今月号の内容概説

 現在のニュースの見出しを見れば、なぜこの惑星とその住人はこれほどまでに苦しんでいるのだろうか、と人々が思うのも無理はないだろう。恵み深い神への信仰は浅はかで愚かだということを今日の状況は示唆しているのだろうか、と多くの人が疑問に思うかもしれない。「人間の責任」という記事の中でベンジャミン・クレームの師は、私たちを苦しませている圧倒的な外的出来事と、この状況における私たちの役割とを結びつけている。これらは、断然、「神の働き」でも「自然災害」でもなく、私たち全体の行く手に立ちはだかっているものなのかもしれない。覚者は、すべてのいのちの相互のつながりを明らかにしている。私たちは、原因と結果の法則を生きており、私たちがその原因であることを理解し体験し始めている。幸いにも、覚者は慰めと解決法も提示しておられる。私たちはその両方をつかみ取るべきである。「われわれは自分たち自身をひとつとして見なければならない。一人一人が神の反映であり、兄弟姉妹であり、唯一なる御父の息子や娘たちである。……われわれはお互いに調和した未来を知るようになるために、惑星自体と調和して生きることを学ばなければならない」

 今月号のすべての記事とレポートは、肯定的な変容の可能性を提示している。私たちは、生態系を調査し、より公正な方法を見つけることができる。どのような不正義と苦悩が続くのを許しているかをはっきりと見定めることができる。この惑星の未来を確かなものにするために、より良い、より精妙なエネルギー形態を選ぶことができる。自然を回復させ、世界資源を分かち合うことを選択することができる。すべての人とこの惑星を益するために、いのちのあらゆる様相に奉仕し、あらゆる様相を救い、拡大させることができる。なぜか。それが将来の青写真だからである。そのために、世界教師マイトレーヤは今ここにおられる。「マイトレーヤは人間に道を示し、人間の活動を活気づけるためにやって来られた。世界中で、人々は彼らの声を見いだし、正義と自由を呼びかけている」

 ニュースの見出しを見て、人々と惑星の両方の苦しみを体感し、次のことを確実に理解しなければならない。今こそ、私たちの声に、知性を加え、責任を取り、私たち自身のすべて、持っているものすべてを、地球上のすべてのいのちの必要に奉仕すべき時であり機会であるということを。