ニールス・ボスによるカルステン・ファン・アスドンク氏へのインタビュー
シェア・インターナショナル誌の定期購読者にとって、フリーエネルギーは未知の現象ではないだろう。ニコラ・テスラのような先駆者やジーン・マニングのような主張者の業績は、この雑誌の中で読者をフリーエネルギーの基本的な特質に少なくとも親しませるだけの十分な注目を受けてきた。カルステン・ファン・アスドンク氏(現在27歳)は、若い頃──大学在学中──にこの主題に触れ、進行中の研究や開発に専念し続けた。アスドンク氏は、オランダを本拠地とする自身の「豊富なエネルギー」財団において、フリーエネルギーについて広い意味で意識を向上させることに集中している。それには、講演、ウェブサイト、そして間もなく『豊富なエネルギー』というタイトルで出版される本が含まれる。ニールス・ボスが、本誌のために彼にインタビューを行った。
シェア・インターナショナル(以下SI):「豊富なエネルギー」財団の始まりについて、何かお話しいただけますか。
カルステン・ファン・アスドンク:はい、それは2019年11月、私が「地球ブレークスルー・エネルギー運動会議」に参加した時のことでした。私が初めて参加したフリーエネルギーに関する会議であり、たまたまオランダで開催されました。長年、フリーエネルギーに対して情熱を持ってきましたが、実際に会場に行き、発明者や現場の人たちと会う機会となりました。とても印象的な会議であり、私と同様にフリーエネルギーに情熱を持つ映像制作者、キャスパー・ブーム氏と出会うことができました。私たちはすぐに友人になりました。
この出会いから、フリーエネルギーに関するドキュメンタリーを制作するというアイディアが生まれました。二人とも、フリーエネルギーについてすでに多くの知識とインスピレーションを集めていたからです。また、テクノロジーはそれほど大きな問題ではなく、人々がより意識的になる必要がある、と私たちは感じました。つまり、最初に自分自身や世界について、次にフリーエネルギーについて意識的になるのです。そのため、意識を向上させる媒体としてドキュメンタリーを利用するというアイディアが生まれました。このようにして「豊富なエネルギー」財団が生まれました。その名前は、フリーエネルギーに関する普及と啓発を、またその研究を表しています。パンデミックの最中で、その素晴らしいドキュメンタリーへの野望は大きすぎることが分かり、おそらくは実行不可能ですらあり、アイディアは徐々に消えていきました。1年後には、自分がフリーエネルギーの技術的側面に関心を持っていることに気づきました。
SI:フリーエネルギーはどのように機能し、どのようにして私は自分で実現することができるのでしょうか。
アスドンク:私の背景は理科系であり、アイントホーフェン工科大学の応用物理学修士コースで生物医学テクノロジーを学びました。そのため、私はフリーエネルギーの背後にあるテクノロジーに興味を持っており、電磁気装置を使ってエーテル──周囲を取り巻いている場──からどのようにフリーエネルギーを引き出すことができるのかについて、独りで調査を開始しました。それが昨年からの私の調査分野でした。ドキュメンタリーのアイディアは期限切れになったかもしれませんが、私たちは今でもオランダや他の国の現場での多くの進展を見守っており、多くの人と情報交換をしています。いまだに多くの人やグループが関心を抱いているため、危機が深刻化するのに伴い、フリーエネルギーはますます興味深く重要なものになっています。
そのようなものが私たちの二つの主要な目標です。一つ目は、人脈づくり、人の橋渡し、意識の向上です。もう一つは、物理的な研究を行うことで、実際にテクノロジーを実現することです。
SI:あなたは本の執筆もされていますが、この本の主な焦点は何でしょうか。
アスドンク:この本のタイトルは『豊富なエネルギー』であり、希望は、この本がフリーエネルギー現象の新たな標準的な紹介となる可能性があることです。ジーン・マニング氏とスーザン・マネウィッチ氏が書いた本や、ジョエル・ガルボン氏とジーン・マニング氏による以前の本など、すでに何冊かの本があります。それらの本は、フリーエネルギーとは何かについての第一印象が得られる素晴らしい本です。しかし隣人に対して、「見てください。これでフリーエネルギーとは何かが分かります。どうしてフリーエネルギーはまだ使われていないのかが分かります。どうして異なった形態があるのか、フリーエネルギーに関して私たちには何ができるかが書いてあります」などと言いながら渡せるような本ではないと思いました。私たちは、単純明快で短く簡潔な本が欲しいと思っていました。それがこの本の目的であり、最初の導入の役割をする本です──とても簡潔で、私たちの時代に適した新鮮なアプローチの本です。
SI: あなたは先ほど、「エーテル」または「エーテル領域」について触れました。この話題を隣人に対してどのように説明しますか。
アスドンク: 良い質問です。エーテルは、至るところに常に存在する「背景の場」と説明することができます。最初、それは非常に抽象的なものです。というのも、エーテルを見たり感じたりすることが全くできないからです。しかし、エーテルを次のように考えることができます。宇宙の中のあらゆる原子や分子はある種の基質、専門用語での基質につながっており、それを通してすべてがつながっている、と。そして、原子や分子が全く存在しない空間においても、その基質は依然として存在する、と。このことを実証することができますが、伝統的な科学の観点から、そこからエネルギーを取り出せるとはまだ言えません。ただし、それがどれだけのエネルギーを含んでいるのかを計算することはできます。それは膨大です。宇宙全体の背景の実体であり、すべてのものがそこから発生し、そこにつながっていると言うことができます。
SI:過去において、この背景の場とエネルギー供給とを結び付けた人はいましたか。
アスドンク:はい、それには相当豊かな歴史があり、私の本でも触れるつもりです。しかし、一言で言えば、エーテルの概念は非常に古くからあり、実際、数千年前からありました。古代インドの文化にもエーテルを表す言葉がありました。そこではアーカーシャと呼ばれていました。アーカーシャは、スピリチュアルな分野で今でも使用されている用語です。つまり、あらゆるものがそこから発生する根源的なエネルギーのスープなのです。それを物質的な現実のすぐ上にある次元、エネルギーの階層と言うことができます。このレベルや現実のずっと上にあるものの話ではありません──さらに多くの次元があると言うことができます。2,500年前、ギリシャ哲学では、エーテルと呼ばれていました。アリストテレスによれば、エーテルは、地、水、火、風の次の5番目の元素でした。
エーテルは他の四つの元素をつなぎ、それらに存在する権利を与える基本的な実体と考えられていました。つまり、そのようにして五つの元素の体系が存在するに至ったのです。そして近代の歴史を通して、エーテルの概念は、近代的な物理学の歴史の中で時代遅れになる時点までは保たれていたのです。エーテルがようやく科学へと戻ってきたのは、物理学で量子力学が発展してからです。そのため1920年代以降、それまで本当に空であると考えられていた空間──概念としてのエーテルは時代遅れになっていたからです──は実際には、空ではあり得ないことが明らかになりました。量子力学は、あらゆるものが波動で構成されていると述べているからです。海に波があれば、波を起こすのはもちろん水ですが、私たちの現実の中の物質を海の中の波と考えた場合、海とは何でしょうか。ですから、エーテルという概念が再び登場するのです。私たちが現実と呼ぶ波動が存在する媒体が空ではなく、実体であるからです。それは、波動を伝搬することが可能な実体です。
SI:あなたは活動の中で霊性についてよく話されていますが、霊性はあなたにとって何を意味しますか。
アスドンク: 簡単に言えば、私にとって霊性とは、あらゆるものが一つの意識の場によって構成されており、その意識の場から放射しているという概念です。あなたが見るあらゆるもの、触れられるあらゆるもの、そしてあなたが見ないもの──思考や感情、愛などの抽象的な概念──は意識から発し、意識を構成しています。その背後には神──あらゆる宗教の核──とも呼ぶことのできる特定の知性がありますが、最終的にそれらはすべて一つであり、意識の場においてつながっています。この認識は私の中で大きくなりました。科学が停止して限界に達したところで、私はそれに遭遇したからです。量子力学の世界と似ています。観察対象と意識を持つ観察者は分離できないということも明らかになりました。それらは絡み合っています。何がその核心なのでしょうか。それは認識です。意識は私たちの現実の駆動力ですが、別の現象の中にも見ることができます。
私は、UFO現象のような他のあらゆるものを調査しました。歴史の中には、本に書かれた歴史よりもずっと納得できるような代替的な理論で説明できることが数多くあります。私たちは現在、あらゆる問題を抱えた社会に住んでいますが、そうした問題を解決することのできる対策をすでに手にしているのはなぜなのでしょうか。霊性や、思考の力による自己治療、9.11などの特定の出来事の代替的な歴史など、それぞれのパズルのピースは実際に、意識や私たちの意識の進化を指し示しています。私たち人間の集合体の中で、成長し学ぼうとする過程が進行中です。それらすべてのパズルのピースが同じ中心を指し示しており、それが意識や霊性です。そのことにもっと気づけば、私たちは違った世界に生きているでしょう。
SI:あなたは、ご自分の未来をどのように考えていますか。
アスドンク:非常に楽観的に考えています。私たちは本当に成長せざるを得ません。私たちは、リアリティ(実在)の中に本来存在するそうしたつながりを再びはっきりと経験する新しい意識状態に向けて成長します。私たちは現在、お互いから、そして環境や自然から完全に分離しているような人間の発達段階にあり、それは悪化してきました。人々は現在、自分が誰であるのか、何であるのかを再び認識しつつある転換点にあります。それは実際のところ、全領域なのです。このように、各個人が宇宙全体を代表しています。ですから、あなたはそれだけ強力なのです。しかしそれはまた、あなたがすべてのものとつながっていることを意味します。ですから、あなたと私は、そのような場とつながっていながら同時に、このコンピューターや机、私が吸う空気ともつながっています。そのつながり、それが愛なのです。宇宙の力は、あらゆるものの間のつながりです。それが愛する力です。そして究極的には、そのような愛は、私がすることの背後にある駆り立てる力でもあるのです。