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親愛なるアメリカへ

親愛なるアメリカへ
 私たちがあなたに手紙を書いているのは、あなたには世界の未来を確実にするか、あるいはあらゆる国籍を持つあなたの惑星の兄弟姉妹である私たち全員を、想像を絶する悲劇に陥れるかを決める力があるからです。あなたが投票に行くまで、もうあまり時間は残っていません。この11月に投票に行くとき、この時期は非常に重要なので、あなたは「歴史のコースを変える機会を得るだろう」と、ベンジャミン・クレームの師である覚者は「アメリカの選択」という記事の中で書いています。民主的権利を行使するという単純な行為により、「近未来の様式と機構が大きくかかっている」決定を下すことになるのはあなたの運命なのです。
自分がそれほど重要で強力な存在であることに気づいていたでしょうか。おそらくあなたは、軍隊や武器、戦争への意欲があるからこそ強力であると思っているでしょう。まさにそこが、あなたの最も弱いところです。軍産複合体、億万長者、特別利益団体が、あなたにタカ派で軍国主義的な条件付けをして、若者を犠牲にすることを厭わなくさせているのです。誰が得をすると思いますか。亡くなった英雄たちではないことは確かです。

 あなたが世界で重要な役割を果たしているのは、それぞれの国が独自の神聖な運命を持っているのと同じように、あなたには真の英雄となり、文字どおり私たち全員を救うという素晴らしい機会が与えられているからです。
 2004年、ベンジャミン・クレームの師は、あなたの対応の重大さと潜在的な偉大さを強調しながら、あなたにこう訴えました。
  「アメリカ合衆国の市民には重大な決定を下す時が迫っている。今年の11月の彼らの決定に何百万の、アメリカ一国ではなくその他の多くの国々の未来の幸福がかかっている。この決定は難しいことではないと、その選択は平和と正しい関係を大切にする者すべてにとって必ずや明白なことだと思えた」
 それから丸20年が経った今、この極めて重要な瞬間から、歴史的に壮麗な時代を創造する機会が再び与えられています。文字どおり、すべてを賭けることになります。あなたは勝つことが好きなことを自分で知っているでしょう。正しい選択をして、「あなたの神性へと足を踏み入れてください」。歴史においてこれまであなたがしてきたことでこれに匹敵するものはほとんどありません。この11月の選挙で賢明な選択をすることは、一つの機会であり義務です。それほど重要なのです。一票一票がどれほど重要で、種族(人類)の未来に直結しているかを説明することはほとんど不可能です。一票一票が重きをなします。今度の選挙の結果は、私たちの惑星とそこに存在するすべての生命がどのように繁栄するか、あるいは衰退するかを決定するでしょう。

 あなたは、自分が金持ちで、偉大な経済を発展させ、非常に競争心が強く、何をするにも勝つために行動するから、この天与の「決定票」を持っていると思いますか。世界唯一の覇権国として圧倒的な商業帝国を築いているからこそ、重要だという感覚を抱くのでしょうか。
 そうではありません。人生の多くのことに対して厳しい姿勢を貫くにもかかわらず、協力し、助け合い、隣人として親切でありたいという生来の願望があるからこそ、あなたは真の天命を授かっているのです。寛大な精神があったからこそ、マーシャル・プランを立ち上げ、苦しむ人々の援助のために駆けつけることができたのです。今でも何百万もの人々が戦争の影響に苦しみ、飢餓(ガザでは意図的に引き起こされた飢きん)に苦しみ、気候破壊に苦しみ、あなたの同盟国によって押し付けられた殺戮に苦しんでいます。気候破壊については、あなたの政府の政策(そして世界中の私たちの政府の政策)によって変えることができます。殺戮については、あなたの同盟国はあなたの理想主義を冷笑的に操作し、それがあまりに行き過ぎたために同盟国が支配権を握り、親愛なるアメリカよ、あなたがジェノサイド(集団殺害)を起こるままにし、言語に絶する残虐行為を見て見ぬふりをすることにつながっています。 
 1941 年に連合軍に加わることができたのは、あなたの理想主義と勇気があったからです。その理想主義的な良心に後押しされ、あなたは自国の指導者や他国の指導者に、正しいことをするようたびたび訴えてきました。ベンジャミン・クレームの師はあなたを次のように評しています。覚者は知っているはずです!
「アメリカは世界に提供できる多くの良いものを持つ偉大なる国である。アメリカは今、奉仕し、平和と正義の中に生き、そして調和と協力の中ですべての国々と一緒にこの世界をつくり直すために共に働くことを請い願うアメリカの魂に目覚めなければならない」

 ですから、親愛なるアメリカよ、外の世界の集団的な苦しみに目を向けてください。内にも目を向け、あなたの偉大な魂が、あなたに対して魂の促しに従って行動し、世界を助けるようにと呼びかけている澄んだ声を聞くことができるようにしてください。私たち、世界の他の国々は、あなたの最高の力を必要としています。
 ベンジャミン・クレームの師の声をさらに付け加えることにします。覚者は普遍的な正義を広く訴えています。「もちろん、アメリカのみが世界の不公平性、すなわちわれわれの直中にある基礎的な潰瘍、われわれの困難のすべての源に対して責任があるのではない。苦闘する貧しい者たちを全く斟酌せず、横柄な扱いをするすべての先進開発国とその責任を分かち持つ。アメリカはこの緊張、そしてテロ行為の主要な原因に目覚めなければならない。
 そこに西欧世界の過失がある。これらの“成功した”国々はその富と支配力を主に歴史に負うており、また世界経済を強引な“市場のフォース”を通して彼ら自身に有利なように操る彼らの能力に負うのである。世界の哀れな極貧の者たちは、今や自分たちの分け前を要求する。もしわれわれがこの単純な正義への当然の権利に対処し改善しなければ、世界に平和はないだろう。テロリズムは嵩じて、戦争に発展し、それは地球上の人間の未来を脅かすだろう。
 あなた方の兄たちであるわたしたちは、まさにこの世界の未来が脅威にさらされているのを傍らに立って眺めていることはできない。アメリカは世界に提供できる多くの良いものを持つ偉大なる国である。アメリカは今、奉仕し、平和と正義の中に生き、そして調和と協力の中ですべての国々と一緒にこの世界をつくり直すために共に働くことを請い願うアメリカの魂に目覚めなければならない。この選挙は人事における大きな転換点である」
(「アメリカの選択」、シェア・インターナショナル誌2004年11月号)

 ベンジャミン・クレームの師は、当時[2004年]の米政権の「テロとの戦い」への対応について書き、表向きはテロと戦うための米政府の政策と行動の悲しい不条理についてこう説明している。
  「“テロ戦争”を戦うということは幻影と戦うことであり、無益で、高価な、そして危険な演習である。……このアメリカ政権は、その傲慢さと無知ゆえに、盲目的にその罠に落ちてしまった。災難を受けるのはアメリカの国民であり、アメリカの犠牲者であり、全体としての世界である。テロに対処する方法は、そしてわれわれの直中にあるこの腫瘍を永久に終わらせる方法はただ一つしかない――その原因を探すことである。
 テロリズム(テロ行為)の原因はもちろん幾つかあるが、とりわけ重要なのは、世界資源の不均衡な分配である。これが国家間に危険な溝をつくり、人々を自分たちの夢を実現するためにテロの手段に追いやる。彼らは死にもの狂いの人間であり、失うものを何も持たない者たちである。彼らが願い求める正義のために、当然のことだが彼らが自分たち自身の権利と見なす正義のために、もし必要ならば死ぬ覚悟のあるそのような死にもの狂いの人間の、膨大な、まだ活用されていない大群が存在する。
 どんな“テロ戦争”もそのような軍隊を打ち負かすことはできない。いかなる傲慢な身構えも彼らを西欧世界の要塞から追い出すことはできない。
 いかに強かろうが、一国でテロリズムを打ち負かすことはできない。それはこの世界を醜くしている不正義から生まれるものである。
 人間が分かち合うことを学ぶときにのみテロリズムの終末をみるだろう。分かち合いを通してのみ、正義と自由の目標は実現され得る。偉大なる祝福されたアメリカ合衆国の市民であるあなた方に対するわたしたちの懇請は、あなた方が投票するとき、注意深く考えなさい、そしてあなた方の本来の特性である心(ハート)から行動しなさい」
(シェア・インターナショナル誌2004年10月号)

署名済み
苦しむ地球のすべての国にいるあなたの兄弟姉妹たちより

緊急 ── 力強い行動が必要

 本誌の多くの読者は、たとえ理論上であっても、覚者方が予見したアメリカ合衆国の未来を知っており、合衆国の運命がこの惑星の未来のための神の計画の一部であることを知っている。

 そのため、そうした読者がどのような反応を示すかは完全に理解可能である。世界人口の大部分が人類のことを恥じ、悲しんでいる。無頓着で注意散漫な人々は意に介さないだろう。洗脳された人々、思想を注ぎ込まれた人々、魂を売った人々は拍手喝采を送る。物事がよく見える人々はできる限りのことをするが、しばしば口封じをされ、抗議行動は解散させられ、「大いなる不名誉」の一部となってしまった政府によって違法と判断される。私たちの集団的なカルマの記録に汚点を残すような出来事を、歴史は許すだろうか、それとも忘れるだろうか。

 世界の多くの地域における飢餓や大規模な貧困に目をつぶっていただけでも、十分にひどいことであった。政府が国際人道法や海洋法を無視し、絶望に打ちひしがれた移民たちに港や国境を閉ざしたことも、忌まわしいことであった。私たちは民間人の虐殺や子供たちの殺戮、一つの国とその国民の破壊を目の当たりにしており、事態はさらに悪化した。人道に対する気違いじみた犯罪、ジェノサイド(集団殺害)、民族浄化を目にしており、日に日に耐え難くなってきている。

 すでにそうした恐怖の重荷を背負っていたのであるが、今やまた屈辱を味わっている。人道に対する罪を犯したとみなされている過激主義者の政権の残忍な指導者が、アメリカの民主主義の中心に招き入れられたからである。政府の中枢にいただけでは十分に破壊的ではないが、彼は議会に対して嘘をついた。そして、人民の議院でのスタンディングオベーションという褒美をもらった。

 平均的なアメリカ市民にとって議会とは何か。「合衆国憲法第1条は、議会として知られる立法府を設立した。議会は、すべてのアメリカ人の日常生活に影響を与える法律を制定し、人民の声として奉仕することを意図している。その責務には、政府の機能や計画への資金提供、立法過程に関する情報を提供するための公聴会の開催、行政府の監督などが含まれる」(visitthecapitol.gov)

 あの出来事により、正義に対して、真実に対して、人民の声とその代表者たちの権威に対して、どのような害が及ぼされたのか。その光景はイスラエルに、虐殺を続け、この地域で戦争の舞台を拡大するための白紙委任状──米国の全面的な許可と後ろ盾──を与えた。このような狂気の結果がどうなるかは、推測することしかできない。ネタニヤフ首相がより広範な戦争を、可能であればイランとの戦争を望み、必要としているのは明らかである。戦争が長引けばイスラエルの現職首相の実刑判決が遅れるからといって、自分自身に「刑務所から出られる免罪符」を与えるのは、他人の生死に対する何と利己的で冷笑的なアプローチであろうか。例えば米国のような他の国で、大統領候補が高官職に就くことで実刑判決を回避できるのと同じである。

 これは民主主義の汚点である。アメリカ市民はどうなるのだろうか。アメリカの税金で賄われた爆弾が国民全体の命を奪うとき、どのような選択肢があるだろうか。蛮行を容認することは、米国と国際社会にとって代償を伴うことになるに違いない。

 マイトレーヤのエネルギーは、建設的なものと破壊的なものとの間の選択を明確にするために働いていることを私たちは知っている──創造的で平和な社会につながる、前向きで協力的な目標へと世界を前進させるものと、その反対のものとの間の選択である。そのような選択を迫られたうえで、犯罪者として裁かれるかもしれない男が、議会から世界に向けて演説することが許されたのだろうか。アメリカ国民を代表して決定を下す権力の座にある人々が、善の選択か、その反対の選択かを迫られた瞬間がここにあった。今後数カ月、選挙民はどのような選択を迫られるだろうか。

 アメリカ合衆国の初期のモットーは、「エ・プルリブス・ウヌム(多数から一つへ)」であった。その後、モットーは、「われわれは神を信ずる」となった。合衆国の秘教的なモットーは、「私は道を照らす」である。
 この目標を達成するためには、すべての国民が必要となるだろう。「プルリブス(多数)」とは、多州を指すだけでなく、多文化、多民族が混ざり合ったものを指すとも解釈することができる。それが合衆国の強みであり、運命である──すべての人がそれを受け入れさえすれば。彼らは、新しい文明と新しい人間のための、いわば、基本的な構成要素となるだろう──それは直観的な種族であり、人々は協力や調和、相乗効果という普遍的な法則に従って生き、分かち合いが当たり前になるだろう。

アメリカの運命

「世界はアメリカの魂の出現を待つ。それはかなり以前に、マーシャルプランというあの美を誕生させた。また世界は、マイトレーヤが人類に道を示すために出現されるのを待つ。マイトレーヤの教えがアメリカ合衆国の理想主義的魂を目覚めさせ、喚起させるだろう。そしてアメリカの最良の市民たちを、彼らがいつも心(ハート)に抱いてきた光に向けさせるだろう。彼らは世界中の兄弟姉妹たちと協調して、マイトレーヤに鼓舞されて、一致して、待っている世界に正義を、したがって平和をもたらすだろう」

(ベンジャミン・クレームの師、「待っている世界」、
シェア・インターナショナル誌2003年5月号)

待っている間

 世界が待っている間、そして2024年11月の米国での選挙を注視しながら、以下の挑戦的な文章を読むのも悪くはないだろう。第二次世界大戦が激化し、自由な人類の未来が脅かされる中、ジュワル・クール覚者が『ハイラーキーの出現』の中で、当時中立国であったアメリカ合衆国に連合軍への参加を促すために書いたものである。この文章の中には、覚者の次の言葉がある。平和のために祈りを捧げた後に、善の勢力があなたの代わりに戦い、神が仕事をしてくれるのを辛抱強く待つのですか。

「今日の世界危機」1940年6月30日

 「今日、死の勢力が跋扈しているが、それは自由の死、言論の自由の死、行動の自由の死、真理と高位の霊的な価値観の死である。……悪と人間の苦しみに直面してもなお消極的な姿勢をとるよう説き、何の危険も伴わない平和主義を容認する人々に対して、私は次のように言いたい。あなたは一体何をもってして、今日地球を闊歩している侵略の勢力、裏切りと悪と破壊の勢力と戦うつもりなのですかと。この戦いにどのような武器を持ち込むのですか。猛攻撃を食い止め、嵐を静めるために、どこから手をつけるのですか。平和のために祈りを捧げた後に、善の勢力があなたの代わりに戦い、神が仕事をしてくれるのを辛抱強く待つのですか。あなたの祈りや願いは、正しく力強い行動を伴わないならば役には立たないと私は告げる。象徴的に言って、あなたの祈りや懇願は神の玉座に届くかもしれないが、そのとき次のような返事が返ってくる。もしあなたが立ち上がり、自分が望むもののために戦うならば、光の勢力はあなたの腕を強め、あなたに有利なように潮流を変えるであろうと。もし善意の人々が、自分の理想主義に安んじて、自分の希望が正当であることを証明したり、望ましい理想の実現に尽力したりするために、実際的なことを全く行わないならば、誰が好戦的な利己主義の前進を食い止めるというのですか」

(ジュワル・クール覚者、『ハイラーキーの出現(上)』、AABライブラリー)

 アメリカの神聖な運命を考えると、世界の方向性と私たちが共有する運命は、物事を明確に見る善意の人々の手に委ねられていると言っても過言ではないようである。
 ジュワル・クール覚者は上記で「力強い行動」の必要性に言及している。行動していないことを嘆くだけならば、言葉は空虚である。古代からの、まだ打ち負かされていない悪が私たちの時代に再び表面に現れており、明晰に考えることや、声を上げ、適切な合法的行動を取ることが求められている。そのこと自体が希望の源である。
 怒りと憎しみからの束の間の休息を与えてくれたのは、パリ・オリンピックであった。その雰囲気は幸せで、協力的で、相互尊重の模範に満ちているようであった。フィナーレでは、善良さを分かち合う世界への明白な切望を感じさせる、示唆に富むシンボルが用意されていた。
 砂漠に降る恵みの雨のようであった──英国からの最近のニュースについてはそう感じられた。極右の人種差別主義者による暴行が何日間も続いたのを受けて、あらゆる年齢、民族、信仰を背景に持つ何千人もの英国人が決然として、国内の各都市で反ファシストの抗議デモに参加した。その善意と人間味あふれる声は、私たちの日中や不穏な夜を埋め尽くすジェノサイドと苦しみの光景とは全く対照的で、喜ばしいものであった。人種差別、ファシズム、憎悪に立ち向かうために、このような抗議行動は今後も続くだろうか。これは、団結した行動の中にこそ希望があることを改めて示す、「力強い行動」であった。私たち民衆こそが、私たちの地域社会、国家、そして未来への希望の源である。

編集部より/今月号の内容概説

本誌

 本誌シェア・インターナショナルの協働者(コーワーカー)たちは、「シェア・インターナショナル誌というのは何についての雑誌ですか」とよく聞かれる。
 その質問に答える方法はたくさんある。1982年、本誌が創刊される直前、私たちは次のように書いた。「シェア・インターナショナル誌は、新しい時代の思考の二つの主な方向──政治的と霊的──を統合する。主な目的は、新しい時代の世界教師マイトレーヤと知恵の覚者方が今、私たちの中におり、徐々に公の舞台へと出現しつつあるという事実を知らせることである。同時に、現在、世界的規模で起こっている政治的、社会的、経済的、霊的な変化の底に横たわる統合を示し、この世界をより正しい、慈悲深い線に沿って再建するための実際的な行動を刺激することを意図する」

 本誌は、いのちについての雑誌である。おこがましい主張だと言う人もいるだろう。定期購読者なら、歴史のさびついた扉の鍵が開けられるのを目にし、頻度は低いものの、ほとんどの人が知らない文明、例えばアトランティス文明へと思いをはせることになったことを思い出すだろう。さらに重要なのは、アトランティスのような不可思議な世界が最終的に失敗し、容赦ないカルマの波間に沈んだのはなぜかを説明するため、古代の記録文書(アーカイブ)が開かれることである。貪欲、はなはだしい物質主義、分離主義が、アトランティスを終焉に導いた──今日、まさにこの教訓を心に刻みつけなければならない。第一次世界大戦と第二次世界大戦の淵源は、そうした初期の暗黒時代にまでさかのぼることができる──もう一つの教訓である。言い換えれば、この出版物は教育的で啓発的であり、現代とその先の時代のための指針を提供するものである。

 本誌のページをめくれば、人類が一つの存在であるだけでなく、地球上のすべての生命と絡み合っており、自然界に対する責任を負っているということを知ることができる。そして、これはスリルを感じさせることであるが、私たちの惑星は太陽系という太陽の家族の一員であり、その太陽系は偉大な生命そのものである、ということが書かれている。さらに、人を謙虚にさせるような事実として、太陽系内の他の惑星には、私たちの幸せだけを願い、カルマの法則の制限内で私たちを私たち自身から救うために奉仕しようとする、知性を持った善良な友人や助力者たちが存在している。
 本誌は、未来についての雑誌であり、私たち全員が切望する世界をどのように創造することができるかについて書かれている。「私たち全員」とは、新しいあり方や生き方を切望するすべての人々のことである。こうしたページは、未来への鍵を握っている。というのは、私たちはマイトレーヤの知恵と教え、道を示す者としての覚者の言葉、そして覚者と緊密に連携して働いた高位の弟子の言葉を読むことができるという幸運に浴しているからである。これ以上の助言や援助を望むことができるだろうか。

 本誌の表紙から、読者は自分の魂への呼びかけと、奉仕したいという、高位我とのより緊密な関係へと移行したいという、自分の志向への励ましを聞くことができる。それは、直観を呼び起こそうとする霊(スピリット)の声である。直観は、霊的なエネルギーとインスピレーションを吸収する体験に心を開いている人々に内在する、最高で最良のものである。こうしたエネルギーとインスピレーションは、人を道に沿ってさらに前進させることができる。
 私たちは覚者方の言葉をひそかに知っている。覚者方が存在しているという事実だけでも、世界と──私たちが理解し得る限りの──大計画のための奉仕へと邁進するのに十分な希望の礎となる。覚者のような存在がおられ、神の大計画があり、大生命には意味と目的があるということを知るだけでも、希望や愛、私たちがその一部である大生命に対する畏敬の念の源となる。導きがあれば、正しい選択をすることはより容易になる──その導きを心に留めるなら。

 生命への畏敬の念が、今日の世界から広く失われていることは議論の余地がない。私たちの世界は「変になっている」からである。私たちは混沌とした状態にある。私たちは、もしくは権力の座にある者たちは、危機からさらに大きな危機へと、地域紛争から国家紛争へと、国家的な緊張から国際的な緊張へと、そして危険な戦争挑発、軍国主義、政治工作へとなだれ込み、より深刻な危機を引き起こしかねない。
 太陽系の家族──他の惑星に住む「兄弟姉妹たち」──が愕然として地球を見つめ、地球とその子供たちを救うために太陽ロゴスに祈っている姿を想像するのは、それほど突飛なことではない。地球の子供たちは盲目的で、道を踏み外してしまい、間違った選択をすることに固執しているように見えるからである。毎日のように虐殺され、数百万人規模で家を追われ、食べ物があるのに飢え、疎外され、屈辱を受け、私たちの冷淡な無関心や手をこまねいているばかりの不作為によって薬物や絶望に追いやられている人々にとって、確かに地上には地獄がつくり出されている。権力者の行動に個人として賛成であろうと反対であろうと、日々の集団的な決断によって、私たちは故郷の惑星のいのちを脅かし、自分たち自身と太陽系のための大計画を混乱させている。間違った選択によって、人類自身が機会の窓を閉ざそうとしている。私たちには自由意志があり、間違った選択をし続ける権利があるが、そうすることで選択肢を制限している。分離的で、暴力的で、否定的な決断をするたびに、聖なる介入の「窓」を狭めているのだ。

 マイトレーヤと覚者方は、奉仕するように呼びかけられたと感じるなら、奉仕の喜びを受け入れるよう、そうすることができる人すべてに促している。声を上げ、正義や平和、分かち合いを要求するよう、そうすることができる人すべてに勧めている。統合と寛容を目指すよう、解決策を見いだすために志を同じくする人々と協力する機会を探すよう、世界を救い、過ちを正すことを始めるよう、人々を励ましている。本誌は、必要とされるインスピレーションを提供することができる。また、助けたいというハートの切望や、偉大なる方の言葉を引用すれば、「同じ日が二度と繰り返されることなく、誰も窮乏することのない」未来を創造したいという切望を刺激することができる。そうした未来においては、意味と目的が認識されることによって人生は神聖なものとなる。そして、すべての人が自分自身を潜在的な神であると知り、その神性を表現するために生きることになる。 

今月号の内容概説

 この合併号[日本語版は7月号と8月号に分けて発行]では、このような考えとねらいを念頭に置き、地球の健康と私たちの管理義務に焦点を当てるとともに、戦争と人為的な紛争の背後にある闇の力について警告することにした。デーヴァ(天使)とエレメンタル(精霊)の神秘的な世界も明らかにしている。ベンジャミン・クレームが提供した回答は、私たちが自然界のすべての王国と相互につながり合っており、そうした王国に影響を及ぼしているという考えを是認している──現在の世界的な異常気象がその証拠である。イエス覚者はアポロニウスとして生き続けたが、これは輪廻転生の事実を証明している。ベンジャミン・クレームの師は、この惑星を救うことを選択し、「平和の歓び、正義(公正)の繁栄、そして分かち合いの至福を得るため」、私たちの自由意志を賢明に使うよう助言している。

今月号の内容概説

 この号に載っていないことについて述べたい。私は、東エルサレムに本部を置く国連難民救済事業機関(UNRWA〈アンルワ〉)で働く職員にインタビューを申し込んでいた。彼はインタビューに同意し、私たちは日時を調整しているところだった。連絡なし。何日も経過した。シェア・インターナショナル誌の本号の締め切りが迫っていた。私は──主要メディアからの情報ではない──ニュースを知っていたので、明らかに何かがひどく悪い状況になっていることを悟った。携帯電話で撮影した動画の断片をオンラインで見つけた。UNRWA敷地内への放火攻撃の様子が映っていた。その敷地には、UNRWAの救援トラックのために必要な燃料タンクがある。イスラエルの消防車が敷地内に到着するのが異常に遅かったため、援助機関のスタッフが自分たちで火を消そうと奮闘している間、入植者たちは「国連を焼き払え!」と叫びながらスタッフに石を投げつけた。この短い動画では、UNRWAの施設を攻撃する過激派の群衆から、ヒステリックで興奮した笑い声が聞こえてくる。

 数日後、驚くほど控えめな簡潔な説明を受けた。「残念ながら、放火事件などで忙しくなってしまいました」
 新しいインタビューが今後の号に掲載される予定である。
 今月号では、他の号と同様に、世界の動向や出来事について考察し、良いこと、驚くほど良いこと、良くないこと(解決や変革が急務となっている問題)を浮き彫りにしている。

 すべて読んでください! ニュースと事実に基づく報道の欠如、言論の自由に対する検閲、民主主義と民主的権利の否定、正義と、正義や平等の否定などが取り上げられている。リーダーシップの不在についての報告や記事も紹介している。高齢の指導者たちがジェノサイド(集団殺害)を黙認する一方、学生たちは「アダルツ・イン・ザ・ルーム(分別ある大人)」として先頭に立ち、平和のため、戦争犯罪への反対のために抗議している。

 地球の窮状に注目している記事がある。それに続いて、土壌──私たちがその上を歩き、当たり前のことと思いがちな大地──の役割について詳細で興味深い考察が加えられている。『世界の起源』についての書評の第三部を参照していただきたい。

 ジェフリー・サックス教授は、リクード党の「パレスチナ政策」と、イスラエルとアメリカの国益との関係の影響について鋭い分析を行っている。「リクードの戦略は、イスラエルの安全保障に関して完全に米国に依存している。米国は、イスラエルの大規模な戦争犯罪に驚愕して団結を強め、完全に反抗的なイスラエルに二国家解決策を課すことに賛成する国際社会における唯一の阻止勢力となっているからである。それにしても、米国の経済、金融、商業、外交、軍事といった中核的利益は、国際システム内でイスラエルと共に孤立することとは相容れない」

 ベンジャミン・クレームは、治癒、医療、カルマ、病気についての質問に答えている。アート・ユリアーンスは、医療と治療の将来について書いている。ベートーヴェンの交響曲第9番についての記事もある。合唱付きの最終楽章は、調和や協力、精神の癒しへの人類の憧れを物語っている。
 ベンジャミン・クレームの師が「理性への呼びかけ」という記事で発した呼びかけと警告を否定することはできない。ベートーヴェンとシラーもまた、時を超えて私たちに呼びかけている。
 ベートーヴェンの輝かしい希望に満ちた音楽は、シラーの詩「歓喜の歌」と組み合わさり、人間精神を回復させ、平和への憧れを呼び起こしている。「抱き合おう、諸人よ!」と。

今月号の内容概説

 ベンジャミン・クレームの師である覚者は、蔓延する腐敗とその解決策について熟考するよう読者に求めることで、基調を打ち出している。その解決策とは、信頼に基づく世界資源の公平な分配である。それなしには、世界の未来は寒々としたものになるだろう。ジェフリー・サックス氏とナオミ・クライン氏の声は、私たちの難題の概略を描き、現在の諸々の危険を指摘している。心理学の発展を振り返ると共に、グレイザー監督の映画『関心領域』の批評記事では、権威主義社会で人々の心と魂に何が起こるかを検証し、ファシズムの心理学について考察している。死の瞬間の脳活動に関する研究は、自然界における共生の不思議についての調査と同様に、新たな洞察を提供している。イスラエル人とパレスチナ人に居場所を提供する「共有社会のためのセンター」の事務局長へのインタビューは、生活のあらゆる分野における共生の必要性を改めて強調している。この危機と腐敗の時代において、勇気と真理はかつてないほど重要であり、12歳のパレスチナ人の少年はその両方を見事に体現している。ベンジャミン・クレームの知恵と洞察は、質疑応答のページを埋め、教訓と方向転換をもたらす不可避な未来を私たちに垣間見せてくれる。

今月号の内容概説

 シェア・インターナショナル誌のいつものプリズム──ベンジャミン・クレームの情報、彼の師である覚者の著作、ジュワル・クール覚者の著作に基づいた独自の背景──を通して、私たちは世界およびニュースの見出しを見てきた。悲しいことに、今日の見出しと覚者方が提供する助言との間には隔たりがあることに気づく。今月号の記事は、その隔たりをどのように埋め、より健全で公正な未来への道をどのように築くことができるかを示唆している。また、何が変わる必要があるかを浮き彫りにしている──法の支配の尊重を復活させることや、人道に対する犯罪を未然に防ぐためにあらゆる法的手段を用いること、暴力や侵略、戦争を回避するための措置を講じることである。

 ジェフリー・サックス氏は、国際人道法の極めて重要な役割を強調し、国際司法裁判所の歴史的意義とガザ地区での戦争に関する調査結果について述べている。ベンジャミン・クレームとジュワル・クール覚者の両者は、現実的で実現可能な未来について述べ、それを達成する方法を詳述している。ラーズ・グラーフ氏は、常識と協力に基づく実行可能な未来について彼自身のビジョンを付け加えている。ナオミ・クライン氏は、イスラエルの戦争犯罪を批判することへのためらいを克服し、ボイコット(不買運動)や制裁といった手段の使用を奨励している。「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の2023年版の報告書は、心地よく読めるものではない。

 ベンジャミン・クレームの師は、私たち人類の欠点や弱点を指摘する一方で、変化や改革、賢明な助言を喜んで受け入れることといった、あらゆる希望を提供している。覚者はいつものように、諸問題に取り組み、歴史の流れを変えるために共に行動を起こすことの重要性を確認している。「人間の行動におけるこの最も歓迎すべき変化の最初の徴は、現在戦争を糾弾し、正義と平和を求めてデモ行進する何百万人の人々の中に見ることができる」

 覚者は、選択する必要性に強調を置いている──未来のために、万人の利益のために、地球の未来のために、選択をする必要性である。「人間の落ち着きのない奮闘のすべての底に、今日彼らを襲っている多大な問題の解決にはすべての者が責任を分かち合わなければならないという認識の目覚めがある。問題と同様に、その責任も世界的であり、分割不可能であり、そして協力とエゴ(自我)の否定を通してのみ、それらに適切に対処し克服することができるという認識の目覚めがある」

 覚者方からの助言と世界の行動全般との間に大きな隔たりがあるだけでなく、有権者と政治家たちとの間の隔たりと完全な断絶が拡大しているように見える。指導者たちは、大金や大汚職、主流メディアによって保証された非現実性と不可触性に満ちた、防音の泡の中で生きているように見える。この主流メディアもまた、同じ大きな既得権益によって陰で糸を引かれている。彼らは明らかに市民の側に立っていない──市民はきっと、何ができるだろうかと自問しているに違いない。

 何百何千万もの人々が、妥当な未来を選択する権利を行使するこの選挙の年にあたって、次のことが望まれる。「投票箱やデモ行進を通して、彼らの声を聞こえさせ、平和への要求を知らしめている。この時点から、後戻りはない。民衆は彼らの力を感知しつつあり、彼らが欲する平和を彼ら自身がつくりあげていかなければならないことを、そして自由と共に正義が支配するときのみ、うれしい平和が保障されるだろうということを理解し始めている」

編集部より

「あなたの兄弟を愛しなさい。彼らの窮乏に心を留めなさい。あなたが豊かに持つものを与えなさい、そして世界に喜びを復興しなさい」
「あなたは兄弟同胞の番兵である」
「兄弟の窮乏をあなたの行動の尺度として・・・」
「人類は一つである」
「皆は一人のために、一人は皆のために」
「私たちが共に力を合わせれば、もっとずっと多くのことができます。これが相乗効果です!」
 新しいものではない。なじみのないものでもない。このページ以外にこの号には掲載されていないが、責任の分かち合いと一体性という概念は、シェア・インターナショナル誌が支持し、直接的または間接的に伝えようとするものすべてを包み込んでいる。こうした声明は、マイトレーヤによってメッセージの中で、ベンジャミン・クレームの師である覚者によって、ジュワル・クール覚者によって、マイトレーヤか覚者の一人のスポークスマンによって伝えられたものである。
 人類がこうした教訓に従って生き、行動すべき時があるとすれば、それは今である。正義と平和が世界の隅々で確立された現実となるようにするには、一致団結して、連帯して行動を起こす必要がある。あらゆる危機、人類の道徳的指針に挑みかかるような難題(ジレンマ)に対処するには、大勢になれば途方もない力を持つ普通の人々が団結し、理性と同情の声を届けなければならない。自由と平等に機会が訪れるような適切な条件を創り出すためには、「私たち」──つまり「民衆の力」──が必要である。未来が私たちのものになるかどうかは、「民衆の力」次第である。そうした集団的な行動の中にこそ、明るい未来を可能にする希望がある。人類と私たちの未来のために、平和構築の基盤となる分かち合いと正義のために、行動するという意識的な選択の中にこそ希望がある。マイトレーヤと覚者方はここにいて、同胞愛に向けたあらゆる努力を鼓舞し、活気づけ、支援しておられることを知ることにこそ希望がある。
 南アフリカは今年5月、1994年に最初の民主的な選挙が実施されてから30周年を迎える。これは、アパルトヘイトとの闘いに加担したかどで投獄されたネルソン・マンデラ氏が釈放されてから4年後のことであった。マンデラ氏は、正義を求めるパレスチナ人の闘いを「現代における最大の道徳的課題」と表現した。南アフリカの人々は、恐ろしい残虐な行為や非人道的な行為に耐えることがどういうことであるかを知っている。「真実和解委員会」のおかげで、南アフリカの人々は被害者意識と復讐の必要性から解放された。ハーグにある国連の国際司法裁判所にイスラエルを提訴したのが南アフリカであることは、他者の苦しみへの同情と共感の勝利である。南アフリカの訴状は、法の支配を高く掲げている。
 次の記事「決断の時」は、ベンジャミン・クレームの師によって書かれ、2002年5月にシェア・インターナショナル誌に掲載された。2001年9月11日のトラウマと、それに対する軍事行動を扱ったものだが、今日との類似性を見いだし、教訓を学ぶことができる。「これらの男たちは、世界はすべての人間に属するということをいつになったら学ぶのだろうか。彼らの富と権力が他をコントロールする力を授けるかもしれないが、彼らは支配者でも警官でもない」

決断の時
 「世界は深刻な危機の状態にあり、それは主に、昨年9月11日のテロ攻撃に対するアメリカの大統領の対応によって生じた。アフガニスタンにおける戦争と最近のイスラエルの残虐行為の急増はつながっており、イラクに対して企てられている攻撃も同様である。それぞれに基本的なのは古い怨恨の清算である。そのような子供じみた行為は、世界の福利を脅かす出来事に対しての恥ずべき無責任な対処方法である。覚者たちはテロリズムに対する宥和政策を提唱しないが、しかしアフガニスタンと中東における対応の仕方はわたしたちの好みではない。それはテロの原因──貧困、フラストレーション、屈辱、絶望感──を全く考慮に入れず、単に暴力と残虐を永続させるだけである。自己憐憫と傷ついた誇りの中で道に迷い、アメリカは智恵と慎重さと均衡感をも失った。
 その間に、イスラエルは自爆行為に悩まされて、『テロに対する戦い』という言い訳を利用して、いつもの如く過剰反応する。アラファト氏に対する恥知らずな迫害と屈辱的な行為に対して、イスラエルの指導者と軍隊が誇るべきものは何もない。イスラエルの国民は、他の誰よりも、抑圧された人々の苦悩を理解すべきである。
 これらの男たちは、世界はすべての人間に属するということをいつになったら学ぶのだろうか。彼らの富と権力が他をコントロールする力を授けるかもしれないが、彼らは支配者でも警官でもない。彼らがその富を『普遍的な善』のために分かち合うとき、テロの終息を見るだろう。そして彼らは夜、もっとぐっすりと眠れるだろう。少数者の利益のために世界を支配しようとする権力の男たちは、不当に得て振り回すその権力に酔っている。
 より賢明な声が、多くの観点から傾聴に値する声が世界に必要とされることは、ますます明らかである。その声、マイトレーヤの声は、復讐と憎悪の叫びを超えて、間もなく聞こえるだろう。間もなく世界は、われわれの直中にある彼の臨在に目覚め、そして大いなる選択が人類に提供されるだろう。かくして、これは人類の大きなテストの時である。かくしてこれは、決断の時、先例のない時である。
 人間がこのことを理解するとき、彼らはマイトレーヤの旗印のもとに集い、正義と自由を求める彼らの要求を知らしめるだろう。彼らは喜んで分かち合い、そして奉仕する意志を示すだろう。そしてそのようにして世界をつくり直すだろう。
 そのようになるだろう。そのようにして、人間は彼らの昔の誓願を新たにし、神への彼らの足跡をたどり直すだろう」(シェア・インターナショナル誌2002年5月号)

 ジュワル・クール覚者は第二次世界大戦の最中、『ハイラーキーの出現(上)』(AABライブラリー刊)の中で、潜在的な可能性や、必要とされる取り組み、未来の形態について、「新しい世界秩序に向けてのステップ」という節で概略を描いている。「新しい世界秩序は、積極的な責任感に基づいて築かれるであろう。『皆は一人のために、一人は皆のために』がルールになるであろう。国家間でこうした態度を培っていかなければならない。それはまだ存在しない」(249~251頁)
 悲劇的なことには、私たちが毎日目撃しているように(もしメディアが真実を伝えており十分に勇敢であるなら)、このような態度は依然として、政治家たちの頭からは程遠いところにある。ベンジャミン・クレームの師が以下の文章で言及している「責任の分かち合い」の感覚はどこにあるだろうか。

重要な機会
 「・・・わたしたちは人間の中に、責任の分かち合いについての新しい意識を確立することを求める。一致協力した行動の味を、彼らの中に目覚めさせることを求める。わたしたちはこの二つが顕現できるような条件をつくるように努め、そのようにして変化に導く。すべてがエネルギーである。エネルギーのみが存在する。人類という中心(センター)におけるこれらの高度のエネルギーの影響を通して、世界に新しい雰囲気を生み出すことを求める。信頼の条件をつくるために、わたしたちを助けてほしい。そして世界に新たな希望をもたらそう。愛と信頼の種を蒔き、それが希望と喜びとして花開くのを見守りなさい。
 兄弟同胞の苦しみを緩和するために、誰でも何かをすることができる。あなたがどこに位置するのかよく判断して、何をすべきかを見つけなさい。すべての犠牲的行為に対して、今あなたの支持を誓い、そこにあなたのできることを貢献しなさい。この時を、与える時となしなさい。あなたの奉仕しようとする意志に十分な表現を与えなさい。奉仕するとき、あなたは光に向かって働き、あなたの目的により正しく整合することを知りなさい。
 あなたの位置をわたしたちと共に置き、人間の夢を実現させなさい。あなたの位置をわたしたちと共に置き、わたしたちの助けと刺激とを確信しなさい。あなたの位置をわたしたちの側に占め、とうてい不可能と思われたような行為をなしなさい。・・・」
(「重要な機会」より、シェア・インターナショナル誌1984年3月号)

 この合併号(日本語版は1月号と2月号に分けて発行)では、記事や報告、インタビュー、書評の中で次のようなアイディアを前面に押し出している。変革を推進する民衆の力、より優れた指導者の必要性、地球規模の問題に対する常識的なアプローチ、偏狭な民族主義や人種差別主義の危険性、全体主義、ファシズムの厄介な拡大、そして、より良い世界へと指導者たちを導くために集団で活動しようとする民衆の決意をまさに分断し弱体化させるために、悪辣で権威主義的な同人集団がどのように権力を維持し利用しているのか、といったアイディアである。シェア・インターナショナル誌は、自然界のために行動を起こす緊急の必要性を常に念頭に置いているが、従来の科学よりも一歩踏み込み、科学に受け入れられようとしている次の大発見を明らかにする。その大発見は、健康に役立ち、新たな癒しの方法と、私たち自身や私たちを取り巻く環境を体験する新しい方法をもたらすものである。
 覚者方に関してはいつもそうであるように、強制は一切ない。私たちは自由に選ぶことができるが、覚者は次のように励まし、導いている。「兄弟同胞の苦しみを緩和するために、誰でも何かをすることができる。あなたがどこに位置するのかをよく判断して、何をすべきかを見つけなさい」
(シェア・インターナショナル誌1984年3月号)

編集部より

 周知のように、法の支配はどの文明の存続にとっても必要不可欠である。それは国際関係において決定的に重要である。世界が根本的な基準として定めてきたあらゆる国際的な条約や協定、道徳規範の尊重と順守は、万人のための正義を確実にし、信頼と平和を可能にする。

 この枠組みが崩れたり故意に反故にされたりするときに何が起こるかは、知られていないわけではない。歴史には、法の支配と基本的な道徳規範の崩壊の傷痕が散らばっている。すべての人の安全や生存、繁栄を確実なものとするために、私たちはそうした規範を拠り所として生き、行動する。しかし、私たちは比較的最近の歴史でさえも忘れてしまったのだろうか。「二度と繰り返さない」ことに皆が同意し、望んでいたのではないか。

 歴史に関する問題は、もちろん、それが記憶であり、主観的になりやすいということである。そのため、人類全体という集団の利益の代わりに、私たちは他者に対して行われる不正義には目をつぶる一方、自分たちは苦難の歴史を歩んできたからと言って、自らの復讐の権利を要求する。こうして、苦痛を与えたり傷を抱えたり、相互に非難し合ったりして、おぞましい苦しみの連鎖が続き、傍観者たちを残虐性の泥沼に引きずり込んでいくのである。

 私はホロコースト、あなたはナクバというように、犯罪や過ち、苦しみを同一視することに時間を費やすのは正気の沙汰とは思えない。交渉の出発点として、なぜ正義と賠償の平等を求めないのか。いつ、どのように終わるのか。世界は、罪悪感と復讐の間で揺れ動き続け、そうすることで、武器売却や地政学的利益、膨張と拡大を通じて、少数の億万長者にさらなる富をもたらす絶好の機会をつくり出していかなければならないのか。不必要なのだがよく植え付けられた罪悪感が、あまりにも長い間、私たちを人質に取ってきた。そのため、私たちには今日の悲惨な現実が見えなくなっている。

 世界が未来を持つためには、交渉が行われ、正気が優勢とならなければならない。これは、スーダン、イエメン、ウクライナとロシア、イスラエルとパレスチナの紛争など、地球上のあらゆる紛争地域に当てはまる。しかし、戦後賠償においては、これが決して対等な戦いではなかったことが認識されなければならない。現代政治の構造の中には誤った物語が根付いている。何十年もの間、土地を奪われたパレスチナ人にとって正義はなく、その結果、イスラエルには法に基づく安全保障が欠如しているという明白な真実が、世界の指導者たちによっていまだ認識されていない。指導者たちは道徳的な指針を失い、明らかに人間性も失ったように見える。このようなひどく不快で残虐な殺戮に加担せずに傍観することなど、どうしてできようか。私たちが目撃しているのは、明白なジェノサイド(集団殺害犯罪)であり、明らかな民族浄化であり、間違いなく戦争犯罪と人道に対する犯罪である。新しい公正な社会へと指導者たちを導くのは民衆であることを、私たちは知っている。数十万人が国を失い、数万人が命を失おうとしている。もし沈黙していれば、私たちは人間性を失うことになる。

 沈黙していることができるだろうか。一つの民族全体の生命や国だけでなく、私たち全員の人間性が危機に瀕しているときに、私たち民衆は何もしないでいられるだろうか。これは、私たちの本質──つまり人間性──への攻撃である。私たちの精神(マインド)と心(ハート)が危険にさらされている。歴史上のこの時期は、国際社会にとって決定的な転機ではないにせよ、試練の時である。この非人道的な時代に、停戦や正義、虐殺の終結を要求する勇気を見いだすことができないならば、私が考えるに、私たちはさらなる悲劇と、人間性を奪い取るこのフォース(勢力)とのさらに恐ろしい戦いに身を委ねなければならなくなる。中東だけの話ではない。すべての市民が、汚染されていない豊かな自然環境の中で、幸せで、健康的で、快適で、安全で、教養のある、創造的な生活を送っている国は、この地球上にはない。人々と地球を守るためには、より良い統治と政策が必要であることを、私たちは知っている。すべての人のための真の正義、新しい道徳規範、文明社会についてのより明確な定義が必要とされている。

 今月号には、ベンジャミン・クレームの師による多くの記事や、ベンジャミン・クレーム自身による、難しいが今の世の中にふさわしい質問に対する回答が含まれている。また、もし真摯に受け止めれば、私たちの魂を救うことができるような情報を明らかにする記事や統計も掲載されている。こうした情報は、私たちが交渉や、真実と和解、賠償、巨大な集団的努力の過程を開始するのを助けるだろう。それは、正気さと地球の未来に向けて、再構築し、再定義し、人々を方向転換させるための努力である。

 ベンジャミン・クレームの師は「人類の歴史的選択」という記事でこう書いておられる。「人間が歴史的選択をするときは到来した。間もなく人類は極めて重大な決断を、すべての男、女、子供の未来を、まさに地球上の生きものすべての未来を決める決断をしなければならないことに気づくであろう──惑星地球において途切れることなく、限りなく発展する創造性か、あるいは、われわれの住処(ルビ:すみか)であるこの惑星上の人間および人間以下のすべての生命の恐ろしい滅亡かの間の選択である。……

 分かち合いと正義のみが平和をもたらすだろう、とわれわれは言う。すべての人間が、心(ハート)の中で、平和を願う。われわれの勧告は本当に単純である、しかしこれまで、人類にとってそれを把握することは困難であった。人間は神聖なる自由意志を持ち、彼らの運命の支配者である。分かち合いと正義の道を取りなさい、とわれわれは勧告する。それは『同胞団』の衣であり、それなしには、人は十分な人間とは言えない」(シェア・インターナショナル誌2013年3月号)

 私たちはマイトレーヤからのいつもの祝福から、強さと慰めを得ることができる。それは12月25日のクリスマスの日、どの国にいるにせよ、現地時間の午後3時に始まる。マイトレーヤと覚者たちは人類と共に立っておられる。どんなにちっぽけに見えるにせよ、私たちは自分たちの役割を果たさなければならない。

今月号の内容概説

 世界情勢における最近の恐ろしい展開は大きな試練であることを国際社会は知っている──それは私たちの人間性への挑戦である。宗派主義を乗り越え、すべての者を抱擁し、そうすることで「人類という褒美に目を離さないようにする」能力が試されている。
 事実に向き合い、真実を認識しなければならない。このような悲惨な状況における課題は、事実をはっきりとさせることである。大見出しやうわさが入り乱れ、「ジェノサイド」「民族浄化」「戦争犯罪」「アパルトヘイト」といった言葉が拡散している。未来に目を向け、南アフリカにおけるアパルトヘイトの苦々しい後遺症を克服するのを助けるため、マイトレーヤは「真実和解委員会」の設立を鼓舞された。その委員会においては、どれほど苦痛であっても、真実と過失に向き合わなければならなかった。
 私たちは選択することを求められている。もちろん、どちらに味方するかを選ぶのではなく、正義を、いのちと同胞愛を、許しを、復讐への願望の放棄を選ぶことを求められている。すべての思いや衝動、行動が今や、かつてないほど重きをなす──私たちの集合的な未来は私たちの選択にかかっているからである。プロパガンダによって煽られ、金銭的にもうけたり権力を保持したりしたいと考える人々によって操られているため、分断と憎悪が幅を利かせてきた。政治と金融の両方における国家主義、過激主義、ファシズムが、「われわれ対彼ら」という分離主義の概念を生み出してきた。そのような態度は捨て去られねばならない。私たちが一つの惑星上の一つの人類として自分たち自身を知るような世界において、そうした態度に居場所はないからである。各国の大統領や首相は盲目で無知であるように思える。彼らの領土的な利己主義と政治的なパワーゲーム(駆け引き)は災厄に拍車をかけるだけである──彼らがこの災厄を食い止めることはできないかもしれない。もっと多くの国々がこの非常に危険な状況に巻き込まれるのを防ぐために、あらゆる努力がなされなければならない。
 覚者方の洞察を提供するための努力の一環として、同じくらい説得力のある何十というテキストの中から、ベンジャミン・クレームの師である覚者の三つの記事を選んだ。「マイトレーヤの教え」という選集は今、まさに切実に必要とされている。
 このような切迫した情勢の中にあっても、記事の幅広さに関してはバランスを保とうと努めた。「われわれの惑星を救え(SOP)」の欄に掲載された報告に見られるように、環境と地球の健康に関しては引き続き早急な対応が必要である。ジェフリー・サックス氏は国連に対して、今こそ役割を果たすよう呼びかけるとともに、「民族浄化」に言及している(「国連を通してイスラエルとパレスチナを救う」参照)。一方、シェア・ギルモア氏は「人工知能:良い面、悪い面、危険な面」でAIの最良の点や最悪の点を明らかにしている。今年のノーベル平和賞受賞者であるイラン人の人権擁護者、ナルゲス・モハマディ氏の勇気と決意には称賛と驚嘆の念を禁じ得ない。
 民衆の声はますます大きくなっており、解決策を求め、正義と平和を要求している。イラン・パペ氏のような率直な物言いをする批評家も数名選ばれている。パペ氏は歴史家であり、パレスチナとイスエラルを苦しめる血なまぐさい歴史と不正義について記した多くの本の著者である。ベンジャミン・クレームは読者質問欄において、知恵の覚者との密接な関係によって情報を得ながら、「アンホーリー・ランド(神聖でない土地)」の事情についての見解を提供している。
 私たちは重大な選択に直面している。「人の、国家の、人類種族の歴史の中で、人間は、いのちのリアリティ(実相)に自分自身を向け直して、存在の目的とその目的がよりよく達成されるための手段を理解することを求める時が来るのである。
 ……間もなく、至るところにいる人間が彼らの選択の結果を深く考察することを要求されるだろう。彼らの決断に、この世界の未来がかかっている。
 今や非常に間もなく、マイトレーヤが諸国家に重大な選択を提示するだろう──現在の脅えた自己破壊的な様式を続けて、皆ことごとく消滅するか、あるいはマイトレーヤに従って、より簡素な、より健全な、より安全な生き方をするか、それは地球上のすべての人間のためのより幸せな未来を保証し、そして人を進化しつつある神の子としての運命(さだめ)に再び結び付けるだろう」(「人間の重大な選択」──覚者より、ベンジャミン・クレーム筆記)
 2003年11月、マイトレーヤはアムステルダムにあるシェア・ネザーランド・インフォメーションセンターをファミリアの姿で訪問された。彼はもちろん、自分自身をマイトレーヤとは名乗らなかったが、私たちは彼が誰であるかを知っていた──これは2回目の訪問であり、それより3週間前の最初の訪問の後、ベンジャミン・クレームの師によって、ある役割を演じているマイトレーヤであったと確認されていたからである。「……私たちが困難な時代に差しかかるのは本当です。私たちは奈落の底の淵まで行くでしょうが、落ちません。なんとか切り抜けて、淵から落ちたりはしません。……すべてのことはうまくいくでしょう。すべては良くなります。恐れることは何もありません。私は全く疑っていませんよ! ……いかなる疑いもありません」。情報通である賢い訪問者の役割を引き続き演じながら、彼はこう言った。「マイトレーヤがいかに強力であるかを忘れないように。人々はマイトレーヤがどんなに強力な方かを忘れるのです!」
【ベンジャミン・クレームの師は、その『訪問者』が実際にマイトレーヤであったことを確認した】
シェア・インターナショナル誌2004年1月号

「マイトレーヤの計画は人類を活気づけ、人類の前に差し迫っている大きな危険に目覚めさせ、いかにして自滅を避けるかを人類に示すことです。それは、もし私たちが最初のステップを踏み出すならば、非常に単純である、と言われます。……
 何にもまして、人類は平和を確立する必要があります。平和がなければ、人類の未来はないでしょう。なぜなら私たちはこの世界を、生きとし生けるものすべてを破壊してしまうことができる核能力を持つからです。どのようにして平和を得るか。それが基本です。次々と国々を攻撃する最近のアメリカ政府やイギリス政府のやり方が、世界に平和をもたらすことは絶対ありません。世界のテロを終わらせることさえできないでしょう。世界そのものが変わるまでは、テロ行為は決してなくならないでしょう。
 世界に平和を創造し、テロ行為を終わらせる方法は一つしかありません。それは正しい(公正な)世界を創造することです」
(ベンジャミン・クレーム、『全人類のための世界教師』)

今月号の内容概説

 気候活動家たちは、ニューデリーで開催されたG20サミットを酷評している。グリーンピースはそれを「理解しがたい失敗」と評した。私たちは目の前で環境破壊が継続し拡大するのを許してきたが、G20サミットはそうした環境破壊に適切に対処するのに失敗したからだという。若い難民たちが(少なくとも「幸運」であれば)どんどん岸に上がり、亡命希望者の拘留センターに詰めかけ、川やジャングルを渡り、有刺鉄線や砂漠を苦労して通り抜け、私たちに支援と希望、安全を求めている(「G20の首脳たちは最近の 『理解しがたい失敗』で非難を受ける」「児童難民の数が過去最高に」を参照)。こうした記事は、貧困や不正義、気候危機の影響の証となっている。
 今月号の内容は環境問題に焦点を当て、気候に関連した行動や政策の「良い点」やそれほど悪くない点、悪い点について評価している。「死に反対するデモ行進」は、そのような危機の数々の事例に対処するための行動への呼びかけである。
 「マイトレーヤ、途方もないアバター」は、今後2カ月の号へと続く選集の第一部である。今回はアグニ・ヨガの2冊の本からの引用を伴っている。マイトレーヤからのメッセージ(2008年)において、彼は私たちに正義と平和を呼びかけ、世界にこれらが欠如していることが人類の行く手において主要な障害になっていると述べている。
 正義というテーマは、ベンジャミン・クレームの師による記事「『法』の条理」を貫いている。現在の諸々の変化は困難なものであるかもしれないが、最善の結果が得られるように起きており、「避けられないことであり、公正である」と、覚者は読者を安心させている。覚者は私たちに、出来事における自分の役割を受け入れ、非難に加担するのではなく、変化を歓迎するように励ましている。
 「臨死体験」の興味深い予想外の影響についての記事も掲載しているほか、エーテルについて探求し、新しい治療方法を検証している。最後の言葉、裏表紙にある引用文は、ジェフリー・サックス教授が述べたものである。サックス教授は、慈愛を、憐みを呼びかけ、私たちが一つの人類であり、ここが一つの世界であることを認識するよう呼びかけている。