2026年5月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
「人の子」

編集部より
「愛し、 さらにまた愛する」

視点
巨大石油企業(ビックオイル)はあらゆるものを破壊する 地球や民主主義、 裁判を・・・・・
ビル・マッキベン

三つの主要な春の満月の祭り

大祈願

人類の運命の霊的な傾向

民衆の声
さまざまな威圧行為に立ち向う
「権利、 正義、 行動」を求める 「多くの人々」の声

「グローバル・プログレッシブ・モビライゼーション」 — 変革を求める声
ポーリン・ウェルチ

『S4 : ボブ ・ ラザー物語』
映画批評: ダグ・グリフィン

自然の精やデーヴァと協力して働く 第三部
シェア・ギルモア

S.O.P.
イランと石油と資本主義のつながり 他


アート・ユリアーンス

船団が帝国のためではなく、 命のために闘うとき
オリビア・ディヌッチ

競争と協力—選集
Competition and co-operation - a compilation

編集長への手紙
もしも、と想像してみてください

レオ教皇が 「一握りの暴君たち」 を非難する

読者質問欄

人の子

覚者より
 シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、35年近くにわたって毎月、記事を寄せてくださった。これらの記事は、執筆された当時だけでなく、世界情勢に応じて適切な時期に随時掲載されることを意図していた。

「人の子」
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 多くの者はキリストの再臨を狼狽と恐怖感を抱きながら待つ。彼の再臨は、人間生活のすべての部門に大きな変化を起こすだろうと彼らは感じる。キリストの価値観は人々の思考方法や生活の様式を当然ながら変えるだろうと、彼らは正しく推測する。そしてそのような見通しに青ざめる。なおまた、何世紀にもわたって教会が提示してきたキリスト観は非常に神秘に包まれたものなので、多くの者はキリストの審判と全能の力とを恐れる。彼らはキリストを神として、悪人を罰し、信仰深い者に報いるために来られる方として待つ。

 そのように歪曲されたキリスト観が人間の意識に広く浸透したのは、誠に遺憾である。そのような者は存在しない。キリストの真の特性を理解するためには、神の同等な子供たちの一人として見る必要がある。人間はそれぞれに潜在的に完全な神性を賦与されており、その神性の顕現の度合いのみが異なるのである。
キリストがその神性を完全に達成されたということは彼の栄光であり、その業績に我らは敬礼する。この業績が確かに稀であることは議論の余地なく真実である。しかし人間にとって、キリストの驚くべき事実は、彼が人間の一人であるということである。人間の試練と苦悩の中で、彼が知らないものは何もない。人間がいまだにたどっている道の一歩一歩を、彼もまた労を惜しまずたどってきたのである。人間の体験の全展望の中で彼が分かたなかったものは何もない。かくして、彼は真に「人の子」である。

 キリストが予告なしに人類の直中に現れたとしたら、彼を認知する者はほとんどいないことは疑う余地がない。彼は一般的な予想からあまりにもかけ離れているので、気づかれることなく群衆の中を通り過ぎる。このようにして今日、彼は兄弟たちの中におり、彼の使命を始めるために人間の招待を待つ。毎日彼を見ている者たちの多くは、彼を知らない。また彼を認知する者たちもいるが、彼らは語ることを恐れる。さらに他の者たちは、彼こそがあえて彼らが望み得ないあのお方であるかも知れないと願いながら待ち、そして祈る。全世界の前における大宣言のみが、人間の目と心(ハート)に彼の存在を確立するだろう。

 その最も特別な日を待つ間、キリストの再臨の理由を、われわれのマインド(識心)の中に明確にしよう。キリストがご自身に課せられた任務の特質を理解しよう。われわれの識心(マインド)の中に神の事実を確立するために、彼はやって来た。聖なる神秘を再び創造するために、彼はここに居る。人間に、いかにして愛するかを、そしてさらにまた愛することを教えるために、彼はわれわれの中におられる。人間の同胞愛を確立するために、彼は再び地上を歩く。御父との、そして人との誓約を守るために、彼はこの重荷を受け入れる。新しい時代を迎え入れるために、彼は戻って来られた。過去の宝を強化し、未来の驚異を鼓舞し、神と人とを賛美するために、彼は高い山から降りてこられた。

 キリストの優先事項を検討しよう。平和の確立、分かち合いの制度の開始、罪意識と恐怖心の除去──人間のハートとマインド(識心)の浄化、いのちと愛の法則についての人類の教育、秘教への手引き、都市の美化、人々が旅行し、交流するための障害物の除去、すべての者が入手できる知識のプールの創造。
そのような仕事は、たとえ「人の子」にとっても、容易でないことは明らかである。分割と分離という往古の習慣は根強く、他方、恐怖心と迷信が何千万の人間をその魔力にかける。しかしながら、世界の歴史の中で、これほどよくその任務のための装備を整えた教師がやって来られたことはかつてなかった。マイトレーヤは、無知と恐怖、分割と貪欲の闘いに挑むためにやって来られた。彼の武器は、霊的理解と知識と愛である。彼の輝ける鎧は、真理そのものである。
(シェア・インターナショナル誌1984年6月号)

 これらの記事は、知恵の覚者方からなるハイアラキーの高位のメンバーによるものである。彼の名は、秘教を学ぶ人々の間ではよく知られているが、まだ明かされていない。マイトレーヤの出現に関する主要な代弁者であったベンジャミン・クレームは、自分に対して記事を口述したこの覚者とテレパシーで常に連絡を取り合っていた。

巨大石油企業(ビックオイル)はあらゆるものを破壊する

地球や民主主義、裁判を……
ビル・マッキベン

 正直なところ、この記事は読み飛ばしていただいても構わない。もしかしたら、私自身の心の癒しとしてこれを書いているのかもしれない。最悪の事態を回避するために、私たちにまだできることに意識を集中しようと努めているが、時折、なぜ私たちが急速に過熱しつつあるこの惑星にいるのか、その理由を思い知らされる(ところで、先週取り上げた大西洋海流の崩壊に関する新たな研究があり、この海流システムの第一人者は、今世紀中に海流が崩壊する確率が50%だと予測している)。1980年代に気候危機について書き始めた頃、私は20代であった。当時、この地球上に、貪欲と権力にまみれ、自らの狭隘(きょうあい)な利益のために地球とその住人を犠牲にするような勢力が存在し得るなどとは、完全には理解していなかった。しかし、それは確かに存在する。「ビッグオイル(巨大石油企業)」である。

 時が経つにつれ、彼らの悪行はますます鮮明になっていった。1990年代には、彼らが地球温暖化対策への反対運動を組織していることが明らかであった――エクソンモービル社のCEOは、地球は寒冷化していると主張したことで有名である。2000年の大統領選挙直後、この石油会社の首脳たちは新副大統領のディック・チェイニー氏と秘密の会合を持ち、その直後、ジョージ・W・ブッシュ大統領は二酸化炭素を汚染物質として扱うという公約を反故にした。さらに、このビッグオイルは、1990年代末に排出量取引制度の提案を阻止し、コペンハーゲン気候会議を頓挫させるために動員を図った。当時、私たちが知らなかったのは、こうした貪欲な策略がいかに卑劣なものであったかということである。エクソン社のような世界の企業が、1980年代の時点で気候変動に関するあらゆる事実を把握していたにもかかわらず、あえて嘘をつき通していたことを、記者たちが公文書を精査し内部告発者を取材して証明したのは2015年になってからである。もし彼らが当初から正直に認め、解決に向けて動き出していたら、私たちが住む地球はどれほど違ったものになっていたか。このことは常に私の頭から離れない。

 私がこんなことを考えているのは、今週、この悪がどれほど根深いものかを思い知らされるような新たな動きがいくつかあったからである。

 第一に、言うまでもなく、彼らが権力の座に就かせるために懸命に尽力した人物、トランプ大統領が仕掛けたイラン戦争から、信じられないほどの利益を得ているという単純な事実である。ダミアン・キャリントン氏は昨日、このことについて報じた。

 ガーディアン紙の独占分析によると、米イスラエルによるイラン戦争の最初の1カ月間、「世界の石油・ガス企業トップ100社は、1時間当たり3,000万ドル以上の不労利益を得ていた。サウジアラムコやガスプロム、エクソンモービルがこの大儲けの最大の受益者であり、このことは、気候変動対策の主要な反対者たちが繁栄を続けることを意味している」 

 1時間当たり3,000万ドルという追加利益、つまり私たちの懐から直接出ていく金を得るために、何か新しいことをしたり、より懸命に働いたりしたわけではない──ただくつろいで、自分たちが選んだ大統領が女子校を爆破するのを見ていただけである。これこそが棚ぼた利益であり、少なくとも数人、例えばカナダの著名なアナリスト、セス・クライン氏がその点について次のように指摘しているのは喜ばしいことである。

 「原油価格の高騰による棚ぼた利益は、圧倒的に富裕層に流れ、低所得世帯から超富裕層への隠れた富の再分配を生み出している。マサチューセッツ大学アマースト校の経済学者、イザベラ・ウェーバー氏とグレゴール・セミエニウク氏の研究によると、ロシアのウクライナ侵攻によって引き起こされた価格ショックにより、2022年の上場石油・ガス企業の純利益は『世界全体で9,160億ドルに達し、これは(2020年を除く)過去数年の3倍以上の額である。最大の受益者は米国であり、米国に本社を置く企業は2,810億ドルの利益を上げた』。さらに、米国内では『化石燃料による利益の50%が最も富裕な1%の個人に集中し、人口の下位50%──6,600万世帯──は1%しか受け取っていない』ことが判明した」 
石油会社に課税する代わりに私たちは何をすべきだと彼らが考えているのか気になるなら、シェブロン社の幹部、アンディ・ウォルツ氏の言葉に耳を傾けてみよう。

 「人々は車の利用を減らすべきだ。エネルギーの節約に努めるべきだ」
これには「そのとおり」としか言えない。それと、「だったら湖に飛び込んでみたら」と。

 ビッグオイルの背信行為を思い知らされる二つ目の事例は、ニューヨーク・タイムズ紙のジョディ・カントール氏とアダム・リプタク氏による実に注目すべき報道である。彼らは最高裁判所担当記者であり(秘密主義に包まれている最高裁の取材は容易ではない)、「ロバーツ最高裁」が重要な問題に関する公開討論を、意見表明なしに大事件を即決できる「影の審理」に組織的に置き換えてきた経緯を解明しようと試みた。彼らはその経緯を2016年2月にまでさかのぼって調査している。

 「最高裁は当時、党派に沿った5対4の投票により、議論なしにバラク・オバマ大統領の看板環境政策『クリーン・パワー・プラン』を差し止める命令を下した。他のどの裁判所も同プランの合法性について判断を下す前に、最高裁は行動を起こしたのである。判決は定型的な法律文言のみで構成され、理由付けは一切なかった」

 二人の記者は、最高裁がこの重大かつ前例のない措置を検討していた5日間の内部メモを入手し、その背後には石油会社への入札要請があったことを明らかにした。

 「国と裁判所にとって極めて重要な局面において、ロバーツ最高裁長官はオバマ大統領の地球温暖化対策計画を阻止するために、まるでブルドーザーのように行動した」

 「同僚たちが前例のない行動だと警告した際、最高裁長官はそれを一蹴した。『この執行停止要請の姿勢が異例であることは承知している』と彼は記した。しかし、石炭火力発電所の規制を目的としたオバマ大統領の計画は『電力部門に課せられた史上最も高額な規制』であり、規模が大きく、費用もかさみ、影響も甚大であるため、裁判所は直ちに行動を起こさなければならない、と最高裁長官は主張した」

 過去数世紀であれば、裁判所は何カ月にもわたって議論を検討しただろう。しかし今回、ロバーツ最高裁長官は即時行動を要求した。

 「エネルギー業界は『今日中に事業計画を変更しなければならない』ため、裁判所は直ちに行動を起こさなければならない、と最高裁長官は主張した」
 「『執行停止がなければ、クリーン・パワー・プランは、この裁判所がその合法性を審査する機会を得る前に、国内電力部門に甚大かつ不可逆的な再編を引き起こすだろう(そしてすでに引き起こしている)』と彼は記した」

 彼の攻勢は他の判事たちの不意を突いた──例えば、ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)氏は、「悪名高きRBGとの対話」と銘打たれた講演のためにイタリアに滞在していた。彼らが交わしたメモの中で、判事たちはそのスピードと非正統的な手続きに疑問を呈したが、例えば、不運な石油会社がどうなろうと、地球温暖化が地球の「不可逆的な再編」をもたらすものなのかという点は誰も問題視していなかったようである(デビッド・シロタ氏は、『シチズンズ・ユナイテッド』の執筆者でもあるアンソニー・ケネディ氏の決定的な一票について有益な詳細を付け加えている)。ロバーツ最高裁長官がこの訴訟を選んだのも不思議ではない──彼は司法の右派による再編成の完璧な産物であり、その再編成はとりわけ、国内最大の石油・ガス王であるコーク兄弟によって支えられていたからである。しかし、彼がビッグオイルに媚びへつらったことで生じた損害は、大気汚染だけにとどまらない。カントール氏とリプタク氏はこう報告した。

 「その夜が最高裁判所の現代版『影の審理』の始まりであった、と多くの法律専門家は考えている。最高裁はその後、この秘密裏の手続きを用いて数々の重要な判決を下しており、移民問題から行政権限に至るまで、トランプ大統領に20件以上の重要な勝利を与えてきた」

 連邦司法府が国家生活において政治的に関与する存在ではなく、公正な仲裁者であるという認識は、この出来事によって完全に消え去った。これは、最高裁長官が行った最も冷笑的な行為と言えるかもしれない(民主党が政権を奪還した場合、最高裁改革を躊躇すべきではない)。

 しかし当然ながら、司法府がこのように振る舞えるのは、判事の指名を承認する議会の協力があってこそである。そして議会もまた、他の部門を汚している同じ「油流出事故」に巻き込まれている。今週、ワイオミング州選出のハリエット・ヘイグマン下院議員が、気候変動による被害をめぐる訴訟から産業界を免責する、待望の法案をついに提出したことで、その事実が改めて浮き彫りになった。これは、ここ数カ月で相次いで可決された同様の州法に続くものである。プロパブリカの画期的な調査によると、こうした法律は、右派の司法活動家、レナード・レオ氏(「フェデラリスト・ソサエティー」を通じてロバーツ最高裁を築き上げた人物)が、保守派の実業家、バーレ・セイド氏からの数十億ドルの寄付金を使って画策したものである。セイド氏はDDT増産運動だけでなく、ハートランド研究所にも資金を提供していた(同研究所は気候変動否定派シンクタンクの中でも最も過激な組織で、気候科学者をチャールズ・マンソンのような存在だと主張する一連の看板広告で何よりも有名である)。

 いずれにせよ、こうした州法は有用ではあるが、石油業界にとっての「聖杯」は連邦政府による免責の付与であり、それが実現すれば、ニューヨーク州やバーモント州などの州が近年可決したすべての「気候スーパーファンド」法や、現在裁判所で審理が進められているさまざまな訴訟が事実上骨抜きにされてしまう。石油業界は、自らが選出した大統領が就任するやいなや、この免責の付与を推し進め始めた。2025年3月のウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事には、彼らがその主張を展開したホワイトハウスでの会合の様子が記されている。しかし今──中間選挙後に共和党が議会の支配権を失う可能性が高まっている中──彼らは動き出した。これは実際には挟み撃ちの戦略である。最高裁判所がコロラド州の訴訟を審理し、多くの訴訟が却下される可能性があるからである。
 
 問題の核心はこうである。もしこの法律が可決されて成立すれば、石油業界は、地球の気候システムを故意に破壊したという事実について決して責任を問われなくなる。同様に重要なのは、この法律が、石油業界を何らかの包括的な合意へと導き、事業を縮小させるための唯一の実質的な圧力手段を奪ってしまう点である。これはまさに、最終的にタバコ業界を交渉の席につかせた手段そのものであるが、石油業界は自分たちのはるかに大きな罪を免れようとしている(フィリップ・モリスは喫煙者を一人ずつ死に至らしめたが、エクソン社の煙は地球全体を滅ぼす可能性がある)。カリフォルニア州の元保険長官、デイヴィ・ジョーンズ氏は最近こう述べている。

 「いかなる業界であれ──特に気候変動による住宅や企業、地域社会全体の破壊を助長する温室効果ガスの大量排出を引き起こしている業界が──法の上に立つことは、極めて危険な行為となる。もしビッグオイルが望みを叶えることになれば、それは永続的かつ連鎖的な被害をもたらす不正義となるだろう」

 私たちはこうした攻勢を続ける必要がある。「汚染者負担原則」に基づくスーパーファンド法案が複数の州議会で審議されている──あなたもこの闘いに参加できる。ハワイ州議会では、ラハイナの山火事や先月の大規模洪水といった気候変動関連の被害に対する賠償請求を、保険会社がビッグオイルに求めることのできる強力な新法案が審議されている。私はこのメッセージを伝えるために投獄された経験があるが、おそらくまた投獄されるだろう。

 しかし、私が代替エネルギーの普及推進にますます多くの時間を費やす理由の一つは、石油産業が私たちのシステムにどれほどの腐敗をもたらしてきたかを完全に理解するようになったからである。免責特権を覆す可能性のある民主党の多数派獲得と、石油業界に責任を負わせる新たな法律の制定のために私は全力で闘うつもりであるが、私たちが制限時間内にそうした闘いを勝ち抜くかどうかについては確信が持てない。

 石油産業が金で完全に買収できない唯一の法則は、物理法則と、最終的にはより安価で優れた製品が勝つべきであると示唆する市場原理だけである。石油産業は前者の法則について嘘をつきながら、後者の法則を回避しようと必死になっているが、この場合、彼らの貪欲さがかえって深刻な敗北を招くことになるかもしれない。トランプ大統領によるイランへの狂気じみた攻撃が、主に風力や太陽光といった代替エネルギーへの移行を加速させていることは、今や誰の目にも明らかである(例は数え切れないほどある。例えば、ラファエル・ラシッド氏は、韓国で突如として始まった再生可能エネルギー革命について語っている。ティム・マクドネル氏は、買い手がエジプトなどの国々からクリーンエネルギー製品を求めて中国に殺到する中、中国が有利な立場に立っている様子を詳しく解説している)。何十年もの間、あらゆる議論におけるビッグオイルの最終的な反論は、「温かいシャワーと冷たいビールが欲しければ、われわれなしではやっていけないだろう」であった。しかし今は、彼らなしでもやっていくことができる。

 私が太陽エネルギーに取り組むのは、それが気候変動による被害を抑えるのに役立つからであり、また、巨大多国籍企業ではなく地域社会に力を与え、解放をもたらす可能性を秘めているからである。しかし、エクソン社やシェブロン社といった、私が軽蔑する企業を攻撃する最も鋭い武器であるという理由から、太陽エネルギーに取り組むこともある。正直に言うと、私はこうした企業を憎んでいる。憎まないように努めてはいるが。彼らはこの世界の吸血鬼であり、私たちが幸運にも生まれ落ちたこの地球から生命力を吸い取っているからである。しかし私たちは皆、太陽光が吸血鬼に対してどのような働きをするかを知っている。
(「サブスタック」より、ビル・マッキベン氏の厚意により転載) 

 ビル・マッキベンは、60歳以上の人々を気候と正義に関する行動へと動員する団体「サード・アクト」の共同創設者である。『自然の終焉』やその他20冊の本の著者である。ライト・ライブリフッド賞やガンジー平和賞など、数多くの賞を受賞している。

「ジャスト・ストップ・オイル」の活動家たち、英国・ロンドンのホワイトホールにて(Photograph: Alisdare Hickson, Wikimedia Commons)

『S4:ボブ・ラザー物語』

映画批評:ダグ・グリフィン

 1989年5月、ボブ・ラザー氏はラスベガスのテレビ局KLAS-TVで、調査報道記者ジョージ・ナップ氏のインタビューを受けた。ただし、ラザー氏は正体を隠し、「デニス」という偽名を使っていた。その対談の中でラザー氏は、ネバダ州南部のモハベ砂漠にあるネリス空軍基地近くの悪名高い「エリア51」の一部である、秘密軍事施設「S4」で物理学者として働いていると語った。

 視聴者を驚かせたのは、ラザー氏が、当時9機の地球外起源のUFOを研究していた、米国政府の非公式プログラムの一員だったと主張したことである。彼の仕事は、こうした宇宙船のうちの1機のリバースエンジニアリング(分解工学)、特に推進システムに関して支援することであった。ラザー氏はこの宇宙船を「スポーツモデル」と名付け、直径52.8フィート(約16メートル)、高さ16フィート(約5メートル)と説明した。どうやら、それは液体チタンに似た金属物質で製造されていたらしい。実に異様な機体であり、ラザー氏はそれが他の機体と同様に、人間の手によるものではないと確信した。S4の科学者チームの任務は、推進システムを地球上の材料で再現できるかどうかを解明することであった。

 1989年11月、ラザー氏は再びKLAS-TVのジョージ・ナップ氏の番組に出演し、今回は本人として本名で、内部告発者としての立場を受け入れた。彼は、さまざまな格納庫に保管されていた他の「空飛ぶ円盤」を見た時の衝撃を語った。それらは非公式ながら米国政府の所有物であった。彼はまた、推進システムに使用する反重力装置の開発に関する秘密研究計画が存在することを示す文書を初めて目にした時のことを回想した。その推進システムの一部として、反重力を利用するために、115と呼ばれる元素が使用され、それによってこれらの宇宙船は独特の飛行が可能になっていた。当時、彼はこう述べていた。「地球でこれほど重い元素を合成することは不可能です。……その物質は、超重元素が自然に生成された場所に由来するに違いありません」。S4計画に携わる科学者の間では、回収された地球外宇宙船から500ポンド(約227キログラム)の元素115がすでに回収されていたことは周知の事実であった。

 それから35年以上経った今、ボブ・ラザー氏の驚くべき暴露を改めて検証する新たなドキュメンタリーが公開された。このドキュメンタリーが明らかにしているように、S4施設の存在そのものを積極的に否定することが今もなお「非公式」な方針であり、ましてやそこで行われた研究など論外である。

 『S4:ボブ・ラザー物語』は、映画監督のルイージ・ヴェンディテッリ氏とラザー氏本人が3年以上にわたって緊密に協力し、この映画をできる限り詳細かつ正確なものにした共同作品である。このドキュメンタリーは、物理学者ボブ・ラザー氏の証言、オリジナルの宇宙船(スポーツモデル)と軍事施設の内部空間、特にそれを収容していた「巨大格納庫」の3Dコンピューターグラフィックス(CGI)による視覚的再現、そしてネバダ州の「エリア51」においてリバースエンジニアリングで製作された宇宙船を用いた極秘作戦の存在を示す新たな証拠を組み合わせている。

 4月初旬の公開に先立つプロモーション動画では、次のように述べられている。「UAP(未確認航空現象)、内部告発者、そして政府の秘密主義に対する世界的な関心の高まりを受け、『S4:ボブ・ラザー物語』は、今日の運動の根源を理解する上で重要な役割を果たします。現在語られていることの多くは、ラザー氏が1989年に初めて明らかにした事実に直接さかのぼることができ、この物語は今日、かつてないほど重要性を増しています。『プロジェクト・グラビタウル』[ドキュメンタリー制作会社]の目的は、ラザーの証言を取り巻いてきた数十年にわたる混乱、嘲笑、そして歪曲を払拭することです」

 フォーブス誌の最近のインタビューで、自身の物語を題材にした過去の映画と比べて、この最新ドキュメンタリーをどう評価するかと尋ねられたラザー氏はこう答えた。「比較になりません。ルイージ[ヴェンディテッリ氏]は、細部まで正確にするために、3年以上も私とやり取りを重ねました。制作中は、私に何も見せませんでした。正確さという点では10点満点中9.8点です」

 彼はさらに、S4での研究について、より具体的にどのように感じたのかを尋ねられた。「自分が何に取り組んでいるのかを真に理解したのはいつですか」との問いに彼はこう答えた。「私たちは、重力を発生させる機械を持っていません。重力は物質の特性です。反重力、つまり重力を押し返すものも持っていません。しかし、この装置はそれを可能にします。研究室のパートナーが装置を起動させた後、私は触れようとしました。手が近づいた瞬間、これは地球上の誰かが作ったものではないと悟りました。……興味というよりは、恐怖を感じました。他の文明が作ったものだという認識が頭の片隅にあっただけなのか、それともこの装置が生み出す途方もないエネルギーと、それをどう扱えばいいのか分からないという不安だったのか。……稼働中の小型原子炉をヴィクトリア朝時代に持ち込んだらどうなるか想像できますか。私たちはまさに同じ状況に置かれているのです」

 ドキュメンタリーが示すように、ラザー氏の最初のインタビューから長い年月が経ち、権力者たちが彼の体験談を否定する事例が数多くあった。ラザー氏によると、彼の雇用記録と学歴記録はすべて削除または改ざんされており、特にS4軍事基地やその前のロスアラモス研究所での勤務期間を示す記録は改ざんされているという。S4で彼が勤務していた請負業者「EG&G」とアメリカ海軍は、物理学者としての彼の雇用記録は一切ないと否定している。しかし、映画の中でジョージ・ナップ氏は、ロバート[ボブ]・ラザー氏が問題の期間にロスアラモス研究所と、その後にS4で勤務していたことを示す文書証拠を提示し、この主張が誤りであることを示している。ナップ氏はまた、公式の否定にもかかわらずS4基地が実際に存在することをネリス空軍基地に認めさせた。ジョージ・ナップ氏は、ラザー氏の証言の信憑性を証明するため、ラザー氏がインタビューに応じる前にこの調査を行ったようである。

 『S4:ボブ・ラザー物語』は、1989年にこの勇敢な(しかし広く信用を失墜させた)物理学者が発表した当初の情報を、視覚的にも印象的な形で再現した魅力的な作品である。彼は、自身が関わっていた秘密の政府プログラムについて沈黙を守ることができなかった。このプログラムはそれ以来ずっと、政府によって国民から隠蔽され続けてきた。約2時間のこの作品は現在、Amazonプライム・ビデオで視聴可能である。

『S4:ボブ・ラザー物語』(ドキュメンタリーの予告編からの静止画像)

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。現在の危機に関連する回答の選集を掲載する。

Q 戦争行為を終わらせるためにあるいは制限するために、より良い状況を中東に創り出すのに貢献するにはどうすればよいか示唆していただけますか。

A 私の考えでは、まず最初の仕事は中東に存在する多くの問題を扱うための国際会議を組織することです。第一の議案はイスラエル・パレスチナ問題でなければならないと思います。パレスチナ人に故国を与えることが唯一の公正な解決です。そうでなければ持続する平和は不可能です。イスラエルは限りなくずるずると先に延ばすだろうと私は思います。和解を成立させるためにはマイトレーヤの出現を必要とするかもしれません。

 湾岸紛争でイラクとサダム・フセインの側についたPLOの最近の行為は、それがいかに正しくとも、彼らの大義を促進する助けになりません。PLOの指導層は失敗する機会をつかまないようにするのが不可能なようです! しかしながら、正義は彼らの側にあります。そして今や関連している国々のほとんどが、米国でさえも、ついにその正しさを認めています。

 現在存在するさまざまな独裁的な軍部による専制政治や王侯支配は、民主的な政府と合意による政治に変わらなければなりません。例えば、シリアは最もひどい軍の独裁主義の圧政が行われており、サダム・フセインと同じように悪い、そして野心的な支配です。彼らが最も大きなライバルであるイラクに対抗する“クラブ”に加わったために、これらのことすべてが見逃されています。クウェートとサウジアラビアの統治者一族の貪欲と独裁的支配は悪名高いです。

 この地域の国民の間に富を再分配することがまず優先されるべき議題でなければなりません。そのような変容が起こるためには長い期間が、おそらく何年もかかるでしょう。

 しかしひとつだけは直ちに達成することができるはずです。それは複雑な洗練された大量殺戮兵器をこの地域に無責任に供給することを止めることです―─私は完全な封鎖を提案します。この“市場のフォース”に基づく冷笑的な貿易は戦争の炎を煽り立てるためだけに働きます。今それはもう誰の目にも明らかであるに違いありません。
(シェア・インターナショナル誌1991年4月号)

Q 国連はボスニアの危機の解決に当たって、何を間違えたのでしょうか──ハイアラキーならそれをどのようにして解決するでしょうか。

A 私の師はそれに関して「力のマント」と題する記事を書きました。それを私たちはニュース・リリースとして世界中のメディアに送りました。覚者は、ボスニアやルワンダ、そしてソ連で起こっている状況に対処することのできる「歯」、つまり軍事力を持つ国連の創設を呼びかけました。強い国連がなければ、このような戦争がこれからも続くでしょう。

 ユーゴスラビアのミロセビッチやセルビアのカラジッチのような人々は、国連の弱体化と世界のさまざまな不穏を、自分たちが領土と権力を得ることのできる状況をつくる機会と見る山師──権力に飢えた人間──です。国家主義の波と自己表現に向けての志向をさまざまな人々の中に解放したソ連邦の崩壊を、彼らは自分たちの権力を得るために利用しました。彼らは権威主義的でファシストタイプの独裁者であり、国民の愛国志向には本当に興味がありません。

 それに対抗する唯一の方法は、すべての国々に支持される十分な軍事力を持つ国連です。すべての国々が十分な人員と軍事力を提供しなければなりません。戦争をしなければならないというのではありません。ただそこにいて、行動する準備を整えておくことです。そうすれば、世界中で頻繁に起こっているこのような状況がさらに起こるのを防ぐことができるのです。

 国連がサラエボの丘の斜面にいるセルビア人勢力に対して爆撃の威嚇をしたときにセルビア人が撤退し、サラエボが突然「安全」地帯になったことは、意味のないことではありません。これがボスニア全体に起こることが可能ですが、大国──特にイギリス、フランス、ドイツ──は自国の些細な政治問題と自国の経済に関心を向け過ぎているので、ボスニアでのセルビア人の行為に対して正しく対処できる資金と軍事力を投入することをやりたがらないのです。

 国連は人類の名の下で行動するに十分なだけ強力でなければなりません。危険は今日あまりにも大きいのです。彼らが核爆弾を入手しさえすれば事態はまさに非常に危険になります。しかもそれはロシアで安く購入することができるのです。
(シェア・インターナショナル誌1995年4月号)

Q カルマを集団、国家、全世界のようなもっと広い視野から見た場合、人間の大集団としての私たちが行うことはこの惑星の生命に影響するのですか。

A はい、全くそうです。私たちはいつもそうしています。政府はいつもそれを行っています。例えば、ヒトラーのような人間はこの惑星の生命を何年も荒廃させるような戦争を起こしました。今日のボスニアの戦争はセルビア反逆者グループの指導者とセルビアの大統領によって起こされています。この二人の人物は、彼らの手の内で苦しんでいる何十万ものボスニアとクロアチアの人々に対して巨大なカルマ的負債を負っています。先進国の行動の結果、第三世界で何百万もの人々が飢え死にしています。私たちがこうして話している間にも約40の戦争が進行中です。それらの戦争が続いているのは、豊かな国々が彼らに武器を与えているからです。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)

Q 地球上における生活を他の方法で変えるのはどうでしょうか。私たちの思考と行動によって気候や天気も変化するのですか。

A はい、そのとおりです。私たちは天気に大きな影響を与えています。私たちの破壊的な思考は世界の気候パターンを司っているエレメンタル・フォースに影響します。私たちの思考が(今日大部分においてそうであるように)不均衡であるならば、これらのエレメンタルも均衡を崩します。その結果が、地震、嵐、竜巻、大洪水など、世界の多くの地域を荒廃させている天災なのです。これは私たち自身の行動の結果です。私たちはそれを神の行為だと言いますが、神の行為ではなく人類の行為であり、間違った思考と行動によって、エレメンタル・フォースの均衡を乱しているからです。私たちが次第に均衡を取り戻すにつれて、これらのフォースも均衡を取り戻し、気候も通常のパターンに戻るでしょう。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)

Q 正しい行動をするということには、良い理由があるわけですね。

A 善意は「割に合う」のです。善意を表現することは私たちの存在の不可欠な性質です。

 悪意を表現すれば、悪意のカルマを刈り取ります。善意は人類が全体として示すことのできる愛のエネルギーの最も低位の様相です。これをできる限り把握し、広め、顕示することがどうしても必要です。そればかりではなく、それは個人にとっても十分「割に合う」ものなのです。善意は善意を生み、やがてそれは愛になっていきます。善意は愛を顕示するための最初のステップです。
(シェア・インターナショナル誌1995年8月号)