新しい時代の生活

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 未来の生活について書かれたものは多い。たくさんの架空物語(フィクション)が空想的な人類の生活の未来図を描くことに専念している。これらの書き物はほとんど例外なしに、テクノロジー(科学技術)と科学的に組織されたシステムに支配された生活と環境を描く。寒々とした機械的な未来図が提供されており、読者が、そのような味気のない展望より、むしろ不確かで危険に満ちたものであっても現在の方を好んだとしても無理はないだろう。

 しかしながら、未来は架空小説の作家が提示するような、非常に寒々とした人間の温かみに乏しいものである必要はない。科学とテクノロジーが繁栄することは疑いない。科学の発見を通して、生命の神秘が明かされ、宇宙のエネルギーをコントロールする時代に入りつつある。われわれのテクノロジーもまたこれらの発見によってもたらされる挑戦に適応するにつれ、さらに高度なものになるだろう。われわれは、適切なバランスが維持されて、科学の業績と資産が、人類がそれに仕えるのではなく、それが人類に仕えるような線に向けられることを確実にしなければならない。

 あなた方がこれを成すのを助けてあげよう。わたしたち覚者の仕事は、正しいバランスを維持する道に沿う新しい社会の発展を監督することであり、人間の必要を侵害するものは何であれ、わたしたちの推薦を受けることはないだろう。美と適合感が試金石となるだろう。見苦しくて機械的で人間の精神(スピリット)に害のあるものはすべて避けられるだろう。目標は、人間とその環境との間に正しい関係を完全な自由と調和のうちに維持することであり、そしてテクノロジーと科学の発達すべてが人間の必要により良く仕え、実在(リアリティ)の特性をより良く知ることの助けとなることを保証するだろう。

 このようにして、新しい機構の中に必要な安全装置があらかじめ設置されるのは確かである。いのちの高揚とその形態を美しくすることに関連することはすべて、わたしたちの祝福を受けるだろう。公共の福利に仕えるものはすべて、わたしたちの支持を得るだろう。 
 人間が彼らの環境との新しい関係を築く時がやって来る。人間と自然と神とは一体であるという意識に沿って、その真理の顕現を可能にする形態を人間はつくるだろう。総体のすべての側面との間に密接な接触(コンタクト)と自由な交換が行われるだろう。人生の意味と目的についての確かな知識が現在の混乱に代わり、これまで知られたことのない美の表示につながるだろう。真なるもの、善なるもの、美しいものが人生の中で現実となるだろう。

 これらすべては、現在の混乱状態から方向転換することを前提にしており、それに依存している。人間の必要により適合する線に沿って社会形態を根本的に再建設することなしに、良きものは何も生じ得ない。人間の天与の可能性が、現在の不浄な社会秩序のためにいかに犠牲にされているかに気づくならば、必要な変化を一刻たりとも遅らせないだろうに。人間がその可能性の栄光をぼんやりとでも感ずることができれば、それを達成するための道を阻むものは何ものも許さないだろうに。未来は、人間の最善の志向と壮大なビジョンを招いている。
 人間が犠牲にするものは神性ではなく、己の分離した自我であるような、そのような未来を築きなさい。人類同胞を愛において抱擁し、そして完全なる存在となりなさい。

(シェア・インターナショナル誌1983年2月号)

今月号の内容概説

 今月号では、人類の進化を助け、導くために、覚者方が──あらゆる国のあらゆる階層の際立った人物を通して──どのように働いているのかを説明し、浮き彫りにしていきたい。読者の皆さんもご存じのように、人間の自由意志が損なわれることは決してない。したがって、覚者方の課題は、個人や集団、国家が自らの道を選ぶ自由を残しながら、いかにして導きを提供し、刺激を与え、進むべき道を示すかということである。進化のペースと道筋は、完全に人類に、そして通常はいわゆるリーダーたちに左右される──有能か無能か、信念があるか堕落しているか、人々に奉仕することに専念しているか自分の必要と貪欲に忠実であるか、正気であるか現実から完全にかけ離れているか、そのいずれであるにせよ。

 こうした傾向を踏まえた上で、覚者方はどのように私たちの進化を助けるのか。各国が正しい選択をするように、どのように支援すればいいのか。覚者方にとって、より「手の届きやすい」人々はいるのか。危機の時代において、どのような要因によれば、困難を乗り越える可能性が高まったり、国家全体を率いる能力が増したりするのか。

 こうした疑問に対する答えを提供するために、いくつかの関連記事を紹介することにした。ベンジャミン・クレームは、その人のエネルギー的な構成が、人生の目的を達成するのにどのように役立つかを説明している。エリッサ・グラーフは、覚者方の霊的ハイアラキーが、舞台裏でどのように世界の指導者たちに直接助言を伝えているかに光を当てている──この記事の場合は、ヘレナ(エレナとも)・レーリッヒがフランクリン・D・ルーズベルトに宛てて書いた手紙を通して。今月号の選集は、覚者方について、覚者方がどのように働きかけ、人類を勇気づけているかについてさらに多くのことを明らかにしている。「あなた方がわたしたちを見るとき、わたしたちもかつてはあなた方と同じような人間であったことを覚えておきなさい。わたしたちはあなた方の未来を反映する鏡であり、そしてその未来への道をあなた方に示すことができることを覚えておきなさい。わたしたちは教え、鼓舞し、人間を闇から光へ導くためにやって来るのである」

 4月号と同様に、今月号でも引き続き、治癒や意識の探求に関連して、様々なレベルのエネルギーの糸をたどっている。磁気や催眠術、エーテルレベルのエネルギー、秘教占星術(占星学とも)といった話題に触れている──秘教占星術は、人類の進化に伴って紹介された新しい魂の占星術である。

 また、道徳と法を回復し、自然界を救うための積極的な行動にも注目している。私たちの最善の姿を示し、未来に対する人々の希望と信念を肯定する地球規模の意識と行動があるとすれば、それは不正義に立ち向かい、環境のために、そして抗議の声を封じ込められたり抑圧されたりしている同胞の市民のために立ち上がろうとする、大衆の行動と決意である。高次の指導に耳を貸さないように見える指導者たちが国際条約を破り、世界的な信頼と協力を踏みにじる中、積極行動主義は健在であり、成長を続けているように見える。

 地球や正義、人類そのもののために行動を起こすことは、希望──貴重な財産──の肯定的な表現である。醜悪なものと醜怪化がニュースを席巻しているように見えるこの時代に、ベンジャミン・クレームの師が「新しい時代の生活」で提示された豊かなビジョンを読み、その奥深さを味わいたい。

 「美と適合感が試金石となるだろう。見苦しくて機械的で人間の精神(スピリット)に害のあるものはすべて避けられるだろう。目標は、人間とその環境との間に正しい関係を完全な自由と調和のうちに維持することであり、そしてテクノロジーと科学の発達すべてが人間の必要により良く仕え、実在(リアリティ)の特性をより良く知ることの助けとなることを保証するだろう。

 このようにして、新しい機構の中に必要な安全装置があらかじめ設置されるのは確かである。いのちの高揚とその形態を美しくすることに関連することはすべて、わたしたちの祝福を受けるだろう。公共の福利に仕えるものはすべて、わたしたちの支持を得るだろう。人間が彼らの環境との新しい関係を築く時がやって来る。人間と自然と神とは一体であるという意識に沿って、その真理の顕現を可能にする形態を人間はつくるだろう」

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

「ビヨンド・リーズン」、バート・エバンズ・プロダクションズ(1240 TVAラジオ)、1996年7月25日──第一部

Q:インタビュアー:声が聞こえ、姿は見えないけれども、それが正当な指示であることを知り、自分が正気を失っていないことを認識するのはどのような感じですか。
ベンジャミン・クレーム:覚者方とのコンタクトを主張する人は多くいますが、私はその人たちと2分ほど話すだけで、それが真実でないことに気づきます。しかし、実際に覚者からコンタクトを受けたのなら、絶対に疑いようがありません。私はとても懐疑的な人間です。画家であり、自分の天職を深く愛しています。これほど好きなことはないのに、この仕事をするために、自分の画業の進展に当てることができたはずの多くの時間を放棄してきました。そうしてきたのは、これが本物だと完全に確信したからに他なりません。
 私は師である覚者に、ただ単に声だけではなく、ご自身の存在の事実を百通りの異なった方法で証明してもらいました。そうした声は、意義深いものである必要があります。多くの人が声を聞きます。こうした声の一部は非常に奇妙で、恐ろしいことをするように言うかもしれません。しかし、覚者が相手であれば、愛や信頼、知性、マインドの相互作用といった関係を築くことになり、やがては徐々に、自分が真実を扱っているということを完全に受容する状態にまで発展していきます。それから、人生で起こることがそれを証明してくれます。そのような覚者は、治療も行ってくださいます。治癒を求めて、人々が世界中から私のところにやって来ます。覚者方の仲介により、数々の驚くべき治癒が起こりました。実際、全世界で奇跡も起こりました。血の涙を流す聖母像、ユーゴスラビアのメジュゴリエで子供たちに現れた聖母のビジョン、驚異的な癒しの力を持つ世界中の泉など、こうしたものはすべて、覚者方がなさっていることです。

Q:このような世界中のあらゆる宗教が自分たちの救世主の再来を待ち望んできたというのに、私たちは皆、同じことについて話しているのかもしれないということに、なぜ誰も気づかないのでしょうか。なぜ私たちは、宗教をめぐってこれほど多くの戦争や相違を抱えてきたのでしょうか。
クレーム:人間の愚かな教条主義(ドグマティズム)のせいです。それは非現実的な理想主義と結びついた教条主義です。そうした理想主義のために、あらゆる宗教団体が自分たちの啓示は唯一無二のものだと考えてしまいます。それは一種の愚かさであり、分離意識の結果です。魂としては、分離はありません。魂の界層では、唯一の偉大なる超魂(オーバーソウル)しかありません。私たちは皆、それの個別化した単位です。物質界では、私たちは分離しているように見えます。それぞれの宗教の啓示は、長い時間をかけて異なった集団に与えられてきたので、必然的にそれぞれの集団が、自分たちのものこそ唯一無二のものだと考えました。
 最も爆発しやすいのは、キリスト教ではないかと思います。ご存じのとおり、キリスト教は最も新しい宗教の一つです。イスラム教と同じくらい爆発しやすいと思います。この二つはおそらく、他のどの二つの宗教よりも関連し合っています。一つは、マイトレーヤによってイエスを通して与えられたものです。もう一つは、イエスによってムハンマドを通して与えられたものです。これが、イスラム教とキリスト教の並外れた関係です。
 しかし、それぞれの宗教は、人類が己自身と、神と呼ばれる超現実について持っているビジョンを拡張するものであり、分離がないことを示すために人類に与えられています。私たちはいつの日か、神、自然、人類と呼ばれるものが、一つの同じものであることを認識するでしょう。宇宙全体に分離はありません。すべての原子は他のすべての原子と関連しています。

2025年4月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
グラマー (幻惑)

今月号の内容概説

視点
ガザ戦争の清算で国際法は復活するか
ラムジー・バルード

常温核融合-神話と事実
ジーン・マニング

生命エネルギーの謎を解く (第一部)
ジェイソン・フランシスによるエリック・レスコヴィッツ氏へのインタビュー

ヴァレリエ・セギャン著
『魂との出会い』
クロード・シャボッシュによる書評

気候問題、 いよいよゲーム開始!

パラリーガルが女性の土地の権利回復を支援

時代の徴
世界中の徴

ソーラーママが世界を照らす-ベアフット・カレッジの活動
エリッサ・グラーフ

物質主義に対する魂の勝利―選集
The triumph of the soul over materialism-a compilation

『自由への道-経済と良き社会』
フィリス・クレームによる書評

沖縄の環境を破壊する米軍基地

読者質問欄
ベンジャミン・クレーム

グラマー(幻惑)

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人類につきまとうすべての問題の中で、グラマー(幻惑)の問題ほど大きいものはない。これはあらゆる困難や危機の基礎をつくっており、人類の大多数をその奴隷となす。あらゆる分離、分裂の根源にあり、あらゆる次元の苦痛や苦難の源である。その根は人類の大昔の過去にあり、非常に少数を除いたすべてが、その支配下にある。

 グラマーは、本質的に人間の触感的感覚的装置──感情体またはアストラル体──の中に、そして人間が自分自身をその行為と同一認することに源を発している。感覚や感情──欲望的性質──との間違った同一認(アイデンティフィケーション)を通して、人間はイリュージョン(錯覚)と非現実の濃い霧で自分自身を取り囲み、その中で迷っている。これがグラマー(幻惑)を構成し、大多数はその中で一生を過ごす。グラマー(幻惑)は感情情緒の界におけるイリュージョン(錯覚)であり、個人にとってそして人類種族にとって、進歩への最大の障害となる。それは、不注意な人間の歩む途上に多くの間違った概念を据え、最も高邁なる理想主義者もその影響から逃れ得ない(いや、むしろ硬化した冷笑家よりも彼らの方がグラマー〔幻惑〕の影響を受けやすい)。

 グラマー(幻惑)と取り組むためには、そのからくりを認識しなければならない。そのからくりによって、その中心的な異説──われわれが分離した存在であるという教え──がつくられ維持されている。分離感を強化するものはすべてグラマー(幻惑)の行為の結果であり、その異説を崩そうとする者はすべてその駆除のために働く。グラマー(幻惑)は、人間の欲望はリアル(実相)でありそれには本質的な妥当性と目的があるという考えの中に宿る。しかるに本当は、それがすべての不幸の原因であり、砂漠の蜃気楼のように実体のないものであり、一時的なものである。
 
 悪気のない志向者は、業績を上げたいという欲望で自分の行為を曇らせる。理想主義者は、自分の理想が正しく思考する人間にとって唯一の理想であると見なす。国家の誇りというばかげた考えが、国家をその国民の利益に反した行為へ導くのを、われわれはしばしば目撃する。これらのグラマー(幻惑)の行為は欲望──権力への、野心の達成への欲望──の産物である。科学の光が特定の大昔からのグラマー(幻惑)をこの世から取り除いてくれたが、その代わり他のグラマー(幻惑)をつくり出した──所有欲のグラマー(幻惑)が世界の半分をその奴隷にし、他方、あとの半分は飢え、悲惨と窮乏の中で死ぬ。

 やがて人類はこの段階を通り抜け、リアリティー(実相)についてのより正しい概念を確立するだろう。今日、人類種族を取り巻く無数のグラマー(幻惑)は、いつの日か、新しい時代が進行していくにつれて、人間の魂が顕現していき、その光の中で溶解するだろう。しかし、現在は新しいタイプのエネルギーが人間の生活に影響を及ぼしており、困惑と混乱の条件をつくり出している。現在のこの時期の高まった緊張が恐怖と破壊というグラマー(幻惑)を助長し、あらゆる種類の暴力に爆発している。

 人類をこの大昔からの束縛──その幾分かは物質そのものの特性に固有のものでもあるのだが──から解放するには、何がなされねばならないか。人間は、間違った同一認と自分自身ででっち上げた想念の圧制から、いかにして自分自身を解放することができるか。その答えは意識の焦点を自己から集団(グループ)に移行させることであり、魂とのより正しい同一認であり、そしてすべての魂との正しい関係である。魂の光は、マインド(識心)を仲介として、グラマー(幻惑)の偉大なる解消剤として働く。そしてずっと以前に、仏陀が欲望を征服するために教えられたように、二つの相対する極の間の「高貴なる中道」である。魂の光の中で、本質的和合は見られ、アストラル(感情)体の波は静まり、そして志向者はイニシエーションの門口に立つのである。 

(シェア・インターナショナル誌1984年4月号)

今月号の内容概説

 エネルギー、エーテル、宇宙エネルギー ──今日の世界はエネルギーという概念に慣れ親しんでいる。「すべてはエネルギーである。宇宙全体にエネルギー以外のものは存在しない」と聞いても、驚く人はいない。現代科学と秘教の知見は、共通の土台を見いだし始めている。ただし今のところ、共通の用語は使われていない。物質から霊のいのちへの復活を象徴するイースター祭が近づくなか、この4月号を通して流れているのは、濃密物質や物質主義とは対極をなすエネルギーや生命または魂というテーマである。

 先見の明のある市民は、間もなく突破口が開かれることを期待している。「過去のものである『古い』核分裂エネルギーの技術よ、さようなら」。そして次の見出しはこうなるだろう。「常温核融合プロセスによって生成される、安全で、無限で、安価な新しい核エネルギーが完成した」。こうしたニュースの見出しを予見して、先駆的な科学サークルで進展する常温核融合の研究についての記事を掲載した。さらに、それと組み合わせて、霊的エネルギー──魂のエネルギー、生命エネルギー、プラーナ、生体エネルギー ──を扱う記事やインタビューも掲載した。

 今月号の選集は、ベンジャミン・クレームの師が「グラマー」に関する記事で示された洞察と呼応している。覚者はその記事で、人類が自らの本質を誤解していることについて述べておられる。「感覚や感情──欲望的性質──との間違った同一認(アイデンティフィケーション)を通して、人間はイリュージョン(錯覚)と非現実の濃い霧で自分自身を取り囲み、その中で迷っている。……分離感を強化するものはすべてグラマー(幻惑)の行為の結果であり、その異説を崩そうとする者はすべてその駆除のために働く」。この記事が現代に関連していることは明らかである。「……国家の誇りという馬鹿げた考えが、国家をその国民の利益に反した行為へ導くのを、われわれはしばしば目撃する。これらのグラマーの行為は欲望──権力への、野心の達成への欲望──の産物である。科学の光が特定の大昔からのグラマーをこの世から取り除いてくれたが、その代わり他のグラマーをつくり出した──所有欲のグラマーが世界の半分をその奴隷にし、他方、あとの半分は飢え、悲惨と窮乏の中で死ぬ」

 1992年のインタビューで、ベンジャミン・クレームが核融合の分野での実験的研究について言及したことは興味深い。クレームとインタビュアーはまた、軍隊が最大の汚染者であることについても話し合った。まさしくこの話題に関する大堤直人の記事をご覧いただきたい。

 多くの前向きな取り組みがあらゆる分野で行われている。例えば、生物種を保護するための環境プロジェクト、他者を助け、光をもたらし、土地の権利を取り戻すための社会的な努力などである。地球とそこに住む人々を健全な状態に戻そうとして、多くのことが行われている。今月号では、実践的な善意の行動に焦点を当てた記事をいくつか掲載している。

 「物質主義に対する魂の勝利」というタイトルの選集も同じ問題に取り組んでおり、個人と人類全体から分離と物質主義のグラマーを取り除くために、パーソナリティーや形態生命に対する魂の勝利が緊急に必要であると主張している。人類が前進するためには、魂の光がやがて、しかし着実かつ迅速に勝利しなければならない。ベンジャミン・クレームはマイトレーヤの言葉を引用し、これを達成する方法についてのさらなる教えと説明を提供している。「『真我と接触する方法は、心(マインド)の正直さ、生気(スピリット)の誠実さ、そして無執着という三つのものを実践することである』。このようにして徐々に、自分が実際に誰であるかを、つまり神であることを認識するようになります。人々はそれを神や、父、主、絶対者と呼びます。これらはすべて、唯一の同じものを表す異なった言葉です。私たちは『それ』なのです」

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

「シーイング・ビヨンド(Seeing Beyond)」のインタビューからの抜粋
「インターネット・ラジオ・サンタクルーズ」、カリフォルニア州、1992年11月 第二部

第一部は、和合と多様性に関するボニー・パイパー氏からの質問で終わった。ベンジャミン・クレームは、多様性の中の和合が進化の大計画にとって本質的なものであると述べ、多様性(「いのちの本質」)を次のようにたとえた。「多面的な宝石や、さまざまな織り合わさった糸でできた豪華なカーペットやタペストリーのようなものです。そうした糸はすべてそれ自体が素晴らしく、本来の独自性を表現しているとき、一緒になって完全な調和を生み出します」

ボニー・パイパー:別のたとえで言えば、さまざまな味を楽しめる素晴らしいグルメ料理でしょうか。
ベンジャミン・クレーム:そうですね、たくさんの料理をただ並べただけでなく、一つの食事になるように組み合わされたものであれば。

パイパー:なるほど。今おっしゃったことを念頭に置きながら、国連の役割の変化について感じておられることを少しお聞かせください。
クレーム:主(ロード)マイトレーヤによれば、国連はますます力を増していくでしょう。国連は未来の時代において最も強力な声になるでしょう。現在、世界の問題に関して非常に強力な立場を取り始めており、必要であれば、各国の内政に干渉することさえあります。

パイパー:今おっしゃった国連に関する話を聞いて、多くの人がさまざまな不安を抱くかもしれません。ワンワールド主義者、共産主義者、左翼がかった人など、あなたの言われる国連の大きな力でそうしたことを実現させたいと願う人々が、何かを失うのではないか、危険な状況なのではないかという、途方もない不安を抱くのではないでしょうか。
クレーム:いいえ、そのようなことはありません。国連は世界で最も強力な勢力になるでしょう。代理機関になるでしょう。それが大事なところです。政府になるのではなく、あらゆる国際問題を解決する代理機関になるでしょう。

パイパー:つまり、国連は何らかの形で私たちに力を与えてくれるということですか。
クレーム:国連は各国に力を与え、各国は独自に行動できるようになるでしょう。現在、小国は大国に支配される可能性があります。将来はそうはいきません。国連は、世界中の自由と正義を守るために、新たな世界秩序の番犬とならなければなりません。地域紛争を鎮め、一部の集団の不正を防ぐために必要とされる武力の提供にすべての国が同意するでしょう。

2025年3月号目次

 

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
マイトレーヤの約束

聖なる科学

今月号の内容概説

2025年は 「情報開示の年」になるとの期待が高まる
ダグ・グリフィン

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
「和合」についてのさらなる考察

視点
「私たちは立ち去らない」 トランプ氏の民族浄化計画に反発するパレスチナ人
ブレット・ウィルキンス

イスラエルとパレスチナの和平と正義のために共に立ち上がる(第二部)
モンテ・リーチ

気候カオスの瀬戸際での体験
シェア・ギルモア

時代の徴
世界中の徴
聖母像がまばたきをする /他

危機の影響を受けた子供たちが緊急の教育支援を必要としている
ジョイス・チンビ

世界の飢餓を抑える「ムーンショット」の取り組み
クリステン・ヘミングウェイ・ジェインズ

アリエル・サナト著、 1999年
『クリシュナムルティの内なる生活 個人的な情熱と永遠の知恵』
フィリス・クレームによる書評

プラスチック: 汚染を抑制するために生産量を減らす
ドミニク・アブデルヌール

真理、現実主義、 世界世論を通して世界を変える-選集
Changing the world through truth, realism and world public opinion
-a compilation

注目すべき進歩

常温核融合は代替エネルギーになり得る、 と科学者たちは語る

読者質問欄
ベンジャミン・クレーム

マイトレーヤの約束

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 多くの人々が、現在の銀行制度や株式制度は必要であり、変えることはできないと信じ続けている一方、ますます多くの人々は、それらの有用性は過ぎ去っており、すぐに取り替えられなければならないという結論に達している。あまりにも大勢の人々が、止まることのない貪欲の影響の下で苦しんでおり、非常に言葉巧みに「現在の経済情勢」と呼ばれているところの中で生き延びるために、より大きな正義と公正さを切望している。2008年の経済崩壊以前は、少なくとも先進国世界においては十分にお金があった。人々は仕事や住む家を持ち、新しい百万長者が毎日のように生まれていた。もちろん他の地域では、何千万の人々がまだ飢えており、さらに多くの人々はひもじい思いをしていた。しかし、ある者たちにとっては、お金はたくさんあり、人生は心地良かった。

 それらのお金はどこへいってしまったのか。どうなってしまったのか。今や誰も仕事がなく、お金は消えてしまった――銀行の中へと消えてしまったのである。そして百万長者は今や億万長者である。全く訳が分からない。魔術のように人の信頼につけ込んだ詐欺が世界の半分を弄んだような感じがする。
 昔のようなやり方は、昔のような時代は、戻って来るだろうか。金持ちの富は日毎に倍増し、貧乏人は落ちこぼれた小銭を拾っているような時代が本当に戻ってきてほしいのか。
 至るところにいる人々は変化を感じており、その呼びかけに彼らの声を添えている。また彼らは、行動することへの自分たちの力(パワー)を感じており、そして多くの者たちがそれを証明するために死ぬ。昔のようなやり方はほとんど終わっており、それらのフォース(エネルギー)は使い果たされたことを感じる。彼らは、他に、より良い生き方があることを感じており、明日を期待している。まさに古いやり方は廃れつつあり、人類種族を阻害している。車輪は回り、大ローマは再び崩壊しつつある。マイトレーヤの火は数え切れない何千万の人々の心(ハート)に灯され、彼らは反応し、正義と調和が支配する新しい世界を築くことを願っている。マイトレーヤの約束はこの新しい世界がやって来る途上にあるということである。

(シェア・インターナショナル誌2011年11月号)

聖なる科学

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 新しい時代の始まりに近づくにつれて、人間の思考は空へ、そして未来の惑星間の旅の可能性へと向けられる。すでに機器が宇宙空間に深くさぐりを入れ、われわれの住む太陽系システムの特性に光を投じる情報を集めている。人間の思考は初めて、上へそして外へと向けられる。これは人間にとって新しい関心である。以前には人間の思考が自分たち自身の炉辺より遠くに届くことはめったになく、人間の探検を待つ宇宙の膨大な広がりについてのビジョンは制限されていた。同時に、いのちそのものの特性についての新しい発見によって、人間は和合が天地万物の土台をなすことを今や知り、それを外的に表現することの必要に目覚める。

 すでに毎年、莫大な額の資金がこれらの探検を成功させるために費やされており、多大な献身と勇気がその業績に貢献している。このようにしてわれわれは今日、これまで知られたことのない新しい知識、より広い概念、より大きな視野、より豊かな経験の時代の瀬戸際に立つ。
 まさにそのような時に、新しい教師がやって来られた。彼の任務はこれらの視界を人間のためにさらに大きく広げることであり、すべてが関連し合っていることを示し、われわれが兄弟として一つの家族の中に住み、各人が総体の福祉に貢献することを示すことである。このようにして人間は星々にまで及ぶ広大なシステムの中の重要な一単位なる自分自身に、意識の、そして愛しい生命の小さな一点なる自分自身に気づくようになるだろう。そうして人間は己の偉大さを知り、光とエネルギーと知識の関連し合う点(ポイント)の果てしなき機構の中の自分の役割を知るようになるだろう。

 最初のステップは、すべてが一つであることを、多様な形態の土台にあるのは唯一聖なるいのちのハートの鼓動であることを受け入れることである。人類がこの真理を把握するとき、その真理に基づいた文明が出現し、それが人間を神そのものの足下に運ぶだろう。その聖なる位置から、それまで人間の視界から隠されていた栄光を見、神としての本来の自分自身を知るようになるだろう。
 新しい聖なる科学が人間のものとなるだろう。その手段を通して万有のエネルギーを人間の多様な必要のために利用し、この地球を変容させ、そして美化するだろう。この科学の管理人であるわたしたち覚者は、人間がそれの使用のために正しく己自身を整えるにつれて、段階ごとに、その秘密を明かすだろう。
 
 そうすると天界への門が開かれ、人間は終わることのない旅路にいる自分を発見するだろう。遠くの、近くの宇宙が研究の対象となり、無限が人間を絶えず先へと招き、彼の勇気を試すだろう。
 新しい思考の流れが人間の生活に入りつつあり、それが行動へと駆り立てる。新しい創造的能力がすべての側において顕現する。そして勢いを増しながら、いのちの秘密が発見され明らかにされるだろう。人間は今、偉大なることの門口に立つ。
 驚くべき事が人間の仰天した凝視を待つ。過去の限界は間もなくその支配力を失い、人間を、宇宙と己自身の探検のために解放するだろう。
人間が天地万物と己自身とを一つとして見るとき、すべてのことが可能になる。

(シェア・インターナショナル誌1986年3月号 )

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。