カテゴリー別アーカイブ: 覚者より

新しい文明

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 明けつつあるこの新しい時代の初めにおいて、次に続く何世紀もの間に光彩を添える文明と文化がどのようなものかを想像するのはむずかしい。そのような試みのほとんどは物質的ビジョンの網に絡まったままである。人生の霊的な意味とその表現を求める人間の志向を包含しようとしたものは、ほとんど見られない。
 新しい文明と文化の観点から将来を予見してみよう。間もなく新しい啓示の方向に向かって最初のステップが取られるだろう。間もなく人類の前方にある道を指し示す新しい道標が置かれるだろう。初めは変化はゆっくりと進むが、やがてその勢いを増して、すべてがつくり直されるだろう。
 新しい文明を構成する要素の特性を考慮してみよう。新しい時代の顕著な姿勢は、正しい関係を創造し、善意を表現するための試みであろう。個人に強調を置くことから集団(グループ)に強調を置く方向に大きく移行し、それが人類をより実りの多い線に沿って再教育するだろう。そしてそれが、神の大計画によりいっそう沿う機構を創造していくなかに反映されるだろう。未来についてのさらなる特徴は、人間が神の特性をよりよく理解し、神とのより密接な関係を持つことを欲するようになることであろう。今日見られるような、神が人間の生活にとって末梢的な存在ではなく、この目標が何百万の人間の生活の中で至上のものとなるだろう。神についてのこの新しいアプローチ(取り組み)に伴って、すべての生命の顕現に対する新しい敬意の念が生まれ、このようにして人間は下層王国との正しい整列関係に入る。下層王国に対する新しい責任感が人間の進化の速度を速め、したがって大計画に仕えることになる。
 ほどなく、科学に対する新しいアプローチが、われわれがその中に生きるあの実在(リアリティ)に対するわれわれの姿勢を完全に再調整させる道を開くだろう。すべてが一体であり、われわれが知る各断片は他のすべてと密接につながっており、その関係は数学的に決められる特定の法則によって支配されており、各断片の中に総体の潜在力が存在するということを、新しい科学が人類に示すだろう。この新しい知識が、人間の、世界についての体験とお互いについての体験を変え、神と人間が一つであるという真理を確認させるだろう。このようにして新しい科学は人間の神性を実証し、新しい世界宗教の確立につながるだろう。科学と宗教との間の往古の分離は癒され、人間の霊的成長に新しい推進力が加えられるだろう。
 そうした豊かな風土の中で、人間の隠された霊的能力が自然に開かれ、人間のマインド(識心)の膨大な潜在力が空間と時間を征服し、そして宇宙自体のエネルギーをコントロールするだろう。人間の霊魂(スピリット)の資質は無限である。啓示が最高潮に達するなかで、目に見えない世界の栄光が人間の仰天した凝視の前に明かされ、聖なる創造の全貌が如実に見せられるだろう。
 人間が宝瓶宮(アクエリアス)の体験の瀬戸際に立つにあたり、このすべてのことが人間を待っている。キリストによって人間に運ばれる「宝瓶宮のいのちの水」は人間の裡に眠る聖なる意識を目覚めさせ、本来の姿である神を人間に示すだろう。マイトレーヤと彼の兄弟たちの賢明な指導のもとに、人間は明らかにされた神性の全能力を達成するだろう。それが人間の生得の権利であり、人はただそれを知らないだけである。
 世紀から次の世紀へ、順を追って、人間の神性をますます顕現する文明を人間は築いていくだろう。聖なる創造の美のすべての様相が表現される文化をつくるだろう、それは神のイデア(理念)の栄光が映し出される鏡である。
 このようにして人間は、神の大計画のもとで、ものごとの体系の中における人間の真の位置を占めるだろう。このようにして、マイトレーヤのインスピレーション(鼓舞)のもとに、人間はこの── 恐怖と独断的教義と憎しみによって分裂された──世界を変容させるだろう。愛の法則が支配し、すべての人間が兄弟であり、聖なる特性にかかわるものはすべて人間の注目を引き付け、それが人生をコントロールする、そのような世界に変容させるだろう。このようにして神についての人間の夢は実現され、その潜在力は達成され、人間の運命は全うされるだろう。

(シェア・インターナショナル誌1982年8月号)

統合の必要

──覚者より
  ベンジャミン・クレーム筆記

 新しい時代の概念に熱中しているグループのほとんどが、口先では和合や同胞愛を唱えているにもかかわらず、現実には、包括的態度を実行していないのは不思議である。それどころかむしろ逆方向に走る傾向があり、人類の教育に携わるすべてのグループの中で、彼らがもっとも分離主義的であり、排他的である。
 彼らの役割は、分離主義の存在する余地のない世界のビジョンを、各人それぞれが重要なそして同価値のものを総体に貢献するという考えを表す、より良き世界のビジョンを人々の前に掲げることである。しかるに、ほとんどすべてにおいて、特定の教えや見解の優越性に強調が置かれている。協力の行為や相互理解を見つけるのは非常にまれである。それが彼らの言葉の中では誇るべきものであるにもかかわらず。
 これらのグループの思考を往古のリズムがいまだに支配しており、もし彼らが来るべき時代の理想を真に代表したければ、学ぶべきこと、変えるべきことがたくさんある。そのような変化が訪れることは必然だが、多くの者にとってその過程はむずかしく長いだろう。多くの者が変化の必要を認めるが、競争と排他主義の習慣があまりにも深くしみ込んでいるので、他の人々と同等のレベルでの関係を築く能力を彼らの内に見いだすことができない。さらにあるものにとっては、思想界の指導者として見なされたい要求が支配的要素である。彼らは、個人的野心のグラマー(幻惑)の虜である。
 これらが今日の状況であるが、しかしお互い同士との同一認(アイデンティティー)を増す必要があり、そのようなグループの努力のすべてを統一させるところの底に横たわる統合についての理解が必要である。さらに、この統合を把握し、そしてそれを大衆に提示するとき、初めてこれらのグループはその教育的役割を果たすことができる。現在、平均的な求道者は、彼の注目と忠誠を勝ち取るために競争し合う様々な主張に混乱し迷っている。
 間もなく世界は、数多くの教えや真理の公式が一つの源から発することを知るだろう。同じ聖なる刺激がすべてを通して流れており、人間が多様の必要を持ち、進化の段階の様々なステージにいるという事実のゆえに、種々の解決が存在する。ハイアラキーが、必要な教えやアイディアを最も広範囲に、多くの異なったレベルで、多種の方法で提示するために働いてきたのはそれなりの理由がある。
 わたしたちの多種多様な提示の底に横たわる理念の統合は、すべてのものの和合についてのわたしたちの意識から発し、総体を、そしてその実在(リアリティ)の不可分性をわたしたちが絶えず認識していることから発している。人間がこの体験を分かち合うとき、すべてのことが可能となる。
 キリストと彼の弟子である覚者たちを見るとき、人間は多種多様な真理の提示がいかに必要であったかを理解するようになるだろう。なぜなら、人類が非常にながい年を経てきており、時代を通じてその経験と期待は様々であり、アイディアを吸収する方法がいかに異なるかに気づくようになるだろうから。彼らはまた、外側の多様性の背後にある本来の和合について、何かを把握するに至るだろう。
 理念や教えの背後に一つの大計画があることを、人間は自分で見いだすだろう。そしてあらゆる教えが大計画のわずか一片を系統化したものであり、大計画は神の創造的意志の表現であり、そのもの自体は絶えず変化のプロセスにあるということを知るだろう。であるから、いかにして一つのグループや一つの社会や制度が、すべての時代に通じる大真理を具現することができようか。
 もちろん多くの者は、現在すでに総合と和合のために働いていると信じているが、これはおしなべて幻想である。同じような心(マインド)の者とつながりをつけることはあまり手柄にならない。それは有益だが、比較的簡単なことである。それよりはるかに困難なことは、違いを超えて腕を組み、あなた方が同意しない者たちを対等に抱擁することである。
 あなたの兄弟の提示するものの中に、和合させるものを探しなさい。すべての背後にキリストと彼の弟子たちが居ることを知りなさい。一つの真理がすべてのアプローチに盛り込まれており、分離させるものは人間の心(マインド)以外に何もないことを覚えておきなさい。

(シェア・インターナショナル誌1983年7月号)

新しい文明

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 明けつつあるこの新しい時代の初めにおいて、次に続く何世紀もの間に光彩を添える文明と文化がどのようなものかを想像するのはむずかしい。そのような試みのほとんどは物質的ビジョンの網に絡まったままである。人生の霊的な意味とその表現を求める人間の志向を包含しようとしたものは、ほとんど見られない。

 新しい文明と文化の観点から将来を予見してみよう。間もなく新しい啓示の方向に向かって最初のステップが取られるだろう。間もなく人類の前方にある道を指し示す新しい道標が置かれるだろう。初めは変化はゆっくりと進むが、やがてその勢いを増して、すべてがつくり直されるだろう。

 新しい文明を構成する要素の特性を考慮してみよう。新しい時代の顕著な姿勢は、正しい関係を創造し、善意を表現するための試みであろう。個人に強調を置くことから集団(グループ)に強調を置く方向に大きく移行し、それが人類をより実りの多い線に沿って再教育するだろう。そしてそれが、神の大計画によりいっそう沿う機構を創造していくなかに反映されるだろう。未来についてのさらなる特徴は、人間が神の特性をよりよく理解し、神とのより密接な関係を持つことを欲するようになることであろう。今日見られるような、神が人間の生活にとって末梢的な存在ではなく、この目標が何百万の人間の生活の中で至上のものとなるだろう。神についてのこの新しいアプローチ(取り組み)に伴って、すべての生命の顕現に対する新しい敬意の念が生まれ、このようにして人間は下層王国との正しい整列関係に入る。下層王国に対する新しい責任感が人間の進化の速度を速め、したがって大計画に仕えることになるほどなく、科学に対する新しいアプローチが、われわれがその中に生きるあの実在(リアリティー)に対するわれわれの姿勢を完全に再調整させる道を開くだろう。すべてが一体であり、われわれが知る各断片は他のすべてと密接につながっており、その関係は数学的に決められる特定の法則によって支配されており、各断片の中に総体の潜在力が存在するということを、新しい科学が人類に示すだろう。この新しい知識が、人間の、世界についての体験とお互いについての体験を変え、神と人間が一つであるという真理を確認させるだろう。このようにして新しい科学は人間の神性を実証し、新しい世界宗教の確立につながるだろう。科学と宗教との間の往古の分離は癒され、人間の霊的成長に新しい推進力が加えられるだろう。

 そうした豊かな風土の中で、人間の隠された霊的能力が自然に開かれ、人間のマインド(識心)の膨大な潜在力が空間と時間を征服し、そして宇宙自体のエネルギーをコントロールするだろう。人間の霊魂(スピリット)の資質は無限である。啓示が最高潮に達するなかで、目に見えない世界の栄光が人間の仰天した凝視の前に明かされ、聖なる創造の全貌が如実に見せられるだろう。

 人間が宝瓶宮(アクエリアス)の体験の瀬戸際に立つにあたり、このすべてのことが人間を待っている。キリストによって人間に運ばれる「宝瓶宮のいのちの水」は人間の裡に眠る聖なる意識を目覚めさせ、本来の姿である神を人間に示すだろう。マイトレーヤと彼の兄弟たちの賢明な指導のもとに、人間は明らかにされた神性の全能力を達成するだろう。それが人間の生得の権利であり、人はただそれを知らないだけである。

 世紀から次の世紀へ、順を追って、人間の神性をますます顕現する文明を人間は築いていくだろう。聖なる創造の美のすべての様相が表現される文化をつくるだろう、それは神のイデア(理念)の栄光が映し出される鏡である。

 このようにして人間は、神の大計画のもとで、ものごとの体系の中における人間の真の位置を占めるだろう。このようにして、マイトレーヤのインスピレーション(鼓舞)のもとに、人間はこの── 恐怖と独断的教義と憎しみによって分裂された──世界を変容させるだろう。愛の法則が支配し、すべての人間が兄弟であり、聖なる特性にかかわるものはすべて人間の注目を引き付け、それが人生をコントロールする、そのような世界に変容させるだろう。このようにして神についての人間の夢は実現され、その潜在力は達成され、人間の運命は全うされるだろう。

(シェア・インターナショナル誌1982年8月号)

S.O.P. (Save Our Planet!)──われわれの惑星を救え!

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 世界にある現在の状況を熟視するとき、特に重要なこととして二つの問題が目につく──戦争の危険と地球の生態系の不均衡の加速である。もちろん、他にも多くの問題がある──多くの国々、特に西洋諸国に影響する経済的大災害、食糧の価格、特に何千万の人々の主要食品の価格の高騰、富裕層と貧困層の間の生活水準の巨大な、そしてますます増大する格差。
 これらの問題はすべて重要であり、早期の解決を必要とする。最初に挙げた二つの問題はすべての分別ある人間と政府の注目を強要しなければならない、なぜならそれらは人間の福利に対する最大の脅威を提供するから。戦争は、大きかろうが小さかろうが、今や考えられないことであるべきなのだが、そうではないのだ。最も恐ろしい戦争の愚かさと無益さを経験してきた世界でさえ、まだあの忌まわしいものを完全に放棄していない。諸政府は、あの古いやり方で、結局、彼らの切望する褒美を取り戻せるだろうという考えに誘惑される。ゆえに、戦争の武器は必要不可欠であり、主要な取り引きの資産である。武器が存在するかぎり、それは使用されるだろう。小さな戦争は、より多くの国々が巻き込まれるにつれて、大きな戦争を生む。大国は同盟国を通して代理によって戦い、重要でもない論争を戦争に引き延ばす。この大きな危険はすべての国によって放棄されなければならない。それは地球上における人間の生存そのものを脅かす。
 戦争とは別に、汚染ほどすべての人間の未来に非常に深遠な影響を与えるものはない。ある国々はこの事実を認めて、汚染と地球温暖化を制限するステップをいくらか取っている。他の国々は、ときには汚染の主要国が、地球温暖化の現実を、圧倒的な証拠があるにもかかわらず、否定する。今や、日ごとの気候の変動は、惑星が病んでおり、その均衡を取り戻すために即刻、熟練した看護が必要であることを、疑いの余地なく証明している。この惑星地球が毎日被っている変質を停止させるために残された時間は切れつつある。すべての男女が、子供が、この仕事に彼らの役割を果たさなければならない。まさに時間はない。S.O.P.* われわれの惑星を救え!

〔*編註= S.O.P. とは 英語のSave Our Planet(われわれの惑星を救え)の頭文字であり、これはやがて、われわれの惑星を救済するための行動をすべての人間に呼びかける国際的な合言葉になるだろうということを明記しておきたい〕

(シェア・インターナショナル誌2012年10月号)

人類同胞愛

──覚者より

   ベンジャミン・クレーム筆記

 遅かれ早かれ、相互依存のリアリティ(現実)が諸国家に、そしてその指導者たちに分かり始めるだろう。その認識は、今日彼らが格闘している様々な問題に対して全く新しい態度をもたらすだろう、そしてそれらの困難に対する、より容易なそしてより賢明な解決につながるだろう。視野の漸進的な変化が現在の猛烈な競争と対立を相互理解と協力に置き換えるだろう。すべての国家が同じペースでこの方向に進むのではないだろうが、この方法の有効性と明らかな健全さはやがて最も非楽天的な者たちにさえ、すべてのための恩恵を見させるようになるだろう。前進への一つ一つの歩みがこの過程を固め、そして協力への動きを速めるだろう。このようにして、より健全な関係が諸国家の間に展開していくだろう、そしてやがて、本当の同胞愛の感覚につながるだろう。
 より小さな国の多くはすでに相互依存のリアリティ(現実)を認識しているが、力を欠くために彼らの声は聞かれないままに過ぎる。大きくて強力な国々はそのような概念をあざけり、自力でできるという誇りが世界との関係についての真理に対して彼らを盲目にしている。
 人間はゆっくりと進化するのであり、意義深い前進を遂げるためには時間と実験を必要とする。しかし、まさにこのようにしてこれらの達成は安定し、恒久的なものになるのである。
 国際連合は、もちろん、より小さな国々の声が出され、そして聞かれることのできるフォーラム(公会の場)である。それは、安全保障理事会とその勝手な拒否権が廃止されるときにのみ可能となる。それ(安保理)の有用性はもはやなくなったのであり、権力と拒否権から解放されている国際連合総会に早く道を譲らなければならない。
 そうすると、諸国家は大国の拒否権と経済的誘因によって強いられる制約なしに行動するようになるだろう。海外において民主主義を最も大声で叫ぶ者たちが、国連の場における民主主義の欠如に不思議と盲目である。
 すべての国の国民はひとつであり、平等であり、お互いに依存しているということを人間は認識するようにならねばならない。いかなる国も一国で世界を所有することも支配することもできない。いかなる国も一国で世界のすべての国々に対立して存続することはできない。帝政や絶対支配権は過去のものである。人間は、この地球という惑星上における彼らの役割についての新しい理解を得る瀬戸際にいる。それは智恵の道とこの惑星の賜物の本当の管理者の道における旅人の仲間たちとの関係を変えることを含む。
 あなた方の兄たちであるわたしたちは、人間がこの変化を成し遂げるのを助けるだろう。マイトレーヤは人間の前に、行動と世界の変容への代替えを示すだろう。方向転換しなければ、未来はまさに困難で荒涼としたものになることを示されるだろう。そしてまた彼は、人間がお互いの相互依存を、同胞愛のリアリティ(現実)を認識するように鼓舞されるだろう。

(シェア・インターナショナル誌2005年10月号)

重要な機会

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

 毎年春が近づくと、霊ハイアラキーは4月、5月、6月の春の三つの祭りの準備をする。毎年その時が近づくと、光を求め、奉仕することを願う者が、より十分に、より効果的に奉仕することができるように、わたしたちは計画を始動させる。今年の春の間、わたしたちは主要な顕現を行う意図である。その数カ月間に、巨大な力を備えたエネルギーが世界に流れ出て行く。その増大した力(パワー)は、今日非常に必要とされる和解を促進させるだろう。そして何百万の人びとの善意に表現の場を与えるために大きな努力がなされるだろう。このようにして人事に大きな変化を起こさせ、さらに混乱と戦争にすべり込むのを防ぐことが望まれる。
 この高まった活動の時を、わたしたちは霊的推進と呼ぶ。そしてこの期間に、すべての霊的活動は何倍にも力を強化されるだろう。あらゆる種類の霊的活動が、それがどのような伝統や信仰に起源するものであれ、この数カ月の間に高揚を見、もしこの機会を十分に利用するならば、多くのことが達成されるだろう。奉仕し、世界をより良きものにすることを願う者はすべて、これらのエネルギー(フォース)に接触し、これを使い、そしてそれらを自分たちの人生の中に顕現させることが義務である。
 わたしたちは人間の中に、責任の分かち合いについての新しい意識を確立することを求める。一致協力した行動の味を、彼らの中に目覚めさせることを求める。わたしたちはこの二つが顕現できるような条件をつくるように努め、そのようにして変化に導く。すべてがエネルギーである。エネルギーのみが存在する。人類という中心(センター)におけるこれらの高度のエネルギーの影響を通して、世界に新しい雰囲気を生み出すことを求める。信頼の条件をつくるために、わたしたちを助けてほしい。そして世界に新たな希望をもたらそう。愛と信頼の種を蒔き、それが希望と喜びとして花開くのを見守りなさい。
 兄弟同胞の苦しみを緩和するために、誰でも何かをすることができる。あなたがどこに位置するのかよく判断して、何をすべきかを見つけなさい。すべての犠牲的行為に対して、今あなたの支持を誓い、そこにあなたのできることを貢献しなさい。この時を、与える時となしなさい。あなたの奉仕しようとする意志に十分な表現を与えなさい。奉仕するとき、あなたは光に向かって働き、あなたの目的により正しく整合することを知りなさい。
 あなたの位置をわたしたちと共に置き、人間の夢を実現させなさい。あなたの位置をわたしたちと共に置き、わたしたちの助けと刺激とを確信しなさい。あなたの位置をわたしたちの側に占め、とうてい不可能と思われたような行為をなしなさい。
 あなた方がマイトレーヤを見るとき、世界にとって決断の瞬間が到来したことを知るだろう。世界を救おうとする者すべてを彼は行動へと誘うだろう。行動し、奉仕する者の列に加わり、偉大なる生命の流れの本流に入りなさい。あなたが公言する理想に従って行動する時が来た。以前にはなかった機会である。あなたの心(ハート)の中に秘められているビジョンを具現しなさい。あなたが独りではないことを、何百万の人間が同じ理想を抱いていることを知りなさい。奉仕することを願う者たちすべてと手をつなぎ、世界の周りに光の織物を紡ぎなさい。あなたは奉仕するために世にあることを、そして奉仕を通してのみ成長することを心にとどめておきなさい。あなたは兄弟同胞の番兵であり、彼らの窮乏に対するあなたの責任を引き受けなさい。あなた自身をこれまでにないほどに提供しなさい──わたしたちが働くことのできる回路として、そして間もなくあなた方に流れ出ていく巨大なエネルギー(フォース)の伝導体として。
 このようにして、あなた方はこの人生に奉仕の証印を押すことができ、やがて時を経て、あなた方より先に歩んでいった者たちの列に加わることができる。

(シェア・インターナショナル誌1984年3月号)

マイトレーヤのお出まし

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 今のように、人間が岐路に立ち、どちらの方向に行けばよいのか道案内を待つときには、人は助けを求める叫びを発する。必然的に、その叫びが一定のピッチ(音調)に達するとき、あなた方の兄たちであるわたしたちは反応し、応える。人間は自分たち自身がつくり出した大混乱の中でやみくもにもがき回り、彼らをさらなる混沌から救ってくれる唯一のステップを取ることを恐れている。今日もまた然りである。
 この大渦巻の中にマイトレーヤは今まさに入っていこうとしておられる──前方に横たわる任務について完全に意識しながら。マイトレーヤのように計り知れない叡知を持つお方のみが、そのような任務を引き受けることができるのである。
 現在の無秩序の状況の中から、マイトレーヤは新しい、より良い秩序を築かなければならない。何千万の人間の苦悩の中から、彼は新しい世界をつくり出さなければならない。

 誰が、マイトレーヤの救助の仕事を援けるのか?
 誰が、マイトレーヤの大義のために馳せ参じて、兄弟姉妹を助けるだろうか?
 今こそ、かつてないほどに、労して世界に奉仕する機会がある。新しい世界が生まれようとしているのだ。
 マイトレーヤは、人間を彼ら自身の生得の権利の中に掲げようとしている。
 新しい、そしてより幸せな世界の創造を鼓舞しようとしている。
 偉大なる主は、一人ひとり個々の人生に尊厳と価値を付与しようとしている。
 マイトレーヤは、彼のヘルパー(助力者)たちをどこに見つけるだろうか?
 応える用意のできている者は誰か?
 愛の主を援助する勇気を持つ者は誰か?
 マイトレーヤは、すでに彼が頼ることのできる者が誰かをご存じである。
 マイトレーヤを見る用意をしておきなさい。
 あなたの決意をピカピカに磨いておきなさい。
 任務の膨大さにうろたえてはならない。
 何事をするにも、気取らずに、真心を込めてやりなさい。
 マイトレーヤは輝かしい白馬に乗って急速に近づいてくる。
 マイトレーヤのマントラ(言霊)は、「恐れるな!」
 やがて、すべてが新たになるだろう。
 やがて、すべてが「光」のもとへ戻るだろう。

 これを念頭に置きなさい──「あなたの兄弟の必要をあなたの行動の尺度となして、世界の問題を解決しなさい。それ以外の道はない」
 あなた方の不幸に満ちた世界に、マイトレーヤは、今歩み入られる。あなた方の苦しみと苦難を彼はあなた方自身よりよくご存じである。なぜなら、あなた方の生得の権利である歓びもまたご存じであるから。
 その歓びを、彼はあなた方に十分にそして完璧に取り戻させるだろう。そのことのために、マイトレーヤはあなた方の中におられる。
 マイトレーヤをあなたの心(ハート)のうちに受け入れて、あなたに奉仕してもらいなさい。彼をあなたの友として、「大昔の兄」として知りなさい。彼に導いてもらいなさい。教えてもらいなさい。かくして、あなたは自分の神性へと成長するだろう。
 あなたがマイトレーヤのお顔を見る時がやって来た。彼の愛の微笑みがあなたを彼の側に招くだろう。あなたの愛が何千倍にも拡大されるのを知るだろう。それを彼の大義への奉仕に捧げ、あなた方がその一部である大計画の中に入りなさい。

(シェア・インターナショナル誌2001年12月号)

壮麗なる事業

──覚者より
   ベンジャミン・クレーム筆記、2010年1月10日

 人類がマイトレーヤを見るとき、彼を認知しようがしまいが、人々は彼とそして彼の掲げることすべて──分かち合いと正義と平和──を支持することを、あるいは拒絶することを余儀なくされるように感じるだろう。かくして、「裂開の剣」はその定められた務めを果たすだろう。そのようにしてマイトレーヤは変化に対する人間の用意を知るだろう。偉大なる主は、彼らの一人として人間の前に現れて、人々が、彼の身分ゆえではなく、彼のアイディア(理念)の真理と健全さゆえに、彼に従い、彼を支持することを確実にするのである。
 それでも、人々が彼をマイトレーヤとして、キリストとして認知しようが、あるいは単に、正義と平和を願い、すべての人間のための、より良い世界を願う自分たち自身の志向に一致する賢明さを持つ一人の男として認知しようが、それはどうでもよいことである。
 徐々に、多くの人々がマイトレーヤをすべての宗教団体が様々な名前で待望していた御方として見始め、そのような名で彼を呼ぶだろうと推定しなければなるまい。ある者は「彼はイマムマーディに違いない」と言い、ある者は「クリシュナが再び来られた、法は成就された」と弁じたてるだろう。また他の者は「きっと彼はメシアだ、ついに来られたのだ」と言い、さらに他の者は彼をキリストとして、あるいはマイトレーヤ仏陀として見るだろう。すべてがこの方を、彼らの希望の成就であり、彼らの必要を満たすために来られた方、彼らの待望してきた方として見るだろう。
 マイトレーヤはこれらの主張を肯定も否定もなさらないだろう。そして彼を認知できたと自認する彼のワーカーたちもそうすべきである。大宣言の日までは、マイトレーヤは御自身の本当のアイデンティティーもご身分も認めない(白状しない)だろう。
 その輝かしい(大宣言の)日に、人々は、彼らの長い間の待機が無駄ではなかったことを反駁の余地なく知るだろう。そして助けは確かに手元にあることを、大教師はまさに、援助し、導こうとしておられることを知るだろう。彼は救い主としてではなく、兄としてやって来られて、われわれの惑星を救済するために、そして人間自身が彼らの人生と生活の仕方に健全さを取り戻すことができるように、先導しようとしておられることを知るだろう。
 われわれの問題は多いが解決可能であることをマイトレーヤは示されるだろう。すべての解決法はすでにわれわれの手中にあることを、分かち合いという単純な行為のみが地球上のいのちをより良き方向へ変容させるパワー(力)を持つことを、示されるだろう。彼は人類の兄として、われわれの信頼を求めるだろう──彼が人類を定められた調和と愛の道以外の方向に導くことがないことを、人々は自分たち自身の恐怖以外に恐れるものは何もないことを、そして前方の道にはすでに神の青写真があることを信頼することを求めるだろう。
 このようにしてマイトレーヤは至るところにいるすべての男女が関与する巨大な規模の変容に人間が乗り出すための道を容易にするだろう。それは人類を壮麗なる事業に着手させる変容であり、地球を太陽系同胞の諸惑星の中の正当なる位置へ復帰させる。

マイトレーヤからのメッセージ

「もう少しだけ待っていなさい、そうすればあなた方は自分たちの夢が実現するのを知ることになるだろう。そのようになるだろう。そして間もなく、育みをもたらすわたしの愛があなたの人生を力強くし、歓びを与えるだろう」

(2004年9月23日、オランダ・アムステルダムでのテレビ・インタビューの終わりに、ベンジャミン・クレームを通してメンタルテレパシーにより伝えられた。シェア・インターナショナル誌2004年11月号および『覚者は語る(Ⅱ)』を参照)

新たな始まりの先触れ

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 多くの人々は今のこの時期を試練と緊張と動乱の時として記憶するだろう。しかし、より洞察力のある目で見るならば、それは新しい始まりのための再生と準備の時である。かくして、人間は現在の様々な変化から大いに希望を得てよいのである。過去はその日々を終え、人類を益することは急速にできなくなりつつある。若者たちはその長い間の支配にますます飽き飽きし、苛立ち、彼らの魂の倦怠と絶望感を癒すために麻薬や犯罪に走る。
 他方、新たな始まりの先触れが、あらゆるところに住む人間の必要に心をとめる積極的な活動家たちの新しい世代を静かに鼓舞しており、彼らはすべての国に出現するだろう。知ってのとおり、すでに新しい制度を求める活動家のグループが多くの地において、公に、勇敢に活動し、新しい志向を示しており、それは何百万の人々の心(ハート)に生まれつつある──すべての者への敬意と、協力であり、古い、分離的な貪欲への終止である。
 かようにして、彼らはマイトレーヤの単純な教えに自分たち自身を一新することによって、新しい時代の青写真を見いだしつつある。何百万の人々の心(マインド)の中に、平和と正義が中心的な場を占め始めている。分かち合いのみがこれらの大事な概念を実現することができるだろうということに気がつくとき、人間はこれまでの想像を超える社会の大変換に着手するだろう。段階的に、これらの変化は選択されて、一般的な利用に試されるだろう。今日の痛みと喪失感は、世界がついに正しい道の上にあるという新たな希望と満足感に取って代わり、かくしてそれらの試みは安全に始められる。
 そのようにして、変化への恐れは消え去るだろう。人間が新しい方式の美を認識するにつれて、大いなる変容が順序よく進められるだろう。徐々に、過去の古い、分離的なやり方が過去の過ちとして見られ、新しい和合に役立たないものとして消え失せるだろう。
 マイトレーヤのことばと模範が和合の感覚を速め、それが宝瓶宮(アクエリアス)のエネルギーをますます顕現させることになり、人々を今日はいまだ知られざる統合へと引き寄せるだろう。
 現在、様々なセンターにおいて覚者たちは、社会的混乱を最小限に留めながら、これらの変化をもたらすために、彼らのグループを通して働いている。彼らの仕事は、革命よりもむしろ許容可能な速度の進化で変化を推し進めることである。これは容易いことではない、なぜなら、人間は、特に若者は新しいものを性急に求め、年老いた者たちは変化に抵抗するからである。かくして現在の混乱があるのである。
 多くがこの時を希望と歓びをもって待つ。さらに多くの者は絶望と恐怖の中に閉じ込められている。多くの者が戦争とひどい貧困から解放される未来の世界を切望している。さらに多くが疲れ果てて彼らの重荷が軽くなるのを待つ。
 マイトレーヤは人々を彼らの運命に目覚めさせて、彼らを恐怖と疑いから解放するだろう。また彼は、人々を絶え間ない疎外感と不信感から解放するだろう。荒野の中での長い冬が、人間を将来のより簡素で、より幸せな時のために準備させたのである。

(シェア・インターナショナル誌 2011年12月号)