読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

Q なぜ、あなたの師の名前を明かさないのですか。(1984/9)
A 今のところ、明かさないように彼に要請されたからです。その理由を二つだけ知っています。主な理由は、もし私が彼の名前を一般に明かせば、私が共に仕事をしているグループにも明かさなければなりません。そしておそらく彼らは注目を私の師に――テレパシーによって――しょっちゅう注ぐことになり、覚者の注目をそらすことになります。彼がそれを「ふさぐ」にせよ、それに応じるにせよ、覚者のエネルギーと時間の浪費を伴います。覚者方はこの両方とも注意深く守ります。(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』)

Q アリス・ベイリーは明瞭なチャンネルだったのですか。彼女は全然誤りがなかったということが言えますか。(1984/9)
A いいえ、また彼女自身も全然誤りがないと主張しないだろうと思います。覚者方でさえも全然誤りを犯さないと主張されません。しかし、もし覚者(ジュワル・クール)が30年間もアリス・ベイリーを通して仕事を続けられたのならば、仲介者としての彼女の正確さに十分に満足しておられたのだろうと思います。
(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』)

Q 私たちは自分で覚者方に接触することはできますか。
A いいえ、覚者に接触することはできません。何らかの理由があれば覚者があなたに接触します。まず最初に、メンタル偏極というものを達成しなければなりません。あなたの意識の偏極は高位のメンタル界になければなりません。なぜなら彼らは魂のレベルで働くからです。しかし、もしあなたが世界への奉仕に適合し、十分に客観的になり、オープンで利他的な方法で働く用意があれば、彼らはあなたに接触するかもしれません。
 接触を受けた人々は時の初めから存在します。すべての偉大な芸術家、思想家、詩人、作家、音楽家、偉大な政治家、科学の発見者たち、彼らは皆、覚者方の弟子です。彼らは覚者方の監督の下で働き、私が行っているように、内的に、主観的に魂のレベルで与えられたものに反応しています。このようにして、彼らは覚者方の仕事をこの世で実行してきました。このようにして、私たちの文明と文化は長年発展してきました。
(シェア・インターナショナル誌2023年1月号)

Q 私は何年間も、内界で覚者とか大師に接触しようと試みていますが、成功しません。これには理由があるのですか。(1984/10)
A 覚者と接触したいという単なる願望で覚者との接触ができるということではありません。志向者や弟子は、彼が覚者の仕事に役立つことができることを、才能と客観性と奉仕への願いによって示さなければなりません。「生徒の準備が整った時、師匠は来られる」という、いにしえの諺があります。
 情緒(アストラル)界における「ガイド」や「指導霊」と接触するのには、もちろん、霊媒的能力以外に特別な才能はいりません。しかし情緒(アストラル)界とのそのような接触は避けるべきであると私は思います。(『マイトレーヤの使命 第Ⅰ巻』)

Q 「スピリット・ガイド」は実在するのでしょうか。私たちの魂のことでしょうか。
A 確かに、七つのアストラル界層や低位メンタル界層のさまざまなレベルで活動する、肉体を持たない非常に多くの存在(エンティティー)がいます。彼らは物質界の霊媒や敏感な者たちを通して「導き(ガイダンス)」を与えています。この導きは、ごくありふれた些細なことから、高い志向を持つ、高揚感を与えるような教えまでさまざまです。彼らは、四つのメンタル界層のうちで最も高いレベルであるコーザル界層に存在する、私たちの魂ではありません。覚者方は、このレベルで弟子たちとコミュニケーションを取ります。
(シェア・インターナショナル誌1984年10月号)

「イリュージョン」というテーマに関する
ベンジャミン・クレームの基調講話(2003年)からの抜粋

ジュワル・クール覚者によると、「イリュージョン(錯覚)は主にメンタル的な特質であり、感情的な者よりも、より知的な者のマインドの姿勢の特徴である。彼らは通常理解されているグラマーのレベルを脱した。彼らの過ちや間違った解釈は、概念(アイデア)あや想念についての誤解である」。
 「今日イリュージョンは非常に強力であり、マインドがいくらかでも発達している数少ない人間は、しかしながらこれらの膨大な錯覚的な想念によってコントロールされている。それらの想念は、低位のパーソナリティーの生活と一般大衆の欲望的特性に根差しており、そこからいのちを引き出す」

[ベンジャミン・クレーム:]私たちはイリュージョンに取り囲まれた世界に住んでいます。世界のすべての国がそれぞれイリュージョンを持ちます。ロシアやアメリカのような大きい国ならば、国民は通常途方もないイリュージョンを持っています。彼らは支配し拡大することを求めます。大きければ大きいほど、より大きくなることを求めます。奇妙なことです。ロシアやアメリカのようなサイズの国は、あまりにも大きいので、大きくあることに疲れてしまうのではないかと思います。扱いにくく、調整が効かないように感じるだろうと思いますが、しかし彼らはもっと大きくなりたいのです。

 アメリカ合衆国と呼ばれるこの広大な土地、東西に3,000マイル(4,800キロ)、南北に2,000マイル(3,200キロ)という大きさに十分に満足できると思うのですが、そうではありません。テキサス州とニューメキシコ州、そしてカリフォルニア州の半分はどこから来たのですか。アメリカはメキシコから奪ったのです。それはすべてメキシコの領土だったのです。最大で最高になりたい、強大になりたい、優越感という想念をつくるためのこの欲望が、アメリカ合衆国の国民の大きなイリュージョンです。今日、共和党政権の下でアメリカの支配する世界的な政治経済制度をつくろうとしているようです。

 ジュワル・クール覚者はまた、すべての弟子はまず真っ先に勇気を持たなければならないと言われます。私たちが勇気を持つまで世界は決してイリュージョンを取り除くことはないでしょう。真の弟子の義務の一つは、世界に存在する権威に対して、それが科学、宗教、政治あるいはいかなるレベルのことであろうとも、自分たちが反対だと思うこと、それらについてより明確に見通せることについては、公に声を上げることである、とジュワル・クール覚者は言います。

 もし彼らが間違っていると思うならば、弟子にとってそれを指摘することは義務であります。もし弟子たちがただごまかして、そのテーマについて見解を持たず、それ以上に良い、より明確な、より真実なものを提示できないのならば、それは名ばかりの弟子であります。真の弟子とは恐怖心を知らない弟子です。それがすべての弟子たちにとって第一に重要なことです。

 ジュワル・クール覚者によれば、グラマー(幻惑)を克服する唯一の方法はメンタル体を通してであり、メンタル体を通して魂によってグラマーが明らかにされます。「グラマーやイリュージョンが存在することを認知することだけでも進歩である。人類の大多数はそれらの存在にすら気づかない」と彼は述べています。ほとんどの人と、ただ話をするだけでこれが本当だということが分かるでしょう。ほとんどの人は、自分がグラマーとイリュージョンの中に生きていることに全く気づいていません。

「今日多くの善良な人間がこれを見ない。彼らは自分たちのグラマーを神聖視する」。神聖視するのですよ。それは素晴らしいものだと思っているのです。「そして彼らはイリュージョンを自分たちが勝ち得た素晴らしい所有物と見なす」
(『グラマー ──世界の問題』より)

 人々は政党や組織に加わります。あるいは組織されていないグループに加わり、自分たちを権力ある地位に置いて、それを組織に変えてしまいます。それが彼らに自分が強力だとか重要だというイリュージョンを与えます。コントロールするための隠れた方法です。それがすべての社会を支配する主要なイリュージョンです。
 すべての政党が、すべてのいわゆる霊的精神的なグループが、至るところのあらゆるグループが、自分たちがコントロールできるような状況に引き付けられます。グループ全体としてはそうではないかもしれませんが、グループの中の個人がそうなのです。そのコントロールが彼らにパワー(権力)の感覚を与えます。彼らが欲しいのはパワーであり、政治的、精神的、宗教的性質の奉仕を提供していると思っているのですが、そうではありません。意識しようがしまいが、彼らはパワーを追いかけます。それが大きなグラマーであり、巨大なイリュージョンです。

 宗教、政治、社会、科学、あるいはアカデミックな世界であろうと、自分の特定のグループの中で地位を獲得しようとし、そしてそれを保持しようとして闘いながら、彼らは何年もの月日を浪費するかもしれません。考え得る限りのあらゆる制度や集団が、今日絶えずつきまとうこの問題を抱えています。

 ジュワル・クール覚者は言われます。「イリュージョンとは、限られた理解と唯物的知識が真理を解釈し、それを想念の曇りの背後に覆い隠す様式である。それらの想念は、それが覆う真理よりもずっとリアル(本当のよう)になり、その結果、人間のリアリティ(実相)をコントロールする」

 世界には多くの問題があります。しかし意識について問題なのは、まさに教育があればあるほど、専門分野でより進んでいればいるほど、その人はより深くイリュージョンの中にはまり込んでいる傾向があるということです。なぜならそのような知識や学問が、コントロールしたいという欲望に対する場を提供するからです。宗教であれ、政治であれ、アカデミックであれ、それらの組織制度が、人に、より一層の権力とコントロールを発揮できる地位に向かって、より高く昇進していく構造を提供します。

 彼らは職業において出世して、その制度の中で権力の地位に就き、物事や金や人間をコントロールする才能に長けていきます。これがペンタゴン(国防総省)から世界の株式取引所まですべてを取り囲む主要なグラマーです。これが同じグラマーであり、同じイリュージョンなのが意味深いです。お金を儲けることが幸せをつくり、もっと儲ければより大きな幸せをつくるという考えは想念です。もしあなたがどうしようもない環境にあり、食べたり、着たり、子供たちを教育することもおぼつかない状況にあるときには、もちろんもっとお金を得ることで、そのストレスは緩和されるでしょう。しかし百万長者になる必要があるという考え、そして百万長者になれば、今度は億万長者になる必要があり、そうなる方法は株式市場に投資することだという考えはイリュージョンです。……

 これらの想念が私たちの人生をいっぱいにし、曇らせています。それは一時の空想ではありません。私がイリュージョンについて語ったことすべてがいま起こっていることであり、大多数の人の人生のほとんどの時間を構成しています。
さらに、おそらくこれはもっと悲惨だと思いますが、「この形のイリュージョンは、弟子たち、そして最初の2段階のイニシエーションを受けた者たちの間にますます広がりつつある。……彼らが達成したことの重要性が彼らの上に浴びせられ、そして彼らの責任と知識についての感覚が増大する。彼らはそれらを過剰評価し、自分の使命および自分自身を人の子たちの間でユニークなものと見なし、認知を求める内的主観的な要求が入り込み、そうでなかったならば実りある奉仕であったものを台無しにする。パーソナリティー(肉体人間)を強調するものはどんなことであれ、魂が低位人間を通して注ぎ込もうとする純粋な光をいとも簡単に歪めることができる。パーソナリティーが請け負った使命や任務に注目を引こうとするいかなる努力もその使命から注意を逸らすことになり、任務を遂行する障害となる。そしてその弟子は彼を通して愛が注ぎ入り、光が輝くことのできる純粋な回路以外の何ものでもなくなるときまで、その任務の成就は延期される。(愛と光が)彼を通して注ぎ入り、そして輝き出るということは自然に起こらなければならず、自己についての言及は一切含まれない」。
(『グラマー ──世界の問題』より)

 私は、特定の個人によって導かれ、1年か2年くらい世に名を馳せたグループのことをしばしば耳にします。アメリカではよくそれを見かけました。1980年以降、私がアメリカに来るたびに、大きなグループを率いた有名な“グル”とか教師について聞かされ、たまに彼らに会ったこともあります。彼らは田舎や山などの美しい、素晴らしい所に別荘を贈られて、そこに住んでいるかもしれません。……6カ月か1年くらい経つと、もうそのグループについて何も耳にしないか、あるいは彼らには何か問題があり、例えば40万ドルも無駄使いして、後援者が建物を取り上げたとかという噂を聞かされます。怪しげなビジネスは、特にお金に関わるものはいつも存在します。……

 おそらくグループを始めた人は奉仕の感覚を持っていたか、あるいは何らかの“体験”があったのかもしれません。アストラル的な感受性を持っていて、おそらくアストラル界の第5か第6レベルの霊存在と接触があって、そのレベルでの極めて素敵なはっきりとした思考やアイディアを受け取っていたかもしれません。そうするとそのレベルに反応できるタイプの人々が引き付けられるでしょう。しかしそれはもっと明瞭さを求め、外的な現実の世界にもっと関連のあることを要求するような人々ではないでしょう。ですからそのグループはひとりでにつぶれてしまい、それについてもはや何の噂も聞くことはなくなります。それが繰り返し繰り返し起こります。……

 もっと劇的なものになると、全員が自殺した、毒を飲んだ、お互いに撃ち合ったとかいうニュースを聞きます。あらゆる恐ろしい物語が異様な“霊的”グループの歴史を飾っています。しかしその“霊的”なるものの99パーセントが、巨大なイリュージョンに基づいているのです――創始者とそして創始者に従って、火の中、山の中、死だろうと、どこへでもついて行った人々のイリュージョンです。
(『生きる術』)

[ジュワル・クール覚者の引用句はすべて、アート・ユリアーンス編纂『ポンダー・オン・ジス(Ponder On This)』の「イリュージョン(錯覚)」の部分より抜粋した]

2025年11月号目次

 

覚者より  ベンジャミン・クレーム筆記
正義は神聖なり

今月号の内容概説

視点
元国連人権高等弁務官
ゼイド ・ラアド・アル・フセイン氏からのメッセージ

仮想知性——第一部
チャールズ・アイゼンシュタイン

私たちの問題への解決策:
「三つのゼロの世界』 -書評
ミッチ・ウィリアムズ

グレタ トゥーンベリさんのスピーチ
イスラエルによる拘束後、 初の声明

憎悪の政治
グラハム・ピープルズ

ジェーン・グドール博士への追悼

時代の徴
神の手か? 他

気候変動に関する
教皇レオ14世の最初の演説 他

バルバドスのミア モトリー首相による第80回国連総会での演説
真実の危機
「世界はリセットを必要としている」

声を上げ、行動を起こす勇気 -選集
The courage to speak out and take actiona compilation

『極右を倒す方法 憎しみではなく希望から学ぶ』
ニック・ロウルズ著/ フィリス・クレームによる書評

アメリカ全土で数百万人が 「王様はいらない」 デモに参加する

刑務所内で読書する権利を求めて闘う(第二部)
ジェイソン・フランシスによるデイブ・“マック”・マーキス氏へのインタビュー

編集長への手紙
素晴らしい香り他

マイトレーヤの手

正義は神聖なり

──覚者より

ベンジャミン・クレーム筆記

正義は神聖なり。正義は人間の世界に神の調和をもたらす。この聖なる均衡(バランス)から取り残された何百万の人間がこれを切望する。鏡が人のイメージを写すように、正義は神の特性を映し出す。時の無法の度合いは、世界にある不正義の度合いで測られる。そして今日、不正義が大手を振って、あらゆる面で貧困な者たちにつきまとう。

法律的には、正義が社会の規則や犯罪や処罰の分野を支配する。しかし、根本的に正義とは神の法に関連することであり、それは調和と正しい関係に向かって働く。すべての不正義が、それがいかに些細であろうと、総体に対して不調和をもたらす。今日すべての地において、不正義が存在する領域があまりにも大きいので、完全な破壊を防ぐために非常手段が必要とされる。

不正義は人間の聖なる可能性の否定であり、人間を人間から分離させ、人類を神から分離させる。世界中の多くの人間が、長い間の不正義と搾取と圧制から解放されるために、ついに彼らの祖先によって担がれたくびきを取りはずすために、苦闘している。わたしたち、見守る霊ハイアラキーは、彼らの闘争を推奨する。なぜならわたしたちは、それをすべての人間の裡に宿る自由と正義を切望する「聖なる閃光」の表現として見るからである。わたしたちは慈悲をもって彼らの苦境を見守りつつ、わたしたちの手を貸す。すべての人間が神の恩恵の分け前を得る平等の権利があることを否定する者がいる。そのように否定する者は分離した自己の声にのみ耳を傾け、彼らが持つもので神から来ないものは何もないことを忘れている。人間が裡なる神の声に耳を傾けるとき、分かち合いと正義が人間の病に対する唯一の答えであることを知る。

今日その聖なる神の声に耳を傾ける者はますます増えている。すべての側に、奪われた者のための代弁者(スポークスマン)が現れている。正義を求める叫びは増大し、間もなくその声は最高潮にふくれ上がり、過去を代表する者たちから発せられる慎重を呼びかける叫びはかき消されるだろう。

世界は一つであるのに、いかで二つの世界が存在し得ようか。法はすべての人間に対して同じであるのに、いかで分割があり得ようか。やがて人間は、大勢の人々の苦しみは総体の病であることを理解し、そして正義のみがその治療法であることを理解するだろう。援助は、今は欠くことができないものであるが、それは答えの半分しか提供しない。人間の心(ハート)の園に正義が完全に開花しなければならない。そしてそれがすべての人間を自由にする。

正義が、人間が自分自身を神として知ることのできる条件をつくり出す。愛において兄弟とつながり、自分の未来を勇敢に自分の手の中につかみ、それを神の青写真に沿って形づくることができる。多くの者が現在、そのような未来を欲している。そうした総体のビジョンを持つ者は幸いであるが、しかし努力と労働なしには、正義と愛と喜びを顕現してそれを実現することはできない。

未来に向かって進むとき、これらのステップを一人で踏む者はいないことを記憶しておきなさい。すべての人間が兄弟同胞として、本源に直接つながる経路に沿って進まねばならない。まさにその本源から正義は輝き出て、人間を調和と愛のうちに結び付ける。

(シェア・インターナショナル誌1984年5月号)

今月号の内容概説

今月号では、インスピレーションを受けるとともに与えている人々のグループを集めた──ディナーパーティーで語り合うような、素晴らしい対話になるだろう。彼らの声は誌面を通して読者に語りかけ、私たち一人ひとりの裡にある最高のものに対し、立ち上がり、声を上げ、可能な場所と時において行動を起こすよう促し、活気づけ、呼びかけている。そうした賢明で勇敢な言葉、私たちの人間性への、共通のハートと希望への、力強い呼びかけを引用したい。
「世界は一つであるのに、いかで二つの世界が存在し得ようか。法はすべての人間に対して同じであるのに、いかで分割があり得ようか」――ベンジャミン・クレームの師
「過去のものに固執するのではなく、あるべき姿を形作らなければなりません」――アル・フセイン(元国連人権高等弁務官)
「行動を起こし、私たちには物事を変えることができると認識するのは大切なことです。それが他の人々の行動を促し、私たちは独りではなく、私たちの行動がさらに物事を変えていくことを知ることにつながります」――ジェーン・グドール(霊長類学者、自然保護活動家、人道主義者、国連平和大使)
「私は皆さんが、正義、自由、平等を求める世界的な蜂起に加わり、政府や機関に強力な圧力をかけるよう強く求めます」――グレタ・トゥーンベリ(気候活動家、人権擁護者)
「真実と信頼が欠けると、法は茶番となる。ニュースは見せ物となる。科学は単なる意見の一つにすぎなくなる」──ミア・アモール・モトリー(バルバドス首相)
「恐怖心が行動を妨げます。もしあなたがすべては良くなるだろうという確信を持つならば、あなたの行動を抑制する恐怖心から解放されて働くことができます。あなたが全く行動しなくてもよいということを意味しません。それと逆です。あなたが信頼して、恐怖から解放されればされるほど、より役に立つことができ、あなたの行動の範囲もより大きくなるのです」──ベンジャミン・クレーム
「普通の人々は、地域社会をより良くするために、繰り返し素晴らしいことを行っています。……希望はより良い明日への導きの光となるはずです」──ニック・ロウルズ(「憎しみではなく希望を」創設者)
「やがて人間は、大勢の人々の苦しみは総体の病であることを理解し、そして正義のみがその治療法であることを理解するだろう」──ベンジャミン・クレームの師
11月号に掲載されたこうした声は、日々の喧騒を超越し、人々と地球のための行動を通じて希望を差し出している。

マイトレーヤの手

「私の助けはいつでもあなたがたの意のままである。
 ただ求めればよいのである」

マイトレーヤの手形

「わたしの手があなたがたを導き、保護する」
(マイトレーヤからのメッセージ第90信)

 2001年10月号に、手の写真が1ページ全部を使って掲載された。これはマイトレーヤの手形の写真であり、バルセロナのバスルームの鏡に映されたものである。ベンジャミン・クレームがこの現象について説明した。

 それは素晴らしい手形です。それは「リアル」であり、3次元的です。それは磔の後のイエスの身体を包んだトリノの聖骸布の痕跡のようです。それはまた、途方もない治癒の特性を持ちますが、しかし、マイトレーヤの手の場合はエネルギーは写真の中に宿っているのではありません。あなたの手をその上に置くか、あるいは単にそれを見てマイトレーヤからの治癒や祝福や援助を願えば、マイトレーヤからそれが喚起されます――カルマの法則に応じて。フォトコピー(写真複製)も同じように働きます。
 これは途方もないことです。それによってマイトレーヤのエネルギーが、援助が、それを願う誰にでも、何らかの方法で利用できるからです。

2025年10月号目次

  

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
一対の極

今月号の内容概説

視点
これは必然であった
グラハムピーブルズ

私たちの問題:
『ザ・ラケット』-書評
ミッチ・ウィリアムズ

ブガの球体
ダグ・グリフィン

条件づけから自らを解放する-選集
Freeing ourselves from conditioning-a compilation

重い心でビオラに向き合う

書評
「私たちは孤独ではない」
『隠された真実─禁断の知識』 今こそ知る時 (第二部)
(著) スティーブン・グリア博士
コルネ・クワテル

飲み水が不足する世界?

時代の徴
笛吹き 他

世界の貧困層にとって歓迎すべき進歩

ガザの映画 『ヒンド・ラジャブの声』

グレアム・マクストン著
『西洋的思考の愚行 : 叔父からの手紙』
フィリス・クレームによる書評

銃の恐るべき怒り:
世界的な武器取引きが世界を破滅させている現状と私たちにできること
書評と議論 (第二部)
ポーリン・ウェルチ

刑務所内で読書する権利を求めて闘う (第一部)
ジェイソン・フランシスによるデイブ・“マック”マーキス氏へのインタビュー

指導者が失敗したなら、 私たちが行動する―グローバル・スムード船団
エリッサ・グラーフ

直観的で霊的な知性―魂が私たちにインスピレーションを与えるとき 第二部
クロード・シャボッシュによるヴァレリエ・セギャン氏へのインタビュー

米国に関するマイトレーヤの見解

読者質問欄

一対の極

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人間が初めて地上に出現して以来、その歴史は争いと葛藤、侵略と戦争の歴史であった。これらの傾向が優勢を占めなかった時代はほとんどなく、それが人間の本質的な特性を表しているように思えるほどである。しかるに、あらゆる証拠が見られるにもかかわらず、それは決してそうではない。では、なぜ人間は自分自身についてそのように歪んだイメージを提供するのか。無秩序な行動や破壊的暴力を行うこの能力は、いずこより出てくるのか。
 人間は本質的に魂であり、神の完全なる反映である。言い知れない永いあいだ、数え切れない多くの転生を通して、人間の魂はその聖なる特質を時間と空間の中で表現することを求める。魂は物質界における己自身の対応物をつくり、それ自体の完成に向けて進化していくために必要な手段を賦与した。このようにして、神の大計画は成就されていく。
 この発達への鍵は志向(アスピレーション)である。すべての人間に内在するものは完全無欠への願望であり、善きもの、美しいもの、真なるもの──すなわち魂の属性──を表現したいという衝動である。行動がいかにぐらついたものであろうとも、それがいかなる表現方法をとろうとも、より良いものへの欲求を持たない者は誰もいない。裡にこの願望を持たない者はいない。
 それでは、人間の逸脱を、暴力や憎悪をどのように解釈すればよいのか。
その答えは、人間の独特の位置、すなわち霊と物質の出会いの場にあり、そしてそれが同時に存在することで発生する緊張にある。人間は永遠の魂であり、それが物質の中に飛び込んで、そのために物質が強いる限界に従属させられる。完全を求める人間の闘いは、これらの相対する二つの極にある特性を完全なる和合と解決に導くことを伴う。
 繰り返される転生を通して、進化の過程が徐々にこの目的を達成し、ついに物質(肉体人間)の特質と輝きが霊(スピリット)のそれと一致するようになる。そうして大計画は成就され、またもう一人の「神の子」が家に戻るのである。
永いあいだ、物質の優勢が魂の主要な表現を阻み、進化の速度は遅々としたものであった。やっと永い時を経て、人間の特質の相対する極が解決を見るとき、両分法〔*〕は単にそのように感じられるだけであり、対立は非現実のものであることを人は認識するだろう。そうすると人間は、すべてが一つであることを、霊と物質は唯一なる聖なる総体の二つの様相であり、過去の限界は単なる幻覚にすぎなかったことを知る。
 相対立するものの闘いと、それに続いて起こる摩擦なしには、人間の進歩はまさに遅々としたものであろう。摩擦は火であり、それが人間をその道に押しやる。志向は光であり、それが人間を絶えず向上へと招く。このようにして、人は、やがて、物質の限界を放り捨てて、その裡に霊の輝きを賦与する。人間の任務は物質を霊化し、すべての王国においてこの惑星の資質を天帝(ロゴス)の完全なる反映にしていくことである。この惑星はロゴスのからだである。葛藤や戦争、暴力や憎悪は、人間がその本当の特質をいまだ実演することができないために現れるのであり、通り過ぎていくものにすぎない。人間の真実が支配し、その美が輝き、善がすべての者の視界に顕される時が急速にやって来つつある。
(シェア・インターナショナル誌1989年7月号)

〔*〕:両分法=物事を対立的な概念に二分する論法。

今月号の内容概説

 今月号は、人類の善と悪、極悪と優しさ、そして最高の美徳を浮き彫りにする力強い内容となっている。読者の皆様がこの10月号によって鼓舞されることを願う。
 今月号の誌面には、読者に希望を与えてくれる内容が掲載されている。例えば、ベンジャミン・クレームの師による「一対の極」という記事には、次のような慰めとなる言葉がつづられている。「すべての人間に内在するものは完全無欠への願望であり、善きもの、美しいもの、 真なるもの──すなわち魂の属性──を表現したいという衝動である。行動がいかにぐらついたものであろうとも、それがいかなる表現方法をとろうとも、より良いものへの欲求を持たない者は誰もいない。裡にこの願望を持たない者はいない」。この言葉は──日々の現実を目の当たりにすると──同胞の人間の本性は最悪だと信じてしまいがちになる現代において、どれほど慰めとなることか。同じ記事の後半では、「葛藤や戦争、暴力や憎悪は、人間がその本当の特質をいまだ実演することができないために現れるのであり、通り過ぎていくものにすぎない」という考え方が示され、いっそうの心の安らぎが得られる。
 いくつかの書評や特集記事では、人類が真の神聖な存在としての潜在的可能性に到達するのを阻む、根深い問題の根源を解き明かしている。グラハム・ピーブルズ氏は「視点」の記事で、「新自由主義は本質的に分断的で不公正であり、したがって平和や社会正義をもたらすことはできない」と記している。私たちが樹立したこの世界秩序と政治経済システムは、抑圧や、仕組まれた政権交代、侵略、最も残忍な戦争によって維持されてきたため、いずれはこのような事態になるということを、私たちは認識すべきであった。こうした主張の真実性は、ミッチ・ウィリアムズ氏の著書『ザ・ラケット──反骨のジャーナリストがアメリカ帝国に挑む』で裏付けられている。同書の最終段落では、私たちが自らを救うためには、こうした陰謀を暴き、理解しなければならないという考えが強調されている。「秘教的な観点から見ると、経済と政治の領域に蔓延するこの問題は、蔓延する物質主義の分離や利己主義、貪欲さを象徴し、より霊的な人生観を体現する統合、共有、そして協力に反抗するものである」。グレアム・マクストン氏の新著、『西洋的思考の愚行』というタイトルの本は、私たちの思考そのものが誤っており、導き出される結論も誤りだと指摘する。意識の座はどこにあるのか、と彼は疑問を呈している。脳なのか、それとも……? 彼はやがて、一体であるという感覚に到達する。「宇宙全体が私たちの中に存在している。それは、私たちの周囲で発展し進化している、生きた、意識ある宇宙である」
 マイトレーヤによる米国の現在の傾向についての洞察は、読者に強い衝撃を与える。その一方で、御自身による分析や他の思想家たちの分析を通じて解決策も示している。
 ガザへと向かっている船団のことも取り上げられているが、本号が読者の郵便受けに届く頃には多くの出来事が起こっているだろう。ガザについてのドキュメンタリー映画『ヒンド・ラジャブの声』では、亡くなった家族に囲まれた子供の最後の絶望的な数時間について知ることになる。
 ポーリン・ウェルチ氏は軍産複合体の影響について論じ、ジェイソン・フランシス氏のインタビューでは、刑務所における読書の重要性に関する興味深い洞察が明らかにされている。
 ベンジャミン・クレームの師は、人間が本来持つ神聖な可能性を最大限に発揮して生きるという、究極の目標の達成について次のように述べている。「人間は永遠の魂であり、それが物質の中に飛び込んで、そのために物質が強いる限界に従属させられる。完全を求める人間の闘いは、これらの相対する二つの極にある特性を完全なる和合と解決に導くことを伴う」

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けてきた。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したい。

代弁者──その働き、覚者との関係、相対的な有用性と信頼性

以下の「代弁者」についての質問は、2013年と2014年にベンジャミン・クレームが答えたものであるが、当時は掲載されなかった。質問者は「代弁者」の特定の体験について述べているが、その人物はベンジャミン・クレームの師によってイエス覚者の代弁者であることが確認されていた。

Q:「代弁者」とは何ですか。その背後にはどんな過程があるのですか。
A:誰かの代わりに話す者です。もし覚者が誰かに何かを知ってほしいとか何かを言いたいと思ったとき、可能ならば自己創造による肉体、マヤヴィルーパによって直接話をされます。そのような形でエネルギーを使うことを望まないときは、ある段階の弟子に頼み──必ずしも彼に密接な者とは限りません──その人物に彼に代わって話をしてもらいます。覚者は情報を出す多くの方法を使われ、後になって正確にどの方法が用いられたのかを言うのはしばしば非常に困難です。

Q:「代弁者」は常に「代弁者」であるとは限らないと私は考えています。つまり、あるときには「代弁者」であり、あるときにはアリス・ベイリーやあなたの本を学ぶその人自身であると。それは正しいですか。
A:そういうこともあり得ます。それはどの種類の「代弁者」が使われるかによります。覚者により近い場合もあれば遠い場合もあります。私が知っているある場合には、覚者は訪れるグループにとてもよく知られた人を使って、その人自身が話すのですが、時々、直接的あるいは間接的に、ある情報について知らせるように頼まれます。このような弟子の中には秘教の教えにとても詳しい人もいるかもしれませんし、比較的初心者の段階でこの代弁者の役割を初めて演じる人々もいるかもしれません。

Q:なぜイエス覚者は代弁者を使うのですか。なぜ彼自身が来ないのですか。
A:彼の時間とエネルギーの節約のためです。平均的なグループ・ワーカーにとって重要な問題のすべてが覚者のエネルギーの多くの消費に値するとは限りません。期待しすぎないようにしなさい!

Q:「代弁者」はかなり進歩した人ですか。それともあらゆる人が「代弁者」になり得ますか。
A:代弁者は覚者によって選ばれます。

Q:「代弁者」は覚者とテレパシー的な接触を持っていますか。
A:そうである場合もありますが、常にではありません。

Q:「訪問者」は、イエス覚者が彼を通して語っていることに気づいていますか。
A:あなたが考える事例においては、彼は気づいていました。

Q:なぜイエス覚者はある時にはご自身で来られ、ある時には弟子が、またある時には「代弁者」が来るのですか。
A:彼がそれを選びます。

Q:何年か前、パトリシア・ピッチョンがマイトレーヤの「代弁者」と話をしました。これらの「代弁者」を比べていただけますか。
A:それは非常に異なっています。「側近」と呼ばれたロンドンの人物は、マイトレーヤが知らせたいと思ったことを伝えるために使われました。彼は「代弁者」であると共にマイトレーヤの近しい側近でした。

2025年9月号目次

  

覚者より ベンジャミン・クレーム筆記
協力の術(すべ)

今月号の内容概説

視点
イスラエルのサール外相への公開書簡
ジェフリー・D・サックス

地上で最も重要なテーマ: 世界平和

「もし私の言葉があなたに届いたなら••••••」 ――アナス・アル=シャリフ

あなたが決める 「あなたの党」

イスラエルについて話す時にどうすべきか
サビナ・クレシ

メアリー・ロビンソン氏とヘレン・クラーク氏による声明
2025年8月9日~12日、 エジプトおよびラファ国境検問所訪問後

世界情勢
ICJ 勧告意見書 : 各国は気候変動に対処しなければならない 他

直観的で霊的な知性─魂が私たちにインスピレーションを与えるとき 第一部
クロード・シャボッシュによるヴァレリエ・セギャン氏へのインタビュー

書評
「私たちは孤独ではない」
『隠された真実─禁断の知識』 今こそ知る時(第一部)
スティーブン・グリア博士 (著)

広島への原爆投下から80年─平和はもはや単なる選択肢ではない
エリッサ・グラーフ

塩水で分解可能なプラスチック

量子物理学: 波動と粒子 (第二部)
ドミニク・アブデルヌール

書評と議論 (第一部)
銃の恐るべき怒り :
世界的な武器取引が世界を破滅させている現状と私たちにできること
ポーリン・ウェルチ

間違ってはいたが、正しい点もあり 訂正

認識し、目覚め、心が開いていることの大切さ-選集
The importance of being aware , awake and open – a compilation

読者質問欄

シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向――政治的と霊的――を統合する。