未来に備えて

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 一つの時代の終わりと新しい「宇宙の周期」の始まりにかけて、すべてがばらばらになり始める。古い、試みられてきた生活のあり方はもはや機能しないか、あるいは前進しつつある人類の必要を満たさない。確信が不確かに代わり、知られていることはその説得力を失い、人々は当惑し、途方にくれ、恐怖でいっぱいである。かくして、古い双魚宮(パイシス)の時代と新しい宝瓶宮(アクエリアス)の律法の間にあるこの移行の局面にあって、今日われわれは当惑しながら立つ。
 宝瓶宮の時代はおよそ2,350年続くだろう、そしてそのエネルギーが次の数世紀にかけて力を増大させていくにつれて、人々に多くの恩恵をもたらすだろう。しかしながら、現在は双魚宮の、もはや用をなさないのだが、まだ抜け出せない古いやり方が大多数の人間の思想と行動を左右し、支配する。そうであるから、数え切れないほどの大勢の人間が、現在のところ強力で支配的な国々のリーダーたちの行動によって牛耳られている。かくして今は激変とストレス、不調和と葛藤の時である。
 この苦悩の時はもはやあまり長く続かないだろうということは確実である。すでに、変化の兆候は、あなた方の兄であるわたしたちには明らかである。現在のものとは全く異なった状況の輪郭がはっきりと見える。わたしたちには、平和な世界が、正義が支配し、自由が至るところにいる人間の生活を飾る世界が見える。現在の病は過渡的で過ぎ去るものであることを、新しい夜明けの光が人間の生活を照らし、彼らを行動へと駆り立てることを、わたしたちは知っている。また、人々は心(ハート)の中で変化への用意ができており、それを願望していることを、そしてそのチャレンジに熱意と意志をもって立ち向かうだろうということを、わたしたちは知っている。彼らは鼓舞(インスピレーション)と導きを待つのみである。
 マイトレーヤは約束の時刻を待ちながら、その鼓舞(インスピレーション)と導きを、完全に、そしてより多く授けることを切望する。それは、カルマの法則によって、彼が進行するのを可能にする。
 そのとき、偉大なる主は公に人間の分野にお入りになるだろう。そうして、彼は権力と富を持つ人々の思い上がりに挑戦するだろう。マイトレーヤは声なき何千万の人々のために、日々苦悩の中に生きる貧窮し飢えた人々のために、彼らの“上位”の者たちの勅命にあえて挑戦し獄中で衰えている人々のために、語るだろう。マイトレーヤは、正義と自由を愛する者たちのために語り、彼らの大義の声を高らかに上げるだろう。彼は、戦争によって支配する者たちの激怒を和らげるだろう。そして人間の王国を汚す戦争が入り込む扉を永遠に閉ざすだろう。これらのすべてを、マイトレーヤは人間を通して達成し、地球に平和と健全さを復興させるだろう。
 穏やかに、そして目的をもって、彼は人間が受け継ぐべき黄金の未来に備え、そのような未来を形づくっていく男女である“輝ける光”を集合させるだろう。

(シェア・インターナショナル誌2007年12月号)