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光あらしめん

ベンジャミン・クレームの師である覚者は、シェ ア・インターナショナル誌の創刊以来、毎月記事 を提供してくださった。それは、世界の状況に応 じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際この記事は、それが最初に 掲載された1983年12月の時よりも今の方がより 関連性があるように思われる。

光あらしめん

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 各世紀を経るごとに、人間はその目標に、完璧 なる「神の光」の示顕(じげん) に、さらに近づいていく。 このようにして人間は本来あるべき姿──生きた 神々──となっていく。各々の転生がその登山道 に一つのステップを切り開く。そのような体験ご とに、人はその乗り舟(器 うつわ )にわずかずつ光を加え ていき、それによって体 (たい)[*] の波動を微妙に変える。 このようにして、人間のすべての体 (たい) が光の波動で 振動するようになるとき、その仕事は完了し、旅路は終わる。すなわち人間の視点から見れば、その旅路は終わるのである。それを成し遂げた者の 視点から見れば、旅路は始まったばかりである。
 このようにして各々の男女が人間から神へと変 容を遂げる。物質の限界のすべてを備えたさなぎ から、完全に自由になった「覚者(マスター)」が 現れ出て、神の光を輝かせる。この光は広大な宇宙を横切って持続する。すべての次元と界を通し てその特性を表し、それ自身を表現する様々な形 態によってのみ条件づけられる。これらの形態が、 物質の世界に意識がある者に対して、その「光」 に近づく手段を与える。しかし、本質的に光は無形であり、その存在を維持するのに構造を必要と しない。
 われわれ一人ひとりの裡(うち) 深くに、そのような光 が宿っており、輝き出る機会を待っている。各人 の裡にすべてのコスモス(完全体系)の可能性が光 っている。また、各人の裡に、その光を輝き出さ せようとする意志もあり、このようにして神の特性 は顕わされる。その光とその意志とは魂に固有の ものであり、魂との整列ができるときその結果と してその活動が始まる。だから魂との整列を確立 するようにして、神の目的を実践しなさい。自らの裡を探究し、すべての知識と愛の源を見つけなさい。魂の光を世に顕 あらわ し、奉仕する者の列に加わりなさい。
 世界はもっと光を受け入れる用意ができている。 至るところにいる人間は、己自身についての、そ して神についての新しい知識に渇(かわ)いている。人類 の用意ができているゆえに、新しい「光の時代」 の幕開けをするために、覚者たちは自分たち自身 を準備してきた。進歩への無限の機会が人類に与 えられるだろう。自然のエネルギー(フォース)に 精通する扉を開く様々な発見に、人間は驚嘆する だろう。このようにして、人間に明らかにされる神 秘と美に、彼らは仰天するだろう。神の事実と、 その神聖と人間との関係を、しかと知るだろう。 そして喜んで神の大計画に協力するだろう。
 宝瓶宮 ほうへいきゅう (アクエリアス)の時代の入口にあって、 これらすべてが人類を待っている。それは、神の 大計画が再び栄え、人間がついにはその運命を意 識的に受け入れることになる時代である。
 今日、人は分裂と緊張で満ちた世界を見わたす とき、このことを疑うだろう。問題はあまりにも複 雑であり、分裂はあまりにも大きいように見える。 しかしまさにその時に、最も危急の瞬間に、大教 師は来られ、新しい「光」をもたらそうとしてお られる。そのようなお方が今、あなた方の中に在 あ り、舞台脇で奉仕への招待を辛抱強く待っておら れる。
 この方のもたらす「光」を放ち、すべてを神聖 の中に包みなさい。彼の教えを奉じ、困窮する者 すべてに救いをもたらしなさい。彼の光を顕して、 この世界を新たに創造しなさい。

〔*〕体 たい =パーソナリティー、メンタル体、アストラル体、肉体

一歩一歩

ベンジャミン・クレームの師である覚者は、シェア・インターナショナル誌の創刊以来、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、2007年10月に最初に掲載された。

一歩一歩

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 あなた方の長兄であるわたしたちは、すべての人間が、知ってか知らずか、没頭しているところの進化の過程について、折に触れて、彼らに理解させようと試みる。この目的のために、特定の時期に、人間の心(マインド)を拡大させて、彼らの旅路を軽くする知識を与えるのに有用だと判断される教えを、弟子たちに、部分的にあるいはその全体を、伝達するのである。
 今後もこの教え方は続けられるが、他方、マイトレーヤと彼のグループ(の覚者たち)は、一般大衆とますます直接に関わっていくだろう。このようにして、人類は、多かれ少なかれ秘教的な特質を持つ進化の過程についての教えと、一瞬一瞬の彼らの人生の環境との間のつながりをより明確に知り、より完全に評価するだろう。人生の意味と目的について、そして彼らを支配する偉大な法について、より深い理解がこのようにして確立されるだろう。かくして、全体としての人類による前進への大きな歩みが期待される。
 弟子たちやイニシエートたちにとって、その教えは通常の方法で進められるだろう――すなわち睡眠中の時間に、あるいは特定の弟子たちを通して伝達され、出版された教えを通して伝えられる。それ以外に、覚者たちが公に働くようになるので、ますます多くの教えが直接に伝えられるだろう。これはもちろん学びの過程を速めるだろう、そして弟子たちにとってはその旅路はかなり短縮されるだろう。さらに、覚者たちの臨在は、弟子たちと世界の“一般の”人間との間に今日存在する大きな隔たりを除去する助けとなるだろう。多かれ少なかれ、すべての人間が、いろいろなレベルで、意識的に発見の旅路をたどり、人生の重要性についてますます認識していくようになるだろう。そのようになるだろう。今のところ、わたしたちが使う教えの提供の方法をどのように変えていくかについて、まだ青写真しか存在しないが、徐々にこの青写真は生きた形態に変わっていくだろう。それからすべてのものが恩恵を受け、成長するだろう。
 人間が彼らの世界をつくり直し、正しい人間関係を確立するために取るステップの一つ一つが、彼らを完成に導く旅路における前進のステップであることを、マイトレーヤは人間に示されるだろう。そして弟子たちにとっての内的なステップは、いまだイニシエーションの過程に従事していない人間の外的なステップによって調和されなければならないことを、すべてが相互に関連しており、統合された全体であることを、示されるだろう。一歩一歩、人は各々のペースで自分の行路を歩む。一歩一歩、人は無知から知識へ、不正義から正義へ、隷属から自由へと動く。
 そのような努力の中で、進歩は遅々として、あり得ないように見える時があるだろう。しかし人間は自信と信頼を増し、そして「一歩一歩」の方法を学ぶだろう。人間の天賦の神聖は、今は物質主義と商業主義の中に見失われているが、マイトレーヤと彼のグループの教えの下で新たに開花するだろう。人間は、彼のすべての必要の創造的源として自分自身を知るようになるだろう。

上昇の道

ベンジャミン・クレームの師である覚者は、シェア・インターナショナル誌の創刊以来、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の最初の記事は、2014年2月に最初に掲載されたが、ますます多くの人々が神性の新しい相に気づきつつあり、その結果、他者とのより調和した関係を持つようになってきている。
一方、「ばくち的ジェスチャー」の方は、それとは対照的に分裂した世界を描写しており、紛争を解決するために常識を持つことを訴えている。そのメッセージは今、より時機を得て必要なものに思われるので再掲載する。
(これが最初に掲載されたのは2014年5月である)

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

一人ひとりの人間の裡に神が宿る──いまだ可能性としてではあるが、それは永久不変である。われわれが人生と呼ぶ体験を通しながら旅路を進み、ついに、あの「神」との一体に向かう一歩であったことを知り、「神」の事実を認識し、それは「超魂(the Soul)」であり、われわれの真我( higher Self )であることを認識する。
今までは、「超魂」についてのわれわれの知識は宗教の関連からきていた。そのため、「超魂」は人間から遠い存在であり、認識され、遠くから崇拝されるべき何かであるという印象を残した。しかしながら、人が進化するにつれて、「超魂」は自分自身であることを、自分の、より高位でより純粋な部分であるが、にもかかわらず、自分自身であることを理解するようになる。かようにして、人は進化し、自分の真の本質と目的についての知識を深めていく。
今日、非常に多くの人間がそのような道程を歩むことについて、意識的に認識している。彼らにとって人生の意味は深まり、より優れた知識と体験を探究する。かくして、やがて彼らは瞑想に向かい、その実践を通して、より大きな発見が彼らのものとなる。一歩一歩、彼らは自分たちが「超魂」であることを確信し、それは何か遠く離れたアイディアではなく、まさに彼ら自身であることを知る。徐々に、彼らの人生のテンポ(速度)は変化し、より深い意味と目的が彼らの行うすべてを強化する。かようにして、人間は超魂の神性と知恵をますます反映させながら、完全への道程を前進する。
すべての者がそれぞれのやり方でそのような旅路を歩む──ある者は素早く、熱心に、ある者はゆっくりと、その道について不確かな思いで歩む。しかし、やがて、すべてがその旅の進歩を測る様々な門をくぐるのである。今日、この旅路は、そのような道が存在することを知らないが、にもかかわらず彼らの「魂」の呼びかけに応える何百万の人々によって辿られており、門をくぐる。彼らは、今のこの時の必要を感知し、それぞれの必要を満たすことを求め、そのようにして、彼らの役割を果たす。
知ろうが知るまいが、彼らは彼らの魂を通してマイトレーヤからの呼びかけに応えて、乱闘の中に入り、彼らの熱意と勇気でこの世界を満たす。彼らは努力が無駄ではなかったことを発見するだろう。

ばくち的ジェスチャー

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

人々が正しい関係に向けて断固たるステップを取るときはいつも、対決に向けて同様の断固たるステップを取る人々が必ずいる。大勢の人間がより大きな自由と正義のために働き、そして死んでさえいる──と同時に、他の勢力は減少する彼らの力(パワー)を強固にするための冷笑的な試みで平和を脅かす。その間、全体としての人類は、放棄され克服されるべき昔の古い憎悪の思考の再発を目撃して、恐れおののきながら見守る。
あなた方の兄たちであるわたしたちもまた、この危険なやり方を注意深く見守るが、恐れてはいない。良識は、得るものと失うものとを大体、はかりにかけてみるとき、少なくとも不安定な平和を受け入れることを強いることを、わたしたちは知っている。
これからは、このシナリオが世界中で繰り返されるだろう。超大国は彼らの力を維持しようと、あるいは増強することさえ試みるだろう、しかしながら、現状維持を損なわないように慎重にやらなければならないことを知っている。一体いつまで、諸国家はこの無益なゲームをすることができるのか。唯一の分別あるコースは、すべての者のための平和と繁栄のために、
共に働くことである。この方法によってのみ、諸国は国民に、平和の歓び、正義(公正)の繁栄、そして分かち合いの至福を得るための用意をさせることができるのである。

上昇の道

ベンジャミン・クレームの師である覚者は、シェア・インターナショナル誌の創刊以来、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の最初の記事は、2014年2月に最初に掲載されたが、ますます多くの人々が神性の新しい相に気づきつつあり、その結果、他者とのより調和した関係を持つようになってきている。一方、「ばくち的ジェスチャー」の方は、それとは対照的に分裂した世界を描写しており、紛争を解決するために常識を持つことを訴えている。そのメッセージは今、より時機を得て必要なものに思われるので再掲載する。(これが最初に掲載さたれのは2014年5月である)

上昇の道

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

一人ひとりの人間の裡に神が宿る──いまだ可能性としてではあるが、それは永久不変である。われわれが人生と呼ぶ体験を通しながら旅路を進み、ついに、あの「神」との一体に向かう一歩であったことを知り、「神」の事実を認識し、それは「超魂(the Soul)」であり、われわれの真我( higher Self )であることを認識する。
今までは、「超魂」についてのわれわれの知識は宗教の関連からきていた。そのため、「超魂」は人間から遠い存在であり、認識され、遠くから崇拝されるべき何かであるという印象を残した。しかしながら、人が進化するにつれて、「超魂」は自分自身であることを、自分の、より高位でより純粋な部分であるが、にもかかわらず、自分自身であることを理解するようになる。かようにして、人は進化し、自分の真の本質と目的についての知識を深めていく。
今日、非常に多くの人間がそのような道程を歩むことについて、意識的に認識している。彼らにとって人生の意味は深まり、より優れた知識と体験を探究する。かくして、やがて彼らは瞑想に向かい、その実践を通して、より大きな発見が彼らのものとなる。一歩一歩、彼らは自分たちが「超魂」であることを確信し、それは何か遠く離れたアイディアではなく、まさに彼ら自身であることを知る。徐々に、彼らの人生のテンポ(速度)は変化し、より深い意味と目的が彼らの行うすべてを強化する。かようにして、人間は超魂の神性と知恵をますます反映させながら、完全への道程を前進する。
すべての者がそれぞれのやり方でそのような旅路を歩む──ある者は素早く、熱心に、ある者はゆっくりと、その道について不確かな思いで歩む。しかし、やがて、すべてがその旅の進歩を測る様々な門をくぐるのである。今日、この旅路は、そのような道が存在することを知らないが、にもかかわらず彼らの「魂」の呼びかけに応える何百万の人々によって辿られており、門をくぐる。彼らは、今のこの時の必要を感知し、それぞれの必要を満たすことを求め、そのようにして、彼らの役割を果たす。
知ろうが知るまいが、彼らは彼らの魂を通してマイトレーヤからの呼びかけに応えて、乱闘の中に入り、彼らの熱意と勇気でこの世界を満たす。彼らは努力が無駄ではなかったことを発見するだろう。

変化に対処して

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、最初1997年5月号に掲載されたものである。

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

  マイトレーヤが世界の前に現れるとき、人間にとって集中的な自己批判と反省の期間が始まるだろう。多くの人々にとってそれは苦痛であり、大きなショックでさえあることは予想される。今日、多くの人々は過去のやり方や観念にあまりにも深く浸かっており、未知なる未来をあまりにも恐れているので、彼らはそれに関係する新しい状況について知りたがるだろう。
  徹底的な、そして根本的な変化の必要性が間もなくますます多くの政治家たちの心(マインド)を占めて、この時の動きに彼らの声を加え、彼らの印を押したがるだろう。変化は広く行きわたるものでなければならないけれど、人間の適応能力に見合ったペースで進まなければならないことが認識されるだろう。変容のペースを速めようとする過度に熱心な試みによって得られるものは何もないだろう。徹底的に、しかも論理的に、一歩一歩試しながら、新しい土台を築かなければならない。そのような固い岩の上にのみ、社会の将来の安定を保証することができる。
 マイトレーヤが最初に世界の復興についての計画と希望を発表するとき、彼の愛のエネルギー ──裂開の剣(れっかいのつるぎ)──が現存の分裂をさらに明確に示すだろう。人々は、すべての者のためにマイトレーヤが提示する新しい原理を支持するか、反対するか、どちらかの立場を取るだろう。そのようになるだろう。かくして、新しいものを受け入れるに先立って、不和と不満の時期があるだろう。
  しかしながら、徐々に、最も悲観的な者でさえ、世界の再建の必要を認知して、彼らの重みをその仕事に加えるだろう。
  この地球上でかつて見られたことのないような時期が始まるだろう。あらゆる場で、あらゆるレベルで、変化はその論理的な経路をたどり、法と原理の中にしっかりと固定されるだろう。そしてすべての者の志向を形成するだろう。かくして、人間は自分たちの運命(ルビ=さだめ)を再び手の内につかみとり、地獄のような混沌に永遠に背を向けるだろう。
  もちろんすべての人間が、未来を同じような喜びで見ることはないだろう。あらゆる分野に頑固な保守主義者はたくさんおり、おだてたり、機嫌をとったりしながら彼らに応諾させなければならないだろう。やがて、最も反対する者たちでさえも非妥協的態度を放棄して、共通の利益のために労働の場に入ってくるだろう。
  簡素でより良い人生が、新しい時代の建設者たちを待つ。これは試練と選択の時である。人々がこれを認識するとき、彼らはマイトレーヤの周りに集い、奉仕できることを喜び、マイトレーヤの目標に合っていることを確認し、喜んで彼の手引きと救助を求めるだろう。

責任に目覚めて

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、最初1989年5月号に掲載されたものである。

責任に目覚めて
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 以前には、変化はゆっくりと起こった。何世紀もの長い間、社会の構造や活動は比較的停滞したままであった。さらにまた、世界の大部分の地域が互いに知られていなかった。近隣の間でさえも通信は途切れがちであり、ほとんどが貿易商や軍隊がもたらす通信に限られていた。
 今日、これはすべて変わった。世界中ほとんどすべての地域に通信網が発達し、一日一日の出来事をあらゆる人々にもたらすことができる。世界中どこにいようと、迅速でしばしば残虐な出来事に気づかないでいることは不可能である。それは毎日、何十億の人々の目と耳に攻め寄せてくる。非常に実際的な意味において、世界は村落の大きさに縮小したのである。そして村落の生活のように、一人の行動はすべての者の利害に影響する。もはやどの国も、脇によけて、己の過った行為の結果から免れようとすることはできない。ますます多くの国家が彼らの相互依存性と責任に目覚めつつある。この事実は世界にとって良い前兆である。
 国民の圧力のもとに、ようやく政府は、すべての生命が依存する環境を尊び育成することの必要性を受け入れつつある。そのような賢明な育成なしには、人類の未来は実に荒涼としたものであろう。時勢はもはや、この惑星を汚し毒する者たちの側にないことを、資源は無尽蔵でないことを、自然は略奪と暴行で萎縮することを、政策決定者は認識しはじめている。人間の無知と貪欲がもたらした自然の秩序に対する多くの反則行為を正すことができるのは、世界的規模の注意深い協調した行動のみであるという意識が高まっている。スタートは切られた。しかし今、人類を脅かす汚染や略奪行為の脅威を止めるだけでも、何年にもわたる献身的な行動が要求されるだろう。
 幸いに、未来にあるものすべてが、そのような暗い調子ではない。人類はいつもながら独りではない。そして、エネルギーを発生させるための新しい、きれいな、安全な様式に関する知識を人間に解き放つステップが取られた。まったく新しいテクノロジーが日常生活を変容させるだろう。そして人間は、己の真の存在と目的を探究するための時間と刺激を得るだろう。
 そのようにして支度を整えて、人間は自然との調和のうちに働くことを学び、人間が欲するものあるいは必要とし得るものすべてを満たす溢れるばかりの豊饒の角〔*〕を、自然からうまく引き出すだろう。
 人類がキリストを見るとき、問題点は彼らの前に明確に提示されるだろう──人間は、今すべての者の福利のために共に働くという挑戦に面と向かい、充足を鍵とする生活様式につくり直すか、あるいはすでに痛ましく抑圧されているこの惑星に死を告げる鐘を鳴らして、人類の未来を最大の危機に陥れるかである。
マイトレーヤご自身は、人間が彼の呼びかけに耳を傾け、それに応えることを、疑っておられない。

〔*〕豊饒の角=ギリシャ神話にある、ゼウスに授乳し、果物、穀物があふれ出たと伝えられる山羊の角。

 

 

前例のない時

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、最初2003年12月号に掲載されたものである。

前例のない時
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

そのようには見えないかもしれないが、人類はその運命(さだめ)に向かって着実に歩んでいる。現在の状況の緊張や不安にもかかわらず、あなた方の兄たちであるわたしたちは、人間がその危険に目覚め、それらに対処するために時宜(じぎ)を得た行動を取るだろうということに完全な信を持つ。その信の大半は、人間が孤立しているのではなく、まさにわたしたちからの救援と保護の受領者であるという事実についての知識に由来する。わたしたちは人間を別個の存在ではなく、進化の旅路にある弟たちとして見ており、その旅路が愚者にも賢者にも同様に提示する多くの困難や危険に対して、人間はわたしたちの助けを借りて、直面し、解決していくのである。

今この時が尋常な、あるいは通常の時ではないということを、人は理解すべきである。それはまさに規模と性質において絶頂の時であり、前例のない時である。この理由のためだけでも、その問題と危険は拡大されており、人類とわたしたちの両方による最も慎重な扱いを必要とする。わたしたちが、いまだ比較的限られた数ではあるが、人類の中に物理的に存在するために、わたしたちの助けをこれまでになくより大きく人類に提供できることが保証される。それはその任務に相応するものだろう。

わたしたちの自信は、わたしたちの偉大なるリーダーであるマイトレーヤご自身が人類の中におられるという事実によって強められる。彼の供給源は膨大である。いまだ舞台の背後におられるのだが、彼は絶え間なく働き、人事に平和と進歩をもたらし、法の規制の枠の内でたくさんの相容れない利害の糸を解きほぐし、本当の平和が確立される条件をつくりだそうとしておられる。正義(公正)のみが人間が欲する平和をもたらすだろう、そして正義が支配するときにのみ、戦争は褪(あ)せた過去の記憶となるだろう。ほとんどすべての国において、マイトレーヤはあらゆる分野にヘルパー(助け人)たちのネットワークを作っておられる。そのようにして彼は新しい時代の骨組みをつなぎ合わせておられる。これらの選ばれた働き人(ワーカー)は彼らの任務を良く知っている。彼らは間もなく表面に出てきて、新しい思考を世界にもたらし、正義を人間の第一の目標にすることがいかに緊急なことかを示すだろう。このことのみが戦争の災いに、恐怖という疫病に、永久に終止符を打つことを示すだろう。そしてわれわれの経済制度の合理的な再構築のみが正義を可能にし、信頼という基盤に基づいて人類を共に歩み寄らせるだろう。そのようになるだろう。かくしてマイトレーヤの智恵と教訓は人間の思考に浸透し、影響するだろう。

多くの人々が今すでにこの教えに反応しつつある。すべての国において、様々なグループが形成されており、人間のためにより良い生活のためにデモ行進をし、戦争の終結を呼びかけ、すべての者に対する正義と自由を、人類種族の将来を保証するための自然な唯一の方法として分かち合いを、呼びかけている。恐れることはない。人間は召集に目覚めつつあり、そして確実に勝利するだろう。

 

メッセージ

マイトレーヤは、あなたがたと共に居る
第86信
1979年10月17日

親愛なる友よ、再びあなたがたの中に居ることを非常にうれしく思う。

我が友よ、我が愛しき者たちよ、昔のわたしの同志たちよ、
わたしの道を整えるために働くことを、以前に何度も、わたしはあなたがたに勧めた。
もう一度、重ねて言う、この仕事がいかに大切なものであるかを。

わたしが戻ったことを知る者が増えれば増えるほど、それだけ早くわたしの顔は知られよう。
わたしのメッセージが、すべての人に届くように、
わたしの言(ことば)が伝えられていくように、
遠くに近くに住むあなたの兄弟たちに、これを送り、
わたしの臨在に目覚めさせてあげなさい。

わたしの表向きの仕事は進んでいる。
わたしは、一日毎に予定を立て、人間の反応を注意深く見守っている。
このようにして、わたしの出現のリズムは決められる。
だから我が友よ、あなたがたの働きがわたしの計画にいかに影響するか分かるだろう。

あなたがたが試みさえすれば、効果をあげないものはないのである。
このことをわたしの覚者たちが示すであろう。
人間にとって、すべてが可能である。
人間が必要とするものはすべて、本源なる神によって与えられている。
偉大なる供給者は、その子供たちを覚えておられる。
未来の時を怪しんで見るのではなく、同胞愛と信頼が当たり前となることを知り、
両手を広げて喜んで迎え入れなさい。

我が友よ、兄弟姉妹たちよ、あなたが、現在立っている位置を検討しなさい。
あなたは、わたしと共に祝福された愛の島に行く用意がありますか。
あなたが現在持っているすべてのもの、を分かち合う用意がありますか。
人生を勇敢に直視して、我が友よ、
なし遂げるべきチャレンジとして受けとめる用意がありますか。
もしあなたが、わたしと共に行くならば、どどめるものは何もない。
我が友よ、古い惰性は消え、光と愛に包まれて、
父の近くに在る喜びを知ることができる。
その喜びをあなたがたに授けることが、わたしの特典である。
それなら、我が友よ、勇気を携えて、
あなたの本源へ戻るためにわたしに従いてきなさい。
決して誤ることはない、我が友よ、
マイトレーヤがあなたと共に居るのである。

永遠なる神の光と愛と力とが、
あなたがたの心の裡に、今顕されるように。
それによって、あなた自身の魂の目的を果たすことができるように。

 

未来への鍵

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載してよいようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、最初2005 年11月号に掲載されたものである。

未来への鍵

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

人間が過去の古い方法で彼らの問題を解決する努力を続けるのを、わたしたちは悲しく見守る。問題は多く、これらは現在に関連するとともに将来にも関連する。主に、それらは過去の遺物であり、急速に発展する今日の社会にとって非常な重荷を意味する。市場を獲得するための猛烈な闘いに夢中になって、至るところの政府は安全と強さ、開発と革新を達成するために、そして変化の直中で安定を求めて、あらゆる常套手段を試みる。それは不可能な仕事である。彼らの問題すべてに対する答えは一つしかない。すべての問題に対する解決策は一つである。しかるに、これまで誰もその言葉を、あっと言う間に彼らをそして世界を解放するあの言葉を、思い切って囁く者はいない。それはこの世界を一気に正義(公正)と真理の新しい時代に乗り出させるであろう。

あの言葉を鳴り響かせよう。新しい文明を、新しい社会を顕示させよう。至るところにあの言葉を聞かせよう。人間に応えさせよう。その言葉は正義の響きである。真理の響きである。その言葉はすべての人間を近づけて人類同胞愛を築く。その言葉は心(ハート)の上に軽やかに座して、すべてのものに幸せをもたらす。その言葉は賢明で寛大であり、愛に満ちている。その言葉とは分かち合いであり、未来への鍵である。分かち合いが人間のすべての問題への答えである。分かち合いは神(神性)についてのもう一つの言葉である。分かち合いは人間にとって可能な最高のものを始動させる、なぜならそれは信頼への扉を開くから。分かち合いは人間を神の足元に連れて行くだろう。人が分かち合うことを学ぶとき、いのちの意味を知るだろう。分かち合うとき、人は高揚を感じ、自分たちの為すことを賛美する。分かち合いは人を全くさせるだろう。分かち合いは人類をひとつにするだろう。分かち合いの概念には限りがない。それは人間の救済になることが証明されるだろう。

人類がマイトレーヤを見るとき、これらの真理の言葉を聴くだろう。マイトレーヤの宣言を、彼らは大きく開かれた心(ハート)で聴くだろう。そしてそれに応えて、圧政と不正の終止を呼びかけるだろう。彼らはマイトレーヤの周りに集い、マイトレーヤは彼らのスポークスマンになるだろう。人類は間もなく彼の顔を見るだろう。間もなく、マイトレーヤは世界に彼のアイディア(理念)を提示し、古い時代を送り出すだろう。マイトレーヤは今、人々の近くにおられる。彼が拒絶されることはあり得ない。彼の愛がいまやすべての界に充満しており、変化を前面にもたらす。これを考慮しなさい――マイトレーヤの助けなしには、人類は破滅の運命にある。わたしたちは人類からの応えを心から待っている。