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ジェレミー・レント氏との会話

意味とつながりの探求
フェリシティ・エリオットによるインタビュー

ジェレミー・レント氏は、現在の持続可能性の危機へと文明を追い込んだ思考パターンについて研究する著作物の筆者である。また、人類が持続的に繁栄することを可能にする世界観を追求する非営利の「リオロジー研究所」の創設者である。著書として『パターン化する本能(The Patterning Instinct)』と『人間の魂のレクイエム(Requiem of the Human Soul)』がある。フェリシティ・エリオットが今年9月に彼と会話した。

シェア・インターナショナル(以下SI):本誌の読者は、5月号に掲載されたあなたの記事により、あなたのことをかなり知っているでしょう。そのタイトルは「文化的転換──実り豊かな未来へと人類の道を再び方向づける/より深いつながりの感覚に基づく新たな世界観を構築すべき時」です。人類は変わらなければならない、方向を変えなければならない、と示唆しているようです。支配的なメタファー(象徴)と、私たちが自分たちを定義する方法をおそらく変える必要があるだろう、と。
ジェレミー・レント:あなたが今おっしゃったことに少しだけ変更を加えたいと思います。私の見方は、人類が変わらなければならないということではなく、人間としての私たちの中核にある価値観をより忠実に反映するように、現在の文明の根底にある価値観が変わる必要があるということです。76億人いる私たちすべてを集団として見れば、私たちを本当に人間的にしてくれるものだが、この文明の様々な傾向によって私たちから切り離されてしまった本質的価値観と再びつながる必要があると思います。

SI:それは少しの変更以上のものですね。それはとても大切なことで、あなたのご意見はよく分かります。あなたが表現されているような、私たちの本質的価値観を再定義する必要についてもっと話していただけますか。
レント:私たちの文明は最も深いレベルで、「分離」対「つながり」というたくさんの層に基づいています。根底にあるこの「分離」対「つながり」という概念を見る必要があります。最初にどのように進化したかを見てみるなら、私たちを人間にする最初の出発点として考えることのできる確かな分離があります。分離した自己であることについての認識や、文化や言語を発達させ、道具を作り、自然界を支配し始める能力につながるような概念的意識の発達などです。

SI:ジェレミーさんはさらに、農業の発展に伴い拡大したような他の主要な分離の瞬間を描写しました。それはお互いや自然界からの分離を人々に経験させる原因となったものでした。しかし、主要な変化──つまり二元論的思考の隆盛──は古代ギリシャにおいて生じたと述べておりました。
レント:それは特異な一歩であり、その当時までのあらゆる他の思考と異なっていました。現実を分裂した宇宙として捉える二元論的な考え方でした。別の次元にある完璧で永続的な宇宙と、その一方で、汚れていて生き物が死滅する世俗的な領域があるという概念です。それは常に変転しており、そのために信頼することができません。プラトンはそうした概念を結晶化させましたが、彼だけがそうしたわけではありません。こうした初期の思想家とともに、人間もまた分裂しており、魂と肉体は分離しているという概念が生まれました。この永遠の魂が私たちを神と結びつけて私たちを完璧にする、それは不滅の存在であり究極の善である、といった概念です。それに対して、肉体は悪いものであり汚れています。死ぬとき、魂は肉体という墓から解放されます。そのようにして魂は再び永遠へと戻ることができます。このことが意味するのは、私たちが行う必要のあることは肉体を離れて魂を完成させることだという概念です。

SI:したがってそれは、分離があらゆる生活の様相に対して分極効果を及ぼしているという問題なのですね。
レント:はい。それに加えて、人間はこの分離を抱えているという概念と、私たちを神聖にするのは魂だということをいったん受け入れるなら、このような理性的な魂を持たない自然界の残りのものを見るとき、論理的にはそれ(自然界)を神聖ではないと考え始めなければなりません。これこそが、キリスト教の二元論的な宇宙論体系へとつながったのです。それは世界を神の聖なるドラマの一種の機械的な舞台と見なしました。肉体はまたもや分裂しており、魂は永遠の救済を求めようとします。一方、肉体はあらゆる種類の誘惑をもたらすものでした。したがって、それは別のレベルの分離と二元論でした。それは科学の革命へとつながりましたが、それもまた別のレベルの分離でした。そうした二元論的な思考からデカルトが生まれ、デカルトの考え方が生まれたのです。それは分離を全く新しいレベルへともたらすものでした。

SI:それはもちろん、必ずしも否定的なものではありませんでしたね。
レント:そのとおりです。科学の革命から生じたものが悪いと言おうとしているのではありません。あらゆる種類の驚くべき恩恵が、巨大な進歩がなされた数世紀の間にこうした概念から生じました。例えば、私たちはいま驚くべき知識を手にし、科学的な探求を行っています──それは途方もないことであり、それに対して大いに感謝してもよいでしょう。

SI:おそらく科学は幾つかの点で行き過ぎてしまった、もしくは、私たちの生活の特定の要素と様相を強調し過ぎてしまったと言えるのではないでしょうか。
レント:そうですね。科学は人間の力の感覚、自然界の見方のいっそうの不均衡にもつながりました。私たちは現在、自然界は機械にすぎないという見方をしています。

SI:さらに、私たちは自然界を支配し、征服しているという見方ですね。
レント:まさしくそのとおりです。私たちは征服します。基本的に、自然界は私たちが調査し、その中の細部に至るまで理解し、それから征服するための機械となっています。

SI:こうした概念を他者や他国、他の文化に広げていくのは容易だったのですね。
レント:はい。それは世界の残りの部分を「征服する」ことへとつながりました。そのため、ヨーロッパ文明は、自分たちが動物とはかなり異なっているのと同じくらい、他の文化とかなり異なっていると思い込みました。そして、他の文化は「原始的」だと見なされました。

SI:そして劣っていると見なされたのですね。
レント:他の文化は啓蒙される必要があり、この自分たちのレベルまで引き上げられる必要があると見なされました。したがって、経済的な観点からは信じ難い不均衡のある世界へと今やつながっている不均衡が見られるわけです。世界の最も裕福な6人が世界の全人口の貧しい方の半分と同じくらいの富を所有しています。
さらに、もちろん、私たちが環境の中につくり上げてしまった不均衡も指摘すべきです。気候崩壊による災厄が迫っているだけでなく、森林破壊から始まって海洋生物の絶滅、急速なペースで進む飲料水の枯渇、表土の喪失に至るまで、非常に多くの持続不可能な状況があることを私たちは今や知っています。それは目に見える実質的にほとんどすべての場所にあります。「オーバーシュート(行き過ぎ)」と言われるほど、地球の資源を破壊しています。文明の崩壊となるかもしれないものへと、あるいは裕福なエリート層の分裂と、残りの人類にとっての本質的な崩壊へとつながるかもしれないものに向かって突き進んでいます。

SI:実際に、その分裂、二元性の結果を目にしています。それは、あなたが描写されたように歴史を通じて維持され変化してきたものです。そして今は、両極端に面と向かい合う時点にいます──惑星の資源の極端な乱用、富とひどい貧困という途方もない両極端です。何かが変わる必要があるのは明らかです。
レント:私たちのほとんどは、文明の崩壊というアイディアを目も当てられない状態だと見なすでしょう。この文明に批判的な者たちでさえそうでしょう。崩壊に由来する大量死と人類史上最大の災厄を実際には誰も目にしたくありません。私たちのほとんどは、裕福なエリート層を別にすれば、このような分岐については根本的に道義に反するものだと感じるでしょう。人類の大半はこの崩壊をただ耐えるしかない一方で、少数の大金持ちは自分たちが期待するテクノユートピア(科学技術による理想郷)へと引きこもるでしょうから。

SI:事態がそのような成り行きをたどる必要はありません。たぶん、それによって人類は団結するのではないでしょうか。
レント:もし中核にある基本的な人間的価値観から始め、他の人々と相互につながり合っていることを認識し、私たちが実際に自然界の一部であることを認識するならば、私の考えでは、ある枠組みを発達させることができます。それは私がますます考えるようになってきているもの、私が「エコロジカル文明」と呼ぶものの枠組みです。言い換えれば、自然界とのつながりの感覚の上に築かれる違った種類の文明です。その文明においては、人間は自然の生態系の中で独特であるけれども持続可能な役割を担っていることが認識されます。そのようにして私たちや周りにいる人々は、自分の潜在能力を最大限に発揮することができ、しかもガイアの生態系全体が栄えることができるような社会を創造するために働くことになります。それは私たちが行く必要のあるところです。

SI:私たちが完全に相互につながり合ったシステムの一部分であることや、惑星そのものを含めて地球上のすべての生命形態は相互に依存し合っており生きていることを、大勢の人々が当然だと受け止めています。認識の変化の引き金を引いているものは何でしょうか。自然界を搾取し誤用してきた悲劇的な状況にただ目覚めたということなのでしょうか。
レント:この新しい目覚めをつながり合いの感覚へと導く、三つの関連し合った根本要素を見てみるならば有益かもしれません。そうした要素の一つは、世界システムが機能していないという単純な事実です。それは破綻しつつあります。新しい世代の人々はこのことを理解しています。共に育った自然の美が失われ、打ちのめされたように感じる人々がいます。その美が壊されているのを目にします。それから、この不平等な世界経済システムがとても大きな人間の苦しみを引き起こしている有り様を目にします。そうした苦しみは、不正義に抗議するように新しい世代の人々を駆り立てています。これは人種差別主義者の台頭、部族主義的な思考型という形でのいっそうの分離へと、別の極端へとつながる可能性があります。人々は現在進行中のことに非常に不満を抱いており、どちら側にも行く可能性があります。分離主義を徹底しようとする者もいれば、新しいシステムが必要だということを受け入れる者もいます。現在のシステムへの不満が一つの主要な原動力です。
私たちがたぶんあまり認識していない別の要素もあります。この世代は、いにしえの時代から発達してきたあらゆる世界的な知恵の伝統を、より深い方法で実際に利用することができる最初の世代です。(およそ100年前に遡ることですが)西洋の少数の先駆者が発見した土着の知恵や仏教の伝統、道教やベーダの伝統です。彼らは教えを一種の「東洋主義」へと美化し、それをあまり現実的でないものへと変えてしまったかもしれません。しかし、現在の世代は、こうした非常に多くのアイディアが相互につながり合うようになった世代です。それは代替的な思考方法を探し始めるすべての人が入手できるものです。何千何万年も前からの全人類の知恵を入手できるようになったことは、人類の意識を引き上げることにおける途方もなく大きな変化です。
三番目の原動力は現代科学のシステム思考の隆盛です。科学的な観点から言えば、科学の偉大な進歩の多くは還元主義を通して生じました。還元主義は基本的にこう主張します。最小の不可視の部分へと還元することによって自然界を最もよく理解し、そうした部分がどのように機能するかを確かめ、それから自然界を再構築することができる、と。それは目を見張るような成功であり、多くの異なった方法で物事を理解するための偉大な象徴となっています。それはまた、それ自体の成功の犠牲者となっています。人々はそれを存在論的な信念体系と受け止めているからです。全宇宙を、無作為にお互いにぶつかり合う別個の部分のまとまりにほかならないと見なします。物事をこのように見ることによって、別の科学的な理解の要素、つまり、つながりの科学を見落とします。現代においては、これはときどき「科学」対「信念」として定義されます。

SI:そうですね、それは「宗教の価値観」対「科学的な世界観」というように、二つの根本的に相反する立場の間の衝突と見なされます。この議論に関してあなたはどのような見解をお持ちですか。
レント:私はとても異なった立場を取ります。私は科学そのものを、幾つかの世界の見方を取り入れ、世界についての知識を増やすために仮定や透明性、検査、理解という概念を取り入れる手続きの方法論と見なします。それは人類の偉大な発展と達成の一つです。しかし、科学はシステム科学を通して表現され得るものです。それは、私たちが複雑思考、システム生物学、ネットワーク科学、カオス理論のように物事を見る場合です──すべてのこのような異なった理解の仕方が、物事がいかにつながり合っているかを検証しています。いかに物事がつながり合っているかを見るとき、還元主義的な方法とは非常に異なった世界との関わり方を思いつきます。物事がつながり合っている様は決して完全には予測できないことが分かります。そしてこのシナリオにおいては、私たち人間が物事を理解しようとするとき、私たちは事実、その中での担い手であります。ですから、物事を理解しようとする方法そのものと私たちが行うことが、この全世界的なシステムの一部となるのです。

SI:それについてはあまり知りませんが、観察される現実のものに対して科学者や観察者が影響を及ぼすという量子力学的な考えのことをあなたは言っておられるのだと思います。
レント:はい、そうです。私たちは演技者であり担い手であり、システムの一部です。そして物事を完全には予測することができませんから、それは謙虚さへとつながります。私たちの行動が予測することさえもできないほど深く浸透するということを受け入れるからです。それは世界にある人間についての非常に異なった見方や、この相互につながり合ったウェブ(網)の一部であることを経験する非常に異なった方法へとつながります。こうした異なった要素──現在のシステムの破綻への不満、何千何万年も続く人間の伝統から入手できる知恵についての知識、現代のシステム思考の発見──を一緒にするとき、それらは重なり合うことが分かります。私の考えでは、すべてのうちで最もわくわくすることの一つは、現代の科学的な理解を知恵の伝統の偉大なる発見と統合させるという可能性であり、そのようにして本当に持続可能な、つながりに基づいた世界観をつくり出すことです。

私はここで、2050年に設定された想像力豊かな短編映画をいかに楽しんだかについて触れた。これはジェレミー氏が「大いなる変容、つまり私たちは、いかにして(かろうじて)気候災害を回避したのか」※ と呼ばれる彼のウェブサイトのためにつくったものである。それはユーモアを交えつつも深遠な内容を伝えようとしており、現在の危機の原因となっている様々な要因を浮き彫りにしている。私たちはこの映画について簡単に話し、私は彼が映画の中で提示しているネットワークシステムについて聞いた──それはまたしても、つながり合いと密接に関連し、未来との関係性を持っている。彼はそれについてさらに詳しく述べ、相互依存と「相互存在」について話した。この「相互存在」という言葉はティク・ナット・ハン(ベトナム人の仏教徒、教師、作家、詩人、平和活動家)による造語である。

レント:それは私が「意味のウェブ」と呼ぶものを提供します──つまり、物事は私たちの理解という観点から、あるいは人類が変化を起こすために一緒に活動することができる方法という観点からお互いにつながり合っているだけでなく、意味そのものが私たちのつながりの一つの機能として生じるということです。私にとってこれは全く根本的なものです。私が『パターン化する本能』という本のために調査したときに得た洞察の一つは、私たちが自らの存在から創造する「意味」は、文化を動かし歴史を形づくる価値体系につながるものだということです。

ジェレミー氏は、人々や物体や場所に意味を付与しているつながりについての理解に関してさらに詳しく述べた。つながりがもっと多くなれば、意味ももっと多くなるという。

レント:もし全世界的な相互のつながりの感覚から意味をくみ取るとすれば、私たちが行おうとすることはその感覚に基づくことになるでしょう。私たち自身と宇宙との最も深いつながりの源としての霊的な意味を見ることもできます。誰かが人生は無意味だと感じるとき、それはしばしば、他者や環境とのつながりの感覚を全く持たないことにさかのぼることができます。つながりは、私たちが人生から意味を取り出すことのできる源であります。それはまた、私たちが下す決定や人生において抱く価値観を後押しする場合があります。例えば、私たちが行う選択、毎日すること、属する集団や組織、世界において起こそうとする変化などです。

※ www.youtube.com/watch?v=H0VsHViz
M6Y&feature=youtu.b

このインタビューの第2部は、本誌12月号に掲載される予定である。

光栄な出会い

光栄な出会い
編集長殿
米国に戻る飛行機に乗るため、アムステルダムのスキポール空港へのタクシーに乗っていた時、運転手と長い会話を交わしました。私がなぜオランダにいるのか、つまりシェア・インターナショナルの伝導瞑想研修会に参加するためでしたが、それを説明したところから会話が始まりました。私はシェア・インターナショナルとは何か、伝導瞑想とは何かを説明し、マイトレーヤや知恵の覚者方、ブラヴァツキーやベイリー、クレーム氏のことまでの再臨のメッセージについて、世界資源の分かち合いなどについても伝えました。運転しながらも、そのタクシー運転手は会話を続けてくれて、質問やコメントをして、私が話していることに興味を示してくれました。
私たちは様々な時事問題も話し合いました。ある時、彼が社会的経済的不平等や、移民やマイノリティーの人たちへの対策などについて話をして、この辺りでも他の地域でも世界の変化への鍵となるのは米国であると言い、なぜなら世界の模範をつくることになるからということでした。彼は他の国々は米国がどうするか決定するのを注視していて、米国の行動を真似ると言いました。私は同意しましたが、正しいことを行うのは各国が決めることでもあると言いました。彼は再び繰り返して、他の国々が米国のリードに従うのだから、世界の模範を築くことにおいて米国がいかに重要かを語りました。
空港への道中で、彼がどこの出身か尋ねると、彼はカシミールだけれども、何年もオランダに住んでいると言いました。
分かち合いについて話していた時、ガンジーの言葉で「すべての必要を満たすのに十分なものがあるが、貪欲を満たす分はない」というのを思い出そうとして、代わりにそういう内容で言い換えて伝えました。彼は言い換えた言葉に賛同してくれて、その日(10月2日)がガンジーの誕生日だと教えてくれました。
私がタクシーを降りる前にもう少し伝導瞑想について話をして、世界の福利のために行われていると伝えました。彼が世界とは私たちを取り巻く人たちを包含するものであり、平和の感覚を持っている人は、花の香りのように他の人たちによって感知されるものだと言いました。
彼が興味を示してくれたので、私の持っていたオランダ語の伝導瞑想の冊子を渡しました。彼は快く受け取ってくれました。
私は彼の名前を尋ねました。「イムラン」と彼は答えました。「どういう意味ですか?」と私は尋ねました。「『村の王』という意味です」という答えでした。彼が私の名前を尋ねてきて、私の名前は私に似合っていると言いました。その時は彼が意味したことがよく分かっていませんでしたが、後でその言葉を考えた時、私の名前についての最近の会話に関係していると思えて、私は「小さな丘」を意味していると思っていたのに対して、誰かが本当の意味は「山」だと言ったのです。
タクシーを降りる時、私は幾分かしこまって、もしかして再び私がアムステルダムに来た時などに、いつかまた連絡を取れるだろうかと言いました。彼はその日の朝、私の携帯電話に(私を迎えに来ている途中だと伝えるために)電話をしたことをちゃんと覚えていて、そういう訳で私には彼の電話番号が分かっていたのです。つまり彼は、私が電話番号を知っていることを強調して、さらに繰り返してくれたのかもしれません。その言葉を後で考えた時、それは最近のシェア・インターナショナル研修会で、代弁者の方たちが実際に電話番号を教えてくれることがあるという話に関係があると思いました。
結局のところ、私は興味深い思いを感じながらタクシーを降りて、「村の王」イムランとの長い会話によって高揚した気持ちでした。
モンテ・リーチ
米国、サンフランシスコ

すべてはそのために

編集長殿
2018年9月に、私はヨーロッパ伝導瞑想研修会に三度目の参加をしました。ケルクラードの列車の駅を出た後、道に迷ってしまい、やっとのことで近くの森を抜けて修道院に行きつきました。私は道中を楽しんで歩き、できるだけ何度もこの森に戻ってこようと心に誓い、その後毎日そうしました。
2018年9月29日のミカエル祭の日に、私はこの森での散歩に出かけました。午前中の集会を終えてからで、議題は「オープンであること」でした。
太陽が輝き、雰囲気は平穏そのものでした。すぐに放浪者のような人物がいるのに気づいたのです。彼は50歳くらいで、ペットボトルの入ったビニール袋を積んだ自転車を押して歩いていました。彼は勇敢そうで、喜びに溢れ、見るからに活気があり、生きることに幸せそうで、地味な服装にキャップを被っていました。何か磁力的で素朴な感じが彼から放たれていました。
普通で当たり前の「ハロー」の後で、その男性は即座に私に向かって、完璧なフランス語で話しかけてきました。私が口に出したかどうかにかかわらず、彼についての質問に答えてくれて、その地域中を歩き回ってボトルを集めていて、リサイクル用に25セントのお金になると言っていました。また彼には他の収入源もあるので、世界の人々や文化を知るためにたくさん旅行できると言って、155ヵ国を旅したとも言っていました。また彼の妻は彼に丸1年出かけるように勧めてくれたそうです。彼は数本のビールを飲んでいたことをわびていました。
彼から私がそこで何をしているのか尋ねられて、研修会やマイトレーヤ、キリストなどについての私の短い説明に納得してくれたようでした。それから彼は私をじっくりと見つめて、私がポルトガル系であること(事実)や、様々な他の話もしましたが、事実なのか、何を意味するかは私にはわかりませんでした。
私の態度や外見からはそのような推測はできないはずだったので、私は彼にどうやってそのようなことすべてがわかったのか尋ねました。彼はそうしたことについて本を読んだと言い、「私たちは大地から来て、大地に帰るのだ」と言って、さらに「書かれているものを読むことが十分なので、空にあるものを読もうとする必要はない」(あるいはそれに似たこと)と言っていました。もし彼が自分を『クリスティアナス』と紹介しなければ、そして近くのオランダの町の『パレスチナ通り』に住んでいると言わなかったなら、これは普通の出会いのままだったのかもしれません。
私がもうすぐフランスに帰ることになると知って、次に再びこの研修会に私が来た時に会って、彼が南アフリカから戻っていたら一緒に過ごそうと言われました。
彼が私に電話番号を口伝えしてくれて、それを急いで書き留めたのはその時のことでした。それでこの日が私の記憶に刻み込まれているのです。この出会いは時を超えた資質を持つものです。研修会の他の二人の参加者も、ある時点で私たちの会話に加わって、この人物と一緒にいました。彼が何者なのかはミステリーのままですが、自分なりの考えは持っています。誰もが自分自身でそうすることでしょう。
ギヨーム・リバル
フランス、アンティーブ

フレンチ・コネクション

編集長殿
オランダのケルクラードでのヨーロッパ伝導瞑想研修会で、メンバーの一人と一緒に修道院の隣にある森で散歩していた時、二人連れに出会いました。男性の方が私を見て、「ハロー、パスカル」と言いました。彼は私と同じくフランス人でした。私はこれまで彼に会ったことはありませんでした。彼が私の名前を知っていたことにびっくりしました。
ありがとう。
パスカル・ブラシェット
フランス、トゥールーズ

 

読者質問欄

Q 不朽の知恵の教えは誰に所属しているのですか。誰が促進しているのですか。
(ドイツ、ミュンヘンでの講演、2007年10月20日)
A 私たち(シェア・インターナショナルとその協働者)が所有しているのではないことは確かです。教えは、進化において私たちのはるかに先を行く人々の一団によって与えられています。知恵の覚者方であり、慈悲の主方であり、霊的ハイアラキーです。

Q あなたと覚者方はなぜこの仕事をするのですか。
A 今日と明日の世界のために世界を準備するためです。

Q あなたの言う覚者方や不朽の智恵について多くの人々が知っていると思われますか。
A 驚くべきことに、これが私たちの時代について非常に本質的な情報であり、覚者方が弟子を訓練する上での重要性と目的についての大切な情報であるにもかかわらず、これらの教えが存在することを知っている人々は非常にわずかです。私には途方もないことに思えますが、世界で最も重要なグループである知恵の覚者方、非常に進化しているためにもはやこの地上にいる必要すらない方々が、人目につかず静かに仕事を行い、地球の65億の人々(2007年当時)が彼らの存在について全く何も知らないのです。世界のほとんどの人々は彼らについて聞いたことすらなく、その仕事について何も知りません。それはあり得ないことに思われます。人々がこれらの教えを知らないなどということがどうしてあり得るのでしょうか。神智学やアグニ・ヨガの本を扱う書店に行けば、信じられないような知恵の書かれた本を見つけることができるのですが、人々はそうしません。今日の人類の意識とはその程度のものです。私たちはあまりにも物質主義に傾倒しているので、世界に与えられた最も重要な書物がただ無視され、大半は知られていません。もちろん、今起こっている途方もない出来事と共に、この状況は変わるでしょう。

Q 紛争や戦争や至るところの苦しみの中、すべてが絶望的に見えます。覚者方はこの状況についてどうお考えですか。
A 私たちは世界の出来事についての重要性を想像します──アフガニスタン、イラク、シリア、ブッシュ大統領、ブレア首相、それから地球上で終わりがないように見える恐ろしい状況など。しかし覚者方にとっては、これらの事は束の間の出来事であり、事実そうなのです。私たちはすべてを平面的に見ています。メディアに耳を傾け、パキスタンやイラクやその他の場所での恐ろしい出来事を耳にして、物事は悪化していると考えます。ますます多くの戦争と戦争の脅威、パレスチナのさらなる苦難など。そしてある意味で物事は悪化しています。しかし、覚者方は世界を異なった風に見ます。彼らは多次元的に見ます。物質界における出来事だけでなく、すべての階層をご覧になり、上のレベル、彼らの働くレベルにおいて起こっている変化を見ます。そしてその変化が階層を降りて支配的になる様子を見ます。私たちは物事の悪い流れしか見ませんが、彼らは良い流れを見ます。悪い出来事が起こっていないとは言いません、それは起こっていますが、彼らはより良い流れを見ているのです。これは高次のレベルではより支配的に、効果的に起こっており、物質界にまだ凝結化していないだけです。
もし覚者方がこれらを知っているならば、彼らはなぜブレア首相やブッシュ大統領のような人々が戦争を起こして世界に害を与えることを防がず、それが起こってから状況を緩和しようとなさるのかと、人々は疑問に思うかもしれません。それは合理的な疑問です。しかし、それは原因と結果の法則(カルマの法則)を完全に誤解していることを示しています。覚者方はなぜ戦争を防ぐために介入されないのでしょうか。それは、そうすることが許されないからです。それは自由意志の法であり、それなしには私たちは進化し成長することはありません。彼らにとってそれは神聖不可侵なものなのです。
進化するためには、私たちは自由意志の現実を理解し、自分の行動に責任を持たねばなりません。私たちは皆、地球で起こることに責任があります。「私ではない、ブッシュ氏の責任だ」とあなたは言うかもしれません。そうです。しかし私たちは彼を止めるために何をしましたか。ブッシュ氏を止めるために何かしましたか。ドイツは彼を止めるために何をしましたか。あなた方はドイツで一定の影響力を持っています。人々は自分の行動に責任を持たねばなりません。自分の個人的な行動にも、他人の行動にもです。言い換えれば、人類は目覚め、行うべきことと行うべきでないことについて政府に働きかけなければなりません。

Q なぜ女性の覚者はいないのですか。
A ベンジャミン・クレーム:現在のところ、女性の肉体を持った覚者はいません。覚者方は、ある意味では、男性でも女性でもありません。彼らはこの二つの側面を完全に均衡のとれた状態で持っています。魂の界では性別はありません。つまり男性も女性もないのです。そこでは、単に二つの極性を持った一つのエネルギーがあるにすぎません。電気の場合と同じように、一つは陽性でもう一つは陰性です。それらは極性を持つ同一のエネルギーです。覚者は完成された魂です。したがって、男性と女性の両方の側面を均衡の取れた状態で保持しています。しかし、彼らが肉体を採るときには男性の肉体を採用します(すべての覚者方が肉体を持っているわけではありません。現在、覚者方の3分の2程度、約40人が濃密な肉体を持っています)。それは、彼らが非常に強力に賦与しているエネルギーを(それらは男性的で、霊的な側面を持つものですが)世界につなぎ止め、現在の世界に顕現している強力な物質的な側面に関連付けるためです。これは、この惑星が到達した進化のレベルと関係があります。350年から400年も経過すれば状況が変わって、女性の肉体を持った覚者も現れ、男性の肉体を持つ覚者と女性の肉体の覚者との間のバランスが見られるでしょう。
これは女性に対する、あるいは女性の側面に対する偏見とは関係ありません。むしろ逆に、覚者方は女性解放運動を背後で刺激しています。彼らは、この新しい時代においては、女性が男性と完全に対等な地位を占めることが重要であると見ています。この新しい時代はターラの時代、つまり母性の時代として知られるようになるでしょう。マイトレーヤの時代は、母性の側面が顕現する時代です。女性とは母性であり、養育者としての側面です。それは子供たちを、家族を、文明を養育します。諸国家もまた男性あるいは女性に分類されます。女性的特徴を持つ国家は文明の座です。したがって、女性が社会生活の面で対等な立場でその役割を完全に果たすことが重要なのです。西洋においては、このことはかなり達成されています。しかし、悲しいことには、アジアの大部分の地域ではこのことはほとんど実現されていません。しばしば、女性はほとんど家財道具と同等なものと見なされています。大きな変化が起こらなければなりません。女性解放運動が覚者方によって鼓舞されたのはそのためです。 (『マイトレーヤの使命 第Ⅲ巻』)

 

2018年10月号目次

 

―覚者より
腐敗行為の終止
ベンジャミン・クレーム筆記

視点
われわれは皆、今や気候難民である
ジェフリー・D・サックス

飢餓:警告
ヴィジャイ・プラシャド

米国のパレスチナ難民援助機関への
支援停止発表後に出された国連からの訴え

アメリ力への要請:
「正義と分かち合いと平和のために投票しなさい」
アメリ力の選択―覚者より
さまようアメリ力―覚者より

グルーブーーーアクエリアス時代の前方への道
ミニ・ハイアラキーとして働く(第2部)
石川道子編集

気候対策を要求する世界中の抗議デモ

時代の徴
光のショー
空中に浮かぶ天使の姿/
インド、ハリハールの涙を流す聖母/
珍しい白いワタリガラス/心震える

教育と心の病の流行
グラハム・ピーブルズ

民衆の声
人道的な状況を求める米国囚人たちのストライキ

カナダのパイプライン・サーガ(物語)
ダイアナ・ゴールド・ホーランド

スウェーデンの学生が気候変動のためにストライキを行う

編集長への手紙
黄金の玉座他

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

 

 

腐敗行為の終止

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載して良いようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。以下の記事は、最初は2005年4月に掲載されたものであるが、古来の、しかし残念ながら今でも続いている問題を扱っている。それは世界の資源の再分配が、国際および地方の制度で既成の事実となって初めて解決するものである。

腐敗行為の終止

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

ますます諸国家は、昔から続いてきた問題、すなわち腐敗行為を認知し始め、それを深刻に受け止めて対処し始めている。世界のある地域では、腐敗行為は何世紀もの間、生活様式になってきた。それはもちろん、多数の人々の犠牲の上に少数の者たちを利してきた。数え切れない長い間、腐り切った指導者や強力な政治家が、臣民や市民に賦課した税金の上に富を増やしてきた。現代では、西洋の大企業が大規模に“勘定をごまかしてきた”ことが発覚している一方、東側においては、すべての取り引きが、誰かの手に“賄賂をつかませる”ことを必要とする習慣が当たり前になっている。
腐敗行為は特定の民族や国家に特有であり、ある社会では、大統領や総理大臣から警察やスポーツに至るまで浸透している。最近の選挙が示したように、自由と民主主義を奉じているはずの国々においてさえも、選挙の腐敗は蔓延する。そのような腐敗した政府は失敗し、その国民を裏切り、そうすることで統治する権利を放棄するのである。
そのような腐敗の直中で、信頼を生み出すことは可能だろうか。信頼なしには人間の未来はまさに荒涼たるものである。信頼なしには、より公正な資源の分かち合いはむなしい望みであろう。信頼なしには、われわれの惑星という家を維持するために必要とされる包括的な意思決定は決してできないだろう。神聖で有益な信頼なしには、人間は地球という惑星の管理人としての権利を喪失するだろう。
そのようになるであろう。かくして人間は、即刻、社会のすべての層に、地球上の生活の隅から隅まですべてに染み込んでいる腐敗の腐食的影響に真剣に取り組むべきである。
人間がこれをなすのを助けるために、マイトレーヤは様々な形で現れる腐敗行為の腐食的影響を人間に示そうと骨を折られるだろう。人間が本来の特質なる神になるのであれば、欺瞞とごまかしの古いやり方を放棄しなければならない。深刻な環境問題に取り組むために、人間は信頼のうちに共に働かねばならないことを、彼は説明されるだろう。信頼なしには、できることはほとんどないことをマイトレーヤは強調されるだろう。諸国家の指導者たちは彼ら自身があまりにも腐敗の中につかっているので、彼らは誰も信頼しない。
人間が必要な信頼を生み出すためには選択は一つしかないことをマイトレーヤは示されるだろう。この豊かな地球の産物を世界中により公平に分かち合うことであり、そして豊かさの中で死んでいる何千万の人々の飢餓と貧困を永久に終わらせることである。
指導者たちはマイトレーヤのことばに耳を傾けるだろうか。多くの場合、おそらく最初は否であろう。しかし、間もなく至るところにいる民衆が耳を傾け、マイトレーヤの助言の賢明さを知るだろう。彼らはマイトレーヤの賢明なことばに全面的に同意し、彼の大義を支持するだろう。世界の世論は自分たちの声と良き指導者を見いだすだろう。その力に対して、貪欲な独裁者や腐敗した政治家の妨害しようとする声は次第に消えていくだろう。そのようになるだろう、そしてこの世界の浄化と変容が始まるだろう。

 

アメリカへの懇請「正義と分かち合いと平和のために投票しなさい」

アメリカ合衆国で2004年の選挙が近づい たとき、ベンジャミン・クレームは当時 の反応について論じているので、その選挙前に 書かれた編集長からの手紙をここに再掲載す る。なぜなら詳細と登場人物は変わったが、残 念なことにそのメッセージはこれまで以上に関 連性があるからである。 今、アメリカ合衆国は再び、政治、社会、経 済、司法分野において重大な意思決定に直面し ているが、それは諸国家社会の中での合衆国の 立場に影響を及ぼすものであるから、本誌はこ の機会に、分断したアメリカ国民に正気を取り 戻し、これ以上の極端な分離主義的で破壊的な 行動を慎むようにお願いしたい。 以下に再掲載されたベンジャミン・クレーム の師である覚者の記事からも分かるとおり、ア メリカでの政治的決定が国際社会に反響を及ぼ
すのは必至である。この事実は今でも真実であ り、予想される結果はいくら強調してもし過ぎ ることはない。 2004年10月にベンジャミン・クレームの師は、 「正気さを求める」という記事を書かれたが、そ の中で諸国家の相互依存性を指摘された。 「アメリカ合衆国の市民には重大な決定を下 す時が迫っている。今年の11月の彼らの決定に 何百万というアメリカ国民だけではなく、その 他の多くの国民の未来の幸福がかかっている」。 覚者はこの呼びかけを次のように締めくくって いる。「偉大なる祝福されたアメリカ合衆国の 市民であるあなた方に対するわたしたちの懇請 は、あなた方が投票するとき、注意深く考えな さい、そしてあなた方の本来の特性である心 (ハート)から行動しなさい。あなたの一票を平 和と正義と『法』の支配のために投じなさい」

編集長ベンジャミン・クレームから
読者への手紙(本誌2004年11月号)
読者の中には本誌が11月号のアメリカ大統領選挙に関してあまりに関心を寄せ過ぎ、スペースを割き過ぎていると憂慮される向きもあるようである。政治に、特にアメリカの政治は両政党ともに腐敗していることは万人の知るところであり、両者に選択の余地などないと思われるのに、そのアメリカの政治に関心を寄せることは、霊的な基礎を持つ本 誌のなすべきことではないと考えるようである。だ が、決してそうではない。 世界を数年間にわたって揺るがしてきた出来事 に対するそのような反応に、私は当惑していると告白せざるを得ない。シェア・インターナショナル 誌はハイアラキーの事実、その帰還、そしてその 現在および将来の諸計画と関心について知らせる ために存在する。来るべきアメリカの選挙に関し て言えば、これに関する懸念は私の師である覚者 によって、最近の本誌の記事の中にいみじくも表 明されている。今月号の記事を以下に引用したい。 これ以上にはっきりとした、上にはっきりとした、曖昧さのない表現はないだろう。シェア・インターナショナル誌がどうして正直に、真実を伝えるのを遠慮する必要があるだろうか。
「アメリカの市民が11月に投票に行くとき、彼らは歴史のコースを変える機会を得るだろう……運命の日が近づくにつれて……あなた方の兄たちであるわたしたちは、まさにこの世界の未来が脅威にさらされているのを傍らに立って眺めていることはできない……この選挙は人事における大きな転換点である」 ベンジャミン・クレーム

2004年11月と12月にベンジャミン・クレームの師である覚者が書かれた次の二つの記事は、さらなる助言と洞察を示すものである。

アメリカの選択──覚者より(2004年11月号)ベンジャミン・クレーム筆記

アメリカ市民が11月に投票所へ行くとき、彼らは歴史のコースを変える機会を得るだろう。彼らの決定に近未来の様式と機構が大きくかかっている。もし彼らが賢明な選択をするならば、この混乱した世界に平和と正義の確立を願う者たち、平和と正義は信頼の結果であることを知る者たち、そしてその信頼を創造するために彼らの国の膨大な種々の資源を分かち合う用意のある者たち、これらすべての者の福祉を助長する決意を持つ大統領を選ぶだろう。
もう一つの選択は考えることさえあまりにも恐ろしい──ますます昂じていく戦争、テロ、反テロのプログラム=アメリカ人の慣習的な自由をますます束縛する支配=そして誇り高いアメリカ合衆国に対する諸国家間の“パーリア” (*)的悪評と知 りつつそのような選択をする者がいるのだろうか。
運命の日が近づくにつれて、世界の多くの人々 の思いはアメリカの悩める国民に向けられる。いまや非常に多くの者たちがアメリカを蔑さげすみ、憎む。 彼らは、不法に強奪した権力の残酷で粗野な擁護者からアメリカの国民が救出されることを祈る。 彼らは、平和を愛するアメリカ人すべてに対して、 現政権の戦争挑発行為に反対する声を高め、そしてそれに沿った票を投じるように呼びかける。
もちろん、アメリカのみが世界の不公平性、す なわちわれわれの直中にある基礎的な潰瘍 かいよう 、われ われの困難のすべての源に対して責任があるのではない。苦闘する貧しい者たちを全く斟酌(しんしゃく)せず、 横柄な扱いをするすべての先進開発国とその責任 を分かち持つ。アメリカはこの緊張、そしてテロ行 為の主要な原因に目覚めなければならない。
そこに西欧世界の過失がある。これらの“成功 した”国々はその富と支配力を主に歴史に負うて おり、また世界経済を強引な“市場のフォース” を通して彼ら自身に有利なように操 あやつる彼らの能力に負うのである。
世界の哀れな極貧の者たちは、いまや自分たち の分け前を要求する。もしわれわれがこの単純な 正義への当然の権利に対処し改善しなければ、世界に平和はないだろう。テロリズムは高じて、戦 争に発展し、それは地球上の人間の未来を脅かすだろう。
あなた方の兄たちであるわたしたちは、まさにこの世界の未来が脅威にさらされているのを傍らに立って眺めていることはできない。アメリカは世界に提供できる多くの良いものを持つ偉大なる国である。アメリカは今、奉仕し、平和と正義の中に生き、そして調和と協力の中ですべての国々と一緒にこの世界をつくり直すために共に働くことを請い願うアメリカの魂に目覚めなければならない。 この選挙は人事における大きな転換点である。頼むから、あなたの票を正義と分かち合いと平和のために投じてほしい。 (*)“パーリア”=パライア、最下層民、不可触民

さまようアメリカ──覚者より(2004年12月号) ベンジャミン・クレーム筆記

アメリカ合衆国の国民が、自分たちが重大な間違いを犯したことに気づくのは時間の問題だろう。彼らは、国内においても国際的にも分割と憎しみをつくり出すことに専念する男と行政府を、多数の盗み取られた票の助けを借りてではあるが、復権させてしまった。国民は、自分たちの誇らしい様々な自由が侵害されていくのを後悔しながら見守るだろう。政府が、必要から、巨大な負債に取り組もうとするにつれて、彼らの生活水準の急速な降下を見るだろう。彼らの通貨に対する自信の喪失と、彼らの伝統的な取引のパートナーとの貿易の急激な逆転を目撃するだろう。イラクへの多難な侵略は、イラク国内および世界の他の地域で悪影響を及ぼし続けるだろう。この政府が世界中に引き起こした恐怖と憎しみに反応して、国民の傾向は、内に目を向けることであり、そしてより一層きっぱりと世界に背を向けるだろう。 この政府に対処するにあたって、大きな問題は、それが強力なイリュージョン(錯覚)のもとで働いていることである──すなわちそれは、神に鼓舞されており、神の恩寵の下でキリスト教の世界とメッセージをその昔の力と栄光に復興させるのを助けるという錯覚である。 かくしてアメリカは大きく後戻りして、世界の大多数が抱く本当の関心事──環境汚染と差し迫る惨事のストレスの中で苦しむ惑星の要求──から、己自身を孤立させた。世界は静止していないことをアメリカは発見するだろう。アメリカの協力があろうがなかろうが、諸国家は、われわれを取り囲む多くの生態系問題や社会問題に取り組むためにできる限りのことをなしていくだろう。それらの問題は本当に緊急に対処されなければならないのである。アメリカは自分たちが取り残され、無視されることを発見するだろう。そうなってのみ、アメリカは“先導”するための用意ができるだろう。 この政府は、今でさえも、その勝利を味わいながら、次の行動の賛否をはかりにかけている。意に反してイラクにおける出来事に不意打ちをくらって、政府はさらなる暴力を考慮する前にしばし小休止しなければならない。しかし、脅しだけで、弱いものをいじめ、征服することを期待して、その虚勢と美辞麗句は疑いもなく続くだろう。他方、多数の国々に大きな変化が起こっており、それは世界の力のバランスの深遠な変化につながる。中国とインド、南アメリカとロシアは彼らの足どりと経済的な潜在力を見いだしている。アフリカは、やっと強力な政府や機関の関心と善意を受けはじめており、より良い時が来るのを期待することができる。 かようにして、世界はアメリカの力と富の支配から離れていき、そしてその運命を成就するために他の行路の計画を立てている。 もしアメリカがその一方的な行動をとる権利を主張し続けるならば、国際的な計画やプロジェクトにおいて無視され、放っておかれ、その経済はさらに衰え、その国民は政府の行動に自信と信頼を失うだろう。友だちもなく、衰えていく力の前に、政府は変わることを強いられるだろう、そして以前の友好国との対話を再開するだろう。 マイトレーヤの出現はこの変容の過程を速め、そしてそれの歓迎すべき完了を保証するだろう。

役割の入れ替わり
編集長殿
2003年11月9日にロサンゼルスのグループが、 地元の書店でパネルディスカッションを行いま した。4人のパネリストが再臨の話の一部に ついて、その背景、政治、経済や奇跡につい て話すのですが、このディスカッションにはか なりの聴衆が集って、特に講演の後の質疑応 答の部は人気がありました。
講演が始まる数分前に一人の魅力的な黒人 男性が入ってくるのに気がつきましたが、彼は 世界の様々な宗教がモチーフになったとても おかしなTシャツを着ていました。ほとんどの 人たちが後ろの席に座ってしまうので、誰かが 前の列に座ってくれたらと思っていたのです が、その男性は前から2列目に座り、そこか らだとパネリストからその笑いを誘うTシャツ がよく見えました。彼の左側にはもう一人若 い頃のマーロン・ブランドに似た魅力的な男 性が座り、寒い日だったのに半ズボン姿でし た。
政治についての講演をしている時に、講演 者にとってブッシュ政権について厳しい言葉 を言うのがためらわれるところへ差しかかりま した。パネリストの一人が躊躇していると黒人 の男性が「言っちゃえよ!」と言いました。 すると半ズボンの男性が不意に声を上げて 「ファシスト」と言いました。
パネリストは、この頃ではとても多くの人々が考えていることを声に出してくれたことに対して彼にお礼を言いました。
スコット・チャンピオン
米国、カリフォルニア州ロサンゼルス
【ベンジャミン・クレームの師は、『半ズボンの男性』がマイトレーヤで『面白いTシャツを着た男性』がイエス覚者であったことを確認した】

ベンジャミン・クレーム、 本誌2001年1月号
合衆国には強力なファシスト・タイプの分子がおり、事態を見守って機会をうかがっています。変化が一定のところまで来たときにその機会は訪れるでしょうが、ますます多くのより教養ある一般の人々が彼らの予想しなかった側につくようになるでしょう。変化の側につくでしょう。事態の中で、アメリカの魂の特質、愛と智恵の第二光線の魂がマイトレーヤによって呼び起こされ、第二次大戦後のマーシャル・プランのような影響をもたらすでしょう。マーシャル・プランは、他に比類のない、現代アメリカ最大の業績です。不幸にもそれはヨーロッパで当座の仕事を終えた時にストップし、CIA(中央情報局)計画に変わりました。それは現状を維持し、左翼に傾いた国々を不安定化し、合衆国の優位を保とうとするものでした。それはいまだに強力な機関ですが、それもまた終わりの時が来るでしょう。
マイトレーヤがもっと受け入れられるようになり、世界の世論が活気づけられるとき、変化に抵抗する人々は少数派になるでしょう。何百万もの善意のアメリカ人は変化と正義のためにマイトレーヤの側に立つでしょう。世界の飢えたる人々を救うために新たなマーシャル・プランのような活動が生み出されるでしょう。以前には決して結集されなかったような巨大で劇的な援助活動が国連機関を通して組織化され、配分されるでしょう。これは世界の世論とアメリカの世論に非常に深遠な影響を与えるでしょう。変化に反対する者たちはますます制限され、彼らの本拠地に押し戻されるでしょう。それはそれほど長く多数派の決定に抵抗することはできないでしょう。
(『大いなる接近』に収録された、伝導瞑想ネットワーク研修会での基調講話の後の質疑応答より)

 

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、手紙の保留分が多数あり、ベンジャミン・クレームの師によって、覚者方あるいは『代弁者』との本物の出会いであると確認されたが、いまだ『編集長への手紙』に掲載されていない。
ここで掲載された他の手紙は新しいものである。覚者が関わっていたかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、その体験が希望、鼓舞、慰めを提供することで『それ自体が語る』ということがあり得る。

黄金の玉座

編集長殿
2018年8月のある日、私はアムステルダムのシェア・オランダ・インフォメーションセンターで、書類の束などをゴミ箱に入れるものと、保存するものとを確認して仕分けしていました。
私はシェア・インターナショナル誌を手に取り、表紙の(『マイトレーヤの玉座』という)絵を眺めていて、玉座の左側数カ所に、金色の縁取りがあるのを見ました。それは椅子の部分の始まりと終わりにあって、とても分厚くなっていました。もっとよく見ると、絵の天辺の左側に、小さな金色の点々が見えました。私は驚いて、「他の号にも見えているか後から調べなくては。これまでずっと見落としていたのかしら?」と考えていました。
後になって他の号を調べても、金色の部分はありませんでした。もっとじっくりその美しい金色の絵を眺める時間を取らないで、その代わり目の前の仕事を続けてしまったことに、心底がっかりしました。物事をしっかり見る時間を取り、思考も見つめて、行動ばかりに突き進まないようにと、心に留めておかなければならないと思いました。
それはずっと昔にテレビでコンサートを見ていた時、指揮者の指から(今回見た)金色のエネルギーが流れ出ていたのを、目撃したことも思い出させてくれました。
ミエンケ・ラマイン
オランダ、ドリーベルゲン

知っている訪問者

編集長殿
2018年8月10日、アムステルダムのインフォメーションセンターで、写真展が正式にオープンしました。シェア・インターナショナルの活動や目的についての、短い講演を聞いた聴衆の中に、おおらかで物怖じしないスリナム出身の男性がいて、彼は溢れるようなエネルギーを発散していて、45歳くらいの人でした。彼は後方に座っていて、後になって彼の名前がロメオだとわかりました。マリーケの講演の間、彼は励まし支持する様子で微笑みながら、じっと彼女を見つめ続けていました。それは人から人へと伝わっていきました。その晩になっても、彼女はまだエネルギーを感じていました。
彼はグループメンバーの一人と瞑想について話をして、その人が時にはうまくいくけれども、うまくいかない時もあると言うと、彼は思考を手放して、それに邪魔されないようにすること、思考に注意を払わないことだとアドバイスしていました。
その後アンネリースが彼に、マイトレーヤについて聞いたことがあるか尋ねると、彼はすべての情報を知っていると答えました。
彼の主な関心事はアメリカでした。彼は市場のフォースと商業至上主義について話をして、まさにガンジーが言ったように、講演の中でもちょうど取り上げていましたが、「皆の必要を満たすには十分だが、貪欲を満たす分はない」と言っていました。彼はまたマリーケが話したことを取り上げて、人々は行動を起こすのに十分なだけ知っているが、『凍り付いた』ような状態だと言いました。けれどもひとたびマイトレーヤが話すのを聞けば、私たちは人類がひとつであること、すべての人がお互いに兄弟姉妹であることを、私たちのハートの内で知り、体験することになり、そのようにして一つの家族の中で行うように、あらゆるものを分かち合うでしょう。
彼はロンドンで財界の上層部の夕食会に参加した時のことを話して、そこでは非常に多額のお金が使われ、そのやり方で雇用主たちはシステムへのアクセサリーになるのです。誰もがシステムに組み込まれており、そのため何か批判を表明すれば、解雇されるかもしれないことを皆が恐れています。オランダで、彼は健康保険制度についての交渉に出席し、「この決定は人々に対して、どのように作用しますか?」と彼が尋ねた時、彼らは彼を見つめて、「どの人々ですか?」と聞き返したのです。彼はそれが決して人々についてのことではなく、常にお金についてのみなのだと言いました。健康保険制度は人々に関するものではなく、経営と効率性に関することなのです。
彼によると、トランプ氏が(本当の金持ちからは)真剣に受け取られたことがなかったのは、彼が投機家であり、本当の財産を持っていなかったためでしたが、あらゆるものが現在その価値を増してきたので、彼は真剣に受け取られ、人々は彼と一緒にいるところを見られることや、彼とビジネスをすることを欲しています。彼はまた戦争は兵器産業に利益になるだけだとも言っています。人々、そして特にメディアはトランプ氏のツイートや公式見解に集中していますが、彼らが気を取られている間に、トランプ氏は最も恐ろしい法案にサインすることに忙しく、それによって労働者が彼らの権利を失うことになるのです。「あなた方は、オランダが小さな国であるという事実にもかかわらず、オランダの声が世界において、いかに重要か忘れています。オランダの人々は実際に、あらゆる大きな企業や重要な組織に関わっているのです」。アンネリースが彼に今何の仕事をしているか尋ねると、彼はコーチをしていると言いました。マリーケが彼の名前を思い出せず、彼は彼女の名前を知っていたために、彼は名前を覚えることを学んでいたと言い、『メンタルの体操』をすることは非常に大切だとも言っていました。
彼はさようならと言って、話し合いの後で帰っていきました。
マリーケ&アンネリース・オプ・テン・ノール
オランダ
(この手紙の最初の説明については、本誌2018年9月号 編集長への手紙「民主主義の権利を守れ」を参照)

特別の案内人

編集長殿
私の叔母が1996年にマイアミに行きました。最初の日に彼女は完全に道に迷い、方向がわからなくなって、袋小路に行きつきました。彼女はベネズエラを思い出しながら、泣き始めました。その瞬間に、金髪で若く白い服を着た男性が、彼女を立ち上がらせて、完璧なスペイン語で話しかけてきて、彼女を名前で呼んで、彼女が探している場所への道順を教えてくれたのです。このことすべては、彼女が一言も言葉を発しないうちに起こったのです!
匿名希望
ベネズエラ
【ベンジャミン・クレームの師は、彼女の『案内人』がイエス覚者であったことを確認した】

 

読者質問欄

Q:ハイダカン・ババジ(「ヒマラヤのアバタ―」、1970年から1984年まで最後に肉体にいた)はあなたの言われる覚者方と同じグループに属していますか、それとも異なった任務を持ちますか。彼の原則は、真実、簡素さ、そして愛です。(2007年、ドイツ、ミュンヘン)
A:(真の)ババジは私が通常用いている意味での覚者ではなく、言い換えれば、人類の進化を通って次第に完成され覚者となった方ではありません。(ヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』に描かれている)ババジは、覚者方によって地球に招かれたアバタ―であり、数え切れない昔から地球におり、今後も無数の年月を留まることを誓っておられます。(2000年11月号の質疑応答では、ハイダカン・ババジ〔1952-1984〕は第三段階のイニシエートと記載されている)

Q:「私がマイトレーヤである」と多くの人が言うかもしれません。どうやって本物を見つければよいのでしょうか。(2007年、ミュンヘン)
A:それは個人的体験であり、個人的選択です。マイトレーヤを認知するのはあなた自身の直観でなければなりません。

Q:智恵の覚者方の出現の意義を説明していただけますか。(2008年、ミュンヘン)
A:これはとてつもない出来事であり、覚者方が日常世界に戻られるのは9万8千年ぶりのことです。初めて私たちは彼らをラジオで聞き、テレビで見ることができます。路上で彼らに「こんにちは、覚者さん、お時間はおありでしょうか」とか「サインをいただけますか」などと言えるようになるでしょう! 大計画では次第に40名の覚者方がこの世に出られます。実際、覚者方は人類と一緒に働きたがっておられ、協力して、一瞬一瞬を、意識的に活動することを望んでおられます。それは私たちがただ人類と呼んでいるレベルの人類と、すでに霊的ハイアラキーの一部となっている人類のグループと一緒に働くことです。ハイアラキーの中に片足を置いている人々がいます。彼らは何らかの段階のイニシエートであるため、ハイアラキーの一部なのです。多くの人々が、イニシエーションと呼ばれる大きな意識の拡大の第一段階を受けています。霊的ハイアラキーへともたらす第一段階のイニシエーションの瀬戸際に立っている人々が現在4~5百万人います。必然的に世界はその結果として大きく変わるでしょう。

Q:マイトレーヤはなぜ世界に戻ってこられるのですか。(2008年、ミュンヘン)
A:彼は人類が人生を、ギャンブルや株式市場や空想によるお金儲けの仕組みというバラ色のメガネを通してではなく、現実的に見るのを助けるために来られます。私たちが目撃している経済界は、空想の結果です。マイトレーヤは世界の株式市場を世界の賭博場と見なしています。事実そのとおりです。それは現実世界と現実の経済に何の関係もありません。それは賭博であり、主に物の価格や通貨の価値に関係しています。それは消滅しなければなりません。人類の主な病は、すでに持っているお金からお金を生み出し、さらにそれを続けることの必要性です。この賭博の強制と共に、人類は競争に憑りつかれています。競争は人類の必要の対極にあります。

Q:何らかの競争は私たちを生き延びさせるのに良いものではないですか。(2008年、ミュンヘン)
A:競争は分離するものであり、覚者方にとって分離が唯一の罪なのです。それらはすべて不完全というだけなのです。競争それ自体は人類を自らの必要から切り離し、より良いものへの志向から切り離します。それは国と国を対立させ、通常は大国と他の国々を対立させます。大国対小国です。勝つのは誰でしょう? 大国が勝ち、今日世界はG7諸国と、ゆっくりと競争に加わってきた極東の2、3の国によって支配されています。G7国家がG7の国々の面倒を見ています。彼らが世界を運営し、世界は持つ者と持たざる者に分かれています。その間の格差は社会にとって大きな危険です。多くの人類は、知らないで、投機と競争は人生で最もよいものだと信じています。それらが人間の最良のものを引き出すと思っています。マイトレーヤの観点からは、それは誰からも最悪のものを引き出します。分離、悪意、貪欲、勝つ必要といったものすべてが引き出されます。それらは、より良いものへの人類の志向にブレーキをかけ、私たちを今日のすべての生活を破壊している極度の商業主義へと導くので、人類を分離させます。商業主義は人々をゲーム版の駒に貶めます。雇われた会社にもっと利益をもたらさない人々は、無価値とされます。覚者の一人は、商業主義が人類ののどを絞め、あらゆる理性的で品のある行動を人類から搾り取っていると書いています。その結果、私たちは皆ジャングルの中にいます。私たちは互いにジャングルの中で戦っています。

Q:では解決法は何ですか。(2008年、ミュンヘン)
A:マイトレーヤは信頼の創造を呼びかけるでしょう。国々の間に信頼はありません。誰も誰かを信頼していません。ですから、誰も何もできません。銀行は以前のように貸し付けを行いません。彼は信頼の必要性について語るでしょう。そしてそれなしには何も良いことは起こらないと述べるでしょう。そしてもちろん競争は信頼を破壊します。それは正反対のものです。協力は人類にとって必要です。私たちは皆、貪欲と競争に囚われています。その結果は目の前にある通りで、私たちはそのように生きています。テレビをつけるたびに、企業のビジネスの話や、銀行の貸し付けの話などを聞きます。それが競争と貪欲の結果であり、それは愚かなことです。分かち合いが唯一の解決法です。

 

2018年9月号目次

 

-覚者より
覚者たちは戻る
ベンジャミン・クレーム筆記

視点
脱成長経済の時ではないのか?
われわれが取り入れた成長推進型経済モデルは、この惑星を殺している
ジェイソン・ヒッケル

2017年度「国際子ども平和賞」受賞者
モハメッド・アル・ヤウンデ君の物語
シャレン・アブデル・ハディ・タイレス

読者の勧め
ダライ・ラマ、ソフィア・ストリル=ルヴェ共著
『革命を呼びかける一世界の若者への訴えかけ』
フィリス・パワー

不平等と社会的な磯能不全と困窮
グラハム・ピーブルズ

世界情勢
フランシスコ教皇一死刑は”容認できない”
エチオピアとエリトリアが「平和と友好の新しい時代」を宣言する/英国国民保険サービス70周年記念

トランプ大統領のメディア攻撃は報道の自由を侵害する
デビッド・ケイ、エディソン・ランサ

時代の徴
溢れる徴
スワミ・プレマナンダのアシュラムで続く奇跡/壁に現れたイエスの「顔」
2018年ミステリーサークルの形/他

心強い徴
ウィリアム・アレン

グループ-アクエリアス時代の前方への道
ミニ・ハイアラキーとして働く(第1部)
石川道子

ゼロアワー:若者による気候変動対策のデモ行進
ジェイク・ジョンソン

予測から事実へー気候変動への目覚め
エリッサ・グラーフ

壁ではなく橋を架けよう
平和と地球と団結のためのデモ行進

編集長への手紙
自由なる彷徨 他

読者質問欄
回答ベンジャミン・クレーム

 

 

 

覚者たちは戻る

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者は、毎月記事を提供してくださった。それは、書かれた時のみならず、世界の状況に応じて適切と思われるときにはいつでも掲載して良いようにである。実際これらの記事の多くは、それらが最初に掲載された時よりも今の方がより関連性があるように思われる。
ここに本誌が再掲載するこの記事は、1985 年に書かれたものであるが、そこに説明されているのは、どのようにして、「非常に近い将来、人間は覚者たちを彼らの友だちとして、進化の長い旅路の盟友として知るようになるだろう。覚者たちは、彼らが仕える大計画についての人間の認識を拡大させるための案内者であり、教師であり、そして人間の未来の保証であり、人間が同じような達成を成し遂げることができるという保証である」ということである。

覚者たちは戻る
──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

世界の歴史の中で、今日のような時代は、このように急激な変化と人類への約束をはらんだ時代はめったになかった。再び「大車輪」は回転し、人間は人生の外的な顕現の背後にある新しい意味と目標を発見し、すべての智恵と霊感の源との接触を新たにしようとしている。
長い周到な準備の後に、いにしえの覚者の一団である霊ハイアラキーが人間の世界に戻り、知識と真理の種を植え付けようとしている。そしてそれが人間を、神が微笑みかけておられるあの高みにまで連れていくだろう。
非常に近い将来、人間は覚者たちを彼らの友として、進化の長い旅路の盟友として知るようになるだろう。覚者たちは、彼らが仕える大計画についての人間の認識を拡大させるための案内者であり、教師であり、そして人間の未来の保証であり、人間が同じような達成を成し遂げることができるという保証である。
現在、覚者たちは、圧制と貪欲、搾取と貧困に猛攻撃をかけるために、彼らの勢力(フォース)を集めている。すぐ続いて起こらねばならない変化を人間のすべてが受け入れる用意があるわけではないのを、彼らは知っている。しかしまた、はるかに多くの人間が新しい次元の人生を望んでおり、変化を起こさせるための行動と犠牲を行う用意のあることも知っている。彼らは偉大なる者たちの助言に速やかに応えるだろう。この方々を見、彼らの召集に応える用意をしなさい。行動し、彼らの仕事を助ける用意をしなさい。また、彼らから世界に流れる新しい光、新しいいのち、新しい知識のために用意しなさい。
このようにしてすべては変わるだろう。このようにして古いものは一掃され、新しい時代が始まるだろう。このようにして大師たちは人間の生活を活気づけ、新しい人間の出現のための条件を創造するだろう。新しい人間は、人類は一つであるという真理への忠誠を示すだろう。人類は愛のエネルギー(フォース)そのものによって結合されており、寛容と無害によって、すべての王国に対する人間の正しい関係によって結合されている存在である。新しい人間は、正しい行動を直観的に理解する能力を持ち、「神の意志」を正しく解釈する能力を持ち、それによって知られるだろう。このようにして、すべての人間の心(ハート)の中に潜在し、人間自身の行動によって顕現されるのを待つ神が、徐々に明らかになるだろう。
この進展の鍵は、覚者たちと人間との間に育ちつつある活動を通した関係の中に横たわる。その中から何ものにも侵されることのない深い絆が生まれ、それが覚者たちの授ける智恵と愛と知識の贈物のための回路をつくる。覚者たちの神性が人間の裡なる聖なるものを喚起し、人間は自分がもともと神であったことを発見するだろう。
このすべては、一日にして起こるわけではないだろう。しかし、ゆっくりと確実に、人間に内在する聖なるものが、覚者たちから輝き出る聖なる愛と智恵の火に反応するだろう。その火の周りに集い、その炎の中に彼らの未来の反映を見つけるだろう。そのようになるだろう。なぜなら、そのように「いのちの主」ご自身によって布告されたのであるから。もうすぐ覚者たちは本来の姿のまま見られ、そして知られるだろう──人類種族の案内人として、教師として、人類の兄として、世界の運命がその手に託されている覚者として。彼らをあなた方の直中に迎え入れなさい。そして彼らと共に奉仕する用意を整えなさい。奉仕の奉納を気前よくなし、彼らの共働者となりなさい。彼らは道を知っており、あなた方を「自由の門」に案内してくれることを知りなさい。