紀へ、順を追って、人間の神性をますます顕現する文明を人間は築いていくだろう。聖なる創造の美のすべての様相が表現される文化をつくるだろう、それは神のイデア(理念)の栄光が映し出される鏡である。

このようにして人間は、神の大計画のもとで、ものごとの体系の中における人間の真の位置を占めるだろう。このようにして、マイトレーヤのインスピレーション(鼓舞)のもとに、人間はこの──恐怖と独断的教義と憎しみによって分裂された──世界を変容させるだろう。愛の法則が支配し、すべての人間が兄弟であり、聖なる特性にかかわるものはすべて人間の注目を引き付け、それが人生をコントロールするそのような世界に変容させるだろう。

(『覚者は語る』─新しい文明─ p.37)

 

あなた方に新しい生き方を見せてあげたい、人間に生来そなわる同胞愛に基づく生き方を、愛し、分かち合う能力と、人間の本質的な神性に基づく生き方を。

聖なる人間になる過程は、単純で自然なものであり、すべての人間に開かれている。それは、あなたがたの裡にはじめから宿るあの神を解き放つ過程である。わたしは約束しよう──もしあなたがたがわたしに従いて新しい時代に前進するならば、あなたがたの裡に宿る聖なる本質を解き放ってあげよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第28信、p.96〜97)

 

マイトレーヤは分かち合い、正義、自由、正しい関係について語っています。それらはみな聖なる原理です。自由、正義、そして正しい関係は人生の基礎にあって、人と人との間の、そして国と国との間の正しい関係をつくります。

競争は戦争へと導き、正しい人間関係の確立を妨げます。正しい人間関係の創造が、私たちの進化における次のステップです。それを手に入れたとき、真に聖なる生活が始まります。分かち合いへの最初のステップは、あなた方の神性への最初のステップである、とマイトレーヤは言われます。これよりも単純で真実なことがあるでしょうか。

(『人類の目覚め』p.195)

 

新しい時代が、正義と自由と平和の時代が創られつつある。来るべき時代には、すべての国々の国民は、より良き人生についての、意味と目的についての、美と理解、正しい関係と愛についての、彼らの夢と希望の成就を見るだろう。毎日毎日が内的、外的な新しい発見をもたらし、毎時間が奉仕への機会をもたらすだろう。そのようになるだろう。そのようにして、男も女も子供も、一人ひとりが、われわれすべての裡にある神を賛えるだろう。そして、神の多様な面の美をそのあらゆるバラエティーの中に顕現させるだろう。

(『覚者は語る』─束縛の終止─p.604〜605)

 

民衆の力の盛り上がり──選集

The rise of people power – a compilation

 

「民衆の力の盛り上がり」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

 

 

民衆の声は高まりつつある、いや(すでに)高まった。そして彼らは人々に、自分たち自身を宣言するように呼びかける。

民衆は恐れることなく、はっきりとした目で将来をのぞき、公平で、平和な世界を求める彼らの志向の実現の可能性を見た。これはひとりでに起こらないことを、兄弟姉妹たちと共に、実現するための力(パワー)を自分たちの手に握らなければならないことを、彼らは知っている。また彼らは、その道が困難であり、危険なことも知っているが、それを不成功に終わらせるにはあまりにも貴重な褒美である。なぜなら、それは同胞愛という褒美、正義、平和という褒美、そしてすべての人間にとって、より良い、より簡素な、より真の人生という褒美であるから。

(『シェア・インターナショナル』2013年7月号、

「覚者より」──民衆の声が将来を先導する)

 

 

未来への道は、新しい公正な秩序を通して、新しい人類同胞愛を通して、昔の敵との間に協力の精神を打ち立てることを通してであることを認める者が今日たくさん存在する。このすべてのことは、今日可能であり、効果をあげつつある。

新しい光が、わたしの光が、地上を照らし、そのまぶしさの中で多くの者が驚嘆する。真理のために、すべての者の利益のために働きながら、彼らは自分たちの力に畏敬の念を持つ。同様に、我が友よ、あなたがたすべての裡に真理の力が宿るのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第128信、p.385〜386)

 

 

人類は強い力を持っています。人類はその力について全く分かっていません。適切に教育された大衆世論よりも強力なものはありません。マイトレーヤは、現在の商業主義を打倒し、分かち合いと正義の原則をもたらすために、そのような大衆世論の形成を頼りにしています。それを行うのは私たち自身です。

(『光の勢力は集合する』p.291)

 

 

今、加速的テンポで起こっている変化の中に、何らかの力(フォース)が世界の運命を導いているという証がますます増大している。いま大規模に目撃されている歴史的な変容、自由と参加を求める志向の怒濤のような盛り上がりが単なる偶然の一致であり、内的な原因はないと信じることができる者はほとんどいない。これらの重大な変化の速度だけを見ても、そうではないと否定する者はいないだろう。それは、何百万の民衆が自分たちの運命の日が来たことを認識し、権力は国民にあり、これからは国民の利益のために行使されなければならないという認識を増しつつあることを指し示している。

(『覚者は語る』─ 運命の日─ p.257)

 

 

「主の意志によって、意識の種がいま打ち開かれようとしている」。人々は至るところで目覚めはじめており、彼らの運命は自由であることに気づき、他人に支配されることを許容しなくなるだろう。世界中の政府は民衆の声に耳を傾けなければならなくなるだろう。「政府は国民による国民のためのものになるだろう」。この新しい目覚めの感覚を充分に説明し、理解できる者はいないだろう。しかしわれわれはそれを目撃し、体験するだろう。

(『いのちの法則』p.308〜309)

 

 

平和と正義と同胞愛を呼びかける者すべてを、わたしは支える。兄弟たちを愛する者たちすべてを、わたしのもとに招く。彼らはあらゆる党派から、あらゆる国家から、わたしの周りに集い来るだろう。わたしは彼らの心を希望と愛で満たす、そして彼らはその数を増し、勢いを増して、世界を制服する。この過程は始まった。すでに人々の声は聞かれ始めている。ますます声を大にして、彼らは正義と平和を求める。新たな希望が人類をとらえ、わたしの心を喜ばせる。

(『いのちの水を運ぶ者』第131信、p.395)

 

国民自身が彼らの役を演じ始めている。投票箱やデモ行進を通して、彼らの声を聞こえさせ、平和への要求を知らしめている。この時点から、後戻りはない。民衆は彼らの力を感知しつつあり、彼らが欲する平和を彼ら自身がつくりあげていかなければならないことを、そして自由とともに正義が支配するときのみ、うれしい平和が保障されるだろうということを理解しはじめている。

(『シェア・インターナショナル』2006年12月号、

「覚者より」──戦争の無意味さ)

 

 

……徐々に、マイトレーヤによって組織化され、教育され、鼓舞されて、民衆の力が大規模な世界世論となって表現され、それに対抗できる国家は存在しなくなるからです。私たちはこのプロセスの始まりにいるにすぎませんが、そのうち、民衆の力が世界で最も強力な力になるでしょう。

(『光の勢力は集合する』p.270)

 

 

わたしの教えは、もし必要とあれば、この世には人間が成し遂げ得ないものは何も存在しないことを示すであろう。人は神であり、その神性を顕し、栄えさせることのみ必要なのである。これが確かであることを、わたしの存在が保証する。なぜなら、わたしの兄弟である覚者たちとわたしとが共に、あなたがたの聖なる本性の驚嘆すべき不思議を見せてあげるのだから。このようにして、あなたがたは己の可能性に気づき、光の中に成長するであろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第71信、p.209〜210)

 

世界中に起こっている強力な出来事 ── 今は毎日のように起こっている── は、死滅しつつある文化の死にぎわを目撃しているのであり、そしてそれは暗に新しい文化の創造を意味するという認識を人々の裡に目覚めさせている。

新しい文化がどのような形を取るかは、大体においてまだ漠然として実体のないままであるが、一つの要素はすでに大衆およびメディアの心に刻みついている。つまり民衆の声の増強とその声を聞こえさせようとする決意の増大である。これがわれわれの時代の最も重要な政治的出来事である。世界を通じて、各国の国民が自分たちの運命をコントロールしつつあり、自分たちの権利を要求しつつある。人間の神性に本来備わった特性である自由を求める裡からの呼びかけがあらゆる人種、信条の人々を団結させており、その声はますます高まりながら反響を起こし、また反響を呼んでいくだろう。圧政の最後の砦が崩壊し、人間が生得の権利を受け継ぐまで、それはこだまするだろう。

(『覚者は語る』─民衆の声─ p.329)

 

 

民衆の力は特定の国の経済体制を「倒す」ためのものではなく、その国の人々のための自由、正義、平和を勝ち取るためのものです。最終目標は常に頭に置いておかねばなりません。それは世界中に自由、正義、平和を確立することです。これを達成するためには、世界の経済体制が根本的に再組織されることが必要であることは明らかです。分かち合いはこれを達成するための最も重要な仕組みです。

(『多様性の中の和合』p.192)

 

 

神と愛は一つであるというこの単純な真理が、人を未来の約束に目覚めさせている。これがわたしの仕事をやり易くする。我が友よ、喜びと愛に満ちて、英雄のように、昔の武者のように行動する用意の整っている男女として、あなたがたに与えられた救援と愛の任務をなしていく用意の整っている者として、自分たちを示しなさい。恐れることはない、我が兄弟よ、あなたがたの肩はわたしによって強められる。

(『いのちの水を運ぶ者』第99信、p.295)

 

 

この惑星全体に広まる現在の物質主義の不正を、心(ハート)のうちで拒絶する人々が今日たくさんいる。彼らは正義と平和を願い、それらの達成のために行進しデモをする。ますます多くの世界の民衆が、一緒になるとき、強力な男たちの行動を変えるだけの力を持つことを認識しはじめている。かくして、マイトレーヤは民衆を信頼し、彼らの要求に声を与える。かくして、彼は民衆の行進に参加し、彼の声を彼らの声に加えられる。

(『シェア・インターナショナル』2005年7月号、

「覚者より」──暗闇の終わり)

多くのデモを続けることは重要です。ときどきではなく継続的に、そしてこのような持続的なデモは政府の思考に徐々に影響を与えるでしょう。

私たちがこのようなデモの価値を測ることは困難ですが、覚者方はそれが非常に強力な変化の梃子であることを疑いません。私たちはもっと頻繁にデモを組織すべきであり、参加者を増やさねばなりません。「民衆の力」は世界を変容させるでしょう。

(『多様性の中の和合』p.187)

 

 

わたしの覚者たちは、あなたがたのために未来の輪郭を描こうと働いている。これらをよく心に留めなさい。あの輝かしい未来が築かれる礎となる岩は、愛と正義と分かち合いである。これらを聖なるものと見なす者たちと手をつなぎなさい、我が友よ。それをあなたがたの目的としなさい。あなたがたの間に光の壁を築きなさい、それに対して世の攻撃は空しいであろう。

わたしの軍は動く。わたしの副官たちは戦いの結果を知っており、戦闘の計画を知っている。その戦闘はあなたがたすべてを巻き込む。なぜなら、我が友よ、兄弟たちよ、あなたがたを通して新しい世界は創られねばならないのであるから。それでは、この雄々しい仕事に参加し、あなたの気概を示しなさい。わたしの愛が、あなたを支えるであろう。わたしの法が、あなたを導く。わたしの心は、いつもあなたを包む。

(『いのちの水を運ぶ者』第45信、p.139〜140)

 

 

世界の舞台に登場するのを待ちながら、キリストは舞台の袖に立たれる。キリストのエネルギーがまず先に放出されて、変換の仕事を行い、すべての人間が願望してきた平衡を創り出す。今や多くの者が、名前で呼ぶ者も呼ばない者も、キリストの臨在を感知している。彼らはもうほとんどあきらめかけていた時に、新しいいのちと希望の放流を感知する。彼らはまた、自分たちの未来を形づくるための力と能力が増大するのを感じる。彼らがキリストを見、キリストが語るのを聞くとき、キリストが彼らの最も深い願望と要求に声を与えるとき、それに引き続いて起こる変化の大きな盛り上がりを止めるものは何もないだろう。

(『覚者は語る』─再生の門口─p.261〜262)

 

 

神よりも単純なるものは存在しない、なぜなら、すべてのものの背後にその聖なる原理があるのだから。人がこれに気づくとき、真に偉大となる。そしてその人から、創造的エネルギーが流れ出づる。わたしの計画は、その聖なる原理を顕す道を一歩一歩あなたがたに示し、あなたがたを本源へと導くことである。

(『いのちの水を運ぶ者』第54信、p.162)

 

 

民衆の声は高まり、聞き届けられることを迫る。それは新しい時代の、新しい摂理の前触れであり、生まれ出ようとして苦闘している。危険な者どもの計画や行動にもかかわらず、いやそれ故に、人々は古い束縛を投げ捨てて、権利を主張している。新しい緊迫感と新しい自信が彼らの要求に力を授ける。民衆の声の力が古い束縛を打ち破り、未来への道を指し示す。政府の役割は国民の必要をないがしろにすることであり、戦争が唯一の解決策であるということに何の問題も困難も感じないのだということを、ますます人々は気づきはじめている。権力を貪るリーダーたちの調子はずれの声は、少しの間、恐れる者たちや、軽率な者たちを引きつけるかもしれないが、彼らの時は限られており、終わりに近づいている。

(『シェア・インターナショナル』2003年4月号、

「覚者より」──束縛の終止)

 

 

人類全体としての声は本当に非常に強力です。世界の出来事に対する私たちの自由意志の表明から、どれほど強力な影響が出てくるかを知れば皆さんは驚くでしょう。私たちは自分の自由意志の間違った行為を通して多大な害を及ぼしています。同様にその正しい行使を通して多大な善をなすこともできます。それは大抵は人類自身の手の内にあります。私たちは巨大な力を持っているのです。賢明に使わなければなりません。そうすることで、マイトレーヤの正しい指導と案内の下で世界が非常に速やかに変換されるのを見ることができるのです。2、3年のうちに私たちは経済構造に関して、ただ人類がその意志を、何を願い、何がなされなければならないかを、世界の諸政府に表明するだけで、全世界を変革させることができるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.597〜598)

 

 

今日、大いなる新しい光が人類をその目的と運命に目覚めさせている。その輝かしい光は、神の意志の基礎をなす大目的を人に明らかにし、人間を活気づけて、大目的をその美と力(パワー)のすべてをもって実演するための関係と形態を創造させるだろう。

このような時が存在したことはなかった。人間は己自身について、そしてすべての外見の背後に横たわるフォース(エネルギー)について、新しい理解を得る瀬戸際にある。間もなく人間は神が在ることを、そして人間は神であることを、反論の余地なく知ることになるだろう。

(『覚者は語る』─ 新しい啓示─ p.205)

 

 

兄弟たちの窮乏を知り、非常に多くの者たちの苦しみに同情の思いを持ち、そしてそれらすべてを変える意志を持つ者たちに、わたしは頼る。わたしが召集する者たちの仲間に、あなたがたも入るように。そして共に新しい、より良い世界を招じ入れることができるように。

わたしの心は、志向するあなたの心の律動に応える。わたしの愛が、その火を燃やす。我が友よ、その火をあおぎ、炎となしてわたしと共に来なさい。あなたの描くビジョンをしっかりとつかんで、あなたがたすべての裡にある神を顕しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第46信、p.142) 写真:人々は至るところで目覚めはじめており、彼らの運命は自由であることに気づき、他人に支配されることを許容しなくなるだろう。世界中の政府は民衆の声に耳を傾けなければならなくなるだろう。(マイトレーヤ、『いのちの法則』より) 写真2:人類は強い力を持っています。適切に教育された大衆世論よりも強力なものはありません。/photo: Wikimedia.org

 

正しい関係——選集

「正しい関係」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

次の質問に対するベンジャミン・クレームの回答(2012年8月号)は、毎月ここで提示される選集の価値を説明している。

 

Q 選集のコーナーを愛読する読者もいますが、すでに掲載された記事の繰り返しにすぎないという声も聞きます。編集者としての意見をお聞かせください。

A それはすでに掲載された記事の再掲載ですが、こうした選集は人々に教えを思い出させます。テーマ別の内容は異なった観点と注目を与えます。私の師は、これはこの雑誌の最も重要な部分の一つであり、選集は累積効果を及ぼすと述べておられます。

 

あなたがたがわたしを見るとき、我が友よ、まさに新しい時が始まったことを知るだろう──未来への新しい道標を建てる時が、すべての人の間に正しい関係と信頼を築く時が、従いてくる者たちのために道を照らしながら、調和と分かち合いのうちに共に前進する時が、始まったのである。あなたがたがわたしを見るとき、このことを知るであろう。わたしが絶対なる神として支配するためにやってくるのではなく、兄として、単にあなたがたに道を示すためにやってくることを知るだろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第63 信、p.187)

 

マイトレーヤと覚者たちの一団のインスピレーション(鼓舞)と導きのもとで、人間は、正しい決断を行う能力、大計画との関係の中で正しく行動する能力が増大することを知るだろう。これが必然的に同胞愛についての感覚の増大につながり、人間は共に行動することによってのみ前進があるという理解につながるだろう。

妨げとなるものは政治的意志のみである。至るところで、国民は同胞愛の時代を迎え入れるために人生のやり方を調整する用意があり、リーダーシップとマイトレーヤの助言のみを待つ。そうして、人々は自分たち自身のために正しい関係を確立し、世界を管理するにあたって参加者としての役割を受け入れるだろう。

同胞愛の夢が荒唐無稽のものでも無意味な憧れでもなく、ここに今確立されるべき現実であるという新たな希望が人間の心(ハート)の中に沸き上がるのは、そう遠い未来ではない。

(『覚者は語る』─同胞愛の夢─ p.284〜285)

 

世界の大衆は彼らの必要を知らせ始めています。ベルリンの壁を、すべての先進開発国との間にある「ベルリンの壁」を壊しつつあります。そして食べる権利、働く権利、平和で落ち着いた環境で子供たちを育てる権利を要求し始めています。これらの要求は高まるでしょう。マイトレーヤは出現してこれらの人々の要求を刺激し、強力なものとし、地上のどの政府もこの自由と正義と正しい関係への要求に逆らうことはできなくなるでしょう。人類にとって次の運命づけられたステップが正しい人間関係ならば、それは実現されねばなりません。人々がそれを実際に行うときにのみ実現されます。

(『大いなる接近』p.44)

 

人間がマイトレーヤの語る言葉を聞くとき、正しい関係こそが彼らが求める真の現実(リアリティ)であることを認識するだろう。そして励まされ、浄化されて、彼らは分かち合いと正義の過程を始動させるだろう。かくして彼らは、切望しつつ長い間手にすることのできなかった平和を確実にするだろう。

人が心(ハート)から行動するとき、(神の)大計画に沿って行動していることをマイトレーヤは示すだろう。大計画は、彼らが知らないだけであって、それはすべての生命を支配する。人間がこれを知るとき、喜んで以前の愚行と間違った方向への行動をやめるだろう。そしてお互いの間の新しい、より良い関係を始めるだろう──それが来るべき時代を特徴づけるだろう。

(『覚者は語る』─新しい自由─ p. 526)

 

大計画は単に偉大な宇宙的存在者のマインドの中にある何か曖昧な宇宙的概念ではなく、私たちの生活に厳密に関連性を持つものです。それは正しい人間関係に関わりがあり、従って政治、経済、宗教、科学、教育、それから貧しい人たちに食べ物が十分あるかとか、貧困者が多過ぎはしないか、富裕者が多過ぎはしないか、貧富の格差が大き過ぎはしないかに関係するものです。

これらのすべてが神の大計画の一部です。神の計画は従わなければならない一定の規則ではなく、私たちの生活の霊的基盤の中心にあるものなので、それ自体に内的美、つまり内的関連性を持つアイディアなのです。私たちが正しい関係を実施するとき、私たちは自動的に機構──政治、経済、社会──を創造します。それが計画を実施することを可能にするのです。

(『大いなる接近』p. 223〜224)

 

忘れるでない、我が友よ、あなたがたは一つであることを、すべての者の御父が、あなたがたを聖なるイメージに似せて創られたのであることを。あなたがたを通して同じ聖なる愛と真の光が輝いていることを。時は近づけり、我が友よ。真理の光があなたがたの周りすべてに輝き、人が兄弟を己の心に迎え入れ、己自身としてお互いを知るようになる時がやってくる。

(『いのちの水を運ぶ者』第51信、p.155)

 

人類の生活の転換点にあって大きな仕事が彼らを待つ。往古からの間違った思考と生活の習慣をこの世から払拭すること。恐怖心──欠乏や戦争や病気や死の恐怖──からの解放を可能にするように、社会生活の方法を完全に変えること。これらはまさに巨大な仕事だが、あらゆる努力を費やすに値するものである。なぜならそれは、新しい生き生きとした生活、新しいより甘美な人間関係につながり、正義と同胞愛、分かち合いと愛の法則によって支配される世界につながるだろう。そのような世界を創造する仕事よりもすばらしい目標が人類にあり得ようか。

(『覚者は語る』─健康と治療(2)─   p.45)

 

われわれが贅沢と浪費の中で生活しているのに、他方、第三世界の何百万もの兄弟姉妹たちは飢え死にしている。そのような状態の中で、われわれは彼らと正しい関係にあるとは言えない。

解決法は明らかである。この豊かな世界の資源を分かち合うことが正しい関係への欠くべからざる最初のステップである。マイトレーヤはこのことを明らかにされ、この目標に向かって人類が行動することを鼓舞されるであろう。分かち合いと正義を、真の平和への(したがって人類の存続と世界の救済のための)唯一の道として、呼びかけられる。それは、本質的には、正しい人間関係の確立と今日の世界にある明らかに悪い関係を廃棄することへの呼びかけである。個人的、国家的、国際的競争と貪欲、かつてないほど強烈な世界的な憎悪と暴力、分離主義と排他性、自分自身の理想に対する狂信的執着、われわれを自己破壊の淵までもたらしたすべての痛恨と不信を廃棄することである。

マイトレーヤの愛のエネルギー ──「裂開の刀」──の効力が現在の世界にある極化をつくり出したのであり、それは人類に前進への道をはっきりと示すであろう。包括性と愛、正義と人間の精神の自由のために闘う者はすべて、彼の周りに集うであろう。分離主義と搾取、競争と貪欲に味方する者は、同じく明らかになるだろう。そして人類の前にある選択は非常に明瞭になるだろう──愛と憎しみ、分かち合いと貪欲、平和と戦争、生と死との間の選択である。マイトレーヤは(メッセージ第11信の中で)言われた。「わたしの心は、あなたがたの答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」と。彼の愛のエネルギーに応えて、人々はすべての国々において、様々なグループをつくり、正義と平和と正しい関係を要求するだろう(それはもう既に始まっている)。間もなくこれらのグループは世界で最も大きな、最も強力な勢力となり、平和と善意の新しい時代を招じ入れるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』p.60〜61)

 

わたしの覚者たちはいのちの規律を、あなたがたに教えるであろう。わたし自身は人類を招くあのより高度な光を、あなたがたに見せるであろう。わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面に関わることであり、人生の必要事項である。もう一つは、われわれが神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第29信、p.99)

 

あなた方の兄たちであるわたしたちには人間の前方に広がる輝かしい未来の輪郭がますますはっきりと見える。今日の最も創造力に富む洗練されたマインドを持つ人々を驚嘆させるだろう科学の青写真が見える。また人間がいまだかつて見たことのない美と創造的パワーを備える芸術が見える。

とりわけ、規模において人間の歴史に前例のないこの創造力の放出は、人類が通っている大いなる内的変化──「いのちの法則」のうちで生きることを学ぶこと──の必然的結果であることを、わたしたちは認知する。人間がこのことを人生の事実として意識的に知り、理解するとき、彼らは「平和と正義」「自由と正しい関係」に直接つながるステップを喜んでとるだろう。その最初のステップは分かち合いと呼ばれる。

愛の大主マイトレーヤと彼のグループの覚者たちの助けと案内があるとき、人間は分かち合いと正しい関係は同じであることを、同じ衝動であることを見損ないようがない。すなわち現在われわれの分離の底に横たわる和合へ駆りたてる力を人間が示現し、神としての人間の本当の特性を明らかにするのである。

(『シェア・インターナショナル』2008年6月号、

「覚者より」─人間が振り返ってみるとき─)

 

何にも増して、分かち合いの原理と地球資源の再分配が優先されなければならない。世界の福祉に関心を持つ人々すべての心の中に、この中心的な必要が先行されなければならない。分かち合いなしに、達成し得るものはほとんどない。分かち合いなしに、人間は平和を知ることはないだろう。この原理が支配するとき、人間は同胞愛と正しい関係への最も大切な一歩を歩むことになるだろう。

人類が分かち合いの原理を受け入れることは確かである。まだ不確かなのは、如何なる方法によって、そしてどのくらいの速度で、人間がこの基本的な法則を実施するかということである。人間がこの緊急の必要に応えるのを助けるために、マイトレーヤと彼のグループは再び人間の生活と営みの中に戻って来たのである。彼らの勧告は、もしそれが聞かれるならば、人類と正義と平和への最も確実な道を示すだろう。彼らの臨在が何百万の人間の眠っている志向を活気づけ、行動へと駆り立てるだろう。そして彼らを通して、歴史のコースを変えるだろう。

(『覚者は語る』─変化の必要条件─ p.394〜395)

 

自分中心から意識を他へ向けるのに奉仕ほど効果的な方法はない。それほどわれわれに釣り合いの取れた見方をさせ霊的に成長させるものはない。われわれは奉仕するにつれて、われわれが仕える「他の人々」と自分をますます同一認するようになり、徐々にわれわれの注目を小さな分離した自己から転移させる。われわれはより広い包括的な世界のビジョンを得、われわれが部分をなしているところの総体とのより正しい関係に入っていく。

(『マイトレーヤの使命 第1巻』p.307)

 

わたしの計画は、真理の単純な教えを世界に放つことである──人間は一つであり、すべてが兄弟同胞である。神はすべての人間を平等に愛する、自然は、すべての者が分かち合うように、その食物を提供する。わたし自身、人類の体験を経てきた者であるから、人間が窮地を切り抜けていくための答えを知っている。変化し、人間同士が正しく交わり、神の意志を正しく顕していくための単純な方法を教えよう。

(『いのちの水を運ぶ者』第55信、p.164)

 

人類は、私たちが人類という一つのグループであり、宇宙全体の中に分離しているものは何もないことを、すべてが他のすべてに関連していることを完全に理解するようになるでしょう。そして人類を結合させる法則は、宇宙全体を通じて全く何の分離も存在しないということからつくり出された法則です。私たちはアクエリアス(宝瓶宮)から流れ込んでいる統合のエネルギーの影響の下で、融合し、混合し合っているという感覚を発達させていくでしょう。そのエネルギーは集団を通してのみ働き、個人を通しては働きません。個人性は消え、それはグループの奉仕のために提供されるでしょう。

今日、人々は自分の個人性を主張したがります。だから非常に破壊的なのです。なぜならそれは、しばしば権力の地位にあって、そのパワー(権力)を扱うのに十分なだけ進化していない人々の手中にあるからです。彼らは他国に侵入したり、戦争を起こしたり、何千万の人々の生活を地獄のような状況に陥れます。私たちが誇らしく思っている非常に尊ばれてきたこの個人性というものは、グループの奉仕のために提供されなければなりません。

アクエリアス(宝瓶宮)の時代はグループについてです。和合、統合を最大数の部分(個人)にもたらさなければなりません。それは個人性を抹消することではありません。部分、または違いを取り除くことではありません。逆に、異なった個々の部分の最大の数を完全な和合に統合・合成させていくことです。それが多様性の中の和合です。それが将来のすべての仕事のスローガンになるべきです。

(『光の勢力は集合する』p.207〜208)

 

世界はキリストの宣言を待つ。歴史上先例のないこのユニークで偉大な出来事が、新しい時代の始まりを布告するだろう。それは人間の苦悩を終わらせ、新しい勝利の始まりを可能にするだろう。人類がキリストに従うとき、そして人類は必ずそうするであろうが、彼らを待つあの生得の権利を受け継ぎ、キリストから喜びと平安の栄誉を授かるだろう。

そして人間は地上での生活の目的を知り、その目的を遂行することを願うだろう。彼らの魂の意図を知り、いかにしてそれを遂行するかを知るだろう。神との間に、そして彼らの兄弟同胞との間に正しい関係を築く方法を知り、人類同胞愛の概念を現実のものにするだろう。

(『覚者は語る』─光輝く時代が前途に─   p.191)

人権、真理、法の支配——選集

Human rights, truth and the rule of law──a compilation

 

「人権、真理、法の支配」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

今日、変化の必要を認めてはいても、まだそれに抵抗する者が多い。古き使いふるされた過去の世界がくずれていくのに気づいていながら、なお古い形態にしがみついている者が多い。しかし国々に新しい声が聞こえる──希望と約束をはらんだ真理の声が、新しい時代の声が。この声は人々の心に刻みつけられていく、次第に強さを増しながら。なぜならこの声は、人間を通して語る神の声であるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第12信、p.53)

 

かつてほとんど奴隷でしかなかった何百万もの人間は、もはや彼らの(割り当てられた)運命を我慢するつもりはない。彼らを虐げる圧制に対抗して立ち上がり、より良い生活を要求する。

一方、正義と法の規則についての新しい関心が最近の腐敗と自由放任主義に疑問を持たせ、それらを厳しく非難する。他の人々に対する新しい責任感が、世界中の兄弟姉妹に奉仕しようとする多くの人々の良心をしっかりつかむ。……

……他方、古い秩序は、それ自体の極端な行動によって崖っ淵に追いやられて崩壊する。人々は「貪欲の帝国」、すなわち市場エネルギー(フォース)の暴政、海賊の全盛期の崩壊を目撃している。これからはすべての物事の傾向は「共通の福利」に向かうだろう。共通の福利のために、そしてそれを保持するために働くものは栄えるだろう──それに対抗するところのものは衰えるだろう。このようにして新しい形態と制度が、すべての人間の必要を満たすだろう。

(『覚者は語る』─共通の福利─p.487〜488)

 

私たちは真なる人間になり、分かち合い、そして例外なくすべての人間が可能性を、言葉の最も深遠な意味での霊的可能性を引き出す権利を持てる条件をつくり、物質界、アストラル界、メンタル界、霊的界層において彼らの人生をより良くする準備ができているか。人間が転生してきたまず最初の目的を顕現し、実際に生きることです。私たちがこれを行うのを妨げているのは、主に堕落した政治、経済、社会の構造のせいです。それには心(ハート)の変化が必要です──そしてそれは今起こっていると思います。さもなければ、マイトレーヤはここにおられないでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.307)

 

国家の福祉のためにお金を使う時がやって来た。すべての国家が、すべての民衆が、人々に属する。「イデオロギーの名の下に、神の健康と富を分割する者は、彼ら自身が腐敗している」(1990 年 9 月)

(『いのちの法則』p.220〜221)

 

新しい時代の政治──世界中で政治が急速に変化している。新しい時代の政治は国民による国民のためのものであろう。国際連合は強力な道具となり、より弱い国家のために防衛を提供するだろう。

(『いのちの法則』p.319)

 

世界はすべての者に、金持ちと貧乏人、力ある者と奪われた者、白人と有色人種、すべてに属することを、マイトレーヤは示されるだろう。今日人類が直面する問題を解決するために一致協力した行動が必要なことを明確にし、その解決への道を指し示されるだろう。すべての人間に変化の必要を受け入れることを呼びかけ、至るところにいる人間の正義への願いを活気づけ、彼らの意志を集中させるだろう。このようにして、マイトレーヤは、より良い形態の確立を求めるすべての者を団結させ、それを通して人間の神性が表されるだろう。そしてその民衆の中から、これまで地上で聞かれたことのないような叫びが湧き上がるだろう──正義と真理、自由と平和を求める叫びである。

(『覚者は語る』─未来は招く─p.56〜57)

 

我が友よ、わたしの両手は、あなたがたに差し伸べられている、あなたがたの信頼を求めて、世界の建て直しのためにあなたがたの協力を願って。多くの仕事が行く手に横たわっている。自由と真理のために多くの強打が打たれなければならない。この真理の輝きを裡に宿している者たちすべてに従いてきてもらいたい。そしてわたしの仕事を援けてほしい。わたしの呼びかけが聞こえるまでに、あなたがたの用意が整っているように。その呼びかけは、世界中至るところに居る人間の耳に響くであろう。それは神への呼びかけである。

(『いのちの水を運ぶ者』第26信、p.92)

 

国際連合は世界平和を維持する機関としての本領をゆっくりと発揮しつつあります。現在、国連は世界の警察としての役割を引き受けることを嫌っており、至るところの政府は必要とされる犠牲を払うのを躊躇しています。しかし、世界平和が分かち合いと正義の実施を通して保障されるようになるまでは、国連はそのような責任を引き受けなければなりません。国連の将来の役割は、世界政府になることではなく、世界議会になることです。そこで問題は議論され、平和のうちに解決されるでしょう。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.100)

 

多くの者が、もうすぐわたしを見、わたしの言に耳を傾け、わたしの先導に従う。あなたがたは、まっさきにこれをなす者たちの中にいるように、そうすることでわたしの共働者となれるのだ。そのような者たちをわたしは非常に必要とする。この世界の復興を願うわたしの望みを分かち合う者は大勢いる。その人々を探して、一緒に働きなさい。共に光の要塞を築き、兄弟たちのために道を照らしなさい。じっと座していることなく行動しなさい、そして真理の時を復興しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第33信、p.110)

「善」と「悪」の間の葛藤は、「光の勢力」による勝利であることが、ますます明らかになっている。人間のハートとマインドを勝ち得るために大昔から続けられてきた苦闘の中で、「善」の側が徐々に優勢を占めている。世界に存在する緊張と分裂を見るとき、これは驚くべき主張に思えるかもしれない。しかし実際にそうなのである。あなた方が、世界とその出来事を、わたしたち人類の兄たちの視点から見ることができれば、途方もない変容を遂げつつある世界が見えるだろう。すべての側において古い体制が崩壊しつつある形跡がある。往古の憎悪が人々を分割し、無法がはびこる。しかし、至るところで新しい精神が人間の中に目覚め、あらゆる形態の生命に対する新しい責任感と新たな敬意が目覚めつつある徴が見られる。……

……新しいものを顕現するために、すべての分野において、人々はグループを形成している。愛と必要の精神に鼓舞されて、彼らはより簡素な、より健全な世界を心に描く。現在の不均衡と緊張の中から正義と融和が育たなければならないことを知る。自分たちが聖なる存在であり、変化の奇跡を行うことができるのを知っている。

(『覚者は語る』─勝利は保証されている─p.83〜84)

 

現在の政治制度は力と信用を失いつつあり、究極的にもっと民意を代表するような新しい政府のあり方が誕生するだろう。新しい時代には国民は前面に出て来て、自分たちの社会、政治、宗教、教育の面における必要をすべて表明することができるだろう。そして彼らは自らを、そしてまた自らの慈悲の心を他者への援助という形で表明するようになるだろう。一般市民、知識人、教育者その他あらゆる階層の人々が政治の中に彼らの声を本当に反映する代表がいることを発見するだろう。

過去の歴史を繰り返すことのできる政治家は今やいないだろう。分割して統治するという政治は終わった。分割的政治の術は終わりにきた。そして調和を重んじる新しい政治のやり方が間もなく後を継ぐだろう。新しい政治はもはや資本主義とか社会主義とか「何々主義」によって形作られるのではなく、個人や国家の自己尊重からつくられていくだろう。

新しい政治家は知識人であり、進化の法則を知り、彼らの同胞を賢明に導く経験豊かな人々であろう。宗教と政治の両方の分野において、人々の心(マインド)にイデオロギーを押しつけることによる強制や強要のプロセスは世界中で解消している。合意がそれに取って代わるだろう。国民の声はすでに耳を傾けられ始め、この代表政治の形態がイデオロギーを通して大衆をコントロールするやり方に取って代わるだろう。すべてが非常に急速に動いているので事態は政治家の手に負えない。新しい政治の時代が始まった。認識が人々を自らの基本的人権に目覚めさせ、自由とそして自らに対する、またお互いに対する責任に目覚めさせている。

すべての国の憲法は究極的には自由と解放と救済という三つの原則に基づくものになるだろう。自由は個人的レベルで作用し、解放は国家的レベルで作用し、救済は霊的レベルで作用する。

(「マイトレーヤの教えと予報」『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.120〜121)

 

世界中に起こっている強力な出来事──今は毎日のように起こっている──は、死滅しつつある文化の死にぎわを目撃しているのであり、そしてそれは暗に新しい文化の創造を意味するという認識を人々の裡に目覚めさせている。

新しい文化がどのような形を取るかは、大体においてまだ漠然として実体のないままであるが、一つの要素はすでに大衆およびメディアの心に刻みついている。つまり民衆の声の増強とその声を聞こえさせようとする決意の増大である。これがわれわれの時代の最も重要な政治的出来事である。世界を通じて、各国の国民が自分たちの運命をコントロールしつつあり、自分たちの権利を要求しつつある。人間の神性に本来備わった特性である自由を求める裡からの呼びかけがあらゆる人種、信条の人々を団結させており、その声はますます高まりながら反響を起こし、また反響を呼んでいくだろう。圧政の最後の砦が崩壊し、人間が生得の権利を受け継ぐまで、それはこだまするだろう。これがすべての人間の待望する未来である。

(『覚者は語る』─民衆の声─p.329)

 

善意の人々が集団をなして、正義と平和への希望と夢を高く掲げて振り回すだろう。この叫びが世界の諸国に真理の松明に火をつけるだろう、そしてその中心にわたしが居る。わたしの真理のために、あなたがたの心を開きなさい。わたしの愛のために、あなたがたの心を開きなさい。その愛をあなたがたの周りに顕現し、いのちの意味を悟りなさい。そしてあなたがたを神として顕すことのできるような形態を創造しなさい。我が友よ、喜んでこれをなし、あなたの遺産を受け継ぎなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第135信、p.407〜408)

 

世界的相互依存というリアリティ(現実)がわれわれの認識の中で確立された事実となるだろう。そうなる時「すべての人間は兄弟姉妹である」という事実が制度機構や実際的活動計画の中にますます取り入れられて、この実体を反映するものとなるだろう。諸国家も同胞愛、共通の目標、共通の抱負を体験することができ、そうなるだろう。

国家政権は長期にわたって存在するだろうが、責任はだんだん国際連合によって遂行されるようになるだろう。兵器や武器が監視の網の目をくぐり抜けて紛争を激化させることがないように保証する役割を、国際連合は効果的に果たすだろう。それはオブザーバーや監視者として機能するだろう。国際連合は強力な中心となりつつあり、もはや「名ばかりの存在」ではない。

(「マイトレーヤの教えと予報」『マイトレーヤの使命 第㈼巻』p.121)

 

国家が大人になり成熟すると、他の諸国に対して、それまでとはまったく異なったかかわり方をする。その国は、相互の責任と必要についてすべての国家を結び付ける「法の規定」を尊重しはじめる。成熟していることの徴はまさに法に対する尊重の姿勢である。法は人間が共に生きるために必要と考えられたものである。

時々、一つの国家が非常に強力になり、その権勢への野望をいらだたせる法を無視して、友好国からの抑制を求める警告にもかかわらず、戦争を始めることができると感じるかもしれない。

唯一の‘超大国’としてのアメリカ合衆国が今日、そのようであり、「法の規定」の外での一方的な行動の愚かさを知ることができるまでに成長した、より成熟した国々の国民を怒らせ、心配させている。

若い、自信過剰な‘超大国’はその筋肉をひけらかしながら、度を越してしまうだろう。そしてそれが早く起これば、それだけ世界にとってはより安全だろう。……

……諸国家の間で、「法の規定」が無視されるとき、世界全体が苦しむ。かくして、今日、この無益な軍事力の誇示が、テロ行為や暴力に何の関係もない何百万の人びとに影響を及ぼしている。ストレスのもとで人間の免疫組織が破壊されるにつれて、世界は今、あらゆる種類の伝染病と苦闘している。戦争挑発者は、彼らの愚劣な行為のカルマの結果を考えたならば、行状を改めて、他の進路に狙いをつけるがよかろう。

マイトレーヤは、その間、この不調和の状況を注意深く監視しており、必要ならば、介入する用意があり、可能なときに出現する用意がある。マイトレーヤは彼の後ろに立つ者、平和と正義、自由と愛を貴重に思う者の究極の勝利を疑わないことを念頭においておきなさい。マイトレーヤは、これらが人間存在の主動因であることをご存じであり、すべてにおいてこれらに最高の価値が付与されるのを見届けるために来られる。

(『シェア・インターナショナル』2004年4月号、「覚者より」─究極の勝利)

 

わたしの計画は遂行されつつある。わたしの愛は、人の心に新しい様相の火をともし、新しい光の曙が訪れる。わたしの約束はこれである──もうすぐあなたがた自身で、変化する世界を、あなたがたの目の前で変わる世界を見るであろう。古きものは新しいものに道を開ける、そして人は真理の門口に立つ。

(『いのちの水を運ぶ者』第117信、p.351)

 

 

 

囲み記事:

人権

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記、シェア・インターナショナル誌 1984 年 7月号

 

人権の問題が現代の人間の問題の中心にある。過去には、社会構造が個人の生活を支配し、階級制による人間関係が確立しており、すべての者が自分の位置を自覚していた──妻は夫に従い、男は領主に仕え、領主は王の意志に従い、それを実行した。一方、聖職者は神と人との間の仲介として働いた。これらの関係は人工的であり、押し付けられたものであるが、世の中における彼らのアイデンティティー(独自性)と位置を見つけようと苦闘する社会の必要を満たした。

これらは今日すべて変わった。少数の地域ではまだ支配階級が、しばしば市民紛争や戦争という代価を払って古い形態にしがみついているが、その他の地域では人々は自分たちの自決権を主張した。正しい統治のための責任を引き受け、種々の代表制制度によって自分たちの意志を表明することができる。人々は自分たちの生活に影響を及ぼす決議に対して、これまでにないほど、より一層の参加を要求する。

この新しい自由は一連の緊張を引き起こし、その解決が待たれる。至るところでより多くの自由を求める叫びが響きわたる──そしてまた、現在の構造を維持しようとするグループから秩序と法の支配を求める叫びが同等にきしめき返される。これらの対立したグループの目標を調和させるためには、全く新しいアプローチ(取り組み方)が必要である。そのような調和を達成することは、遅々とした困難な仕事であることを受け入れなければならない。多くの矛盾し合う見解が調停されねばならないことは自明である。しかしながらこれらの問題の解決を待つかたわら、幾つかの基本的原則、ガイドラインを敷くことは賢明であろう──それなしでは、問題は手に負えないように見えるかもしれない。

最初に考慮すべきは社会を支配する法則が公正であり、すべての者に適用すべきであるということである。そのような基本的な正義と公正なしには、人々に法律を守ることを期待できない。今日しばしば「金持ちのための法律と貧乏人のための法律」が存在する──これは社会紛争の処方箋である。さらに必要なことは、法律が、すべての者が知り得て理解できる言葉で表現されることである。全く時代遅れで専門家しか知らない法律を犯したという罪によって、人が投獄され、裁かれることがしばしばある。

最大の必要は、個人の利益と社会の利益とをより密接に同一視していくことである──それによってのみ、個人の自由と社会の安定を保持することができる。いかにすればこれを最大限に達成することができるか。

国際連合の機関が人権の規約を公式化した。もしそれが実施されれば、現在の社会緊張を解消し、公正な安定した社会の基礎をつくるのに大いに役に立つ。世界のすべての国に住む、搾取され、公民権を剥奪された何百万の人間にとって、これまでのところ世界人権宣言は夢にすぎない。目標はできる限りのスピードでこれらの基本的権利をすべての国家に確立することである。

分かち合いの原則を受け入れることによってこれは可能となる。人間はもはや、働くための権利、家族を養うための権利、自分の運命に対してある程度のコントロールを持つ権利、これらを得るために戦う必要はなくなる。分かち合いの受け入れは、一挙に分割を癒し、対立を終わらせ、現在の状態の病を癒し、人間を落ち込んだ泥沼から救い出すだろう。だから、分かち合いをあなたの努力の目標としなさい。世界は今、歴史上かつてないほどに、この公正な基本的な原則の確立を必要としていることを、人々に示しなさい。これを受け入れることを通してのみ、人間は己の神性を見つけ、それを実証することができるだろう。