ベンジャミン・クレームの師である覚者からの特別の声明

2016105日、ベンジャミン・クレームはメンタルテレパシーを通して、

この特別なメッセージを彼の師である覚者から受け取った。

 「困難な時代はもうほとんど終わり、マイトレーヤは彼の高潔な存在を示し、万人が彼をこの時代の教師と認めるだろう新しい時代を、人々は自信をもって待つべきである」

 シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は記事を提供してくださった。それらは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われる時にいつでも掲載されるように提供されているのである。

未来の約束

——覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記 SI19925月号 

 折りに触れて、人間の要求に応えて、ハイアラキーを人類から分けている扉が開かれる。そしてその程度に大小の差はあるが、一定の教えや情報が、それを役立たせることのできる者たちのために発表される。今はそのような時期である。“見る目を持ち、聞く耳を持つ”者たちにとって、これらの記事は、今のこの時期に発表される新しい情報を提供する手段の一つである。いにしえの真理が思い出され、新しい光が人間の進化の底に横たわる永遠の価値に集注された。

過去何年間にかけて、わたしがなしてきた努力は、この雑誌の読者に未来の人生を描き、その未来に対して楽しく積極的にアプローチ(接近)するように鼓舞し、日毎に彼らの途上に持ち上がる問題に正しく対処するための知識のツール(道具)を用意することであった。わたしの経験と洞察に基づく有利な視点から、わたしは“見張り番”として、守衛として働くことを求め、近づきつつある危険について警告し、あなたたち読者が大計画への奉仕に勇気と確信をもって行動することができるように努めてきた。

多くの者たちにとって、わたしのこの仕事は無駄ではなかった。多くの者たちがわたしの言葉の中に鼓舞とガイダンス(導き)を見いだした。多くの者たちが彼らの月毎の真理という献酒を熱心に待つ。またある者たちは隔たった目で、そしてそれよりもさらに冷やかなマインドとハート(心)で、穏やかに読む。さらにまた他の者たちは困惑し、どう考えればよいのか分からないでいる。

最近の記事の中で、わたしはマイトレーヤとわたしたち自身、つまりマイトレーヤの弟子たちである覚者たちの出現のことに集中してきた。これが今のこの時期の中心的な出来事であり、過去何千何万年もの間に前例のないことである。この過程は今クライマックスに達した。マイトレーヤは現在、しばしば何百人もの人々の前に姿を現しておられ、御自身の臨在について彼らに伝え、彼らの援助を喚起される。間もなくこれらの出現がメディアの耳に届き、調査が始まるだろう。その調査の結果、尋常ならざる力と贈り物を備え、人間の問題と必要に対して通常とは異なった回答を持たれる、とてつもない男の存在が明らかにされるだろう。

われわれは新しい時代の瀬戸際に立つ。今日、ほとんどの人間が世界に吹きまくっている変化の風を、新しい時代への指標を感じることができる。古い確信や形態が崩壊し、混乱の直中に、生まれようとして待っている新しい世界が感じられる。より良い世界である。より安全で、より健全で、より公平な世界である。

わたしの任務はこれらの希望と計画をあなたたちの前に保ち、あなたたちの協力と積極的な奉仕を鼓舞し、あなたたちの足取りを転ばないように導き、あなたたちの裡に自分たちが助けを欠く独りだけの存在ではないという認識を目覚めさせることであった。

わたしはこの奉仕ができることをうれしく思う。あなたたちの荷を軽くし、あなたたちの前に未来の黄金の約束を掲げる機会を歓迎する。

 

愛することの必要──選集

The need to love──a compilation

 

「愛することの必要」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしの教えは二重である。一つは、人間の物質面にかかわることであり、人生の必要事項である。もう一つは、我々が神と呼ぶあの聖なる存在と人間との関係についてである。わたしの言語の中では、これらは同じものである。なぜなら人間同士が正しい関係を築いてこそ、神との正しい関係を築くことができるのであるから。わたしの計画は、これをあなたがたに示し、人が己自身の裡に、分かち合い、愛し、信頼する能力を見いだす時、その瞬間から神へ向かう登り道が始まることを教えることである。

(『いのちの水を運ぶ者』第29信、p.99)

 

ここに、人間のすべての病の治療法がある──愛を顕して、すべての人間が大地の豊かさを分かち合うようにしなさい。愛を顕して、もはや戦争を見ることがないようにしなさい。あなたの魂の愛を顕して、人間が神と一体となる日をもたらしなさい。

人間がどのように試みようと、愛なしで生きることはできない。この事実は間もなく現代の人類種族の意識の中に確立されて、それは歴史上比類のない出来事につながるだろう。間もなく、これまで見たこともない変容のプロセスが始まるだろう。飢える何百万の人間の光景は永遠に消え去る。奪われたる者たちの日々の心の痛み、世界の貧しき者たちの終わることのない労苦、これらは永遠に去るだろう。自己破壊の脅威、人類を奴隷にした不浄な恐怖は、人間の目と心から永遠に消え去る。そしてまた人間の日常の行動を拘束し制限し、人を隣人や己自身に相対させている信頼の欠如も消え去る。これらすべてを、人は愛を実証することによって成し遂げる。愛を通して、人は征服し、そして神となる。

(『覚者は語る』─愛──前進への道─ p.137-138)

 

あなたがたとわたしとは、同じ目的のために共にここに居る。あなたがたは、心の裡にすべての人を愛し、世のために責任を感じ、人間の要求に反応し、奉仕することを願うからこそ、ここに居るのである。同様に、それが今日のわたしの目的である。わたしもまた、人間の必要を感じる。至るところに住むすべての人間が、尊厳と信頼のうちに生活し働くことを願うのを感じる。奉仕への欲求が、わたしの存在を規定する。わたしの心の愛が、わたしをあなたがたに引き寄せる。だから、わたしたち、つまりあなたがたとわたしとは奉仕することにおいて一緒である。

(『いのちの水を運ぶ者』第102信、p.304)

 

マイトレーヤの愛のエネルギー ──「裂開の剣」──の効力が現在の世界にある極化をつくり出したのであり、それは人類に前進への道をはっきりと示すであろう。包括性と愛、正義と人間の精神の自由のために闘う者はすべて、彼の周りに集うであろう。分離主義と搾取、競争と貪欲に味方する者は、同じく明らかになるだろう。そして人類の前にある選択は非常に明確になるだろう──愛と憎しみ、分かち合いと貪欲、平和と戦争、生と死との間の選択である。マイトレーヤは(メッセージ第11信の中で)言われた。「わたしの心はあなた方の答えを、選択を知っている。そして喜んでいる」と。彼の愛のエネルギーに応えて、人々はすべての国々において、様々なグループをつくり、正義と平和と正しい関係を要求するだろう。(それはもうすでに始まっている)。間もなくこれらのグループは世界で最も大きな、最も強力な勢力となり、平和と善意の新しい時代を招じ入れるだろう。

(『マイトレーヤの使命 第㈵巻』p.60-61)

 

新しいものを顕現するために、すべての分野において、人々はグループを形成している。愛と必要の精神に鼓舞されて、彼らはより簡素な、より健全な世界を心に描く。現在の不均衡と緊張の中から正義と融和が育たなければならないことを知る。自分たちが聖なる存在であり、変化の奇跡を行うことができるのを知っている。彼らは時の危急を知覚し、奉仕のために己を捧げる。彼らはすべての地において「善」を代表する。

(『覚者は語る』─勝利は保証されている─p.84)

 

単なる愛の欠如が、今日の人間の苦悩の根源である。これこそが、人の聖なる素質の顕現を妨げている。神の様相のすべては人の裡に在る、しかし愛がなければ苦悩のみ生じる。長い間、我が友よ、あなたがたはこのことを知っていた。以前に、何度も愛の必要を聞いた。にもかかわらず、その聖なる様相が、あなたがたの生活の中に欠けている。

愛を通して神に至る単純な道を示すために、愛の技術を教え、愛と正義とを通して前進する道を教え、人と人との間の正しい関係、そして人と神との間の正しい関係を教えるために、わたしはやってきたのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第101信 p.302-303)

 

マイトレーヤが最初に世界の復興についての計画と希望を発表するとき、彼の愛のエネルギー ──裂開の剣──が現存の分裂をさらに明確に示すだろう。人々は、すべての者のためにマイトレーヤが提示する新しい原理を支持するか、反対するか、どちらかの立場を取るだろう。そのようになるだろう。かくして、新しいものを受け入れるに先立って、不和と不満の時期があるだろう。しかしながら、徐々に、最も悲観的な者でさえ、世界の再建の必要を認知して、彼らの重みをその仕事に加えるだろう。

この地球上でかつて見られたことのないような時期が始まるだろう。あらゆる場で、あらゆるレベルで、変化はその論理的な経路をたどり、法と原理の中にしっかりと固定されるだろう。そしてすべての者の志向を形成するだろう。かくして、人間は自分たちの運命を再び手の内につかみとり、地獄のような混沌に永遠に背を向けるだろう。

(『覚者は語る』─変化に対処して─ p.450-451)

 

我が愛しき子供たちよ、神を愛することと人を愛することは同じであることをあなたがたに示したい、兄弟たちを愛するとき、我々は神の愛を顕すのである。あなたがたは、理屈としてはこれを知っている。しかし、親愛なる友よ、愛の実践こそが基本である。なぜなら愛によってのみ、この地球は支えられるのであるから。

(『いのちの水を運ぶ者』第38信 p.122)

 

2,000年前のキリストの偉大なる仕事は、この愛こそが本性であるということを、人間に示すことでした。それは神の本性であり、人は神に似せて創られたのであるから、それが人間の本性なのです。そしてこの愛の実践を通して、人間は神のもとに来るのであり、神を天に在られる老いたる方としてではなく、自分自身の裡に、その兄弟たちの裡に、自分を取り巻くすべてのものの裡に在る神を悟るのだということを示されたのです。実際には神以外の何ものも存在せず、その神の本性は愛であり、愛がなければ何も存在しないことを人は悟るようになるのです。世界も存在し得ないでしょう。

ですから、われわれが、同胞愛というかたちでこの愛を表現しなければ、われわれ自身を滅ぼすことになるでしょう。マイトレーヤはこのことを今、言っておられるのであり、言い続けられるでしょう。

愛は、われわれの本性にとって全く根本的なものであり、その具現なしには生きていくことはできません。分かち合うことと、すべての人に公正であることを通して具現される正しい人間関係によって表現されるでしょう。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.189)

 

わたしの計画は進み、間もなく、完全な肉体的事実として、あなたがたはわたしを知り、信頼して、わたしに従いてくるであろう。わたしの言が、耳に聞き覚えのあるものであっても驚くことはない。以前に何度もあなたがたは愛の必要を聞いた。にもかかわらず、今日多くの者がこの聖なる神の様相の恩恵を受け得ず、何百万という数の人間が消え去っていく。だから、我が友よ、わたしの言は、再び、あなたがたの耳に響くだろう、「あなたの兄弟を愛しなさい。彼らの窮乏に心を留めなさい。あなたが豊かに持つものを与えなさい、そして世界に喜びを復興しなさい」

(『いのちの水を運ぶ者』第52信 p.157-158)

 

行進やデモで、人々が正義と平和と穏健さを呼びかけるところに、マイトレーヤの姿が色々な変装で見つけられるかもしれない。その中で彼は民衆の役を演じ、彼らの名のもとに話をしている。彼の愛のエネルギーがこれらの正義の集会に充満しており、彼らをさらなる努力へと鼓舞する。マイトレーヤの力が彼らのものとなり、彼らは臆せず、確信を得る。このようにして、愛の主は憎しみの潮流を変えて、何百万の人々の熱意を強化しておられる。そして、至るところで人々は彼らの運命について認識し、そして彼らの心からなる願望を実施するための手段を探し求めている。

(『覚者は語る』─束縛の終止─ p.605)

 

であるから、人類にとって、平和はもはや単なる選択肢ではない。それは欠くことのできないものである。この理解はマイトレーヤの愛のエネルギーの行動の結果である。人類の前進への道を明確に描写する「裂開の剣」である。その道は同胞、愛、正義、分かち合い、平和を通してであり、自由、正しい関係、そしてそれから生じるすべてを通してである。その道か、あるいは現在のやり方を続けてすべての生命を破壊するか、どちらかである。

マイトレーヤの「裂開の剣」がこの黒か白の対決を人類の前にもたらし、人類がそれを明確に鮮明に見ることができるようにするのである。われわれはどちら側を選ぶか、である。正しい人間関係の道、建設と調和の道を選ぶか、あるいは、もう一方の間違った人間関係と、すべての人々の完全な破壊につながる道を選ぶのかである。

(『多様性の中の和合』p.34-35)

 

我が兄弟たちよ、世界は愛を切望し、同胞愛と正義の顕現を切望する。わたしを援けて、あの聖なる歓びをこの世に創造しなさい。わたしの側にあなたの位置を占め、これまでにないほど働きなさい。我が友よ、わたしを手伝って愛の貯蔵池を非常に深く創り、すべての人間が渇きを癒せるようにしなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第116信 p.348)

 

彼[マイトレーヤ]はあなたの愛を世界に与えて欲しいのです。それを鼓舞するために、すべての人間の心(ハート)に本来備わっているけれども、私たちを取り巻く不公正な政治的、経済的、社会的状況によって表現が抑えられているその愛をあなたの裡に目覚めさせるために、マイトレーヤはやって来るのです。その不公正な状況が変えられる時、マイトレーヤによって鼓舞された人類の愛が、今日想像することもできないような方法で顕され、世界を変換するでしょう。

(『大いなる接近』p.116)

 

あなたがたは、意識しようがしまいが、心の中で、わたしの存在の事実に、わたしの呼びかけに応えたからこそ、今ここに集うているのである。それなら、この事実を人に伝え、人類を招いている単純な真理の道を指し示すことを、あなたがたの仕事としなさい。分かち合うことが神聖なることを、愛することが神の特性であることを、共に働くことが人の運命であることを、彼らに教えなさい。未来の光を見ることのできる唯一の壇上に立ちなさい。我が友よ、共にその壇上に立ちて、道を示しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第19信 p.73-74)

 

さらに多くのあなたの兄弟たちが、わたしの臨在に気づくようになる。わたしは愛について語り、この聖なる原理を顕現することの必要を語る、すべての人間が神の輝きの中に生きるために。神と愛は同一である。人は愛する時、神への一歩を踏み出すのである。この愛の径、わたしの単純な道は、人を確実に本源へ連れていく。

(『いのちの水を運ぶ者』第107信 p.319)

 

愛は能動的なフォースであり、変容させる力です。行動を伴わない愛は愛ではありません。行動における愛が愛の本質です。世界とその中に存在するすべてを愛する能力であり、それがマイトレーヤの力です。これを為すことのできるお方の心(ハート)の最も深い願望はすべてを和合させることです。マイトレーヤが世界を覗くとき、50〜60億の人間が苦しみ、葛藤し、競争しているのが、肯定的な者や非常に否定的な者が皆それぞれに異なった行動をしているのが見えるのです。それらすべてをご覧になるマイトレーヤの切なる願い、最も深い願望は、それらすべてを和合させることです。

……それがマイトレーヤの目標です。彼の力と洞察を使い、彼の特性を、すなわち愛を世界に確立することが、キリストのハートの中の切望です。そのようにしてマイトレーヤは私たちに、いかにして愛するかを教えるのです。「そしてさらにまた愛することを」教えるのです。さらにまた愛するということは通常の反応的な意味ではなく、完全に無条件に、覚者方の行うような意味で愛することです。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.43-44)

もし人類が平和を知ろうとするならば、人類を一つとして見なければならない。それ以外のものは何も、人類をあの幸いなる状態に導かない。正義が支配し、貧乏人がもはや慈悲を請うことがなくなるとき、平和は確立される。正義なくして和合を考えることは不可能であり、人間は永久にそれをつかみとることはできないだろう。であるから、正義の支配を確立し、この苦悩する世界に和合と平和をもたらしなさい。

分かち合いを通してのみ正義は確かになる。分かち合いのみがすべての国家の望む平和をもたらすだろう。人間が分かち合って、分離の壁を打ち破るとき、ついに自分たちの存在の真理を知り、世界を愛と同胞愛で満たすだろう。

(『覚者は語る』─和合の必要─ p.102)

 

人はもはや恐れる必要がないことを、光と真理のすべては人の心の中にあることを示すことが、わたしの目的である。この簡単な事実を悟るとき、人は神となるであろう。神の本質は愛することである。神の目的は奉仕することである。分かち合いと正義を通して神を識る。この簡単な真理を広めなさい、我が友よ、そして偉大なる行為をなしなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第98信 p.291-292)

 

愛することの必要

——覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

シェア・インターナショナル誌1986年6月号

 

折にふれ、人の心(マインド)の中に愛の概念が浮かび上がる。表現を要求する自然な本能としての愛の理念が人間の思考を捉え、議論や談話を通して、これがそうであることを実演するためのステップが取られる。何千年もの間、これが繰り返し行われてきた。愛が人間の本性にとって中心的なものであるという考えは、いつも支持者を欠くことはない。それなのに、人間の日々の行動の中に愛の表現がほとんど見いだせないのは驚くべきことではないか。

ほとんど例外なしに、人間は不安の中に生きている。世の中と人生を危ないものと見なし、その脅威に対して防備の鎧を築く。このようにして、人間は愛する能力を限定している。愛は萎縮して死ぬか、あるいは攻撃と憎悪の背後に隠れる。愛を奪われると人間は病む。裡なる価値を意識しつつ、それを前面に顕し得ずに、己の恐怖や憎しみを隣人や世の中に投射する。

愛が支配するところには、調和が統治する。その調和がなければ、何も自信を持って進まない。自信がなければ何も成就しない。恐怖心は愛の表現を抑える。愛は恐怖心を消滅させる。愛を表現しようとしながら、恐怖心によって制限されて、人は道を見失う。流砂の中に迷い込み、もがけばもがくほど、さらに深くはまり込む。

それではどこに治療法があるのか。人は愛するために、信頼しなければならない。信頼がないところに、愛はあり得ない。愛は信頼する心(ハート)に自然に沸き上がる、なぜなら愛は人間の真の特性であるから。だから、信頼することを学び、いつでも輝き出せる用意のある愛を実際に顕しなさい。信頼とは、人生を、その痛みも美もすべて合わせ含めて受け入れることである。信頼とは、すべてが善に向かって働いており、すべてが法のもとにあり、そしてその法は公平に執行されるという確かな知識である。信頼することを学び、恐怖心を追放しなさい。限界の仕組みを永久に追放し、愛の水門を大きく開きなさい。

愛するとき、人はあらゆる可能性を己に引き付ける。愛の磁力が、波動の類似性を通して、すべての必要条件を引き付ける。ゆえに、愛は進化の梃子である。

愛のない世界を考えてみなさい。その忌まわしさは想像するだけでもぞっとする。なぜそうなのか。本能的に人間は愛の必要を認める。そして間もなく、愛することの必要をも理解するだろう。愛は、終わりなき鎖で、人を他のすべてにつなぐということを知るようになるだろう。おそらく、初めのうちは躊躇しながらだが、人間は信頼し始めるだろう。一歩一歩、己の恐怖を克服する。そしてやがて、もはや恐怖の占める場のない、愛が穏やかにその王座に座し、その恩寵を近くに来る者すべてに授ける、あの祝福された状態に入るだろう。

そうなると、人間にとって生きることは、愛することなのである。恐怖というあの横領者は退けられ、克服されねばならない。信頼が愛を育み、恐怖を滅ぼし、永遠に裡に宿る神を明かす。信頼と信はひとつであり、裡なる神性の反映である。その神性を信頼し、それを愛として輝き出させ、恐怖の終わりを知りなさい。

石油と国家:分離すべき時

ジェイソン・フランシスによる

スティーブン・クレッツマン氏へのインタビュー

 2005年に創設されたNGO「オイル・チェンジ・インターナショナル」は、化石燃料の本当のコストを暴露し、政治における化石燃料マネーの影響力に対抗することによって、クリーンエネルギーの未来への移行を実現しようと努力している。この団体のウェブサイトによると、彼らが化石燃料産業へと努力を集中するのは次の理由による。「私たちは石油、ガス、石炭の生産と消費を、地球温暖化、人権侵害、戦争、国家安全保障上の諸問題、企業のグローバリゼーション、格差の拡大の根源と見ています。また、クリーンエネルギーへの移行に対するあらゆる大きな障壁の背後に、化石燃料産業の利権があると考えています」。ジェイソン・フランシスが本誌のために、オイル・チェンジ・インターナショナルのスティーブン・クレッツマン事務局長にインタビューを行った。

石油の影響力のもとでの法制化

 シェア・インターナショナル(以下SI):各国政府は「石油の影響力のもとで機能している」とオイル・チェンジ・インターナショナルは述べています。化石燃料産業はどのようにして各国政府に対してそうした大きな影響力を持つようになったのでしょうか。

 クレッツマン:歴史を振り返ると、石油は本質的に、とてつもなく戦略的な商品となってきました。ウィンストン・チャーチルが英国王立海軍を石炭動力から石油動力へと転換して以来、各国政府が戦略目標の追求のために石油を確実に入手することができるように、地政学的な舞台での計略がますます増えることになりました。最近の一つの例は、アメリカによるイラク侵攻です。人々は一般的に、石油は軍事目的のための戦略商品だと考えています。しかし、もう一つ重要な点があります。多くの政治家は、特にガソリン価格の上昇が選挙の投票において不利になることがあることを認識しています。したがって、彼らは消費者価格を下げるためにできることを何でも行おうとします。

もう一つの見方は(これは私たちが好む傾向のあるものですが)、石油産業は選挙資金やロビー活動のための出費、あらゆる種類の関連する選挙経費に関して極めて寛大であるということです。残念なことに、今日のアメリカ政府について言えば、お金は選挙にあたって非常に重要です──とりわけ、シチズンズ・ユナイテッドとマカッチャンの判決以来そうです〔アメリカ最高裁判所は2010年のシチズンズ・ユナイテッド裁判において、合衆国憲法修正第1条に基づいて企業は無制限に選挙献金を行ってもよいという判決を下しました。最高裁判所は2014年のマカッチャン裁判において、個人による政治献金の制限を撤廃しました〕。そのために、化石燃料産業が巨額の現金を使える立場にあるという事実、あるいは、使うと脅しているという事実は、各国政府にとてつもない影響力を及ぼすことになります。

 SI:毎年世界中で、どのくらいの額が補助金として石油会社に支払われているのですか。

 クレッツマン:補助金の定義の仕方によります。高めの見積もりでは、急進的な組織ではない国際通貨基金(IMF)でさえ、納税者に対する化石燃料の補助金コストは全世界で年間53,000億ドルと算定しています。この定義には、産業製品の燃焼による二酸化炭素の増加や健康面への影響という社会的コストも含まれています。しかし、これよりも高い数値を出す人もいます。化石燃料の供給のための軍事防衛コストまで含めた場合です。私たちの軍隊がなぜ中東にいるのか、年間でどのくらいの経費になるのかを考えると、このコストについては明白でしょう。

それは別にして、世界中の国々で税法や税政策に具体的にどれほど盛られているかを見てみましょう。基本的に生産補助金として、年間約4,400億ドルが支払われています。これは、ほとんどの生産補助金が支払われているG20諸国の合計です。そのうちアメリカの分は、州レベルの補助金を含めて約200億ドルです。

 SI:オイル・チェンジ・インターナショナルが「石油と国家の分離」と呼ぶものを引き起こすために、何が行われる必要がありますか。

 クレッツマン:民衆は、代表者に説明責任を負わせなければなりません。代表者が化石燃料産業からどのくらいのお金を受け取っているかをDirtyEnergyMoney.comで追跡することができます。代表者のところに行って、こう言ってもよいでしょう。「私たちはあなたが汚染企業ではなく、民衆を代表することを望んでいます」と。大手たばこ会社の場合と同様に、こうした産業と連携すれば、やがて選挙の投票において不利になるということを明確にする必要があります。連邦議会で石油と化石燃料産業の味方をしている政治家は一般大衆の友人ではないことを人々が認識し始めるまで、石油と国家を分離させることはできないでしょう。しかし、代表者がクリーンエネルギーとクリーンな未来の味方になることを民衆が要求するとき、私たちはそれを実現することができます。

 アメリカでの選挙後

 SI:あなたが焦点を当てている問題の中で、最近の最も重要な進展は何であると考えていますか。

 クレッツマン:ドナルド・トランプ氏の選出と、気候問題の否定論者の多い共和党に支配された議会が、現実の問題になっています。環境保護運動はより団結し、より活発な運動を志向し、パイプライン闘争やフラッキング[水圧破砕法]禁止のような地域や州のインフラ問題に焦点を当てることを余儀なくされるでしょう。これらは良いことです。それによって人々は力を蓄えるからです。人々が地域や州のレベルの闘いに参加するとき、化石燃料産業が何をやっているのか、どのように人々を傷つけているのかが見えてきます。その産業が実際にどのようなものなのかを人々が理解するとき、私たちの側に有利になる傾向があります。標的となる企業や投資家が増えるからです。

この状況にどう対処すべきかについてみんなが話しています。明らかに、ワシントンの現政権からも多くの防衛策が出てこなければならないでしょう。個人的には、クリーンパワー計画(発電所からの二酸化炭素排出量を抑制しようとするオバマ政権の計画)のようなものを救済しようとして、多くの時間を費やす必要はないと思います。それは所詮、それほど野心的ではないからです。その代わり、ずっと攻撃的で抜本的なことを考えるべきです。

私たちの活動に関連した他の大きな変化はおよそ2カ月前に起こりました。世界で現在稼働しているすべての井戸と鉱山にどのくらいの炭素が含まれているかに関する、きちんとした最新のデータをついに入手したのです。こうした調査計画は数十年も続く場合がありました。稼働中のすべての井戸と鉱山から生じると産業界や投資家が見込んでいる炭素をすべて合わせただけで、パリの[2015年のパリ協定の]目標を達成するための炭素関連予算が吹き飛んでしまいます。

このことから得られる結論は、化石燃料産業の拡大は止まる必要があるということです。より多くの生産を促すような新しい用地や建物、新しいインフラやパイプラインを貸し出すことをやめる必要があります。私たちに対抗する人たちはこの点について誇張して述べていますが、一夜にしてガソリンや発電所をなくしたいとは誰も思わないでしょう。私たちが言っているのは、30年から40年かかる移行になるだろうということです。私たちは今、進行を管理しながら、この産業の衰退の過程を始める必要があります。つまり、拡大を止めること、化石燃料の使用をやめること、この産業の拡大のために納税者のお金を使うのをやめることです。

いわゆる公正な移行を実現するためには、地域社会や労働者のことをどれほど気遣うつもりがあるのかに関して、もっと真剣になる必要があります。率直に言えば、化石燃料に関連してつくり上げられてきたものについて、非常に多くの労力や努力を注いできた人々に感謝する必要があります。明らかに、現代社会にはあらゆるプラスとマイナスがあります。たいていの環境保護活動家はその多くを変えたいとは思わないでしょう。しかし、どこからエネルギーを得るのか、どのようにエネルギーを使うのか、環境とどう関係するのかについては、ぜひ変えたいと思うでしょう。それはやがて、他の様々な変化のきっかけになるでしょう。しかし、これは実現可能な移行です。30年か40年にわたって何かをすることについて語るとき、達成可能に思えるのはこうした点でしょう。問題は、2年か4年ごとにリーダーが変わる政府制度の中で、そのような予定表に従って、社会全体として機能することができるかどうかです。

 最近の運動

 SI:オイル・チェンジ・インターナショナルが最近取り組んでいるキャンペーンについて話していただけますか。

 クレッツマン:私たちは化石燃料の補助金をなくそうとするために、化石燃料の補助金を数値化し、アメリカ国内と国際社会の両方において組織の連合体をつくろうと活動しています。こうした補助金をなくすために政治的リーダーシップを構築しようと活動しています。それを達成可能なものにしようと活動しています。なぜなら、率直に言って、いまだに化石燃料に資金提供をするのは馬鹿げているからです。

私たちはまた、特にアメリカにおいて、新しいインフラ建設を止めようとすることに深く関与しています。ダコタ・アクセス・パイプラインの分析によって、パイプラインからの二酸化炭素排出量は新しい石炭発電所30基分に相当することが明らかになりました。建設阻止のために、先住民の地域社会とともに活動しています。明らかに、キーストーンXLパイプラインに関しては、再び闘いに挑むことになるでしょう。

この運動が化石燃料産業をストップさせるのに役立つよう、できることを行うことに関心を抱いています。それは過去数年の間に起こった、本当に励みになることです。キーストーンXLのあと、多くの人がこう尋ねました。「次のキーストーンXLは何でしょうか。次は何をするつもりですか。化石燃料インフラのどの部分に焦点を当てるつもりですか」と。すべてに焦点を当てる、というのがその答えです。何らかの大きな計画を通して行うわけではありません。なぜかと言うと、化石燃料産業は気候にとって脅威だということに草の根の人々が確信を持つようになっているからです。人々は自分の裏庭で行動を組織し、行動を起こそうとしています。これは素晴らしいことです。

 詳細については次のウェブサイトをご覧ください。

www.priceofoil.org; www.dirtyenergymoney.com; www.shiftthesubsidies.org

 

 

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、『編集長への手紙』の保留分が非常に多数あり、それらはベンジャミン・クレームによって眼を通されていながら掲載されていない。これからそのような手紙を掲載していくことになるが、何年も前に受け取った手紙もあれば、ごく最近のものもある。掲載された手紙の体験のすべては、ベンジャミン・クレームの師によって、本物であると確認した。しかし、最初の2通は新しい手紙で未確認であるが、読者の参考のために掲載している。

 慰め

編集長殿

9年前、私の妹のアネットがクチナシの鉢を誕生日に贈ってくれて、翌年の復活祭の頃には満開の花を咲かせました。それから今年まで毎年復活祭の時に花が咲いているのです。10月の初めに小さな蕾を付けたのを見て、不思議だと思いましたが、季節外れなので朽ちてしまうだろうと思っていたのにそうならず、1023日の日曜日に咲き始めて、ゆっくりと花弁が開き、かぐわしい香りが広がりました。月曜日にベンジャミン・クレーム氏の死去の知らせを知った後、花は満開になり、香りはすばらしいものでした。私は写真を一枚撮りました。3日後、花は萎れてしまいました!

別の出来事では、電話で1024日の月曜日にベンジャミン・クレーム氏が亡くなったと知らされた瞬間、心の内から深い悲しみが込み上げてきたので、一人になるために急いで2階へ駆け上がりました。感情に押しつぶされそうになり、いきなり泣き出してしまったのです。ちょうどその時、心地良い声が「私はまだここにいる」と言うのが聞こえました。それだけでしたが、即座に圧倒的な平安の存在を感じ、平穏さを取り戻して喪失感もありませんでした。

スザンヌ・フィリップス

英国、ウェストサセックス州アシャーストウッド

Comfort

編集長殿

20161024日の朝、私は個人瞑想を始めて、瞑想して5分ほど経った時、容態が非常に悪いと聞いていたベンジャミン・クレーム氏の様子を見てくださるようにお願いしました。

即座に非常にはっきりと、「彼は私と共にいる」と言う声が聞こえました。私は静けさに包まれたように感じ、ベンジャミンさんが亡くなり、彼の師と共にいることを知ったのです。

私はそのまま瞑想を続けて、終わった時、ベンジャミンさんの家族から数時間前に彼が亡くなったことを知らせる伝言が、私の携帯電話に届いていました。

A.M.

英国、ロンドン

静かな存在

編集長殿

1998年の春に、私はレマン湖(ジュネーブ湖)へと歩いていき、パキという場所を目指していましたが、パキはあらゆる人種のあらゆる人々がいる、まさに人種のるつぼだと教えてくれた友人が一緒でした。その場所で、私はすっかり有頂天になり、心から生きている実感が湧いてきました。

私たちが水辺の階段へ行き、腰を下ろしていると、一羽の白鳥がすぐ近くを通っていきました。一人の若い男性が階段のてっぺんに座っていて、私にタバコを求めてきました。私は彼の瞳を見ました。私が一瞬ためらったのは、あなたを知っている、とてもよく知っていると彼に言いたくなったからでした。

彼は30歳くらいで、スニーカーにジーンズ姿でシンプルな薄茶のジャケットを着て、ほっそりとした顔にきれいな肌で、ラテン系のような黒っぽい髪でした。

私はバッグを引っ掻き回しました。すぐにタバコを渡さなかったことを申し訳なく思っていました。一瞬後、火はある? と聞かれました。またもや火のことを思いつかなかったのを情けなく思いながら、彼にライターを渡しました。

一喜一憂しながらの沈黙の瞬間でした。私が湖の方を見ると、白鳥がそこにいて、一息つくと、心から落ち着いた気持ちになりました。彼の存在を感じていましたが、振り返ると彼は何の気配もなく、いなくなっていました。彼の顔や瞳にはエネルギーや存在感があって、私はいつでもそのことを思っているのです。

その晩、イエスの絵を眺めていると、再びあの若者の顔と瞳が見えました。その後の1週間、私は大切な出会いがあったと考えていました。私の考えでは、もしそのような次元の人間たちが私たちにメッセージを送ろうとしているなら、一般の人類にとっては、私たちの問題を正しく捉えておくことが重要だと思うのです。彼はキリストでしたか。

J.ミレ

フランス、ガイヤール

【ベンジャミン・クレームの師は、その若い男性がマイトレーヤであったことを確認した】

 豊富な祝福

 編集長殿

それは2001325日に起こりました。私は見たかった映画を見るために、サンフランシスコへ車で向かっていました。午後のことでした。私はお金をいくらか下ろして食事をすることにしました。サンフランシスコのバン・ネス通り沿いをマーケット通りに向かって歩いていました。何人かの人たちが私に小銭を求めてきました。そのような時、私はいつも小銭を渡し、祝福を伝えます。助けが必要と思われる人は誰でも祝福したいと思っていますし、通りで物乞いをしている人や道路上で車が壊れてしまった人、祝福が必要と思える、その他どんな人にもという意味です。ともかくマーケット通りに着く前に、そのような明らかに恵まれない人たち二人に出会いました。バン・ネスとマーケットの交差点で、アフリカ人ともアジア人ともとれそうな外見で、物乞いをしている一人の男性に出会いました。11セントしか手元になかったので、それを彼に渡し、祝福も伝えました。彼の背後にいた、体格の良いアフリカ系アメリカ人で明るい肌色の女性が、「あなたはあなたのものを受け取るでしょう、あなたへの祝福ってことだけどね」と言ったのです。

その人たちは何か普通ではなかったのでしょうか。

H・ド・グラス

米国、カリフォルニア州バークレー

【ベンジャミン・クレームの師は、その男性がマイトレーヤで、女性がイエス覚者であったことを確認した】

  数年にわたって、覚者方、特にマイトレーヤとイエス覚者がベンジャミン・クレームの講演会や伝導瞑想会に現れてきた。彼らはまた異なった外見で世界中の数多くの人々にも現れた。時折、彼らは「ファミリア(似姿)」つまり想念でつくった形態を使用し、それらは全くリアルに見え、それを通して覚者の考えが表現される。彼らは男性、女性、子供として意のままに現れることができる。しばしば彼らは実在の人物の『青写真』を利用するが、たいていの場合、「ファミリア」は完全に新しく創造されたものである。最近になって覚者方は、代弁者の男女や代理人を通して働いてもいる。そのような体験の報告がシェア・インターナショナル誌に寄せられ、ベンジャミン・クレームの師によって本物であると認められた手紙は、掲載される。

 これらの体験は、鼓舞し、導きあるいは教えるため、またしばしば治癒や精神の高揚をもたらすために与えられる。やはり非常に頻繁に、例えば喫煙や飲酒に対する幾分凝り固まった不寛容に注意を引き付けたり、あるいは愉快な方法でコメントを述べたりする。多くの場合、覚者方は、事故や戦時、地震や他の災害において救いの『天使』として働く。これらの手紙は覚者方による、この方法でのコミュニケーションの例である。

  (注:掲載不可の意思表示がなければ、名前を掲載しても良いと編集長は解釈します。希望しないという要請がない限り、手紙が本誌のウェブサイト上に記載されることがあります。イニシャル、都市名、国名のみが掲載されます)

 

編集部からの手紙

読者の皆様へ

シェア・インターナショナル誌が創刊以来35年目を完了するにあたって、私たちは、創刊者であり編集長であったベンジャミン・クレームの参加を失いました。40年以上もの間、ベンジャミン・クレームは彼の師である覚者とマイトレーヤに、そして彼の仕事に協力した共同者のグループと世界に忠実に仕えてきました。この雑誌は、ベンジャミン・クレームが彼の師との密接な関係とコンタクトを通してわれわれに提供してくださった計り知れない洞察と智恵のおかげで、希望とインスピレーションと情報を皆さまにお届けしてきましたし、これからもそうしていくでしょう。

私たちは、過去にそして今も続けて、この雑誌のために働き、貢献してくださった方々すべてに感謝します。さらに、この機会を利用して、初期の頃に、雑誌の基盤をしっかりと定められたコースに置き、その継続を可能にしてくださった方々の重要な貢献をあらためて認知したいと思います。

私たちの決意は減少しません。実際、この新しい状況は、これまでの仕事を再評価し、さらに努力を倍増して責任を全うしていくための新しい機会を、私たちに提供してくれました。

ベンジャミン・クレームは、彼と共に長年働いてきた人々の手に、この仕事を委ねることができることを知りながら、亡くなられました。

彼はマイトレーヤの「移動大使」として、自分の仕事を成し遂げるためにできる限りのことすべてを成したという自信を持って、安らかに旅立ちました。彼の生涯の仕事は完了しました。マイトレーヤの完全な、公の出現は間近であり、したがって、私たちが、彼なしにその役割を果たしていくことを、彼は期待しました。彼は、物質界で「大宣言の日」を迎えることはできないけれど、その日を他の界において体験するために、「近くにいるよ」と言っていました。

マイトレーヤと覚者方の出現はすでに起こっているのです。マイトレーヤと覚者方は1977年以来、何十年間も現代世界に臨在しておられるのです。マイトレーヤは、ご身分を隠してではありますが、すでにテレビやインターネットを通して、何千万の人々に見られています。私たちは今、マイトレーヤが公に認知された存在として世界の前に出現するのを待っています。ベンジャミン・クレームと覚者からの情報によれば、その時はもう遠い先ではありません。

覚者は以前に、シェア・インターナショナル誌は覚者の支持を受け続けていくことを、そして将来、一般民衆を教育する役割を持つことを示唆されました。そのような保証を得て、私たちは、ベンジャミン・クレームが、彼の並外れた生涯を捧げたこの希望のメッセージを伝えていく仕事への決意を再確認するものであります。

編集チームより

新しいアプローチ

多くの読者や支持者は、私たちがどのようにして雑誌の刊行を続けていくのか、疑問に思っておられることと思う──特にベンジャミン・クレームと覚者の情報を必要とした雑誌のセクションに関して。幸いなことに、私たちはベンジャミン・クレームと覚者によってすでに検討された資料をまだたくさん保持しています。毎月の雑誌に掲載しきれない以上の資料をいつも持っていました。これは以下のセクションに該当します。

ベンジャミン・クレームの師である

覚者の記事

今日の状況に関連する記事(いや、それが最初に出版されたとき以上に、今日に、より当てはまる記事)を再掲載し続けるでしょう。

編集長への手紙

シェア・インターナショナルは過去何年もの間に処理(確認)されていながら、まだ掲載されていない「編集長への手紙」を非常にたくさん保持していますから、それらの手紙を掲載することができます。中には、かなり以前に受け取ったものや、ごく最近のものもあります。広範囲にまたがる個人的体験を含み、それらはすべて、ベンジャミン・クレームの師によって、本物であることが確認されていたものです。私たちは体験に関する読者からの手紙をこれからも歓迎したいと思います。それを確認したり、どの覚者が関わっていたかを示すことはできませんが、それらの体験が希望やインスピレーションや慰めを提供してくれて、体験そのものが“物語っている”ような手紙は、掲載したいと思います。

質疑応答

ベンジャミン・クレームは、世界中で講演会の度に、そして日常、ほとんど毎日のように、非常に広範囲にまたがる数え切れない質問を受けてきました。今、世界中でグループは数え切れないほどの質疑応答の記録を書きとる作業に忙しくしています。その厖大な資料の中から、何年にもわたってクレームと覚者から提供された答えで、いまだシェア・インターナショナル誌に掲載されたことのないものを選んで掲載するつもりです。

徴の部分に関して、私たちの新しいアプローチを説明する文章を添えて、以下のようにして提供するでしょう。

端的に言えば、私たちから見て、「希望の徴」であり「時代を表す徴」だと思われる現象を掲載し続けるでしょう。幸いにして、すでにクレームの覚者によって確認されている現象のストックをかなりたくさん保持しています。将来の、確認されない徴に関しては、それぞれの“奇跡”または“徴”について可能な限り調査するつもりであり、ベンジャミン・クレームの師によっていつも提供されていた確認やさらなる情報をもはや得ることができないので、その信憑性に関しては読者の判断に任せるようにして、提供するでしょう。各々の部分についてのさらに詳しい説明は、各部門への紹介文に記すでしょう。

新しいアプローチ

多くの読者や支持者は、私たちがどのようにして雑誌の刊行を続けていくのか、疑問に思っておられることと思う──特にベンジャミン・クレームと覚者の情報を必要とした雑誌のセクションに関して。幸いなことに、私たちはベンジャミン・クレームと覚者によってすでに検討された資料をまだたくさん保持しています。毎月の雑誌に掲載しきれない以上の資料をいつも持っていました。これは以下のセクションに該当します。

ベンジャミン・クレームの師である覚者の記事

今日の状況に関連する記事(いや、それが最初に出版されたとき以上に、今日に、より当てはまる記事)を再掲載し続けるでしょう。

編集長への手紙

シェア・インターナショナルは過去何年もの間に処理(確認)されていながら、まだ掲載されていない「編集長への手紙」を非常にたくさん保持していますから、それらの手紙を掲載することができます。中には、かなり以前に受け取ったものや、ごく最近のものもあります。広範囲にまたがる個人的体験を含み、それらはすべて、ベンジャミン・クレームの師によって、本物であることが確認されていたものです。私たちは体験に関する読者からの手紙をこれからも歓迎したいと思います。それを確認したり、どの覚者が関わっていたかを示すことはできませんが、それらの体験が希望やインスピレーションや慰めを提供してくれて、体験そのものが“物語っている”ような手紙は、掲載したいと思います。

質疑応答

ベンジャミン・クレームは、世界中で講演会の度に、そして日常、ほとんど毎日のように、非常に広範囲にまたがる数え切れない質問を受けてきました。今、世界中でグループは数え切れないほどの質疑応答の記録を書きとる作業に忙しくしています。その厖大な資料の中から、何年にもわたってクレームと覚者から提供された答えで、いまだシェア・インターナショナル誌に掲載されたことのないものを選んで掲載するつもりです。

徴の部分に関して、私たちの新しいアプローチを説明する文章を添えて、以下のようにして提供するでしょう。

端的に言えば、私たちから見て、「希望の徴」であり「時代を表す徴」だと思われる現象を掲載し続けるでしょう。幸いにして、すでにクレームの覚者によって確認されている現象のストックをかなりたくさん保持しています。将来の、確認されない徴に関しては、それぞれの“奇跡”または“徴”について可能な限り調査するつもりであり、ベンジャミン・クレームの師によっていつも提供されていた確認やさらなる情報をもはや得ることができないので、その信憑性に関しては読者の判断に任せるようにして、提供するでしょう。各々の部分についてのさらに詳しい説明は、各部門への紹介文に記すでしょう。

編集部からのお願い

追悼文をコピーして個人のウェブサイトやソーシャルメディアに絶対に載せないでください。シェアインターナショナル誌の他の記事や情報について知らせたければ、シェア・ジャパンのウェブサイトのアドレス、sharejapan.orgへリンクを貼ってください。

 

読者質問

ベンジャミン・クレームは、自らを他のグループの活動や情報伝達の正統性の判定者とは考えていませんでした。シェア・インターナショナル誌も同じ方針を継続します。

 世界中のあらゆる講演において、事実上生涯において毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲の領域に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

日本 20095

Q.覚者方はお互いに友人なのですか。

A.マイトレーヤとイエス覚者は特に親密です。イエス覚者は2000年前にパレスチナでマイトレーヤが働いた器であったことを忘れてはいけません。それがおそらく二人の間に特別な絆を確立したのでしょう。覚者方は生きとし生けるものへの完全な無条件の愛のみを知っています。ハイアラキーは同胞団であり、これまで世界に存在する唯一の真の同胞団です。マイトレーヤの目的は人類を本来の同胞団として確立することです。

Q.覚者方が人々に現れるとき、2度以上同じファミリア(似姿)を使われることがありますか。同じファミリアを何度も使うことはできるのですか。

A.覚者方が現れるとき、彼らは実際に生きているとおりの姿では通常現れません。彼らは望むどんな姿でもとることができ、彼らの意識の一部をそれを通して表現するファミリアを創造します。それを使い終えたら、解体し、その形態は消滅します。覚者はときに何度も同じファミリアを用いることがあり、長い間使うこともあります。

Q.カルマは私たちを罰するためにあるのですか。

A.数え切れない転生の中で、私たちは多くの良いことを行ってきましたが、ひどいことも行ってきました。それによってそれらの原因から派生する結果を始動させました。それはひどい罰ではありません。カルマは慈悲深い法則です。何も失われるものはなく、すべてが関連しており、遅かれ早かれすべては私たちに戻って来ます。それはもう一つの大きな法則、再生誕の法則を通して働きます。それは矯正の機会と過去の否定的なカルマを無効にする機会を与えます。覚者方は、私たちは実際には悪いカルマよりも良いカルマを多く持っていると書かれています。私たちはこれを認識し、無害であるよう努めなければなりません。

Q.インフルエンザ・ウイルスは環境汚染や悪い想念に由来するのですか。

A.環境汚染よりは悪い想念と行動に由来します。戦争や紛争の周期が終わるたびに、インフルエンザの蔓延があり、国際的なときも特定の地域に限るときもあります。戦争は人類にストレスと緊張をもたらします。これらの緊張は不均衡の状況をつくります。それは順にすべての人間以下の生命──エレメンタル生命にも影響し、これが分裂と緊張をもたらし、それがエレメンタルに影響し、異常気象(洪水、干ばつなど)をもたらします。

Q.気候に影響を与えるストレスや緊張を避けるためにどんな生活態度が正しいですか。

A.台風のよく来る地域にいると、台風は私たちの緊張とバランスの欠如によって拡大され、気象条件が極端になります。地球には地震の起きやすい地域があり、例えば日本や環太平洋地帯ですが、人類の間違った思考によって通常の地殻の動きが歪み拡大されます。人類は機械的に考える傾向がありますが、世界は一つの単位であり、有機的な生命体です。その存在のすべての原子は他の原子に関係しており、私たちは異なった考え方を学ばなければいけません。私たちはもっと有機的に考えなければなりません。原因と結果の法則の下で正しく生きる唯一の方法は、有機的に生きることです。私たちはこの地球と呼ばれる場所で有機的に生きる方法を理解しなければなりません。無害が鍵です。

Q.マイトレーヤは、イエス覚者やブッダや他の知られている聖者よりも年長でより進化していますか。

A.マイトレーヤはすべての覚者方の師です。覚者方は彼の弟子であり、第六段階のイニシエートで、チョハン方として知られています。イエス覚者はこれらの弟子たちの一人であり、マイトレーヤが彼よりも進化していることを最初に認めるでしょう。そしてマイトレーヤは、ブッダがマイトレーヤよりも進化していることを最初に認めるでしょう。かなり最近まで彼らは同じレベルでした。しかしブッダは宇宙的イニシエーションを受け、それによって少し進化しました。私がブッダというとき、それはブッダの器であったゴータマ王子のことではありません。人類はいつもこのような比較をします! マイトレーヤがブッダやイエス覚者より進化しているかどうかにあなたが関心を持つのはなぜですか。彼らは皆とてつもなく高位にあり、人類の遥か先を行っており、これらの比較は愚かで、ただのグラマーです!

オランダ、アムステルダム、20029

Q.マイトレーヤは、家族、隣人関係のような、基本的な関係や実際的な事柄により多くの焦点を当てるでしょうか。

A.はい、そのとおりです。彼は常にそうしています。私たちは『シェア・インターナショナル誌』を通して、彼の優先事項、家族関係やカルマなどについての彼の考えを掲載してきました。

彼は実際的な人間であり、実際的な私たちの問題に関与しています。覚者方は神秘家ではありません。私たちが神秘家なのです。私たちは何も理解せず、すべてを神秘化します。覚者方は知る者であり、智恵の覚者方です。智恵とは知識に愛を加えたものです。そして、私たちに関係があるのは、生きる智恵であり、正しい関係の中で無害に生きる実際的な智恵です。マイトレーヤは想像できないほど素朴で、想像できないほど謙虚であることが分かるでしょう。この霊的巨人は目を上に向けながら神を見つめて歩き回ってはいません。そのようなことはしません。彼は生活と生活の関係に関わっています。それが彼の関心事です。

 

2016年11月号目次

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人間の必要
覚者より ベンジャミン・クレーム筆記 2010年12月

視点
気候変動:アメリカの科学者からの緊急警告

2016年度  ライト・ライブリフッド賞受賞者

書評
『スイッチ(転換):太陽光、蓄電、および新技術は、すべての人への安価な電力をどのようにつくり出すか』
クリス・グッドール著
ベツツィー・ウィットフィルによる書評

世界を手離し、気候によって変わらないすべてを愛する方法
ジル・フライによるジョシュ・フォックス氏へのインタビュー

世界を変容させる一選集
Transformimg the world - acompilation
蘇る地球一覚者より

宇宙からの訪問者たちは人類の進むべき道を語っていた
ゲラード・アートセン

時代の徴
天は徴を送る
世界を照らす/マイトレーヤの星

編集長の手紙
肯定的な反応 他

S.O.P (Save Our Planet)-われわれの地球を救え!
パリを忘れろ一「急激な変化」のみが地球温暖化を2℃未満に保つ唯一の方法であると科学者たちが訴える
ローレン・マッコ一リー

多様性の中の和合
分離という神話、他

マイトレーヤの擾先願位
パレスチナ占領地一占領のコスト

民衆の声
抗議デモにより、妊娠中絶禁止法を否決したポーランド議会
沈黙の行進

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

 

 

人間の必要

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は記事を提供してくださった。それらは書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思わる時にいつでも掲載されるように提供されているのである。

 

 人間の必要

 ──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記 201012月 

 人間が現在の状況をよく吟味するとき、到達できる結論は一つ——最近の行動様式ですら、もはや機能しないということである。すべての面において、特に金融、経済の部門において、継続的なそしてますます増大する混乱がある。四苦八苦する政府が何らかのコントロールを回復するのを助けるために‘専門家’たちが召集されるが、ほとんど役に立たない。古い、これまでに試みられてきた方法は、首相や財務大臣がどんなに経験豊かな人材であろうとも、彼らの意志に従うことを拒む。世界の諸々の政府は何をすべきか? 何ができるのか? 事態が‘落ち着く’ことを、そして古いパターンが生き延びることを願いながら、彼ら(世界の諸政府)は古い制度機構をしばしの間操作し続けることはできる。しかし、これはまさに虚しい望みである。一般的に言って、ほとんどの国の政府は彼らの役割を‘現状維持’の保護者として、支持者として見る。すなわち、人生は静的であり、したがってすべての変化を反抗だとか、望ましくないものとして見るのである。

この姿勢は、‘右派’だろうが、‘左派’だろうが、資本主義だろうが、社会主義だろうが、ほとんどの政府に当てはまる。いずれの場合にも、彼ら(諸政府)は、変化を、生きることについての新しい概念を、家族を平穏と安全と福利安寧のうちに育てることを求める国民の熱望を認知し損なう。政府の失敗は、まさに、彼らの真の役割は国民の福利安寧のための面倒を見ることであるということを理解しないゆえである。競争と‘市場エネルギー(フォース)’の追従の中に迷っている政府は、大体において、自分たちが代表すると主張するその国民の必要を熟知していない。権力と権威のグラマーが、非常にしばしば彼らの奉仕への願望に打ち勝つ。国民の本当の必要からかけ離れて、彼らはイデオロギーと理論に退く。そうではあるが、すべてが彼らのせいではない。彼らは、闘おうとしているそのエネルギー(フォース)について何も知らないのである。無知であるがゆえに、彼らは過去の破壊的エネルギー(フォース)のたやすい餌食になる。

その間、国民は苦しみ、待ち、祈る——大体において、彼らが祈り求める助けは、今でさえ彼らの中にあり、彼らの苦しみに手をさし延べ、彼らの運命を和らげる用意も熱意もあることに気づいていない。国民は自分たちの必要の本当の性質を知っている。ただそれに声を与えてくれる強い勇敢な代表を必要とするだけである。その代表者、マイトレーヤはすでに存在しており、諸々の出来事の方向に影響を与えるべく、静かに働いておられる。間もなく、その声はより強い口調になるだろう、そしてそれに多くの人間が応える用意があるだろう。かようにして、大計画はすべての人間の将来を安全にするためにその情け深い目的を成就する。

 

世界を手離し、気候によって変わらないすべてを愛する方法

ジル・フライによるジョシュ・フォックス氏へのインタビュー

 米国人の映画監督、脚本家、環境活動家であるジョシュ・フォックス氏は、新たなドキュメンタリー映画「世界を解き放ち、気候が変えられないすべてのことを愛する方法」の制作のため、3年を費やし、6大陸の12カ国を旅した。アカデミー賞にノミネートされた彼の2010年の作品「ガスランド」は、フラッキング(水圧破砕)産業の害を初めて暴露した画期的なドキュメンタリー映画であった。

20161月、サンダンス映画祭で初上映された彼の最新映画は、気候変動の破壊的な影響を受けている世界中の地域を撮影し、また彼らの故郷を守り地球を救おうと反撃している人々の勇敢で感動的な方法を紹介している。

201610月、ロンドンでの英国初上映の翌日、ジル・フライが本誌のために、彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):私はあなたの新しい映画に、勇気づけられ、感銘を受け、パワーを感じました。なぜこの時期にこのような映画をつくられたのですか。

ジョシュ・フォックス:ちょうどフラッキング産業をデラウェア川流域とニューヨーク州で打ち破った時でした。当時、私がやりたかったのは、家にいて、自分が住んでいる美しい場所、川、自然を楽しむことだったのです。自分のまわりの木々が、気温の上昇によって発生した寄生虫によって枯れたとすぐに分かるまでは。そしてハリケーン・サンディがニューヨークを襲いました。自分たちの地元でフラッキング産業に勝つことは可能かもしれないけれど、気候変動は愛するものすべてを奪うことができる。それで意欲を持って、仕事を継続しなくてはと気づいたのです。

「ガスランド(米国のフラッキングの実態を描いた映画)」で行ったのと同様に、質問を投げかけました。「気候変動とは何か?」。フラッキング問題については、ある程度の解決がうまくできましたが、私はすぐにこれは完全に違う質問だと分かったのです。気候変動は全体的な、全人類の問題であり、多くの対策はそのひどい悪影響の幾つかを解決するにはあまりにも遅すぎていたため、私は気候変動対策キャンペーンを超えた領域に入らなければならなかったのです。

多くの気候変動対策運動は科学に基づいており、「もし私たちがそれを実行することができれば、これを止めることができます」と言います。しかしながら、すでに進行している多くの悪影響を見た時、全く新しい一連の質問が出てきます。例えば、人々が傷つかないようにしながら、これを生き延びるにはどうしたらいいのかとか。この映画は面白い構成になっています。ほとんど2本の映画で出来ているような構成です。「世界を解き放つ方法」が第一部、そして「気候が変えられないすべてのことを愛する」が第二部です。私は気候変動に関する映画をつくっていると思っていましたが、最終的には人間の価値観に関する映画をつくっていたのです。

 

SI:気候変動は純粋に環境問題なのですか。

フォックス:いいえ、それはすべてのものに関わる問題なのです。科学を細分化してみましょう。私たちはすでに地球の気温を1℃上昇させており、それは凍ったものを溶かし始めるには十分な値です。これによって地球の大気が含む水分量は5%上昇します。それはとても大きな意味を持ちます。より大きな強い嵐やハリケーン、さらに極端な気温の発生を意味します。私たちはすでに地球の気温を1.5℃まで上昇させるのに十分な量の二酸化炭素やメタンを大気中に放出しています。気温が2℃上昇すると、回避できない5〜9メートルの海面上昇が発生します。そして地球上の種の3050%が失われ、大きな森林破壊や森林火災が発生し、サンゴ礁が消滅し、海洋の酸性化が起こります。それは悪夢のシナリオです。

国連は2℃の温度上昇が起これば、さらに8億人の気候変動難民が発生すると試算しています。今ヨーロッパの難民危機で暴力、人種差別、外国人嫌い、自己中心的な行動が起こっていることを考えれば、このさらなる8億人の難民によって、ほとんど想像もできない、途方もないストレスを私たち全体に与える世界が生まれるでしょう。それゆえ、貪欲と競争を通して私たちの社会をつくっている価値観——ここでは石油・ガス産業が世界を動かしていますが——の再確認に焦点を当てるのではなく、私たちの優先項目を、いかなるものであれ人間の尊厳を保ってこの危機を生き抜くことに変える必要があります。これらの新たな価値観は全世界で、直接気候変動を経験している人々の中で生まれています。この映画は気候が変えることのできない美徳にフォーカスしています。民主主義、人権、革新、創造性、回復力、愛。

そして難民たちが自分たちの玄関先に来た時、それはショットガンを取り出したり、暴動鎮圧用の装備で武装した警察隊を配備したりする時ではありません。その代わりに、被害を受けた人々をもてなすため、テーブルの空いている席や空いている寝室を提供する時なのです。

シリアとスーダンの戦争は、両方とも気候変動戦争です。明らかに、その要因はただ気候変動のせいだけというよりも複雑ですが、それが状況を悪化させたストレス要因です。5年間雨が降らず、シリアの歴史上最悪の渇水が発生しました。気候危機がその状況を完全に不安定な状況へと傾けたのです。そして、もし私たちが気候変動対策を行わなければ、未来にこれらの種類の紛争が悪化するのではと考えるとぞっとします。

 

SI:あなたは映画で何人かの素晴らしい人々に出会い、インタビューしましたね。特に印象に残った人物はいますか、そしてその理由はなんですか。

フォックス:自分の友人たちの中から誰かを選ぶことはできません! しかしながら、私が驚きを感じたのは、石油やガス企業と戦う先住民たちと共にいたアマゾンでも、最も都会のニューヨークやサモアでも、全く共通点のない暮らし方をしてきた人々が、同じことを言い始めていることです。貪欲と競争は私たちの社会の土台としては良い価値観ではない、私たちは何か別のことをする必要があると。それは驚くべきことです。先住民の人々と大都会の人々が、私たちは自然、環境、私たち自身を守らなければなりません——と語るのを聞くとき、それはこの映画で最も感動的な場面の一つです。

 

SI:あなたは、映画の中で、ときどき雪の中に頭を突っ込みたい、家の中にいたいという気持ちが起きると認めていましたね。気候変動や世界の危機に関する悪いニュースが急増する中で、まさに多くの人が現在そう感じているのではないでしょうか。でもあなたは行動されました。何があなたを問題に立ち向かわせ、行動させたのですか。

フォックス:私たちが気候について知るようになると、衝撃を受ける要因があります。そして憂鬱になり絶望に襲われます。これらは二つの異なった反応を引き起こします。一方では次のように言います。「私はそれに対処できない」。すべての感情を停止します。それはふさぎ込んだ状態であり、感情の欠如であり、感覚の遮断や鈍くすることであり、逃亡であり、否定です。気候変動否定論者のように。もしくは次のように言うことができます。「私はその嘆きや悲しみに関わりたい」。そして突然、あなたは目覚め、活力に満ち始めます。喜ぶこと、祝うことは可能であり、戦うこと、積極的に行動すること、インスピレーションを持つことは可能です。

気候変動と戦う人たちと出会う時、それはあなたに信念と希望とこれが生きる意味だという理解を与える喜びのプロセスなのです。そうです、あなたは困難の中で生きることの意義を悟るのです。——もしくはすべてを締め出すかなのです。

この映画の前半部分は、すべて気候に関する映画です。あなたをがっかりさせる気候映画のような。それからあなたは失望の窓を通り抜けて、反対側に飛び出します。これは実際に私に起こったことです。私は意気消沈させるだけの映画をつくることはできませんでした。

そして、もし気候が変えることができないもの

——私たちの文化——に焦点を当てれば、底の浅い消費主義と暴力の現在の社会モデルを終わらせることができます。私たちはまだ戦わねばなりません。しかしその戦いは、これまでとは異なっています。それは私たちの所有物のための戦いに代わる、私たちの人間性を求める戦いなのです。

 

SI:あなたの映画の中の幾つかのシーンは本当にショッキングでした。中国の汚染、アマゾンの森林伐採、万年雪の溶解、米国のハリケーンとその後遺症など。私たちは非常に不安定な環境状態の中にいることを証明するこれらの証拠を見ました。なぜ大手メディアはこれらの問題をもっと真剣に取り上げないのでしょうか。

フォックス:大手メディアは、石油・ガス産業の影響下にある保守的な政権の影響下にあります。英国(のブラックプール)には、民主的な草の根運動があり、すべて正しいことを行ってきました。それは理想的な市民たちでした。彼らは嘆願書を作り、科学的見地を取り入れ、会合を持ち、映画を上映し、そしてフラッキングは健康、子供、環境、気候に良くないと話すことで町の議会に影響を与え、議会はそこでのフラッキング禁止に合意しました。それは非常に慎重に考慮された、非暴力的な論理的手法です。

しかし石油・ガス企業の手の中にある中央政府は、インフラストラクチャー・アクト・2015と呼ばれる法案を通過させてしまいました。まさしくその目的は、地域レベルの市民の民主的な意思をひっくり返すことにあります。それは専制政治であり、民主主義とは正反対のものです。

政府は言います。「私たちはエネルギー源としてこれが必要であり、いつでも使える状態にしておくことが必要なのです」と。私たちはどのように使える状態にしておくかを知っています。ソーラーパネル、風力発電、潮汐・波力発電、地熱発電などもっと良い方法があります。彼らは言います。私たちには現在の生活水準を向上させ続けるために石油とガスが必要であると。しかし、中国で見ることができるように、私たちが化石燃料を使えば使うほど、私たちの生活水準は低下し、上昇しないのです。もし私たちが現在の生活水準を維持したいと思うなら、私たちは石油やガスをやめ、再生可能エネルギーへと移行せねばなりません。

大手メディアは何をしているのでしょうか。今朝、BBC(ラジオ4)で彼らは私にフラッキングについてそれがあたかも過去10年間に存在していなかったかのような質問をしました。「フラッキングによって水源が汚染された事例がありましたか?」。それはこのような質問をしているのと同じです。「喫煙者が肺がんになるというのは本当ですか?」。大手メディアの扱いによっては、私たちはフラッキングについて話すことはなかったかもしれません。これを崩すために独立系メディアの存在が必要でした。そして私のような独立系ジャーナリストに大きな支援をしてくれた、サンダンス映画祭とHBO(米国大手ケーブルテレビ)に感謝します。

 

SI:あなたは初演の日に、ジャーナリストでありテレビ司会者であるアニー・グッドマン氏が、アメリカ先住民が主導するノースダコタ州の石油パイプラインに対する抗議活動の撮影で最近逮捕されたと話されていましたね。

フォックス:はい。私のプロデューサーのデイア・シュロスバーグは、タールサンドパイプラインの抗議活動を取材して最近逮捕されました。活動家たちは手動で緊急停止弁を動かしてこのパイプラインを停止させました。彼らはロックを抜き取りました。そしてこれは地球にとっての緊急事態ですと述べたのです。私のプロデューサーは、抗議者側の人間ではありませんでした。彼女はジャーナリストとして撮影するためにそこにいたのです。しかし彼女は、共犯者として逮捕されました。これは米国の一般的な傾向です。当局はまた映画スターのシェイリーン・ウッドリー氏も、ダコダアクセスパイプラインを止めるための米国先住民の祈りの現場をライブストリーミングしていて逮捕されました。米国憲法にはジャーナリストの保護が書かれています。それは米国憲法修正第1条と呼ばれています。なぜなら言論の自由、表現の自由にとってそれが最も重要な修正条項だからです。

 

SI:気候革命(Climate Revolution)と呼ばれている、全米で開かれる集会・音楽・映画イベントについて教えていただけますか。

フォックス:長年にわたって気候保護運動は正に科学のことで頭がいっぱいでした。そしてアカデミックな人々によって動かされてきました。彼らは人々に情報を伝えるという素晴らしい仕事を行ってきました。私たちが今必要なのは、文化に基づいた気候保護運動なのです。米国で起こっているこの政治的な革命は、非常にポジティブで情熱的です。そして多くの私たちの活動を団結させたバーニー・サンダース選挙キャンペーンに助けられたのです。それはブラック・ライブズ・マター(黒人のいのちは大切だ)、オキュパイ、気候保護キャンペーン、フラッキング禁止キャンペーン、正当な連邦最低賃金に関する戦い、単一支払者制度による医療制度、ネイティブ・ライブズ・マター(先住民の生活は大切だ)、米国看護師組合、その他多くの活動を団結させました。

この気候革命イベントは、私たちの運動と共通する側面を持つすべての活動から講演者を集めています。それから音楽があり、私の映画を見て、映画の最後にダンスをします。

それが、私たちが今必要としている運動であり、全身の運動なのです! もし私たちが自分たちの問題を解決したいと思うなら、私たちは本当に協力しなければなりません。それはグループ活動なのです。あなたはあなた一人だけでは、それを行うことはできません。そうです、コミュニティー・共同体が最も重要な価値の一つなのです。そしてつながり合い、集い、環境に目覚めることが重要です。それが、私が望んでいるものなのです——私たちがさらに目覚めることを望んでいます。

 

より詳しい情報はこちらのウェブサイトをご覧ください。

www.howtoletgomovie.com

 

 

世界を変容させる——選集

Transforming the world──a compilation

 

「世界を変容させる」というテーマに関する引用文の選集を掲載する。これはマイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』と『シェア・インターナショナル』)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものである。

 

わたしの目標は、わたしの網を海外に最大に拡げて、わたしの光の輝き出ている者たちすべてをわたしのもとに引き寄せ、その者たちを通して、働きかけることである。投げられた網には、我が友よ、あなたがたも含まれよう。世界に奉仕する願いをわたしと分かち合う者すべてを、わたしは必要とする。救助の役割を引き受けて、わたしの重荷を分かち合いなさい。世界の大変換をなし遂げていく大いなる仕事を、我が友よ、わたしと共に分かち合いなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第70信、p.202-203)

 

人々が分かち合いの原理を受け入れる用意ができるとき、すべてが可能となる。かくして生み出される信頼と尊敬の絆がエネルギーの大波を解き放つだろう。それは焦点を合わせられ、コントロールされて、世界を変容させるだろう。そうすると人間の前進と進歩を止めることができるものは何もない。そうして目覚めた人間の燃えるような精神(スピリット)を止めることができるものは何もない。生得の権利を主張して、人間は神となるだろう。

(『覚者は語る』—ユニークなるこの時—p.473)

 

マイトレーヤの到来は世界の変化を意味します。この惑星、生態系の必要についての理解の変化、すべての人々が十分に養われるような経済システムの変化、あらゆる場所の人々の間の関係の変化です。人類は一つであるということを真に理解することが、この深遠な変容の絶対的な必要性を示すでしょう。それは新しい世界をつくることです。

(『人類の目覚め』p.137-138)

 

わたしの到来はこの世を変換させる。しかし復興の主な仕事は、あなたがたによってなされねばならない。わたしは、計画の設計者にすぎない。我が友よ、兄弟たちよ、あなたがたが、輝ける真理の宮殿を喜んで築く者たちである。わたしはその宮殿の鍵をあなたがたに与える。その中に入ってあなたがたは神を識るだろう。

(『いのちの水を運ぶ者』第65信、p.193)

 

わたしたちの到来を熱望して待つ者は多いが、それを遠い未来のことと心に思い描いている。わたしたちの手が今、扉を叩いているのを彼らは知らないのか。目覚めなさい、友よ! 目を覚ましなさい。善意の働き手たちよ! 世界を変容させるために、わたしたちと共に働く者すべてを必要とする。あなた方の希望と信頼をわたしたちは慈しむ。わたしたちを見、あなた方の生活の中にわたしたちを歓迎する用意をしなさい。

(『覚者は語る』—奉仕への召集—p.151-152)

 

マイトレーヤは「一人ひとり個々の人生に尊厳と価値を付与しようとして」おられるのです。個々の人間に、転生している魂としての体験をもたらし、彼らが重要であることを、すべての魂が重要であることを、他の魂と分離した魂は一つも存在しないことを体験させようとしておられます。現在の状態がどんなものであろうとも、すべての人間が教育と食糧と、住居と医療を受ける平等の権利を持つべきであり、持つようになるでしょう。そして、生きた魂としての彼らの全可能性を成就するでしょう。

それが起こるとき、人々が、魂としての自分たち自身を認識し、自分自身の価値についての感覚、自分が重要であるという感覚が生まれ、自己尊敬の感覚が高まり、人生の中で創造的な力(フォース)となるとき、世界は変容するでしょう。今日、栄養不良で、相手にもされず、この世で極限の最低の存在に追い込まれている何千万もの人々の才能と力量が発揮されることを考えるならば、この地球に起こる変容がいかなるものかを想像することができるでしょう。

(『全人類のための世界教師』p.63-64)

 

今日非常に必要なことは、あなたがたの社会の機構の変換である。我が友よ、あなたがたの文明は、死にかかっている──いや、すでに死んでいる。その灰の中から、新しい美が育つであろう。その基礎は愛と正義と分かち合いである。これをあなたの目標としなさい、我が友よ、そして神の意味を知りなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第107信、p.319)

 

善意はダイナミックなエネルギーです。この善意と呼ばれるエネルギーは、世界の状態を変えるのに最も強力な要素の一つです。人類が普通に現すことのできる愛と呼ぶエネルギーのうちの最高の姿なのです。神の第一の相、すなわち意志によって、善をなす意志によって、それが動的になると、途方もないダイナミックなエネルギーになり、世界を変えるのです。至るところに住む一般の男女の善意が世界を変える、彼らが、その指導者たちを新しい時代に導いていくのです。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.150)

 

今日、世界中どこを見ても、わたしの民の光の輝きが見える。この者たちをわたしは頼りにする。この光のかがり火が、すべての人間をわたしのもとに連れてくる。このようにして計画は展開される。あなたがたもわたしの周りに集い、わたしの光があなたがたの燃える思いに火をつけるように、そうして、共に、この世を変換することができるように。

(『いのちの水を運ぶ者』第85信、p.250-251)

 

規模において比類のない変化が、人間の心(ハートとマインド)をつかむだろう。新しいものの猛襲の前に生き延びるのは、過去のものの中の最良のものだけだろう。日ごとの変容が記録されて、人はそれを比較し、感嘆するだろう。新しい世界は真っ昼間の輝く光の中で建設されるだろう。すべての者が、それぞれの方法で参加し、各人がそれぞれのビジョンを加えて総体に貢献するだろう。

(『覚者は語る』—新たなる奉仕—p.382)

 

マイトレーヤと覚者方の臨在が人類を大昔からの抑制と限界から解放させ、そして意識における大きな飛躍前進へと人類を活気づけるでしょう。意識的な意義のある生活が現在の混乱と疑惑と恐怖に取り代わるでしょう。内的な世界と外的な世界の両方を探究しようとする自信に満ちた、勇敢な意図が現在の(弱まりつつある)冷笑的な態度に取って代わり、そして私が本書で描写しようと試みた進化の旅路における前進を可能にするでしょう。新しい、より良い文明の台頭と新しい、より良い人類の台頭であります。

(『大いなる接近』p.426-427)

 

わたしが、あなたがたをわたしの心の中に迎え入れたように、我が愛しき兄弟姉妹たちよ、わたしを、あなたがたの心の中に迎え入れてください。そして一緒に働き、世界を創り直そう。あなたがたの社会の機構の中で、腐敗し役に立たなくなっているものすべてを、あなたがたの神性の顕現を阻むものすべてを、変えていこう。幼き者たちのために、共に道を示し、彼らのためにこの世をしっかりと保持しよう。わたしの救済の仕事に助力してほしい。世を救うためにわたしを援けてください。そして、あなたの人生の目的を成就しなさい。

(『いのちの水を運ぶ者』第50信、p.151)

 

現在の無秩序の状況の中から、マイトレーヤは新しい、より良い秩序を築かなければならない。何千万の人間の苦悩の中から、彼は新しい世界をつくり出さなければならない。

誰が、マイトレーヤの救助の仕事を援けるのか?

誰が、マイトレーヤの大義のために馳せ参じて、兄弟姉妹を助けるだろうか?

今こそ、かつてないほどに、労して世界に奉仕する機会がある。新しい世界が生まれようとしているのだ。

(『覚者は語る』—マイトレーヤのお出まし—p.568)

今日世界を取り巻く諸問題の解答を自分たちの裡に持ち、能力と見識を備えた男女の出現を、世界はもうすぐ目撃するであろう。彼らは、すべての人間の幸せを心に抱いている。時が至れば、世界の社会構造をより霊的な線に沿って再組織する仕事にいつでも取り組める用意がある。それは、もうすぐ起こるだろう。覚者方が、それぞれの役割に沿って彼らを訓練し、必要なエネルギーの刺激を供給されるだろう。彼らの名前はほとんど知られていないが、世界問題に対する彼らの影響は大きいだろう。変化への動きを開始し、それが勢いをつけて世界を一変させるであろう。

(『世界教師と覚者方の降臨』p.45)

 

わたしの使命は、すべての人間の裡に愛の原理を呼び起こすことであり、用意のできている者たちに、さらに高位の真理を示すことである。方法は単純である。すべてのための正義と自由を通して、その愛は顕される。人間の同胞愛の顕現を通して、すべてのものの本源を識ることができる。速やかにこのことに気づき、人生の目的を理解し、あなたの兄弟たちに道を示すように。そのようにして、あなたがたは世界の変換の仕事に参加できるのである。

(『いのちの水を運ぶ者』第41信、p.130)

 

平和と正義を求めて盛り上がるどよめきに、あなたの声を加えなさい。そして歴史の中におけるあなたの位置を悟りなさい。新しい時代の世界がつくられつつあり、すべての者の参加を必要とする。すべての者がこの偉大なる仕事に果たす役割を持つ。自分の志向を声高らかに表現するのに、若過ぎるとか老い過ぎているとか感じるべきではない。

間もなく、マイトレーヤご自身が新しい生き方へのこの要求を集中させて、正義と平和を求める人間の叫びに彼の洞察と経験を加えるだろう。間もなく、現在の律法の不適切さや矛盾が、諸国家を新しいリアリズム(現実感)へ押しやるだろう。そのより明瞭な光の中で、新しい時代が誕生するだろう。今日の非常に多くの人々の緊張と苦悩は新たなる希望と世界の再建への活発な参加に道を譲るだろう。

(『覚者は語る』—マイトレーヤの声—p.380)

 

人類全体としての声は本当に非常に強力です。世界の出来事に対する私たちの自由意志の表明から、どれほど強力な影響が出てくるかを知れば皆さんは驚くでしょう。私たちは自分の自由意志の間違った行為を通して多大な害を及ぼしています。同様にその正しい行使を通して多大な善をなすこともできます。それは大抵は人類自身の手の内にあります。私たちは巨大な力を持っているのです。賢明に使わなければなりません。そうすることで、マイトレーヤの正しい指導と案内の下で世界が非常に速やかに変換されるのを見ることができるのです。

(『マイトレーヤの使命 第㈽巻』p.597-598)

 

わたしは、あなたがたを新しい御国へ連れていく。わたしの周りに陣営を固め、あなたがたを待っているあの栄光を示させてください。未来の時の骨組みは、今築かれている。未来の青写真は、より明確になってくる。あの未来にあなたがたをお連れしよう、そしてあの機構の輝ける光の中に包まれなさい。わたしの祝福はあなたがたすべてと共にある。

(『いのちの水を運ぶ者』第48信、p.147)

 

 

囲み記事:

蘇る地球

——覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

シェア・インターナショナル誌2010年10月号

 

今からおよそ20年後には、地球を訪れる訪問者はわれわれの生活すべての面における変容にびっくりするだろう。過去の最良のものは保存されているだろうが、しかし新しい活気のある美が至るところに普及し、人間と彼らが住む環境の間に新しい関係が確立されているだろう。今日、何千万の人間がその中でかろうじて‘生活している’貧民街や掘っ建て小屋は永久になくなるだろう。‘人間’に対する新しい誇りが、人々の余暇と社会活動に対して同じく関心を起こさせ、徐々に人間の本質的な必要についての新しい理解へとつながるだろう。新しいテクノロジー(科学技術)が数え切れない大勢の人々を退屈で骨の折れる繰り返しの作業から解放するだろう。すべての分野における知識への要求が大学や工場や農場の扉を大きく開き、そして学ぶことへの新しい熱意が世界中に顕現するだろう。かくして、人々は転生体験の底に横たわる目的をより良く理解し、そうしてわれわれの肉体、アストラル体、メンタル体に対する必要なコントロールが増大するだろう。これが人間をイニシエーションの扉へ、そしてそのようにして完成へと導くだろう。

かくして人間は古くから続いている完成への行路に新たに戻り、そして過去のグラマー(自己眩惑)や過ちから解放されて、もう一度、犠牲の道、すなわち最高の理解と光を妨げるすべてを放棄する道をたどるだろう。人はこの単純な道から大きく迷い出し、大きな災難のまさに瀬戸際までおびき寄せたひどい物質主義によって脇道にそれたのである。しかし人々は、彼らの永遠の神性が再びそれ自体を主張して、あの断崖から引き戻したことを知るだろう。

ますます大勢の人々が、至るところで、これが本当であることを感知し始めており、そして変容の仕事に目覚め始めている。このようにして、人々は彼ら自身の責任感が補強され、それに伴って反応することを知るだろう。かくして、未来の労働者(ワーカー)たちは見いだされ、かようにして、世界はより良い方向に変化する。

まだ静かにではあるが着実に、マイトレーヤはこの過程を強化するために働いておられる。彼の恩恵をもたらすエネルギーはイースト菌のように作用して、人間の志向を持ち上げ、そして反応することのできる人々すべての決意を強化する。彼らは大勢であり、光の中の労働者(ワーカー)の大いなる軍団が築かれており、その光が世界を変容し、すべての人間のための未来を保証するだろう。

 

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。