──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記
今のように、人間が岐路に立ち、どちらの方向に行けばよいのか道案内を待つときには、人は助けを求める叫びを発する。必然的に、その叫びが一定のピッチ(音調)に達するとき、あなた方の兄たちであるわたしたちは反応し、応える。人間は自分たち自身がつくり出した大混乱の中でやみくもにもがき回り、彼らをさらなる混沌から救ってくれる唯一のステップを取ることを恐れている。今日もまた然りである。
この大渦巻の中にマイトレーヤは今まさに入っていこうとしておられる──前方に横たわる任務について完全に意識しながら。マイトレーヤのように計り知れない叡知を持つお方のみが、そのような任務を引き受けることができるのである。
現在の無秩序の状況の中から、マイトレーヤは新しい、より良い秩序を築かなければならない。何千万の人間の苦悩の中から、彼は新しい世界をつくり出さなければならない。
誰が、マイトレーヤの救助の仕事を援けるのか?
誰が、マイトレーヤの大義のために馳せ参じて、兄弟姉妹を助けるだろうか?
今こそ、かつてないほどに、労して世界に奉仕する機会がある。新しい世界が生まれようとしているのだ。
マイトレーヤは、人間を彼ら自身の生得の権利の中に掲げようとしている。
新しい、そしてより幸せな世界の創造を鼓舞しようとしている。
偉大なる主は、一人ひとり個々の人生に尊厳と価値を付与しようとしている。
マイトレーヤは、彼のヘルパー(助力者)たちをどこに見つけるだろうか?
応える用意のできている者は誰か?
愛の主を援助する勇気を持つ者は誰か?
マイトレーヤは、すでに彼が頼ることのできる者が誰かをご存じである。
マイトレーヤを見る用意をしておきなさい。
あなたの決意をピカピカに磨いておきなさい。
任務の膨大さにうろたえてはならない。
何事をするにも、気取らずに、真心を込めてやりなさい。
マイトレーヤは輝かしい白馬に乗って急速に近づいてくる。
マイトレーヤのマントラ(言霊)は、「恐れるな!」
やがて、すべてが新たになるだろう。
やがて、すべてが「光」のもとへ戻るだろう。
これを念頭に置きなさい──「あなたの兄弟の必要をあなたの行動の尺度となして、世界の問題を解決しなさい。それ以外の道はない」
あなた方の不幸に満ちた世界に、マイトレーヤは、今歩み入られる。あなた方の苦しみと苦難を彼はあなた方自身よりよくご存じである。なぜなら、あなた方の生得の権利である歓びもまたご存じであるから。
その歓びを、彼はあなた方に十分にそして完璧に取り戻させるだろう。そのことのために、マイトレーヤはあなた方の中におられる。
マイトレーヤをあなたの心(ハート)のうちに受け入れて、あなたに奉仕してもらいなさい。彼をあなたの友として、「大昔の兄」として知りなさい。彼に導いてもらいなさい。教えてもらいなさい。かくして、あなたは自分の神性へと成長するだろう。
あなたがマイトレーヤのお顔を見る時がやって来た。彼の愛の微笑みがあなたを彼の側に招くだろう。あなたの愛が何千倍にも拡大されるのを知るだろう。それを彼の大義への奉仕に捧げ、あなた方がその一部である大計画の中に入りなさい。
(シェア・インターナショナル誌2001年12月号)