先駆者たち

シェアインターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載して良いようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。この記事は、最初2012年7/8月号に掲載されたものであるが、われわれの時代の大きな課題、つまり新しい基準と優先事項を確立するためにあらゆる分野で働く人々の努力で相殺しなければならない商業至上主義の影響、陰険で破壊的な力(フォース)について取り扱っている。ある者たちは絶えず知恵の大師方と接触を保っているが、一方他の大多数は、正義と正気に対する彼ら自身の意識から世界の必要にただ対処しているのである。

先駆者たち
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

今日、人類の中に、新しい文明を築く上での原則について、その輸郭を提供している男女がおり、その数は増大している。彼らはすべての国に見いだされ、新しいアクエリアス(宝版宮)の時代の特質を反映する教えを普及させている。彼らは人間生活のすべての分野に見いだされ、彼らの愛他的精神と人間の必要への鋭敏な反応によって認知される。彼らは先駆者であり、人類を、新しい時代を特徴づける体験に準備するために、先に送られたのである。彼らのうちの少数の者は、苦闘する世界を助けるための自分たちの使命とハイアラキーとのつながりを認識しているが、しかし、大多数の者は彼らの心(ハート)の激励と助けたいという願望からのみ働く。
彼らのアイディアは世界中にこだまし、準備の整った大きな一団が、人類の変化への要求とその変化が必然的にもたらす社会に対する含意を、声高に伝えながら働いていることが、間もなく多くの人々に明らかになるだろう。これらの変化は今日の人類の問題の中核、つまり“世界の安全を脅かす人間と国々の分離”に入り込む。これらの変化なしに、人間は破局の刃の上に立つ。人間生活のすべての様相に、拘束されることなく突き進む商業至上主義が人類種族を危うくする。
生存のための奮闘の中で、人間はますます不必要な存在として見られ、‘ドル(金)の追跡’の巨大なゲームの単なるコマ(将棋の歩のようなもの)にすぎない。どんな犠牲の上にでも勝ち取ろうとする強欲な競争のなかに、人間の信頼や社会の結合はどこにも見られない。人類はこの闘争の重圧にもう長く耐えることはできない。その中で、人々は、愛か、狂気の貪欲か、どちらかの立場を決める。
舞台の背後で、マイトレーヤと彼のグループはこの葛藤の炎を煽り、徐々に、ますます多くの人々が自分の取る道を見始めている。彼らはますます意志を固めて、変化への必要を大きく声に出し、その道を先導するビジョンを持つ男女の指針に従う。
かくして、マイトレーヤはすべての者の利益のために働き、人間が提供することのできる最善のものを助長し、人間が達成することのできる最高を示してくださる。ハイアラキーは人類の将来のためのこの重大な苦闘を、その結果に、すなわち貪欲と絶望感の両方の克服と人間の精神の勝利に碓信をもって、慈悲深く見守る。