読者質問欄

Q 「霊的王国」とか「この惑星で最も高次の王国」とあなたが言われるとき、それは何を意味するのですか。(2001年9月、アムステルダムでの講演)

A それは人間王国のことではありません。大半の人々は私たち人類が進化の梯子のてっぺんにいると考えています。なぜならそれ以上のものが見えないからです。そして見えないものは存在しません、そうではないでしょうか。それが常識ではないでしょうか。私たちの世界は、見えないものは存在しないという虚構の下に進行しています。私たちが見えないから存在しないと考えるものは、それでも完全な活力と光をもって存在しています。存在するだけではなく、この惑星上で目に見える外見をとって戻っています。言い換えれば、最も高次で、この惑星における最も進化した生命の側面である霊的王国は、人間王国の上位にあり、かつてそのメンバーたちが通常の男女として暮らしていた世界──日常世界──に帰還しつつあります。彼らは私たちの目に見えるようになり、次第に私たちすべてに知られるようになり、人類を現在の水準よりも高く引き上げる用意があり、人類王国のメンバーをますます霊的王国に入らせるための準備をしています。
想像の中で、人々がこのことを考えるとき、彼らは霊的王国を何か漠然とした、アストラル的な、目に見えない星雲状の「固形でない」王国と見なし、死んだときに接触する世界だと考えます。あるいは霊媒を通して接触する世界などと考えます。それが一般的な考えです。実際は全く違います。霊的王国はこの惑星で最も進化した人々からなり、固体の肉体を持ち、ハートに神への愛を持ち、あらゆる時代の叡智を備え、剃刀のように鋭い知性を持ち、人類の問題を知り、実用的で、私たちが現在直面している恐ろしい問題について人類を援助しようと願っています。曖昧模糊としたものではなく、固形で効率的なものであり、実際この惑星で唯一真に効果的な王国です。人類に助言し、教え、問題を抜け出す道を示すことができます。この王国は存在するだけではなく、いまや日常生活の外的な物質界に顕現しつつあります。私たちは皆そのことを知るでしょう。私たちは見て、それゆえに信じるでしょう。

Q なぜマイトレーヤと覚者方は現代世界に戻ろうと決めたのですか。

A すべての覚者方の師であるマイトレーヤ、偉大なる存在(覚者方は彼を偉大なる主と呼びます)と覚者方は、ある時点で日常世界に戻り、個人としての人生経験を再び行い、今回はグループとして行わなければならないことを知っていました。それは彼らの進化の次のステップです。比較的最近まで彼らは、戻ることができるのは1,200年から1,300年後のことだと考えていました。しかし、1945年6月にマイトレーヤは、人類がその自由意志で「家を整える」最初の一歩を踏み出せば、彼自身が日常世界に戻り、今回は一人ではなく、一緒に覚者方の3分の2も戻って来ると宣言されました。

Q なぜテロリズムがあるのですか。

A アメリカとヨーロッパ、一般に世界の開発国は、正しい質問をしません。彼らは「なぜテロリズムがあるのか」とは尋ねません。テロリズムは症状です。それは、世界の3分の1がすべてを持ち、残りの世界がほとんど何も持っていないという世界の不正義の症状です。それはまるで、あなたが食べる食料のすべてが身体の片側だけに行き、他の半分が飢えているようなものです。それは片側が肥大して他の側が死んでいる妖怪のように見えるでしょう。それが、私たちが世界に対してしていることです。私たちは妖怪を生み出しており、その結果がテロリズムです。テロリズムにはここに述べた以外の原因もありますが、大きな原因は不正義であり、生活水準の格差であり、開発国と途上国の間の考え方と生活と世界観の違いです。
もちろん私はテロを支援したり好んだりしているわけではありません。私はそれを嫌っています。しかし、それは世界の政治の無秩序の症状です。私たちは世界を再建しなければなりません。私たちが学ぶべき最も大切なことは、平和の裡に生きる方法です。そのためには世界に正義を生み出す必要があります。すべての人々にとっての正義がなければ平和は存在しないでしょう。正義を得るためには世界資源を分かち合う必要があります。
私の言うことが気に入らないのなら、あなたはマイトレーヤの言うことも気に入らないでしょう。しかし、彼はあなたに考えさせるでしょう。私があなたに考えさせたとしてもあまり重要ではありませんが、マイトレーヤが話をされるとき、あなたが彼の言うことについて考えるのは重要です。彼は、すべての人が「自分の考えに従う」機会が与えられるだろうと言われます。

Q 私たちが考えるやり方が問題の一部なのでしょうか。

A 私は彼の政治的、経済的、社会的関心事についてだけ話してきました。それが彼らの主な優先的な関心事です。それらは最も重要です。なぜなら私たちは霊的危機を経験しており、それは政治経済分野において集中しており、それらの分野においてのみ解決可能だからです。なぜ重要なのでしょうか。なぜなら危機は、自分が誰なのかを私たちが知らないことにあるからです。人類は、私たちがなぜここにいるのか、どこから来たのか、以前はどこで生きていたのか、死んだらどこへ行くのかについて何も知りません。私たちは自分自身について何も知りません。もし自分が誰なのかを知らなければ、どうして共に生きる方法を知ることができるでしょうか。どうして平和を生み出す方法を知ることができるでしょうか。私たちは自分が誰であるかを知らないので、私たちがつくる仕組みは、とても豊かな人々と、あまり豊かでない人々と、ほとんど生きていけない人々を生み出すのです。そして私たちはそれを正常だと思っています。私たちの態度は、「そういうものだ、それが市場のフォースというものだ」「それが人生だ」というものです。そしてそれが、私たちが陥っている物質主義の病です。マイトレーヤがここにおられるのは、私たちをもっと霊的な状態に持ち上げ、現実を見ることができるようにするためです。それをするためには、物質主義の道は袋小路であると知る必要があります。それは死に至るだけです。市場のフォースは人類の心臓や器官を捕えました。物質主義に囚われて、ほとんど何もすることができません。人類はヒステリックなほど豊かに、もっと豊かになろうとし、それを止めることができるものはほとんど何もありません。それを止めることができる唯一のものは株式市場の崩壊であり、それが私たちを人生の現実に直面させるでしょう。そして私たちはマイトレーヤに耳を傾けるでしょう。他に行く場所が残されていないとき、智恵の源泉である覚者方に目を向けるでしょう。彼らは私たちの問題に対する答えを持っておられます。