今月号の内容概説

 不朽の知恵の教えを提示する機会が、シェア・インターナショナル誌5月号により再び提供されている。ベンジャミン・クレームの師によって書かれた記事「人類の選択」が掲載されている。また、新たな仏陀、マイトレーヤの到来を予言したゴータマ仏陀の次のような言葉が紹介されている。「聖なる者、至高の啓発されし者、行動における知恵を備え、宇宙を包含し……」。さらに、1976年に伝えられたマイトレーヤからの未発表のメッセージも掲載されている。これら三つのものは、読む者たちの心をとろけさせ、「共通の善」のために行動するよう燃え立たせるかもしれない。共通の善は、今月号の他のいくつかの記事で繰り返し登場するテーマである。世界は、解決策が必要とされる諸問題に立ち向かっている──これは本質的に、同じくらい霊的な努力であり、ジェフリー・サックス氏のような人々が引き受けている任務である。サックス氏の記事「米国の新しい外交政策の必要性」は、他国を犠牲にして自国を「偉大」にするよりも、多極的な世界を創ることを呼びかけている。トム・ハートマン氏は「人類の商品化はピークに達しているのだろうか?」と問いかけ、コモンズ(共有財)──「私たち民衆」──に向けた移行の重要性を強調している。これは、すべての人が入手すべき物品やサービスの商品化・商業化に対抗するものである。

 水と食糧以上の基本的な必要、共通の善はあるだろうか。シェア・ギルモア氏は「国連が世界の水と気候に関して主導する」ことについて報告し、ポーリン・ウェルチ氏は国連世界食糧計画(WFP)を退任する予定のデイビッド・ビーズリー事務局長へのインタビューの抜粋を提示している。これは間近に迫った飢餓と飢饉について警告するものである。巨大石油会社に関する暴露は、そうした会社の貪欲と、地球の健康に対する「認識ある過失」を引き続き明らかにしている。「シェル石油は、ずっと前から地球規模の気候への影響を知っていた」を参照していただきたい。

 一年におけるこの重要な時期を際立たせるために、仏陀に関する文献や、第五仏陀としてのマイトレーヤについての仏陀の描写に焦点を当てることにした。ジュワル・クール覚者はウエサクに注目するよう促している。この古の聖なる時期における奉仕の重要性を非常に力強く指摘している。「5月の満月つまりウエサク祭のときにハイアラキーのためにどれだけ大きな犠牲を払っても大きすぎるということはない。そのときに特に可能になる霊的なイルミネーションを得るためにどれだけ高い代価を払っても高すぎるということはない」(アリス・ベイリー『新時代の弟子道シリーズ5』)

 今月号を貫いているのは共通の善というテーマと、選択をすることの重要性というテーマである。私たちは決断の時期におり、新しい摂理へと今にも踏み出そうとしている。ベンジャミン・クレームの師が表現しているように、新しい摂理は「その新しさと壮大さにおいて想像できない」ものである。覚者はまた、選択をするよう読者に求めている。「では読者の皆さんはどのような選択をするだろうか。あなたの人生(のサイコロ)をどのように投げるだろうか。マイトレーヤと共に立ち、正義と自由への彼の呼びかけに応えるだろうか。分かち合いと愛によってつくり直された世界を選ぶだろうか。あなたの神性を知り、そしてあなたの同胞の神性を知るようになるだろうか。星々につながるあなたの道はあなたの前にある現実だろうか。この決断、すなわちあなたの魂の選択は、あなたを歓びで満たすだろうか。そして『愛そのものの本源』へあなたを連れていくだろうか」