
覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
正義は神聖なり
今月号の内容概説
視点
元国連人権高等弁務官
ゼイド ・ラアド・アル・フセイン氏からのメッセージ
仮想知性——第一部
チャールズ・アイゼンシュタイン
私たちの問題への解決策:
「三つのゼロの世界』 -書評
ミッチ・ウィリアムズ
グレタ トゥーンベリさんのスピーチ
イスラエルによる拘束後、 初の声明
憎悪の政治
グラハム・ピープルズ
ジェーン・グドール博士への追悼
時代の徴
神の手か? 他
気候変動に関する
教皇レオ14世の最初の演説 他
バルバドスのミア モトリー首相による第80回国連総会での演説
真実の危機
「世界はリセットを必要としている」
声を上げ、行動を起こす勇気 -選集
The courage to speak out and take actiona compilation
『極右を倒す方法 憎しみではなく希望から学ぶ』
ニック・ロウルズ著/ フィリス・クレームによる書評
アメリカ全土で数百万人が 「王様はいらない」 デモに参加する
刑務所内で読書する権利を求めて闘う(第二部)
ジェイソン・フランシスによるデイブ・“マック”・マーキス氏へのインタビュー
編集長への手紙
素晴らしい香り他
マイトレーヤの手
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記
正義は神聖なり。正義は人間の世界に神の調和をもたらす。この聖なる均衡(バランス)から取り残された何百万の人間がこれを切望する。鏡が人のイメージを写すように、正義は神の特性を映し出す。時の無法の度合いは、世界にある不正義の度合いで測られる。そして今日、不正義が大手を振って、あらゆる面で貧困な者たちにつきまとう。
法律的には、正義が社会の規則や犯罪や処罰の分野を支配する。しかし、根本的に正義とは神の法に関連することであり、それは調和と正しい関係に向かって働く。すべての不正義が、それがいかに些細であろうと、総体に対して不調和をもたらす。今日すべての地において、不正義が存在する領域があまりにも大きいので、完全な破壊を防ぐために非常手段が必要とされる。
不正義は人間の聖なる可能性の否定であり、人間を人間から分離させ、人類を神から分離させる。世界中の多くの人間が、長い間の不正義と搾取と圧制から解放されるために、ついに彼らの祖先によって担がれたくびきを取りはずすために、苦闘している。わたしたち、見守る霊ハイアラキーは、彼らの闘争を推奨する。なぜならわたしたちは、それをすべての人間の裡に宿る自由と正義を切望する「聖なる閃光」の表現として見るからである。わたしたちは慈悲をもって彼らの苦境を見守りつつ、わたしたちの手を貸す。すべての人間が神の恩恵の分け前を得る平等の権利があることを否定する者がいる。そのように否定する者は分離した自己の声にのみ耳を傾け、彼らが持つもので神から来ないものは何もないことを忘れている。人間が裡なる神の声に耳を傾けるとき、分かち合いと正義が人間の病に対する唯一の答えであることを知る。
今日その聖なる神の声に耳を傾ける者はますます増えている。すべての側に、奪われた者のための代弁者(スポークスマン)が現れている。正義を求める叫びは増大し、間もなくその声は最高潮にふくれ上がり、過去を代表する者たちから発せられる慎重を呼びかける叫びはかき消されるだろう。
世界は一つであるのに、いかで二つの世界が存在し得ようか。法はすべての人間に対して同じであるのに、いかで分割があり得ようか。やがて人間は、大勢の人々の苦しみは総体の病であることを理解し、そして正義のみがその治療法であることを理解するだろう。援助は、今は欠くことができないものであるが、それは答えの半分しか提供しない。人間の心(ハート)の園に正義が完全に開花しなければならない。そしてそれがすべての人間を自由にする。
正義が、人間が自分自身を神として知ることのできる条件をつくり出す。愛において兄弟とつながり、自分の未来を勇敢に自分の手の中につかみ、それを神の青写真に沿って形づくることができる。多くの者が現在、そのような未来を欲している。そうした総体のビジョンを持つ者は幸いであるが、しかし努力と労働なしには、正義と愛と喜びを顕現してそれを実現することはできない。
未来に向かって進むとき、これらのステップを一人で踏む者はいないことを記憶しておきなさい。すべての人間が兄弟同胞として、本源に直接つながる経路に沿って進まねばならない。まさにその本源から正義は輝き出て、人間を調和と愛のうちに結び付ける。
(シェア・インターナショナル誌1984年5月号)
今月号では、インスピレーションを受けるとともに与えている人々のグループを集めた──ディナーパーティーで語り合うような、素晴らしい対話になるだろう。彼らの声は誌面を通して読者に語りかけ、私たち一人ひとりの裡にある最高のものに対し、立ち上がり、声を上げ、可能な場所と時において行動を起こすよう促し、活気づけ、呼びかけている。そうした賢明で勇敢な言葉、私たちの人間性への、共通のハートと希望への、力強い呼びかけを引用したい。
「世界は一つであるのに、いかで二つの世界が存在し得ようか。法はすべての人間に対して同じであるのに、いかで分割があり得ようか」――ベンジャミン・クレームの師
「過去のものに固執するのではなく、あるべき姿を形作らなければなりません」――アル・フセイン(元国連人権高等弁務官)
「行動を起こし、私たちには物事を変えることができると認識するのは大切なことです。それが他の人々の行動を促し、私たちは独りではなく、私たちの行動がさらに物事を変えていくことを知ることにつながります」――ジェーン・グドール(霊長類学者、自然保護活動家、人道主義者、国連平和大使)
「私は皆さんが、正義、自由、平等を求める世界的な蜂起に加わり、政府や機関に強力な圧力をかけるよう強く求めます」――グレタ・トゥーンベリ(気候活動家、人権擁護者)
「真実と信頼が欠けると、法は茶番となる。ニュースは見せ物となる。科学は単なる意見の一つにすぎなくなる」──ミア・アモール・モトリー(バルバドス首相)
「恐怖心が行動を妨げます。もしあなたがすべては良くなるだろうという確信を持つならば、あなたの行動を抑制する恐怖心から解放されて働くことができます。あなたが全く行動しなくてもよいということを意味しません。それと逆です。あなたが信頼して、恐怖から解放されればされるほど、より役に立つことができ、あなたの行動の範囲もより大きくなるのです」──ベンジャミン・クレーム
「普通の人々は、地域社会をより良くするために、繰り返し素晴らしいことを行っています。……希望はより良い明日への導きの光となるはずです」──ニック・ロウルズ(「憎しみではなく希望を」創設者)
「やがて人間は、大勢の人々の苦しみは総体の病であることを理解し、そして正義のみがその治療法であることを理解するだろう」──ベンジャミン・クレームの師
11月号に掲載されたこうした声は、日々の喧騒を超越し、人々と地球のための行動を通じて希望を差し出している。
「私の助けはいつでもあなたがたの意のままである。
ただ求めればよいのである」
マイトレーヤの手形
「わたしの手があなたがたを導き、保護する」
(マイトレーヤからのメッセージ第90信)
2001年10月号に、手の写真が1ページ全部を使って掲載された。これはマイトレーヤの手形の写真であり、バルセロナのバスルームの鏡に映されたものである。ベンジャミン・クレームがこの現象について説明した。
それは素晴らしい手形です。それは「リアル」であり、3次元的です。それは磔の後のイエスの身体を包んだトリノの聖骸布の痕跡のようです。それはまた、途方もない治癒の特性を持ちますが、しかし、マイトレーヤの手の場合はエネルギーは写真の中に宿っているのではありません。あなたの手をその上に置くか、あるいは単にそれを見てマイトレーヤからの治癒や祝福や援助を願えば、マイトレーヤからそれが喚起されます――カルマの法則に応じて。フォトコピー(写真複製)も同じように働きます。
これは途方もないことです。それによってマイトレーヤのエネルギーが、援助が、それを願う誰にでも、何らかの方法で利用できるからです。
シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。