聖なる科学

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 新しい時代の始まりに近づくにつれて、人間の思考は空へ、そして未来の惑星間の旅の可能性へと向けられる。すでに機器が宇宙空間に深くさぐりを入れ、われわれの住む太陽系システムの特性に光を投じる情報を集めている。人間の思考は初めて、上へそして外へと向けられる。これは人間にとって新しい関心である。以前には人間の思考が自分たち自身の炉辺より遠くに届くことはめったになく、人間の探検を待つ宇宙の膨大な広がりについてのビジョンは制限されていた。同時に、いのちそのものの特性についての新しい発見によって、人間は和合が天地万物の土台をなすことを今や知り、それを外的に表現することの必要に目覚める。

 すでに毎年、莫大な額の資金がこれらの探検を成功させるために費やされており、多大な献身と勇気がその業績に貢献している。このようにしてわれわれは今日、これまで知られたことのない新しい知識、より広い概念、より大きな視野、より豊かな経験の時代の瀬戸際に立つ。
 まさにそのような時に、新しい教師がやって来られた。彼の任務はこれらの視界を人間のためにさらに大きく広げることであり、すべてが関連し合っていることを示し、われわれが兄弟として一つの家族の中に住み、各人が総体の福祉に貢献することを示すことである。このようにして人間は星々にまで及ぶ広大なシステムの中の重要な一単位なる自分自身に、意識の、そして愛しい生命の小さな一点なる自分自身に気づくようになるだろう。そうして人間は己の偉大さを知り、光とエネルギーと知識の関連し合う点(ポイント)の果てしなき機構の中の自分の役割を知るようになるだろう。

 最初のステップは、すべてが一つであることを、多様な形態の土台にあるのは唯一聖なるいのちのハートの鼓動であることを受け入れることである。人類がこの真理を把握するとき、その真理に基づいた文明が出現し、それが人間を神そのものの足下に運ぶだろう。その聖なる位置から、それまで人間の視界から隠されていた栄光を見、神としての本来の自分自身を知るようになるだろう。
 新しい聖なる科学が人間のものとなるだろう。その手段を通して万有のエネルギーを人間の多様な必要のために利用し、この地球を変容させ、そして美化するだろう。この科学の管理人であるわたしたち覚者は、人間がそれの使用のために正しく己自身を整えるにつれて、段階ごとに、その秘密を明かすだろう。
 
 そうすると天界への門が開かれ、人間は終わることのない旅路にいる自分を発見するだろう。遠くの、近くの宇宙が研究の対象となり、無限が人間を絶えず先へと招き、彼の勇気を試すだろう。
 新しい思考の流れが人間の生活に入りつつあり、それが行動へと駆り立てる。新しい創造的能力がすべての側において顕現する。そして勢いを増しながら、いのちの秘密が発見され明らかにされるだろう。人間は今、偉大なることの門口に立つ。
 驚くべき事が人間の仰天した凝視を待つ。過去の限界は間もなくその支配力を失い、人間を、宇宙と己自身の探検のために解放するだろう。
人間が天地万物と己自身とを一つとして見るとき、すべてのことが可能になる。

(シェア・インターナショナル誌1986年3月号 )